JP3005295B2 - 食用脂肪製品及びその中に使用するためのエステル交換された脂肪 - Google Patents

食用脂肪製品及びその中に使用するためのエステル交換された脂肪

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、食用脂肪製品及びそのような製品中に使用
するのに適するエステル交換された脂肪に関する。
ショートニング、マーガリン及び低減された脂肪製品
のような食用脂肪製品は脂肪相を含み、その脂肪相の脂
肪は、通常トリグリセリド脂肪から成る。過去数十年
間、脂肪含量を低減させることによりそして脂肪酸組成
を改良するための脂肪の選択によりそのような脂肪製品
の栄養特性を改良するために多くの研究がなされてき
た。典型的な西洋での食事栄養学者は、脂肪の摂取を低
減させることをすすめる。特に、C12、C14、C16及び、
トランス不飽和結合を有する脂肪酸は、血中コレステロ
ール量において悪影響を及ぼし、そしてそれらの摂取を
低減すべきであると考えられている。
このことは、最小量のいわゆる硬質原料油(hardstoc
ks)及び最大量の、ヒマワリ油の菜種油のような液体油
を有する脂肪製品の開発をもたらした。このことを可能
にする硬質原料油は、しばしば、ココヤシ脂肪及びパー
ム核脂肪のような脂肪の使用を含み、化学的又は酵素的
エステル交換及び乾式分画又は湿式分画のような改質技
術に関与する通常複雑な脂肪である。
欧州特許第89082号(EP89082)には、70−96重量%の
液体油、例えば、ヒマワリ油、及び4−30重量%の、55
−100重量%のトリグリセリドが44乃至48の炭素数を有
する硬質原料油脂肪を含む、脂肪ブレンドが開示されて
いる。硬質原料油は、例えば、等量の完全に硬化された
パーム核脂肪及び完全に硬化されたパーム脂肪をランダ
ムにエステル交換し、そのエステル交換された脂肪ブレ
ンドをアセトン中で2回分画することにより作られ得
る。
米国特許第4,425,371号には、45−75重量%の、少な
くとも20%のリノール酸含量を有する油と、55−25重量
%の、少なくとも80%の脂肪酸が飽和され少なくとも6
の鎖長を有する脂肪を含有する混合物をランダムにエス
テル交換し、その混合物を分画して特定のN値プロフィ
ールを有するオレインを得て、50−90%のそのオレイン
を、少なくとも40%のリノール酸含量を有する50−10%
の油と混合することにより作られるマーガリン脂肪ブレ
ンドが開示されている。少なくとも16の鎖長を有する少
なくとも80%の飽和酸を含有する脂肪として、水素化さ
れた植物油、例えば、大豆油、ヒマワリ油、サフラワー
油、菜種油が用いられる。
米国特許第3425842号には、脂肪として92−98%の液
体油及び2−8%の硬質原料油を含有するスプレッドが
開示されている。その硬質原料油は、「β−相傾向を有
する(bata−phase tending)」硬質原料油及び「非β
−相傾向を有する」硬質原料油の組み合わせである。
「β−相傾向を有する」硬質原料油として、例えば、特
定の完全に硬化された脂肪が用いられ得て、実質的に完
全に硬化された大豆油が好ましい。「非β−相傾向を有
する」硬質原料油として、例えば、実質量のC20−C24
肪酸を有する実質的に完全に水素化された油、例えば実
質的に完全に水素化された魚油又はからし油が用いられ
得て、実質的に完全に水素化された菜種油が好ましい。
欧州特許第470658号(EP470658)には、その脂肪が少
なくとも90%の液体油、例えば、ヒマワリ油、及び2−
10%の硬質原料油を含有するスプレッドが開示されてい
る。硬質原料油は、典型的には、単一の実質的に完全に
水素化された脂肪、例えば、完全に硬化されたパーム油
又は完全に硬化された任意にランダム化された魚油を含
む。
そのような開発の結果として、製品は、より軟性であ
り、その結果として包み紙ではなく、ますますプラスチ
ックタブ又は瓶中にさえ充填され、そして、ますます製
品が冷蔵の流通手段を必要とすることになった。
用いられる原料及び改質技術、充填用物質の選択及び
冷蔵流通の使用ゆえに、コストが高い。結果として、栄
養的性質の改良は主に、高級な製品に限られてしまう。
多くの消費者には、それらの高級な製品を買うことが
できない。さらに、その改良が、脂肪含量を実質的に低
減させることにより達成された場合、その製品は、延展
させるのにのみ、しばしば適しており、加熱調理した
り、焼いたり、揚げたりするには適さない。非常に軟性
のマーガリン及びショートニングは、しばしば、調理用
途、特に焼くのには、最適状態には及ばない性能を有す
る。
経済的な製品に、特に、より硬質な製品、特に、主に
調理用途に用いられるものに比較的ほとんど栄養的性質
の改良はなされていない。
本発明の目的は、改良された栄養的性質を有する、特
に、トランス脂肪酸を比較的に低含量しか有しない、適
度のコストの脂肪製品を提供することである。
一面によれば、本発明は、脂肪相を含み、脂肪相の脂
肪(A)が、トランス脂肪酸残基の含量を10%以下しか
有せず、 (i)少なくとも45℃のスリップ融点を有する水素化さ
れた魚油及び液体油を含む脂肪ブレンド(C)から誘導
されたエステル交換された脂肪(B)及び (ii)任意に他の脂肪(D) を含む、食用の脂肪製品を提供する。
他の面によれば、本発明は、本発明の脂肪製品におけ
る使用に適する、15%以下しか、好ましくは0乃至10%
しか、より好ましくは0乃至5%しかトランス脂肪残基
を有せず、 20−80%の、少なくとも45℃のスリップ融点を有する
水素化された魚油、 80−10%の液体油及び 任意に40%以下の、好ましくは0乃至30%の、ラウリ
ン酸残基に富んだ脂肪を含む脂肪ブレンド(C)から誘
導される、エステル交換された脂肪(B)を提供する。
本明細書中で、すべてのパーセンテージ及び部は、他
に示されていなければ、重量によるものである。本発明
の脂肪製品及びエステル交換された脂肪の好ましい態様
は、請求項2乃至9、17と請求項11乃至16にそれぞれ記
載されている。
魚油は、通常、食用脂肪製品において用いられる得る
最も安価な油である。魚油は、経済的な製品において非
常に広範に用いられている。悪い風味を防ぐために、そ
して製品に構造を与えるために、通常、水素化、例えば
35乃至40℃のスリップ融点まで水素化される。得られる
生成物は、高含量のトランス脂肪酸を有している。この
種類の高トランス脂肪酸含有の水素化された魚油の、マ
ーガリンにおける使用のためのエステル交換された成分
における使用は知られている。英国特許第1481694号(G
B1481694)には、マーガリンにおける、相互ランダム化
(co−randomised)されたパーム油と魚油の使用が開示
されている。魚油でのエステル交換の目的は、マーガリ
ンを作るための脂肪ブレンドにおける多量のパーム油の
使用に関連した結晶化問題を克服するためである。
魚油は、40℃以下の、特に30℃又は32℃から38℃又は
40℃までのスリップ融点を有する実質的に不飽和油のま
まであることが教示されている。特開平5−17797(ダ
ーウェント社のアブストラクトによる)には、80−50%
の硬化油と20−50%の液体油のランダムエステル交換に
より製造された、少なくとも60%のエステル交換油を含
むマーガリンが開示されている。硬化油は、30乃至42℃
の融点を有する。硬化油として、例えば、大豆油、綿実
油、パーム油、コーン油、菜種油及び魚油が用いられ得
る。硬化油は、少なくとも40%のトランス酸を含有しな
ければならない。これらの開示は、本発明の課題、すな
わち、所望の脂肪酸組成を有する、特に低含量しかトラ
ンス脂肪酸を含有しない、脂肪製品を適度なコストで提
供すること、に関するものではない。本願発明者らは、
比較的、高融点まで水素化された魚油を液体油とエステ
ル交換することにより、非常に低い含量のトランス脂肪
酸しか有せず、非常に多量まで脂肪製品用の脂肪におけ
る使用に適するものにする性質を有する脂肪が得られる
ことを見出した。特に、得られる、温度の関数としての
エステル交換された脂肪の固体含量プロフィールもこの
成分を魅力のあるものとする。好ましくは、エステル交
換された脂肪の20℃及び35℃での固体脂肪含量は、好ま
しくは、少なくとも15のN20であり、25以下のN35であ
る。
より好ましくは、N20=18−50、特に20−45、最も好
ましくは20−40であり、好ましくはN35=0−15特に0
−10、最も好ましくは2−10である。本発明によるエス
テル交換された脂肪の魅力的な性質のゆえに、コストの
適度な増大に過ぎず、脂肪製品の他の性質における悪影
響なく、脂肪製品のトランス脂肪酸の含量及びC12
C14、C16及びトランス脂肪酸の合計量が実質的に低減さ
れ得る。
魚油のタイプ又は由来は、臨界的ではなく、例えば、
ニシン、サーディーン、鯨、大型ニシン等からの魚油が
用いられ得る。多量の魚油が、例えば、日本、チリ、米
国、ノルウェー等から入手できる。そのような油又はそ
のような油のブレンドが、本発明の出発物質として用い
られ得る。
用いられる最適量の水素化された魚油及び最適度の水
素化は、最終製品の求められる性質による。好ましく
は、水素化された魚油の量は、脂肪ブレンド(C)の30
乃至75%、より好ましくは、30乃至70%、特に、35乃至
60%である。好ましくは、魚油は、48乃至59℃のスリッ
プ融点まで水素化されており、51至乃59℃のスリップ融
点が特に好ましい。
脂肪ブレンド(C)の残りは、好ましくは、液体油か
ら成る。液体油は、20℃において実質的に固体脂肪がな
い、すなわち、N20=0を有する油を意味する。好まし
くは、液体油は、N15=0である。液体油として、菜種
油、ヒマワリ油、大豆油等のような液体植物油及びその
ような油の混合物が適して用いられ得る。液体油は又、
いくらかの非水素化魚油も含み得る。通常、そのような
非水素化魚油の量は、風味悪化の危険を低減するため
に、多量になるべきではなく、好ましくは、脂肪ブレン
ド(C)に基づいて計算されて15%未満、より好ましく
は10%未満である。
企図した用途により、脂肪ブレンド(C)は又、ラウ
リン酸残基に富むいくらかの脂肪も含み得る。ラウリン
酸残基に富む脂肪は、25%以上、好ましくは40乃至60%
のラウリン酸(C12)を含有するいずれかの脂肪であ
る。そのような脂肪の使用は、最終生成物の所望の性
質、例えば、20℃での固体高含量と35℃又は40℃での固
体低含量との組み合わせを有する非常に急勾配のNライ
ンを得るのに適している。
しかし、栄養的な理由のために、そのような脂肪の使
用は、好ましくは避ける。ラウリン酸に富む脂肪とし
て、例えば、水素化された又は非水素化のココヤシ油又
はパーム核油とが用いられ得る。例えば、ラウリン酸に
富む脂肪は、ココアバター代替物質として用いられるパ
ーム核ステアリンの生成の又は、非常に高含量の液体油
を含有するスプレッドにおいて用いられる硬質原料油の
生成における副生物として得られる。そのような副生物
はしばしば、比較的安価であり、本発明の製品における
それらの使用は、所望の官能特性を低コストで得ること
を助ける。
特に、脂肪ブレンド(C)において30乃至75%、より
好ましく30乃至70%、特に35乃至60%の水素化魚油の含
量を有する、上記のような比較的高融点まで水素化され
た魚油と、液体油から成る、脂肪ブレンド(C)の残量
の組み合わせた使用により、多くの脂肪製品、特に、調
理用途を主に企図した、より硬質の製品における用途に
適するNラインを有するエステル交換された脂肪(B)
の、比較的低コストでのそして、C12、C14、C18及びト
ランス脂肪酸の低含量での、特にトランス脂肪酸の低含
量での生成を可能にする。
エステル交換された脂肪(B)は、脂肪ブレンド
(C)をエステル交換し、それを任意に分画することに
より脂肪ブレンド(C)から誘導される。コスト的理由
により、分画は好ましくは避ける。しかし、さらに後に
記載するように、いくつかの場合には、エステル交換さ
れた脂肪(B)が分画されていると有利である。そのよ
うな場合には、エステル交換された脂肪(B)は、好ま
しくは、オレイン画分である。エステル交換は、化学的
又は酵素的エステル交換により行われ得る。エステル交
換は、従来の方法、例えば、G.Hoffmanによる、The Che
mistry and Technology of Edible Oils and Fats and
their High Fat Products、Academic Press London(19
89年)、5章IIIに記載されたように行われる。
魚油の水素化は、従来の方法により行われ得る。反応
条件により、水素化は、「高トランス」又は「低トラン
ス」であり得る。「高トランス」水素化により、比較的
急勾配のNラインが与えられるが、所定のスリップ融点
ではトランス含量は比較的高い。そのような硬化は、急
勾配のNラインを要求する製品に適し得る。しかし、好
ましくは、低トランス硬化が用いられる。所定のスリッ
プ融点では比較的少量のトランス脂肪酸の生成に有利な
条件は、少量の活性な非選択的Ni触媒、低反応温度、迅
速な攪拌及び高水素圧の使用である。しかし、好ましい
態様においては、水素化反応を、本質的に完了するま
で、すなわち、不飽和脂肪酸が非常に少ないか又は全く
残っていない水素化魚油を得るまで継続し、その結果、
0又は0に近いトランス脂肪酸の含量を有する。そのよ
うな完全に水素化された魚油のスリップ融点は、通常、
約55乃至59℃であるが、用いる魚油により、いくらかそ
れより高い値が得られる。実際に、完全に水素化された
魚油は、8未満、好ましくは0乃至5のヨウ素価を有す
る。トランス脂肪酸残基含量は、通常、3%未満であ
り、好ましくは0乃至1.5%である。水素化魚油とし
て、水素化魚油の個々のバッチの混合物も用いられ得
る。又、異なる由来の魚油も用いられる得る。そのよう
な魚油は、水素化の前又は後にブレンドされ得る。
幾つかの場合においては、例えば、脂肪(A)に急勾
配のNラインが望ましい場合、すなわち、N20とN35の間
の大きな差が望ましい場合、C12、C14、C16及びトラン
ス脂肪酸の含量は非常に低いか又は、ラウリン酸残基に
富んだ脂肪の相対コストが高いが、1つの画分であるこ
とが、エステル交換された脂肪(B)にとって、魅力的
であり得る。そのような脂肪(B)を生成するために、
脂肪ブレンド(C)のエステル交換の後に、その組成物
を分画し、そして少なくとも1つの画分が回収される。
好ましくは、分画は、乾式分画であるが、溶媒、例え
ば、アセトンを用いる溶媒分画又は、水及び界面活性剤
を用いるランザ(Lanza)分画も同様に用いられ得る。
従来の分画技術が用いられ得る。脂肪(B)として用い
られる画分は、好ましくは、オレイン画分、すなわち、
分画により得られる画分における他の画分と比べて、よ
り低い融点を有する、分画から得られる画分である。好
ましくは、分画は、エステル交換された脂肪ブレンド
(C)をステアリン画分と、エステル交換された脂肪
(B)として用いられるオレイン画分に分ける一段階分
画である。分画が行われるばあい、脂肪ブレンド(C)
は、好ましくは、40乃至80%の水素化された魚油、10乃
至60%の液体油そして任意に0乃至30%の、ラウリン酸
残基に富んだ脂肪から成る。より好ましくは、脂肪ブレ
ンド(C)は、50乃至75%の水素化されたし油及び液体
油から成る残量から成る。この態様において、脂肪
(B)は、好ましくは、N20=35−50そしてN35=0−10
であり、より好ましくは、N20=35−50であり、N35=0
−5である。脂肪(B)のN値を適合させることは、脂
肪ブレンド(C)の組成及び、分画条件、特に、エステ
ル交換された脂肪(C)の結晶化の温度及び時間並びに
分離温度を調整することにより決められる。通常、結晶
化の終りにおける温度は、分離を行う温度と同じであ
る。この温度は又、分画温度とも呼ばれる。
乾式分画では、分画温度は、28−45℃、特に32−40℃
である。ステアリンの再循環は、分画の間にステアリン
中に入れられたままである低融点トリグリセリドの回収
部分に適用され得て、すなわち、1つの画分において得
られたステアリンを次の画分バッチの供給原料と混合し
得るか又は供給原料を連続法において分画供給原料と連
続的に混合され得る。しかし、ステアリンを再循環する
ときに、エステル交換される脂肪ブレンド(C)中のス
テアリンを入れることが有利である。再循環されるステ
アリンの量及び組成により、脂肪ブレンド(C)中の水
素化魚油の相対量がいくらか低減され得て、液体油の量
がいくらか増大し、得られるオレインの一定の性質及び
収量を得る。
好ましくは、分画は、オレイン収量が、分画されたエ
ステル交換されたブレンドの少なくとも40%であるよう
に、より好ましくはオレイン収量が50乃至85%であるよ
うに行われる。そのようなオレイン画分の1つ以上と分
画されていないエステル交換された脂肪の組み合わせも
当然エステル交換された脂肪(B)として用いられ得
る。
このように、オレイン画分を回収するために、全体の
エステル交換された脂肪(B)は、好ましくは、 20−80%の、少なくとも45℃のスリップ融点を有する
水素化された魚油、 80−10%の液体油、 任意に40%以下の、好ましくは0−30%のラウリン酸
残基に富んだ脂肪及び 任意に70%以下、好ましくは0−60%の、特に0−50
%の、先のエステル交換された脂肪(B)の生成からの
ステアリン画分 から成る脂肪ブレンド(C)をエステル交換し、脂肪ブ
レンド(C)又は、脂肪ブレンド(C)とエステル交換
された脂肪(B)の先の生成からのステアリン画分副生
物の組み合わせを任意に分画し、オレイン画分を回収
し、エステル交換された脂肪(B)として、エステル交
換された脂肪ブレンド(C)、オレイン又は、それらの
組み合わせを用いることにより脂肪ブレンド(C)から
誘導される。
食用脂肪製品の脂肪相は、脂肪(A)そのものから成
り得るが、ほとんどの場合、その他に着色剤、風味料、
乳化剤等のようないくつかの添加剤を含有する。典型的
には、脂肪(A)は、脂肪相の少なくとも95%、ほとん
どの場合、脂肪相の98又は99%より多く構成する。脂肪
製品は、例えば、脂肪製品が揚げ物用又はショートニン
グ用、例えば、加熱調理(cooking)、ベーキング及び
軽い揚げ物(shallow frying)用途のための脂肪である
場合には、脂肪相そのものから成る。例えば、脂肪製品
は、マーガリン又は、連続性脂肪相及び分散された水性
相を含む低減された脂肪製品であり得る。従って、脂肪
製品は、好ましくは、30−100%の脂肪相及び任意に70
%以下の分散された水性相を含む。しかし、本発明は、
比較的高脂肪含量の製品及び、非常に高脂肪含量が望ま
しい調理用途の製品に特に有利である。従って、より好
ましくは、その製品の連続相を構成する脂肪相がその製
品の40乃至100%、特に60乃至100%を構成する。それぞ
れ、80−85%及び100%の脂肪相を含有するマーガリン
及びショートニングが特に好ましい。製品の残量がある
場合は、好ましくは、分散された水性相から成る。
製品は、比較的軟性の製品であり、タブに充填され
る。しかし、本発明は、包み紙(wrapper)に充填され
得る、より硬質の製品に特に有利である。従って、脂肪
(A)のN20は、好ましくは少なくとも8、より好まし
くは11−50であり、15−40が特に好ましい。より高いN
20値を有する製品は、ペストリーのようなベーキング用
途に特に適している。ケーキ及びクリーム製造には、よ
り低いN20値が製品を展延に特に適するものにするが、
中間のN20値が適している。加熱調理及び揚げ物用に
は、N20値は特に臨界ではない。脂肪製品に典型的に現
存するC12、C14、C16及びトランス脂肪酸の合計量及び
特にトランス脂肪酸そのものの合計量は、ある程度、N
20値に依存する。通常、それらの含量は、中間N値を有
する製品では、より高く、いくらか低い値は、非常に低
い又は非常に高いN20値を有する製品で得られる。本発
明は、全N20範囲にわたる製品でそれらの含量を低減さ
せるが、中間のN20値、例えば、20−40のN20範囲で特に
重要な改良がなされる。脂肪製品は好ましくは、C12、C
14、C16及びトランス脂肪酸の合計量が脂肪(A)の50
%未満、より好ましくは40%未満であるように配合され
る。脂肪(A)におけるトランス脂肪酸残基のみの含量
は、10%以下であるが、好ましくは7%未満であり、0
−5%が特に好ましい。
脂肪製品の脂肪(A)は、エステル交換された脂肪
(B)単独から成り得るが、脂肪(A)は又は、任意
に、他の脂肪(D)を含む。他の脂肪(D)として、脂
肪製品に通常用いられるどの脂肪も用いられ得る。人手
性及び価格及び、最終製品の望ましい性質により、その
ような脂肪は、脂肪(A)のトランス含量が10%を超え
なければ、硬化された又は硬化されない植物又は動物の
脂肪又は油、分画工程における副生物、エステル交換さ
れた脂肪等であることができる。脂肪(A)におけるそ
のような他の脂肪(D)の量は、80%以上もの高含量で
あり得て、特に、比較的軟質製品が製造される場合は、
高含量であるが、好ましくは、脂肪(D)の量は、0−
60%であり、0−40%が特に好ましい。
脂肪(D)として用いられるのに特に適する脂肪は、
液体油、部分的に水素化した魚油、ラウリン酸残基に富
んだ脂肪及びそれらの2つ以上の混合物である。パーム
油及びパーム油画分も脂肪(D)中に又は脂肪(D)と
して用いられる。液体油として及びラウリン酸残基に富
んだ脂肪として、脂肪ブレンド(C)中に用いられる上
記と同じ油及び脂肪が用いられ得る。例えば、脂肪
(D)としての液体油の使用は、軟性の製品にしばしば
適する。例えば、エステル交換された脂肪(B)が、包
み紙に包装される脂肪製品中の脂肪としての使用にその
ままで適するように企図されている場合、同じエステル
交換された脂肪(B)は、60−90%のエステル交換され
た脂肪(B)を10−40%の、脂肪(D)としての液体油
と混合して用いることによりタブ製品を作るのに用いら
れるのにしばしば適している。ラウリン酸残基に富んだ
脂肪の使用が非常に急勾配のNラインを達成するのに適
し得ている一方、脂肪(D)中の又は脂肪(D)として
の部分的に水素化された魚油は、必要な場合に実質的に
N10を低減することなく、N35値を低減するために、例え
ば費用的に魅力である。しかし、脂肪(D)中の又は脂
肪(D)としての、部分的に水素化された魚油とラウリ
ン酸残基に富んだ脂肪との組み合わせた使用が栄養的な
理由により好ましくは低く保たれる。
好ましくは、それらの組み合わされた使用は、脂肪
(A)の総量に基づいて計算された30%未満であり、好
ましくは20%未満である。しかし、最少量又は0の量の
トランス脂肪酸を得るためには、部分的に水素化された
脂肪を全く用いないことが最も好ましい。
適度の価格で改良された栄養的性質を提供することを
別にすれば、エステル交換された脂肪(B)を使用する
ことにより脂肪製品の製造は比較的容易になることは本
発明の利点である。用いられる脂肪により、脂肪製品の
製造において問題が容易に生じ得て、例えば、脂肪がゆ
っくり結晶化し得て、包み紙で製品を包装するのに問題
が生じ高い不合格物をもたらしたり又は、砂のような、
塊のような、粒のような欠陥が製品に生じ得る。脂肪
(A)におけるエステル交換された脂肪(B)の使用で
は、操作条件の領域は比較的広くそして製品が生じる欠
陥の可能性は低い。
脂肪製品が水性相を含む場合、水の他の他の成分、例
えば、牛乳又は、牛乳から誘導された成分、保存料、風
味料、ゲル化剤又は増粘剤等を含有し得る。
本明細書を通して、Nxは、60℃における1時間の安定
化、0℃における1時間の安定化及び測定温度における
30分間の安定化を用いて、Fete、Seifen、Anstrichmitt
el 80、180−186頁(1978年)に記載されたNMRによりX
℃において測定された固体脂肪含量をいう。
スリップ融点は、F.D.Gunstoneらによるlquid Handbo
ook、Chapman and Hall(1986年)、251−253頁に記載
されたように測定される。
トランス脂肪酸を含む脂肪酸組成物は、GLCにより測
定される(例えば、JAOCS、54巻(1977年)、208頁参
照)。脂肪酸残基の含量は、脂肪酸残基の合計量の重量
に関して、すなわち、脂肪のグリセロール部分の重量分
は除いて表わされる。
実施例 実施例1乃至8 魚油は、本質的に完全に水素化されていた。55℃のス
リップ融点及び6.5のヨウ素価(I.V.)を有していた。
化学的触媒を用いて、40:60、50:50及び60:40の重量比
で菜種油を用いてランダムにエステル交換した。エステ
ル交換された脂肪のN値を表Iに示す。これらのエステ
ル交換された脂肪を60℃で菜種油と表IIに示した割合で
混合した。これらの混合物のNラインも示す。すべての
脂肪のトランス脂肪酸含量は1乃至3%であった。
実施例1及び4乃至8の脂肪のそれぞれから、100部
の脂肪を0.2部のモノジグリセリド及び0.1部の大豆レシ
チンを混合することにより脂肪相を製造した。少量のβ
−カロチン着色剤を含有させた。70部の水を30部の酸性
化牛乳と混合させることにより水性相を製造した。クエ
ン酸溶液を添加して、pHを4.6に調整し、少量の風味料
及び保存料を含有させた。82部の脂肪相及び18部の水性
相を用いて従来の方法でマーガリンを製造した。実施例
5及び7の脂肪を用いて得られた生成物をタブに詰め
た。それらは、主に展延用に適している。脂肪1、4、
6及び8からの生成物を包み紙で包装した。生成物4は
特に展延用に適する軟質包み紙包装用生成物である。脂
肪1からの生成物は、多目的の生成物である。脂肪6及
び8からの生成物は、主に調理用、例えば、加熱調理、
ベーキング及び軽い揚げ物に企図されている。
実施例9及び10 魚油を従来の条件下で47℃のスリップ融点まで水素化
した。この部分的に水素化した魚油は、32のヨウ素価及
び25%のトランス脂肪残基含量を有した。この魚油を化
学的触媒を用いてヒマワリ油でエステル交換した。この
結果を表IIIに示す。
70部の実施例9のエステル交換された脂肪と30部の菜
種油をブレンドすることにより、例えば、タブ入りマー
ガリンを製造するのに適した、9%のトランス脂肪酸を
有する脂肪を得た。同様に、脂肪10から、50乃至65%の
この脂肪を50乃至35%の、ヒマワリ油、菜種油、大豆油
又はそれらの混合物のような液体油と混合することによ
り、異なる硬さの、10%未満しかトランス脂肪酸含量を
有しないマーガリンを製造した。
実施例11乃至21 魚油を53℃のスリップ融点まで水素化した。得られた
魚油は、16.8のヨウ素価と11%のトランス脂肪酸残基含
量を有していた。この魚油を異なる量の菜種油そして、
ある場合はココヤシ油とでランダムにエステル交換し
た。そのエステル交換されたブレンドの組成並びに得ら
れたエステル交換された脂肪のN値及びトランス含量を
表IVに示す。
実施例11の脂肪はそのまま、かなり堅いタブマーガリ
ンにおける脂肪として適している。又、この脂肪は、低
減した脂肪含量、例えば、40%の脂肪相及び60%の水性
相を有するスプレッドを製造するのにも用いられ得る。
実施例14の脂肪は、暖い気候における周囲条件で配置さ
れる必要がある堅い包み紙で包装される製品、例えば調
理用の製品に非常に適している。又、この脂肪は、ショ
ートニングを製造するのに適している。50%の脂肪12乃
至16の、25%の菜種油及び25%のヒマワリ油との混合物
を製造した。得られた結果を表Vに示す。
特に、実施例19の脂肪は、良好な口当たりと良好な風
味放出を与える。同様のタイプの製品が、例えば各々70
%の脂肪相及び30%の水性相を用いて製造され得る。
実施例22乃至25 魚油を37℃のスリップ融点まで水素化した。得られた
魚油は、48%のトランス脂肪酸含量を有した。40部の、
実施例11乃至21の53℃のスリップ融点まで水素化した魚
油を10部の、37℃のスリップ融点まで水素化した魚油と
混合したときに、その混合物のスリップ融点はなお45℃
より高かった。これらの成分を45:5の割合で混合したと
きに当然同じことが適用される。
表VIに示したブレンドはエステル交換されている。
脂肪23をそのまま、例えば調理用マーガリン又はショ
ートニングを作るのに用い得る。
これらの脂肪を菜種油と1:1の重量比で混合した。下
記の結果を得た。
両ブレンドは軟質タブスプレッド製造用に用いられ得
る。
実施例26乃至29 魚油を従来の条件下で異なるスリップ融点まで水素下
した。同様に、異なるスリップ融点を有する水素化魚油
を、より新しい触媒を用いたが、触媒の量をより少なく
し、反応温度をいくらか低くし、水素圧をより高くした
ことを意味するLT(低トランス)水素化条件を用いて生
成した。
それらの魚油のそれぞれを菜種油と1:1の重量比でエ
ステル交換した。その魚油及びエステル交換された脂肪
の性質を表VIIIに示す。比較のために、45℃より低いス
リップ融点まで水素化した魚油を用いて得た結果も示
す。又、比較のために、水素化魚油の1つを菜種油とブ
レンドしただけでエステル交換しない場合に得た結果を
示す。
脂肪26及び28は、そのまま、例えば包み紙包装用マー
ガリン又はショートニングの生成における脂肪としての
使用に適している。非常に低い融点を有する水素化魚油
を用いて生成された比較例Aの脂肪は、タブマーガリン
を作るのに用いることができるが、その生成物は、脂肪
の重量に基づいて計算された17%のトランス含量を有す
る。その脂肪を液体油で希釈し、トランス含量を10より
ずっと低くする場合、得られた脂肪ブレンドは、わずか
に柔らかすぎて、その脂肪ブレンドから適する脂肪製品
を生成することができない。比較Bは、エステル交換が
本質的であることを示している。実施例27におけるのと
同じ脂肪混合物を用いたが、エステル交換しない場合、
その脂肪は、非常に「平坦な」Nライン:N20とN10がN30
とN35よりわずかに高いだけであること、を有した。そ
のような脂肪からは、容認し得る可塑性脂肪製品は生成
できない。体温における固体脂肪の量が非常に高すぎ
る。
実施例30乃至32 実施例27と29のエステル交換された脂肪を用いて、そ
れらを表IXに示された他の脂肪とブレンドすることによ
り脂肪を生成した。得られたNライン及びトランス脂肪
酸含量も同様に示す。
脂肪30及び32から、包み紙包装用のマーガリンが、実
施例1で記載されたのと同じ方法で生成された。100%
の脂肪相を用い、水性相を用いなかったことを除いて、
脂肪31から同様に、包み紙包装用のショートニングが生
成された。
実施例33 魚油を50℃のスリップ融点まで水素化した。この硬化
魚油の菜種油との1:1の重量比でのブレンドをランダム
にエステル交換した。93部のこの成分と7部の菜種油か
ら脂肪ブレンドを作り、この混合物を従来の方法で精製
した。80部の脂肪ブレンドに、0.1部のレシチン、0.1部
のモノジグリセリド混合物及び少量のβ−カロチン溶液
及び風味料を添加することにより脂肪相を生成した。水
と少量のクエン酸、風味料及び塩を含む水性相を生成し
た。82部の脂肪相と18部の水性相を、Cは攪拌された晶
析装置を示し、Aはスクレープドサーフェイス熱交換器
であり、Bは(攪拌されない)静止管(resting tube)
を示すCAB配列を含むマーガリン生成ラインを通して定
量ポンプにより連続的に通過させることにより、マーガ
リンを生成した。3番目のA単位装置から出る流れ部分
を再循環させC単位装置の入口の前で新しい供給原料と
混合した。そのラインを3.7トン/時間の処理量で操作
した。新しい供給原料は、40℃の温度を有し、B単位装
置を出る生成物は9℃の温度を有した。その生成物を包
み紙で包装し、15℃で貯蔵した。固体脂肪含量(N値)
は、 N10 47.9 N20 26.6 N30 10.8 N35 5.1 N40 0 であった。
5℃での生成物の堅さをスチーブンス・テクスチャー
アナライザー(登録商標)(Stevens Texture Analyzer
)で2mm円筒ロッドを用いて従来の方法で評価した。
得られたS5値は175gであった。精製した脂肪ブレンド
は、9.7%のトランス脂肪酸残基含量を有した。得られ
た生成物は、加熱調理用そして焼き物用並びにパンでの
良好な展延用に適する多目的マーガリンであった。
実施例34 下記の脂肪ブレンドを用いた他は、実施例33を繰返し
た。
48%の、実施例33のエステル交換された成分 17%の、乾式分画されたパームステアリン画分 22%のパーム油 13%の菜種油 下記の結果が得られた。
N10 40.4 N20 23.0 N30 10.9 N35 5.2 N40 0 トランス 5% S5(2mmφ):202 実施例35 *脂肪ブレンドとして、 62%の、実施例33のエステル交換された成分、 12%の、35℃のスリップ融点まで水素化された魚油、 26%の菜種油 の混合物を使用し、 *生成ラインは、3つのA単位装置のみを有し、再循環
物質を2番目のA単位装置の後から取り、そしてそのラ
インは、B単位装置の代わりにC単位装置を有し、*8
トン/時間の処理量でそのラインを操作し、 *最後のC−単位装置を出る生成物の温度は、14℃であ
り、 *生成物をタブに充填した 他は、実施例33に記載したのと同じ方法でタブマーガ
リンを生成した。
下記の結果が得られた。
N10 32.2 N20 15.6 N30 5.7 N35 1.4 トランス 10% S5(6.3mmφロッドで測定した):365g 生成物は、例えば調理用並びにパン又はトーストの展
延用に適する良好なタブマーガリンであった。
実施例36乃至43 魚油を従来のニッケル触媒を用いて完全に水素化し
た。その水素化油は、57℃のスリップ融点を有した。そ
の脂肪酸組成は、 C14:0 7% C15:0 1% C16:0 30% C17.0 1% C18:0 23% C20:0 19% C22:0 11% C24:0 1% その他 7% 70部の、この完全に水素化した魚油を30部の低エルカ
酸菜種油と組み合わせた。そのブレンドを、化学的触媒
としてナトリウムメチラートを用いて従来の方法でラン
ダムにエステル交換した。エステル交換された組成物を
70℃に加熱し、次に0.8℃/分の速度で55℃に冷却し、5
5℃で20分間保ち、0.05℃/分の速度で38℃に冷却し
た。次に、結晶化した脂肪の量がもう増加しなくなるま
でこの温度で保ち、続いて、38度において12バールまで
増大する圧力下でその相を分離した。オレイン画分を従
来の方法で精製し、表Xに示した精製した他の脂肪
(D)とブレンドし、一連の脂肪(A)を生成した。す
べての脂肪が、2%以下しかトランス不飽和脂肪酸残基
の含量を有しなかった。脂肪(A)のN値も表Xに示
す。
実施例36の脂肪は、焼き物、ショートニング又はマー
ガリンに適して用いられる。実施例37乃至39の脂肪は、
包み紙包装用マーガリン又は、低脂肪含量、例えば60%
又は70%を有する同様の製品、例えば、バターの代用の
食卓用スプレッドとしての使用に適している。実施例40
乃至43の脂肪は、例えば、タブマーガリン又は低減され
た脂肪スプレッド、例えば35%又は40%の脂肪を含有す
るスブレッドを生成するために用いられ得る。
実施例36の例えば実施例1乃至3との比較により、オ
レイン画分の使用はラウリン脂肪又は部分的に水素化さ
れた脂肪を用いることなく、低N35値とかなり高いN20値
を組み合わせる急勾配のエステル交換された脂肪(B)
を得ることを可能にすることが示される。
実施例44 エステル交換された脂肪ブレンドが、60部の水素化魚
油及び40部の菜種油(キャノーラ)を含み、分画温度が
40℃又は32℃であった他は、実施例36に記載されたよう
にエステル交換された脂肪を生成した。得られたオレイ
ンは、下記のN値を有した。
分画温度 32℃ 40℃ N10 42.1 49.9 N20 20.2 30.7 N30 0.4 11.2 実施例45 魚油を本質的に完全に水素化した。得られた水素化魚
油は、57℃のスリップ融点を有していた。40部のこの油
を60部の低エルカ酸菜種油とブレンドし、このブレンド
を化学的触媒を用いて従来の方法でエステル交換した。
71.1部のこのエステル交換された脂肪を9.3部のパーム
油と19.6部の菜種油をブレンドし、脂肪(A)を得た。
比較のために、80部の、33℃のスリップ融点まで水素
化した魚油と20部の菜種油をブレンドし、高トランス不
飽和脂肪酸含量を有する従来の安価なマーガリン脂肪ブ
レンドを得た。
脂肪ブレンドのN値は、下記の通りであった。
実施例45 参考 N10 33.0 35.0 N20 13.8 16.9 N30 4.8 3.2 N35 2.9 0 脂肪相及び水性相組成物を下記のように生成した。
81.32部の脂肪ブレンド 0.05部のモノグリセリド 0.05部のレシチン 0.08部の着色剤 15.75部の水 2.25部の塩 0.5部の甘味ホエー粉末 任意にpH5.5までクエン酸 脂肪相と水性相組成物を混合し、60℃に保った。参考
組成物では、二番目のA単位装置の後から一番目のC単
位装置への再循環を用い、CAAAC配列を用いて従来のス
プレット生成条件を用いた。
本発明の組成物では、AAAC配列を用いた。処理量は、
70kg/時間であり、三番目のA単位装置の後の温度は8
℃であり、C単位装置の容量は、3であった。A単位
装置は、600rpmで、C単位装置は300rpmで操作した。
生成物をタブに充填し、5℃で貯蔵した。9週間後の
貯蔵の後に、10℃での6.35mmのプローブを用いてその生
成物のスチーブンス値は、参考と実験生成物では、それ
ぞれ274g及び276gであった。審査員団の評価及び油滲出
試験により、実験生成物が参考生成物の完全に満足でき
る匹敵物であることが確認された。
実験生成物は、約2%のトランス脂肪酸残基のみしか
有しなかった。参考生成物のトランス含量は、脂肪の脂
肪酸残基含量に基づいて計算して32%であった。
参考脂肪は、80%の魚油を含有していたのに対し、実
験脂肪は、28%の魚油しか含有しなかったが、実験脂肪
は、水素化することを要する魚油の量の低減ゆえに、適
度により高価というだけであった。魚油の水素化は、比
較的費用がかかる。
実施例46 実施例45に記載されたのと同様に、部分的に水素化さ
れた魚油に基づき、脂肪において48%のトランス含量を
有する従来の包み紙包装用マーガリンは、下記の組成、 69.3%の、実施例45のエステル交換された脂肪、 10.8%の、乾式分画されたパーム油ステアリン 19.9%のパーム油 を有する、約2%のみのトランスしか有しない脂肪を含
有する生成物に匹敵することができた。
その脂肪ブレンドのN値は、 N10 38.0 N20 23.7 N30 11.3 N35 6.0 使用したボテーター配列は、ACABであった。各々の単
位装置の後の温度は、それぞれ14、17、11及び15℃であ
った。
10℃及び20℃でのスチーブンス値(4.4mmプローブ)
は、下記の通りであった。
実施例46 参考 10℃でのスチーブンス値(St10) 325 374 20℃でのスチーブンス値(St20) 161 146 又、この場合には、物理的性質及び官能的性質の全体
的評価は、実験生成物は、参考生成物の認容できる匹敵
物であることを示していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローゼンダール、アドリアヌス オランダ国、3136・ビーエイ・ヴラーデ ィンゲン、アーンスト・カシミアストラ ート 3 (56)参考文献 特開 平8−332093(JP,A) 特公 昭35−2885(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23D 7/00 C11C 3/10 CA(STN) WPI(STN)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪相を含む食用の脂肪製品であり、脂肪
    相の脂肪(A)が、トランス脂肪酸残基の含量を10%以
    下しか有せず、 少なくとも45℃のスリップ融点を有する水素化魚油及び
    液体油を含む脂肪ブレンド(C)から誘導されたエステ
    ル交換された脂肪(B)並びに 任意の他の脂肪(D) を含む、食用の脂肪製品。
  2. 【請求項2】脂肪(A)が、20乃至100%のエステル交
    換された脂肪(B)及び0乃至80%の他の脂肪(D)を
    含む、請求項1に記載の脂肪製品。
  3. 【請求項3】30乃至100%の脂肪相及び任意に70%以下
    の分散された水性相を含む、請求項1又は請求項2に記
    載の脂肪製品。
  4. 【請求項4】他の脂肪(D)が、液体油、部分的に水素
    化された魚油、ラウリン酸残基に富んだ脂肪、パーム
    油、パーム油画分又は2つ以上のそれらの混合物から成
    る、請求項1乃至3のいずれか1請求項に記載の脂肪製
    品。
  5. 【請求項5】C12、C14、C16及びトランス脂肪酸残基の
    含量が、脂肪(A)の50%未満である、請求項1乃至4
    のいずれか1請求項に記載の脂肪製品。
  6. 【請求項6】トランス脂肪酸残基の含量が、脂肪(A)
    の7%未満である、請求項1乃至5のいずれか1請求項
    に記載の脂肪製品。
  7. 【請求項7】脂肪(A)が、11乃至50のN20を有する、
    請求項1乃至6のいずれか1請求項に記載の脂肪製品。
  8. 【請求項8】脂肪(A)が、15乃至40のN20を有する、
    請求項1乃至6のいずれか1請求項に記載の脂肪製品。
  9. 【請求項9】15%以下のトランス脂肪酸残基の含有しか
    有せず、20乃至80%の、少なくとも45℃のスリップ融点
    を有する水素化された魚油、80乃至10%の液体油並びに
    任意に、40%以下の、ラウリン酸残基に富んだ脂肪を含
    む脂肪ブレンド(C)から誘導される、請求項1乃至8
    のいずれか1請求項に記載の脂肪製品における使用に適
    するエステル交換された脂肪(B)。
  10. 【請求項10】脂肪ブレンド(C)が、30乃至75%の水
    素化魚油及び70乃至25%の液体油から成る、請求項9に
    記載のエステル交換された脂肪(B)。
  11. 【請求項11】分画されていない、請求項9又は請求項
    10に記載のエステル交換された脂肪(B)。
  12. 【請求項12】オレイン画分であるか、オレイン画分を
    含む、請求項9又は請求項10に記載のエステル交換され
    た脂肪(B)。
  13. 【請求項13】水素化魚油が、48乃至59℃のスリップ融
    点を有する、請求項9乃至12のいずれか1請求項に記載
    のエステル交換された脂肪(B)。
  14. 【請求項14】水素化魚油が本質的に完全に水素化され
    た魚油である、請求項9乃至13のいずれか1請求項に記
    載のエステル交換された脂肪(B)。
  15. 【請求項15】18乃至50のN20及び0乃至15のN35を有す
    る、請求項9乃至14のいずれか1請求項に記載のエステ
    ル交換された脂肪(B)。
  16. 【請求項16】エステル交換された脂肪(B)が、請求
    項9乃至15のいずれか1請求項に記載のエステル交換さ
    れた脂肪(B)である、請求項1乃至8のいずれか1請
    求項に記載の脂肪製品。
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