JP2974150B2 - 粘着シート - Google Patents

粘着シート

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JP2974150B2
JP2974150B2 JP1170904A JP17090489A JP2974150B2 JP 2974150 B2 JP2974150 B2 JP 2974150B2 JP 1170904 A JP1170904 A JP 1170904A JP 17090489 A JP17090489 A JP 17090489A JP 2974150 B2 JP2974150 B2 JP 2974150B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は電離性放射線硬化型粘着剤組成物を用いた粘
着シートに関し、特に、あらゆる被着体に対して高い接
着力を示し、曲面への貼り付け適性にも優れ、しかも高
保持力を有する粘着剤組成物を用いた粘着シートに関す
るものである。
「従来の技術」 粘着シートは商業用、事務用、家庭用等非常に広範囲
な用途にラベル、シール、ステッカー、ワッペン等とし
て使用されている。
かかる粘着シートの一般的な構成は、表面基材と剥離
シートとの間に粘着剤層をサンドウィッチした状態のも
のであり、表面基材には紙類、布・不織布類、フィルム
類、金属フォイル類等が用いられ、剥離シートとしては
グラシン紙のような高密度原紙、クレーコート紙、ポリ
エチレンラミネート紙、グラシン紙のような高密度原紙
にポリエチレンラミネートしたものや、フィルム等の剥
離基体に、シリコーン化合物や弗素化合物の如き剥離剤
を塗布したものが使用される。また粘着剤としては、溶
剤型粘着剤、エマルジョン型粘着剤、ホットメルト型粘
着剤等が使用されているが、それぞれ以下の如き欠点を
有している。
即ち、溶剤型粘着剤は引火性及び毒性の強い溶剤を多
量に使用するため、火災や爆発の危険性及び衛生上の問
題があり、エマルジョン型粘着剤はそのなかに含まれる
水分の乾燥に時間がかかり又た粘着剤の耐水性にも劣
る。一方、ホットメルト型粘着剤は、一般に充分な特性
を発揮するには重量平均分子量で数十万〜数百万の分子
量が必要であり、このような高分子量の粘着剤を適正な
塗布量となるよう高速度下で塗布することが困難なた
め、粘着シート製造の操業性に劣る。
「発明が解決しようとする課題」 上記の如き粘着剤が有する欠点を改良するため、アク
リル系共重合体樹脂とラジカル重合性二重結合を有する
モノマー及び/又はオリゴマー等を混合してなる電離性
放射線硬化型粘着剤が提案されている。しかし、従来提
案されている電離性放射線硬化型粘着剤は、充分な保持
力が発揮される程度に硬化させると、ポリエチレンやポ
リプロピレン等の無極性高分子物質に対する接着力が不
充分となってしまい、また曲面貼り付け適性にも劣ると
いう欠点がある。
本発明は、アクリル系共重合体樹脂に特定の軟化点を
有する粘着付与剤樹脂を添加することで電離性放射線硬
化型粘着剤が有する上記欠点を解消し、高い保持力を有
し、あらゆる被着体に対しても接着力が高く、しかも曲
面貼り付け適性にも優れた粘着剤組成物を用いた粘着シ
ートを提供することを目的とするものである。
「課題を解決するための手段」 本発明は、表面基材、粘着剤層及び剥離シートを積層
してなる粘着シートにおいて、該粘着剤層が、カルボキ
シル基を有するモノマー0.1〜20重量%およびC4〜18
アルキルエステルを有するビニルモノマー50〜90重量
%、更にエポキシ基を有するビニルモノマーを少なくと
も構成モノマーとして有するアクリル系共重合体に、ヒ
ドロキシル基、アミノ基、或はカルボキシル基を有する
ビニルモノマーを反応させて側鎖にエチレン性不飽和結
合を有するアクリル系共重合体樹脂と、軟化点(JIS
K 2207)が100℃以上であり、電離性放射線により重
合しない粘着付与剤樹脂をアクリル系共重合体樹脂成分
の全固形分に対して1〜25重量%含有する粘着剤組成物
をホットメルト法で塗布した後、電離性放射線を照射し
て硬化せしめた層であることを特徴とする粘着シートで
ある。
「作用」 本発明において、電離性放射線硬化型粘着剤組成物の
主成分として、(a)カルボキシル基を有するモノマー
0.1〜20重量%およびC4〜18アルキルエステルを有す
るビニルモノマー50〜90重量%、更にエポキシ基を有す
るビニルモノマーを少なくとも構成モノマーとして有す
るアクリル系共重合体に、ヒドロキシル基、アミノ基、
或はカルボキシル基を有するビニルモノマーを反応させ
て側鎖にエチレン性不飽和結合を有するアクリル系共重
合体樹脂を使用する理由は、かかるアクリル系共重合体
樹脂はゴム系樹脂に比べて、耐候性および粘着物性の両
面で優れているためである。
本発明で用いるアクリル系共重合体樹脂を構成するモ
ノマーとしては、通常の溶剤型あるいはエマルジョン型
のアクリル系粘着剤で使用される樹脂のモノマーとほぼ
同一のモノマーが使用でき、例えば、カルボキシル基、
アルキル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アルコキシ
ル基、エチレンオキシド基、アミノ基、アミド基、ハロ
ゲン原子、リン酸基、スルホン酸基、シラン基、ウレタ
ン基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフルフリ
ル基などを有する各種ビニルモノマー、さらにはこれら
と共重合可能なモノマー等が挙げられる。
かかるモノマーの具体例を以下に例示する。
カルボキシル基を有するビニルモノマー: アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマール酸、2−メタクリロイルオキシコハク酸、
2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタ
クリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイル
オキシエチルヘキサヒドロフタル酸等。
1〜3アルキルエステルを有するビニルモノマー: メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロ
ピル(メタ)アクリレート等。
4〜18アルキルエステルを有するビニルモノマー: n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、
n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレ
ート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アク
リレート、ステアリル(メタ)アクリレート等。
ヒドロキシル基を有するビニルモノマー: 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート等。
エポキシ基を有するビニルモノマー: グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル
(メタ)アクリレート等。
アルコキシル基を有するビニルモノマー: メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アク
リレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等。
エチレンオキシド基を有するビニルモノマー:ジエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等。
アミノ基を有するビニルモノマー: ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−tert−ブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、メタクリロイル
オキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(メ
タ)アクリレート等。
アミド基を有するビニルモノマー: (メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,
N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等。
ハロゲン原子を有するビニルモノマー: トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタデ
カフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2−クロロ
エチル(メタ)アクリレート、2,3−ジブロムプロピル
(メタ)アクリレート、トリブロムフェニル(メタ)ア
クリレート等。
リン酸基を有するビニルモノマー: 2−メタクリロイルオキシエチルジフェニルホスフェ
ート(メタ)アクリレート、トリメタクリロイルオキシ
エチルホスフェート、トリアクリロイルオキシエチルホ
スフェート等。
スルホン酸基を有するビニルモノマー: ソジュームスルホプロピル(メタ)アクリレート、ソ
ジューム−2−スルホエチル(メタ)アクリレート、ビ
ニルスルホン酸ソーダ、スチレンスルホン酸ソーダ、2
−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソー
ダ、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン
酸ソーダ等。
シラン基を有するビニルモノマー: ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビ
ニルトリアセチルシラン、メタクリロイルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン等。
ウレタン基を有するビニルモノマー: ウレタン(メタ)アクリレート等。
フェニル基を有するビニルモノマー: フェニル(メタ)アクリレート、p−tert−ブチルフ
ェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)
アクリレート等。
ベンジル基を有するビニルモノマー: ベンジル(メタ)アクリレート等。
テトラヒドロフルフリル基を有するビニルモノマー: テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等。
その他のモノマー: スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、Veova 10(ビニルアルキレート化合物、シェル
化学製)、アクリロニトリル、ビニルピリジン等。
本発明におけるアクリル系共重合体樹脂は、上記各種
のモノマーのうちから溶剤型やエマルジョン型のアクリ
ル系粘着剤で使用されるモノマーとほぼ同様のモノマー
を選択して共重合体樹脂とされるが、本発明では、カ
ルボキシル基を有するビニルモノマーとC4〜18アル
キルエステルを有するビニルモノマーとこれらのモノマ
ーと共重合可能なモノマーとを構成するモノマーとする
アクリル酸エステル共重合体樹脂を使用する。
かかるアクリル酸エステル共重合体中に占めるカル
ボキシル基を有するビニルモノマーの割合は、架橋性や
接着性能の経時安定性の点で0.1〜20重量%程度であ
る。また、C4〜18アルキルエステルを有するビニル
モノマーの割合は、粘着剤のガラス転移温度を考慮して
全モノマーの50〜90重量%程度である。
本発明では、C4〜18アルキルエステルを有するビニ
ルモノマーのうちでも特にブチルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート等が共重合性およびガラス転
移温度の点で好ましく用いられる。更に、アクリル酸エ
ステル共重合体中に占める他の共重合可能なモノマーの
割合は、全モノマーの10〜50重量%の範囲で調節するの
が望ましい。本発明では、他の共重合可能なモノマーの
うちでも、特にメチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニ
ル、グリシジル(メタ)アクリレート等がガラス転移温
度や接着性能等の面から好ましく使用される。
本発明で使用するアクリル系共重合体樹脂は、上記の
如きモノマーを塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、
乳化重合法等の任意の方法で重合するか、又は、予めエ
ポキシ基を有するビニルモノマーを構成モノマーとする
アクリル系共重合体を重合した後、これにヒドロキシル
基を有するビニルモノマー、アミノ基を有するビニルモ
ノマー、或いはカルボキシル基を有するビニルモノマー
を付加せしめてアクリル系共重合体樹脂中にエチレン性
不飽和結合を導入して調製される。なお、かかる共重合
体樹脂中へのエチレン性不飽和結合の導入は、アクリル
系共重合体樹脂と後述の粘着付与剤樹脂とで粘着剤組成
物を構成する場合には必須であるが、ラジカル重合性二
重結合を有するモノマー及び/又はオリゴマーを併用し
て粘着剤組成物を構成する場合には必ずしも必要ではな
い。
また、アクリル系共重合体樹脂には、粘着剤組成物の
塗布適性を阻害しない範囲で多官能ビニルモノマーを共
重合することもできる。かかる多官能ビニルモノマーの
具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3
−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメ
チロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジビニル
ベンゼン、N,N′−メチレンビスアクリルアミド、1,4−
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明において、アクリル系共重合体樹脂の重量平均
分子量は、特に限定するものではないが、1×104未満
では電離性放射線を照射しても充分な保持力と接着力を
有する粘着剤組成物が得られぬ恐れがあり、また5×10
5を超えると高温で加熱しても低粘度で塗布適性の良好
な粘着剤組成物を得難いため、1×104〜5×105、より
好ましくは1×105〜3×105程度の分子量が望ましい。
更に、本発明のアクリル系共重合体樹脂には、樹脂の
物性を向上させるため、各種可塑剤、老化防止剤、安定
剤、オイル等の軟化剤、充填剤、顔料、着色剤等を適宜
添加することもできる。
本発明は、上述の如き(a)カルボキシル基を有する
モノマー0.1〜20重量%およびC4〜18アルキルエステ
ルを有するビニルモノマー50〜90重量%、更にエポキシ
基を有するビニルモノマーを少なくとも構成モノマーと
して有するアクリル系共重合体に、ヒドロキシル基、ア
ミノ基、或はカルボキシル基を有するビニルモノマーを
反応させて側鎖にエチレン性不飽和結合を有するアクリ
ル系共重合体樹脂に、JIS K 2207に基づく軟化点が100
℃以上であり、電離性放射線により重合しない粘着付与
剤樹脂を(a)成分の全固形分に対して1〜25重量%含
有せしめたところに重大な特徴を有する。
ちなみに、本発明の如き電離性放射線硬化型粘着剤組
成物に軟化点が100℃未満の粘着付与剤樹脂のみを使用
した場合には、高い保持力および無極性高分子物質に対
する充分な接着力を有する粘着剤組成物が得られず、ま
た曲面貼り付け適性も低下してしまうため、本発明では
軟化点が100℃以上の粘着付与剤樹脂を必須成分として
使用するものである。
かかる粘着付与剤樹脂の具体例としては、ロジン又は
その誘導体、変成ロジン又はその誘導体、テルペン系樹
脂、テルペン変成体又はその誘導体、石油系樹脂、シク
ロペンタジエン樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹
脂、キシレン系樹脂、クマロンインデン樹脂、ビニルト
ルエン−α−メチルスチレン共重合体樹脂、アルキルフ
ェノールアセチレン樹脂等が挙げられ、本発明では、こ
れらの各種樹脂のうちでも軟化点が100℃以上のものを
選択的に使用するものである。なお、これらの粘着付与
剤樹脂は2種以上を併用してもよい。また、粘着付与剤
樹脂の相溶性を向上せしめるために軟化点が100℃未満
の粘着付与剤樹脂を併用することも可能であるが、併用
する場合の軟化点100℃未満の粘着付与剤樹脂の使用量
は、軟化点が100℃以上の粘着付与剤樹脂の60重量%以
下、好ましくは50重量%以下にとどめるのが望ましい
い。
本発明では、特定の軟化点を有する粘着付与剤樹脂を
特定量使用するものであるが、1重量%未満では充分な
効果が得られず、また25重量%を越えると電離性放射線
照射による硬化後の粘着剤が硬くなり過ぎてJIS Z 0237
に規定されるタック(球転法)が低くなったり、充分な
接着力が得られなかったり、さらには電離性放射線照射
による硬化が阻害される等の粘着物性のバランスがくず
れてしまい不都合となるため、1〜25重量%、好ましく
は2〜20重量%とするものである。
上記の如く、本発明の電離性放射線硬化型粘着剤組成
物は、(a)カルボキシル基を有するモノマー0.1〜20
重量%およびC4〜18アルキルエステルを有するビニル
モノマー50〜90重量%、更にエポキシ基を有するビニル
モノマーを少なくとも構成モノマーとして有するアクリ
ル系共重合体に、ヒドロキシル基、アミノ基、或はカル
ボキシル基を有するビニルモノマーを反応させて側鎖に
エチレン性不飽和結合を有するアクリル系共重合体樹脂
と粘着付与剤樹脂とを必須成分とし、さらに必要に応じ
て各種添加剤が添加されて調製される。
本発明においては、はじき現象を伴うことなく、均一
で適性な厚みを持った粘着剤層を形成するために、粘着
剤組成物の塗布時の粘度が5×101〜2×105cps、より
好ましくは1×102〜1×105cpsの範囲となるようにす
るのが望ましい。
粘着剤組成物の粘度を上記範囲内に調節する方法とし
ては、例えば粘度を低下させる場合には、使用するア
クリル系共重合体樹脂の重量平均分子量を小さくする、
アクリル系共重合体樹脂に対するモノマー及び/又は
オリゴマーの配合比率を高くする、粘着剤組成物を加
熱する等の方法が挙げられるが、粘着剤組成を加熱す
る(ホットメルト法)方法が望ましい。
粘着剤組成物を剥離シートあるいは表面基材に塗布す
る方法については特に限定されず、ダイコーター、ロー
ルコーター、グラビアコーター、ブレードコーター等の
各種装置が適宜使用でき、また加熱が必要な場合には各
種塗布装置に加熱装置を適宜付設する。粘着剤組成物の
塗布量は、一般に3〜100g/m2程度の範囲で調節するの
が好ましく、特に5〜70g/m2程度の範囲とするのが望ま
しい。
本発明の粘着シートにおいて、使用する剥離シートは
特に限定されず、各種市販の剥離シートが使用できる。
具体的には、上質紙、中質紙、クラフト紙等の一般紙、
及びこれらをスーパーカレンダー処理して平滑性を高め
たものにポリエチレンやポリプロピレンをラミネートし
たポリラミ紙を剥離基体として、これにシリコン化合物
やフッ素化合物等の剥離剤を塗布したもの;グラシン紙
のような高密度原紙に剥離剤を塗布したもの;グラシン
紙のような高密度原紙にポリエチレンやポリプロピレン
をラミネートし、これに剥離剤を塗布したもの;クレー
コート紙に剥離剤を塗布したもの;ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、
ポリ塩化ビニル等をフィルムの単独あるいは積層物に剥
離剤を塗布したもの等が挙げられるまた、剥離シートと
して、剥離剤を塗布する面と反対の面にポリエチレンや
ポリプロピレンをラミネートした物や、塩化ビニリデン
樹脂、アクリル樹脂等の樹脂を塗布して耐水化やカール
防止処理を施したものも使用できる。
表面基材としては、中質紙、上質紙、コート紙、キャ
スト紙、含浸紙、布、不織布等の繊維状基材、セロハ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビ
ニリデン、酢酸セルロース、ポリカーボネート等のフィ
ルム基材、及びその蒸着物、コート物、積層物等、更に
は金属フォイル等が使用できる。
かくして本発明の粘着シートは、剥離シート又は表面
基材に粘着剤組成物をホットメルト法で塗布し、電離性
放射線を塗布面に照射して粘着剤化した後、表面基材又
は剥離シートを粘着剤面に貼り合わせるか、或いは、剥
離シート又は表面基材に粘着剤組成物をホットメルト法
で塗布し、表面基材又は剥離シートを塗布面に貼り合わ
せた後に電離性放射線を照射することによって形成され
る。
電離性放射線としては、紫外線、電子線、γ線等が使
用できるが、特に電子線には透過性、エネルギー効率、
取り扱いの容易さの点で好ましい。なお、電子線照射の
際の線量は、0.5〜20Mrad、好ましくは1〜10Mradの範
囲で調節するのが望ましい。
「実施例」 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する
が、勿論本発明はこれらに限定されるものではない。な
お例中の塗布量、部数、混合割合等は全て固形分で示し
た。
実施例1 2−エチルヘキシルアクリレート70重量部、メチルメ
タクリレート8重量部、酢酸ビニル4重量部、アクリル
酸3重量部、グリシジルメタクリレート15重量部のモノ
マー組成で、重量平均分子量1.5×105のアクリル系共重
合体樹脂を溶液重合法により重合した。次いで、このア
クリル系共重合体樹脂溶液にアクリル酸10重量部を添加
して付加反応を行った後、軟化点125℃のロジンエステ
ル系粘着付与剤樹脂(荒川化学工業(株)製,商品名
「スーパーエステルA−125」)を10重量部加えた。
かくして調製した電離性放射線硬化型粘着剤組成物の
溶液から溶剤を除去し、電離性放射線硬化型粘着剤組成
物を得た。
この電離性放射線硬化型粘着剤組成物を150℃に加熱
し、ダイコーターにて、市販の50μのポリエステルフィ
ルム上に塗布量が25g/m2となるようにホットメルト法に
より塗布し、この塗布面に17KVの加速電圧で4Mradの照
射線量で電子線照射処理を行い、次いで市販のポリエチ
レンラミネート剥離シートを貼り合わせて粘着シートを
製造した。
この粘着シートの性能は、第1表に記載の如くであっ
た。
比較例1〜3 2−エチルヘキシルアクリレート80重量部、メチルメ
タクリレート11重量部、酢酸ビニル4重量部、アクリル
酸5重量部のモノマー組成で、重量平均分子量2×105
のアクリル系共重合体樹脂を溶液重合法により重合し
た。
このアクリル系共重合体樹脂100重量部に対して、ラ
ジカル重合性二重結合を有する3官能型モノマーとして
1,3,5−トリス(2−アクリロキシエチル)シアヌル酸
(東亜合成化学工業(株)製,商品名「アロニックスM
−315」)を4重量部加えた。粘着付与剤樹脂は配合し
なかった。
かくして調製した電離性放射線硬化型粘着剤組成物の
溶液から溶剤を除去し、電離性放射線硬化型粘着剤組成
物を得た。
この電離性放射線硬化型粘着剤組成物を150℃に加熱
し、ダイコーターにて、市販の50μのポリエステルフィ
ルム上に塗布量が25g/m2となるようにホットメルト法に
より塗布し、この塗布面に165KVの加速電圧で2Mrad(比
較例1)、3Mrad(比較例2)、及び4Mrad(比較例3)
の各照射量で電子線照射処理を行い、次いで市販のポリ
エチレンラミネート剥離シートを張り合わせて3種類の
粘着シートを製造した。
これらの粘着シートの性能は、第1表に記載の如くで
あった。
比較例4 粘着付与剤樹脂として、軟化点が75℃のロジンエステ
ル系樹脂(荒川化学(株)製,商品名「スーパーエステ
ルA−75」)8.7重量部を使用した以外は比較例1と同
様にして電離性放射線硬化型粘着剤組成物を得た。
この電離性放射線硬化型粘着剤組成物を用いた以外は
実施例1と同様にして粘着シートを製造した。
この粘着シートの性能は、第1表に記載の如くであっ
た。
比較例5 粘着付与剤樹脂として、軟化点が95℃の石油系樹脂
(三菱石油(株)製,商品名「オリゴテック1300」)8.
7重量部を使用した以外は比較例4と同様にして粘着シ
ートを製造した。
この粘着シートの性能は、第1表に記載の如くであっ
た。
比較例6 粘着付与剤樹脂として、軟化点が80℃のテルペンフェ
ノール系樹脂(安原油脂工業(株)製,商品名「YSポリ
スターT−80」)8.7重量部を使用した以外は比較例4
と同様にして粘着シートを製造した。
この粘着シートの性能は、第1表に記載の如くであっ
た。
比較例7 粘着付与剤樹脂として、軟化点125℃のロジンエステ
ル系粘着付与剤樹脂(荒川化学工業(株)製,商品名
「スーパーエステルA−125」)を0.5重量部を使用した
以外は比較例4と同様にして粘着シートを製造した。
この粘着シートの性能は、第1表に記載の如くであっ
た。
比較例8 粘着付与剤樹脂の添加量を40重量部とした以外は比較
例7と同様にして粘着シートを製造した。
この粘着シートの性能は、第1表に記載の如くであっ
た。
(注)*1SUS……ステンレス板 *2PE……ポリエチレンラミネート紙 *2Z……不連続剥離(zipping)を示す 接着力……JIS Z 0237に規定される180゜剥離法
に従って測定した。なおPEへの接着力はポリエチレンラ
ミネート紙を被着体として使用し、測定した。
保持力……JIS Z 0237に従い、落下するまでの時
間を測定した。
曲面貼り付け適性……粘着シートの小片をポリエ
チレン棒(直径:13mm)に貼り付け、両端からの浮き上
がりを目視判定した。
○:浮き上がりがない。
△:多少浮き上がりが発生し、実用上問題があるレベ
ル。
×:完全に浮き上がる。
「効果」 本発明の電離性放射線硬化型粘着剤組成物は、あらゆ
る被着体に対して優れた接着力を示し、且つ保持力も高
く、しかも曲面貼り付け適性にも優れた粘着剤組成物で
あり、この電離性放射線硬化型粘着剤組成物をホットメ
ルト法で塗布して設けた粘着シートはこれらの粘着物性
に優れたものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−18774(JP,A) 特開 平1−66280(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面基材、粘着剤層及び剥離シートを積層
    してなる粘着シートにおいて、該粘着剤層が、カルボキ
    シル基を有するモノマー0.1〜20重量%およびC4〜18
    アルキルエステルを有するビニルモノマー50〜90重量
    %、更にエポキシ基を有するビニルモノマーを少なくと
    も構成モノマーとして有するアクリル系共重合体に、ヒ
    ドロキシル基、アミノ基、或はカルボキシル基を有する
    ビニルモノマーを反応させて側鎖にエチレン性不飽和結
    合を有するアクリル系共重合体樹脂と、軟化点(JIS
    K 2207)が100℃以上であり、電離性放射線により重
    合しない粘着付与剤樹脂をアクリル系共重合体樹脂成分
    の全固形分に対して1〜25重量%含有する粘着剤組成物
    をホットメルト法で塗布した後、電離性放射線を照射し
    て硬化せしめた層であることを特徴とする粘着シート。
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