JP2974075B2 - 走行作業機における操向制御装置 - Google Patents

走行作業機における操向制御装置

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JP2974075B2 JP1278074A JP27807489A JP2974075B2 JP 2974075 B2 JP2974075 B2 JP 2974075B2 JP 1278074 A JP1278074 A JP 1278074A JP 27807489 A JP27807489 A JP 27807489A JP 2974075 B2 JP2974075 B2 JP 2974075B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コンバインや農作業用または土木用のトラ
クタ等の左右一対の走行クローラを備えた走行作業機に
おける操向制御装置に関するものである。
〔従来の技術〕
コンバインやトラクタ等の走行作業機における走行部
を左右一対の走行クローラにて構成し、各走行クローラ
を、一つの油圧ポンプと油圧モータとの組により駆動さ
せる、換言すれば、左右の走行クローラを左右独立の油
圧駆動系統(2ポンプ、2モータ形式)にて駆動させて
前進、旋回の操作を実行することが、例えば、特公昭54
−34972号公報に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
この先行技術によれば、作物列の検出操作と、左右の
油圧モータの回転数を制御するための各流量制御弁と、
電気的制御回路とを備え、検出装置による旋回指令信号
を流量制御弁に与えて、左右の走行クローラに対する各
油圧モータの回転数を各々変化させるように制御し、前
記検出装置からの信号がないときには、前記流量制御弁
に直進指令信号を与えて機体を直進させるように制御す
るのであり、この制御ではいわゆる無人式の自動操向・
操向を行う場合に適用されるものであった。
しかしながら従来では、作業者が機体に搭乗して操向
・走行操作する場合において、左右旋回は、旋回内側で
ある右または左の走行クローラの回転数を減少または停
止させるべく左右別々のクラッチまたは操作レバーを操
作する必要があり、クラッチの場合は両足を、操作レバ
ーの場合は両手を使わねばならず、手間が掛かる。
しかも、旋回外側の走行クローラの回転数を直進の状
態と同じにすると、急速旋回となり、安全性に欠けると
いう問題があった。
この問題を解決するため、実開昭61−133470号公報で
は、モノレバー式指令信号発生手段にて、その座標の原
点からの1本の操作レバーの操作による指定された座標
位置に応じて、左右の走行クローラの速度を各別の制御
することが開示されている。しかし、この技術では、例
えば、前進右折の操作レバーの操作により、旋回外側で
ある左走行クローラは直進時の速度に所定速度を加算す
る一方、旋回内側の右走行クローラは前記所定速度にて
前進させるというものであるので、旋回外側の走行速度
が前進時より加速されることになり、急激な旋回に成り
やすく、走行作業機に搭乗するオペレータに大きな遠心
力が作用して振り回され易いという問題があった。
本発明では、これらの課題を解決することを目的とす
るものである。
〔課題を解決するための手段〕
そのため、本発明の走行作業機における操向制御装置
は、走行作業機における左右一対の走行クローラに、油
圧ポンプおよび油圧モータから成る左右別別の油圧式駆
動手段にて各々動力伝達するように構成し、前記左右の
油圧モータの回転数及び回転方向を制御する制御手段を
備えて成る走行作業機において、走行作業機に設けた一
つの操作具の操作にて旋回操作を実行する制御手段を設
け、該制御手段は、旋回時には、前後直進時の速度から
一定割合で左右両走行クローラを減速させ、且つ旋回内
側の走行クローラをさらに減速するように制御するもの
である。
〔発明の効果〕
このように本発明では、一つの操作具の旋回操作にて
走行作業機を左右に旋回できるので、従来の複数の旋回
用操作レバーを別々に操作するのに比べ、手動操作が格
段に簡略化される。
そして、適宜速度になる前進または後退の直進状態か
ら前記1つの操作具を操作して旋回させるとき、制御手
段が、走行作業機の左右両走行クローラの速度を直進時
の速度から一定割合で減速し、さらに旋回内側の走行ク
ローラの速度を減速させるように自動制御するので、直
進から旋回に移るとき、オペレータに作用する遠心力が
あまり大きくなく、格段に安全な旋回作業を簡単に行う
ことができるという顕著な効果を有するのである。
〔実施例〕
次に本発明を具体化した実施例について説明する。符
号1は左右一対の走行クローラ2a,2bを有する汎用コン
バインの走行機体で、該走行機体1上には脱穀装置3を
搭載し、該脱穀装置3における扱室内の扱胴を、その軸
線が走行機体1の進行方向に沿うように配設し、その下
方には受け網とシーブ等による揺動選別装置と唐箕フア
ンの風による風選別装置とを備える。
刈取前処理装置4は、前記脱穀装置3の前部に開口
し、油圧シリンダ6にて昇降自在な角筒状のフイーダハ
ウス5と、該フイーダハウス5の前端に連設した横長の
バケット状のプラットホーム7と、該プラットホーム7
内に横設した掻き込みオーガ8と、その前方位置のタイ
ンバー付きリール9と、プラットホーム7下面側に左右
長手に配設したバリカン状の刈刃10とから成る。
第3図に示すように、前記左走行クローラ2aと右走行
クローラ2bとは、各々別系統の油圧式駆動手段である1
油圧ポンプ・1油圧モータにて別々に駆動する。
即ち、走行機体1の搭載の一つのエンジン11から左右
の油圧ポンプ12a,12bに動力伝達してこれらを各々独立
的に駆動する一方、左油圧ポンプ12aからの油圧にて左
油圧モータ13aを駆動し、この左油圧モータ13aにて左走
行クローラ2aを別々に駆動する。
他方、右油圧ポンプ12bにて右油圧モータ13bを駆動
し、この右油圧モータ13bにて右走行クローラ2bを駆動
する。
また、符号14a,14bは前記各油圧モータ13a,13bに対す
る制御弁で、各油圧モータにおける傾斜角度を調節する
ための油圧流量等を制御することにより、各油圧モータ
13a,13bの回転数及びその回転方向を正逆変更可能に構
成するものとする。
符号15a,15bは前記左右各油圧モータ13の出力軸また
は走行軸16の回転数を検出する車速センサーで、各車速
センサーは軸と一体的に回転する歯面に電磁ピックアッ
プを近接させてその磁界の周期的変動から回転数を検出
する等のセンサーを用いることができる。
符号17は走行機体1上の操縦部に設けた一つの操作具
としての一本の操作レバーで、該操作レバー17は走行機
体1の前後方向(A−B方向)と、左右方向(C−D方
向)とに回動可能に構成されている。
その一つの実施例は、第4図から第6図に示すよう
に、前後フレーム18,19間に横設した前後軸20に対して
その軸線廻りにのみ回動自在に上面開放状の函体21を装
着し、該函体21の左右両側板21a,21aに回動自在に装架
した横軸22には、当該横軸22と一体的に回動する操作レ
バー17を取付けし、操作レバー17の下端には横軸22の軸
線を回転中心とする車速ポテンショメータ23の円弧状の
抵抗体23aの表面に摺動接触する摺動子24を設け、前記
函体21の前後側板の内一方の側板21b外面に突出させた
摺動子25が摺動接触する円弧状の抵抗体26aを備えた旋
回ポテンショメータ26は、前期前後軸20を回転中心とす
るように後フレーム19等に固定するものである。
この構成によれば、操作レバー17は、前後方向(A−
B方向)に適宜角度(θ1)回動(傾斜)した状態で、
左右方向(C−D方向)に適宜角度(θ2)回動(傾
斜)させることができるものであり、前記前後方向の傾
斜θ1角度に応じて摺動子24と抵抗体23aにおける端子2
8との間の抵抗値R1が変化して、これに応じた電位(電
圧)の信号を出し、左右方向の傾斜θ2角度に応じて摺
動子25と抵抗体26aにおける端子29との間の抵抗値R2が
変化して、これに応じた電位(電圧)の信号を出すもの
である。
なお、別の実施例としては、適宜構造の車速ポテンシ
ョメータを函体21の一側板21aの内面または外面に固着
し、前記操作レバー17の前後方向(A−B方向)の回動
に応じて回動する横軸22と前記車速ポテンショメータと
の相対角度位置に応じて電位の異なる信号を出すように
構成する一方、前後軸20に固着した旋回ポテンショメー
タと、前記前後軸20の軸線廻りに回動自在な函体21との
相対的回動角度に応じて電位の異なる出力を出すように
構成しても良いのである。
また、前記操作レバー17の手元把持部には、押しボタ
ン式の芯地旋回スイッチ30を備え、該芯地旋回スイッチ
30は、親指にて押圧でき、初め押しボタンを押し込むと
ロック状態となり、さらに押すとロックが解除されて復
帰し、押し状態(ON)とロック解除状態(OFF)とが交
互の押圧作用により選択保持できる構成を備えている。
第7図は、操向制御を実行する制御手段としての中央
制御装置31に対する入力部・出力部を示す図で、入力イ
ンタフェース部には、芯地旋回スイッチ30、前記旋回ポ
テンショメータ26、車速ポテンショメータ23、スイッチ
のONまたはOFFへの切換えで車速を一定比率で減速また
は増速するための副変速スイッチ32、後述のフローチャ
ートに従って左右の油圧モータの回転数を制御し、車速
を所定の値になるように制御を実行するときにONさせて
おく自動車速スイッチ33、左右の車速センサー15a,15
b、植立穀稈の列に沿うようにコンバインを自動操舵す
ることを選択するときONにする自動操向スイッチ34、該
自動操向作業時の条刈りを選択する刈り、横刈りを選択
する刈り取り選択センサー35、この自動操向作業時に左
側の植立穀稈の列までの距離の大小を検出する左穀稈セ
ンサー36と右穀稈センサー37、エンジン11の回転数を検
出するエンジン回転数センサー38とを各々接続する。
中央制御装置31からの制御信号は、出力インタフェー
ス部を介して前記左右両側の制御弁14a,14bのためのソ
レノイド40,41に出力するものであり、また、自動操向
スイッチ34がONとなって自動操向制御を実行していると
き点灯する自動操向ランプ42や自動車速スイッチ33のON
にて自動車速制御を実行しているときに自動車速ランプ
43や後退時に鳴る後退ブザー44を各々接続する。
次に、第8図〜第11図で示すフローチャートに従っ
て、車速制御及び操向制御の態様を説明する。
第8図はメインフローチャートで、スタートに続き、
ステップS1にて前記自動車速スイッチ33がONか否かを判
別し、no(自動車速スイッチ33がOFF)のときにはステ
ップS2にて手動車速制御サブルーチンに入る。この手動
車速制御サブルーチンは、機体の直進走行速度の変更
を、前記操作レバー17の回動操作にて作業者が任意に実
行できるものであり、後述の自動車速制御や、自動操向
制御時に割り込んで実行できる優先操作でもある。
この手動車速制御サブルーチンでは、作業者が前記一
本の操作レバー17の前方向または後方向に回動傾斜させ
ることにより、その角度に応じた車速ポテンショメータ
23の出力信号にて車速の目標値がセットされ、この目標
値になるように、左右の油圧モータ13a,13bの両方の斜
板角度を同じ所定の値にセットし、コンバインを所定の
目標値の速度で直進走行させるものである。現在の車速
が目標値になっているか否かは車速センサー15,15bにて
検出し、フイードバック制御される。
これらの場合、操作レバー17を直立状態では左右両油
圧モータの回転速度とも零(中立位置)であり、左右両
側に傾斜させずに前傾斜すれば、走行機体1前進であ
り、且つその傾斜角度θ1が大きくなる程前進速度が大
きくなる、同様に操作レバー17を左右両側に傾斜させず
に後傾すると走行機体1は後退し、操作レバーの後傾角
度が大きくなるとそれに比例して後退速度も大きくな
る。
なお、操作レバー17を前傾(車速ポテンショメータの
前進ゾーン)から後傾(車速ポテンショメータの後退ゾ
ーン)へ、その反対の前傾から後傾へ回動するとき、前
記中立位置(略垂直状態)の位置を通過すれば、適宜時
間(実施例では略1秒間)走行速度零の状態を保持(ニ
ュートラルの出力値を一定時間保持)してから前進から
後退、又は後退から前進するように切り換え、機械的機
構の損傷防止、走行操作時の衝撃を無くするようにして
いる。
また、操作レバー17は左右方向にも回動(傾斜)可能
であるが、左右傾斜角度(θ2)が所定の僅少範囲内に
ある(旋回ポテンショメータ26の出力が直進ゾーン内に
ある)ときには、後述のいわゆる左右旋回を実行しない
不感帯としている。
第9図は手動車速制御サブルーチンを示し、ステップ
Q1にて、芯地旋回スイッチ30がONされているか否かを判
別し、yes(芯地旋回スイッチ30がON)のときには、後
述の芯地旋回車速制御(ステップQ5)を実行し、no
(芯地旋回スイッチ30がOFF)のときには、次のステッ
プQ2にて旋回ポテンショメータ26が直進ゾーン内(操作
レバー17の左右回動(傾斜)角度(θ2)が所定の僅少
範囲内)にあるか否かを判別し、yes(直進ゾーン内)
のときには、後述の直進車速制御(ステップQ3)を実
行し、no(直進ゾーン範囲外)のときには、後述の旋回
車速制御(ステップQ4)を実行するのである。
〔直進車速制御(ステップQ3)〕 この状態では、芯地旋回スイッチ30はOFFであり、作
業者が操作レバー17から手を離した現状の車速を維持す
る。つまり、左右両走行クローラ2a,2bが同方向に駆動
し、且つ両者の走行速度が一致するように左右両油圧モ
ータ13a,13bを同方向に駆動し且つ回転数を一致させる
べく、中央制御装置31から制御弁14a,14bのソレノイド4
0,41に各々所定の目標値を有する出力信号を送るのであ
る。
例えば操作レバー17の傾斜角度に対応する車速ポテン
ショメータ23の出力値(SP)に対して、該出力SPに比例
する比例関係f1(SP)を、予め中央制御装置31内の記憶
部に設定したマップ若しくは関数表にて選択し、この比
例関数により、右制御弁14bに送る出力信号の右目標値R
1=f1(SP)と、左制御弁14aに送る出力信号の左目標値
L1=R1とを、中央制御装置31にて演算・出力するのであ
る。
このように、直進車速制御では、作業者が手動操作で
動かした操作レバー17の前傾(後傾)角度に対応する目
標速度を維持して直進的に前進または後退するのであ
る。
〔旋回車速制御(ステップQ4)〕 この制御では、作業者が操作レバー17を前傾または後
傾させた状態で右に傾斜させると右旋回し、左に傾斜せ
さると左旋回する。そして、その旋回時の速度は操作レ
バーの傾斜角度に対応する前進速度V1または後退速度の
V2の略1/2程度等に減速するようにセットするものであ
る。
つまり、左右両走行クローラ2a,2bが同方向に駆動
し、且つ旋回外側の走行クローラの走行速度は、直進時
の速度の略1/2程度まで減速させると同時に旋回内側の
走行クローラの速度は前記旋回外側の速度よりさらに減
速するように、左右両油圧モータ13a,13bの回転数を各
々減少させるべく、中央制御装置31から制御弁14a,14b
のソレノイド40,41に各々所定の目標値を有する出力信
号を送るのである。
例えば、左旋回すべく、作業者が操作レバー17を左側
に向かって適宜角度倒すとき、前記直進車速における操
作レバー17の傾斜角度に対応する車速ポテンショメータ
23の出力値(SP)に対して、該出力SPに比例する比例関
数f1(SP)を演算する(既に求められている場合もあ
る)一方、操作レバー17の左右方向の傾斜角度に対応す
る旋回ポテンショメータ26の出力値(TP)とするとき、
この出力TPに比例する比例関数f2(TP)及びf5(TP)を
演算して求め、これらの比例関数により、旋回外側に対
応する右制御弁14bに送る出力信号の右目標値R2=f2(T
P)×f1(SP)と、旋回内側に対応する左制御弁14aに送
る出力信号の左目標値L2=R2×f5(TP)とを、中央制御
装置31にて演算・出力するのである。
この場合、前記比例関数f5(TP)は旋回外側の速度よ
り旋回内側の速度を一層減速するために設定するもので
ある。また、これらの関数関係から理解できるように、
旋回半径が小さい場合、つまり操作レバー17の右または
左への傾斜角度θ2が大きいほど、左右両側の走行クロ
ーラ速度がより減速されるようにすることで、小回りす
るときの走行安定性を損なわないようにしている。
旋回方向が前記と逆の場合には、前記出力信号の右及
び左の目標値の関係を逆にする。
なお、操作レバー17を、左から右または右から左とい
うように、旋回方向を切換えると、いきなり反対方向の
旋回制御を実行しないで、適宜時間(実施例では0、5
秒)一旦直進車速制御の出力値を出すようにし、操縦の
安全を図っている。
〔芯地旋回制御(ステップQ5)〕 この制御では、前記芯地旋回スイッチ30をONにしなが
ら操作レバー17を右または左に傾動すれば、いわゆる芯
地旋回を実行するものであり、この場合、操作レバー17
が前傾状態では前進時における芯地旋回となり、操作レ
バー17が後傾しておれば、後退時の芯地旋回を実行する
ことになる。
例えば、操作レバー17を適宜前傾状態にて右傾斜させ
ると、旋回内径側である右側走行クローラ2を後退動
し、旋回外側の左走行クローラ2を前進動させるように
左右の油圧モータは互いに正逆回転する。
反対に適宜前傾状態にて左傾斜させると、旋回内径側
である左側走行クローラ2を後退動し、旋回外側の右走
行クローラ2を前進動させるように左右の油圧モータは
互いに正逆回転する。
これの場合の左右両走行クローラ2,2の速度を直進時
の略1/4程度まで大きく減速させるものである。
つまり、左右両走行クローラ2a,2bを互いに反対方向
に駆動し、且つ両走行クローラの走行速度を、直進特の
速度の略1/4程度まで減速するように、左右両油圧モー
タ13a,13bの回転方向及び回転数を各々減少させるべ
く、中央制御装置31から制御弁14a,14bのソレノイド40,
41に各々所定の目標値を有する出力信号を送るのであ
る。
例えば、左方向へ芯地旋回すべく、作業者が芯地旋回
スイッチ30を押して操作レバー17を左側に向かって適宜
角度倒すとき、前記直進車速における操作レバー17の傾
斜角度に対応する車速ポテンショメータ23の出力値(S
P)に対して、該出力SPに比例する比例関数f1(SP)を
演算する(既に求められている場合もある)一方、操作
レバー17の左右方向の傾斜角度に対応する旋回ポテンシ
ョメータ26の出力値(TP)とするとき、この出力TPに比
例する比例関数f4(TP)を演算して求め、これらの比例
関数により、旋回外側に対応する右制御弁14bに送る出
力信号の右目標値R3=f4(TP)×f1(SP)と、旋回内側
に対応する左制御弁14aに送る出力信号の左目標値L3=
−R3とを、中央制御装置31にて演算・出力するのであ
る。
操作レバー17の左右への傾斜角度が大きくなれば、前
記減速程度を大きくするように設定する。
なお、この芯地旋回スイッチ30がONからOFFに変更さ
れたときには、芯地旋回スイッチ30がONの時の車速にOF
F時の車速を加えて2で割った中間的速度を、適宜時間
(実施例では6/10秒程度)持続して後、OFF時の車速に
なるように制御する。
また、芯地旋回スイッチ30をONにした状態であって、
操作レバー17を左右に傾斜させていないときには、左右
両走行クローラ2,2の速度を現在直進時の略1/4程度まで
大きく減速させて直進するものである。
前記各手動車速制御において副変速スイッチ32のONに
て、例えばOFFの場合の速度の略1/2まで減速することが
できる。
前記第8図のステップS1にてyes(自動車速スイッチ3
3がON)と判断するときには、自動車速制御サブルーチ
ンに入る(ステップS3)。
第10図は、自動車速制御サブルーチンを示し、ステッ
プP1にて車速ポテンショメータ23の出力値が変化した
(換言すると作業者の操作により操作レバー17の前後方
向回動(傾斜)角度が変化した)か否かを判別する。
ステップP1にてyesと判別するときは、前記操作レバ
ー17の回動操作(手動)の結果を優先するため、前記手
動車速サブルーチンを実行する(ステップP2)。
前記ステップP1にてno(操作レバー17の前後方向回動
(傾斜)角度に変化なし)のときには、ステップP3にて
芯地旋回スイッチ30がONされているか否かを判別し、ye
s(芯地旋回スイッチ30がON)のときには、後述の芯地
旋回車速制御(ステップP4)を、実行し、no(芯地旋
回スイッチ30がOFF)のときには、次のステップP5にて
旋回ポテンショメータ26が直進ゾーン内(操作レバー17
の左右回動(傾斜)角度(θ2)が所定の僅少範囲内)
にあるか否かを判別し、yes(直進ゾーン内)のときに
は、後述の直進車速制御(ステップP6)を実行し、no
(直進ゾーン範囲外)のときには、後述の旋回車速制御
(ステップP7)を実行するのである。
〔直進車速制御(ステップP6)〕 この状態では、芯地旋回スイッチ30はOFFであり、作
業者が操作レバー17から手を離した現状の車速を維持す
る。
自動車速制御では、エンジン11の出力(負荷)を電子
ガバナー(図示せず)にて検出し、負荷に余力がある場
合には、燃料供給量(噴射量)を増加させて所定の出力
(例えば定格出力)になるようにエンジン回転数も増加
させる。これにより、左右油圧ポンプの回転数、ひいて
は各油圧モータの回転数も増加させる。反対にエンジン
に大きな負荷が掛かっているときには所定の負荷(出
力)までエンジン回転数を減少させ、前記各油圧モータ
の回転数を減少させるという自動車速制御を実行する。
この場合、直進制御であるから、左右両走行クローラ
2a,2bが同方向に駆動し、且つ両者の走行速度が一致す
るように左右両油圧モータ13a,13bを同方向に駆動し且
つ回転数を一致させるべく、中央制御装置31から制御弁
14a,14bのソレノイド40,41に各々所定の目標値を有する
出力信号を送るのである。
そして、この目標値は、現在のエンジン負荷の状態か
ら決定され、該エンジン負荷に関連された関数f6(エン
ジン負荷)を、予め中央制御装置31内の記憶部に設定し
たマップ若しくは関数表にて選択し、右制御弁14bに送
る出力信号の右目標値R4=f6(現在のエンジン負荷)
と、左制御弁14aに送る出力信号の左目標値L4=R4と
を、中央制御装置31にて演算・出力するのである。
〔旋回車速制御(ステップP7)〕 この制御では、作業者が操作レバー17を右に傾斜させ
ると右旋回し、左に傾斜せさると左旋回する。そして、
その旋回時の速度は、現在の車速(エンジン負荷を最適
にするような車速)前進速度V3の略1/2程度等に減速す
るようにセットするものである。
つまり、左右両走行クローラ2a,2bが同方向に駆動
し、且つ旋回外側の走行クローラの走行速度は、直進時
の速度の略1/2程度まで減速させると同時に旋回内側の
走行クローラの速度は前記旋回外側の速度よりさらに減
速するように、左右両油圧モータ13a,13bの回転数を各
々減少させるべく、中央制御装置31から制御弁14a,14b
のソレノイド40,41に各々所定の目標値を有する出力信
号を送るのである。
この場合、現在のエンジン負荷に関連する関数f6(現
在のエンジン負荷)を演算する一方、操作レバー17の左
右方向の傾斜角度の対応する旋回ポテンショメータ26の
出力値(TP)とするとき、この出力TPに比例する比例関
数f7(TP)及びf8(TP)を演算して求め、これらの比例
関数により、旋回外側に対応する右制御弁14bに送る出
力信号の右目標値R5=f7(TP)×f6と、旋回内側に対応
する左制御弁14aに送る出力信号の左目標値L5=R5×f8
(TP)とを、中央制御装置31にて演算・出力するのであ
る。
この場合、前記比例関数f8(TP)は旋回外側の速度よ
り旋回内側の速度を一層減速するために設定するもので
ある。また、これらの関数関係から理解できるように、
旋回半径が小さい場合、つまり操作レバー17の右または
左への傾斜角度θ2が大きいほど、左右両側の走行クロ
ーラ速度がより減速されるようにすることで、小回りす
るときの走行安定性を損なわないようにしている。
旋回方向が前記と逆の場合には、前記出力信号の右及
び左の目標値の関係を逆にする。
なお、操作レバー17を、左から右または右から左とい
うように、旋回方向を切換えると、いきなり反対方向の
旋回制御を実行しないで、適宜時間(実施例では0、5
秒)一旦直進車速制御の出力値を出すようにし、操縦の
安全を図っている。
〔芯地旋回制御(ステップP4)〕 この制御では、前記芯地旋回スイッチ30をONにしなが
ら操作レバー17を右または左に傾動すれば、いわゆる芯
地旋回を実行するものである。
例えば、操作レバー17を適宜右傾斜させると、旋回内
径側である右側走行クローラ2を後退動し、旋回外側の
左走行クローラ2を前進動させるように左右の油圧モー
タは互いに正逆回転する。
反対に適宜前傾状態にて左傾斜させると、旋回内径側
である左側走行クローラ2を後退動し、旋回外側の右走
行クローラ2を前進動させるように左右の油圧モータは
互いに正逆回転する。
これの場合の左右両走行クローラ2,2の速度を直進時
の略1/4程度まで大きく減速させるものである。
つまり、左右両走行クローラ等2a,2bを互いに反対方
向に駆動し、且つ両走行クローラの走行速度を、現在直
進時の速度の略1/4程度まで減速するように、左右両油
圧モータ13a,13bの回転方向及び回転数を各々減少させ
るべく、中央制御装置31から制御弁14a,14bのソレノイ
ド40,41に各々所定の目標値を有する出力信号を送るの
である。
例えば、左方向へ芯地旋回すべく、作業者が芯地旋回
スイッチ30を押して操作レバー17を左側に向かって適宜
角度倒すとき、現在直進状態においてエンジン負荷に関
連した関数f6をを演算する(既に求められている場合も
ある)一方、操作レバー17の左右方向の傾斜角度に対応
する旋回ポテンショメータ26の出力値(TP)とすると
き、この出力TPに比例する比例関数f9(TP)を演算して
求め、これらの関数により、旋回外側に対応する右制御
弁14bに送る出力信号の右目標値R6=f6×f9(TP)と、
旋回内側に対応する左制御弁14aに送る出力信号の左目
標値L6=−R6とを、中央制御装置31にて演算・出力する
のである。
操作レバー17の左右への傾斜角度が大きくなれば、前
記減速程度を大きくするように前記関数を設定すること
が好ましい。
この芯地旋回スイッチ30がONからOFFに変更されたと
きには、芯地旋回スイッチ30がONの時の車速にOFF時の
車速を加えて2で割った中間的速度を、適宜時間(実施
例では6/10秒程度)持続して後、OFF時の車速になるよ
うに制御する。
前記各制御において副変速スイッチ32のONにて、例え
ばOFFの場合の速度の略1/2まで減速することができる。
なお、自動操向スイッチ34をONにすれば、コンバイン
1の刈取前処理装置4前端左右両側の分草体に設けた左
穀稈センサー36と右穀稈センサー37とで圃場面の植立し
た穀稈列までの遠近距離を検出しつつ、この穀稈列に沿
うように操向しながら刈取り脱穀作業を実行する自動操
向のフローチャートは第11図に示す。
この場合の操向も中央制御装置31から制御弁14a,14b
のソレノイド40,41に各々所定の目標値を有する出力信
号を送り、左右両油圧モータ13a,13bの回転数を各々変
更し、前記左右両走行クローラ2a,2bの速度を変えるこ
とにより実行している。
この場合、前記操作レバー17を後傾(後退ゾーン)に
するとき、操作レバーを左右に傾動して旋回させるとき
(旋回ゾーン)や、芯地旋回スイッチ30のONのときに
は、操向制御が解除される。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図はコンバインの平
面図、第2図は側面図、第3図走行クローラの駆動伝動
系統の概略図、第4図は操作レバーの斜視図、第5図は
側面図、第6図は平面図、第7図は制御回路のブロック
図、第8図〜第11図は各々フローチャートである。 1……走行機体、2a,2b……走行クローラ、3……脱穀
装置、4……刈取前処理装置、5……フイーダーハウ
ス、7……プラットホーム、8……掻き込みオーガ、9
……リール、11……エンジン、12a,12b……油圧ポン
プ、13a,13b……油圧モータ、14a,14b……制御弁、17…
…操作レバー、23……車速ポテンショメータ、26……旋
回ポテンショメータ、30……芯地旋回スイッチ、31……
中央制御装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行作業機における左右一対の走行クロー
    ラに、油圧ポンプおよび油圧モータから成る左右別別の
    油圧式駆動手段にて各々動力伝達するように構成し、前
    記左右の油圧モータの回転数及び回転方向を制御する制
    御手段を備えて成る走行作業機において、走行作業機に
    設けた一つの操作具の操作にて旋回操作を実行する制御
    手段を設け、該制御手段は、旋回時には、前後直進時の
    速度から一定割合で左右両走行クローラを減速させ、且
    つ旋回内側の走行クローラをさらに減速するように制御
    することを特徴とする走行作業機における操向制御装
    置。
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