JP2970104B2 - フロック加工用パイル - Google Patents
フロック加工用パイルInfo
- Publication number
- JP2970104B2 JP2970104B2 JP21793191A JP21793191A JP2970104B2 JP 2970104 B2 JP2970104 B2 JP 2970104B2 JP 21793191 A JP21793191 A JP 21793191A JP 21793191 A JP21793191 A JP 21793191A JP 2970104 B2 JP2970104 B2 JP 2970104B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pile
- flocking
- fiber
- denier
- rayon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、フロック加工用パイ
ルに関するものである。
ルに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】編織物、合成樹脂のフィルムやシート、
ゴム製品、紙製品、金属製品、木製品、陶器など任意の
基材表面に植毛する方法として、上記の基材表面に接着
剤を塗布し、その上に長さ０．５〜２mmの短繊維（パイ
ル）を散布、吹付け、振動または高圧静電気等を利用し
て植毛するフロック加工が知られており、使用した基材
の種類に応じて衣料、履物、袋物、インテリア、ベル
ト、壁紙、襖紙、電気器具、金網フィルタ、シガレット
ケース、家具、玩具、人形、電線、ホース等の多種類の
用途に利用されているが、このフロック加工用パイルと
しては、主として繊度１．５〜３デニール、繊維長０．
５〜１．２mmのナイロン、および繊度１．５〜３デニー
ル、繊維長０．３〜２．０mmの普通レーヨンが使用され
ていた。
ゴム製品、紙製品、金属製品、木製品、陶器など任意の
基材表面に植毛する方法として、上記の基材表面に接着
剤を塗布し、その上に長さ０．５〜２mmの短繊維（パイ
ル）を散布、吹付け、振動または高圧静電気等を利用し
て植毛するフロック加工が知られており、使用した基材
の種類に応じて衣料、履物、袋物、インテリア、ベル
ト、壁紙、襖紙、電気器具、金網フィルタ、シガレット
ケース、家具、玩具、人形、電線、ホース等の多種類の
用途に利用されているが、このフロック加工用パイルと
しては、主として繊度１．５〜３デニール、繊維長０．
５〜１．２mmのナイロン、および繊度１．５〜３デニー
ル、繊維長０．３〜２．０mmの普通レーヨンが使用され
ていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ナイロ
ン繊維は吸湿性に乏しいため用途が衣料用には不適当で
あり、また普通レーヨンは、吸湿性に優れている反面、
磨耗強力が低いため産業用資材として不向きであり、い
ずれも汎用性に欠けていた。また、従来使用されていた
普通レーヨンの繊度は、１．５〜３デニールで、比較的
太かったので、風合いが固くなっていた。また、ヤング
率が３０〜７０ｇ／ｄと低いため、パイルに加工する際
のカットミスが多くて繊維長のバラツキが大きくなり、
特に繊維長０．５mm以上の長いパイルの製造が著しく困
難であると共に、必要以上にチョークマークが付き易
く、フロック加工品の品位を低下させていた。
ン繊維は吸湿性に乏しいため用途が衣料用には不適当で
あり、また普通レーヨンは、吸湿性に優れている反面、
磨耗強力が低いため産業用資材として不向きであり、い
ずれも汎用性に欠けていた。また、従来使用されていた
普通レーヨンの繊度は、１．５〜３デニールで、比較的
太かったので、風合いが固くなっていた。また、ヤング
率が３０〜７０ｇ／ｄと低いため、パイルに加工する際
のカットミスが多くて繊維長のバラツキが大きくなり、
特に繊維長０．５mm以上の長いパイルの製造が著しく困
難であると共に、必要以上にチョークマークが付き易
く、フロック加工品の品位を低下させていた。
【０００４】この発明は、細デニールのポリノジック繊
維を使用することにより、吸湿性に優れ、かつ磨耗強力
に優れていて汎用性があり、しかも桃皮調のソフトで、
しなやかな風合いのフロック加工製品が得られ、繊維長
のバラツキが小さく、繊維長を比較的長くすること、お
よびフロック加工後の加工が容易なフロック加工用パイ
ルを提供するものである。
維を使用することにより、吸湿性に優れ、かつ磨耗強力
に優れていて汎用性があり、しかも桃皮調のソフトで、
しなやかな風合いのフロック加工製品が得られ、繊維長
のバラツキが小さく、繊維長を比較的長くすること、お
よびフロック加工後の加工が容易なフロック加工用パイ
ルを提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この発明に係るフロック
加工用パイルは、長繊維を長さ０．５〜２mmの短繊維に
カットして得られるフロック加工用パイルにおいて、１
デニール以下の細いポリノジック繊維からなり、その引
張強度が標準状態で４〜６ｇ／ｄ、湿潤状態で３〜５ｇ
／ｄであることを特徴とする。
加工用パイルは、長繊維を長さ０．５〜２mmの短繊維に
カットして得られるフロック加工用パイルにおいて、１
デニール以下の細いポリノジック繊維からなり、その引
張強度が標準状態で４〜６ｇ／ｄ、湿潤状態で３〜５ｇ
／ｄであることを特徴とする。
【０００６】すなわち、ポリノジック繊維は、セルロー
スの重合度によって乾強度３．５〜６．０ｇ／ｄ、湿強
度２．５〜５．０ｇ／ｄの範囲の種々のものが知られて
いるが、この発明では、乾強度４〜６ｇ／ｄ、湿強度３
〜５ｇ／ｄのものが選択して使用される。
スの重合度によって乾強度３．５〜６．０ｇ／ｄ、湿強
度２．５〜５．０ｇ／ｄの範囲の種々のものが知られて
いるが、この発明では、乾強度４〜６ｇ／ｄ、湿強度３
〜５ｇ／ｄのものが選択して使用される。
【０００７】
【作用】上記のパイルは、従来のナイロンや普通レーヨ
ンからなるフロック加工用パイルと同様に、編織物、合
成樹脂のフィルムやシート、ゴム製品、紙製品、金属製
品、木製品、陶器など任意の基材の接着剤塗布面に散布
や高圧静電気等によって植毛される。その場合、この発
明で使用するポリノジック繊維は、その乾強度および湿
強度が従来の普通レーヨンの約２倍であるため、得られ
るフロック加工製品の用途が従来よりも広くなり、例え
ばスポーツ衣料、トレーニングシューズ等にまで使用可
能となる。
ンからなるフロック加工用パイルと同様に、編織物、合
成樹脂のフィルムやシート、ゴム製品、紙製品、金属製
品、木製品、陶器など任意の基材の接着剤塗布面に散布
や高圧静電気等によって植毛される。その場合、この発
明で使用するポリノジック繊維は、その乾強度および湿
強度が従来の普通レーヨンの約２倍であるため、得られ
るフロック加工製品の用途が従来よりも広くなり、例え
ばスポーツ衣料、トレーニングシューズ等にまで使用可
能となる。
【０００８】また、繊度が１デニール以下で、従来の普
通レーヨンに比して細いので、ソフトでしなやかなタッ
チの植毛面が得られる。ただし、繊度が１デニールを超
えると、しなやかさが消失して桃皮調の風合いが得られ
なくなり、かつシワ加工等の表面変化加工が困難にな
る。また、上記のように強度が従来の普通レーヨンの約
２倍であると共に、ヤング率が７０〜１１０ｇ／ｄで、
従来の普通レーヨンの約１．５〜２倍であるため、カッ
タによる切断が容易になって繊維長の長いものが得ら
れ、かつ繊維長のバラツキが小さくなる。また、高重合
度で、高ヤング率であるため、パイルのカール度が小さ
くなり、従来困難であった長いパイルの植毛が容易にな
り、シワ加工やチョーク加工等の後加工が確実に実施で
きる。
通レーヨンに比して細いので、ソフトでしなやかなタッ
チの植毛面が得られる。ただし、繊度が１デニールを超
えると、しなやかさが消失して桃皮調の風合いが得られ
なくなり、かつシワ加工等の表面変化加工が困難にな
る。また、上記のように強度が従来の普通レーヨンの約
２倍であると共に、ヤング率が７０〜１１０ｇ／ｄで、
従来の普通レーヨンの約１．５〜２倍であるため、カッ
タによる切断が容易になって繊維長の長いものが得ら
れ、かつ繊維長のバラツキが小さくなる。また、高重合
度で、高ヤング率であるため、パイルのカール度が小さ
くなり、従来困難であった長いパイルの植毛が容易にな
り、シワ加工やチョーク加工等の後加工が確実に実施で
きる。
【０００９】
実施例１ ３０番手のレーヨン糸を経糸に、３０／２番手のレーヨ
ン糸を緯糸にそれぞれ使用し、経糸密度６５本／イン
チ、緯糸密度５０本／インチの綾織物を製織した。得ら
れた綾織物を基材とし、その片面にアクリル系接着剤を
塗布し、ポリノジック繊維からなるパイル（繊度０．５
デニール、繊維長０．４mm、乾強度５．５ｇ／ｄ、湿強
度４．０ｇ／ｄ）をダウン法によって植毛した。得られ
た実施例１の植毛生地は、風合いがソフトで、桃皮状の
タッチを有し、植毛面が磨耗に強く、シワ加工等の表面
変化加工が容易で、耐久性に優れ、チョークマークが付
き難く、パイルの色が鮮明で、汚れ難く、染色堅牢度が
良好で、かつ耐洗濯性に優れており、衣料用および産業
資材用として好適であった。
ン糸を緯糸にそれぞれ使用し、経糸密度６５本／イン
チ、緯糸密度５０本／インチの綾織物を製織した。得ら
れた綾織物を基材とし、その片面にアクリル系接着剤を
塗布し、ポリノジック繊維からなるパイル（繊度０．５
デニール、繊維長０．４mm、乾強度５．５ｇ／ｄ、湿強
度４．０ｇ／ｄ）をダウン法によって植毛した。得られ
た実施例１の植毛生地は、風合いがソフトで、桃皮状の
タッチを有し、植毛面が磨耗に強く、シワ加工等の表面
変化加工が容易で、耐久性に優れ、チョークマークが付
き難く、パイルの色が鮮明で、汚れ難く、染色堅牢度が
良好で、かつ耐洗濯性に優れており、衣料用および産業
資材用として好適であった。
【００１０】上記実施例１のパイルに代えて普通レーヨ
ンからなるパイル（繊度１．０デニール、繊維長０．６
mm、乾強度２．５ｇ／ｄ、湿強度１．５ｇ／ｄ）を使用
する以外は、実施例１と同様にして比較例１の植毛生地
を製造した。得られた植毛生地は、表面加工、耐久性お
よび堅牢度の点で普通であったが、風合いが固く、表面
のタッチがザラツキ、植毛面が磨耗に弱く、チョークマ
ークが付き易く、鮮明性がなく、汚れ易く、かつ耐洗濯
性に欠けていた。
ンからなるパイル（繊度１．０デニール、繊維長０．６
mm、乾強度２．５ｇ／ｄ、湿強度１．５ｇ／ｄ）を使用
する以外は、実施例１と同様にして比較例１の植毛生地
を製造した。得られた植毛生地は、表面加工、耐久性お
よび堅牢度の点で普通であったが、風合いが固く、表面
のタッチがザラツキ、植毛面が磨耗に弱く、チョークマ
ークが付き易く、鮮明性がなく、汚れ易く、かつ耐洗濯
性に欠けていた。
【００１１】実施例２ ２０番手のレーヨン糸を経糸に、２０／２番手のレーヨ
ン糸を緯糸にそれぞれ使用し、経糸密度４２本／イン
チ、緯糸密度４１本／インチの平織物を製織した。得ら
れた平織物を基材とし、その片面にアクリル系接着剤を
塗布し、ポリノジック繊維からなるパイル（繊度０．５
デニール、繊維長０．５mm、乾強度５．５ｇ／ｄ、湿強
度４．０ｇ／ｄ）をダウン法によって植毛した。得られ
た実施例２の植毛生地は、袋物用として好適であった。
ン糸を緯糸にそれぞれ使用し、経糸密度４２本／イン
チ、緯糸密度４１本／インチの平織物を製織した。得ら
れた平織物を基材とし、その片面にアクリル系接着剤を
塗布し、ポリノジック繊維からなるパイル（繊度０．５
デニール、繊維長０．５mm、乾強度５．５ｇ／ｄ、湿強
度４．０ｇ／ｄ）をダウン法によって植毛した。得られ
た実施例２の植毛生地は、袋物用として好適であった。
【００１２】実施例３ ３０／２番手のレーヨン／ポリエステル混紡糸を経糸お
よび緯糸にそれぞれ使用し、経糸密度５７本／インチ、
緯糸密度４９本／インチの平織物を製織した。得られた
平織物を基材とし、その片面にアクリル系接着剤を塗布
し、ポリノジック繊維からなるパイル（繊度０．５デニ
ール、繊維長０．４mm、乾強度５．５ｇ／ｄ、湿強度
４．０ｇ／ｄ）をダウン法によって植毛した。得られた
実施例３の植毛生地は、靴の甲皮用として好適であっ
た。
よび緯糸にそれぞれ使用し、経糸密度５７本／インチ、
緯糸密度４９本／インチの平織物を製織した。得られた
平織物を基材とし、その片面にアクリル系接着剤を塗布
し、ポリノジック繊維からなるパイル（繊度０．５デニ
ール、繊維長０．４mm、乾強度５．５ｇ／ｄ、湿強度
４．０ｇ／ｄ）をダウン法によって植毛した。得られた
実施例３の植毛生地は、靴の甲皮用として好適であっ
た。
【００１３】
【発明の効果】この発明のフロック加工用パイルは、１
デニール以下の細いポリノジック繊維からなり、その引
張強度が標準状態で４〜６ｇ／ｄ、湿潤状態で３〜５ｇ
／ｄであるから、従来のナイロン繊維や普通レーヨン繊
維からなるフロック加工用パイルと同様にフロック加工
に使用することができ、しかも吸湿性に優れ、ソフトで
しなやかな桃皮調のタッチの植毛面が得られる。そし
て、上記パイルの強度およびヤング率が従来の普通レー
ヨンよりも大きいので、フィラメントをパイル化すると
きの切断が容易になり、繊維長が長く、そのバラツキの
小さいパイルが容易に得られ、従来困難であった長いパ
イルの植毛が容易になり、かつ後加工が容易になり、フ
ロック加工製品としての用途を広げることができる。
デニール以下の細いポリノジック繊維からなり、その引
張強度が標準状態で４〜６ｇ／ｄ、湿潤状態で３〜５ｇ
／ｄであるから、従来のナイロン繊維や普通レーヨン繊
維からなるフロック加工用パイルと同様にフロック加工
に使用することができ、しかも吸湿性に優れ、ソフトで
しなやかな桃皮調のタッチの植毛面が得られる。そし
て、上記パイルの強度およびヤング率が従来の普通レー
ヨンよりも大きいので、フィラメントをパイル化すると
きの切断が容易になり、繊維長が長く、そのバラツキの
小さいパイルが容易に得られ、従来困難であった長いパ
イルの植毛が容易になり、かつ後加工が容易になり、フ
ロック加工製品としての用途を広げることができる。
Claims (1)
- 【請求項１】長繊維を長さ０．５〜２mmの短繊維にカッ
トして得られるフロック加工用パイルにおいて、１デニ
ール以下の細いポリノジック繊維からなり、その引張強
度が標準状態で４〜６ｇ／ｄ、湿潤状態で３〜５ｇ／ｄ
であることを特徴とするフロック加工用パイル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21793191A JP2970104B2 (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | フロック加工用パイル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21793191A JP2970104B2 (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | フロック加工用パイル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0544106A JPH0544106A (ja) | 1993-02-23 |
| JP2970104B2 true JP2970104B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=16711964
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21793191A Expired - Lifetime JP2970104B2 (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | フロック加工用パイル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2970104B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-02 JP JP21793191A patent/JP2970104B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0544106A (ja) | 1993-02-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090827 Year of fee payment: 10 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110827 Year of fee payment: 12 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |