JP2984094B2 - 表面観察装置用プローブおよびその製造方法ならびに表面観察装置 - Google Patents

表面観察装置用プローブおよびその製造方法ならびに表面観察装置

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JP2984094B2 JP3170012A JP17001291A JP2984094B2 JP 2984094 B2 JP2984094 B2 JP 2984094B2 JP 3170012 A JP3170012 A JP 3170012A JP 17001291 A JP17001291 A JP 17001291A JP 2984094 B2 JP2984094 B2 JP 2984094B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は導体、絶縁体、磁性体
試料と探針とを接近したときに発生する原子間力、磁気
力、トンネル電流を利用する装置たとえば原子間力顕微
鏡、磁気力顕微鏡、トンネル顕微鏡、その類似装置に用
いる表面観察装置用プローブおよびその製造方法ならび
に表面観察装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】走査型トンネル顕微鏡は、探針と試料と
の間に電圧を印加し、探針と試料との距離を接近したと
きに得られるトンネル電流および電界放射電流を利用し
て、導体試料の表面形態を調べる装置である。一方、原
子間力顕微鏡は、導体、絶縁体試料に探針を接近したと
きに発生する原子間力を利用して表面状態を調べる装置
である。また、磁気力顕微鏡は、探針として磁性体を用
い、この磁性探針と磁性試料の間に発生する磁気力を利
用して試料の磁化状態を調べる装置である。
【0003】すなわち、原子間力顕微鏡や磁気力顕微鏡
は、探針(チップ)と試料表面の相互作用によって生ず
る引力あるいは斥力を探針を設置したプレート(カンチ
レバー)の変位に変換して試料の表面情報を検出する装
置である。
【0004】図20は従来の表面観察装置用プローブを
示す斜視図である。この表面観察装置用プローブにおい
ては、保持板3にプレート2が接着されており、プレー
ト2に探針1が設けられている。
【0005】このような表面観察装置用プローブを製造
するにはつぎのようにする。すなわち、まず図21(a)
に示すように、シリコン基板4に半導体リソグラフィ技
術、異方性エッチングにより凹部5を設ける。つぎに、
図21(b)に示すように、シリコン基板4の表面を熱酸
化することにより、酸化シリコン膜からなるプレート2
を形成する。つぎに、図21(c)に示すように、プレー
ト2に保持板3を接着する。つぎに、図21(d)に示す
ように、シリコン基板4をエッチングにより除去する。
【0006】なお、磁性探針と試料とを接近して得られ
る磁気力を利用した走査型磁気力顕微鏡における試料の
磁気的情報の取得方法については、ジャーナル オブ
バキューム サイエンス テクノロジー(J. Vac. Sci.
Technol.)A6(1988年)279〜282頁ある
いはアプライドフィジックス レターズ、50巻(19
87年)1455〜1457頁において論じられてお
り、また原子間力顕微鏡用のプローブ製造方法について
は、特開平1−262403号公報、ジャーナル オブ
バキューム サイエンス テクノロジー A6、巻2
号(1988)271頁およびジャーナル オブ バキ
ューム サイエンス テクノロジー A、8巻、4号
(1990)3386頁において論じられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような表面観察装
置用プローブにおいては、シリコン基板4に別の基板を
接着して保持板3を形成し、シリコン基板4をエッチン
グにより除去しなければならないから、容易に製造する
ことができず、製造コストが高価になる。また、原子間
力顕微鏡や磁気力顕微鏡でLSIや磁気ディスク基板の
微細な深溝構造や磁区を観察するためには、顕微鏡に搭
載する探針1の先端を長くしかも鋭利にして、試料表面
をプロービングし易い構造にする必要がある。しかし、
従来の表面観察装置用プローブにおいては、シリコン基
板4の異方性エッチングにより探針1を有するプレート
2を形成しているため、たとえば(100)面を異方性
エッチングして形成した探針1の頂角θは約70.6度
と大きく、しかも探針1の先端部の曲率半径も大きいた
めに、高分解能の表面情報を再現性良く得ることが困難
である。また、探針1に磁性体を付着して磁性プローブ
を構成したとき、先端部以外に付着した磁性体により試
料表面の漏洩磁界分布が乱され、その結果磁気力情報の
分解能が低下する。また、プローブを支持・固定する保
持板3の形状が適切でなく、試料が僅かに傾くと、保持
板3の角部が試料に接触して、測定できない。
【0008】この発明は上述の課題を解決するためにな
されたもので、製造コストが安価となり、高分解能、高
感度の原子間力や磁気力等の表面観察に好適な表面観察
装置用プローブおよびその製造方法ならびに表面観察装
置を提供するを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明においては、探針と、試料と上記探針との
間に作用した力を変位に変換するプレートとを有する表
面観察装置用プローブにおいて、上記探針を上記プレー
トと一体で形成し、上記プレートの上記探針が突き出し
ている側と反対側の面に保持板を上記プレートと一体に
構成し、上記保持板の上記プレート突出部の側壁面の左
右の角部を欠落する。
【0010】
【0011】また、上記保持板の上記プレート突出部の
側壁面の傾斜角度を上記プレートの面に対して0〜90
度とする。
【0012】また、上記保持板の上記プレート突出部の
側壁面の幅を上記プレートの幅よりも大きくする。
【0013】また、上記プレートの一部にトンネル電流
検出用の針を設ける。
【0014】この場合、上記トンネル電流検出用の針を
上記探針と一体で形成する。
【0015】また、探針と、試料と上記探針との間に作
用した力を変位に変換するプレートとを有する表面観察
装置用プローブを製造する方法において、シリコン基板
に形成した酸化シリコンまたは窒化シリコンの薄膜を素
材として上記探針および上記プレートを形成し、上記シ
リコン基板を加工することにより上記プレート突出部の
側壁面の左右の角部を欠落した保持板を形成する。
【0016】この場合、上記シリコン基板を異方性エッ
チングで加工した突起部の斜面に上記探針を形成し、上
記突起部の斜面の下部の平坦面に上記プレートを形成
し、上記シリコン基板の一部で上記保持板を形成する。
【0017】この場合、上記シリコン基板の面を(10
0)面に対して0〜20度の範囲で傾斜する。
【0018】また、上記探針の面に磁性体を付着する。
【0019】また、上記探針の先端を集束イオンビーム
で鋭利に加工する。
【0020】また、上記プレートの一端に探針材料を移
植して上記探針を形成し、集束イオンビームで上記探針
の頂角を55度以下に鋭く尖らせる。
【0021】また、上記探針および上記プレートの面に
磁性体を付着したのちに、上記探針を構成する部分以外
の面の上記磁性体を集束イオンビームで除去する。
【0022】また、探針と、試料と上記探針との間に作
用した力を変位に変換するプレートとを有する表面観察
装置用プローブおよび上記表面観察装置用プローブの変
位を検出する変位検出手段を有する表面観察装置におい
て、上記探針を上記プレートと一体で形成し、上記プレ
ートの上記探針が形成されている側と反対側の面に保持
板を上記プレートと一体に構成し、上記保持板の上記プ
レート突出部の側壁面の左右の角部を欠落する。
【0023】この場合、上記探針の長さを3μm以上と
する。
【0024】また、上記探針の材質と上記プレートの材
質とを相違させる。
【0025】また、上記探針の頂角を55度以下とし、
上記探針の最先端部の曲率半径を50nm以下とする。
【0026】また、上記探針の先端部に磁性体を付着す
る。
【0027】
【作用】この発明の表面観察装置用プローブ、その製造
方法、表面観察装置においては、容易に製造することが
きでる。
【0028】また、保持板のプレート突出部の側壁面の
傾斜角度をプレートの面に対して0〜90度とすれば、
プレートに変位測定手段を接近させやすい。
【0029】また、保持板のプレート突出部の側壁面の
左右の角部を欠落すれば、保持板の角部が試料に接触す
ることがない。
【0030】また、保持板のプレート突出部の側壁面の
幅をプレートの幅よりも大きくすれば、プレートの保持
板から突出した部分だけがたわむ。
【0031】また、プレートの一部にトンネル電流検出
用の針を設ければ、端面が平坦な金属棒を用いてトンネ
ル電流を検出することができる。
【0032】また、トンネル電流検出用の針を探針と一
体で形成すれば、トンネル電流検出用の針を容易に製造
することができる。
【0033】また、シリコン基板を異方性エッチングで
加工した突起部の斜面に探針を形成し、突起部の斜面の
下部の平坦面にプレートを形成し、シリコン基板の一部
で保持板を形成すれば、容易に製造することがきでる。
【0034】また、シリコン基板の面を(100)面に
対して0〜20度の範囲で傾斜すれば、プレートの面と
探針の面とのなす角を54.7度±20度の範囲で任意
に定めることができる。
【0035】また、探針の面に磁性体を付着すれば、磁
気顕微鏡のプローブとして使用することができる。
【0036】また、探針の先端を集束イオンビームで鋭
利に加工すれば、解像度を向上することができる。
【0037】また、プレートの一端に探針材料を移植し
て探針を形成し、集束イオンビームで探針の頂角を55
度以下に鋭く尖らせれば、解像度を向上することができ
る。
【0038】また、探針およびプレートの面に磁性体を
付着したのちに、探針を構成する部分以外の面の磁性体
を集束イオンビームで除去すれば、漏洩磁界分布が乱さ
れることがない。
【0039】また、探針の長さを3μm以上とすれば、
アスペクト比の大きい起伏を有する試料の表面情報を得
ることができる。
【0040】また、探針の頂角を55度以下とし、探針
の最先端部の曲率半径を50nm以下とすれば、正確な
試料の表面情報を得ることができる。
【0041】また、探針の先端部に磁性体を付着すれ
ば、磁気顕微鏡として使用することができる。
【0042】
【実施例】図1はこの発明に係る表面観察装置用プロー
ブを示す概観斜視図、図2は同じく断面図である。この
表面観察装置用プローブは、針状の探針11と三角形状
のプレート12と保持板13とで構成され、探針11は
プレート12と異なった角度で形成されている。また、
プレート12を固定・保持する保持板13が探針11が
突き出している側と反対側に形成されている。保持板1
3のプレート12突出部の側壁面16はプレート12の
面に対して90度以下の角度を有しており、側壁面16
の左右の角部には斜面15が設けられている。プレート
12の一端を支えるために、側壁面16はプレート12
の幅よりも大きな辺を有し、プレート12だけが撓むこ
とのできる構造となっている。
【0043】ここで、プレート12の幅に対する保持板
13の幅は50倍以下に設定するのが望ましい。この場
合、保持板13の幅を小さくすること以外に左右の角部
を欠落させた構造にすれば、保持板13が左右に傾くこ
とによる試料への接触現象を防止することができる。ま
た、探針11の頂角は高分解能の表面情報を得るために
55度以下、望ましくは30度以下にするのがよい。さ
らに、探針11の先端部の曲率半径を50nm以下にす
るのが望ましい。また、アスペクト比の大きい起伏を有
する試料の表面情報を得ることを可能とするために、探
針11の長さを3μm以上とするのが望ましい。また、
高感度の力検出のために、プレート12のバネ定数は3
N/m以下にするのが望ましい。
【0044】図3はこの発明に係る表面観察装置用プロ
ーブを示す概観斜視図である。この表面観察装置用プロ
ーブにおいては、プローブの取扱易さを考慮して、保持
板13全体を大きくして、プレート12を支える突出し
部80を設けている。保持板13は突出し部80の左右
の部分が大きく取り除かれている。
【0045】なお、上述の表面観察装置用プローブで
は、探針11の頂角とプレート12部の開き角度とを等
しくしているが、図4、図5に示すように、探針11の
頂角θ1をプレート12の開き角度θ2より小さく設定す
れば、プローブの横ぶれに対する安定性を図ることがで
きる。
【0046】つぎに、図1に示した表面観察装置用プロ
ーブの使用例を図6を用いて説明する。図6はこの発明
によるプローブを原子間力顕微鏡に適用した例を示す。
探針11と試料50との間に生じる原子間力が一定に保
たれるようにサーボするためのトンネル電流検出用のS
TMの針40はプレート12の上部にセッティングされ
ており、プローブが試料の表面をトレースすることによ
って表面の形状を測定することができる。この発明にお
けるプローブの探針11は通常用いられる原子間力顕微
鏡用のプローブの針先に比べて長く、しかも試料50の
表面に対してほぼ垂直に置かれるので、LSIの深溝形
状、光ディスクの孔形状、磁気ディスクの表面形状を精
密に測定するのに好適な形状となっている。
【0047】図7は図1に示した表面観察装置用プロー
ブの変位計測を光で行なうときの測定系の構成を示す。
すなわち、光源60から発するレーザ光70がビームス
プリッタ61を通過して一部はプローブのプレート12
に達し、残りは検出器62に達する。レーザ光70はあ
るスポット径を持っているので、プレート12に向かう
レーザ光70の一部がプレート12から外れる場合もあ
りうるが、外れた光は図の破線で示す光路71を通り、
プレート12で反射した光だけが元の光路を経てビーム
スプリッタ61を通って検出器62に達する。そして、
光源60からビームスプリッタ61を経て直接検出器6
2に達した光とプレート12で反射した光に位相差の相
違を生じる。この結果、光の干渉を生じるので検出器6
2によって光の強弱を検出して変位の測定が可能にな
る。
【0048】この発明におけるプローブを用いれば、試
料50からの反射光は検出されないので、正規の信号に
対する雑音の比(S/N比)は大きくなるから、測定感
度を向上することができる。また、保持板13の角部を
欠落したときには、プローブが試料50に対して相対的
にわずか回転した状態で設置されても、保持板13が試
料50に接触しにくい。また、プローブのプレート12
に対する保持板13のプレート突出部の側壁面16の傾
斜を90度以下にすれば、STMの針40等の変位測定
手段を接近させやすい。このように、この発明のプロー
ブは操作性に優れ、表面観察装置用プローブとしても極
めて好適な形状である。
【0049】その他のプローブとして、図8(a)〜(c)
に示すように、探針11の形状を同一にして、プレート
12の形状を様々に変化させる構造が考えられる。
【0050】また、極微細な溝を観察するには、探針1
1の先端部のアスペクト比を大きくし、さらに鋭利にす
る必要があるが、この手段として集束イオンビームを用
いた加工がある。イオンビームの直径は適当な集束用の
レンズを用いれば0.1μm以下に集束させることが可
能である。図9はこのような目的で加工した探針11の
先端を示す。
【0051】一方、磁気ディスク表面の磁区を測定する
ために、図10に示すように、プローブの先端に磁性材
18を添付して、磁気顕微鏡用のプローブとして用いる
こともできる。また、磁性材18を添付したプローブの
先端を集束イオンビームで加工し、さらに鋭利な針先を
形成して解像度を向上させることも可能である。
【0052】図11はこの発明における別形状のプロー
ブを示す。すなわち、プローブ自身がプレート12の上
にトンネル電流を検出するための針27を有している。
この場合、針27の材料が誘電体であれば、表面に予め
Cr、Au等の金属を蒸着させることによって、トンネ
ル電流の検出が可能である。すなわち、図1に示したプ
ローブでは、プレート12の変位をトンネル電流で検出
するために、図6に示すように、プレート12にSTM
の針40を接近させるが、図11に示すプローブでは、
STMの針40の替わりに端面が平坦な金属棒を用い、
検出されたトンネル電流が一定となるように金属棒をピ
エゾ素子等で位置制御することで、試料の表面形状を計
測することができる。
【0053】なお、プローブの材質としてはSi、酸化
シリコン、窒化シリコン、ダイヤモンド、W、Ni、ス
テンレス鋼等を用いることができる。
【0054】つぎに、これまで述べた各プローブの製造
方法を詳細に説明する。
【0055】初めに、図13により図1に示したプロー
ブの製造方法を説明する。まず、図13(a)に示すよう
に、(100)を面方位とするシリコン基板19に熱拡
散によって酸化シリコン膜21を形成する。つぎに、図
13(b)に示すように、レジストを塗布して、酸化シリ
コン膜21の開口パターンを形成する。つぎに、図13
(c)に示すように、水酸化カリウム等のアルカリ系の水
溶液で異方性エッチングを行なうことにより、突起部の
斜面30を形成する。この時に生じる斜面30はエッチ
レートの遅い(111)面で、シリコン基板19の(1
00)面に対して約54.7度傾いている。つぎに、図
13(d)に示すように、酸化シリコン膜21を除去し、
シリコン基板19の全面に酸化シリコン膜14を形成す
る。つぎに、図13(e)に示すように、斜面30が形成
された側にレジスト31を塗布する。つぎに、図13
(f)に示すように、露光・現像を行なって、レジストパ
ターン32を形成する。このレジストパターン32をマ
スクとしてフッ化水素酸とフッ化アンモニウムとの混合
液等で酸化シリコン膜14をエッチングすると、図13
(g)に示すように、斜面30に形成される探針11と、
斜面30下部のエッチングで低くなった(100)面に
形成されるプレート12とからなるプローブパターン1
30がシリコン基板19に形成される。この後、図13
(h)に示すように、シリコン基板19の裏面にエッチン
グするための開口部33を形成する。最後に、図13
(i)に示すように、KOH等のアルカリ水溶液で再びシ
リコン基板19を異方性エッチングする。
【0056】この製造方法においては、検針11を(1
11)面に形成して、しかもプレート12を斜面30よ
りも低くなった(100)面に形成するから、探針11
の先端側にシリコンが存在しない。この結果、もう一つ
の基板にプローブを接合した後にシリコン基板19をエ
ッチングですべて除去するような煩雑な工程を省略する
ことができ、安価なプローブを提供することができる。
【0057】なお、この製造方法において、シリコン基
板19の面が(100)面に一致していると、プレート
12の面と探針11の面とのなす角度は54.7度とな
る。一方、シリコン基板の面が(100)面に対して0
〜20度の範囲で傾斜させれば、プレート12の面と探
針11の面とのなす角を54.7度±20度の範囲で任
意に制御できる。また、マスクパターンの適切な選択に
よって、保持板13の角部の欠落の量を制御することが
できる。このとき、斜面15とは法線方向が異なった面
が現れる可能性もある。また、この実施例では一般の半
導体プロセスで良く用いられる面方位が(100)のシ
リコンウエハについての製造方法について述べたが、イ
ンゴットからのシリコンウエハの切り出し方向を適当に
選択すれば、斜面30のシリコン基板19の面に対する
傾斜角度を0〜90度の間で任意に変化させることがで
きる。また、保持板13の角部の加工はマイクログライ
ンダを用いた機械加工によっても可能である。
【0058】つぎに、図14により図10に示すプロー
ブの製造方法を説明する。まず、図14(a)に示すよう
に、図13(a)〜(h)と同様のプロセスで酸化シリコン
膜のプローブパターン130を形成する。つぎに、図1
4(b)に示すように、レジスト37を塗布した後、図1
4(c)に示すように、露光・現像によってレジストの開
口パターン34を探針11の先端に形成する。つぎに、
図14(d)に示すように、磁性材膜35を蒸着によって
形成した後、図14(e)に示すように、レジスト37を
除去すると、探針11にのみ磁性材18が付着する。つ
ぎに、図14(f)に示すように、KOH等のアルカリ水
溶液でシリコン基板19を異方性エッチングすれば、磁
気顕微鏡用のプローブを形成できる。
【0059】なお、磁性材18の形成方法として、レジ
ストを用いたリフトオフ法を用いたが、小さな開口を有
するマスクを用いて探針11の先端にだけ磁性材を蒸着
することも可能である。
【0060】つぎに、図15により図11、図12に示
したプローブの製造方法を説明する。まず、図15(a)
に示すように、図13(a)〜(d)と同様にして、シリコ
ン基板19に斜面30を形成した後、酸化シリコン膜2
2を熱拡散によって形成する。つぎに、図15(b)に示
すように、斜面30を有する面へのレジスト塗布、露光
および現像の工程により、レジストに正方形の開口パタ
ーンを形成し、このレジストをマスクとしてフッ化水素
酸とフッ化アンモニウムとの混合液を用いて酸化シリコ
ン膜22のエッチングを行ない、レジストを除去して、
酸化シリコン膜22に正方形の開口パターン38を形成
する。つぎに、図15(c)に示すように、酸化シリコン
膜22をマスクとしてシリコンの異方性エッチングを行
なうことにより、四角錐状の凹部39を形成する。つぎ
に、図15(d)に示すように、酸化シリコン膜22を全
て除去し、再び酸化シリコン膜14をシリコン基板19
の全面に形成する。つぎに、図15(e)に示すように、
レジスト36を塗布する。つぎに、図15(f)に示すよ
うに、レジスト36を露光・現像して、プローブ形状の
レジストパターンを形成し、これをマスクとしてフッ化
水素酸とフッ化アンモニウムとの混合液を用いて下層の
酸化シリコン膜14をエッチングし、レジスト36を除
去する。この結果、酸化シリコン膜14のプローブパタ
ーン131が得られる。つぎに、図15(g)、(h)に示
すように、図13(h)、(i)と同様にして、斜面30を
形成した面の裏側に適当なパターニングを行なってシリ
コン基板19をエッチングすることによって、プレート
12にトンネル電流を検出する四角錐状の針27が形成
されたプローブが得られる。
【0061】つぎに、上述した各プローブのプレート1
2を支えるための保持板13の製法について説明する。
保持板13の両サイドは試料に接触しないように角部が
削られた構造となっているが、このような構造とするた
めには、図16に示すように、あらかじめ角を落したマ
スクパターンを用いることで形成可能である。すなわ
ち、斜面30を形成したシリコン基板19の面に両サイ
ドの角を落したパターン41を形成し、裏側にはそれよ
りもやや大きめに角を取ったパターン42を形成する。
その後、水酸化カリウムの水溶液でエッチングすると、
図1に示すプローブまたはそれに類似のプローブを得る
ことができる。
【0062】なお、上述のプローブの製造方法において
は、熱拡散による酸化シリコン(SiO2)を用いた
が、これはCVDによる窒化シリコン(Si34)、他
のセラミック材料で代用することも可能である。また、
上述のプローブの製造方法においては、フッ化水素酸
(HF)とフッ化アンモニウム(NH4F)との混合液
によるウエットエッチングを用いて酸化シリコン膜をパ
ターニングしたが、HFやCHF3等のガスを用いたド
ライエッチングでも同様にパターニングが可能である。
【0063】図17はこの発明に係る他の表面観察装置
用プローブを示す斜視図である。この表面観察装置用プ
ローブを製造するには、まず半導体リソグラフィ技術な
どにより一端が保持板144に固定された片持ちのプレ
ート142を作製する。ここで、プレート142の材料
としては、剛性が高く比重の小さいものたとえばSiO
2が望ましい。つぎに、プレート142の自由端側に探
針146を付着する。この工程は、集束イオンビームを
用いた移植技術により行なう。すなわち、探針部材をた
とえば圧電素子を用いた移動機構で保持し、直径0.1
μm以下に小さく収束したイオンビームによりプレート
142の先端部の二次電子像を観察しながら、探針部材
をプレート142の所望の位置に搬送する。つぎに、ガ
リウム集束イオンビームにより探針部材の一部をスパッ
タリングすることにより、プレート142に探針部材を
接着する。さらに、集束イオンビームを探針146の先
端部に照射し、鋭い形態に加工する。これにより探針1
46の頂角θを約20度、先端部の曲率半径を50nm
以下に加工する。なお、探針146の頂角θは、加工時
の集束イオンビームの走査方向を任意に変えることによ
り、任意に変化できる。また、探針146を構成する探
針部材の材質はプレート142と異種もしくは同種のい
ずれでも効果は同じである。この実施例では、W、N
i、TiC、Fe、LaB6などを探針部材として用い
たが、いずれも同様の高分解能表面情報の検出効果を持
った原子間力顕微鏡用の探針を得ることができた。
【0064】また、探針146の先端部に磁性体を蒸着
し、高分解能の磁気力顕微鏡用の磁性探針を得ることが
できた。磁性探針用の磁性体材料としてはCo、Feを
主成分とし、これにNi、Cr、Pt、Zr、C、Nな
どを添加した合金あるいは多層膜あるいは酸化物を使用
する。磁性探針の磁化容易軸の向きを制御するために、
蒸着時の蒸着方向を0〜90度の範囲で変化した。磁性
探針の飽和磁化は100kA/m以上、保磁力は80A
/m以上が望ましく、これらの特性は磁性材料の組成や
蒸着時の温度を適切に選ぶことにより、任意に制御でき
る。磁性探針の飽和磁化は、CoまたはFeあるいはN
iの含有量を75at%以上とすることにより100k
A/m以上の値を達成した。また、Co、Fe、Niに
5〜25at%のCr、Pt、Zr、C、Nあるいは酸
素を添加することにより80A/m以上の保磁力を達成
した。
【0065】この実施例では、SiO2を用いた場合に
ついて説明したが、Si、Si34、W、Mo、ダイヤ
モンド状カーボンあるいはステンレス鋼を用いて同様の
構成のプレートを作製しても、いずれも同様の効果が得
られることはいうまでもない。
【0066】図18はこの発明に係る他の表面観察装置
用プローブの製造方法の説明図である。この表面観察装
置用プローブの製造方法においては、まず図18(a)に
示すように、半導体リソグラフィ技術により、プレート
12と探針11とが一体に構成されたプローブを作製す
る。ここで、プレート12、探針11はSiO2で構成
されており、これらはお互いに異なった角度で接続され
ている。また、プレート12、探針11の厚さは約1μ
m、長さは約180μmで、バネ定数は約1N/mであ
った。つぎに、図18(b)に示すように、探針11の片
面に磁性材18をスパッタリング法により付着する。つ
ぎに、集束イオンビームを用いて探針11をスパッタリ
ング加工し、頂角θが約18度、先端部の曲率半径が約
40nmの先端が鋭く尖った探針11を作製した。同時
に探針11以外のプレート12の面に付着した磁性体は
集束イオンビームによりスパッタリング加工することに
より除去した。これにより高感度、高分解能の磁気情報
検出に適した磁性探針を得ることができた。この実施例
において、磁性材18を付着する工程を省くことによ
り、同様に探針11の頂角が小さく、高分解能表面情報
検出に適した原子間力顕微鏡用の探針を得ることができ
た。
【0067】なお、この実施例では、酸化シリコンでプ
レート12、探針11を構成した場合を説明したが、プ
レート、探針を窒化シリコン、W、Ni等で構成しても
よいことはいうまでもない。
【0068】この発明により作製した探針を用いて原子
間力や磁気力を検出する表面観察装置を第19図により
説明する。まず、探針146の先端が試料152の面に
対して垂直になるように設置する。この探針146およ
びプレート142の両面にはAu、Ptなどの電気導電
性の被覆層153を形成する。つぎに、先端が鋭く尖っ
たW線、Pt線等からなるSTMの針155をプレート
142の試料152と反対側の面に接近させて設置し、
プレート142の面と針155との間のトンネル電流を
検出することにより、試料152と探針146との間に
作用する原子間力あるいは磁気力によるプレート142
の変位を検出する。このようにして、磁性試料の表面に
おける漏洩磁界によるプレート142の変位を検出し、
この結果より磁性試料の磁区構造などの磁気力情報を得
る。また、非磁性試料と探針146との間に作用する原
子間力によるプレート142の変位を検出することによ
り、表面形態等の表面情報を得る。
【0069】なお、磁性探針の表面に被覆層を形成する
ことにより、空気中や真空中あるいは各種ガス雰囲気で
長時間動作しても、再現性のよい測定ができる。また、
被覆層としては、Ptの他にRu、Rh、Au、Pdお
よびこれを含む合金を用いても効果は同じである。ま
た、この実施例では、プレート142の変位の検出手段
としてプレート142の面と針155との間のトンネル
電流を用いて説明したが、プレート142の後方にレー
ザービームなどを照射して行なう光干渉法や光てこ法な
どの光学的な変位を検出する手段あるいは静電容量検出
器による手段を用いてもよいことはいうまでもない。
【0070】
【発明の効果】以上の説明したように、この発明の表面
観察装置用プローブ、その製造方法、表面観察装置にお
いては、容易に製造することがきでるから、製造コスト
が安価である。
【0071】また、保持板のプレート突出部の側壁面の
傾斜角度をプレートの面に対して0〜90度とすれば、
プレートに変位測定手段を接近させやすいから、測定を
容易に行なうことができる。
【0072】また、保持板のプレート突出部の側壁面の
左右の角部を欠落すれば、保持板の角部が試料に接触す
ることがないから、確実に測定を行なうことができる。
【0073】また、保持板のプレート突出部の側壁面の
幅をプレートの幅よりも大きくすれば、プレートの保持
板から突出した部分だけがたわむから、正確に測定を行
なうことができる。
【0074】また、プレートの一部にトンネル電流検出
用の針を設ければ、端面が平坦な金属棒を用いてトンネ
ル電流を検出することができるから、容易に検出するこ
とができる。
【0075】また、トンネル電流検出用の針を探針と一
体で形成すれば、トンネル電流検出用の針を容易に製造
することができるから、製造コストが安価である。
【0076】また、シリコンウエハを異方性エッチング
で加工した突起部の斜面に探針を形成し、突起部の斜面
の下部の平坦面にプレートを形成し、シリコンウエハの
一部で保持板を形成すれば、容易に製造することがきで
るから、製造コストが安価である。
【0077】また、シリコンウエハの面を(100)面
に対して0〜20度の範囲で傾斜すれば、プレートの面
と探針の面とのなす角を54.7度±20度の範囲で任
意に定めることができるから、プレートの面と探針の面
とのなす角を適正にすることができる。
【0078】また、探針の面に磁性体を付着すれば、磁
気顕微鏡のプローブとして使用することができるから、
磁気ディスクの表面の磁区を測定することができる。
【0079】また、探針の先端を集束イオンビームで鋭
利に加工すれば、解像度を向上することができるから、
正確に測定を行なうことができる。
【0080】また、プレートの一端に探針材料を移植し
て探針を形成し、集束イオンビームで探針の頂角を55
度以下に鋭く尖らせれば、解像度を向上することができ
るから、正確に測定を行なうことができる。
【0081】また、探針およびプレートの面に磁性体を
付着したのちに、探針を構成する部分以外の面の磁性体
を集束イオンビームで除去すれば、漏洩磁界分布が乱さ
れることがないから、磁気力情報の分解能が低下するこ
とはない。
【0082】また、探針の長さを3μm以上とすれば、
アスペクト比の大きい起伏を有する試料の表面情報を得
ることができるから、正確に測定を行なうことができ
る。
【0083】また、探針の頂角を55度以下とし、探針
の最先端部の曲率半径を50nm以下とすれば、正確な
試料の表面情報を得ることができるから、正確に測定を
行なうことができる。
【0084】また、探針の先端部に磁性体を付着すれ
ば、磁気顕微鏡として使用することができるから、磁気
ディスクの表面の磁区を測定することができる。
【0085】このように、この発明の効果は顕著であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る表面観察装置用プローブを示す
斜視図である。
【図2】図1に示した表面観察装置用プローブを示す断
面図である。
【図3】この発明に係る他の表面観察装置用プローブを
示す斜視図である。
【図4】この発明に係る他の表面観察装置用プローブを
示す平面図である。
【図5】図1に示した表面観察装置用プローブを示す断
面図である。
【図6】図1に示した表面観察装置用プローブの使用方
法の説明図である。
【図7】図1に示した表面観察装置用プローブの他の使
用方法の説明図である。
【図8】この発明に係る他の表面観察装置用プローブを
示す斜視図である。
【図9】この発明に係る他の表面観察装置用プローブを
示す斜視図である。
【図10】この発明に係る他の表面観察装置用プローブ
を示す斜視図である。
【図11】この発明に係る他の表面観察装置用プローブ
を示す斜視図である。
【図12】図11に示した表面観察装置用プローブを示
す断面図である。
【図13】図1に示した表面観察装置用プローブの製造
方法の説明図である。
【図14】図10に示した表面観察装置用プローブの製
造方法の説明図である。
【図15】図11、図12に示した表面観察装置用プロ
ーブの製造方法の説明図である。
【図16】この発明に係る表面観察装置用プローブの保
持板の製法の説明図である。
【図17】この発明に係る他の表面観察装置用プローブ
を示す斜視図である。
【図18】この発明に係る他の表面観察装置用プローブ
の製造方法の説明図である。
【図19】この発明に係る表面観察装置を示す概略図で
ある。
【図20】従来の表面観察装置用プローブを示す斜視図
である。
【図21】図20に示した表面観察装置用プローブの製
造方法の説明図である。
【符号の説明】
11…探針 12…プレート 13…保持板 15…傾斜面 16…傾斜面 18…磁性材料 27…針 142…プレート 144…保持板 146…探針
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保坂 純男 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 本多 幸雄 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 大西 毅 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社日 立製作所 那珂工場内 (56)参考文献 特開 平3−96854(JP,A) 特開 昭63−91502(JP,A) 特開 平2−59601(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 21/00 - 21/32

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】探針と、試料と上記探針との間に作用した
    力を変位に変換するプレートとを有する表面観察装置用
    プローブにおいて、上記探針を上記プレートと一体で形
    成し、上記プレートの上記探針が突き出している側と反
    対側の面に保持板を上記プレートと一体に構成し、上記
    保持板の上記プレート突出部の側壁面の左右の角部を欠
    落したことを特徴とする表面観察装置用プローブ。
  2. 【請求項2】上記保持板の上記プレート突出部の側壁面
    の傾斜角度を上記プレートの面に対して0〜90度とし
    たことを特徴とする請求項1に記載の表面観察装置用プ
    ローブ。
  3. 【請求項3】上記保持板の上記プレート突出部の側壁面
    の幅を上記プレートの幅よりも大きくしたことを特徴と
    する請求項1に記載の表面観察装置用プローブ。
  4. 【請求項4】上記プレートの一部にトンネル電流検出用
    の針を設けたことを特徴とする請求項1に記載の表面観
    察装置用プローブ。
  5. 【請求項5】上記トンネル電流検出用の針を上記探針と
    一体で形成したことを特徴とする請求項に記載の表面
    観察装置用プローブ。
  6. 【請求項6】探針と、試料と上記探針との間に作用した
    力を変位に変換するプレートとを有する表面観察装置用
    プローブを製造する方法において、シリコン基板に形成
    した酸化シリコンまたは窒化シリコンの薄膜を素材とし
    て上記探針および上記プレートを形成し、上記シリコン
    基板を加工することにより上記プレート突出部の側壁面
    の左右の角部を欠落した保持板を形成することを特徴と
    する表面観察装置用プローブの製造方法。
  7. 【請求項7】上記シリコン基板を異方性エッチングで加
    工した突起部の斜面に上記探針を形成し、上記突起部の
    斜面の下部の平坦面に上記プレートを形成し、上記シリ
    コン基板の一部で上記保持板を形成したことを特徴とす
    る請求項に記載の表面観察装置用プローブの製造方
    法。
  8. 【請求項8】上記シリコン基板の面を(100)面に対
    して0〜20度の範囲で傾斜することを特徴とする請求
    に記載の表面観察装置用プローブの製造方法。
  9. 【請求項9】上記探針の面に磁性体を付着することを特
    徴とする請求項に記載の表面観察装置用プローブの製
    造方法。
  10. 【請求項10】上記探針の先端を集束イオンビームで鋭
    利に加工することを特徴とする請求項に記載の表面観
    察装置用プローブの製造方法。
  11. 【請求項11】上記プレートの一端に探針材料を移植し
    て上記探針を形成し、集束イオンビームで上記探針の頂
    角を55度以下に鋭く尖らせることを特徴とする請求項
    に記載の表面観察装置用探針の製造方法。
  12. 【請求項12】上記探針および上記プレートの面に磁性
    体を付着したのちに、上記探針を構成する部分以外の面
    の上記磁性体を集束イオンビームで除去することを特徴
    とする請求項に記載の表面観察装置用探針の製造方
    法。
  13. 【請求項13】探針と、試料と上記探針との間に作用し
    た力を変位に変換するプレートとを有する表面観察装置
    用プローブおよび上記表面観察装置用プローブの変位を
    検出する変位検出手段を有する表面観察装置において、
    上記探針を上記プレートと一体で形成し、上記プレート
    の上記探針が形成されている側と反対側の面に保持板を
    上記プレートと一体に構成し、上記保持板の上記プレー
    ト突出部の側壁面の左右の角部を欠落したことを特徴と
    する表面観察装置。
  14. 【請求項14】上記探針の長さを3μm以上としたこと
    を特徴とする請求項13に記載の表面観察装置。
  15. 【請求項15】上記探針の材質と上記プレートの材質と
    が異なることを特徴とする請求項13に記載の表面観察
    装置。
  16. 【請求項16】上記探針の頂角を55度以下とし、上記
    探針の最先端部の曲率半径を50nm以下としたことを
    特徴とする請求項13に記載の表面観察装置。
  17. 【請求項17】上記探針の先端部に磁性体を付着したこ
    とを特徴とする請求項13に記載の表面観察装置。
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