JP3004399B2 - 背面投写スクリーン装置 - Google Patents

背面投写スクリーン装置

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JP3004399B2
JP3004399B2 JP3168791A JP16879191A JP3004399B2 JP 3004399 B2 JP3004399 B2 JP 3004399B2 JP 3168791 A JP3168791 A JP 3168791A JP 16879191 A JP16879191 A JP 16879191A JP 3004399 B2 JP3004399 B2 JP 3004399B2
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rays
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エリック、クラウセン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに隣接して配置さ
れ、スクリーンの背面にそれぞれ赤、緑、及び青のTV
画像を投写する3台のTVプロジェクタを備えた投写装
置に主として使用される背面投写スクリーン装置であっ
て、背面に後方から入射する光を水平方向に屈折させる
後ろ向きかつ垂直に配置されたレンズ要素を有し、全面
に前記後ろ向きのレンズ要素に対向して位置するストラ
イプ形成部を間に有する垂直に配置されたマスキングス
トライプを有し、更に光拡散粒子を混入したスクリーン
を備えた背面投射スクリーン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スクリーン材料内に均一に分布される光
拡散粒子を有する上記のようなスクリーン装置は公知で
ある。これらの粒子はスクリーンが画像形成特性を獲得
するように後方から入射する光線を屈折するために用い
られ、それによりスクリーンの前方から当該画像を見る
ことが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの公知のスクリ
ーンにおいて、後ろ向きのレンズ要素の頂点部分を通っ
てスクリーンを垂直に貫通する光線はエネルギー損失を
被る。そのような光線はスクリーンをそのまま通過し、
出射する光線のエネルギー損失は種々の状況下で生じ
る。即ち、光線がスクリーンに入射するとき多少の反射
が起こる場合、光線が粒子の間を通る結果として光線の
一部が拡散される場合、及びスクリーンの前部から光線
が出射するとき多少の反射が起こる場合などである。そ
うした光線はスクリーンの最も厚い部分を通過しなけれ
ばならないので、出射光線のエネルギー損失は、他の光
線がスクリーンを通過するときスクリーンのより短い部
分を通過する結果生じるエネルギー損失より大きいと考
えられる。しかしながら、実際はそうではなく別の原因
によることが分かった。スクリーンの後部に垂直に突き
当たりスクリーン中央に最も近い後ろ向きのレンズ要素
の表面側部を貫通する光線は、その表面部分に垂直には
突き当たらないので、後ろ向きレンズ要素の頂点部分に
突き当たる光線より遙かに大きく部分的に反射される。
そうした光線は、スクリーンを通過するとき屈折して、
スクリーン前部のストライプ形成部に突き当たる。これ
らの光線がスクリーンの内部を通過する距離は、かなり
短いのでその光線のエネルギー損失は、後ろ向きレンズ
要素の頂点部分の部分を通る光線と比較してかなり小さ
い。しかしながら、上記表面側部の一つを通過した光線
がストライプ形成部を通過するとき、その光線は屈折率
の大きい材料即ちスクリーン材料から屈折率の小さい材
料即ち空気を通過しなければならない。このことは、そ
うした光線の大部分が当該ストライプ形成部の内側に突
き当たるとき反射され、その結果、上記光線がスクリー
ン前部を出射するとき、後ろ向きレンズ要素の頂点部分
の部分を通過する光線が受けるエネルギー損失より全体
として大きなエネルギー損失を被る。その結果、スクリ
ーン前部を出射する光線のエネルギーはスクリーン平面
を直角に出射する光が最も大きく、それに対してスクリ
ーン面に対して斜めに出射する光のエネルギーは弱めら
れる。換言すれば、これはスクリーン面に対して横方向
前方から斜めにスクリーンをみる視聴者は、垂直前方か
ら画像を見た場合と比べて、鮮明度が落ちると感じるこ
とを意味する。
【0004】ここで、これを補償するために、スクリー
ンの光拡散粒子の濃度を増加させることにより、スクリ
ーン内を長い距離通過する光線のエネルギー損失をより
大きくすることが考えられる。この場合、スクリーンの
中央面に対して直角に後ろ向きレンズ要素の頂点部分の
部分に突き当たる光線は、上述した表面側部に突き当た
る光線より遙かに弱められると考えられるが、これは正
しくない。もし、スクリーン内の光拡散粒子の濃度が大
きすぎると、スクリーンの光拡散性能は同時に増大し、
その結果、投影される画像の光強度は受容しがたいほど
に小さくなる。
【0005】本発明の目的は、横方向の光透過を改善す
ることにより、画像をスクリーン面に対して前方直角方
向から見ようと斜め前方から見ようと、ほとんど同じ照
度に見える上述した形式の背面投写スクリーン装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的は、
次のようにして達成される。すなわち、光拡散粒子の濃
度がスクリーンの前方部分よりスクリーンの後方部分に
おいて遙かに大きくされる。そして、後ろ向きレンズ要
素の頂点部分の部分に入射してスクリーンを通過する光
線のエネルギー損失は、スクリーンの背面に垂直に入射
しスクリーンの中央面に最も近い後ろ向きレンズ要素の
表面側部を通過する光線のエネルギー損失とほぼ等しく
なる。それにより、スクリーンの背面に垂直に入射しス
クリーンの中央面に最も近い後ろ向きレンズ要素の表面
側部を通過する光線は、光拡散粒子のほとんどないスク
リーンの部分を通るので、最小限のエネルギー損失を受
けるだけである。これらの光は、スクリーンを出射する
とき、あたかも粒子が均一に分布しているかのように同
程度の反射を被ることは当然であるが、スクリーン内部
の上述したエネルギー損失は僅かである。しかしなが
ら、後ろ向きレンズ要素の頂点部分の部分を通ってスク
リーンを垂直に通過する光線のエネルギー損失について
は、その光線が粒子濃度が最大であるスクリーン部分を
通過しなければならないため、エネルギー損失が大きく
なる。この濃度を十分大きくとって、適当な粒子の大き
さと材料を選定することにより、上記光線は他の光線が
スクリーンを出射するとき反射により生じるエネルギー
損失と同程度のエネルギー損失を実現できる。その結
果、スクリーンを前方直角方向から見た場合でも、斜め
前方から見た場合でも、ほとんど均一な照度として感じ
られる。
【0007】本発明により推奨される濃度分布は、当該
スクリーンの硬化の間、その背面を下向きにして設置
し、スクリーン材料の開始粘度を適当に選定し、硬化時
間とともに粒子寸法を適当に選定することにより得るこ
とができる。それにより、粒子はスクリーンの成形の間
に堆積し、スクリーンの後部の濃度を前部より大きくす
ることができる。しかしながら、堆積を決定する各要素
を選定し観察する作業はかなり複雑なので、本発明の実
施例に係るスクリーン装置は2つの部分より成り、その
中の後方部分にのみ光拡散粒子を混入している。
【0008】さらに、本発明に係るスクリーン装置の実
施例では、スクリーンの前部のストライプ形成部を、後
方から入射する光を水平方向に拡散する前向きのレンズ
として形成している。この実施例は、上記前向きのレン
ズが例えば平面ストライプ形成部又は凹面ストライプ形
成部より、後ろ向きレンズ要素の表面側部に入射する光
の内部反射を少なくするのでより好ましい。これらの光
線の上記反射が低減すると、後ろ向きレンズ要素の頂点
部分の部分に突き当たる光線のエネルギー損失を補償す
る必要性も同時に低減する。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0010】図1は、背面投写スクリーン装置(以下、
スクリーン装置と言う)4の後部に対してTV画像の投
射を行う3台のプロジェクタ1、2、3を示す。各プロ
ジェクタは白黒のTV画像を投射する。プロジェクタ1
の前にはこのプロジェクタがスクリーン装置4に投影す
る画像の色が赤になるようにフィルタを設け、プロジェ
クタ2の前にはこのプロジェクタがスクリーン装置4に
投射する画像の色が緑になるようにフィルタを設け、更
にプロジェクタ3の前にはこのプロジェクタがスクリー
ン装置4に投射する画像の色が青になるようにフィルタ
を設置する。これらの3色に、それぞれR,G,Bと符
号を付ける。3台のプロジェクタ1、2、3は、中央プ
ロジェクタの光軸7がスクリーン装置4の面に対して9
0°の角度を成すように横並びに設置する。各プロジェ
クタ1、2、3は横方向に配列されているので光軸6及
び8が光軸7と重なることはなく、3本の光軸は互いに
隣の光軸と7°の角度をなしている。この7°という角
度はプロジェクタの大きさを考えるとそれ以上小さくす
ることは難しい。一方、プロジェクタの改良が進んでそ
の出力が高まり投射範囲を横方向に広くできるようにな
ったので、上述した7°の角度を10°まで拡大するこ
とが十分可能になった。光軸はスクリーン装置4の中心
に集まり、各プロジェクタは更にスクリーン装置4の背
面に対して投射される画像が重なるように構成される。
その結果、スクリーン装置4の前方から、カラーTV受
像管により形成された高品質の拡大画像に対応する画像
を見ることができる。図1の曲線の枠は視聴者の位置を
表す。
【0011】図1に示したスクリーン装置4は、2枚の
スクリーン、即ち前部スクリーンA及び後部スクリーン
Bよりなる。「前部」とは、視聴者の位置に最も近いこ
とを意味し、「前部」及び「後部」という表現がスクリ
ーン表面について使われた場合、それぞれ、視聴者の側
及びその反対側を意味する。
【0012】前部スクリーンAの前部は、マスキング・
ストライプ22と、その間に位置するスクリーン装置4
の使用位置において垂直方向に延びるストライプ形成部
23を有している。図1に示したスクリーン装置4の実
施例においては、ストライプ形成部23は前向きの凸レ
ンズとして形成され、その側面に沿ってスクリーン平面
に対して約90°の角度をなし且つマスキング・ストラ
イプ22の側面境界を形成する縁部24と隣接してい
る。前部スクリーンAはその後方に後ろ向きの垂直に置
かれたレンズ要素25を有し、レンズ要素25はそれぞ
れ各ストライプ形成部23のすぐ後ろに設置されてい
る。これらのレンズ要素25は、後方から入射する光を
屈折させて、スクリーン装置4の前部のストライプ形成
部23を通過するようにするために主として用いられ
る。同時に、出射光の屈折が水平方向に行われる。
【0013】後部スクリーンBは、その前面がフレネル
レンズ27として形成され後方から入射する光の平行化
を行う。光軸6、7、8を備えた3台のプロジェクタ
1、2、3は、スクリーンの中央を向き、且つ、プロジ
ェクタ2の光軸がスクリーンに対して90°の角度をな
しているので、3台のプロジェクタからの光線は中央の
光軸7から遠ざかるに従って入射角が増大するようにス
クリーン装置4に突き当たる。しかしながら、フレネル
レンズ27を介した補正により、これはほとんど補償さ
れる。
【0014】図1のスクリーン装置4は、光拡散粒子を
混入した前部スクリーンAにより画像を形成する。本発
明は主としてこのスクリーンAに関するもので、以下の
図にはスクリーンAのみを示す。スクリーンAは一般に
図1に係る説明に基づいて使用されるが、以下の図にあ
っては、後方から垂直にスクリーンAに入射する光線、
即ちプロジェクタ2からの光線の方向のみを示してい
る。プロジェクタ1及び3からの光線についても同様で
あり、フレネルレンズBによる平行化の後になおスクリ
ーンAの背面に直角に突き当たる緑の光線に対して例え
ば上記7°の角度を維持し続けるにしても同じことが言
える。
【0015】図2は上述したように、光拡散粒子を有し
ないスクリーンAの公知の実施例の部分水平断面図を示
す。光線30はスクリーンの中央に対して垂直に後ろ向
きレンズ要素25の頂点部分31に入射し、そのままス
クリーンAを通過する。出射光線のエネルギーは、入射
光線のそれと比較すると僅かに低減される。スクリーン
Aをアクリルで製造した場合、反射の結果、空気中から
アクリルへ、アクリルから空気中へ通過するときその光
エネルギーの損失は約7%である。スクリーンAの後部
に垂直に入射する光線33及び34は、スクリーンの中
央部に最も接近して配置された後ろ向きレンズ要素25
の表面側部を通過し、スクリーンAを通過した後で光線
30よりもかなり大きなエネルギー損失を被ることにな
る。これは、光線33及び34が非常に大きな入射角で
表面側部35に突き当たるので、当該表面側部からの反
射が比較的大きくなるという事実に由来する。ここで
は、表面側部に突き当たる光線が全反射を起こさないよ
うにスクリーンAを形成している。
【0016】更に、部分反射は光線33及び34がスト
ライプ形成部23の内側に入射するときにも生じる。入
射角はそこでもまた比較的大きいので、それに対応する
大きな反射が生じる。光線33について言えば、それが
2個のレンズ要素25のほぼ中央に位置する表面側部の
最深部に突き当たるとき、エネルギー損失は合計30乃
至50%であり、その大部分は光線33がストライプ形
成部23を出る時の大きな屈折に起因する。光線33が
レンズ要素25に入射するときの対応する損失は、入射
時の屈折の大きさ、或いは入射角の大きさにより異なる
が、15乃至20%と計算される。
【0017】光線30、33、34の各損失を図2に示
したが、矢印は出射光線を示すと同時にそのベクトルを
も表している。光線30の出射ベクトルは、光線34の
出射ベクトルよりも長く、光線34のベクトルは光線3
3の出射ベクトルよりも長い。
【0018】水平方向のこの光エネルギーの分布を図3
のグラフに示す。光線30のエネルギーは最大であり、
グラフでは”25”として表されている。これと関連し
て、図2に示すスクリーンAにおいては、光拡散粒子を
含まないので垂直方向の拡散は見られず、出射ベクトル
もまた当該光線を完全に表すことができる。
【0019】図示ベクトル及びグラフから、前方から直
角にスクリーンをみる視聴者は、前方斜めから見た場合
よりも、上述した反射の損失のため、はるかに大きな光
エネルギーを受容するすることができる。
【0020】図4は図2と同様のスクリーンを示すが、
三角形により示した光拡散粒子40を混入している。光
拡散粒子40は周知の方法でスクリーンの厚さの全体に
亘って均一に分布される。図4は図2と同じ光線の方向
を示すが、ここにおける光線の出射ベクトルは図2より
も短いことがわかる。これは、光線が粒子の通過する際
に生じるエネルギーの損失に起因する。しかしながら、
ここでも依然として、光線30の出射ベクトルは光線3
4のそれよりも大きく、この光線ベクトル34の出射ベ
クトルは光線33のそれよりも大きい。これは図5にも
反映されており、最大光線エネルギーは6であることが
わかる。このグラフはやや平坦になっているが、これは
最大縦座標の半分の位置における横座標の長さが図3で
示したものより長いためである。
【0021】この平坦化の原因は、光線30が光線33
及び34よりもスクリーン内で長い距離を通過すること
にあり、その拡散によるエネルギーの減少は光線30の
方が光線33及び34よりも大きくなる。しかしなが
ら、上述した反射による損失は変わらない。
【0022】図4において、b3はレンズ要素25の最
高点と凸レンズとして形成されたストライプ形成部23
の最高点との間の距離を示す。距離b3は光線30がス
クリーン内を通過しなければならない距離を表し、eは
レンズ要素25の高さを、dはb3とeとの差を表す。
コンピュータによる計算とテスト結果から、dとeとの
間の最良の比率は図3bによると、e=2:3d又はe
<dである。図3によれば、光線30は(e+d)=
0.55+0.80=1.35mm=b3の距離を通過し
なければならないのに対して、光線33は
【0023】
【数1】 の距離を進むだけでよい。スクリーンがアクリル製であ
るとすれば光線33が空気中からスクリーンに進むと
き、約15乃至20%の光線33の損失を無視するなら
ば、光線30光線は33と比較して1.35倍の距離を
進むことになる。
【0024】これは、レンズ23における2本の光線の
エネルギー損失を無視すれば、光線33はスクリーンを
出射するとき光線30よりも多くのエネルギーを有して
いることを意味する。光線30が表面に垂直にスクリー
ンを出射するとき、その損失は約3乃至4%である。し
かしながら、光線33においては、その損失は30乃至
40%であり、これは屈折及びその結果としての反射損
失が大きいことによる。これにより、光線33のエネル
ギーは、光線30がスクリーン内をより長い距離進まな
ければならないにも関わらず、出射時には光線30のそ
れよりかなり小さくなる。計算及びテスト結果による
と、拡散粒子がスクリーンの厚さ全体に均一に分布して
いる場合には、光線33が光線30と同量の反射エネル
ギーを獲得することは有り得ない。これは、光エネルギ
ーが図5から分かるように水平角度の関数として減少し
ていくことを意味している。
【0025】図7は、本発明に係るスクリーンの一実施
例の水平断面部分図を示し、そこでは、上述した水平方
向にエネルギーが分散するという欠点は補償されてい
る。図7に示した本発明に係るスクリーンの実施例にお
いて、拡散粒子40は光線が入射するスクリーンの側、
即ちスクリーンの後部にのみ混入されている。破線36
により、光拡散粒子40を有する部分を、それを含まな
い部分から離隔している。後ろ向きのレンズ要素25の
最高点から、この線までの距離を図7では“i”で示
し、破線36と前向きのレンズ23の上部点との間の距
離を“h”で示す。図7において、光線の通路は図2及
び図3と同様であり、“h”と“i”を適当に選択する
ことにより、2本の出射ベクトル30及び33は同じ長
さを得ることができる。それにより、光エネルギー分布
曲線は図8のように表される。そこから明らかなよう
に、視聴者は、スクリーンに対して直角方向にいても、
或いはその直角方向に対して45°の角度をなす位置に
いても、変わらない光強度を得ることができる。
【0026】図9に示す実施例においては、後ろ向きレ
ンズ要素25のみに光拡散粒子を分布している。更に、
上述したものと同様の光跡が示されている。これによ
り、光線30はレンズ要素25を通る間に出来るだけ屈
折される一方、光線33は添加物のないスクリーン材料
を進むことになる。それにより、光線33の反射ベクト
ルは、nxz(ここでn>1)の長さになり、光線30
の反射ベクトルの長さzよりも長くなる。
【0027】図10は光の分布の例を示すが、分布曲線
はサドル形を呈し図9は本発明の限界を示している。
【0028】図8から分かるように、出射光線のエネル
ギーの最大値は8である。
【0029】図11は本発明に係るスクリーンの別の実
施例を示す。これから分かるように、後ろ向きレンズ要
素25はここでは半径0.56mmの円柱の断面として形
成されている。この場合、図12に示すように、透過す
る放射エネルギーの最大値は10であり、これは図7に
示す実施例のそれよりも優れている。これに関して高さ
“i”が図13に示すように減少されると、図14に示
すようにエネルギー分布曲線は再びサドル形になる。そ
の結果、本発明に係るスクリーンの実施例を2つの部
分、即ち図7及び図11の高さ“i”に対応する後部
と、スクリーンの残りの部分に対応する前部とで形成す
ることができる。そして、後部のみが光拡散粒子40を
含んだスクリーン材料で形成され、その後、2つの部分
は接合される。 上記においては、本発明に係るスクリ
ーンの実施例のみが例示され、粒子はスクリーンの後部
に分布するだけである。しかしながら、スクリーンの全
幅に亘って粒子が分布されたされたとしても、この粒子
の濃度がスクリーンの後部において最大である限り同様
の結果が達成できることが理解されよう。
【0030】粒子、即ち光拡散粒子として、例えば、S
iO ,ガラス、BaSO ,CaCO ,或いはその
他の微細に分割された半透明の無機材料が使用可能であ
る。
【0031】有機澱粉物質も又利用可能である。粒子寸
法は屈折率により変動するが、光拡散粒子の寸法は5乃
至100umが好ましい。
【0032】上述したように、スクリーンは2つの部分
で構成することができるが、光拡散粒子の好ましい分散
を他の方法で行うことも可能である。これは例えば透明
アクリル(PMMA)等の物質に混入され、それから金
型によりスクリーンを成形する。金型はプレートの背面
を下向きにして水平に設置され、一定時間経過後、成形
物質より大きな粒子が堆積される。
【0033】光拡散粒子が異なった粒子径を有する場合
には、上述した堆積方法が用いられ、一番大きな粒子が
後ろ向きレンズ要素25の部分において堆積し、粒子径
はスクリーンの反対側では減少する。粒子の一部が例え
ば0.01乃至0.3と小さすぎ且つスクリーンの基本
材料の粘度が相対的に大きい場合には、それらの粒子は
堆積せず、光の分散に対する影響もその径の小ささ故に
極めて小さいものとなる。光はその結果、0.3乃至
0.9umと光の波長よりも大きな凹凸及び粒子により
屈折されるだけである。
【0034】スクリーンの基本材料は更に、透明アクリ
ル(PMMA)、塩化ビニール、ポリエステル、ポリカ
ーボネート又は同様の物質よりなる。
【0035】図15は、本発明によるスクリーンの他の
実施例を示すが、これはほとんど図13による実施例と
対応する。図15は、特にスクリーンの好ましい寸法を
示しており、上述した寸法“i”が0.9mmであり、
“h”が0.5mmである。 後ろ向きレンズ要素25の
曲率半径は、ここでは円筒形の平面として形成されてい
るが、0.7mmであり、前向きの凸レンズとして形成さ
れたストライプ形成部23の曲率半径は0.5mmであ
る。概して、これらのレンズは図15の右上隅に見るよ
うに、幅0.8mmであり、上述した0.5mmの曲率半径
と0.4mmの幅を有する中央部と、幅0.2mmで中央部
に対して接線方向に接合する平面側部とからなる。それ
により、レンズ23の湾曲部は、図15の左上隅に見る
ように130°の頂部角を覆うようになる。光跡は図1
に関連した説明に従って、この場合、更に赤R、緑G及
び青Bの光線を示しており、これらがどのように屈折さ
れるかを説明している。しかしながら、図15に示した
寸法が、特に高さ“i”と“h”の寸法に関しては、即
ち使用される粒子材料の性質により可変であることに留
意されたい。図16はスクリーンが図7に示したように
製造された場合の寸法に関する好ましい実施例を示す。
この場合、スクリーンのピッチは図15に示したものと
同じく1.2mmであり、“i”と“h”に対応する高さ
はそれぞれ0.75mm及び0.6mmである。前向きのレ
ンズ23は0.45mmの曲率半径を有し、後ろ向きレン
ズ要素25は3つの部分よりなり、即ち0.45mmの曲
率半径を有して90°の頂部角を覆う中央部分と、この
部分の両側に位置して1.0の曲率半径を有する側面部
とから成る。後ろ向きレンズ要素25は38°の頂部角
を有し、これは当該後ろ向きレンズ要素25の中心軸線
に対して0.36mmであり、2つの隣接する後ろ向きレ
ンズ要素25の交線に対して0.3mm変位した側部の湾
曲部の中心点に対応している。更に、マスキングストラ
イプを備えた部分は0.5mmの幅を有している。この場
合でも又、所与の寸法は上述した好ましい結果が得られ
る範囲内で可変である。
【0036】従って、図15による実施例に関して許容
誤差は以下の通りである。
【0037】 レンズ25: 0.65mm<R<0.8mm,好ましくは0.7mm レンズ23: 0.40mm<R<0.8mm,好ましくは0.50mm レンズ23: 頂角:110°< <135°、好ましくは130° レンズ23:平坦部と湾曲部の差= “K” 0.6mm>K>0.30mm,好ましくは0.4mm レンズ23:平坦部“F” 0.30mm>F>0.1mm,好ましくは0.2mm 厚さ: 0.4mm<i<1.2mm,厚さに比例する 0.2mm<h<1.0mm,厚さに比例する 図16の実施例については、許容誤差は以下の通りである。 “i”: 0.55mm<i<1.0mm,好ましくは0.75mm “h”: 0.35mm<h<0.8mm,好ましくは0.6mm hとiとの間の関係は、厚さに比例する。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、前方のいかなる方向か
ら見てもほとんど同じ明るさに見える背面投写スクリー
ン装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る背面投写スクリーン装置の一実施
例の好ましい使用例を概略的に説明した斜視図。
【図2】光拡散粒子を混入しない場合のスクリーンの水
平断面部分図。
【図3】図2のスクリーンを貫通する光のエネルギー分
布を示すグラフ。
【図4】光拡散粒子を均一に分布させた公知のスクリー
ンの図2と同様の図。
【図5】図4のスクリーンを貫通する光のエネルギー分
布を示すグラフ。
【図6】図4のスクリーンの寸法図。
【図7】本発明に係るスクリーンの一実施例の一部を通
る水平断面部分図。
【図8】図7の実施例の出射光線のエネルギー分布を示
すグラフ。
【図9】本発明に係るスクリーンの別の実施例の部分水
平断面図。
【図10】図9のスクリーンの出射光線のエネルギー分
布を示すグラフ。
【図11】本発明に係るスクリーンの更に別の実施例の
部分水平断面図。
【図12】図11のスクリーンの出射光線のエネルギー
分布を示すグラフ。
【図13】本発明に係るスクリーンの更に別の実施例の
部分水平断面図。
【図14】図13のスクリーンの出射光線のエネルギー
分布を示すグラフ。
【図15】本発明に係るスクリーンの更に別の実施例の
部分水平断面図で粒子を含まない図。
【図16】本発明に係るスクリーンの更に別の実施例の
部分水平断面図で好ましい寸法を示した図。
【符号の説明】
A スクリーン 1 TVプロジェクタ 2 TVプロジェクタ 3 TVプロジェクタ 4 背面投写スクリーン装置 22 マスキングストライプ 23 ストライプ形成部 25 後ろ向きレンズ要素 30 光線 33 光線 34 光拡散粒子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに隣接して配置され、スクリーンの背
    面にそれぞれ赤、緑、及び青のTV画像を投写する3台
    のTVプロジェクタ(1、2、3、)を備えた投写装置
    に主として使用される背面投写スクリーン装置であっ
    て、背面に後方から入射する光(30、33、34、)
    を水平方向に屈折させる後ろ向きかつ垂直に配置された
    レンズ要素(25)を有し、全面に前記後ろ向きのレン
    ズ要素に対向して位置するストライプ形成部(23)を
    間に有する垂直に配置されたマスキングストライプを有
    し、更に光拡散粒子を混入したスクリーン(A)を備え
    た背面投写スクリーン装置において、前記光拡散粒子の
    濃度を前記スクリーン(A)の前方部分より後方部分で
    遙かに大きくすることにより、前記後ろ向きレンズ要素
    (25)の頂点の部分を通って前記スクリーン(A)を
    垂直に通過する光線(30)のエネルギー損失と、前記
    スクリーン(A)の背面に垂直に入射し、前記スクリー
    ン(A)の中央部に最も近い位置にある後ろ向きレンズ
    要素(25)の表面側部を通る光線(33、34)のエ
    ネルギー損失とほぼ等しくしたことを特徴とする背面投
    写スクリーン装置。
  2. 【請求項2】前記スクリーン(A)が2つの接合された
    部分より成り、光拡散粒子(40)をその中の後方部分
    にのみ混入したことを特徴とする請求項1記載の背面投
    写スクリーン装置。
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