JP2994494B2 - インクジェット記録ヘッドの製造方法、該製造方法によって製造されたインクジェット記録ヘッド及び該ヘッドを具備するインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法、該製造方法によって製造されたインクジェット記録ヘッド及び該ヘッドを具備するインクジェット記録装置

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JP2994494B2 JP16541491A JP16541491A JP2994494B2 JP 2994494 B2 JP2994494 B2 JP 2994494B2 JP 16541491 A JP16541491 A JP 16541491A JP 16541491 A JP16541491 A JP 16541491A JP 2994494 B2 JP2994494 B2 JP 2994494B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを吐出する吐出
口と、該吐出口に連通するインク流路と、該インク流路
に沿って配され、前記吐出口からインクを吐出するため
に利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生手段
とを有するインクジェット記録ヘッドと、その製造方法
と、このヘッドを具備するインクジェット記録装置とに
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録ヘッドは、一般に、
インクを吐出するための微細な吐出口、吐出口ごとに設
けられて吐出口に連通するインク流路、各インク流路の
一部にそれぞれ設けられインクを吐出するためのエネル
ギーを発生するエネルギー素子とを有している。多くの
場合、1個のインクジェット記録ヘッドには多数の吐出
口が設けられ、各インク流路に安定してインクを供給す
るための、各インク流路に共通の液室が設けられてい
る。エネルギー発生手段として、電気エネルギーを吐出
エネルギーに変換する素子、例えば電気熱変換体や圧電
素子が用いられる。インクジェット記録ヘッドの製造方
法としては次のようなものがある。
【0003】エネルギー発生手段が設けられた第1の
基板とガラスや金属などからなる第2の基板とを用い、
切削やエッチングなどの加工手段により、吐出口、イン
ク流路および液室を形成するための凹部ならびに液室と
外部とを連通するための供給口を第2の基板に設けたの
ち、第1の基板に第2の基板をエネルギー発生手段とイ
ンク流路との位置を合わせて接着剤により貼り合わせる
方法。
【0004】エネルギー発生手段が設けられたガラス
などからなる基板に、ポジ型もしくはネガ型の感光性ド
ライフィルムを貼り、フォトリソグラフィー技術を用い
てこの感光性ドライフィルムを露光し現像することによ
り、吐出口、インク流路および液室に相当するパターン
の固体層をこの基板上に設ける。次に、固体層および基
板の上に硬化剤が混合された液状の硬化性材料を適宜厚
さに塗布し、所定温度で長時間放置して硬化性材料を硬
化させる。そののちこの基板を吐出口を形成する位置で
切断して固体層の端面を露出させ、この基板を固体層を
溶解する溶液中に浸漬し、基板から固体層を溶解除去し
て内部にインク流路および液室を形成する空間を設ける
方法(特開昭61-15497号公報参照)。
【0005】エネルギー発生手段が設けられた第1の
基板に感光性ドライフィルムを貼り、感光性ドライフィ
ルムを露光し現像することにより、吐出口、インク流路
および液室の一部に相当するパターンの固体層を第1の
基板上に設ける。固体層および第1の基板の上に、紫外
線や電子線などの活性エネルギー線により硬化する活性
エネルギー線硬化性材料を適宜厚さに塗布する。液室の
他の一部を形成するための凹部および供給口が設けられ
活性エネルギー線を透過する第2の基板を用意し、第2
の基板の凹部が液室の形成される予定の位置に合うよう
に、第2の基板を活性エネルギー線硬化性材料の上に貼
り付け積層体を形成する。次に、液室が形成される予定
の部分を隠すように第2の基板をマスクし、活性エネル
ギー線を第2の基板を通して照射し、活性エネルギー線
硬化性材料を硬化させ、そののちこの積層体を吐出口を
形成する位置で切断して固体層の端面を露出させ、積層
体から固体層およひぜ未硬化の活性エネルギー線硬化性
材料を溶解除去して内部にインク流路および液室を形成
する空間を設ける方法(特開昭62-253457号公報参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のインクジェット
記録ヘッドを製造する場合、の製造方法では、高速記
録に好適な大きな液室を有するものを製造することがで
きるが、第1の基板の微細なエネルギー発生手段と第2
の基板の微細なインク流路とを精密に位置合わせして双
方の基板を接着する必要があり、そのための装置が複
雑、高価なものとなり、また多量生産性に欠け、製品の
コストアップを引き起こすという問題点がある。の製
造方法では、精密な位置合わせを必要としないが、液室
の容積がパターン状の固体層の厚さによって制限され、
あまり大きな液室を形成することができず、また工程が
複雑で時間がかかり、工程数も多いので多量生産性に欠
け、製品のコストアップを引き起こすという問題点があ
る。の製造方法では、液室の他の一部を形成するため
の凹部を大きくすることにより液室を大きくすることが
でき、また精密な位置合わせが不必要であるが、上記
の製造方法と同様に工程が複雑で時間がかかり、工程数
はさらに多いので多量生産性に欠け、製品のコストアッ
プを引き起こすという問題点がある。
【0007】このような問題点を解決するため、エネル
ギー発生手段が設けられた基板を用い、この基板の上に
吐出口、インク流路および液室の一部に相当するパター
ンの固体層を設け、合成樹脂の一体成形によってこの基
板上に吐出口、インク流路、液室とを形成し、そののち
固体層を溶解除去する方法が考え出された。この場合、
固体層は、実質的に一体成形時の型の一部として作用
し、アンダカット部であるインク流路の形成に寄与して
いる。しかしながらこの方法で製造したインクジェット
記録ヘッドでは、製造時にインク流路の変形が発生し、
この変形にともなうインク吐出特性の異常がみられるこ
とがあった。
【0008】本発明の目的は、インク流路の変形がなく
大きな液室を有しかつ高信頼性であるインクジェット記
録ヘッドを簡単で少ない工程により安価に大量生産する
ことのできるインクジェット記録ヘッドの製造方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録ヘッドの製造方法は、基板上のインク流路となるべ
き部分に、除去可能な材料からなる固体層を設ける工程
と、前記固体層に対して非相溶性であってかつ前記固体
層よりも熱軟化温度が低い合成樹脂をトランスファ成形
により、前記固体層が設けられた基板上に、前記固体層
を覆うように設ける工程と、前記固体層を除去して前記
インク流路を形成する工程とを有する。
【0010】本発明のインクジェット記録ヘッドは、イ
ンク流路が本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方
法により製造されてなる。
【0011】本発明のインクジェット記録装置は、イン
クの吐出口が被記録媒体の被記録面に対向する様に配さ
れた本発明のインクジェット記録ヘッドと、該ヘッドを
載置するための部材を少なくとも具備する。
【0012】
【作用】インクジェット記録ヘッドの製造時におけるイ
ンク流路の変形は、吐出口、インク流路を形成するため
の成形用の合成樹脂と固体層との化学的、物理的相互作
用に起因するものと思われる。これは、固体層と合成樹
脂の材料の選択が、主として作業性の良さという観点か
ら行なわれていたためと考えられる。ここで、固体層と
成形用の合成樹脂とが非相溶性であって、固体層の熱軟
化温度よりも成形用の合成樹脂の熱軟化温度の方が低く
なるように固体層と成形用の合成樹脂の材料を選択する
と、非相溶性であるので固体層と成形用の合成樹脂との
間の侵食がおこらなくなり、また、固体層の方が成形用
の合成樹脂より熱軟化温度が高いので成形時に固体層の
形状が維持され、インク流路の変形が発生しなくなる。
【0013】固体層としては、ドライ現像性の感光性樹
脂などを使用するとよい。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0015】まず、本発明のインクジェット記録ヘッド
の製造方法によって製造されるインクジェット記録ヘッ
ドの例について説明する。図1はこのインクジェット記
録ヘッドの構成を示す要部破断斜視図である。
【0016】図1において、ガラス、シリコンウエハー
などからなる基板1の一面には、電気熱変換体(材質は
例えばHfB2+Al+SiO2+Ta)2aを有する複数の電極2
がエッチング、蒸着、スパッタリングなどの公知の半導
体製造プロセスにより成膜形成されて所定の間隔を置い
て並んでおり、この一面が素子面1aとなっている。素
子面1aには、一つの部材からなる構造部材3が、トラ
ンスファ成形により、成形と同時に融着されている。ま
た、図示されていないが、耐久性の向上などを目的とし
て、各電極2、各電気熱変換体2aを含めて素子面1a
に、保護膜などの各種の機能層を設けることが一般的で
ある。このインクジェット記録ヘッドは、これら機能層
の有無、材質に関わりなくその効果を発揮するものであ
る。
【0017】構造部材3の素子面1aに対向する面に
は、複数個の溝部が各電気熱変換体2aの位置にそれぞ
れ対応して形成され、各溝部と素子面1aとにより囲ま
れる空間がインク流路である液流路3bをそれぞれ構成
し、前記各空間の外側に開放する開口がそれぞれ吐出口
3aを構成している。また、構造部材3には、前記各溝
部(液流路3b)に連通し底壁として素子面1aを有す
る空洞部が形成されて液室3cを構成しており、さら
に、空洞部(液室3c)と外部(後述するコネクタ4な
ど)とを連通する開口が、素子面1aが面する方向と同
方向に開放して形成されて供給口3dとなっている。供
給口3dには、図示しないインクタンクなどに接続され
た供給管5がコネクタ4を介して接続されており、イン
クが前記インクタンクから供給管3dを通って液室3c
に供給される構成となっている。
【0018】ここで構造部材3の材質について説明す
る。構造部材3としては、液状であって常温硬化、熱硬
化、紫外線硬化などの性質を有する合成樹脂を用いるこ
とができ、熱可塑性の各種合成樹脂も使用することがで
きる。後述するように、構造部材3を構成する合成樹脂
は、トランスファ成形時に素子面1aの少なくとも液流
路3b部分を覆っている固体層(不図示)に対して非相
溶性であって、この固体層と比べて熱軟化温度が低いも
のであるようになっている。
【0019】ここで、各吐出口3aからインクが吐出さ
れるときの動作について説明すると、液室3cに供給さ
れたインクは毛管現象により液流路3bに侵入し、吐出
口3aでメニスカスを形成してインク流路である前記液
流路3bを満たした状態を保つ。このとき、電極2を介
して電気熱変換体2aが通電されて発熱すると、この電
気熱変換体2a上のインクが急激に加熱されて液流路3
b内に気泡が発生し、この気泡の膨張により吐出口3a
からインクが吐出される。
【0020】ここでは、インクを吐出するためのエネル
ギーを発生するエネルギー発生手段として、電極2に電
気熱変換体2aを設けた例を示したが、これに限らず、
インクに瞬間的に吐出圧力を加える機械的エネルギーを
発生する圧電素子などを用いてもよい。また、吐出口3
aは、16個/mmといった高密度で128個もしくは2
56個形成することができ、さらに被記録媒体の記録領
域の全幅にわたるだけの数を形成してフルラインタイプ
とすることもできる。 [第1実施例]次に、本発明の一実施例のインクジェッ
ト記録ヘッドの製造方法について説明する。ここでは、
図2に示したインクジェット記録ヘッドを製造する場合
について説明する。図2はこのインクジェット記録ヘッ
ドの構成を示す斜視図、図3はこの製造方法を説明する
図であって、(a)は基板を示す模式斜視図、(b)は固体層
を示す模式斜視図、(c)は構造部材の成形に用いる型の
要部断面図、図4はこの製造方法を説明する図であっ
て、(a)は離型後の構造部材を示す模式平面図、(b)は
(a)のA−A断面図、(c)は固体層の除去後のA−A断面
図、図5はいわゆる2個取りで製造する場合を説明する
図であって、(a)は基板を示す模式斜視図、(b)は固体層
を示す模式斜視図、(c)は構造部材の成形に用いる型の
要部断面図、(d)は離型後の構造部材を示す模式断面図
である。
【0021】まず、図2に示したインクジェット記録ヘ
ッドについて説明する。このインクジェット記録ヘッド
は、図1に示したインクジェット記録ヘッドと同様のも
のであるが、説明を容易にするため、吐出口29aが3
個設けられ、各吐出口29aのそれぞれに対応して液流
路29bやエネルギー発生手段が設けられた構成となっ
ている。エネルギー発生手段ならびにそれに対応する液
流路および吐出口の数が前記3個に限られるものでない
ことはいうまでもない。
【0022】図3(a)は、インクジェット記録ヘッドの
基板21の構成を示している。この図に示したように、
ガラス、シリコンウエハーなどからなる基板21の素子
面21aには、3個の電気熱変換体(材質はHfB2+Al+
SiO2+Ta)22aと、それぞれの電気熱変換体22aの
一端に接続された3個の電極22と、全ての電気熱変換
体22aに共通に設けられこれら電気熱変換体22aの
他端に接続された共通電極30とが、エッチング、蒸
着、スパッタリングなどの半導体製造プロセスにより成
膜形成されて所定の間隔を置いて並んでいる。電気熱変
換体22aは、インクを吐出するための熱エネルギーを
発生するエネルギー発生手段であるが、これに限らず、
インクに瞬間的に吐出圧力を加える機械的エネルギーを
発生する圧電素子などを用いてもよい。電極22の電気
熱変換体22aに接合しない側は電気的接続部22bで
あり、この電気的接続部22bと共通電極30との間に
電圧を印加することにより、対応する電気熱変換体22
aが発熱するようになっている。
【0023】まずこの基板21の素子面21aに、図3
(b)に示すように、インクが吐出されるための吐出口2
9a(図2)と、吐出口29aに供給するためのインク
を貯える液室29c(図2)の一部と、吐出口29aと
液室29cとを連通する液流路29b(図2)とに相当
するパターン状の固体層26が形成する。この結果、固
体層26のうち液流路29bに相当する3個の液流路相
当部26bは、各電極22と各電気熱変換体22aをそ
れぞれ被覆している。
【0024】固体層26を基板21の素子面21aに形
成する手段としては、例えば、適宜厚さのポジ型もしく
はネガ型のドライ現像性フォトレジストを素子面21a
に塗布し、このフォトレジストのうち吐出口、液流路2
9bおよび液室29cに相当するパターンをマスクしも
しくは露出させて露光し、現像して吐出口29a、液流
路29bおよび液室29cに相当するパターンの固体層
26を素子面21aに形成するというようなフォトリソ
グラフィー手段を用いることができる。この場合、フォ
トレジストの材質は後述する工程で溶剤により溶解除去
できるものであればよい。また、ポジ型のフォトレジス
トを用いる方が、ネガ型に比べて後述する工程での溶解
除去するパターン状の固体層26の除去しやすさが優れ
ており、又、断面形状がより矩形に近く形成されるの
で、好ましい。フォトリソグラフィー手段以外には、ス
クリーン印刷、金属基板(例えば、NiCu)をエッチング
して作製した凹版を用いる凹版印刷などの印刷手段によ
りパターン状の固体層26を適宜の厚さに設けることも
できる。この印刷手段に用いることができる固体層の材
質としては、水溶性のポリビニルアルコール系樹脂、ま
たは溶剤可溶性の塩化ビニル系、酢酸ビニル系、塩化ビ
ニル酢酸ビニル共重合体系、スチレン系等の樹脂があ
る。
【0025】次に、トランスファ成形により、基板21
の固体層26が形成された素子面21aに、構造部材2
9(図2)を成形と同時に融着する。このトランスファ
成形に用いる型は、図3(c)に示すように、第1の型2
7および第2の型28からなる。第1の型27には、基
板21が嵌入されて固定されるための基板21の厚さと
同等の深さの凹部が形成されており、この凹部に基板2
1が嵌入されたときに基板21の素子面21aがパーテ
ィング面と同一平面になるように構成されている。
【0026】一方、第2の型28には、吐出口29a、
液流路29bおよび液室29cを構成する構造部材29
(図2)を成形するためのキャビティ部28aが形成さ
れており、キャビティ部28aの内壁のうち一部分は、
型締時、固体層26の吐出口29aに相当する表面であ
る3個の吐出口相当表面26aとそれぞれ当接する。ま
た、第2の型28には、液室29cとなる空洞部および
液室に外部からインクを供給する供給口を構造部材29
に形成するための突出部28bがキャビティ部28aの
内側に形成されており、突出部28bの先端面は、型締
時、固体層26の液室29cの一部に相当する液室一部
相当部26cの図示上面に当接する。また、基板21の
素子面21aのうち各電極22の電気的接続部22bを
含む一部分は、型締時、キャビティ部28aから第2の
型28のパーティング面側へはみ出すよう構成されてい
る。
【0027】第1の型27および第2の型28の型開き
の方向は、基板21の素子面21aに対して垂直方向と
なっている。型締めし、図示しないポット、ランナを経
て成形材料をキャビティ部28aに注入することによ
り、トランスファ成形が行なわれる。構造部材29を成
形する際、不要の部分に成形材料が侵入するのを防ぐた
め、突出部28bの先端面にシリコンゴムなどの柔軟部
材を貼付してもよい。
【0028】以上のようなトランスファ成形を行なうこ
とにより、図4(a)および(b)に示すように、構造部材2
9が、基板21の固体層26が形成された素子面21a
に成形と同時に融着されることになる。構造部材29
は、各電極22の電気的接続部22bを露出させてお
り、また、固体層26の表面のうち、液室一部相当部2
6cの第2の型28の突出部28bが当接した表面と吐
出口相当表面26aとを露出させ、それら以外の表面を
被覆している。
【0029】トランスファ成形は、構造部材29の材料
として熱硬化性のエポキシ樹脂を用い、樹脂予熱温度6
0〜90℃、注入圧力20〜140kgf/cm2、成形型温度10
0〜180℃、硬化時間1〜10分および成形後のポス
トキュアという一般的な成形条件に従って行なうことが
できる。また構造部材29のその他の材料としては、上
述したように、液状であって常温硬化、熱硬化、紫外線
硬化などの材料を用いることができ、例えば、エポキシ
樹脂、アクリル樹脂、ジグリコールジアルキルカーボネ
ート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、
尿素樹脂などが挙げられる。また、熱可塑性の各種合成
樹脂も使用することができる。いずれの合成樹脂を使用
する場合であっても、構造部材29を構成する合成樹脂
は、固体層26に対して非相溶性であって、固体層26
と比べて熱軟化温度が低いものである。
【0030】次に、構造部材29が成形と同時に融着さ
れた基板21から固体層26を除去する。固体層26を
除去する手段としては、固体層26を形成する材料に応
じて最適の手段が選択されるが、一般的には、固体層2
6を溶解、膨潤、剥離する溶剤の溶液中に構造部材29
が成形と同時に融着された基板21を浸漬して除去する
手段を用いる。このとき必要に応じて超音波処理、スプ
レー、加熱、かくはんなどの除去を促進する手段を加え
てもよい。固体層26にポジ型の感光性樹脂を用いた場
合には、除去に用いる溶剤として、アセトンを始めとす
るケトン類、エステル、アルコール、アルカリを含む水
溶液などを用いることができる。図4(c)に、構造部材
29が成形と同時に融着された基板21から固体層26
が除去されたものを示す。構造部材29の内部には固体
層26が除去されたのちに空間が形成され、その空間が
3個の吐出口29a、3個の液流路29b、液室29c
および供給口29dを構成している。
【0031】以上のようにして、図2に示したインクジ
ェット記録ヘッドを製造することができる。このように
することにより、基板21の素子面21aに設けられた
各電気熱変換体22(エネルギー発生手段)に対する各
液流路29bの位置合わせは、素子面21aに固体層2
6を形成するときに行なわれるので、従来の方法にみら
れた第1の基板の微細なエネルギー発生手段と第2の基
板の微細な液流路とを精密に位置合わせして貼り合わせ
るための複雑で高価な装置が不必要になる。
【0032】各吐出口29a、各液流路29bおよび液
室29cを構成するための構造部材29を設ける工程
は、トランスファ成形により固体層26が形成された素
子面21aに構造部材29が成形と同時に融着されるの
で、従来の方法にみられた硬化剤を混合した硬化性材料
を塗布して長時間放置したり、活性エネルギー線硬化性
材料を塗布して活性エネルギー線を照射したりして構造
部材を設けるという、複雑で手数のかかる工程に比較し
て簡単で、時間的にも短くすることができる。また、構
造部材29の成形時に、供給口も同時に成形することが
できる。さらに、液室29cの容積は、固体層26の厚
さに制限されることなく自由に大きく形成することがで
きる。
【0033】ここで、固体層26と構造部材29を構成
する合成樹脂との非相溶性について説明する。非相溶性
であるとは、相互に溶け合わないすなわち相溶性がない
またはこの相溶性が非常に低いということであり、室温
においては無論のこと、製造時の温度(成形時の温度)
においても非相溶性である必要がある。
【0034】相溶性の調べ方としては、固体層26を構
成する材料と構造部材29を構成する合成樹脂の双方を
これら双方に対して高い溶解性を有する溶剤[DMF
(ジメチルホルムアミド、DMSO(ジメチルスルホキ
シド)、ケトン類などの、各種樹脂対して一般的に高い
溶解性を有するものが有効である]に溶解混合し、ガラ
ス板などの透明板上に塗布し乾燥させる。相溶性を有す
る場合には、透明板上に透明な樹脂層が形成され、非相
溶性の場合には、乳白色〜白色の樹脂層が形成されるの
で、前記透明板を観察して相溶性、非相溶性を判断すれ
ばよい。さらに、製造時の温度における相溶性、非相溶
性を判断するには、この透明板を徐々に加熱し、目的の
温度において樹脂層が透明であるか乳白色〜白色である
かを観察すればよい。
【0035】次に、熱軟化温度の測定方法について説明
する。熱軟化温度は、TMA(熱機械分析計)などの装
置により針進入度を測定して求めるのが一般的である。
この方法は、試料片に一定荷重をかけた針を載せ、系全
体を徐々に昇温して針が試料片中に進入する温度を測定
するものであって、定量的な測定を行なうことができ
る。固体層を構成する材料と構造部材を構成する合成樹
脂のいずれも、一般に硬化性のものであるから、硬化前
および硬化後のそれぞれの場合について熱軟化温度を測
定し、現実の製造工程での温度変化に合わせて熱軟化温
度の比較を行なうべきである。固体層を構成する材料の
熱軟化温度と構造部材を構成する合成樹脂の熱軟化温度
との差は、10℃以上が好ましく、より好適には15℃
以上であり、さらに好適には20℃以上である。
【0036】次に、本実施例により実際にインクジェッ
ト記録ヘッドを製造した結果について説明する。
【0037】固体層26として、ポリカーボネート系の
ドライ現像型フォトレジストを露光現像によりパターン
状にしたものを使用し、構造部材29を構成する合成樹
脂として、アクリルエポキシハーフエステルオリゴマー
とポリアミドからなる硬化性エポキシ樹脂を使用した。
このドライ現像型フォトレジストは、加熱により露光部
のみがガス化、飛散するものであり、ポリカーボネート
に光酸発生剤としてオニウム塩を加えたもの(Polymer
J., 19(1),31(1987)など)である。このドライ現像フォ
トレジストの露光部の熱軟化温度は70℃(分解)であ
り、未露光部の熱軟化温度は200℃であった。一方、
前記硬化性エポキシ樹脂の熱軟化温度は、ブレンド状態
(未硬化状態)で160℃であり、硬化後において22
0℃であった。この場合、固体層26として未露光部を
使用することになるので、固体層26としての熱軟化温
度は200℃であり、構造部材29を構成する合成樹脂
は硬化前の状態で使用することになるので、この合成樹
脂の熱軟化温度は160℃ということになる。
【0038】相溶性については、前述の方法により、D
MFに前記ドライ現像フォトレジストと前記合成樹脂の
双方を溶解してガラス板に塗布して調べたところ、室温
から200℃までの温度範囲において、非相溶性である
ことが確認された。
【0039】図3、図4に示した手順によって図2に示
したインクジェット記録ヘッドを製造したところ、液流
路の型くずれの全くない、優れたインクジェット記録ヘ
ッドを得ることができた。
【0040】以上、本実施例について説明したが、固体
層26としてドライ現像性のフォトレジストを使用する
ことにより、現像時に強い溶媒を使用する必要がなくな
るので、構造部材29を構成する合成樹脂として、硬化
型/架橋型の樹脂を特に使用する必要がなくなり、特性
的に優れた熱可塑性プラスチックを使用することが可能
となる。 [第2実施例]次に、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドの製造方法の別の実施例について説明する。この実施
例は、図2に示したインクジェット記録ヘッドを一度に
2個製造する例(いわゆる2個取り)であり、吐出口が
互いに対向する位置関係でインクジェット記録ヘッドを
2個分一括して形成し、その後中央部で切断して2個の
インクジェット記録ヘッドを得ようとするものである。
図5(a)〜(d)は、この製造方法を説明する図である。
【0041】図5(a)に示すように、基板41の素子面
41a上に電気熱変換体42a、電極42、共通電極4
0を2個のインクジェット記録ヘッドに相当する分、形
成する。この場合、後の切断工程における切断位置(図
示の吐出口形成位置50)に関して電気熱変換体42a
が対称に配置されるようにしておく。こうすることによ
って2個のインクジェット記録ヘッドそれぞれの対応す
る液流路が一直線につながることになり、好都合であ
る。次に、図5(b)に示すように、液流路となる予定の
部分と液室の下端部となる予定の部分に固体層46を積
層する。電気熱変換体42aを吐出口形成位置50関し
て対称に配置してあるので、一方の液室の下端部となる
予定の部分すなわち液室一部相当部46cから他方の液
室一部相当部46cにむかって、液流路となる予定の部
分すなわち液流路相当部46bが一直線に連続して設け
られることになる。
【0042】次に、上述の実施例と同様に、2個のイン
クジェット記録ヘッドに相当する構造部材49をトラン
スファ成形により、2個を一体として形成する。この場
合も上述の実施例と同様に、固体層46を構成する材料
と構造部材49を構成する合成樹脂とは非相溶性であっ
て、熱軟化温度はこの合成樹脂の方が低いようになって
いる。その後、吐出口形成位置50を含み、基板41に
垂直な平面を切断面として切断する。この結果、両方の
インクジェット記録ヘッドの液流路となる予定の部分が
一直線に連続していることにより、この切断面に吐出口
が現われて、インクジェット記録ヘッドに相当するもの
が2個形成されたことになる。その後、切断面を研磨
し、固体層46を除去すれば、上述のものと同様のイン
クジェット記録ヘッドが一度に2個得られる。
【0043】次に、上述のトランスファ成形で用いられ
る型について説明する。図5(c)は、固体層46の形成
が完了した状態の基板41をこの型に装着した状態での
断面図である。第1の型(下型)47には基板41と同
じ形状の凹部が設けられ、この凹部に基板41ははまり
合っている。第2の型(上型)48には、上述の実施例
と同様に、第1の型47の前記凹部の対応してキャビテ
ィ部48aが設けられている。2個のインクジェット記
録ヘッドのそれぞれの液室に対応して、2個の突出部4
8bが、このキャビティ部48aに設けられている。突
出部48bの先端が液室一部相当部46cに当接するよ
うになっていることは、上述の実施例と同様であり、こ
の状態で図示しないポット、ランナを経てキャビティ部
48aに成形材料を注入し硬化させることにより、2個
のインクジェット記録ヘッドが一体となった構成の構造
部材49が基板41上に一括して形成することができ
る。
【0044】この実施例では、上述の実施例とほぼ同様
の手数で同時に2個の記録ヘッドが得られるという利点
がある。さらに、この実施例における型を横方向(すな
わち吐出口形成位置50を含む直線の延びる方向)に連
結し、2個対向の組を復数組横に並べた基板を使用し
て、一度に多数のインクジェット記録ヘッドを製造する
ことも可能である。
【0045】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でもキヤノン(株)の提唱する、熱エネルギーを利用し
てインクを吐出させる方式の記録ヘッド、記録装置にお
いて、優れた効果をもたらすものである。
【0046】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4,723,129号明細書、同第4,740,796号明
細書に開示されている基本的な原理を用いて行なうもの
が好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コン
ティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、
オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持され
ているシートや液路に対応して配置されている電気熱変
換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な
温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加する
ことによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せし
め、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこ
の駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の気泡を形
成出来るので有効である。この気泡の成長、収縮により
吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少な
くとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状
とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるの
で、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成で
き、より好ましい。このパルス形状の駆動信号として
は、米国特許第4,463,359号明細書、同第4,345,262号明
細書に記載されているようなものが適している。なお、
上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4,
313,124号明細書に記載されている条件を採用すると、
さらに優れた記録を行なうことができる。
【0047】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4,558,333号明細書、米国特許第4,45
9,600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるもので
ある。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通する
スリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する
特開昭59年第123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸
収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭
59年第138461号公報に基づいた構成としても本発明は有
効である。
【0048】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満
たす構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0049】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0050】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段などを付加することは本発明の効果を一層安定化で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体ある
いはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせ
による予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐
出モードを行なうことも安定した記録を行なうために有
効である。
【0051】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラーまたは、混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0052】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化もしくは液体あるい
は、上述のインクジェットではインク自体を30℃以上
70℃以下の範囲内で温度調整を行なってインクの粘性
を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的
であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなす
ものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギーによ
る昇温をインクの固形状態から液体状態への態変化のエ
ネルギーとして使用せしめることで防止するかまたは、
インクの蒸発防止を目的として放置状態で固化するイン
クを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録
信号に応じた付与によってインクが液化してインク液状
として吐出するものや記録媒体に到達する時点ではすで
に固化し始めるものなどのような、熱エネルギーによっ
て初めて液化する性質のインク使用も本発明には適用可
能である。このような場合インクは、特開昭54-56847号
公報あるいは特開昭60-71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、固体層と
成形用の合成樹脂とが非相溶性であって、固体層の熱軟
化温度よりも成形用の合成樹脂の熱軟化温度の方が低く
なるようにすることにより、製造されるインクジェット
記録ヘッドのインク流路における変形が起こらなくな
り、大きな液室を有しかつ高信頼性であるインクジェッ
ト記録ヘッドを簡単で少ない工程により安価に大量生産
することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインクジェット記録ヘッド
の構成を示す要部破断斜視図である。
【図2】本発明による別のインクジェット記録ヘッドの
構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例のインクジェット記録ヘッド
の製造方法を説明する図であって、(a)は基板を示す模
式斜視図、(b)は固体層を示す模式斜視図、(c)は構造部
材の成形に用いる型の要部断面図である。
【図4】本発明の一実施例のインクジェット記録ヘッド
の製造方法を説明する図であって、(a)は離型後の構造
部材を示す模式平面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)
は固体層の除去後のA−A断面図である。
【図5】本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法
の別の実施例を説明する図であって、(a)は基板を示す
模式斜視図、(b)は固体層を示す模式斜視図、(c)は構造
部材の成形に用いる型の要部断面図、(d)は離型後の構
造部材を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1,21,41 基板 1a,21a,41a 素子面 2,22,42 電極 2a,22a,42a 電気熱変換体 3,29,49 構造部材 3a,29a 吐出口 3b,29b 液流路 3c,29c 液室 3d,29d 供給口 26,46 固体層 26a 吐出口相当表面 26b,46b 液流路相当部 26c,46c 液室一部相当部 27,47 第1の型 28,48 第2の型 28a,48a キャビティ部 28b,48b 突出部 30,40 共通電極 50 吐出口形成位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正恒 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 新井 竜一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−154947(JP,A) 特開 平2−3318(JP,A) 特開 昭62−253457(JP,A) 特開 昭56−72963(JP,A) 特開 昭61−125852(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/16 B41J 2/05

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上のインク流路となるべき部分に、
    除去可能な材料からなる固体層を設ける工程と、 前記固体層に対して非相溶性であってかつ前記固体層よ
    りも熱軟化温度が低い合成樹脂をトランスファ成形によ
    り、前記固体層が設けられた基板上に、前記固体層を覆
    うように設ける工程と、 前記固体層を除去して前記インク流路を形成する工程と
    を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記固体層がドライ現像性の感光性樹脂
    である請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 インクを吐出する吐出口と、該吐出口に
    連通するインク流路と、該インク流路に沿って配され、
    前記吐出口からインクを吐出するために利用されるエネ
    ルギーを発生するエネルギー発生手段とを有するインク
    ジェット記録ヘッドにおいて、 前記インク流路が請求項1または2に記載の製造方法に
    より製造されてなるインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 エネルギー発生手段は、前記エネルギー
    として熱エネルギーを発生する電気熱変換体である請求
    項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 インクの吐出口が被記録媒体の記録がな
    される領域の全幅にわたって設けられたフルラインタイ
    プである請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 インクの吐出口が被記録媒体の被記録面
    に対向する様に配された請求項3に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドと、該ヘッドを載置するための部材を少な
    くとも具備するインクジェット記録装置。
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