JP3003074U - 使用済注射針廃棄箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 病院内の医療従事者が注射後や採血後に使用
済の注射針で起こり得る針先事故や、病院内感染を未然
に防止し、前後左右の各板が外方へ開らくのを防止し、
相隣接する前後左右の各板の角部の強度を著しく増大さ
せる。 【構成】 ボール紙ａの内側面に薄いアルミニウム等の
メタル層ｂが設けたメタルボールｃ等で成形し、底板１
の前側縁及び後側縁には夫々前板２・前天片３、及び後
板６・後天片７を折曲自在に連設し、この前板２及び後
板６の上部には切込み１０，１１を設け、底板１の左側
縁及び右側縁には夫々左側板１２・左天板１３・左止着
片１４、及び右側板１８・右天板１９・右止着片２０を
折曲自在に連設し、相隣接する前板２、後板６、左側板
１２、右側板１８の端縁相互間には折込片２６を折込自
在に夫々連設する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として病院内の医療従事者の身をエイズやＢ型肝炎等から守るた めに、注射後や採血後の使用済の注射針を手に触れることなく熱処理する注射針 熱処理機下部の収納箱にセットして、使用済の注射針を自動的に入れて廃棄する のに好適な使用済注射針廃棄箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、医療分野において、エイズやＢ型肝炎等の患者からの感染を防止する ために、注射後や採血後の使用済の注射針を一回使用ごとに適当な箱や袋等に入 れて所定場所に廃棄処分していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、繁雑、多忙な病院内の医療従事者が注射後や採血後に使用済の注射 針を最終廃棄処分するまでの間に、誤って使用済の注射針を手等に刺してしまう 等の虞があり、病院内の医療従事者が注射後や採血後に使用済の注射針で起こり 得る針先事故や、病院内感染を未然に防止することができなかった。

【０００４】 そこで、本考案は、上述のような課題を解決するために案出されたもので、病 院内の医療従事者が注射後や採血後に使用済の注射針で起こり得る針先事故や、 病院内感染を未然に防止できるようにすると共に、前板、後板、左側板、右側板 が外方へ開らくのを防止し、且つ相隣接する前板、後板、左側板、右側板の角部 の強度を著しく増大させ、更に、注射針熱処理機で熱処理された注射後や採血後 の使用済の注射針を自動的に入れても、燃え出したり、或いは破損したりするこ となく、注射針熱処理機の使用済注射針廃棄用として最適な使用済注射針廃棄箱 を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案は、上述のような目的を達成するために、ボール紙の内側面に薄いアル ミニウム等のメタル層が設けられたメタルボール等で成形され、底板の前側縁に は前板、前天片を上方、後方へ折曲自在に連設し、且つ前記底板の後側縁には後 板、後天片を上方、前方へ折曲自在に連設し、これらの前板及び後板の上部には 左右一対の切込みを適宜間隔に夫々設けると共に、前記底板の左側縁には左側板 、左天板、左止着片を上方、右側方、上方へ折曲自在に連設し、且つ前記底板の 右側縁には右側板、右天板、右止着片を上方、左側方、上方へ折曲自在に連設し 、更に、相隣接する前記前板、後板、左側板、右側板の端縁相互間には折重ねて 前記前板及び後板の各切込みに内側から差込んで係止する折込片を内側へ折込自 在に夫々連設し、組立て時に、前記左天板の左止着片と前記右天板の右止着片と を適宜止着手段にて止着するようにしたものである。

【０００６】

【作用】

本考案は、上述のような技術的手段により、使用時に、本考案の使用済注射針 廃棄箱を、注射後や採血後の使用済の注射針を手に触れることなく熱処理する注 射針熱処理機下部の収納箱の中に、前板、後板、止着手段が取付けられていない 方の左天板又は右天板が外側に夫々折返されるようにセットし、且つ止着手段が 取付けられている方の右天板又は左天板が収納箱の外に折返されるようにセット して、これに前記注射針熱処理機で熱処理された注射後や採血後の使用済の注射 針を自動的に入れ、そして、使用済の注射針が満杯になったら本考案の使用済注 射針廃棄箱の左天板の左止着片と右天板の右止着片とを適宜止着手段にて止着し て所定の場所に廃棄できるようにする。

【０００７】 しかも、組立て時に、前板、後板、左側板、右側板を上方へ夫々折曲げると同 時に、各折込片を折重ねて内側へ折込んで、この折重ねた各折込片の先端部を前 記前板及び後板の各切込みに内側から夫々差込んで係止できるようにする。

【０００８】 更に、内側面が著しく耐熱性に優れ、注射針熱処理機で熱処理された注射後や 採血後の使用済の注射針を自動的に入れても、燃え出したり、或いは破損したり するのを防止する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【００１０】 本考案の使用済注射針廃棄箱は、図１乃至図４に示すように、ボール紙ａの内 側面に略 7μ程度の薄いアルミニウム等のメタル層ｂが設けられたメタルボール ｃ等で成形され、底板１の前側縁には前板２、前天片３を、各折目４，５を順次 介して上方、後方へ折曲自在に連設し、且つ前記底板１の後側縁には後板６、後 天片７を、各折目８，９を順次介して上方、前方へ折曲自在に連設し、これらの 前板２及び後板６の左右幅方向中央部の上部には亀甲括弧状の左右一対の切込み １０，１１を背中合わせに適宜間隔に夫々設ける。

【００１１】 また、前記底板１の左側縁には左側板１２、左天板１３、左止着片１４を、各 折目１５，１６，１７を順次介して上方、右側方、上方へ折曲自在に連設し、且 つ前記底板１の右側縁には右側板１８、右天板１９、右止着片２０を、各折目２ １，２２，２３を順次介して上方、左側方、上方へ折曲自在に連設し、この右天 板１９の右止着片２０内面には、前記左止着片１４内面に止着する粘着テープ等 の止着手段２４を取付ける。

【００１２】 更に、相隣接する前記前板２、後板６、左側板１２、右側板１８の端縁相互間 には、幅方向中央部の折目２５を介して折重可能な略扇形状の折込片２６を、各 折目２７，２８を介して内側へ折込自在に夫々連設するように形成する。

【００１３】 そして、前述のように形成された本考案の使用済注射針廃棄箱を組立てる際は 、先ず、前板２、後板６、左側板１２、右側板１８を、各折目４，８，１５，２ １を介して上方へ夫々折曲げると同時に、各折込片２６を、各折目２５，２７， ２８を介して折重ねて内側へ折込んで、この折重ねた各折込片２６の先端部を前 記前板２及び後板６の各切込み１０，１１に内側から夫々差込んで係止した後、 前天片３及び後天片７を、各折目５，９を介して夫々後方及び前方へ折曲げる。 次に、左天板１３、左止着片１４を、各折目１６，１７を順次介して右側方、上 方へ折曲げ、且つ右天板１９、右止着片２０を、各折目２２，２３を順次介して 左側方、上方へ折曲げて、この左止着片１４内面と右止着片２０内面とを粘着テ ープ等の止着手段２４にて止着するようにする。

【００１４】 しかして、前記止着手段２４として、右天板１９の右止着片２０内面に粘着テ ープを取付けるように説明及び図示されているが、これに何等限定されることな く、左天板１３の左止着片１４内面に粘着テープを取付けても良い。また、止着 手段２４は粘着テープに限らず、左止着片１４と右止着片２０との一方に係止孔 を設け、左止着片１４と右止着片２０との他方に係止片を設けて、この係止孔に 係止片を係止させるようにしたり、或いは左止着片１４と右止着片２０とを接着 剤、糊、ステープラー等にて直接止着するようにしたりしても良い。

【００１５】

【考案の効果】

本考案の使用済注射針廃棄箱は、上述のように、ボール紙ａの内側面に薄いア ルミニウム等のメタル層ｂが設けられたメタルボールｃ等で成形され、底板１の 前側縁には前板２、前天片３を上方、後方へ折曲自在に連設し、且つ前記底板１ の後側縁には後板６、後天片７を上方、前方へ折曲自在に連設し、これらの前板 ２及び後板６の上部には左右一対の切込み１０，１１を適宜間隔に夫々設けると 共に、前記底板１の左側縁には左側板１２、左天板１３、左止着片１４を上方、 右側方、上方へ折曲自在に連設し、且つ前記底板１の右側縁には右側板１８、右 天板１９、右止着片２０を上方、左側方、上方へ折曲自在に連設し、更に、相隣 接する前記前板２、後板６、左側板１２、右側板１８の端縁相互間には折重ねて 前記前板２及び後板６の各切込み１０，１１に内側から差込んで係止する折込片 ２６を内側へ折込自在に夫々連設し、組立て時に、前記左天板１３の左止着片１ ４と前記右天板１９の右止着片２０とを適宜止着手段２４にて止着するように構 成したから、使用時には、図１及び図２に示すように、先ず、前板２、後板６、 左側板１２、右側板１８を上方へ夫々折曲げると同時に、各折込片２６を折重ね て内側へ折込んで、この折重ねた各折込片２６の先端部を前記前板２及び後板６ の各切込み１０，１１に内側から夫々差込んで係止した後、前天片３及び後天片 ７を夫々後方及び前方へ折曲げ、次に、左天板１３、左止着片１４を右側方、上 方へ折曲げ、且つ右天板１９、右止着片２０を左側方、上方へ折曲げて、この左 天板１３の左止着片１４と右天板１９の右止着片２０とを適宜止着手段２４にて 止着するように組立てる。

【００１６】 このように組立てられた本考案の使用済注射針廃棄箱を、図４に示すように注 射後や採血後の使用済の注射針を手に触れることなく熱処理する注射針熱処理機 （図示せず）下部の収納箱Ａの中に、前板２、後板６、止着手段２４が取付けら れていない方の左天板１３又は右天板１９が外側に夫々折返されるようにセット し、且つ止着手段２４が取付けられている方の右天板１９又は左天板１３が収納 箱Ａの外に折返されるようにセットして、これに前記注射針熱処理機で熱処理さ れた注射後や採血後の使用済の注射針を自動的に入れ、そして、使用済の注射針 が満杯になったら本考案の使用済注射針廃棄箱の左天板１３の左止着片１４と右 天板１９の右止着片２０とを適宜止着手段２４にて止着して所定の場所に廃棄す ることができるため、病院内の医療従事者が注射後や採血後に使用済の注射針で 起こり得る針先事故や、病院内感染を未然に防止することができる。

【００１７】 しかも、底板１の前側縁に前板２を上方へ折曲自在に連設し、且つ底板１の後 側縁には後板６を上方へ折曲自在に連設し、これらの前板２及び後板６の上部に は左右一対の切込み１０，１１を適宜間隔に夫々設けると共に、底板１の左側縁 には左側板１２を上方へ折曲自在に連設し、且つ底板１の右側縁には右側板１８ を上方へ折曲自在に連設し、更に、相隣接する前板２、後板６、左側板１２、右 側板１８の端縁相互間には折重ねて前記前板２及び後板６の各切込み１０，１１ に内側から差込んで係止する折込片２６を内側へ折込自在に夫々連設したことに よって、組立て時に、前板２、後板６、左側板１２、右側板１８を上方へ夫々折 曲げると同時に、各折込片２６を折重ねて内側へ折込んで、この折重ねた各折込 片２６の先端部を前記前板２及び後板６の各切込み１０，１１に内側から夫々差 込んで係止することができるため、前板２、後板６、左側板１２、右側板１８が 外方へ開らくのを防止でき、且つ相隣接する前板２、後板６、左側板１２、右側 板１８の角部の強度を著しく増大させることができる。

【００１８】 更に、本考案の使用済注射針廃棄箱は、ボール紙ａの内側面に薄いアルミニウ ム等のメタル層ｂが設けられたメタルボールｃ等で成形したことによって、内側 面が著しく耐熱性に優れているため、注射針熱処理機で熱処理された注射後や採 血後の使用済の注射針を自動的に入れても、燃え出したり、或いは破損したりす ることなく、注射針熱処理機の使用済注射針廃棄用として最適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】図１の要部横断平面図である。

【図３】図１の展開図である。

【図４】図１の使用状態を示す縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 底板 ２ 前板 ３ 前天片 ４ 折目 ５ 折目 ６ 後板 ７ 後天片 ８ 折目 ９ 折目 １０ 切込み １１ 切込み １２ 左側板 １３ 左天板 １４ 左止着片 １５ 折目 １６ 折目 １７ 折目 １８ 右側板 １９ 右天板 ２０ 右止着片 ２１ 折目 ２２ 折目 ２３ 折目 ２４ 止着手段 ２５ 折目 ２６ 折込片 ２７ 折目 ２８ 折目 Ａ 収納箱 ａ ボール紙 ｂ メタル層 ｃ メタルボール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボール紙の内側面に薄いアルミニウム等
   のメタル層が設けられたメタルボール等で成形され、底
   板の前側縁には前板、前天片を上方、後方へ折曲自在に
   連設し、且つ前記底板の後側縁には後板、後天片を上
   方、前方へ折曲自在に連設し、これらの前板及び後板の
   上部には左右一対の切込みを適宜間隔に夫々設けると共
   に、前記底板の左側縁には左側板、左天板、左止着片を
   上方、右側方、上方へ折曲自在に連設し、且つ前記底板
   の右側縁には右側板、右天板、右止着片を上方、左側
   方、上方へ折曲自在に連設し、更に、相隣接する前記前
   板、後板、左側板、右側板の端縁相互間には折重ねて前
   記前板及び後板の各切込みに内側から差込んで係止する
   折込片を内側へ折込自在に夫々連設し、組立て時に、前
   記左天板の左止着片と前記右天板の右止着片とを適宜止
   着手段にて止着するようにしたことを特徴とする使用済
   注射針廃棄箱。