JP2971614B2 - 原子炉格納容器減圧装置 - Google Patents

原子炉格納容器減圧装置

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JP2971614B2
JP2971614B2 JP3117453A JP11745391A JP2971614B2 JP 2971614 B2 JP2971614 B2 JP 2971614B2 JP 3117453 A JP3117453 A JP 3117453A JP 11745391 A JP11745391 A JP 11745391A JP 2971614 B2 JP2971614 B2 JP 2971614B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所におい
て、万が一、原子炉格納容器内の圧力が設計値を越える
ような事象が生じたときに、原子炉格納容器内のガスを
大気へ放出し、原子炉格納容器を減圧する原子炉格納容
器減圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の原子炉格納容器減圧装置は、例え
ば特開昭63−253295号公報に記載のように、原
子炉格納容器に接続されたベントラインに湿式洗浄器を
設置し、この湿式洗浄器にガスを通すことによりガスに
含まれる放射性物質を除去する構成となっている。ま
た、湿式洗浄器は、ベンチュリー型ノズルと呼ばれるノ
ズルを有し、このノズルよりタンク水中にガスを放出
し、放射性物質を除去する構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の原子炉格納容器減圧装置には以下に述べる問題点が
ある。
【0004】第1に、湿式洗浄器に備えられるベンチュ
リー型ノズルの持つ問題点である。即ち、ベンチュリー
型ノズルは、ベンチュリー作用による液滴への放射性物
質慣性衝突効果を利用して所期の放射性物質除去作用を
得るため、適用流量範囲が狭く、流量調整が必要であ
る。また、圧力損失が大きいため、低圧で運転するよう
な系統には不向きである。更に、構造が複雑であり、製
作工数が多くなるという問題がある。
【0005】第2に、放射性物質除去装置として用いら
れる湿式洗浄器は比較的大掛かりな設備であり、既設プ
ラントへの適用を考慮すると設備の簡素化を図る必要が
あることである。
【0006】第3に、ガスがベントラインの配管を通る
ときにガス中に含まれる水蒸気の一部は配管内で凝縮し
蓄積するが、この凝縮水をそのままにしておくと、凝縮
により捕獲した凝縮水に含まれる放射性物質が再浮遊
る可能性があり、放射性物質除去装置の負担が増大する
点である。
【0007】本発明の第1の目的は、適用流量範囲が広
く、圧力損失が小さく、構造が簡単なノズル手段を備え
た湿式洗浄器を持つ原子炉格納容器減圧装置を提供する
ことである。
【0008】本発明の第2の目的は、放射性物質除去装
置の設備の簡素化が可能な原子炉格納容器減圧装置を提
供することである。
【0009】本発明の第3の目的は、ベントラインの配
管内で凝縮した凝縮水中に含まれる放射性物質の再浮遊
を防止し、放射性物質除去装置の除去性能要求が低減
きる原子炉格納容器減圧装置を提供することである。
【0010】上記第1の目的を達成するため、本発明
は、原子力発電所において、万が一、原子炉格納容器内
の圧力が設計値を越えるような事象が生じたときに、原
子炉格納容器内のガスを大気へ放出し、原子炉格納容器
を減圧する原子炉格納容器減圧装置において、原子炉格
納容器に接続された少なくとも1本のベントラインと、
このベントラインに設置され、前記ガスに含まれる放射
性物質を除去する湿式洗浄器とを備え、前記湿式洗浄器
を、タンク水中にジェット状にガスを噴出させることに
より放射性物質を除去するノズル手段を有する構成とし
たものである。そしてこの場合、当該ノズル手段は、ベ
ントラインの配管に接続された水平方向の複数のノズル
管と、各ノズル管に下向きに開けられた多数のノズル小
孔とで構成される。または、当該湿式洗浄器のタンク容
器の直径Dと当該ノズル手段からタンク水の水面までの
初期深さHとの比D/Hが3.3以上であり、好ましく
は、約6となるように構成される。
【0011】また、上記第2の目的を達成するため、本
発明は、上記原子炉格納容器減圧装置において、ベント
ラインの一部を構成する配管部材及びこの配管部材内に
設置され、ガス中の放射性粒子を除去する放射性物質除
去手段を有する配管内組み込み型放射性物質除去装置と
を備える構成としたものである。そしてこの場合、ベン
トラインの上記放射性物質除去装置の下流側に設置さ
れ、タンク水中にジェット状にガスを噴出させることに
より放射性物質を除去するノズル手段を有する湿式洗浄
器を更に備える。
【0012】更に、上記第3の目的を達成するため、本
発明は、上記原子炉格納容器減圧装置において、ベント
ラインに設置され、ベントラインの配管内で凝縮した
射性物質を含んだ凝縮水を捕集する凝縮水捕集装置を設
置したものである。この凝縮水捕集装置は、好ましく
は、ベントラインの一部を構成する配管部材に設けられ
た凝縮水受けと、廃液タンクと、凝縮水受けを廃液タン
クに接続するドレン配管及び弁とで構成される。配管部
材内の凝縮水受けの上方には好ましくは複数の邪魔板が
設置される。
【0013】湿式洗浄器を、タンク水中にジェット状に
ガスを噴出させることにより放射性物質を除去するノズ
ル手段を有する構成とすることにより、従来のベンチュ
リー型ノズルのような流量調節は必要とすることなく、
ノズル出口部放射性物質慣性衝突効果を利用して当該ベ
ンチュリー型ノズルと同等の放射性物質除去性能を得る
ことができる。また、小孔を設けるだけでよいので、ノ
ズル部での圧力損失が小さく、構造も簡単である。
た、上記ノズルの小孔を下向きにすることによりノズ
ル噴流の減速効果が増大し、かつ気液接触時間を増大さ
せることができる。また、更に、タンク容器の直径Dと
ノズル手段からタンク水の水面までの初期深さHとの比
D/Hを3.3以上にすることで、24時間毎のタンク
水の給水により、気体状の放射性物質の除去に必要な気
液接触時間が得られる。
【0014】配管内組み込み型放射性物質除去装置を
記放射性物質除去装置の上流側に配置することにより、
後段の除去装置の性能要求が低減でき、設備を簡素化す
ることができると共に、十分な放射性物質除去性能が得
られる。また、ベントラインの任意の位置に設置するこ
とができるので装置を保守点検のしやすい場所に設置す
ることができる。
【0015】ベントラインにベントラインの配管内で凝
縮した放射性物質を含んだ凝縮水を捕集する凝縮水捕集
装置を設置することにより、凝縮により捕獲された放射
性物質の再浮遊を防止することができ、このことによ
り、後段に設けられる放射性物質除去装置の除去性能要
求の低減が可能になる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。まず、本発明の第1の実施例に係わる原子炉格納容
器減圧装置の概要を図1により説明する。図1におい
て、1は原子炉格納容器であり、原子炉格納容器1内に
は圧力容器2が収納されている。また原子炉格納容器1
はウエットウエルを形成する圧力抑制室3とドライウエ
ル4とに区分され、圧力抑制室3には圧力抑制プール5
が設けられ、ドライウエル4と圧力抑制プール5とは複
数のベント管6で連通している。
【0017】以上の原子炉格納容器1に、万が一、原子
炉格納容器1内の圧力が設計値を越えるような事象が生
じたときに、原子炉格納容器1内のガスを大気へ放出し
て減圧する原子炉格納容器減圧装置60が設けられてい
る。減圧装置60は複数のベントライン7〜10を有
し、ベントライン7〜10には隔離弁11〜14が設置
され、この隔離弁11〜14を開くことにより対応する
ベントラインからガスが放出される。また、ベントライ
ン7〜10のうちベントライン8,9は1本のベントラ
イン61にまとめられ、このベントライン61には湿式
洗浄器15オリフィス16及び開閉弁1が設置され、
放出ガスに同伴される放射性物質による周囲環境汚染が
著しいと考えられる場合は、ベントライン8及び/又は
9を使用し、原子炉格納容器1内のガスを湿式洗浄器1
5を通して排気塔18より周囲環境へ放出する。
【0018】以上の減圧装置60において、湿式洗浄器
15は図2及び図3に示すような構成を有している。即
ち、図2において、31はベントライン61の一部を成
すベント管であり、ベント管31は容器35内を垂下す
る垂直部分を有し、その先端はタンク水34中において
水平方向のノズルヘッダ管32に接続されている。ノズ
ルヘッダ管32には、図3に示すように、同様に水平方
向の複数のノズル管33がくし刺し状に取り付けられて
おり、ノズル管33の最下部側面には多数のノズル小孔
36が下向きに開けられている。ガスはベント管31を
通り、ノズルヘッダ管32に送られ、ここから更にノズ
ル管33に送られ、多数のノズル小孔36よりタンク水
34中にジェット状に噴射される。このようにガスをタ
ンク水中にジェット状に噴射させることによりガスに含
まれる粒子状の放射性物質が除去される。なお、ノズル
小孔36の径及び数はノズル出口流速が十分得られるよ
うに決定される。このノズル管33とノズル小孔36と
からなるノズルを、本明細書ではインパクト型ノズルと
称する。また、タンク水34にはチオ硫酸ナトリウムが
添加され、気体状の放射性物質、即ち、単体ヨウ素はこ
の添加物質による化学反応吸収により除去される。
【0019】次に、本実施例の湿式洗浄器の作用を従来
装置と比較しながら説明する。図4は、放射性物質除去
装置として用いられる湿式洗浄器における従来型のノズ
ル、即ち、ベンチュリ型ノズルを示している。このノズ
ルによる放射性物質除去原理は、液滴への放射性物質慣
性衝突効果を利用している。即ち、ガス25がノズルス
ロート20部を通る際に、小孔23より水を吸い込み、
液滴22がガス中に分散する。このとき、液滴22とガ
ス流の移動速度の相違により、速度の遅い液滴へガス流
中に含まれる放射性物質が慣性衝突することにより、放
射性物質が液滴内に捕集される。しかしながら、この型
式のノズルは、液滴22の分散を得るためのガス25の
流量範囲が狭いことから、流量調整しなければならない
という問題がある。また、圧力損失が大きいため、低圧
で運転することが考えられている本系統では不向きであ
る。更に、この型式のノズルは構造が複雑であり、製作
工数が多くなることが考えられる。
【0020】本実施例のインパクト型ノズルはこれらの
問題点を改善するために考案したものであり、その放射
性物質除去原理はノズル出口部放射性物質慣性衝突効果
を利用している。即ち、図5において、ノズル小孔36
から水34中にジェット状にガスを噴出させ、その噴流
29が急減速する際に、ガス中に含まれる粒子状の放射
性物質に慣性力が付加される。この慣性力により粒子状
の放射性物質は水中へ飛び込み、捕集される。また、ノ
ズル噴流29を下向きにすることにより、ノズル噴流の
減速効果が増大し、かつ気液接触時間を増大させること
ができる。なお、本願発明者等の検討によれば、ノズル
小孔36の直径dは小さいほど性能は向上するが、ノズ
ル製作及びノズル目づまりの点から3mm以上が好まし
く、30mmを越えるとその除去性能は期待できないこ
とから、30mm以下とすることが好ましい。
【0021】図6は、上記インパクタ型ノズルの他の実
施例である。タンク水中のノズル管33の下方に衝突板
30を配置し、放射性物質を衝突板30に吸着させる。
このようにすることにより放射性物質の除去効果が向上
する。
【0022】湿式洗浄器の他の実施例を図7〜図10に
より説明する。図7及び図8に示す実施例は、ベント管
の先端を蓄気室37に接続し、蓄気室37に水平方向の
複数のベント管38を放射状に取り付けたものである。
また、図9及び図10に示す実施例は、蓄気室39に放
射状に水平方向の複数の通気管40を接続し、この通気
管40に同心円状の水平方向の複数の環状ノズル管41
を設置したものである。
【0023】次に、本発明のインパクト型ノズルを用い
た湿式洗浄器の寸法関係の取り合いを説明する。上記の
ように本発明の湿式洗浄器は、インパク型ノズルによ
り粒子状の放射性物質を除去し、気体状の放射性物質、
即ち、単体ヨウ素に対しては、タンク水内にチオ硫酸ナ
トリウムを添加し、化学反応吸収により除去する方式と
している。この化学反応吸収による単体ヨウ素の除去は
気液接触時間、即ち、気泡がタンク水中に滞在している
時間により決定される。しかしながら、図11に示すよ
うにタンク水は、水中に捕集された放射性物質崩壊熱に
より蒸発するため、現状では24時間毎に給水を行うこ
とが考えられている。従って、少くとも、24時間は必
要気泡滞在時間を確保する必要がある。気泡滞在時間は
タンク水深により決定されるが、タンク水容器直径が大
きいほど蒸発による水位変化は小さい。そこで、図12
に示すようにタンク水初期水深をH、タンク水容器直径
をDとし、24時間後の気泡滞在時間をこのHとDをパ
ラメータとして計算すると、図13に示すような結果が
得られる。ここで、本願発明者等の検討によれば、湿式
洗浄器を建屋内に設置するためには、容器高さの制限か
らタンク水初期水深Hは1.5m以下にする必要があ
り、従って、必要気泡滞在時間を満たすタンク水容器直
径Dとタンク水初期水深Hの比D/Hは本図から3.3
以上でなければならないことが分かる。
【0024】また、本願発明者等の検討によれば、耐震
上の観点から容器高さをできるだけ小さくする場合は、
タンク水初期水深Hは1m程度とすることが好ましく、
この場合、タンク水容器直径Dとタンク水初期水深Hの
比D/Hは約6とする必要がある。
【0025】本発明の他の実施例を図14により説明す
る。図14において、減圧装置60Aは、ガス中の放射
性粒子を除去する配管内組み込み型放射性物質除去装置
43を備えている。放射性物質除去装置43は、図15
に示すように、ベントライン61の一部を構成する配管
部材43aと、配管部材43a内に配置された放射性物
質除去手段としての金属繊維フィルター43bとからな
り、配管部材43aはフランジ42で主配管44に接続
されている。金属繊維フィルタ43bは繊維径が2〜4
μmであり、充填密度が50〜100kg/m3 の高性
能ステンレスフィルタが用いられる。
【0026】金属繊維フィルタの性能は、フィルタ面速
度に依存し、フィルタ面速度を1m/s以下にする必要
がある。図16はこの観点からの改良を施した配管内組
み込み型放射性物質除去装置43Aを有する実施例を示
す。この実施例では、フィルタ面速度を規定の範囲に低
下させるために、配管部材43cの径を拡大し、かつ金
属繊維フィルタ43dをガスの流れに対し縦置きにして
必要フィルタ面積を確保している。
【0027】また、放射性物質除去手段は金属繊維フィ
ルタに限られず、例えば、図17に示す装置43Bのよ
うに、配管内に流れを急変させるための多数の邪魔板4
5を配管部材43a内に配置する構成としてもよい。こ
のように邪魔板45により流れを急変させることによ
り、粒子径の大きな放射性物質は流れに追従できず、邪
魔板にぶつかり補集される。
【0028】以上は、配管内組み込み型放射性物質除去
装置を単独で用いた実施例であり、この装置単独では放
射性物質除去性能が十分得られない場合は、図18に示
すように、本装置をプレフィルタ47とし、後段に高性
能放射性物質除去装置48を設置してもよい。この場
合、プレフィルタ47でほとんどの放射性物質が除去さ
れるため、後段の除去装置48の性能要求を低減するこ
とが可能である。ここで、後段の除去装置48として
は、好ましくは、前述したインパクト型ノズルを用いた
湿式洗浄器15が用いられる。
【0029】なお、図18に示す実施例では、格納容器
1のドライウェル4からガスを放出する場合、即ち、ベ
ントライン8からガスを放出する場合、放射性物質の放
出量が多くなるので、プレフィルタ47が目づまりする
可能性がある。このため、プレフィルタ47前後の圧力
損失を差圧計51により監視し、もし、差圧が大きくな
った場合は、弁49を閉、弁50を開とし、放出ガスを
バイパスライン46に送るようにする。この場合、この
時点では既に、格納容器1中の放射性物質の発生はピー
クを過ぎ、プレフィルタ47でほとんどの放射性物質を
除去し終っているので、その後のガスをプレフィルタ4
7を通さずに高性能放射性物質除去装置48へ送っても
大きな負担とはならない。
【0030】本発明の更に他の実施例を図19及び図2
0により説明する。本実施例は凝縮水捕集装置を採用し
た実施例である。即ち、ベントライン61の高性能放射
性物質除去装置48の上流側には放射性物質を含んだ凝
縮水を捕集する凝縮水捕集装置63が設置されている。
ここで、除去装置48としては、好ましくは、前述した
インパクト型ノズルを用いた湿式洗浄器15が用いられ
る。凝縮水捕集装置63は、ベントラインに設置された
凝縮水受け55と、廃液タンク58と、凝縮水受け55
と廃液タンク58とを連絡するドレン配管57及び弁5
6とからなっており、凝縮水受け55はベントライン6
1の一部を構成する配管部材55aの下部に設けられ、
凝縮水受け55の上方には多数の邪魔板53が設置され
ている。配管部材55aはフランジ55bで主配管52
に連結されている。
【0031】主配管52内で凝縮した水はガスと共に凝
縮水捕集装置63に流入する。ここで、凝縮水は凝縮水
受け55に捕集され、またガス流中に含まれる液滴は邪
魔板53にぶつかり、邪魔板53に沿って落下すること
により凝縮水受け55に捕集される。捕集された凝縮水
54は多量の放射性物質を含むため、ドレン配管57を
通って廃液タンク58へ送水される。このとき、廃液タ
ンク58への送水は弁56の開放のみで達成される。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、以
下に記載されるような効果を生じる。
【0033】(1)放射性物質除去装置に用いられる湿
式洗浄器において、新型ノズルを採用することにより流
量調節不要であり、またノズル部での圧力損失を小さく
することができる。また、本新型ノズルは簡単な構造で
あるため、製作工数を小さくすることができる。また、
上記ノズルの小孔を下向きにすることにより、高い気体
状の放射性物質除去性能が得られる。また、更に、タン
ク容器の直径Dとノズル手段からタンク水の水面までの
初期深さHとの比D/Hを3.3以上にすることで、必
要気液接触時間が得られる。
【0034】(2)本発明による配管内組み込み型放射
性物質除去装置を上記湿式洗浄器の上流側に配置するこ
とによって、湿式洗浄器の性能要求が低減でき、設備を
簡素化することができると共に、十分な放射性物質除去
性能が得られる。また、装置を任意の位置に設置できる
ため、保守点検性が向上する。
【0035】(3)本発明による凝縮水捕集装置によれ
ば、配管内で凝縮した凝縮水に含まれる放射性物質の
浮遊を防止し、後段の放射性物質除去装置の除去性能要
求を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による原子炉格納容器減圧装
置の全体概略図である。
【図2】図1に示す湿式洗浄器の一実施例を示す断面図
である。
【図3】図2に示す湿式洗浄器におけるノズル部分の上
面図である。
【図4】従来のベンチュリー型ノズルの動作原理を説明
する図である。
【図5】本発明のインパクト型ノズルの動作原理を説明
する図である。
【図6】本発明のインパクト型ノズルの下部に衝突板を
設けた場合の動作原理を説明する図である。
【図7】湿式洗浄器の他の実施例の断面図である。
【図8】図7に示す湿式洗浄器におけるノズル部分の上
面図である。
【図9】湿式洗浄器の更に他の実施例の断面図である。
【図10】図9に示す湿式洗浄器におけるノズル部分の
上面図である。
【図11】湿式洗浄器内放射性物質の崩壊熱によるタン
ク水蒸発量経時変化を示す図である。
【図12】湿式洗浄器の寸法の取り合いを説明する図で
ある。
【図13】湿式洗浄器の装置作動から24時間後のタン
ク水内気泡滞在時間を示す図である。
【図14】本発明の他の実施例による原子炉格納容器減
圧装置の全体概略図である。
【図15】図14に示す配管内組み込み型放射性物質除
去装置の拡大断面図である。
【図16】配管内組み込み型放射性物質除去装置の変形
例を示す断面図である。
【図17】配管内組み込み型放射性物質除去装置の他の
変形例を示す断面図である。
【図18】本発明の更に他の実施例による原子炉格納容
器減圧装置の全体概略図である。
【図19】本発明の更に他の実施例による原子炉格納容
器減圧装置の全体概略図である。
【図20】図19に示す配管内凝縮水捕集装置の拡大図
である。
【符号の説明】
1 原子炉格納容器 7〜10,61 ベントライン 15 湿式洗浄器 33 ノズル管 36 ノズル小孔 43 配管内組み込み型放射性物質除去装置 43b 金属繊維フィルタ 45 邪魔板 53 邪魔板 55 凝縮水受け 56 弁 57 ドレン配管 58 廃液タンク 60 減圧装置 63 配管内凝縮水捕集装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富永 研司 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 平3−94196(JP,A) 特開 平3−51800(JP,A) 特開 昭57−142589(JP,A) 実開 平2−98688(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 9/00 G21F 9/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子力発電所において、万が一、原子炉格
    納容器内の圧力が設計値を越えるような事象が生じたと
    きに、原子炉格納容器内のガスを大気へ放出し、原子炉
    格納容器を減圧する原子炉格納容器減圧装置において、 前記原子炉格納容器に接続された少なくとも1本のベン
    トラインと、このベントラインに設置され、前記ガスに
    含まれる放射性物質を除去する湿式洗浄器とを備え、前
    記湿式洗浄器を、タンク水中にジェット状にガスを噴出
    させることにより放射性物質を除去するノズル手段を有
    する構成とし、前記ノズル手段は、ベントラインの配管
    に接続された水平方向の複数のノズル管と、各ノズル管
    に下向きに開けられた多数のノズル小孔とを有すること
    を特徴とする原子炉格納容器減圧装置。
  2. 【請求項2】原子力発電所において、万が一、原子炉格
    納容器内の圧力が設計値を越えるような事象が生じたと
    きに、原子炉格納容器内のガスを大気へ放出し、原子炉
    格納容器を減圧する原子炉格納容器減圧装置において、
    前記原子炉格納容器に接続された少なくとも1本のベ
    ントラインと、このベントラインに設置され、前記ガス
    に含まれる放射性物質を除去する湿式洗浄器とを備え、
    前記湿式洗浄器を、タンク水中にジェット状にガスを噴
    出させることにより放射性物質を除去するノズル手段を
    有する構成とし、前記湿式洗浄器のタンク容器の直径D
    と前記ノズル手段から前記タンク水の水面までの初期深
    さHとの比D/Hが3.3以上であり、好ましくは約6
    であることを特徴とする原子炉格納容器減圧装置。
  3. 【請求項3】原子力発電所において、万が一、原子炉格
    納容器内の圧力が設計値を越えるような事象が生じたと
    きに、原子炉格納容器内のガスを大気へ放出し、原子炉
    格納容器を減圧する原子炉格納容器減圧装置において、 前記原子炉格納容器に接続された少なくとも1本のベン
    トラインと、このベントラインの一部を構成する配管部
    材及びこの配管部材内に設置され、前記ガス中の放射性
    粒子を除去する放射性物質除去手段を有する配管内組み
    込み型放射性物質除去装置とを備え、前記ベントライン
    の前記配管内組み込み型放射性物質除去装置の下流側に
    設置され、タンク水中にジェット状にガスを噴出させる
    ことにより放射性物質を除去するノズル手段を有する湿
    式洗浄器を更に備えることを特徴とする原子炉格納容器
    減圧装置。
  4. 【請求項4】原子力発電所において、万が一、原子炉格
    納容器内の圧力が設計値を越えるような事象が生じたと
    きに、原子炉格納容器内のガスを大気へ放出し、原子炉
    格納容器を減圧する原子炉格納容器減圧装置において、 前記原子炉格納容器に接続された少なくとも1本のベン
    トラインと、このベントラインに設置され、ベントライ
    ンの配管内で凝縮した放射性物質を含んだ凝縮水を捕集
    する凝縮水捕集装置とを備えることを特徴とする原子炉
    格納容器減圧装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の原子炉格納容器減圧装置に
    おいて、前記凝縮水捕集装置は、前記ベントラインの一
    部を構成する配管部材に設けられた凝縮水受けと、廃液
    タンクと、凝縮水受けを廃液タンクに接続するドレン配
    管及び弁とを有することを特徴とする原子炉格納容器減
    圧装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の原子炉格納容器減圧装置に
    おいて、前記凝縮水捕集装置は、前記配管部材内の前記
    凝縮水受けの上方に位置する複数の邪魔板を更に有する
    ことを特徴とする原子炉格納容器減圧装置。
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