JP2992116B2 - スペクトル拡散通信におけるディジタル変調方式 - Google Patents

スペクトル拡散通信におけるディジタル変調方式

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、スペクトル拡散通信におけるデ
ィジタル変調方式に関する。例えば、微弱無線通信、移
動体無線通信、構内無線通信に適用されるものである。
【0002】
【従来技術】ディジタル信号を伝送するためには、通常
電圧制御発振器を変調データで直接変調をかけるFSK
(Frequency Shift Keying:周波数シフトキーイング)
変調方式が用いられるが、この方法ではクロック周波数
が安定しないため、受信機側で擬似雑音(PN)信号の
同期はずれ、復調誤り等を引き起こす恐れがある。クロ
ック速度変調によるスペクトル拡散通信方式について
は、「最新スペクトラム拡散通信方式」(R.C.Dixon
著、立野、片岡、飯田訳,ジャテック出版、pp.125-127
昭53.11.30)に記載されている。これによれば、クロ
ック速度変調の具体的な実現方法として、PLL(位相
同期ループ)による安定化を図ったものが紹介されてい
るが、これはアナログ信号の伝送を目的にしたもので、
ディジタル信号の伝送には適さない。本発明は、クロッ
ク速度変調を用いたスペクトル拡散通信において、ディ
ジタル情報を伝送することを目的とし、変調する擬似雑
音(PN)クロック周波数の安定化を狙ったものであ
る。
【0003】
【目的】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされた
もので、基準周波数にディジタル論理回路によるクロッ
を用いることにより、擬似雑音(PN)クロックの周
波数変調出力を十分安定した周波数とすることができ、
受信機側において遅延ロックループ(DLL)の追従範
囲を超えて同期がはずれたりすることがなくなり、ディ
ジタルデータ伝送を確実に行うようにしたスペクトル拡
散通信におけるディジタル変調方式を提供することを目
的としてなされたものである。
【0004】
【構成】本発明は、上記目的を達成するために、(1)
クロック速度変調によるスペクトル拡散通信方式に
り、ディジタル信号を伝送するディジタル変調方式にお
いて、変調データに応じて、所定の基準クロック信号
あるいは該基準クロック信号から分周器に設定された
準クロックの分周比N(2以上の整数)に応じたクロッ
ク数を除去した信号を出力し、該信号を位相同期ループ
(PLL)の基準信号として入力して位相同期をかけ
該位相同期ループ(PLL)の出力信号を擬似雑音(P
N)発生器のクロックとすることで周波数変調をかける
こと、或いは、(2)クロック速度変調によるスペクト
ル拡散通信方式により、ディジタル信号を伝送するディ
ジタル変調方式において、変調データに応じて、所定の
基準クロック信号、あるいは該基準クロック信号から
周器に設定された基準クロックの分周比N(2以上の整
数)に応じたクロック数を除去した信号出力し、該信
号を擬似雑音(PN)クロックの周波数まで分周し、該
分周した信号を擬似雑音(PN)発生器のクロックとす
ることで周波数変調をかけること、或いは、(3)クロ
ック速度変調によるスペクトル拡散通信方式により、
ィジタル信号を伝送するディジタル変調方式において、
変調データに応じて、所定の基準クロック信号、あるい
該基準クロック信号から分周器に設定された基準クロ
ックの分周比N(2以上の整数)に応じたクロック数を
除去あるいは付加した信号を出力し、該信号を位相同期
ループ(PLL)の基準信号として力して位相同期を
かけ、該位相同期ループ(PLL)の出力信号を擬似雑
音(PN)発生器のクロックとすることで周波数変調を
かけること、或いは、(4)クロック速度変調によるス
ペクトル拡散通信方式により、ディジタル信号を伝送す
ディジタル変調方式において、変調データに応じて、
所定の基準クロック信号、あるいは該基準クロック信号
から分周器に設定された基準クロックの分周比N(2以
上の整数)に応じたクロック数を除去あるいは付加した
信号を出力し、該信号を擬似雑音(PN)クロックの周
波数まで分周し、該分周した信号を擬似雑音(PN)
生器のクロックとすることで周波数変調をかけること、
或いは、(5)クロック速度変調によるスペクトル拡散
通信方式により、ディジタル信号を伝送するディジタル
調方式において、変調データに応じて、擬似雑音(P
N)クロックをM(2以上の整数)分周した周波数の基
準クロック信号と、該基準クロック信号から基準クロッ
クの分周比(2以上の整数)に応じたクロック数を除去
あるいは付加した信号を出力し、該信号を位相同期ルー
プ(PLL)の基準信号とし、該位相同期ループ(PL
L)の出力信号をM分周した信号を該位相同期ループ
(PLL)の比較信号として入力して位相同期をかけ
該位相同期ループ(PLL)の出力を擬似雑音(PN)
発生器のクロックとすることで周波数変調をかけること
を特徴としたものである。以下、本発明の実施例に基づ
いて説明する。
【0005】図1は、本発明によるスペクトル拡散通信
におけるディジタル変調方式の一実施例を説明するため
の送信機の回路構成図で、図中、1は水晶発振器、2は
分周器、3はDフリップフロップ、4,7,8はAND
ゲート回路、5,6はインバータ、9はORゲート回
路、10は位相比較器、11はループフィルタ、12は
電圧制御発振器(VCO:Voltage ControlledOscillat
or)、13は位相 同期ループ(PLL:Phase Locked
Loop)、14は擬似雑音(PN:Pseudo Noise)信号発
生器、15は周波数変換回路、16は電力増幅回路であ
る。また、図2(a)〜(h)は、変調時の信号波形と
復調信号の様子を示す図で、ここで基準クロックの分周
比N=8、変調データレートと基準クロックの比k=1
6としている。
【0006】水晶発振器1の出力周波数は、擬似雑音
(PN)信号の基準クロック周波数fcとし、該基準ク
ロック周波数fcを分周器2によって1/Nに分周する
(図2(b))。次に変調データ図2(a)をDフリッ
プフロップ3により分周したクロック周波数fc/Nに
同期させる。分周したクロックを変調データでゲートを
かけることにより変調データが“1”のときだけ分周し
たクロックがANDゲート回路から出力される(図2
(e))。一方、インバータ5により基準クロック図2
(c)の反転クロックfci(図2(d))を用意し、
次のインバータ6、ANDゲート回路7、ORゲート回
路9のロジックによって分周クロックがHのとき反転ク
ロックfciを出力し、Lのとき基準クロックfcを出
力する。したがって、変調データが“1"のあいだ、分
周クロックの半分の周期毎、基準クロックfcと反転ク
ロックfciが交互に出力される(図2(f))ことにな
る。これらの操作により、分周クロックの1周期毎、1
クロックだけクロック数が減るのでそのぶん周波数が小
さくなる。
【0007】この信号を位相比較器10、ループフィル
タ11、電圧制御発振器(VCO)12からなる位相同
期ループ(PLL)13の基準信号入力に入力する。こ
れにより、変調データが“0”のときは基準クロックf
cに同期して安定な擬似雑音(PN)クロックを発生す
る。また、変調データが“1”のときは図2(f)に示
す信号に同期させるため、位相の急激な変化をなまら
せ、なめらかに位相が変化するようにする。この様子を
図2(g)に示す。こうすることにより受信機側での急
激な位相変化による同期はずれを防ぐことができる。変
調データが“1”のあいだの平均周波数をfL(<f
c)とする。
【0008】以上の操作により、擬似雑音(PN)信号
のクロック周波数は、変調データが“1”の時fL
“0”の時fh(=fc)となり、擬似雑音(PN)信
号のクロックに周波数シフト変調(FSK)がかかる。
このとき、位相同期ループ(PLL)の基準信号入力は
ディジタル論理回路によるものであるから非常に安定で
あり、しかも位相同期(PLL)がかかっているので、
fh(=fc)およびfLは非常に安定した周波数とな
る。したがって、受信機側において擬似雑音(PN)ク
ロック周波数が遅延ロックループ(DLL)の追従範囲
をこえてしまう恐れがなくなる。また、この方法によれ
ば分周比Nを変えることで平均周波数fLを変えること
ができ、したがってFSK(周波数シフトキーイング)
の変調指数を変えることができる。
【0009】次に位相同期ループ(PLL)からの出力
クロック(図2(g))を擬似雑音(PN)信号発生器
14のクロックとして入力し擬似雑音(PN)信号を発
生させる。この信号に搬送波周波数をかけて周波数変換
回路15により周波数変換を行い、電力増幅回路16で
信号を増幅したのちアンテナから電波を出力する。
【0010】図3は、本発明によるスペクトル拡散通信
におけるディジタル変調方式の一実施例を説明するため
の受信機の回路構成図で、図中、21は無線周波数(R
F)増幅回路、22は周波数変換回路、23は相関ネッ
トワーク、24はループフィルタ、25は電圧制御発振
器(VCO)、26は擬似雑音(PN)信号発生器、2
7は遅延ロックループ(DLL)、28は識別回路、2
9はタイミング生成回路である。
【0011】アンテナから入力された信号は周波数変換
回路22により中間周波数に落とされ、相関ネットワー
ク23、ループフィルタ24、電圧制御発振器(VC
O)25、擬似雑音(PN)信号発生器26からなる遅
延ロックループ(DLL)27に入力される。この遅延
ロックループ(DLL)27によって、擬似雑音(P
N)信号の同期をとるとともに、電圧制御発振器(VC
O)25の制御電圧、すなわちループフィルタ24の出
力には、FSK変調された擬似雑音(PN)クロックの
復調信号が出力される(図2(h))。この信号から位
相同期ループ(PLL)等のタイミング生成回路29に
よりデータのクロックタイミングを再生し、識別回路2
8でデータの“1”,“0”を判断することにより復調
データを得ることができる。
【0012】次に、擬似雑音(PN)クロックに本発明
によってFSK(Frequency ShiftKeying:周波数シフ
トキーイング)変調をかけたときの変調指数を示す。変
調データのデータレート:fd(周期Td=1/f
d)、基準クロック:fcとし、fc=k・fd(kは
正の整数)の関係があるとする。基準クロックの分周比
をNとすると分周クロックの周波数はfb=fc/N=
k・fd/NここでNはN≧2の整数、fb≧fdであ
るのでkはk≧2の整数となる。変調データが“1”の
時の変調された擬似雑音(PN)クロックの周波数fL
は、図2(f)から分周クロックの1周期(1/fb)
毎に基準クロックが1クロック減ることになるから、 fL=(N−1)/(1/fb)=[(N−1)/N]・fc となる。したがって、変調指数mは、それぞれの周波数
の差にデータの周期をかけることで求められるから m=(fh−fL)・Td ={fc−(N−1)・fc/N}・Td =fc/(N・fd) fc=k・fdであるから m=k/N となる。したがって、変調データと基準クロックの比k
はあらかじめ与えられている値であるから、擬似雑音
(PN)信号の基準クロックの分周比Nによって変調指
数を上式のように変えることができることが分かる。た
だし、与えられた条件により 1≦m≦k/2である。
【0013】上述したものにおいては、位相同期ループ
(PLL)を使用していたが、位相同期ループ(PL
L)は回路が複雑かつ高価であり、回路定数の計算も面
倒であるという点がある。その点を解決するためには、
以下に説明する本発明による他の実施例によればよい。
図4は、本発明によるスペクトル拡散通信におけるディ
ジタル変調方式の他の実施例を説明するための送信機の
回路構成図で、図中、30は分周器で、その他図1と同
じ作用をする部分は同一の参照番号を付してある。ま
た、図5(a)〜(h)は、変調時の信号波形と復調信
号の様子を示す図である。
【0014】水晶発振器1の出力周波数fcは、擬似雑
音(PN)クロック周波数のM倍とし、該基準クロック
周波数fcを分周器2によって1/Nに分周する(図5
(b))。次に変調データ図5(a)をDフリップフロ
ップ3により分周したクロック周波数fc/Nに同期さ
せる。分周したクロックを変調データでゲートをかける
ことにより変調データが“1”のときだけ分周したクロ
ックがANDゲート回路から出力される(図5
(e))。一方、インバータ5により基準クロック図5
(c)の反転クロックfci(図5(d))を用意し、
次のインバータ6、ANDゲート回路7、ORゲート回
路9のロジックによって分周クロックがHのとき反転ク
ロックfciを出力し、Lのとき基準クロックfcを出
力する。したがって、変調データが“1”のあいだ、分
周クロックの半分の周期毎、基準クロックfcと反転ク
ロックfciが交互に出力される(図5(f))ことに
なる。これらの操作により、分周クロックの1周期毎、
1クロックだけクロック数が減るのでそのぶん周波数が
小さくなる。
【0015】この信号を分周器30によるM分周するこ
とで擬似雑音(PN)クロックを得る。これにより、変
調データが“0”のときは基準クロックfcにM分周し
た安定な擬似雑音(PN)クロックを発生する。また、
変調データが“1”のときは図5(f)に示す信号をM
分周するため、位相の急激な変化をなまらせ、なめらか
に位相が変化するようにする。この様子を図5(g)に
示す。こうすることにより受信機側での急激な位相変化
による同期はずれを防ぐことができる。変調データが
“1”のあいだの平均周波数をfL(<fc)とする。
【0016】以上の操作により、擬似雑音(PN)信号
のクロック周波数は、変調データが“1”の時fL
“0”の時fh(=fc/M)となり、擬似雑音(P
N)信号のクロックに周波数シフト変調(FSK)がか
かる。以上の擬似雑音(PN)クロックの生成は、ディ
ジタル論理回路によるものであるから、fhおよびfL
は非常に安定した周波数となる。したがって、受信機側
において擬似雑音(PN)クロック周波数が遅延ロック
ループ(DLL)の追従範囲をこえてしまう恐れがなく
なる。また、この方法によれば分周比NおよびMを変え
ることで平均周波数fLを変えることができ、したがっ
てFSK(周波数シフトキーイング)の変調指数を変え
ることができる。
【0017】次に擬似雑音(PN)クロック(図5
(g))を擬似雑音(PN)信号発生器14のクロック
として入力し擬似雑音(PN)信号を発生させる。この
信号に搬送波周波数をかけて周波数変換回路15により
周波数変換を行い、電力増幅回路16で信号を増幅した
のちアンテナから電波を出力する。なお、この実施例に
おける受信機の回路構成については、図3で説明したも
のと同じである。
【0018】次に、擬似雑音(PN)クロックに本発明
によってFSK(Frequency ShiftKeying:周波数シフ
トキーイング)変調をかけたときの変調指数を示す。 変調データのデータレート:fd(周期Td=1/f
d)、基準クロック:fcとし、fc=k・fd(kは
正の整数)の関係があるとする。基準クロックの分周比
をNとすると分周クロックの周波数はfb=fc/N=
k・fd/NここでNはN≧2の整数、fb≧fdであ
るのでkはk≧2の整数となる。また、擬似雑音(P
N)クロックは、基準クロックをM分周して得るとす
る。変調データが“1”の時の変調された擬似雑音(P
N)クロックの周波数fLは、図5(f)から分周クロ
ックの1周期(1/fb)毎に基準クロックが1クロッ
ク減ることになるから、M分周する前の信号(図5
(f)の周波数fL′は fL′=(N−1)/(1/fb)=[(N−1)/N]・fc となる。擬似雑音(PN)クロックを得るためにM分周
するので、 fL=[(N−1)/N・M]・fc したがって、変調指数mは、それぞれの周波数の差にデ
ータの周期をかけることで求められるから m=(fh−fL)・Td ={fc−(N−1)・fc/N・M}・Td =fc/N・M・fd fc=k・fdであるから m=k/(N・M) となる。
【0019】したがって、変調データと基準クロックの
比kはあらかじめ与えられている値であるから、擬似雑
音(PN)信号の基準クロックの分周比Nと擬似雑音
(PN)クロックを得るための分周比Mによって変調指
数を上式のように変えることができることが分かる。た
だし、与えられた条件により 1≦m≦k/2である。
【0020】また、中心周波数に対して、周波数を低く
するようにしか周波数変調をかけることができない場合
には、受信側では変調指数が変わるたびに低い方に中心
周波数が変わることになり、復調の際の判定レベルの調
整を必要とするが、この点を解決するためには、以下に
説明する本発明による更に他の実施例によればよい。図
6は、本発明によるスペクトル拡散通信におけるディジ
タル変調方式の更に他の実施例を示す図で、図中、31
は水晶発振器、32,34は1/2分周器、33は1/
N分周器、35,36はDフリップフロップ、38a〜
38fはANDゲート回路、39a〜39fはインバー
タ、40はORゲート回路で、その他第1図と同じ作用
をする部分は同一の参照番号を付してある。
【0021】また、変調時の信号波形と復調信号の様子
を図7、図8に示すが、図7は変調データが“1”の
時、図8は変調データが“0”の時である。ここで基準
クロックの分周比N=4としている。水晶発振器31の
出力周波数は、擬似雑音(PN)信号の基準クロック周
波数fcの2倍の2fcとし(図7(d))、1/2分
周器32によって基準クロックfc(図7(e))を得
る。このfcを分周器33によって1/Nに分周し(図
7(b))、さらに1/2分周器34によりfc/2N
(図7(c))に分周する。次に変調データをDフリッ
プフロップ35により分周したクロックfc/2Nに同
期させる。
【0022】図7により変調データが“1”のときの信
号を説明する。N分周クロックが“1”、2N分周クロ
ックが“1”のとき、基準クロックをその2倍の周波数
クロック2fcの負信号で1/4周期遅らせた信号
(A)を出力する。N分周クロックが“0”,2N分周
クロックが“1”のとき、基準信号(B)を出力する。
N分周クロックが“1”、2N分周クロックが“0”の
とき、信号(A)の負信号(C)を出力する。N分周ク
ロックが“0”、2N分周クロックが“0”のとき、基
準信号の負信号(D)を出力する。したがって、変調デ
ータが“1”のあいだ、N分周クロックの半分の周期
毎、信号(A),(B),(C),(D)が順番に出力さ
れる(図7(f))ことになる。これらの操作により、
2N分周クロックの1周期毎、1クロックだけクロック
数が増えるのでその分周波数が大きくなる。
【0023】図8により変調データが“0”のときの信
号を説明する。N分周クロックが“1”,2N分周クロ
ックが“1”のとき、基準クロックをその2倍の周波数
クロック2fcの負信号で1/4周期遅らせた信号
(A)を出力する。N分周クロックが“0”、2N分周
クロックが“1”のとき、基準信号の負信号(D′)を
出力する。N分周クロックが“1”、2N分周クロック
が“0”のとき、信号(A)の負信号(C)を出力す
る。N分周クロックが“0”、2N分周クロックが
“0”のとき、基準信号(B′)を出力する。したがっ
て、変調データ“0”のあいだ、N分周クロックの半分
の周期毎、信号(A),(D′),(C),(B′)が順
番に出力される(図8(f))ことになる。これらの操
作により、2N分周クロックの1周期毎、1クロックだ
けクロック数が減るのでその分周波数が小さくなる。こ
の信号を位相比較器10、ループフィルタ11、電圧制
御発振器(VCO)12からなる位相同期ループ(PL
L)13の基準信号入力に入力する。これにより、位相
の急激な変化をなまらせ、なめらかに位相が変化するよ
うにする。この様子を図7(g)、図8(g)に示す。
こうすることにより受信機側での急激まな位相変化によ
る同期はずれを防ぐことができる。変調データが“1”
のあいだの平均周波数をfh(>fc)、“0”のあい
だの平均周波数をfL(<fc)とする。
【0024】以上の操作により、擬似雑音(PN)信号
のクロック周波数は、変調データが“1”の時fh、
“0”の時fLとなり、擬似雑音(PN)信号のクロッ
クに中心周波数をfcとする周波数シフト変調(FS
K)がかかる。このとき位相同期ループ(PLL)の基
準信号入力はディジタル論理回路によるものであるから
非常に安定であり、しかも位相同期ループ(PLL)が
かかっているので、fhおよびfLは非常に安定した周
波数となる。したがって、受信機側において擬似雑音
(PN)クロック周波数が遅延ロックループ(DLL)
の追従範囲をこえてしまう恐れがなくなる。また、この
方法によれば分周比Nを変えることで平均周波数fhお
よびfLを変えることができ、したがってFSK(周波
数シフトキーイング)の変調指数を変えることができ
る。さらに、この実施例による周波数変調は基準信号周
波数を中心として、周波数の高い方と低い方に同じだけ
変調がかかる。したがって、受信側では、復調の際にデ
ータが“1”か“0”かの判定を行うための判定レベル
を中心周波数に合わせることにより、変調指数を変えて
もそのままで正確な復調を行うことができる。
【0025】次に位相同期ループ(PLL)からの出力
クロック(図7(g)、図8(g))を擬似雑音(P
N)信号発生器のクロックとして入力し擬似雑音(P
N)信号を発生させる。この信号の搬送周波数をかけて
周波数変換を行い、電力増幅回路で信号を増幅したのち
アンテナから電波を出力する。なお、この実施例におけ
る受信機の回路構成については図3で説明したものと同
じである。すなわち、アンテナから入力された信号は周
波数変換回路22により、中間周波数に落とされ、相関
ネットワーク23、ループフィルタ24、電圧制御発振
器(VCO)25、擬似雑音(PN)信号発生器26か
らなる遅延ロックループ(DLL)27に入力される。
この遅延ロックループ(DLL)27によって、擬似雑
音(PN)信号の同期をとるとともに、電圧制御発振器
(VCO)25の制御電圧、すなわちループフィルタ2
4の出力にはFSK変調された擬似雑音(PN)クロッ
クの復調信号が出力される(図7(h)、図8
(h))。この信号から位相同期ループ(PLL)等の
タイミング生成回路29によりデータのクロックタイミ
ングを再生し、識別回路28でデータの“1”、“0”
を判断することにより復調データを得ることができる。
このとき、変調指数を変えても識別回路での“1”、
“0”の判定レベルは変える必要がない。
【0026】つぎに、擬似雑音(PN)クロックに本発
明によってFSK変調をかけたときの変調指数を示す。 変調データのデータレート:fd(周期Td=1/f
d)、基準クロック:fcとし、fc=k・fd(kは
正の整数)の関係があるとする。基準クロックの分周比
をNとすると2N分周クロックの周波数は fb=fc/2・N=k・fd/2・N
【0027】ここでNはN≧2の整数、fb≧fdであ
るのでkはk≧4の整数となる。変調データが“1”の
時の変調された擬似雑音(PN)クロックの周波数fh
は、図7(f)から2N分周クロックの1周期(1/f
b)毎に基準クロックが1クロック増えることになるか
ら、 fh=(2・N+1)/(1/fb)=[(2・N+
1)/2・N]・fc となる。変調データが“0”の時の変調された擬似雑音
(PN)クロックの周波数fLは、図8(f)から2N
分周クロックの1周期(1/fb)毎に基準クロックが
1クロック減ることになるから、 fL=(2・N−1)/(1/fb)=[(2・N−
1)/2・N]・fc となる。したがって、変調指数mは、それぞれの周波数
の差にデータの周期をかけることで求められるから m=(fh−fL)・Td ={(2・N+1)・fc/2・N− (2・N−1)・fc/2・N}・Td =fc/(N・fd) fc=k・fdであるから m=k/N
【0028】したがって、変調データと基準クロックの
比kはあらかじめ与えられている値であるから、擬似雑
音(PN)信号の基準クロックの分周比Nによって変調指
数を上式のように変えることができることが分かる。た
だし、与えられた条件により 2≦m≦k/2 である。以上に説明した実施例においては、PLL(位
相同期ループ)を使用していたが、このPLLは回路が
複雑かつ高価であり、回路定数の計算も面到であった。
この点を改善した実施例について以下に説明する。
【0029】図9は、本発明によるスペクトル拡散通信
におけるディジタル変調方式の他の実施例を説明するた
めの送信機の回路構成図で、図中、41は水晶発振器、
42,46は1/2分周器、43,49,50,51,
52,53はインバータ、44,47はDフリップフロ
ップ、45は1/N分周器、8,54〜59はANDゲ
ート回路、60はORゲート回路、61は分周器、62
は擬似雑音(PN:Pseudo Noise)信号発生器、63は
周波数変換回路、64は電力増幅回路である。
【0030】また、図10(a)〜(h)及び図11
(a)〜(h)は、変調時の信号波形と復調信号を示す
図で、図10は、変調データが“1”の時、図11は変
調データが“0”の時である。なお、ここでは基準クロ
ックの分周比N=4としている。水晶発振器41の出力
周波数は、PN信号のクロック周波数の2M倍とし(図
10(d))、1/2分周器2によって基準クロックf
c(図10(e))を得る。この基準クロックfcを分
周器5によって1/Nに分周し(図10(b))、さら
に1/2分周器6によりfc/2N(図10(c))に
分周する。次に変調データをDフリップフロップ7によ
り分周したクロックfc/2Nに同期させる。
【0031】図10により変調データが“1”のときの
信号を説明する。N分周クロックが“1”、2N分周ク
ロックが“1”のとき、基準クロックをその2倍の周波
数クロック2fcの負信号で1/4周期遅らせた信号
(A)を出力する。N分周クロックが“0”、2N分周
クロックが“1”のとき、基準信号(B)を出力する。
N分周クロックが“1”、2N分周クロックが“0”の
とき、信号(A)の負信号(C)を出力する。N分周ク
ロックが“0”、2N分周クロックが“0”のとき、基
準信号の負信号(D)を出力する。したがって、変調デ
ータが“1”のあいだ、N分周クロックの半分の周期
毎、信号(A),(B),(C),(D)が順番に出力さ
れる(図10(f))ことになる。これらの操作によ
り、2N分周クロックの1周期毎、1クロックだけクロ
ック数が増えるのでそのぶん周波数が大きくなる。
【0032】図11により変調データが“0”のときの
信号を説明する。N分周クロックが“1”、2N分周ク
ロックが“1”のとき、基準クロックをその2倍の周波
数クロック2fcの負信号で1/4周期遅らせた信号
(A)を出力する。N分周クロックが“0”、2N分周
クロックが“1”のとき、基準信号の負信号(D′)を
出力する。N分周クロックが“1”、2N分周クロック
が“0”のとき、信号(A)の負信号(C)を出力す
る。N分周クロックが“0”、2N分周クロックが
“0”のとき、基準信号(B′)を出力する。したがっ
て、変調データが“0”のあいだ、N分周クロックの半
分の周期毎、信号(A),(D′),(C),(B′)が
順番に出力される(図11(f))ことになる。これら
の操作により、2N分周クロックの1周期毎、1クロッ
クだけクロック数が減るのでそのぶん分周波数が小さく
なる。
【0033】この信号を分周器61によりM分周し、こ
れを擬似雑音(PN)信号のクロックとする。これによ
り、位相の急激な変化をなまらせ、なめらかに位相が変
化するようにする。この様子を図10(g)、図11
(g)に示す。こうすることにより受信機側での急激な
位相変化により周期はずれを防ぐことができる。変調デ
ータが“1”のあいだの平均周波数をfh(>fc)、
“0”のあいだの平均周波数をfL(<fc)とする。
【0034】以上の操作により、擬似雑音(PN)信号
のクロック周波数は変調データが“1”の時fh、
“0”の時fLとなり、擬似雑音(PN)信号のクロッ
クに中心周波数をfcとする周波数シフト変調(FS
K)がかかる。この変調信号はディジタル論理回路によ
るものであるからfhおよびfLは非常に安定した周波
数となる。したがって、受信機側において擬似雑音(P
N)クロック周波数が遅延ロックループ(DLL)の追
従範囲をこえてしまう恐れがなくなる。また、この方法
によれば分周比Nを変えることで平均周波数fhおよび
Lを変えることができ、したがってFSKの変調指数
を変えることができる。さらに、本方式による周波数変
調は基準信号周波数を中心として、周波数の高い方と低
い方に同じだけ変調がかかる。したがって、受信側で
は、復調の際にデータが“1”か“0”かの判定を行う
ための判定レベルを中心周波数に合わせることにより、
変調指数を変えてもそのままで正確な復調を行うことが
できる。
【0035】次に擬似雑音(PN)クロック(図10
(g),図11(g))を擬似雑音(PN)信号発生器
のクロックとして入力し擬似雑音(PN)信号を発生さ
せる。この信号に搬送波周波数をかけて周波数変換を行
い、電力増幅回路で信号を増幅したのちアンテナから電
波を出力する。上述した実施例における受信機の回路構
成図は、図3と同様である。
【0036】つぎに、擬似雑音(PN)クロックに本発
明によってFSK変調をかけたときの変調指数を示す。 変調データのデータレート:fd(周期Td=1/f
d)、基準クロック:fcとし、fc=k・fd(kは
正の整数)の関係があるとする。基準クロックの分周比
をNとすると2N分周クロックの周波数は fb=fc/2・N=k・fd/2・N
【0037】ここで、NはN≧2の整数、fb≧fdで
あるので、kはk≧4の整数となる。また、擬似雑音
(PN)クロックは、基準クロックをM分周して得る。
変調データが“1”の時のM分周する前の信号(図10
(f))の周波数fh′は、2N分周クロックの1周期
(1/fb)毎に基準クロックが1クロック増えること
になるから、 fh=(2・N+1)/(1/fb)=[(2・N+
1)/2・N]・fc となる。擬似雑音(PN)クロックを得るためにM分周
するので、 fh=[(2・N+1)/2・N・M]・fc となる。変調データが“0”の時の、M分周する前の信
号(図11(f))の周波数fL′は、2N分周クロッ
クの1周期(1/fb)毎に基準クロックが1クロック
減ることになるから、 fL′=(2・N−1)/(1/fb)=[(2・N−
1)/2・N]・fc となる。同様に、PNクロックを得るためにM分周する
ので、 fL=[(2・N−1)/2・N・M]・fc
【0038】したがって、変調指数mは、それぞれの周
波数の差にデータの周期をかけることで求められるか
ら、 m=(fh−fL)・Td ={(2・N+1)・fc/2・N・M−(2・N−1)・fc
/2・N・M}・Td =fc/(N・M・fd) fc=k・fdであるから m=k/(N・M) したがって、変調データと基準クロックの比kはあらか
じめ与えられている値であるから、擬似雑音(PN)信
号の基準クロックの分周比Nによって変調指数を上式の
ように変えることができることが分かる。ただし、与え
られた条件により、 2≦m≦k/2である。
【0039】以上の説明した実施例においては、論理回
路による信号出力の周波数はPN信号クロックの周波数
と同じあるいはそれ以上であったため、拡散帯域を広く
とるためには高い周波数で論理回路を動作させる必要が
あった。したがって、論理回路の動作周波数によりPN
クロック周波数、すなわち拡散帯域が制限されていた。
この点を改善した実施例について以下に説明する。図1
2は、本発明によるスペクトル拡散通信におけるディジ
タル変調方式の更に他の例を説明するための送信機の回
路構成図で、図中、71は水晶発振器、72,76は1
/2分周器、73,78,79,80,81,82はイ
ンバータ、74,77はDフリップフロップ、75は1
/N分周器、83〜88はANDゲート回路、89はO
Rゲート回路、90は位相比較器、91はループフィル
タ、92は電圧制御発振器(VCO)、93は1/M分
周器、94は擬似雑音(PN)信号発生器、95は周波
数変換回路、96は電力増幅回路である。
【0040】また図13(a)〜(i)及び図14
(a)〜(i)は、変調時の信号波形と復調信号を示す
図で、図13は変調データが“1”の時、図14は変調
データ“0”の時である。なお、ここで基準クロックの
分周比N=4、M=2としている。論理回路によって生
成する位相同期ループ(PLL)への基準信号入力の中
心周波数はPNクロックの1/Mの周波数であり、これ
基準クロックとしfcで表す。水晶発振器71の出力
周波数は、基準クロック周波数fcの2倍の2fcとし
(図13(d))、1/2分周器72によって基準クロ
ックfc(図13(e))を得る。このfcを分周器に
よって1/Nに分周し(図13(b))、さらに1/2
分周器76によりfc/2Nに分周し(図13(c))
する。次に変調データをDフリップフロップ77により
分周したクロックfc/2Nに同期させる。
【0041】図13により変調データが“1”の時の信
号を説明する。N分周クロックが“1”、2N分周クロ
ックが“1”のとき、基準クロックをその2倍の周波数
クロック2fcの負信号で1/4周期遅らせた信号
(A)を出力する。N分周クロックが“0”、2N分周
クロックが“1”のとき、基準信号(B)を出力する。
N分周クロックが“1”、2N分周クロックが“0”の
とき、信号(A)の負信号(C)を出力する。N分周ク
ロックが“0”、2N分周クロックが“0”のとき、基
準信号の負信号(D)を出力する。したがって、変調で
データが“1”のあいだ、N分周クロックの半分の周期
毎、信号(A),(B),(C),(D)が順番に出力さ
れる(図13(f))ことになる。これらの操作によ
り、2N分周クロックの1周期毎、1クロック数が増え
るのでそのぶん周波数が大きくなる。
【0042】図14により変調データが“0”の時の信
号を説明する。N分周クロックが“1”、2N分周クロ
ックが“1”のとき、基準クロックをその2倍の周波数
クロック2fcの負信号で1/4周期遅らせた信号
(A)を出力する。N分周クロックが“0”、2N分周
クロックが“1”のとき、基準信号の負信号(D′)を
出力する。N分周クロックが“1”、2N分周クロック
が“0”のとき、信号(A)の負信号(C)を出力す
る。N分周クロックが“0”、2N分周クロックが
“0”のとき、基準信号の負信号(B′)を出力する。
したがって、変調でデータが“0”のあいだ、N分周ク
ロックの半分の周期毎、信号(A),(D′),(C),
(B′)が順番に出力される(図14(f))ことにな
る。これらの操作により、2N分周クロックの1周期
毎、1クロック数が減るのでそのぶん周波数が小さくな
る。
【0043】この信号を位相比較器、ループフィルタ、
電圧制御発振器(VCO)からなる位相同期ループ(P
LL)の基準信号に入力する。電圧制御発振器(VO
C)の出力はPN信号発生器に入力するとともに、1/
M分周器により分周されPLLの比較信号入力(図13
(g),図14(g))となる。したがって、論理回路
で生成される基準信号入力はPN信号クロックの1/M
の周波数である。これにより、位相の急激な位相変化に
よる同期はずれを防ぐことができる。変調データが
“1”のあいだの平均周波数をfh(>fc)、“0”
のあいだの平均周波数をf(<fc)とする。
【0044】以上の操作によりPN信号のクロック周波
数は、変調データが“1”の時fh、“0”の時fL
なり、PN信号のクロックに中心周波数をfPN(M・
fc)とする周波数シフト変調(FSK)がかかる。次
にPLLからの出力クロック(図13(h),図14
(h))をPN信号発生器のクロックとして入力しPN
信号を発生させる。この信号に搬送波周波数をかけて周
波数変換を行い、電力増幅回路で信号を増幅したのちア
ンテナから電波を出力する。上述した実施例における受
信機の回路構成図は図3と同様である。
【0045】つぎに、擬似雑音(PN)クロックに本発
明によってFSK変調をかけたときの変調指数を示す。 変調データのデータレート:fd(周期Td=1/f
d)、基準クロック:fcとし、fc=k・fd(kは
正の整数)の関係があるとする。基準クロックの分周比
をNとすると2N分周クロックの周波数は fb=fc/2・N=k・fd/2・N
【0046】ここでNはN≧2の整数、fb≧fdであ
るのでkはk≧4の整数となる。また、位相同期ループ
(PLL)の出力の分周比をM(≧2)とする。変調デ
ータが“1”の時の変調された擬似雑音(PN)クロッ
クの周波数fhは、図13(f)から2N分周クロック
の1周期(1/fb)毎に基準クロックが1クロック増
えることになり、さらにM倍となるから、 fh=M・(2・N+1)/(1/fb)=[(2・N+1)
/2・N]・M・fc となる。変調データが“0”の時の変調された擬似雑音
(PN)クロックの周波数fLは、図14(f)から2
N分周クロックの1周期(1/fb)毎に基準クロック
が1クロック減ることになり、さらにM倍となるから、 fL=M・(2・N−1)/(1/fb)=[(2・N−1)/
2・N]・M・fc となる。したがって、変調指数mは、それぞれの周波数
の差にデータの周期をかけることで求められるから m=(fh−fL)・Td ={(2・N+1)・M・fc/2・N− (2・N−1)・M・fc/2・N}・Td =M・fc/(N・fd) fc=k・fdであるから m=M・k/N
【0047】したがって、変調データと基準クロックの
比kはあらかじめ与えられている値であるから、擬似雑
音(PN)信号の基準クロックの分周比Nによって変調
指数を上式のように変えることができることが分かる。
ただし、与えられた条件により 4≦m≦M・k/2 である。
【0048】
【効果】以上の説明から明らかなように、本発明による
と、以下のような効果がある。 (1)本発明によるスペクトル拡散通信装置では、基準
周波数にディジタル論理回路によるクロックを供給する
位相同期ループ(PLL)を用いることにより、擬似雑
音(PN)クロックの周波数変調出力を十分安定した周
波数とすることができる。そのため、受信機側において
遅延ロックループ(DLL)の追従範囲を超えて同期が
はずれたりすることがなくなり、ディジタルデータ伝送
を確実に行うことができる。 (2)基準クロックに擬似雑音(PN)クロックより高
い周波数の信号を用い、それを分周することで同じよう
に位相のずれをなめらかにすることができ、複雑かつ高
価な位相同期ループ(PLL)回路を必要としない。 (3)中心周波数を中心として、対称に周波数変調がか
けられるため、変調指数を変えたとき、受信側で復調す
る際の“1”、“0”の判定レベルを変える必要が無
い。 (4)PN信号クロックの周波数を分周し、論理回路に
よる信号出力の周波数とでPLLをかけることにより、
高い周波数で論理回路を動作させることなくPNクロッ
ク周波数を高くすることができ、すなわち拡散帯域を広
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるスペクトル拡散通信におけるデ
ィジタル変調方式の一実施例を説明するための送信機の
回路構成図である。
【図2】 変調時の信号波形と復調信号の様子を示す図
である。
【図3】 本発明によるスペクトル拡散通信におけるデ
ィジタル変調方式の一実施例を説明するための受信機の
回路構成図である。
【図4】 本発明によるスペクトル拡散通信におけるデ
ィジタル変調方式の他の実施例を示す図である。
【図5】 図4における変調時の信号波形と復調信号の
様子を示す図である。
【図6】 本発明によるスペクトル拡散通信におけるデ
ィジタル変調方式の更に他の実施例を示す図である。
【図7】 図6における変調後の信号波形と復調信号の
様子を示す図である。
【図8】 図6における変調後の信号波形と復調信号の
様子を示す図である。
【図9】 本発明によるスペクトル拡散通路におけるデ
ィジタル変調方式の他の実施例を説明するための送信機
の回路構成図である。
【図10】 変調データが“1”の時の変調時の信号波
形と復調信号を示す図である。
【図11】 変調データが“0”の時の変調時の信号波
形と復調信号を示す図である。
【図12】 本発明によるスペクトル拡散通信における
ディジタル変調方式の更に他の例を説明するための送信
機の回路構成図である。
【図13】 変調データが“1”の時の変調時の信号波
形と復調信号を示す図である。
【図14】 変調データが“0”の時の変調時の信号波
形と復調信号を示す図である。
【符号の説明】
1…水晶発振器、2…分周器、3…Dフリップフロッ
プ、4,7,8…ANDゲート回路、5,6…インバー
タ、9…ORゲート回路、10…位相比較器、11…ル
ープフィルタ、12…電圧制御発振器(VCO)、13…
位相同期ループ(PLL)、14…擬似雑音(PN)信
号発生器、15…周波数変換回路、16…電力増幅回
路。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック速度変調によるスペクトル拡散
    通信方式により、ディジタル信号を伝送するディジタル
    変調方式において、変調データに応じて、所定の基準ク
    ロック信号、あるいは該基準クロック信号から分周器に
    設定された基準クロックの分周比N(2以上の整数)に
    応じたクロック数を除去した信号を出力し、該信号を位
    相同期ループ(PLL)の基準信号として入力して位相
    同期をかけ、該位相同期ループ(PLL)の出力信号を
    擬似雑音(PN)発生器のクロックとすることで周波数
    変調をかけることを特徴とするディジタル変調方式。
  2. 【請求項2】 クロック速度変調によるスペクトル拡散
    通信方式により、ディジタル信号を伝送するディジタル
    変調方式において、変調データに応じて、所定の基準ク
    ロック信号、あるいは該基準クロック信号から分周器に
    設定された基準クロックの分周比N(2以上の整数)に
    応じたクロック数を除去した信号出力し、該信号を擬
    似雑音(PN)クロックの周波数まで分周し、該分周し
    た信号を擬似雑音(PN)発生器のクロックとすること
    周波数変調をかけることを特徴とするディジタル変調
    方式。
  3. 【請求項3】 クロック速度変調によるスペクトル拡散
    通信方式により、ディジタル信号を伝送するディジタル
    変調方式において、変調データに応じて、所定の基準ク
    ロック信号、あるいは該基準クロック信号から分周器に
    設定された基準クロックの分周比N(2以上の整数)に
    応じたクロック数を除去あるいは付加した信号を出力
    し、該信号を位相同期ループ(PLL)の基準信号とし
    力して位相同期をかけ、該位相同期ループ(PL
    L)の出力信号を擬似雑音(PN)発生器のクロック
    することで周波数変調をかけることを特徴とするディジ
    タル変調方式。
  4. 【請求項4】 クロック速度変調によるスペクトル拡散
    通信方式により、ディジタル信号を伝送するディジタル
    変調方式において、変調データに応じて、所定の基準ク
    ロック信号、あるいは該基準クロック信号から分周器に
    設定された基準クロックの分周比N(2以上の整数)に
    応じたクロック数を除去あるいは付加した信号を出力
    し、該信号を擬似雑音(PN)クロックの周波数まで分
    周し、該分周した信号を擬似雑音(PN)発生器のクロ
    ックとすることで周波数変調をかけることを特徴とする
    スペクトル拡散通信におけるディジタル変調方式。
  5. 【請求項5】 クロック速度変調によるスペクトル拡散
    通信方式により、ディジタル信号を伝送するディジタル
    変調方式において、変調データに応じて、擬似雑音(P
    N)クロックをM(2以上の整数)分周した周波数の基
    準クロック信号と、該基準クロック信号から基準クロッ
    クの分周比(2以上の整数)に応じたクロック数を除去
    あるいは付加した信号を出力し、該信号を位相同期ルー
    プ(PLL)の基準信号とし、該位相同期ループ(PL
    L)の出力信号をM分周した信号を該位相同期ループ
    (PLL)の比較信号として入力して位相同期をかけ
    該位相同期ループ(PLL)の出力を擬似雑音(PN)
    発生器のクロックとすることで周波数変調をかけること
    を特徴とするディジタル変調方式。
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