JP2968105B2 - 疲労特性の良い鋼板およびその製造方法 - Google Patents

疲労特性の良い鋼板およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接構造物の疲労強度
を向上させるために疲労亀裂先端にマイクロクラックを
多数発生させる組織を有する鋼板とその製造法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】構造物の軽量化、大容量化の要求に応
え、構造用鋼板の高強度化が急速に進んでいる。しかし
ながら、繰り返し荷重を受ける構造物では、降伏強度の
みならず疲労強度を考慮しなければならず、高強度化の
ニーズに応えることができない場合があり、疲労強度の
向上が切望されている。特に、溶接構造物では溶接止端
部から疲労亀裂の発生する場合が多く、鋼材の強度を向
上させても疲労強度は殆ど向上しない。
【0003】溶接構造物の疲労強度は、主として溶接部
の止端部形状によって支配されることが知られており、
溶接部の止端部処理等の疲労強度向上策が適用されるこ
とがある。しかし、止端部処理は、構造物の建造工数を
増大させるばかりでなく、溶接部位によっては止端部処
理が実施できない場合も多く、鋼材面から疲労強度向上
が切望されている。
【0004】溶接継手部の疲労破壊は一般に応力集中の
大きな溶接止端部から発生するため、発生特性は溶接止
端部形状に大きく影響され、鋼材組成、組織には殆ど影
響しないことが知られている。そこで、鋼材組織を制御
して疲労特性を向上させるためには、止端部で発生した
疲労亀裂の伝播を遅延させることが有効である。
【0005】疲労亀裂伝播を遅延させるためには、疲労
亀裂伝播面に垂直方向に亀裂を分岐させることが有効で
あることがProceedings of anint
ernational conference spo
nsored by Metals Society
(21−23,October,1981,Londo
n)のP.79〜に記載されている。また同様な方法と
して日本造船学会論文集Vol.169,pp.257
〜266では微小セパレーションによる疲労亀裂伝播速
度向上効果を示しており、セパレーション指数が大きい
程微小セパレーションも発生しやすいとの報告がなされ
ている。
【0006】しかしながら、発明者らが、通常のセパレ
ーション指数として用いられているシャルピー試験片か
ら求めたSImax と疲労伝播速度の関係を調査した結
果、SImax と疲労伝播特性の間には直接関係が認めら
れないことのあることを確認した。
【0007】また、セパレーションによる疲労亀裂伝播
速度遅延効果はΔK値の低いレベルで有効なことが、前
述の日本造船学会論文集Vol.169,pp.257
−266に記載されているが、セパレーションは結晶方
位の異なる集合組織間の塑性異方性により発生するもの
であり、ΔK値の低い領域では塑性域が小さいためセパ
レーションの発生が困難となる。そこで、低K値レベル
でも疲労亀裂の伝播を遅延させるようなマイクロクラッ
クを発生させるのに必要な組織制御に関する技術の開発
が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、疲労特性の
良い鋼板および疲労強度を向上させるために、疲労亀裂
先端に低ΔK領域でもマイクロクラックを多数発生させ
る組織制御の製造方法を提供することを課題とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、厚みが
2μm以下で間隔が20μm以下のパーライトバンドが
縞状に存在し、かつパーライトバンド相の間のマトリッ
クス組織はアスペクト比(長径/短径の比)が4以上で
短径が10μm以下の集合組織コロニーからなる疲労特
性の優れた鋼板である。
【0010】更に本発明は構造用鋼である鋼片もしくは
鋼板をγ再結晶域で1℃/秒以上の冷却速度で冷却しな
がら圧下率30%以上の圧延を行い、引き続いて30%
以上の未再結晶域圧延を実施した後、Ar3 〜Ar1
度域での累積圧下率dAr3 −dAr1 がα分率:a(%)
の増加に応じて 0.6×a≦dAr3 −dAr1 (%)≦0.4×a−10 を満足するようにα分率の増加に応じて、累積圧下率を
増加させるα−γ二相域圧延を行い、厚みが2μm以下
で間隔が20μm以下のパーライトバンドが縞状に存在
し、かつパーライトバンド相の間のマトリックス組織は
アスペクト比(長径/短径の比)が4以上で短径が10
μm以下の集合組織コロニーをうることを特徴とする疲
労特性の優れた鋼板の製造方法である。
【0011】本発明が対象とする構造用鋼は、例えば特
公昭58−14849号公報に記載され、次記するよう
に、通常の溶接構造用鋼が所要の材質を得るために、従
来から当業分野での活用で確認されている作用・効果の
関係を基に定めている添加元素の種類と量を同様に使用
して同等の作用と効果が得られる。従って、これ等を含
む鋼を本発明は対象鋼とするものである。
【0012】これ等の各成分元素とその添加理由を以下
に示す。Cは、鋼の強度を向上する有効な成分とするも
のであるが、0.20%を超える過剰な含有量では、二
相域圧延時の変形抵抗を増して圧延を困難にするばかり
か、溶接部に島状マルテンサイトを析出し、鋼の靭性を
著しく劣化させるので、0.20%以下に規制する。
【0013】Siは溶鋼の脱酸元素として必要であり、
また強度増加元素として有用であるが、1.0%を超え
ると、鋼の加工性を低下させ、溶接部の靭性を劣化させ
る。また、0.01%未満では脱酸効果が不十分なた
め、含有量を0.01〜1.0%に規制する。
【0014】Mnも脱酸成分元素として必要であり、
0.3%未満では鋼の清浄度を低下し、加工性を害す
る。また鋼材の強度を向上する成分として0.3%以上
が必要である。しかし、Mnは変態温度を下げるので、
過剰の含有は二相域圧延温度が下がりすぎ、変形抵抗の
上昇をきたすので、2.0%を上限とする。
【0015】AlおよびNは、Al窒化物による鋼の微
細化の他、圧延過程での固溶、析出により、鋼の結晶方
位の整合および再結晶に有効な働きをさせるために添加
する。しかし、添加量が少ないときにはその効果がな
く、過剰の場合には鋼の靭性を劣化させるので、Al:
0.001〜0.20%、N:0.020%以下に限定
する。
【0016】以上が、本発明が対象とする鋼の基本成分
であるが、母材強度の上昇あるいは、継手靭性の向上の
目的のため、要求される性質に応じて、合金元素を添加
する場合は、変態温度を下げすぎると二相域での変形抵
抗が増し、圧延が困難になる。従って、合金の添加量と
しては、Ni,Cr,Mo,Cu,W,P,Co,V,
Nb,Ti,Zr,Ta,Hf,希土類元素,Y,C
a,Mg,Te,Se,Bを1種類以上添加してよい
が、合計で4.5%以内に規制する。
【0017】次に本発明における組織の規定理由を示
す。疲労亀裂先端でマイクロクラックを発生し易くする
ためには、フェライト・パーライト鋼では脆性第二相で
あるパーライト組織の形態制御が重要である。マイクロ
クラックを生じ易くするためには、セメンタイトが濃縮
したパーライト相を縞状に分散させることが重要であ
り、そのためパーライトバンドの厚みを3μm以下とし
た。また、マイクロクラックの発生頻度を大きくさせる
ためにパーライト間隔を規定したのである。
【0018】さらに該パーライトバンドからマイクロク
ラックを容易に発生させるためには集合組織の発達が有
用であるので、そのため集合組織コロニーのアスペクト
比を4以上とした。
【0019】また集合組織コロニーの短軸径を10μm
以下にしたのは、繰り返し荷重下において塑性域の小さ
な低ΔK領域でも結晶方位の異なるコロニー間での塑性
異方性から局所変形を生じさせマイクロクラックを容易
に発生させるためである。
【0020】次に製造方法に関して、再結晶圧延量を3
0%以上に規定したのは、γの再結晶によりパーライト
バンドの起源となるミクロ偏析帯間隔を小さく分断する
ためであり、再結晶域での冷却速度を1℃/秒と規定し
たのは再結晶したフェライト相の粒成長を抑制するため
である。さらに未再結晶圧延量を30%以上としたのは
集合組織コロニーの構成単位となるフェライト粒径を小
さくするためである。
【0021】また、二相域圧延において1パス当りの圧
下量を規定したのは、変形抵抗がα相よりγ相の方が小
さい歪領域で圧延することにより加工フェライトの生成
を抑制しつつ、パーライトバンドの厚みを小さくするた
めに残留γを偏平化させるためである。
【0022】
【作用】発明者らは、SImax の異なる種々の鋼材を用
いて、SImax と疲労強度の関係を調査した。その結
果、SImax と疲労伝播特性の間には直接関係が認めら
れないことがあった。そこで疲労破面を詳細に調査した
結果、SImax の大きい鋼板ほどΔK値の大きい領域で
のセパレーションは顕著であったが、疲労強度を決定し
ている低ΔK領域でのセパレーションの出現状態はSI
max には依存しないことを知見した。
【0023】そこで、特開平3−44444号に記載さ
れているように、伝播中の脆性亀裂に先だってセメンタ
イト相からマイクロクラックが発生し亀裂先端の応力状
態を緩和させていることに着眼し、伝播中の疲労亀裂先
端にマイクロクラックを生じせしめる脆性第二相組織の
形態について種々検討を行った。
【0024】その結果、疲労亀裂先端では、脆性亀裂先
端よりも低いK値でマイクロクラックを生じさせる必要
があり、且つ疲労亀裂伝播速度遅延にはマイクロクラッ
クの発生頻度も増加させる必要のあることを知見した。
【0025】図1はパーライトバンド相の厚みを変化さ
せてマイクロクラックの発生の容易性を示す板厚方向の
限界破壊応力を調査した結果である。図に示すように、
集合組織を発達させた場合(集合組織コロニーの長径/
短径の比であるアスペクト比が4.1の場合)と顕著な
集合組織の存在しない場合(アスペクト比が1.2の場
合)で傾向が異なるものの、集合組織が発達している場
合でもパーライトバンド相の厚みが4μm以上ではセメ
ンタイトの凝集状態が十分でなくマイクロクラックは発
生しにくいと考えられるが、3μm以下になるとフェラ
イトとパーライトバンド相の剥離強度が低下しマイクロ
クラックが発生し易くなり、それに伴ってT字継手部の
疲労寿命も改善された。
【0026】さらに厚みが3μm以下のパーライトバン
ドの間隔を変化させて、疲労試験を実施した結果、図2
に示すように、破面上で板厚方向に平行に割れたマイク
ロクラックの平均間隔とパーライトバンド相の間隔とに
関係が認められ、疲労強度を大幅に向上させるために
は、パーライトバンド間隔を20μm以下とする必要の
あることを知見した。
【0027】図3(a),(b),(c)には、テンパ
ーカラー法により現出させた集合組織コロニーのアスペ
クト比と疲労試験においてマイクロクラック発生限界K
値および板厚方向限界破壊応力の関係を示す。アスペク
ト比が4以上では板厚方向限界破壊応力が低下しマイク
ロクラックの生成が容易となり、塑性域寸法の小さな低
ΔK領域でもマイクロクラックが生成することがわか
る。
【0028】次に図4には、集合組織コロニーのアスペ
クト比が4以上の組織で、集合組織コロニーの短軸径と
マイクロクラック発生限界K値の関係を示す。セパレー
ションによる疲労強度の向上は、ΔKが80kg/mm1.5
以下であることが日本造船学会論文集Vol.169,
pp.257〜266に記載されており、マイクロクラ
ックでこの疲労強度向上効果を期待するためには、集合
組織コロニーサイズが10μm以下である必要性を知見
した。
【0029】したがって、パーライトバンド相からのマ
イクロクラックを利用して疲労強度を向上させるために
は、相の厚みが3μm以下のパーライトバンドを20μ
m以下の間隔で存在させ、かつ長径/短径の比が4以上
で短径が10μm以下の集合組織コロニーを有する組織
が必要であることを知見した。
【0030】次に、この組織を実現するために圧延条件
の検討を実施した。パーライトバンド間隔を小さくする
ためにはγ粒径を細粒化する必要がある。しかしなが
ら、γ再結晶域は高温であるため一般にγが再結晶した
後容易に粒成長が生じ微細なγ粒を得ることは容易では
ない。そこで、γ再結晶域にて再結晶後の粒成長を抑制
するため、当該温度域にて圧延中に冷却を行い、その冷
却速度とγ粒径の関係を求め、図5に示した。
【0031】この結果より冷却速度が1℃/sec 以上で
あれば当該領域での30%圧下率の圧延により生じた再
結晶後の粒成長が抑制されγ粒径が細粒化され、その結
果としてパーライトバンド相の間隔が10μm以下とな
ることを知見した。
【0032】さらにパーライトバンド相からのマイクロ
クラックの発生を容易にするために、α/γ二相域温度
域にて圧延を行い集合組織を発達させることが必要であ
る。その結果、図6(a),(b)に示すスケジュール
Bのようにα分率の低いAr3 近傍の二相域状態で圧下
量が大きくなると、圧延により与えられた歪によりフェ
ライトの粒成長が生じてしまい、10μm以下の集合組
織コロニーは得られず、スケジュールCのようにα分率
の高いAr1 近傍の温度で大きな圧下を行うと加工フェ
ライトが生成し、母材靭性が確保できないことが明らか
となった。
【0033】そこで、種々検討を行い、スケジュールA
のように二相域温度域においてα相より残留γの変形抵
抗が小さい低加工歪領域で低圧下量多パス圧延を行え
ば、フェライト粒の異常粒成長が生じることなく、C量
の濃化した残留γ相のみを選択的に偏平化させていき、
所定の集合組織コロニー寸法を満足し、かつ厚みの薄い
パーライトバンドが生成し、その間隔を小さくできるこ
とを知見した。
【0034】
【実施例】実施例の供試鋼の成分を表1に、製造条件お
よび得られた材質を表2に比較例と共に示す。
【0035】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】 再結晶域圧延中の冷却は、本発明例の試験番号(以下鋼
番と称する)1〜12と比較例の17,19,21〜2
4にて実施しているが、試験番号15,19,21は所
要の冷却速度を満足できなかった。そのため、試験番号
15,19,21のパーライト間隔は本発明例と比較し
て大きくなっている。
【0036】また、比較例である試験番号15,17,
21は二相域圧延を実施していないため集合組織の発達
がなく、集合組織コロニーのアスペクト比が4以下であ
り、マイクロクラックが疲労破面上で観察されなかっ
た。
【0037】比較例である試験番号18,20は再結晶
域圧延が十分でないのでパーライトバンド間隔が大きく
なっており、試験番号23は、未再結晶域圧延が実施さ
れておらず、集合組織コロニーの短径が大きくなってい
る。
【0038】試験番号13,14,16,17,22,
24は、再結晶域圧延、未再結晶域圧延共所要の条件を
満足している。しかしながら、試験番号13,16,2
2は、二相域圧延においてα分率が小さいAr3 点直下
領域で圧延したため、フェライトの異常成長を起こし、
フェライト粒径が粗大化し、集合組織コロニーの短径も
10μm以上となっていた。一方、試験番号14,1
8,24には二相域圧延においてα分率の大きくなった
Ar1 点近傍で圧延を実施したため加工フェライトの生
成が著しく、パーライトバンド相の厚みも大きくなって
おり、母材靭性も良好でない。
【0039】これらの比較例の試験番号13〜24の材
質は、表2に示す通り、T字継手のSN線図において繰
り返し公称応力範囲が12kg/mm2 の時3×106 以下
であり、疲労強度の向上は認められなかった。
【0040】これに対し、本発明例の試験番号1〜12
の材質は、表2に示す通り、所要の製造条件を満足し、
目標の強度・靭性を満足すると共に、本発明の狙いであ
るT字継手の疲労特性が、繰り返し公称応力範囲が12
kg/mm2 の時3×106 以上を示し、2×106 回の疲
労強度は14kg/mm2 以上となり、従来鋼材に比較し、
大幅に疲労特性が向上した。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記した手段を用いて上記した
作用を利用したので、再結晶温度域で冷却しながら圧延
を実施し、未再結晶域圧延を実施した後、所定の条件で
二相域圧延を実施すれば、疲労亀裂進展中の破面にマイ
クロクラックが生じ、その結果、T字継手のように鋼板
表面から疲労亀裂が発生し、板厚方向に伝播する形態の
疲労損傷の軽減、防止を可能とするもので、当業分野は
もちろん、関連分野にもたらす効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】パーライトバンド相の厚みと、板厚方向の限界
破壊応力の関係、およびパーライトバンド相の厚みとT
字継手における繰り返し公称応力範囲が12kg/mm2
の疲労寿命との関係を示す図表である。
【図2】パーライトバンド相の間隔と疲労破面で観察さ
れるマイクロクラックの間隔との関係、およびパーライ
トバンド相の間隔とT字継手における繰り返し公称応力
範囲が12kg/mm2 での疲労寿命との関係を示す図表で
ある。
【図3】(a)はテンパーカラー法により求めた集合組
織のコロニーのアスペクト比(長径/短径)と板厚方向
の限界破壊応力の関係、およびマイクロクラックを発生
させるのに必要な限界ΔK値との関係を示す図表であ
る。(b)はアスペクト比の模式図である。(c)はパ
ーライトバンドの模式図である。
【図4】集合組織コロニーのアスペクト比が4程度およ
び10程度の場合の短径とマイクロクラックを発生させ
るのに必要な限界ΔK値との関係を示す図表である。
【図5】再結晶温度域である1000℃〜850℃の冷
却速度と850℃でのγ粒径およびパーライトバンド間
隔の関係を示す図表である。
【図6】(a)は二相域圧延のパススケジュールと、そ
れらの圧延で得られた集合組織コロニーの短径およびパ
ーライトバンド相の厚みの関係を示す図表である。
(b)は圧下率とα変態率の図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 宏 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本 製鐵株式会社 大分製鐵所内 (72)発明者 川島 善樹果 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本 製鐵株式会社 大分製鐵所内 (56)参考文献 特開 平5−148542(JP,A) 特開 平5−148541(JP,A) 特開 平3−64418(JP,A) 特開 昭51−134306(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 8/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが2μm以下で間隔が20μm以下
    のパーライトバンドが縞状に存在し、かつパーライトバ
    ンド相の間のマトリックス組織はアスペクト比(長径/
    短径の比)が4以上で短径が10μm以下の集合組織コ
    ロニーからなることを特徴とする疲労特性の良い鋼板。
  2. 【請求項2】 構造用鋼である鋼片もしくは鋼板をγ再
    結晶域で1℃/秒以上の冷却速度で冷却しながら圧下率
    30%以上の圧延を行い、引き続いて30%以上の未再
    結晶圧延を実施した後Ar3 〜Ar1 温度域での累積圧
    下率dAr3 −dAr1 がα分率:a(%)の増加に応じて 0.6×a≦dAr3 −dAr1 (%)≦0.4×a−10 を満足するようにα分率の増加に応じて、累積圧下率を
    増加させるα−γ二相域圧延を行い、厚みが2μm以下
    で間隔が20μm以下のパーライトバンドが縞状に存在
    し、かつパーライトバンド相の間のマトリックス組織は
    アスペクト比(長径/短径の比)が4以上で短径が10
    μm以下の集合組織コロニーをうることを特徴とする疲
    労特性の優れた鋼板の製造方法。
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