JP3004081U - プレス式銅管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現場での銅管の配管接続作業に半田付け作業
を不要にして、一般の作業員でも銅管の配管接続作業が
できるようにメカニカルな接続を可能にし、工事現場で
の火災の発生を無くし、フラックス使用を無くして腐食
の原因を解消し、施工に手間暇がかからず、能率の良い
配管接続作業のできるプレス式銅管継手を提供する。 【構成】 複数の継手部を有する銅製継手本体と、該継
手本体の各継手部に基端側の縮径部が嵌入されて継手部
外端に半田付けされ先端の環状膨出部内側にＯリングが
配された銅製ソケットと、該各ソケット内に接続する銅
管の肉厚分の間隙を存して装入され前記縮径部の入口段
部に基端が係止され先端がソケット外に突出している銅
製インコアとよりなるプレス式銅管継手。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、銅管を接続するためのプレス式銅管継手に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より銅管を接続する銅管継手としては、図１０に示すように接続する銅管 １の肉厚分だけ拡径した継手部２を複数備えた銅管継手３が主たるものであり、 この銅管継手３により銅管１を接続するには、図１１に示すように銅管継手３の 継手部２に接続する銅管１の端部を差し込んで、継手部２の先端で銅管１の外周 面を半田付け４にて接続していた。

【０００３】 ところで、このような銅管１の接続方法では、半田付け作業に熟練を要するの で、一般の作業員では、銅管１の配管接続作業ができない。また、火気を使用す る為、工事現場で火災が発生する恐れがある。さらに、半田付け時に使用するフ ラックスの量が多過ぎると、管内面にたれ込みが生じ、銅管１や銅管継手３の腐 食の原因となる。また、施工に手間暇がかかり能率が悪い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は、現場での銅管の配管接続作業に半田付け作業を不要にして 、一般の作業員でも銅管の配管接続作業はできるようにメカニカルな接続を可能 にし、工事現場での火災の発生を無くし、フラックス使用を無くして腐食の原因 を解消し、施工に手間暇がかからず、能率の良い配管接続作業のできるプレス式 銅管継手を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するための本考案のプレス式銅管継手は、複数の継手部を有す る銅製継手本体と、該継手本体の各継手部に基端側の縮径部が嵌入されて継手部 外端に半田付けされ先端の環状膨出部内側にＯリングが配された銅製ソケットと 、該各ソケット内に接続する銅管の肉厚分の間隙を存して装入され前記縮径部の 入口段部に基端が係止され先端がソケット外に突出している銅製インコアとより なるものである。

【０００６】 このプレス式銅管継手に於ける銅製継手本体の各継手部の径は、一般的には等 しいが、夫々異なる場合もある。 また銅製継手本体は、直管型，エルボ型，Ｔ型，Ｙ型，十字型等各種型式のも のがある。 上記プレス式銅管継手に於ける銅製インコアの基端の係止部は、外方に屈曲さ れているか又は外方に膨出されていることが好ましい。

【０００７】

【作用】

上記構成の本考案のプレス式銅管継手により銅管を接続するには、各銅製ソケ ットと該ソケット内に装入された銅製インコアとの間隙に、先端をばり取りした 銅管をＯリングを押し拡げて差し込み、その先端を銅製インコアの基端の係止部 に当接し、銅管の差し込み量を確認した後プレスツールで銅製ソケット、該銅製 ソケット内に差し込まれた銅管の先端部及び銅製インコアの三者を一体に締付け 固定して、これらの間をシールする。そして銅管外周と銅製ソケットの入口部と の間は、Ｏリングにてシールする。かくして銅管は、プレス式銅管継手により確 実に接続される。

【０００８】

【実施例】

本考案のプレス式銅管継手の各種の実施例を図によって説明する。図１は、直 管型の銅製継手本体１０の両側の継手部１１，１１に、夫々銅製ソケット１２の 基端側の縮径部１３が嵌入されて、継手部１１，１１の外端に半田付け１４され 、銅製ソケット１２の先端の環状膨出部１５の内側にＯリング１６が装着され、 各銅製ソケット１２内に、接続する銅管の肉厚分の間隙１７を存して銅製インコ ア１８が装入されて、基端の外方に屈曲された係止部１９が前記銅製ソケット１ ２の縮径部１３の入口段部１３ａに係止され、先端が銅製ソケット１２外に突出 されて構成されたプレス式銅管継手２０である。

【０００９】 図２は、銅製継手本体１０が９０度エルボ型で、その他は上記実施例と同一構 成のプレス式銅管継手２１である。 図３は、銅製継手本体１０がＴ型で、その他は上記実施例と同一構成のプレス 式銅管継手２２である。 図４は、銅製継手本体１０がＹ型で、その他は上記実施例と同一構成のプレス 式銅管継手２３である。 図５は、銅製継手本体１０が十字型で、その他は上記実施例と同一構成のプレ ス式銅管継手２４である。 図６は、図１のプレス式銅管継手２０における銅製継手本体１０の各継手部１ １，１１の径を夫々異ならせたプレス式銅管継手２５で、その他は上記実施例と 同一構成である。このように各継手部１１の径を異ならせることは、図２〜図５ の各プレス式銅管継手においても適用できる。 尚、図１〜図６のプレス式銅管継手における銅製インコア１８の基端の係止部 １９は、外方に屈曲されたものであるが、図７に示すように外方に膨出されたも のであっても良い。

【００１０】 上記構成の本考案のプレス式銅管継手により銅管を接続する方法を、図１に示 す直管型のプレス式銅管継手２０による場合を説明すると、各銅製ソケット１２ と該ソケット１２内に装入された銅製インコア１８との間隙１７に、図８に示す ように先端をばり取りした銅管２６をＯリング１６を押し拡げて差し込み、その 先端を銅製インコア１８の基端の係止部１９に当接し、銅管２６の差し込み量を 確認した後、図９に示すようにプレスツール２７で銅製ソケット１２、該銅製ソ ケット１２内に差し込まれた銅管２６の先端部２６ａ及び銅製インコア１８の三 者を一体に締付け固定して、これらの間をシールする。そして銅管２６の外周と 銅製ソケット１２の入口部との間は、Ｏリング１６にてシールする。かくして銅 管２６は、プレス式銅管継手２０により確実に接続される。

【００１１】

【考案の効果】

以上の通り本考案のプレス式銅管継手は、現場での銅管の配管接続作業に半田 付け作業が不要であるので、熟練を要さず、一般の作業員でも銅管の配管接続作 業ができる。しかもプレス式銅管継手に銅管を差し込んだ後、プレスツールで締 付けることにより瞬時に接続作業が完了するので、施工に手間がかからず、配管 接続作業能率が著しく向上する。また、上記のように半田付け作業が不要である ので、火気が無くなり、工事現場での火災の発生の恐れが無くなる。その上フラ ックス等を使用することが無いので、腐食の原因を解消できる。さらに本考案の プレス式銅管継手は、継手本体の各継手部にソケットの縮径部を嵌入して継手部 外端で半田付けし、ソケット内にインコアを挿入するだけで組立てられるので、 製作容易で、しかもソケット、インコアは継手本体の型式が異なっても共通部品 として使用できるので、多品種少量生産に適応できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の直管型のプレス式銅管継手の一実施例
を示す縦断側面図である。

【図２】本考案の９０度エルボ型のプレス式銅管継手の
一実施例を示す縦断側面図である。

【図３】本考案のＴ型のプレス式銅管継手の一実施例を
示す縦断側面図である。

【図４】本考案のＹ型のプレス式銅管継手の一実施例を
示す縦断側面図である。

【図５】本考案の十字型のプレス式銅管継手の一実施例
を示す縦断側面図である。

【図６】継手部の径の異なる本考案の直管型のプレス式
銅管継手を示す縦断面図である。

【図７】本考案のプレス式銅管継手における銅製インコ
アの他の例を示す図である。

【図８】図１のプレス式銅管継手に銅管を差し込んだ状
態を示す片側の縦断側面図である。

【図９】図８のプレス式銅管継手と差し込んだ銅管をプ
レスツールにて締付けて接続した状態を示す片側の縦断
側面図である。

【図１０】従来の銅管継手を示す縦断側面図である。

【図１１】図１０の銅管継手に銅管を差し込んで接続し
た状態を示す縦断側面図である。

【符号の説明】

１０ 銅製継手本体 １１ 継手部 １２ 銅製ソケット １３ 縮径部 １４ 半田付け １５ 環状膨出部 １６ Ｏリング １７ 間隙 １８ 銅製インコア １９ 係止部 ２０ 直管型のプレス式銅管継手 ２１ ９０度エルボ型のプレス式銅管継手 ２２ Ｔ型のプレス式銅管継手 ２３ Ｙ型のプレス式銅管継手 ２４ 十字型のプレス式銅管継手 ２５ 継手部の径の異なる直管型のプレス式銅管継手 ２６ 銅管

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の継手部を有する銅製継手本体と、
   該継手本体の各継手部に基端側の縮径部が嵌入されて継
   手部外端に半田付けされ先端の環状膨出部内側にＯリン
   グが配された銅製ソケットと、該各ソケット内に接続す
   る銅管の肉厚分の間隙を存して装入され前記縮径部の入
   口段部に基端が係止され先端がソケット外に突出してい
   る銅製インコアとよりなるプレス式銅管継手。
2. 【請求項２】 銅製継手本体の各継手部の径が夫々異な
   ることを特徴とする請求項１記載のプレス式銅管継手。
3. 【請求項３】 銅製継手本体が、直管型，エルボ型，Ｔ
   型，Ｙ型，十字型のいずれかであることを特徴とする請
   求項１又は２記載のプレス式銅管継手。
4. 【請求項４】 銅製インコアの基端の係止部が、外方に
   屈曲されているか又は外方に膨出されていることを特徴
   とする請求項１〜３のいずれかに記載のプレス式銅管継
   手。