JP2983246B2 - 磁歪式トルクセンサ軸の製造方法 - Google Patents

磁歪式トルクセンサ軸の製造方法

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JP2983246B2 JP2104338A JP10433890A JP2983246B2 JP 2983246 B2 JP2983246 B2 JP 2983246B2 JP 2104338 A JP2104338 A JP 2104338A JP 10433890 A JP10433890 A JP 10433890A JP 2983246 B2 JP2983246 B2 JP 2983246B2
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連信郎 石野
茂夫 吉村
睦巳 砂畠
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Mitsubishi Steel KK
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Kubota Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁歪式トルクセンサ軸の製造方法に関する。
従来の技術 磁気異方性部を有するトルク伝達軸を利用した磁歪式
トルクセンサが、従来から知られている。このような磁
歪式トルクセンサでは、トルク伝達軸にトルクが加わる
と、そのトルクに応じて磁気異方性部の透磁率が変化す
るため、検出コイルを用いてこの透磁率の変化を検出す
ることで、加えられたトルクの大きさを求めることが可
能である。
発明が解決しようとする課題 しかし、従来のトルクセンサでは、軸引張り強度が60
〜100kgf/mm2程度の軸(JISのSCM材、SNCM材など)を使
用しているため、軸剪断応力約20kgf/mm2程度以上のト
ルクが印加されると、磁束の通過する軸材最外表面層
(スキンデプス)の結晶の中で最も強度的に弱い結晶か
ら塑性変形を受け、またはミクロ的クラツクが発生する
という問題点があつた。そして、このような事態が生じ
ると、軸最外表面層の残留応力が再分布してセンサ出力
の零点が変化したり、ヒステリシスの増大やセンサ感度
の低下が生じたりするなど、センサにとつて望ましくな
い悪影響がもたらされるという問題点があつた。
このような問題点に対し、従来たとえば特願昭68−81
993号においては、軸に浸炭処理を行つて表面硬度を上
げることにより最外表面層の強度を上げ、結果としてセ
ンサのダイナミツクレンジの向上を図つている。しかし
これだけでは、ヒステリシス特性が改善されない場合が
あるほか、ダイナミツクレンジの改善も十分でないとい
う問題点があつた。
そこで本発明はこのような問題点を解決し、ヒステリ
シス特性およびダイナミツクレンジをともに改善するこ
とのできるトルクセンサ軸の製造方法を提供することを
目的とする。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するため本発明は、軸体の表面に磁気
異方性部を形成した後に、この軸体に浸炭処理を施し、
その後、拡散制御処理をともなった熱処理により、軸体
の最外表面層の浸炭濃度を低下させ、さらにその後、こ
の軸体の表面にシヨツトピーニングを施すものである。
浸炭処理は真空浸炭処理などの無酸化浸炭処理である
ようにすることができる。
作用 このようにすれば、浸炭処理により軸体の最外表面層
直下の部分が強化され、かつその後の拡散制御処理をと
もなった熱処理により、軸体の最外表面層の浸炭濃度を
低下させて、この領域の硬度を低下させることで、さら
にその後に続いて行われるシヨツトピーニング処理の効
果が高められる。そして、このシヨツトピーニング処理
により、最外表面層のヒステリシス特性が改善されると
同時に、最外表面層の強度が向上される。このため、過
負荷に対して強く、かつヒステリシスの少ないトルクセ
ンサが得られる。
実施例 第1図および第2図は、本発明の方法によつて製造さ
れる磁歪式トルクセンサ軸の要部を示す。このようなト
ルクセンサ軸を製造する際には、まず軸体の表面に、磁
気異方性部としてのナーリング部1を、転造などの機械
加工によつて形成する。次にこの軸体の表面に浸炭処理
を施し、軸体の表面から2mm程度の深さまで炭素量が多
くなる領域を形成して、その部分の強度の向上を図る。
その後、軸体の最外表面層すなわちスキンデプス領域
の浸炭濃度を薄くする処理を施す。これは、たとえば浸
炭後に拡散制御処理を行うことで実施できる。このよう
にすると、第1図に示すように、軸体のスキンデプス領
域に低炭素濃度浸炭層2が形成され、また、これに続い
て高炭素濃度浸炭層3が形成される。なお、軸体の中心
コア部分は母材層4で、浸炭処理による硬度すなわち強
度の向上は図られないが、トルク伝達軸として必要な靱
性を保有する。
なお、浸炭処理の際に真空浸炭処理などの無酸化浸炭
処理を行うことで、軸体の最外表面層での粒界酸化など
の異常層の発生が抑えられ、センサ特性の経年変化の少
ないトルクセンサが得られる。
第1図の構成のトルク伝達軸の強度分布を、第3図に
示す。このようにスキンデプス領域の浸炭濃度を薄くし
てこの領域の硬度を低下させるのは、次に述べるシヨツ
トピーニング処理の効果を高めるためである。
すなわち、第1図に示すように低炭素濃度浸炭層2と
高炭素濃度浸炭層3とが形成されたなら、次に、軸体の
表面にはシヨツトピーニングを施して微小圧孔をほぼ均
一に分散形成する。第2図は、このような微小圧孔5が
形成された状態を示す。こうすることで、特許出願特願
平1−42544号に記載された理由により、即ち軸体の表
層、特にスキンデプス領域が圧縮緻密化されるとともに
加工硬化により硬質化され、その疲労強度や結晶粒界の
すべり抵抗が高められること及びシヨツト圧孔周りの円
形安定残留応力の分布により磁化過程が主として磁化回
転となることからトルク検出特性のヒステリシスが低減
される。
第4図は、シヨツトピーニングを施した後のトルク伝
達軸の強度分布を示す。図中、破線は第3図の特性を示
すが、これに比べて軸体の表層部、特にスキンデプス領
域での強度が大幅に向上している。
また、このようにすると、軸体の最外表面層の炭素濃
度が低く抑えられるため、浸炭処理後の残留オーステナ
イトに帰因する異常層の発生が抑えられ、このため安定
性に優れた磁歪式トルクセンサが得られる。
シヨツトピーニング処理が完了したなら、その後、残
留応力安定化熱処理を施す。
発明の効果 以上述べたように本発明によると、軸体の表面に浸炭
処理を施すことでその強度を向上させることができる。
またその後の拡散制御処理をともなった熱処理により、
軸体のスキンデプス領域の浸炭濃度を低下させて、この
領域の硬度を低下させることで、さらにその後に続いて
行われるシヨツトピーニング処理の効果を高めることが
できる。そしてスキンデプス領域では、シヨツトピーニ
ング処理が施されることで、ヒステリシス特性を優れか
つ強度を向上することができるため、過負荷に対して強
いトルクセンサ軸を得ることができる。またシヨツトピ
ーニング処理を施すことで、ヒステリシスの少ないトル
クセンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の一実施例の方法を説明す
るための磁歪式トルクセンサ軸の一部切欠斜視図、第3
図および第4図は強度分布の例を示す図である。 1……ナーリング部、2……低炭素濃度浸炭層、3……
高炭素濃度浸炭層、5……微小圧孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 茂夫 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 砂畠 睦巳 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株式会社クボタ枚方製造所内 (56)参考文献 特開 平2−98639(JP,A) 特開 平2−90030(JP,A) 特開 平1−169983(JP,A) 特開 昭63−81993(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01L 3/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸体の表面に磁気異方性部を形成した後
    に、この軸体に浸炭処理を施し、その後、拡散制御処理
    をともなった熱処理により、軸体の最外表面層の浸炭濃
    度を低下させ、さらにその後、軸体の表面にシヨツトピ
    ーニングを施すことを特徴とする磁歪式トルクセンサ軸
    の製造方法。
  2. 【請求項2】浸炭処理が真空浸炭処理などの無酸化浸炭
    処理であることを特徴とする請求項1記載の磁歪式トル
    クセンサ軸の製造方法。
JP2104338A 1990-04-18 1990-04-18 磁歪式トルクセンサ軸の製造方法 Expired - Lifetime JP2983246B2 (ja)

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US5491369A (en) * 1992-08-24 1996-02-13 Kubota Corporation Magnetostrictive torque sensor shaft
JP5306795B2 (ja) * 2008-12-24 2013-10-02 ヤマハ発動機株式会社 コンロッド、内燃機関、輸送機器およびコンロッドの製造方法
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