JP2996677B2 - 積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
積層フィルムおよびその製造方法Info
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Description
て好適な積層フィルムおよびその製造方法に関する。
物を保護するため、水蒸気や酸素ガス等に対する高いバ
リア性が要求される。一方、基材フィルム単体では、一
般に、水蒸気、酸素ガス、香気等の全てに対するバリア
性を確保することが困難であるため、基材フィルムに、
ガスバリア層を形成した包装用フィルムが広く使用され
ている。
チレン−ビニルアルコール共重合体が知られている。し
かしながら、エチレン−ビニルアルコール共重合体は、
吸湿性を有し、水蒸気バリア性が十分でないばかりか、
吸湿に伴い酸素ガスバリア性も低下する。
体の利点を生かしつつ、ガスバリア性に優れた包装用フ
ィルムを得るため、ドライラミネート法や共押出し法に
より、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなるフ
ィルム層の両面に、ポリエチレンやポリプロピレンから
なる層を積層した包装用フィルムが提案されている。
ライラミネート法や共押出し法により製造されているの
で、各層を約10μm以下の厚みに形成するのが困難であ
り、フィルム全体の膜厚が必然的に大きくなる。またこ
のことに起因して、次のような種々の問題が生じる。例
えば、(1)透明性が低下する;(2)エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体が高価であるためコスト高とな
る;(3)開封性を高めるため、基材フィルムとして延
伸フィルムを用いても、引裂き強度が大きくなり、開封
性が低下するなどの問題が生じる。しかも、積層した各
層の厚みが大きいにも拘らず、水蒸気や酸素ガスに対す
るバリア性が未だ十分でないという問題がある。
各層をラミネートする必要があるので、装置が大型化
し、積層作業が煩雑化する。
ル共重合体などをフィルムの構成材料としながらも、膜
厚が薄く透明性に優れると共に、膜厚が薄いにも拘ら
ず、ガスバリア性に優れる安価な積層フィルムを提供す
ることにある。
合に引裂き性に優れる積層フィルムを提供することにあ
る。
有する積層フィルムを簡便かつ生産性よく製造できる積
層フィルムの製造方法を提供することにある。
果、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する塗
布液により形成したコーティング層と、塩化ビニリデン
系重合体を含有する塗布液により形成したコーティング
層とを組合せることにより、塗膜の厚みが小さくても、
ガスバリア性に優れた積層フィルムが得られることを見
出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、一軸又
は二軸延伸され、かつ引き裂き性を有する基材フィルム
と、この基材フィルムの少なくとも一方の面に、下塗り
層を形成することなく直接形成されたエチレン−ビニル
アルコール共重合体を含有するコーティング層(以下、
EVOH層という)を介して、塩化ビニリデン系重合体を含
有するコーティング層(PVDC層という)が積層されてい
る積層フィルムであって、前記エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体のエチレン含有量が10〜45モル%であり、
ケン化度が99.5%以上であり、前記エチレン−ビニルア
ルコール共重合体を含有するコーティング層の厚みが0.
17〜5μmであり、前記塩化ビニリデン系重合体を含有
するコーティング層の厚みが0.1〜3μmであり、前記
コーティング層の合計厚みが1〜7μmである積層フィ
ルムにより、上記課題を解決するものである。
性を有する基材フィルムの少なくとも一方の面に、エチ
レン含有量が10〜45モル%で、ケン化度が99.5%以上で
あるエチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する塗
布液を、下塗り層を形成することなく直接塗布し、次い
で、塩化ビニリデン系重合体を含有する塗布液を塗布す
る積層フィルムの製造方法であって、前記エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体を含有するコーティング層の厚
みが0.17〜5μmであり、前記塩化ビニリデン系重合体
を含有するコーティング層の厚みが0.1〜3μmであ
り、前記コーティング層の合計厚みが1〜7μmである
積層フィルムの製造方法により、上記課題を解決するも
のである。
エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマー、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ
−4−メチルペンテン−1等のオレフィン系ポリマー;
ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン
−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニト
リル共重合体等の塩化ビニリデン系ポリマー;ポリスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等のスチレン
系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、変性ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
のポリエステル;ナイロン6、ナイロン11、ナイロン66
等のナイロン又はポリアミド;ポリカーボネート;ポリ
イミド;ポリビニルアルコール;セロハン;アセチルセ
ルロース等のセルロース系ポリマー;塩酸ゴム等を素材
とする種々のフィルムが使用できる。これらの基材フィ
ルムのうち、透明性、機械的強度及び包装適性に優れる
フィルム、特に、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルムが好まし
い。
優れているものの、酸素ガスバリア性が十分でなく、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム及びナイロンフィル
ムは、酸素ガスバリア性に優れているものの、水蒸気バ
リア性が十分でない。
一軸又は二軸延伸された基材フィルムは、熱収縮性包装
用フィルムとしてだけではなく、引裂き性に優れている
ので、易開封性包装用フィルムとして好適である。基材
フィルムの延伸には、例えば、ロール延伸、圧延延伸、
ベルト延伸、テンター延伸、チューブ延伸や、これらを
組合せた延伸等の慣用の延伸法が適用できる。延伸倍率
は、所望するフィルムの特性に応じて適宜設定でき、例
えば1.5〜20倍、好ましくは2〜15倍程度である。延伸
倍率が1.5倍未満であると延伸効果が小さく、20倍を越
えると過剰な延伸となり生産性が低下する。
い。表面処理としては、慣用の表面処理、例えば、コロ
ナ放電処理、高周波処理、火炎処理、クロム酸処理、溶
剤処理等が例示される。これらの表面処理のうちコロナ
放電処理が好ましい。
上のフィルムが積層された複合フィルムであってもよ
い。基材フィルムの厚みは、特に制限されず、通常、5
〜250μm、好ましくは10〜100μm程度である。
て、PVDC層が積層されている。
の共重合体であれば特に制限されないが、エチレン含有
量が10〜45モル%、好ましくは25〜35モル%の共重合体
である。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、通
常、例えば、分子量1〜10万、好ましくは分子量4〜5
万程度、温度210℃、荷重2160gの条件でのMFI(メルト
フローインデックス)5〜10g/10分程度、温度210℃、
荷重50kg、1mmφ×10mmのノズルでの見掛け溶融粘度500
0〜15000ポイズ、好ましくは7500〜12500ポイズ程度、
ケン化度99.5%以上である。このような共重合体は、水
や、水とアルコールとの混合溶媒に可溶であり、上記基
材フィルムに塗布することにより、薄膜を形成できる。
重合体であってもよいが、耐熱安定性、耐候安定性及び
皮膜の柔軟性などの点から、塩化ビニリデンと、他の重
合性モノマーとの共重合体が好ましい。重合性モノマー
としては、例えば、塩化ビニル;酢酸ビニル;クロトン
酸;アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、te
rt−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキ
シルアクリレート、ヘプチルアクリレート、オクチルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、アクリ
ロニトリルなどのアクリル酸とその誘導体;メタクリル
酸、上記アクリレートに対応するメタクリレート、メタ
クリロニトリルなどのメタクリル酸とその誘導体などが
例示される。これらの重合性モノマーは一種または二種
以上使用される。これらの共重合体のうち、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン−塩
化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリル酸共重合体、塩化ビニリ
デン−メタクリル酸共重合体、塩化ビニリデン−アクリ
レート共重合体及び塩化ビニリデン−メタクリレート共
重合体等の共重合体が好ましい。これらの塩化ビニリデ
ン系重合体は少なくとも一種使用される。
層の厚みとの関係で設定される。EVOH層の厚みは、ガス
バリア性や透明性等を損わない範囲で設定できるが、通
常0.17〜5μm、好ましくは1〜5μm程度である。EV
OH層の厚みが0.17μm未満であると、酸素ガスバリア性
を高めるのが困難であり、5μmを越えると過剰な膜厚
となり、経済的でない。
〜3μm程度である。PVDC層の厚みが0.1μm未満であ
る場合には、酸素ガスバリア性を高めるのが困難であ
り、3μmを越えると過剰な膜厚となり、経済的でな
い。
1〜7μm、好ましくは2〜7μm程度である。EVOH層
とPVDC層とからなる塗膜全体の厚みが1μm未満である
と、全体としてのガスバリア性が低下し、7μmを越え
ると、過剰な膜厚となり経済的でないばかりか、場合に
よっては、基材フィルムの特性が損われる場合がある。
グ防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶核成長剤、
熱安定剤、粘着付与剤、可塑剤、充填剤等の種々の添加
剤を含有していてもよい。
PVDC層は、積層フィルムに滑り性や耐ブロッキング性を
付与するため、ワックス及び微粉末状滑剤などの滑剤を
含有するのが好ましい。ワックスとしては、例えば、炭
化水素系ワックス;脂肪酸系ワックス;脂肪酸アミド系
ワックス;エステル系ワックス等の種々のワックスが使
用できる。上記ワックスは少なくとも一種使用される。
ワックスの含有量は、前記エチレン−ビニルアルコール
共重合体又は塩化ビニリデン系重合体100重量部に対し
て、通常、0.1〜10重量部、好ましくは0.25〜5重量
部、さらに好ましくは0.5〜2.5重量部程度である。
ルミナ系微粉末、ポリエチレン系微粉末、アクリル系微
粉末等が例示される。微粉末状滑剤の粒径は、塗膜の透
明性やガスバリア性等を損わない範囲、例えば、5μm
以下であるのが好ましい。微粉末状滑剤の含有量は、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体又は塩化ビニリデン
系重合体100重量部に対して、通常、0.01〜5重量部、
好ましくは0.05〜2.5重量部である。
レフィン系ポリマー、アクリル系ポリマー、スチレン系
ポリマー、ポリエステル、ポリアセタール、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポ
リウレタン、ポリカーボネート、塩素化ポリオレフィ
ン、セルロース系ポリマー等を含有していてもよい。ま
たEVOH層及びPVDC層は、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、熱安定剤、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、染
顔料等の種々の添加剤を含有していてもよい。
ヒートシール層が形成されていてもよい。また基材フィ
ルムの一方の面に、EVOH層及びPVDC層が積層されている
場合には、他方に面に滑性層や耐ブロッキング層が形成
されていてもよい。
−ビニルアルコール共重合体を含有する塗布液を塗布す
る第1の塗布工程と、塩化ビニリデン系重合体を含有す
る塗布液を塗布する第2の塗布工程と、乾燥工程とを経
ることにより製造できる。なお、乾燥工程は、各塗布工
程の後にそれぞれ行なってもよく、第2の塗布工程とを
経た後、一度に行なってもよい。
液は、通常、水及びアルコールの混合溶媒を用いて調製
できる。上記アルコールとしては、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シ
クロヘキサノールなどが例示される。該塗布液中のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体の濃度は、塗布性を妨
げない範囲で設定できるが、通常2.5〜25重量%、好ま
しくは5〜15重量%程度である。エチレン−ビニルアル
コール共重合体の濃度が2.5重量%未満である場合に
は、塗布回数が増加する場合があり、25重量%を越える
場合には、粘度が高く、塗布性が低下し易い。
液又は分散液のいずれの形態であつてもよい。溶液状塗
布液の溶媒としては、塩化ビニリデン系重合体の種類に
応じて適宜選択でき、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素;アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジオキサン、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
類やこれらの混合溶媒が例示できる。なお、溶液状塗布
液においては、塗布液の安定性を損わない範囲で、アル
コールや脂肪族炭化水素等の貧溶媒を併用することによ
り、塩化ビニリデン系重合体の結晶化度を調整してもよ
い。また分散液は、O/W型、W/O型エマルジョンのいずれ
であってもよいが、通常、O/W型エマルジョンの形態で
市販されている。
加剤、例えば消泡剤、粘度調整剤等を含有していてもよ
い。
の膜厚となるように塗布される。
ば、デップコーター、ロールコーター、グラビアコータ
ー、エアーナイフコーター、スプレー等が使用できる。
軸又は二軸延伸フィルムに前記各塗布液を順次塗布して
もよく、未延伸の基材フィルムに各塗布液を順次塗布し
た後、延伸してもよい。さらには、一軸延伸した基材フ
ィルムにエチレン−ビニルアルコール共重合体を含有す
る塗布液を塗布した後、又は塩化ビニリデン系重合体を
含有する塗布液を塗布した後、既延伸方向と直交する方
向に延伸してもよく、一軸延伸した基材フィルムにエチ
レン−ビニルアルコール共重合体を含有する塗布液を塗
布した後、既延伸方向と直交する方向に延伸し、塩化ビ
ニリデン系重合体を含有する塗布液を塗布してもよい。
た適宜の温度で塗膜を乾燥させることができる。
し、乾燥するだけで、積層フィルムを得ることができ
る。その際、EVOH層及びPVDC層の厚みを小さくできるの
で、透明性や引裂き性が損なわれることがない。特にEV
OH層及びPVDC層の厚みが小さくても、高いガスバリア性
を付与できるので、1回の塗布作業で積層フィルムを製
造できる。さらに、従来のラミネート法等とは異なり、
各塗布液の塗布量を調整しつつ、均一な薄膜を高速下で
連続的に形成できる。
エチレンテレフタレート、又はナイロンフィルムである
積層フィルム。
ン含有量25〜35モル%である積層フィルム。
5〜3μmであり、しかもEVOH層及びPVDC層からなる塗
膜全体の厚みが、2〜7μmである積層フィルム。
ムに、EVOH層を介して、PVDC層が積層されているので、
膜厚が小さく、透明性に優れ、安価であると共に、膜厚
が小さくてもガスバリア性に優れる。また本発明の積層
フィルムは、延伸フィルムに適用しているので引裂き性
に優れる。
ムに、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する
塗布液と、塩化ビニリデン系重合体を含有する塗布液と
を、順次塗布するので、上記の如き優れた特性を有する
積層フィルムを簡便かつ生産性よく製造できる。
る。
1)に、エチレン−ビニルアルコール共重合体(日本合
成化学(株)製、商品名ソアノール、エチレン含有量29
モル%)を添加し、加熱して溶解し、エチレン−ビニル
アルコール共重合体含有量10重量%のEVOH層用塗布液を
調製した。
0重量部、融点78℃のワックス1重量部、平均粒径3μ
mのシリカ微粉末0.1重量部を、テトラヒドロフラン/
トルエン=70/30(重量比)の混合溶媒に混合し、PVDC
層用塗布液を調製した。
ム(ダイセル化学工業(株)製、商品名セネシPOP、OP
P)の一方の面に、ロールコーターを用いて、EVOH層用
塗布液とPVDC層用塗布液とを順次塗布し、乾燥すること
により塗膜を形成した。得られた積層フィルムの構成
は、OPP/EVOH層/PVDC層=20μm/2.5μm/1.3μmであ
る。
OH)と、ポリプロピレン(OPP)とを溶融してTダイか
ら押出し、ドライラミネート法により、膜厚16μmのポ
リエチレンフィルム(PE)とラミネートした。得られた
積層フィルムの構成は、OPP/EVOH層/PE層=18μm/17μm
/16μmである。
スミカセンL705、LDPE)と、変性低密度ポリエチレン
(三菱油化(株)製、商品名MODIC L400H、変性LDPE)
と、実施例1のエチレン−ビニルアルコール共重合体
(EVOH)とを用、共押出し法により、LDPE層/変性LDPE
層/EVOH層/変性LDPE層/LDPE層=30μm/10μm/20μm/10
μm/30μmの構成からなる未延伸の積層フィルムを得
た。
例1で調製したEVOH層用塗布液を塗布し、乾燥すること
により、OPP/EVOH層=20μm/2.5μmの構成からなる積
層フィルムを作製した。
例1で調製したPVDC層用塗布液を塗布し、乾燥すること
により、OPP/PVDC層=20μm/1.3μmの構成からなる積
層フィルムを作製した。
酸素ガス透過率、水蒸気透過率、引裂き性及び透明性を
調べたところ、表に示す結果を得た。
1気圧の条件で測定し、水蒸気透過率は、温度40℃、相
対湿度90%、1気圧の条件で測定した。
裂き強度を測定することにより評価した。
積層することにより、引裂き性及び透明性に優れ、フィ
ルム全体の厚みが小さくてもガスバリア性に優れた積層
フィルムが得られる。特に、EVOH層のみを積層した比較
例3、PVDC層のみを積層した比較例4の積層フィルムと
比較して、EVOH層とPVDC層とを組合せて積層した実施例
の積層フィルムは、ガスバリア性、特に酸素ガスバリア
性が著しく優れている。
1)に、実施例1のエチレン−ビニルアルコール共重合
体5〜20重量%を添加し、加熱して溶解し、エチレン−
ビニルアルコール共重合体の濃度の異なるEVOH層用塗布
液を調製した。
リプロピレンフィルムの一方の面に、ロールコーターを
用いて、乾燥後の塗布量0.2〜6g/m2(膜厚0.17〜5μ
m)の範囲となるように塗布、乾燥することにより、EV
OH層を形成した。次いで、実施例1で調製したPVDC層用
塗布液を、乾燥後の塗布量が0.56g/m2(膜厚0.37μm、
実施例2)、0.96g/m2(膜厚0.64μm、実施例3)、1.
8g/m2(膜厚1.2μm、実施例4)及び3.5g/m2(膜厚2.3
μm、実施例5)となるように塗布し、乾燥することに
より、PVDC層を形成した。
たところ、第1図に示す結果を得た。
て、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用
いる以外、実施例2と同様にして、EVOH層及びPVDC層を
形成した。なお、PVDC層用塗布液は、乾燥後の塗布量が
0.56g/m2(膜厚0.37μm、実施例6)、1.0g/m2(膜厚
0.67μm、実施例7)、1.9g/m2(膜厚1.3μm、実施例
8)及び3.1g/m2(膜厚2.1μm、実施例9)となるよう
に塗布し、乾燥することにより、PVDC層を形成した。
ルムに、実施例1で調製したEVOH層用塗布液を、乾燥後
の塗布量約0.25〜4.5g/m2(膜厚0.21〜3.7μm)の範囲
で塗布し、乾燥することにより、EVOH層を形成した。
5で得られた積層フィルムの水蒸気透過率を測定したと
ころ、第2図に示す結果を得た。
9の積層フィルムは、EVOH層及びPVDC層の厚みが小さく
ても、ガスバリア性に優れていることが判明した。
図は実施例6〜9及び比較例5における結果を示すグラ
フである。
Claims (2)
- 【請求項1】一軸又は二軸延伸され、かつ引き裂き性を
有する基材フィルムと、この基材フィルムの少なくとも
一方の面に、下塗り層を形成することなく直接形成され
たエチレン−ビニルアルコール共重合体を含有するコー
ティング層を介して、塩化ビニリデン系重合体を含有す
るコーティング層が積層されている積層フィルムであっ
て、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレ
ン含有量が10〜45モル%であり、ケン化度が99.5%以上
であり、前記エチレン−ビニルアルコール共重合体を含
有するコーティング層の厚みが0.17〜5μmであり、前
記塩化ビニリデン系重合体を含有するコーティング層の
厚みが0.1〜3μmであり、前記コーティング層の合計
厚みが1〜7μmである積層フィルム。 - 【請求項2】一軸又は二軸延伸され、かつ引き裂き性を
有する基材フィルムの少なくとも一方の面に、エチレン
含有量が10〜45モル%で、ケン化度が99.5%以上である
エチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する塗布液
を、下塗り層を形成することなく直接塗布し、次いで、
塩化ビニリデン系重合体を含有する塗布液を塗布する積
層フィルムの製造方法であって、前記エチレン−ビニル
アルコール共重合体を含有するコーティング層の厚みが
0.17〜5μmであり、前記塩化ビニリデン系重合体を含
有するコーティング層の厚みが0.1〜3μmであり、前
記コーティング層の合計厚みが1〜7μmである積層フ
ィルムの製造方法。
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