JP2997841B2 - 高粘性を有する調味液の製造方法 - Google Patents

高粘性を有する調味液の製造方法

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芳克 門間
水紀 福本
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ベル食品株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増粘多糖類、糖
類、食塩の新規な構成によって新しい物性を有すること
で、例えば、牛肉、豚肉、鳥肉、頭足類などの具材に非
常によく絡み付く高粘性を有する調味液の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のものにあっては、下記の
ようなものになっている。具材に絡めて調味液を利用す
る場合、調味液の物性条件として高粘性が求められる。
なぜなら、この高粘性の物性によりテリツヤや程よい着
色、香りの付与ができ、よりおいしく見せられることで
商品価値を高められることは重要であると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のにあっては、下記のような問題点を有していた。 A.従来の高粘性の調味液は、具材の表面の状態やドリ
ップにより希釈され、具材表面から滑り落ち、安定した
絡み付きを保持していられなかった。 B.高粘性であるために、糊感やべとつき感が生じ、官
能的に悪影響を与えた。 本発明は、テリツヤ,着色,香りの付与性は、従来通り
保ったままの高粘性の物性で、安定した絡み付きを維持
でき、さらに糊感やべとつき感のない官能的に優れた調
味液を提供することにより、上述した問題点を解決しよ
うとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記のようになるものである。本発明のも
のは、キサンタンガム、とうもろこしでんぷん、化工で
んぷんの3種の粘稠剤並びに少糖類を組み合わせ、高糖
度(BX 45〜65)、塩分濃度3.0〜8.0%を満
たす条件下で80〜95℃、10〜20分間の加熱を行
うことで、未膨潤のものを残すよう構成した高粘性を有
する調味液の製造方法である。この場合、下記のように
構成することができる。 第1.下記の原料を用いて、第1工程ないし第4工程か
ら構成されている高粘性を有する調味液の製造方法であ
る。 醤油18.0、酒類10.0、食塩4.4、スクロース
18.0、マルトース15.0、デキストリン7.0、
キサンタンガム0.1〜0.2、とうもろこしでんぷん
1.0〜2.0、化工でんぷん1.0〜2.0、調味料
(アミノ酸等)2.0、香辛料1.0、肉エキス1.
0、着色料1.8、香料0.3。 第1工程〜キサンタンガムを一部の酒類に分散すると共
に、とうもろこしでんぷん、化工でんぷんを原料水に分
散する。 第2工程〜醤油、食塩、糖類を混合した後、第1工程で
得た分散したキサンタンガム、とうもろこしでんぷん、
化工でんぷんを順次加える。 第3工程〜加熱を開始し、65℃を経過後、残りの酒
類、調味料、香辛料、肉エキス、着色料、香料を加え
る。 第4工程〜80〜95℃で10〜20分間加熱保持す
る。 第2.第4工程が、93℃、15分である。
【0005】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き説明する。従来、粘稠剤の使用量や加熱条件を決定す
る際、全て膨潤させて使用することを前提としてきた。
しかし、未膨潤のものを残すよう構成することにより、
具材から出るドリップを吸収することができるのではな
いかという考えに基づき、本発明に至った。発明者は、
澱粉類を高糖度、一定濃度の食塩存在下で加熱(80〜
95℃,10〜20分間)することで、未膨潤のものを
残すことができ、これにより具材から出るドリップを吸
収できることを見出した。また、これにキサンタンガム
を合わせることにより、経時的に安定した絡み付きを持
たせることができた。これを利用して、具材から出るド
リップを吸収し、滑り落ちしない安定した絡み付きを維
持できることを特徴とした調味液を得ることができた。
さらに、上記の高糖度条件を少糖類を用いて調整するこ
とで生じる物性は、テリツヤのある見栄えの良い、従来
の糊感やべとつき感のない高粘性であるにもかかわらず
滑らかな物性、かつサラッとした口触りの官能的に優れ
た調味液を得ることができた。本発明の高粘性を有する
調味液の製造方法は下記のように構成されている。キサ
ンタンガム、とうもろこしでんぷん、化工でんぷんの3
種の粘稠剤並びに少糖類を組み合わせ、高糖度(BX
5〜65)、塩分濃度3.0〜8.0%を満たす条件下
で80〜95℃、10〜20分間の加熱を行うことで、
未膨潤のものを残すよう構成した調味液を作成する。こ
の結果、最終利用する際に具材中の水分、もしくは具材
から出るドリップを吸収し、未膨潤のものが確実に膨潤
しながら具材に多量に絡み付くことができる高粘性の調
味液を得ることができる。
【0006】
【実施例】
焼鳥のたれでの実施例 A.配合例 醤油 18.0 酒類 10.0 食塩 4.4 糖類 スクロース 18.0 マルトース 15.0 デキストリン 7.0 キサンタンガム 0.1〜0.2 とうもろこしでんぷん 1.0〜2.0 化工でんぷん 1.0〜2.0 調味料(アミノ酸等) 2.0 香辛料 1.0 肉エキス 1.0 着色料 1.8 香料 0.3 上記の配合例に基づき得られた調味液は、具材の状態を
問わず生でも冷凍でも非常によく絡み付く物性である。 B.製造方法 第1工程〜キサンタンガムを一部の酒類に分散すると共
に、とうもろこしでんぷん、化工でんぷんを原料水に分
散する。 第2工程〜醤油、食塩、糖類を混合した後、第1工程で
得た分散したキサンタンガム、とうもろこしでんぷん、
化工でんぷんを順次加える。 第3工程〜加熱を開始し、65℃を経過後、残りの酒
類、調味料、香辛料、肉エキス、着色料、香料を加え
る。 第4工程〜80〜95℃で10〜20分間加熱保持す
る。 この場合、好ましくは93℃、15分である。
【0007】C.未膨潤状態について a.本発明による調味液に未膨潤のものが残っているこ
とを証明するため、次に示す試験を行った。従来の調味
液は、粘稠剤が完全に膨潤しているため、水を添加した
場合に単純に希釈されることで粘度が大きく低下する。
しかし、本発明による調味液は、未膨潤のものを含むな
らば、水を添加した場合に残された未膨潤のものが水を
吸収し、粘度の大きな低下は見られないことが推測され
る。 b.そこで、発明の実施例で示した焼鳥のたれ、並びに
これと同粘度の従来の調味液(完全膨潤タイプ)を用い
て、各々水を添加した際の粘度の低下率を確認した。
【0008】結果を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】c.上記の結果より、本発明の調味液に水
を添加した場合、従来の調味液と比較して大きい粘度低
下が認められないことが明らかである。これにより、本
発明の調味液は未膨潤のものを残していると云える。 D.使用方法 a.例えば、焼鳥に使用する場合、冷凍串をドブ漬け
し、5〜10分タレ切り後に、肉:たれ=8:2で丁度
良い割合で絡み付く物性となる。 b.これをトレーに載せてそのまま再冷凍して保存が可
能である。この調味液を絡めた冷凍串は、冷蔵解凍でド
リップが出てきても絡み付きは変わらない。このとき、
見た目の絡み付きは変わらないが、調味液が肉から出る
余分な水分を吸収すると同時に肉に味がしみ込むのであ
る。このような絡み付きの良い物性によって、テリツ
ヤ、程よい着色、香りの付与により見栄えするだけでな
く、高粘性であるにもかかわらず、味の浸透性のある、
さらに糊感やべたつき感のない官能的にも優れた調味液
ができる。
【0011】
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。 1.この新しい高粘性の物性は、長時間安定した絡み付
きを保持できることで、具材にテリツヤ,着色,香りを
付与し、食欲をわかせるよう見栄えするだけではなく、
さらに糊感やべたつき感のないサラッとした口触りの官
能的にも優れたものである。 2.具材からのドリップを吸収すると共に、調味液が染
み込むことから、下味付け用の調味液を用いなくても、
本願の調味料のみで充分な染み込みが期待でき、下味付
け用と上塗り用の二つの調味料を使用する手間を省くこ
とができる。 3.従来の調味液では、密着パック充填のような煩雑な
方法で具材に調味液を絡み付かせる必要があるが、本願
の調味液を用いることで、安定した絡み付きを維持でき
るため、通常のトレーの利用で容易に対応することがで
き経費節減になる。 以上から明らかなように、本発明のものによれば非常に
絡み付きの良い新規の高粘性の物性により、商品価値を
高められると共に、製造工程上において簡便化を図るこ
とができる有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/22 - 1/237 A23L 1/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キサンタンガム、とうもろこしでんぷ
    ん、化工でんぷんの3種の粘稠剤並びに少糖類を組み合
    わせ、高糖度(BX 45〜65)、塩分濃度3.0〜
    8.0%を満たす条件下で80〜95℃、10〜20分
    間の加熱を行うことで、未膨潤のものを残すよう構成し
    たことを特徴とする高粘性を有する調味液の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記の原料を用いて、第1工程ないし第
    4工程から構成されていることを特徴とする高粘性を有
    する調味液の製造方法。 醤油18.0、酒類10.0、食塩4.4、スクロース
    18.0、マルトース15.0、デキストリン7.0、
    キサンタンガム0.1〜0.2、とうもろこしでんぷん
    1.0〜2.0、化工でんぷん1.0〜2.0、調味料
    (アミノ酸等)2.0、香辛料1.0、肉エキス1.
    0、着色料1.8、香料0.3。 第1工程〜キサンタンガムを一部の酒類に分散すると共
    に、とうもろこしでんぷん、化工でんぷんを原料水に分
    散する。 第2工程〜醤油、食塩、糖類を混合した後、第1工程で
    得た分散したキサンタンガム、とうもろこしでんぷん、
    化工でんぷんを順次加える。 第3工程〜加熱を開始し、65℃を経過後、残りの酒
    類、調味料、香辛料、肉エキス、着色料、香料を加え
    る。 第4工程〜80〜95℃で10〜20分間加熱保持す
    る。
  3. 【請求項3】 第4工程が、93℃、15分である請求
    項2記載の高粘性を有する調味液の製造方法。
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