JP2972186B1 - 建材用遮音パネルの製造方法 - Google Patents
建材用遮音パネルの製造方法Info
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- JP2972186B1 JP2972186B1 JP10168724A JP16872498A JP2972186B1 JP 2972186 B1 JP2972186 B1 JP 2972186B1 JP 10168724 A JP10168724 A JP 10168724A JP 16872498 A JP16872498 A JP 16872498A JP 2972186 B1 JP2972186 B1 JP 2972186B1
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Abstract
【要約】
【課題】 住宅や各種施設における床、壁面等に使用し
て従来にない遮音性と強度を発揮するパネルを提供す
る。 【解決手段】 木質層１と木質層１との間に発泡性接着
剤２を介してゴムチップ層３を有する建材用遮音パネル
であり、ゴムチップの平均径が0.1〜2.5mmかつ粒径が不
揃いであることを特徴とする。また、前記ゴムチップに
対して３〜20重量％の木粉が混在させたり、下地材とし
てこれらのパネルを用い表面材と一体化して建材用遮音
パネルとした。
て従来にない遮音性と強度を発揮するパネルを提供す
る。 【解決手段】 木質層１と木質層１との間に発泡性接着
剤２を介してゴムチップ層３を有する建材用遮音パネル
であり、ゴムチップの平均径が0.1〜2.5mmかつ粒径が不
揃いであることを特徴とする。また、前記ゴムチップに
対して３〜20重量％の木粉が混在させたり、下地材とし
てこれらのパネルを用い表面材と一体化して建材用遮音
パネルとした。
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、防音性能に優れる
木質表層を有する建材用遮音パネルの製造方法に関す
る。
木質表層を有する建材用遮音パネルの製造方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】防振性や遮音性を高めるためにゴムシー
ト等の弾性体を表面材と裏面材間にサンドイッチ状に介
在させることは、従来よりなされている。しかし、単に
ゴムシート等を挾んだパネルには遮音性能を高めること
に限界がある。一方、ゴム製品の製造時や廃タイヤにみ
られるように、多量のものが廃棄処分を必要とされ、し
かも、それが次第に困難となりつつあることも問題とし
て存在している。
ト等の弾性体を表面材と裏面材間にサンドイッチ状に介
在させることは、従来よりなされている。しかし、単に
ゴムシート等を挾んだパネルには遮音性能を高めること
に限界がある。一方、ゴム製品の製造時や廃タイヤにみ
られるように、多量のものが廃棄処分を必要とされ、し
かも、それが次第に困難となりつつあることも問題とし
て存在している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は住宅や各種施
設における床、壁面等に使用して従来にない遮音性(防
振性を含む)と強度を発揮するパネルを提供しようとす
るもので、特に、スクラップゴムの再利用による環境問
題等にも寄与することを目的とするものである。
設における床、壁面等に使用して従来にない遮音性(防
振性を含む)と強度を発揮するパネルを提供しようとす
るもので、特に、スクラップゴムの再利用による環境問
題等にも寄与することを目的とするものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を検討した結
果、木質層と木質層との間にゴムチップ層を有する建材
用遮音パネルの製造において、ゴムチップ層の接着に際
しゴムチップ層が形成する空隙を接着剤が埋めることの
ないよう発泡性接着剤を使用して空隙を確保した状態で
接着一体化することを特徴とする建材用遮音パネルの製
造方法とした。ここにいう木質層は薄板を積層した合板
が薄い(数mm厚)上に強度があるので好ましいが、数mm厚
の材木薄板そのものの使用を否定するものではない。ゴ
ムチップ層を構成するゴムは、加硫成形後に製品から取
り除かれたバリを小片に裁断したものとか。廃タイヤの
粉砕物等である。
果、木質層と木質層との間にゴムチップ層を有する建材
用遮音パネルの製造において、ゴムチップ層の接着に際
しゴムチップ層が形成する空隙を接着剤が埋めることの
ないよう発泡性接着剤を使用して空隙を確保した状態で
接着一体化することを特徴とする建材用遮音パネルの製
造方法とした。ここにいう木質層は薄板を積層した合板
が薄い(数mm厚)上に強度があるので好ましいが、数mm厚
の材木薄板そのものの使用を否定するものではない。ゴ
ムチップ層を構成するゴムは、加硫成形後に製品から取
り除かれたバリを小片に裁断したものとか。廃タイヤの
粉砕物等である。
【０００５】次に、ここにいう発泡性接着剤とは、接着
剤が発泡を伴って固化する性質のもので、反応性接着剤
が反応時に気体を発生する。通常の接着剤を使用した場
合にはゴムチップ層が形成する空隙を接着剤が埋めるの
で、その分だけ遮音性が低下するが、発泡性接着剤を介
して木質層とゴムチップ層を接着させると、空隙をその
まま確保した上で木質層とゴムチップ層が接着される。
特にウレタン系発泡性接着剤を用いると木質層とゴムチ
ップ層間の接着強度も高い。
剤が発泡を伴って固化する性質のもので、反応性接着剤
が反応時に気体を発生する。通常の接着剤を使用した場
合にはゴムチップ層が形成する空隙を接着剤が埋めるの
で、その分だけ遮音性が低下するが、発泡性接着剤を介
して木質層とゴムチップ層を接着させると、空隙をその
まま確保した上で木質層とゴムチップ層が接着される。
特にウレタン系発泡性接着剤を用いると木質層とゴムチ
ップ層間の接着強度も高い。
【０００６】使用するゴムチップの粒子の平均径は0.1
〜2.5mmが好ましい。ゴムチップの粒子の平均径が0.1mm
以下のものは作成が困難であるし、平均径が2.5mmを越
えると、強度のあるゴム層の形成が困難となる。また、
粒径は不揃いであるのが良い。その理由は粒径が異なる
と、粒子間、或いは木質層とゴムチップ層との間に存在
する空隙の個々の容積が異なるので、種々の周波数の音
や振動に対応して減衰作用を発揮するからである。
〜2.5mmが好ましい。ゴムチップの粒子の平均径が0.1mm
以下のものは作成が困難であるし、平均径が2.5mmを越
えると、強度のあるゴム層の形成が困難となる。また、
粒径は不揃いであるのが良い。その理由は粒径が異なる
と、粒子間、或いは木質層とゴムチップ層との間に存在
する空隙の個々の容積が異なるので、種々の周波数の音
や振動に対応して減衰作用を発揮するからである。
【０００７】更に、ゴムチップに対して３〜20重量％の
木粉を混在させることとした。ゴムチップに木粉を混在
させると、ウレタン系の発泡性接着剤使用時に発泡硬化
反応に必要な水分を濡れた木粉が供給するし、反応性接
着剤の種類によっては余分の水分を吸収するので、反応
促進作用が得られる。また、木粉は多孔質であるから吸
音作用を持ち、この点からも建材用遮音パネルに用いる
のに適している。以上のいずれの建材用遮音パネルもそ
のまま使用することもできるし、これらを下地材にして
合板製や合成樹脂製等の表面材と一体にした床材等の建
材用遮音パネルにすることもできる。
木粉を混在させることとした。ゴムチップに木粉を混在
させると、ウレタン系の発泡性接着剤使用時に発泡硬化
反応に必要な水分を濡れた木粉が供給するし、反応性接
着剤の種類によっては余分の水分を吸収するので、反応
促進作用が得られる。また、木粉は多孔質であるから吸
音作用を持ち、この点からも建材用遮音パネルに用いる
のに適している。以上のいずれの建材用遮音パネルもそ
のまま使用することもできるし、これらを下地材にして
合板製や合成樹脂製等の表面材と一体にした床材等の建
材用遮音パネルにすることもできる。
【０００８】
【発明の実施の形態】実施例１ 図１,図２に示すように2.5mm厚の合板３枚の間に平均径
が0.1〜2.0mmの２層のＥＰＴゴムチップをウレタン系発
泡性接着剤によって一体化して、木質層１と木質層１と
の間に発泡性接着剤２を介してゴムチップ層３を有する
建材用遮音パネルとした。全体で12mm厚の建材用遮音パ
ネルとした。接着一体化されているにも拘らず空隙４が
確保されている。この空隙が遮音と歩行時の制振、ソフ
ト感に寄与する。この建材用遮音パネルの遮音性能を計
測した結果、床の遮音等級として、JISA 1419で規定さ
れたＬL-40が確認できた。
が0.1〜2.0mmの２層のＥＰＴゴムチップをウレタン系発
泡性接着剤によって一体化して、木質層１と木質層１と
の間に発泡性接着剤２を介してゴムチップ層３を有する
建材用遮音パネルとした。全体で12mm厚の建材用遮音パ
ネルとした。接着一体化されているにも拘らず空隙４が
確保されている。この空隙が遮音と歩行時の制振、ソフ
ト感に寄与する。この建材用遮音パネルの遮音性能を計
測した結果、床の遮音等級として、JISA 1419で規定さ
れたＬL-40が確認できた。
【０００９】実施例２ 2.2mm厚の合板２の間に平均径が２〜0.1mmのＥＰＴゴム
チップに木粉を５％混ぜてウレタン系発泡性接着剤によ
って一体化し、12mm厚の建材用遮音パネルとした。この
建材用遮音パネルの遮音性能もＬL-40が確認できた。
チップに木粉を５％混ぜてウレタン系発泡性接着剤によ
って一体化し、12mm厚の建材用遮音パネルとした。この
建材用遮音パネルの遮音性能もＬL-40が確認できた。
【００１０】実施例３,４、及び比較例１,２ 表１に示すようにゴムチップの径が0.1〜2.5mmのものの
混在、２mmの均一、３mm以上の場合、木粉の混在の有
無、接着剤が発泡性、非発泡性の場合について、2.5mm
の木板間にサンドイッチタイプとしたパネルについて、
遮音性能を計測した。
混在、２mmの均一、３mm以上の場合、木粉の混在の有
無、接着剤が発泡性、非発泡性の場合について、2.5mm
の木板間にサンドイッチタイプとしたパネルについて、
遮音性能を計測した。
【００１１】
【表１】
【００１２】実施例１〜４の結果から明らかなように、
ゴムチップの径は均一でないことが好ましく、木粉の配
合は好ましい効果が得られる。また、接着剤は発泡性の
ものが好ましい。また、実施例のいずれのものも木質層
とゴムチップ層との間の接着が強固で容易には剥離しな
いものとなっている。
ゴムチップの径は均一でないことが好ましく、木粉の配
合は好ましい効果が得られる。また、接着剤は発泡性の
ものが好ましい。また、実施例のいずれのものも木質層
とゴムチップ層との間の接着が強固で容易には剥離しな
いものとなっている。
【００１３】実施例１で得られた建材用遮音パネルへ図
３に示すような表面材５として、表面にオークツキ板が
貼られワイピング塗装された合板の木質フロア材(12mm
厚)を接着した。この遮音床パネルの遮音性能もＬL-40
を確認できた。ゴムチップ層３は実施例１のように材質
が同じでもよいし、材質を変えることもできる。
３に示すような表面材５として、表面にオークツキ板が
貼られワイピング塗装された合板の木質フロア材(12mm
厚)を接着した。この遮音床パネルの遮音性能もＬL-40
を確認できた。ゴムチップ層３は実施例１のように材質
が同じでもよいし、材質を変えることもできる。
【００１４】
【発明の効果】本発明の建材用遮音パネルの製造方法に
よって、床、壁面、天井用パネル等に使用して従来にな
い遮音性，防振性と高強度を発揮するパネルを提供でき
ることとなった。、特に、スクラップゴム及び木粉の再
利用による環境問題等にも寄与することとなった。
よって、床、壁面、天井用パネル等に使用して従来にな
い遮音性，防振性と高強度を発揮するパネルを提供でき
ることとなった。、特に、スクラップゴム及び木粉の再
利用による環境問題等にも寄与することとなった。
【図１】本発明の製造方法で得られた建材用遮音パネル
の一部破断斜視図である。
の一部破断斜視図である。
【図２】図１中Ａ−Ａ断面拡大図である。
【図３】本発明の製造方法の他の実施例で得られた建材
用遮音パネルの一部破断斜視図である。
用遮音パネルの一部破断斜視図である。
１ 木質層 ２ 発泡性接着剤 ３ ゴムチップ層 ４ 空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平９−60144（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−11743（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−117737（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) E04B 1/86 B32B 21/04 G10K 11/16
Claims (3)
- 【請求項１】 木質層と木質層との間にゴムチップ層を
有する建材用遮音パネルの製造において、ゴムチップ層
の接着に際しゴムチップ層が形成する空隙を接着剤が埋
めることのないよう発泡性接着剤を使用して空隙を確保
した状態で接着一体化することを特徴とする建材用遮音
パネルの製造方法。 - 【請求項２】 ゴムチップの平均径が0.1〜2.5mmで粒径
を不揃いとしたことを特徴とする請求項１記載の建材用
遮音パネルの製造方法。 - 【請求項３】 ゴムチップに対して３〜20重量％の木粉
を混在させ水分を供給又は吸収させて反応を促進させる
ことを特徴とする請求項１又は２記載の建材用遮音パネ
ルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10168724A JP2972186B1 (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | 建材用遮音パネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10168724A JP2972186B1 (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | 建材用遮音パネルの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2972186B1 true JP2972186B1 (ja) | 1999-11-08 |
| JP2000001924A JP2000001924A (ja) | 2000-01-07 |
Family
ID=15873262
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10168724A Expired - Fee Related JP2972186B1 (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | 建材用遮音パネルの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2972186B1 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102958970A (zh) * | 2009-12-31 | 2013-03-06 | 波士胶公司 | 用于安装硬木地板的可湿固化粘合剂组合物和方法 |
| EP2716838A1 (en) * | 2012-10-04 | 2014-04-09 | New Spirit China Ltd. | Floor, floor element, method of connecting a floor element to a surface beneath the floor element, method of manufacturing a floor element and kit-of parts |
| US9637913B2 (en) | 2009-04-10 | 2017-05-02 | Saint-Gobain Performance Plastics Corporation | Acoustic damping compositions having elastomeric particulate |
| US20190112807A1 (en) * | 2017-10-17 | 2019-04-18 | Alexandre C. DUCHARME | Vibration absorption device and method for acoustic insulation |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006063149A (ja) * | 2004-08-25 | 2006-03-09 | Sekisui Chem Co Ltd | 長繊維強化ポリウレタン発泡樹脂、並びに、まくら木 |
| CN101811505A (zh) * | 2010-05-07 | 2010-08-25 | 常州长青埃潍交通设备有限公司 | 动车地板 |
-
1998
- 1998-06-16 JP JP10168724A patent/JP2972186B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9637913B2 (en) | 2009-04-10 | 2017-05-02 | Saint-Gobain Performance Plastics Corporation | Acoustic damping compositions having elastomeric particulate |
| CN102958970A (zh) * | 2009-12-31 | 2013-03-06 | 波士胶公司 | 用于安装硬木地板的可湿固化粘合剂组合物和方法 |
| EP2716838A1 (en) * | 2012-10-04 | 2014-04-09 | New Spirit China Ltd. | Floor, floor element, method of connecting a floor element to a surface beneath the floor element, method of manufacturing a floor element and kit-of parts |
| US9169655B2 (en) | 2012-10-04 | 2015-10-27 | New Spirit China Ltd. | Floor, floor element, method of connecting a floor element to a surface beneath the floor element, method of manufacturing a floor element and kit-of parts |
| US20190112807A1 (en) * | 2017-10-17 | 2019-04-18 | Alexandre C. DUCHARME | Vibration absorption device and method for acoustic insulation |
| US11661739B2 (en) * | 2017-10-17 | 2023-05-30 | Développement R & D | Vibration absorption device and method for acoustic insulation |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000001924A (ja) | 2000-01-07 |
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