JP2986724B2 - 蓄冷形冷凍機 - Google Patents

蓄冷形冷凍機

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JP2986724B2 JP8013798A JP1379896A JP2986724B2 JP 2986724 B2 JP2986724 B2 JP 2986724B2 JP 8013798 A JP8013798 A JP 8013798A JP 1379896 A JP1379896 A JP 1379896A JP 2986724 B2 JP2986724 B2 JP 2986724B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蓄冷器を備えた
蓄冷形冷凍機に関し、特に蓄冷器の熱交換効率を高めて
冷凍能力を向上できる蓄冷形冷凍機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図21は特開平3−129257号公報
に示された従来の蓄冷形冷凍機を示す構成図であり、こ
こでは2段GM冷凍機を示している。図において、1段
目シリンダ1aと、1段目よりも小径の2段目シリンダ
1bとは、同軸上に連結され一体化されている。各シリ
ンダ1a,1b内には、1段目及び2段目ディスプレー
サ2a,2bが収容されている。1段目及び2段目ディ
スプレーサ2a,2bは、自在継手(図示せず)により
互いに連結されており、各シリンダ1a,1b内を一体
的に摺動するようになっている。
【0003】1段目シリンダ1aと1段目ディスプレー
サ2aとの間には、1段目膨張空間3aが形成されてい
る。2段目シリンダ1bと2段目ディスプレーサ2bと
の間には、2段目膨張空間3bが形成されている。各デ
ィスプレーサ2a,2b内には、1段目及び2段目蓄冷
器4a,4bが設けられている。1段目蓄冷器4aは、
蓄冷材5aとして銅金網及び鉛玉を用いている。2段目
蓄冷器4bは、蓄冷材5bとして磁性蓄冷材の1種であ
るHo−Er−Ruの組成を有する材料を用いている。
また、各シリンダ1a,1b内には、各ディスプレーサ
2a,2bとの間からのヘリウムガスの漏れを防止する
ためシール材6a,6bが設けられている。
【0004】1段目シリンダ1aの低温端の外周面に
は、1段目ステージ7aが配設されている。2段目シリ
ンダ1bの低温端の外周面には、2段目ステージ7bが
配設されている。1段目ディスプレーサ2aには、1段
目蓄冷器4aへ流出入するガスの流路8aが設けられて
いる。2段目ディスプレーサ2bには、2段目蓄冷器4
bへ流出入するガスの流路8bが設けられている。図2
2は図21の2段目ディスプレーサ2bを示す拡大図で
あり、蓄冷材5bの両端部には、蓄冷材5bの流出を防
止する蓄冷材漏れ止め部材9が配設されている。
【0005】1段目シリンダ1aは、ヘリウムガスを圧
縮するコンプレッサ10に接続されている。1段目シリ
ンダ1aとコンプレッサ10との間には、コンプレッサ
10から高圧のガスを供給するタイミングを制御する吸
気バルブ11と、蓄冷器4a,4b及び膨張空間3a,
3bからコンプレッサ10に低圧のガスを排出するタイ
ミングを制御する排気バルブ12とが設けられている。
また、1段目及び2段目ディスプレーサ2a,2bは、
駆動モータ13の駆動力が伝達されて往復運動するとと
もに、この往復運動に連動して吸気バルブ11及び排気
バルブ12が開閉される。
【0006】次に、動作について説明する。まず、1段
目及び2段目ディスプレーサ2a,2bが最下端にあ
り、吸気バルブ11が開き、排気バルブ12が閉じてい
る状態で、コンプレッサ10により圧縮された高圧のヘ
リウムガスが1段目流路8aから1段目蓄冷器4aに流
入する。この高圧ガスは、1段目蓄冷器4aで蓄冷材5
aにより所定の温度まで冷却され、1段目膨張空間3a
に流入する。1段目膨張空間3aに流入した高圧ガスの
一部は、さらに2段目流路8bから2段目蓄冷器4bに
流入し、蓄冷材5bにより所定の温度まで冷却された
後、2段目膨張空間3bに流入する。この結果、1段目
及び2段目膨張空間3a,3bは高圧状態になる。
【0007】次に、1段目及び2段目ディスプレーサ2
a,2bが上方に動き、それに伴い高圧のヘリウムガス
が1段目及び2段目膨脹空間3a,3bに次々と供給さ
れる。この間、吸気及び排気バルブ11,12は動かな
い。この際、高圧のヘリウムガスは、1段目及び2段目
蓄冷器4a,4bで所定の温度まで冷却される。
【0008】1段目及び2段目ディスプレーサ2a,2
bが最上端になったときに、吸気バルブ11が閉じら
れ、少し遅れて排気バルブ12が開放される。このと
き、高圧のヘリウムガスが断熱的に膨脹して冷凍を発生
する。また、1段目目及び2段目目膨脹空間3a,3b
内に存在するヘリウムガスは、それぞれの温度レベルで
低温・低圧になる。
【0009】次いで、1段目及び2段目ディスプレーサ
2a,2bが下方に移動すると、低温・低圧のヘリウム
ガスにより1段目及び2段目蓄冷器4a,4bで蓄冷材
5a,5bが冷却される。この低温・低圧ガスは、1段
目及び2段目流路8a,8bを通過し、排気バルブ12
から排気され、コンプレッサ10に戻る。
【0010】各ディスプレーサ2a,2bが最下端に移
動し、1段目及び2段目膨脹空間3a,3bの体積が最
小となった状態で、排気バルブ8が閉じられ、吸気バル
ブ9が開放される。これにより、コンプレッサ10で圧
縮された高圧のヘリウムガスが排出され、1段目及び2
段目膨脹空間3a,3bの圧力が低圧から高圧になる。
以上の過程を1サイクルとして繰り返し動作することに
より、1段目及び2段目ステージ7a,7bの温度がそ
れぞれ50K、4.2Kに冷却される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の蓄冷形冷凍機においては、高圧のガスがガス流
路8a,8bから蓄冷器4a,4bを通過し膨張空間3
a,3bに流入する際、又は膨張空間3a,3bから蓄
冷器4a,4bを通過してコンプレッサ10に戻る際、
蓄冷器4a,4bの径方向の熱伝導率があまり良くない
ので、蓄冷器4a,4bの径方向に温度差が生じる。ヘ
リウムガスは温度が低い方が粘性抵抗が小さいので、一
度温度差が生じると、温度の低いガスは蓄冷器4a,4
bの温度の低い部分を流れ易くなり、径方向の温度差が
大きくなっていく。このように、蓄冷器4a,4bの径
方向に温度差が生じて、温度の低いヘリウムガスと温度
の高いヘリウムガスとが蓄冷器4a,4b内の別の部分
を流れるようになると、蓄冷器4a,4bの熱交換効率
が低下し、熱損失が増加して、冷凍機の冷凍能力が低下
するという問題点があった。
【0012】この発明は、上記のような問題点を解決す
ることを課題としてなされたものであり、蓄冷器の径方
向の温度分布を均一化することができ、これにより冷凍
能力を向上させることができる蓄冷形冷凍機を得ること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る蓄
冷形冷凍機は、シリンダと、このシリンダ内に往復動可
能に設けられ、シリンダ内に膨張空間を形成するディス
プレーサと、このディスプレーサに設けられ、かつ内部
に粒状の蓄冷材が充填されており、膨張空間に流出入す
るガスを熱交換する蓄冷器とを有している蓄冷形冷凍機
であって、蓄冷器内には、ガスを通過させるガス流路を
有し、通過するガスの温度を均一化する均熱部材が配設
されており、かつ均熱部材には、ガス流路からの蓄冷材
の通過を防止する蓄冷材漏れ止め部材が接合されている
ものである。
【0014】請求項2の発明に係る蓄冷形冷凍機は、
冷材漏れ止め部材としてフェルトマットを用いたもので
ある。
【0015】請求項3の発明に係る蓄冷形冷凍機は、シ
リンダ及びディスプレーサが多段に設けられており、均
熱部材は、最も温度が低くなる段のディスプレーサ内の
蓄冷器内に配設されているものである。
【0016】請求項4の発明に係る蓄冷形冷凍機は、複
数の均熱部材が、低温側ほど密になるように蓄冷器内に
配設されているものである。
【0017】請求項5の発明に係る蓄冷形冷凍機は、均
熱部材が、蓄冷器内の低温側のみに配設されているもの
である。
【0018】請求項6の発明に係る蓄冷形冷凍機は、均
熱部材が、複数枚重ねて蓄冷器内に配設されているもの
である。
【0019】請求項7の発明に係る蓄冷形冷凍機は、均
熱部材間にガス流路を有するスペーサが配設されている
ものである。
【0020】請求項8の発明に係る蓄冷形冷凍機は、均
熱部材が、磁性蓄冷材から構成されているものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による蓄
冷形冷凍機を示す構成図、図2は図1の2段目ディスプ
レーサを示す拡大図であり、図21と同一又は相当部分
には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0022】図において、温度が最も低くなる段のディ
スプレーサ、ここでは2段目ディスプレーサ4b内の蓄
冷器5bには、外径0.5mmの球状の蓄冷材5b、例
えばHo1.5Er1.5Ruが充填されているとともに、均
熱部材としての2枚の均熱板21がガス流方向に互いに
間隔をおいて設けられている。均熱板21には、図3及
び図4に示すように、ガスを通過させる直径1mmの複
数の孔、即ちガス流路21aが設けられている。また、
均熱板21は、円板状の純銅により構成されている。
【0023】各均熱板21の両面には、羊毛により形成
された蓄冷材漏れ止め部材としてのフェルトマット22
が接合されている。これにより、蓄冷材5bが均熱板2
1のガス流路21aに入るのが防止され、ガス流路21
a内にはガスのみが通るようになっている。また、フェ
ルトマット22は、蓄冷器4bの両端部にも配設されて
いる。他の構成は、図21と同様である。
【0024】次に、動作について説明する。蓄冷形冷凍
機全体としての基本的な動作は、上述した従来例と同様
である。従って、2段目蓄冷器4b内に流入したヘリウ
ムガスは、蓄冷材5bにより冷却されるか、又は蓄冷材
5bを冷却する。このとき、蓄冷材5bは、球状又は砂
状の粒から構成されているため、ヘリウムガスの流路が
複雑になり、蓄冷器4bの径方向に温度差が生じる。し
かし、この例の冷凍機では、蓄冷器4b内に均熱板21
が設けられており、温度差の生じたヘリウムガスは均熱
板21のガス流路21aを通過する。そして、伝熱性の
高い均熱板21により、ヘリウムガスの温度が均一化さ
れる。
【0025】この結果、蓄冷器4bに充填された蓄冷材
5b全体がヘリウムガスを冷却するか、又はヘリウムガ
スに冷却されることになり、蓄冷器4bの動作効率が高
くなり、蓄冷形冷凍機全体としての冷凍能力が向上す
る。
【0026】例えば、蓄冷器冷凍機を超電導マグネット
などに適用する場合、4.2Kで冷凍能力を必要とす
る。4.2Kで冷凍能力を多くとるには、到達温度をで
きるだけ低くし、またサイクル周波数をできるだけ大き
くする必要がある。図5は図1の蓄冷形冷凍機及び従来
例におけるサイクル周波数と到達温度との関係を示す関
係図である。従来の蓄冷形冷凍機では、サイクル周波数
が30rpmで2.8Kであるが、サイクル周波数が3
3rpmを越えると到達温度が上昇し、45rpmでは
4.5Kになる。本実施の形態1のものでは、30rp
mでの到達温度が2.6Kで従来例より到達温度が低
く、また45rpmでも2.8Kと到達温度は殆ど上昇
しない。この図からも、本実施の形態1を適用すること
により、蓄冷形冷凍機の冷凍能力が増大することがわか
る。
【0027】また、ヘリウムガスは低温になるほど粘性
が小さくなるため、蓄冷形冷凍機では、低温部ほど径方
向温度差が生じ易くなる。従って、均熱板21を低温部
に配設することにより、ヘリウムガスの温度を均一にす
る効果は高くなる。本実施の形態1では、均熱板21を
均熱の必要性の高い低温段の蓄冷器、即ち2段目蓄冷器
4bに配設しているので、効率の高い多段式蓄冷形冷凍
機が得られる。
【0028】なお、上記の例では蓄冷材漏れ止め部材と
してフェルトマット22を示したが、ガスを流通させつ
つ蓄冷材の漏れを防止できれば他のものであってもよ
い。
【0029】また、上記の例では2段の蓄冷形冷凍機を
示したが、1段であっても、また3段以上であってもよ
く、均熱部材は最も低温段のみに設けても、それ以外の
段に設けてもよい。さらにまた、均熱部材の材料として
は、伝熱性の高いものが好適であるが、純銅に限定され
るものではない。
【0030】実施の形態2.次に、図6はこの発明の実
施の形態2による蓄冷形冷凍機の要部を示す構成図であ
る。図において、2段目蓄冷器4b内には、純アルミニ
ウムからなる均熱部材としての複数個の均熱板23が配
設されている。これらの均熱板23は、蓄冷器4bの低
温端(図の下端)ほど密に配設されている。また、均熱
板23の形状は図3及び図4と同様であり、その両面を
フェルトマット22で挟んだ状態で配設されている。他
の構成は、上記実施の形態1と同様である。
【0031】このように、ヘリウムガスの温度差が生じ
易い低温端ほど均熱板23を密に配設することにより、
ヘリウムガスの温度が効果的に均一化され、蓄冷器4b
の効率が高くなり、冷凍能力が向上する。
【0032】実施の形態3.図7はこの発明の実施の形
態3による蓄冷形冷凍機の要部を示す構成図である。こ
の例では、上記実施の形態1と同様の純銅の均熱板21
が、蓄冷器4b内の低温端近傍に1個だけ配設されてい
る。他の構成は、上記実施の形態1と同様である。
【0033】このように、均熱板21の個数を1個にす
ることにより、蓄冷器4b内の無効容積が必要最小減で
済み、上記実施の形態1,2よりも蓄冷材5bを多く充
填することができ、しかも均熱効果の高い低温端近傍に
均熱板21を配設しているので、ヘリウムガスの温度を
効果的に均一化することができる。
【0034】実施の形態4.次に、図8はこの発明の実
施の形態4による均熱部材を示す平面図、図9は図8の
断面図である。図において、純銅又は純アルミニウムか
らなる複数個の均熱部材24は、断面コ字状に形成され
て互いに重ねられている。各均熱部材24には、ヘリウ
ムガスを通過させるガス流路24a、及び蓄冷器の軸方
向へ延びるスペーサ部24bがそれぞれ設けられてい
る。均熱部材24の積層体の端部には、図3及び図4に
示したような円板状の均熱板21が配設されている。こ
のような均熱部材24及び均熱板21の積層体は、上記
各実施の形態で説明したように蓄冷器内に配設される。
【0035】次に、動作について説明する。1個目の断
面コ字状の均熱部材24に流入したヘリウムガスは、蓄
冷器径方向の温度を均一化され次の均熱部材24に流入
する。このとき、隣接する均熱部材24間にはスペーサ
部24bにより空間が形成されているため、ヘリウムガ
スは自由に動き回れる。従って、次の均熱部材24のガ
ス流路24a位置が先のものとずれていても関係なく流
入できる。この過程を繰り返すことにより、蓄冷器径方
向のガス温度が十分均一化される。
【0036】このように、複数個の均熱部材24を重ね
て設けることにより、ヘリウムガスの温度が一層均一化
される。また、均熱部材24を断面コ字状に形成しスペ
ーサ部24bを設けたので、隣接する均熱部材24間に
ガスが自由に移動できる空間が形成され、ガス流路24
の位置を気にせずに均熱部材24を重ねることができ、
組立が容易である。さらに、均熱部材間にスペーサを配
設することにより、蓄冷器の軸方向の熱伝導を抑えつつ
蓄冷器の径方向の温度を均一化できる。
【0037】実施の形態5.図10はこの発明の実施の
形態5による均熱部材の断面図である。図に示すよう
に、蓄冷器軸方向の両側へ延びるスペーサ部25aを有
する断面I字状の均熱部材25を用いても、これらを重
ねたときに間に空間が生じるので、上記実施の形態4と
同様の効果が得られる。
【0038】実施の形態6.次に、図11はこの発明の
実施の形態6による蓄冷形冷凍機の要部を示す構成図で
ある。この例における均熱部材26は、銅からなるメッ
シュを数枚積み重ねることにより構成されている。メッ
シュの目開きは約1mmで、蓄冷材5bは外径0.5m
mの球状である。従って、蓄冷材5bがメッシュの目を
通過しないように、均熱部材26の両側にはフェルトマ
ット21が配置されている。
【0039】メッシュからなる均熱部材26を通過した
ヘリウムガスは、メッシュで均熱化される。複数枚のメ
ッシュを重ね合わせたことにより、蓄冷器4bの軸方向
への熱伝導を抑えつつ、蓄冷器の径方向の温度を均一化
できる。従って、蓄冷器4b全体の蓄冷材5bがガスの
冷却もしくはガスに冷却されることに利用され、蓄冷器
4bの効率が向上し、冷凍能力がさらに向上する。
【0040】実施の形態7.図12はこの発明の実施の
形態7による均熱部材の積層状態を示す側面図である。
この例では、図3及び図4に示したものと同様の複数の
均熱板21を、スペーサ27を介して積層したものであ
る。スペーサ27としては、金網を積層したものが使用
されている。
【0041】この構成により、図9及び図10のように
空間を介在させる場合に比べて、無効容積が減るととも
に、処理流量が減り、より効率的な蓄冷形冷凍機を得る
ことができる。
【0042】実施の形態8.次に、図13はこの発明の
実施の形態8による蓄冷形冷凍機の要部を示す構成図、
図14は図13の均熱板を示す平面図、図15は図14
の側面図である。図において、ガス流路31aを有する
均熱部材としての均熱板31は、磁性蓄冷材料からなっ
ている。磁性蓄冷材料としては、金属間化合物相に金属
相を析出させた熱伝導率が大きな材料が望ましく、さら
には比熱特性が蓄冷材と近く、大きな比熱を有するもの
が望ましい。他の構成については、上記実施の形態1と
同様である。
【0043】このように構成された蓄冷器4bでは、ガ
スが均熱板31を流れる際に、断面方向に熱が伝えられ
温度分布が均一化される。また、均熱板31が大きな比
熱を有するので、ガスのエネルギーをより良く再生でき
る。即ち、均熱板31自体が蓄冷材5bの効果を有する
ので、蓄冷器4b内の蓄冷材5bが増えたのと同じ効果
が期待でき、蓄冷器4bの効率を向上させることができ
る。また、均熱板31を蓄冷器4b内の低温端近傍に設
置すれば、膨張空間3b(図1)へ出入りするガスの温
度を均一化できるので、ステージ7b(図1)の温度の
振動幅を小さくして、被冷却体を安定して冷却できる効
果もある。
【0044】実施の形態9.次に、図16はこの発明の
実施の形態9による均熱部材を示す側面図である。図に
おいて、均熱ブロック32は、均熱部材としての第1及
び第2の均熱板33,34とスペーサ35とを積層した
ものである。第1の均熱板33は、図17に示すよう
に、円周方向に伝熱路を形成するように複数個の円弧状
の孔33aが設けられたものである。また、スペーサ3
5は、図18に示すような金網状のものである。さら
に、第2の均熱板34は、半径方向に伝熱路を形成する
ように放射状に複数の切り欠きを設けたものである。
【0045】上記のように構成されたものを蓄冷器に装
着することにより、断面内の円周方向と半径方向の伝熱
路が合理的に形成され均熱化が促進される。
【0046】実施の形態10.なお、均熱ブロック32
は、例えば図20に示すように、スペーサ35を介して
2段に積層してもよく、均熱効果をさらに向上させるこ
とができる。また、均熱ブロック32は、さらに多段に
積層してもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
蓄冷形冷凍機は、ガスを通過させるガス流路を有し、通
過するガスの温度を均一化する均熱部材を、蓄冷器内に
配設したので、蓄冷器の径方向の温度分布を均一化する
ことができ、これにより冷凍能力を向上させることがで
きるという効果を奏する。また、均熱部材には、ガス流
路からの蓄冷材の通過を防止する蓄冷材漏れ止め部材が
接合されているので、ガス流路に流れるのはガスだけで
あり、従って均熱効果を向上させることができる。
【0048】請求項2の発明の蓄冷形冷凍機は、蓄冷材
漏れ止め部材としてフェルトマットを用いたので、ガス
流路に流れるのはガスだけであり、従って均熱効果を向
上させることができる。
【0049】請求項3の発明の蓄冷形冷凍機は、シリン
ダ及びディスプレーサが多段に設けられており、均熱部
材は、最も温度が低くなる段のディスプレーサ内の蓄冷
器内に配設されているので、ガスの温度が効果的に均一
化され、蓄冷器の効率が高くなり、冷凍能力が向上す
る。
【0050】請求項4の発明の蓄冷形冷凍機は、複数の
均熱部材が、低温側ほど密になるように蓄冷器内に配設
されているので、ガスの温度が効果的に均一化される。
【0051】請求項5の発明の蓄冷形冷凍機は、均熱部
材が、蓄冷器内の低温側のみに配設されているので、ガ
スの温度が効果的に均一化されるとともに、蓄冷材が十
分に充填される。
【0052】請求項6の発明の蓄冷形冷凍機は、均熱部
材が、複数枚重ねて蓄冷器内に配設されているので、ガ
スの温度を十分に均一化することができる。
【0053】請求項7の発明の蓄冷形冷凍機は、均熱部
材間にガス流路を有するスペーサが配設されているの
で、蓄冷器の軸方向への熱伝導を抑えるとともに、組立
を容易にすることができる。
【0054】請求項8の発明の蓄冷形冷凍機は、均熱部
材が磁性蓄冷材から構成されているので、均熱部材が蓄
冷材の働きをして、蓄冷器の効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による蓄冷形冷凍機
を示す構成図である。
【図2】 図1の2段目ディスプレーサを示す拡大図で
ある。
【図3】 図2の均熱板を示す平面図である。
【図4】 図3の側面図である。
【図5】 図1の蓄冷形冷凍機及び従来例におけるサイ
クル周波数と到達温度との関係を示す関係図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による蓄冷形冷凍機
の要部を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による蓄冷形冷凍機
の要部を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による均熱部材を示
す平面図である。
【図9】 図8の断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態5による均熱部材の
断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態6による蓄冷形冷凍
機の要部を示す構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態7による均熱部材の
積層状態を示す側面図である。
【図13】 この発明の実施の形態8による蓄冷形冷凍
機の要部を示す構成図である。
【図14】 図13の均熱板を示す平面図である。
【図15】 図14の側面図である。
【図16】 この発明の実施の形態9による均熱部材を
示す側面図である。
【図17】 図16の第1の均熱板を示す平面図であ
る。
【図18】 図16のスペーサを示す平面図である。
【図19】 図16の第2の均熱板を示す平面図であ
る。
【図20】 この発明の実施の形態10を示す斜視図で
ある。
【図21】 従来の蓄冷形冷凍機の一例を示す構成図で
ある。
【図22】 図21の2段目ディスプレーサを示す拡大
図である。
【符号の説明】
1a 1段目シリンダ、1b 2段目シリンダ、2a
1段目ディスプレーサ、2b 2段目ディスプレーサ、
3a 1段目膨張空間、3b 2段目膨張空間、4a
1段目蓄冷器、4b 2段目蓄冷器、5a,5b 蓄冷
材、21,23,31 均熱板(均熱部材)、21a、
24a ガス流路、22 フェルトマット(蓄冷材漏れ
止め部材)、24,25,26 均熱部材、24b,2
5a スペーサ部、27,35 スペーサ、33 第1
の均熱板(均熱部材)、34 第2の均熱板(均熱部
材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−159583(JP,A) 特開 平3−117855(JP,A) 実開 平6−14866(JP,U) 実開 平3−124166(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 9/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと、このシリンダ内に往復動可
    能に設けられ、上記シリンダ内に膨張空間を形成するデ
    ィスプレーサと、このディスプレーサに設けられ、かつ
    内部に粒状の蓄冷材が充填されており、上記膨張空間に
    流出入するガスを熱交換する蓄冷器とを有している蓄冷
    形冷凍機であって、上記蓄冷器内には、上記ガスを通過
    させるためのガス流路を有し、通過するガスの温度を均
    一化する均熱部材が配設されており、かつ上記均熱部材
    には、上記蓄冷材がガス流路を通過するのを防止する蓄
    冷材漏れ止め部材が接合されていることを特徴とする蓄
    冷形冷凍機。
  2. 【請求項2】 蓄冷材漏れ止め部材は、フェルトマット
    であることを特徴とする請求項1記載の蓄冷形冷凍機。
  3. 【請求項3】 シリンダ及びディスプレーサが多段に設
    けられており、均熱部材は、最も温度が低くなる段のデ
    ィスプレーサ内の蓄冷器内に配設されていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の蓄冷形冷凍機。
  4. 【請求項4】 複数の均熱部材が、低温側ほど密になる
    ように蓄冷器内に配設されていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれかに記載の蓄冷形冷凍機。
  5. 【請求項5】 均熱部材は、蓄冷器内の低温側のみに配
    設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれかに記載の蓄冷形冷凍機。
  6. 【請求項6】 均熱部材は、複数枚重ねて蓄冷器内に配
    設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5
    のいずれかに記載の蓄冷形冷凍機。
  7. 【請求項7】 均熱部材間にガス流路を有するスペーサ
    が配設されていることを特徴とする請求項6に記載の蓄
    冷形冷凍機。
  8. 【請求項8】 均熱部材は、磁性蓄冷材から構成されて
    いることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれ
    かに記載の蓄冷形冷凍機。
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