JP2967492B2 - 腸内適所放出経口製剤 - Google Patents

腸内適所放出経口製剤

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JP2967492B2
JP2967492B2 JP2118635A JP11863590A JP2967492B2 JP 2967492 B2 JP2967492 B2 JP 2967492B2 JP 2118635 A JP2118635 A JP 2118635A JP 11863590 A JP11863590 A JP 11863590A JP 2967492 B2 JP2967492 B2 JP 2967492B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、腸内適所放出経口製剤に関し、更に詳細に
は、腸内の特定の部分において薬物を連続的に放出する
ことを可能にした構造の腸内適所放出経口製剤に関す
る。
「従来の技術」 経口投与剤は、一般に薬物を胃などにおいて吸収させ
てできるだけ速やかに薬効を発現させることを目的とす
る。このため、腸内の特定の箇所においてのみ薬物を放
出させるようにした経口投与剤の開発研究は従来より殆
ど行われていなかった。このため、例えば大腸へ効率的
に送達させ放出させることを意図してL−アスコルビン
酸含有製剤を経口投与しても、薬物は胃内で分解され、
小腸で大部分が吸収されてしまうため、大腸には殆ど到
達しないという問題があった。
一方、一日1〜2回の投与で薬物の血中濃度を長時間
一定のレベル以上に維持することができる製剤として、
除放性製剤が開発されている。しかし、このような除放
性製剤を用いても、腸内の所望の箇所においてのみ薬物
を放出することはできない。例えば、大腸において薬物
を吸収させることを意図している場合には、服用から大
腸に到達するまで空腹時で4〜5時間を要するため、大
腸到達以前に薬物の一部が放出してしまう。しかも、大
腸においても薬物は徐々にしか放出されないため薬物の
吸収率は低くなり、効率的に薬物を投与することができ
ない。一方、除放性製剤以外に直腸からの坐剤や注腸に
よる投与方法もあるが、これらの方法によっても大腸全
般へ薬物を効果的に送り込むことは不可能である。この
ため従来は、潰瘍性大腸炎治療薬であるサラゾスルファ
ピリジンやプレドニゾロンなどを効率良く適所投与する
手段がなかった。
「発明が解決しようとする課題」 そこで本発明者は、腸内の所望の箇所に到達するまで
は薬物を放出せず、しかも、その箇所に到達後は所望の
時間内に全薬物を放出するようにした経口投与剤を開発
することを目的として鋭意研究を行った結果、本発明を
完成するに至ったものである。
「課題を解決するための手段」 而して、本発明の腸内適所放出経口製剤は、 (a)主薬成分および薬学的に許容し得る賦形剤からな
る核(core)、 (b)腸溶性または水溶性成分からなり、不溶性成分を
含んでいてもよい、核を覆う第一層、 (c)核内の1以上の成分と反応して溶解する非腸溶性
成分からなる、第一層を覆う第二層、および (d)腸溶性成分からなる、第二層を覆う第三層、から
なることを特徴とするものである。
次に、上記構成を図面を参照しつつ具体的に説明す
る。
第1図は本発明の顆粒剤の構造の一例を示したもの、
第2図は本発明の錠剤の構造の一例を示したもの、第3
図は本発明の核の構造の種類を例示したものである。ま
た、第4図乃至第6図は溶出試験の結果を溶出時間と溶
出率との関係で示したグラフである。
核は、主薬成分および賦形剤からなる。主薬成分は、
腸において吸収される薬効物質であれば、広く使用する
ことができる。特に、大腸などの特定部位において効率
良く吸収される物質や、腸内の疾患治療薬などが効果的
に用いられる。
また、核には主薬成分の放出を促進する崩壊剤などが
含まれている。
さらに核には、第二層を溶解する添加物質を含ませる
ことができる。この添加物質は主薬成分が第二層を溶解
する場合には必ずしも必要とされない。しかし、主焼成
分に溶解力が全くないか極めて弱い場合、あるいは仮令
強くても量が少ないために溶解作用を充分に発現し得な
い場合には、添加物質が効果的に使用される。添加物質
は、第二層の構成成分に応じて適宜選択される。例え
ば、第二層として胃溶性物質を使用し、主薬成分として
インドメタシンなどの非酸性物質を用いた場合には、有
機酸などの水溶性の酸性物質を添加物質として使用する
ことができる。
また、本発明の製剤の最外殻にあたる第三層は、腸溶
解物質からなる。該第三層は、本発明の製剤が経口的に
服用された後、胃内において内部層が破壊されるのを防
ぎ、腸に入ったときに初めて溶解するものでなくてはな
らない。したがって、第三層は胃液によって分解せず、
しかも腸液によって溶解し得るものであることが必要と
される。
具体的には、セルロースアセテートフタレート(CA
P)、セルロースプロピオネートフタレート、セルロー
スアセテートマレアート、ポリビニルアルコールフタレ
ート、スチレン−アクリル酸共重合物、メチルアクリレ
ート・メタクリル酸共重合物、ポリビニルアセテートフ
タレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレ
ート(HPMCP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
アセテートサクシネート(HPMCAS)などの合成高分子化
合物等、腸溶性コーティング剤として一般に用いられて
いる物質を使用することができる。
また、第二層は、核内の1以上の成分と反応して溶解
する非腸溶性成分からなる。該第二層は、腸内の所定の
部位において主薬物質の放出を開始させ、しかも主薬物
質の放出時間を調節するために設けられているものであ
る。その成分は、非腸溶性であり、核内の1以上の成分
によって溶解するものでなくてはならない。
具体的には、ポリビニルアセテートジエチルアミノア
セテート(AEA)、ポリビニルアミノアセタール、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート−メチルメタクリレー
ト共重合体などを使用することができる。その中でも、
酸性領域(pH1〜5)において溶解するが、中性または
アルカリ性領域においては溶解しない物質を用いるのが
好ましい。
更にまた、第一層は、腸溶性または水溶性成分からな
る。該第一層は、核と第二層との間を遮断し、主薬成分
の放出開始時間を調節するために存在するものである。
その成分として具体的には、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースフタレート(HPMCP)、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCA
S)、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合物、メ
タクリル酸エチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸
塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合物、セルロー
スアセテートフタレート(CAP)、セルロースプロピオ
ネートフタレート、セルロースアセテートマレアート、
ポリビニルアセテートフタレート、ポリビニルアルコー
ルフタレート、スチレン−アクリル酸共重合物、メチル
アクリレート−メタクリル酸共重合物等の腸溶性成分、
アセチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセル
ロース誘導体等の水溶性成分が挙げられる。
また、エチルセルロース(E・C)等の不溶性成分を
加えて放出開始時間を遅らせることもできる。このよう
な不溶性成分は第一層の0〜50%の範囲で加えることが
できる。
なお、第一層、第二層、第三層のいずれにも、コーテ
ィング性および膜形成性を改善するために添加する可塑
剤、静電気防止剤などの化合物を添加し得る。
而して、本発明の製剤は腸内に入ると、まず腸液によ
って第三層が溶解する。しかし、第二層は非腸溶性であ
るために腸液は第二層を溶解することなく浸潤してい
く。そして、溶液が第一層に到達するとそれによって第
一層の溶解が始まる。第一層が溶解して核と溶液が接触
すれば、核内の成分が溶液内を拡散する。なお、第一層
が溶解し終わらないうちに溶液が浸潤していき、核に接
触する場合もある。そして、核内の添加物質および/ま
たは主薬成分が、第二層と接触することによって、第二
層が溶解し始め、やがて、主薬成分が腸内に放出される
ことになる。
また、本発明の製剤の具体的な構造は、このような放
出機構に従って所望の部位において主薬成分が放出し得
るように設定される。例えば、第二層の厚みを変化させ
ることによって、腸液が第一層に到達するまでの時間を
調節したり、添加物質などによる溶解に要する時間を調
節することができる。また、第二層と添加物質の組合せ
を適宜選択したり、第二層の成分を変化させることによ
って、主薬成分の放出速度を調節することもできる。な
お、第二層は主薬成分または添加物質によって溶解する
前に破壊されない程度の強度を備えていることが要求さ
れる。
本発明の製剤の各層の被覆量は、顆粒の場合、第一層
が核に対して5〜60重量%、第二層が第一層を被覆した
核に対して10〜30重量%、第三層が第二層および第一層
を被覆した核に対して10〜30重量%とするのが一般的で
ある。また、錠剤の場合は、素錠重量に対して第一層が
0.5〜10%、第二層が0.5〜10%、第三層が1〜10%とす
るのが一般的である。なお、カプセル剤の場合には、錠
剤と同様である。上述のようにこれらの被覆量は適宜選
択することによって、所望の腸内適所放出経口製剤を得
ることができる。
また、核の構造は、上記の機構により主薬成分を放出
し得る構造であれば特に制限されない。具体的には、主
薬成分と賦形剤からなり添加物質を含まない構造、主薬
成分と添加物質が一様且つ均一に存在する構造(第3図
A)、主薬成分の中に所定量の添加物質が混合されてい
る構造(第3図B)、主薬成分と添加物質が別々の層に
存在する構造、主薬成分からなる層と添加物質からなる
層との間に隔絶層を有する構造(第3図CおよびD)、
主薬成分がカプセル内に入っている構造(第3図E)な
どが挙げられる。添加物質を用いる場合は、主薬成分と
添加物質との反応性などを考慮する必要がある。特に添
加物質が酸性であり、主薬成分が酸性でない場合には第
3図B、C、DまたはEなどの構造をとることが好まし
い。
なお、第1〜3図において、1は核、2は第一層、3
は第二層、4は第三層、1′は主薬成分含有層、5は添
加物質、6は隔絶層、7はカプセルボディー部、8はカ
プセルキャップ部、9はシール部、10は添加物質含有層
である。
本発明の製剤の製造方法は、当業者に知られた一般的
な方法でよく、特に制限されるものではない。例えば、
核の被覆にあたり、従来から公知のパンコーティング装
置、流動コーティング装置、通気乾燥機構を備えた各種
装置を使用することができる。また、コーティング液も
特に制限されず、成膜性を改善するための可塑剤、界面
活性剤、高級アルコール類、高級脂肪酸類、グリセリン
脂肪酸エステル、水分透過性、水蒸気透過性、光の透過
性を調整することを目的とした添加剤、例えばステアリ
ン酸、ポリエチレングリコール、タルク、酸化チタンな
ど、コーティングの操作性を改善する目的で添加する静
電気防止剤、例えばステアリン酸、ポリエチレングリコ
ール類など消泡を目的としたシリコーン樹脂、更に着色
を目的とした色素や無機顔料、その他香料などを用いる
ことができる。
本発明の製剤は、腸内の所望の部位に到達するまで主
薬成分が放出されず、しかも到達後の主薬成分の放出速
度を調節することができる点に主たる特徴がある。した
がって、本発明の製剤は大腸など腸内の特定の部位に吸
収特異性を有する主薬成分の投与や、腸内の特定部位に
おける疾患の治療に特に有効に用いられる。これによっ
て、従来は不可能または困難であるとされていた薬物投
与や疾患治療が有効に行われることが期待される。例え
ば、本発明の製剤は、大腸の著しい酸化的環境に由来す
る大腸ポリープの発生や腺腫、癌化を予防するために還
元剤を効果的に投与する手段として本圧明は極めて有効
である。
「実施例」 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的且つ詳細
に説明するが、本発明の範囲は特許請求の範囲により定
まるものであり、斯かる実施例によって何等制限を受け
るものではない。なお、以下において「部」は重量部を
意味する。
〔実施例−1(L−アスコルビン酸の大腸送達顆粒製
剤)〕 L−アスコルビン酸72部、結晶セルロース15部、乳糖
5部、ステアリン酸5部、ヒドロキシプロピルセルロー
ス10重量部%を含有する50%エタノール溶液を、ヒドロ
キシプロピルセルロースが固形分として2部相当量とな
るように加え練合した。次いでφ0.8mmネットを装着し
た円筒式顆粒機により顆粒化し、乾燥した。
得られた乾燥顆粒300部に対し、コーティング液組成
として、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト(HP−55)7部、精製セラック0.7部、アセチル化モ
ノグリセライド0.7部、塩化メチレン45.8部、エタノー
ル45.8部を用いて、常法に従い固形分として75部相当の
コーティングを行い、第一層被覆を行った。
得られた第一層コーティング済み顆粒300部に対し、
第二層用コーティング液組成として、AEA5部、ポリエチ
レングリコール2部、エタノール40部、塩化メチレン53
部のコーティング液を用いて、常法に従い固形分として
60部をコーティングし第二層被覆を行った。
得られた第二層コーティング済み顆粒300部に対し、
第一層と同様のコーティング液を用いて、固形分として
60部をコーティングし、L−アスコルビン酸の大腸送達
顆粒製剤を得た。
〔実施例−2〕 実施例−1で得た素顆粒300部に対し、コーティング
液組成として、ヒドロキシプロピルメチルセルロースア
セテートサクシネート(HPMCAS)10部、クエン酸トリエ
チル4部、純水86部のコーティング液を用いて、常法に
従い固形分として60部相当のコーティングを行い第一層
被覆を行った。第二層、第三層は実施例−1と同様に行
った。
〔実施例−3〕 第一層コーティング液について、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)10
部、クエン酸トリエチル4部、純水86部のコーティング
液を用いて、常法に従い固形分として90部相当のコーテ
ィングを行い、第一層被覆を行った。以下、第二層、第
三層は実施例−1と同様に行った。
〔実施例−4(インドメタシンの大腸送達顆粒製剤)〕 インドメタシン10部、乳糖50部、クエン酸20部、結晶
セルロース15部、ヒドロキシプロピルセルロース5部を
混合した後、水を加えて練合し、次いでφ0.8mmネット
を装着した円筒式顆粒機により顆粒化し、乾燥した。
得られた乾燥顆粒300部を用い、実施例−3と同様の
方法により、第一層、第二層、第三層のコーティングを
行い、インドメタシン大腸送達製剤を得た。
〔実施例−5(サラゾスルファピリジンの大腸送達顆粒
製剤)〕 サラゾスルファピリジン50部、低置換度ヒドロキシプ
ロピルセルロース10部、酒石酸20部、結晶セルロース5
部、トウモロコシデンプン10部、ヒドロキシプロピルセ
ルロース5部を混合した後、水を加えて練合し、次いで
φ1.0mmネットを装着した円筒式顆粒機により顆粒化
し、乾燥した。
得られた乾燥顆粒300部を用い、実施例−3と同様の
方法により、第一層、第二層、第三層のコーティングを
行い、サラゾスルファピリジンの大腸送達製剤を得た。
〔実施例−6(プレドニゾロン大腸送達製剤・錠剤)〕 プレドニゾロン25部、乳糖25部、結晶セルロース20
部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース25部、ヒド
ロキシプロピルセルロース5部を混合し、水を加えて練
合し、スピードミル処理によって、顆粒を製造し、乾燥
した。この乾燥物99部に対しステアリン酸マグネシウム
1部を加えて混合した後、常法により一錠重量200mgの
錠剤を製造した。この錠剤300部に対して、第一層コー
ティング液組成として、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースフタレート(HP−55)7部、精製セラミック0.7
部、アセチル化モノグリセライド0.7部、塩化メチレン4
58部、エタノール458部を用いて、常法に従い固形分と
して7.5部相当のコーティングを行った。
得られた第一層コーティング済み錠剤300部に対し、
第二層用コーティング液としてジメチルアミノエチルメ
タクリレート−メチルメタクリレート共重合体(オイド
ラギットE・30D)を用い、固形分として6.0部相当のコ
ーティングを行った。
得られた第二層コーティング済み錠剤300部に対し、
第三層用コーティング液としてメチルメタクリル酸−メ
タクリル酸共重合体(オイドラギットL−30D 55)を用
いて、固形分として6.0部相当のコーティングを行っ
た。
〔実施例−7(プレドニゾロン大腸送達製剤・錠剤)〕 実施例−6のプレドニゾロン25部に代えて、、プレド
ニゾロン10部、クエン酸15部として同様に錠剤を得た。
〔実施例−8(L−アスコルビン酸の大腸送達システム
・錠剤)〕 L−アスコルビン酸92.7部に対し、ヒドロキシプロピ
ルセルロース5重量部%、タルク30重量部%を含むエタ
ノール懸濁液を固形分として7.3部相当となるように加
え練合し、破砕造粒機を用いて顆粒化後乾燥し、錠用顆
粒末を得た。
得られた錠用顆粒65部、結晶セルロース24.5部、低置
換度ヒドロキシプロピルセルロース10部、ステアリン酸
マグネシウム0.5部を加えて混合した後、常法により、
一錠重量165mgの錠剤を製造した。
得られた錠剤400部に対し、コーティング液組成とし
てヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HP
MCP:HP−55)3部、ポリエチレングリコール(PEG−600
0)0.6部、エタノール40部、塩化メチレン56.4部を用い
て常法に従い、固形分として3.5重量部%相当のコーテ
ィングを行い、第一層被覆錠を得た。第一層被覆錠400
部に対し、第二層用コーティング液組成として、ポリビ
ニルアセテートジエチルアミノアセテート(AEA)3
部、タルク3部、ポリエチレングリコール(PEG−600
0)0.6部、ステアリン酸0.6部、エタノール40部、塩化
メチレン52.8部のコーティング液を用いて常法に従い、
固形分として2重量部%をコーティングし、第二層被覆
錠を得た。
同様の方法にて、第二層固形分として4重量部%、お
よび6重量部%の第二層被覆錠を得た。
これら三種類の第二層被覆錠、各々400部に対し夫々
コーティング液組成としてヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースフタレート(HPMCP:HP−55)3部、ポリエチレ
ングリコール(PEG−6000)0.6部、ステアリン酸0.6
部、エタノール40部、塩化メチレン55.8部のコーティン
グ液を用いて、常法に従い固形分として6重量部%相当
をコーティングし、L−アスコルビン酸の大腸送達シス
テムを得た。
〔実施例−9(サラゾスルファピリジンの大腸送達シス
テム・錠剤)〕 サラゾスルファピリジン30部、酒石酸20部、結晶セル
ロース20部、乳糖24.5部、低置換度ヒドロキシプロピル
セルロース(LH−31)5部、ステアリン酸マグネシウム
0.5部を加えて混合した後、常法により、一錠重量200mg
の錠剤を製造した。この錠剤400部に対してコーティン
グ液組成として、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレート(HPMCP:HP−55)2.75部、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(HPMC:TCP5)0.25部、ポリエチレ
ングリコール(PEG−6000)0.6部、エタノール40部、塩
化メチレン56.4部のコーティング液を用いて、常法に従
い、固形分として、4.5重量部%相当のコーティングを
行い、第二層被覆錠を得た。
第三層は、実施例−8と同様な方法にて行い、サラゾ
スルファピリジンの大腸送達システムを得た。
〔実施例−10(エリスロポエチン経口投与製剤・カプセ
ル剤)〕 エリスロポエチン0.01%を含む中鎖脂肪酸トリグリセ
ライド(MCT)溶液150mgを4号ハードゼラチンカプセル
に充填後、噛合部をシールし、エリスロポエチンの液体
充填カプセル(以下「カプセル」という。)を得た。
カプセル400gを遠心造粒機に入れ回転させながら、PH
C−L 5重量部%を含有する80%エタノール液をスプレー
しながら、結晶セルロース50部、クエン酸50部の混合末
をカプセル重量に対して20重量部%添加して、カプセル
表面上に被覆乾燥することによって、第3図Eに示すカ
プセルを得た。
得られた酸被覆カプセルを用いて、実施例−9と同様
にして、エリスロポエチンの腸内適所放出システムを得
た。
〔実施例−11(rG−CSF経口投与製剤・カプセル剤)〕 rG−CSFを0.1%含むMCT溶液150mgを4号ハードゼラチ
ンカプセルに充填後、噛合部をシールし、rG−CSFの液
体充填カプセルを得た。
以下、実施例−10と同様にして、rG−CSFの腸内適所
放出システムを得た。
「実験例」 〔実験例−1〕 実施例1、2および3で得られた顆粒剤A、Bおよび
Cについて、第11改正日本薬局方に規定される溶出試験
法第2法(パドル法)による溶出試験を行った。即ち、
一定量の試験液を注入した試験器を回転軸に沿って回転
運動させ、溶出した溶出液を定量することによって、溶
出率を算出した。また、試験液は下記の組成を有する日
局第1液及び第2液を用いた。
その結果を、第1表並びに第4図及び第5図に示す。
なお、実施例−1と同様にして第一層コーティングを施
した顆粒剤を調整し、これを比較例とした。なお、第1
表並びに第4図および第5図において、(A)は前記実
施例−1を、(B)は実施例−2を、(C)は実施例3
を示す。
〔実験例−2〕 実施例−8により得られた3種類の錠剤、試料1、
2、3について、実験例−1と同様の溶出試験を行っ
た。その結果を第6図に示す(n=6の平均)。
「発明の効果」 本発明は上記の如き構成であり、主薬成分からなる核
に、腸溶性および/または水溶性成分からなる第一層、
胃溶性成分等の非腸溶性成分からなる第二層、腸溶性成
分からなる第三層の三層コーティングを施した構造であ
るから、主薬成分が腸内の適所に至る迄放出されずに送
達され、且つ腸内の適所に至ったときには急激に放出さ
れるものである。したがって、例えば大腸疾患に対する
治療や、大腸に吸収部位特異性を有する薬物等において
は、その有効性を著しく高めることが可能であり、更に
また大腸の著しい酸化的環境からくる大腸ポリープの発
生や腺腫、癌化の予防として還元剤を効果的に送達する
手段としても有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の顆粒剤とした実施例の断面図、第2図
は本発明の錠剤とした実施例の断面図、第3図は本発明
の核の構造の種類の説明図、第4図乃至第6図は溶出試
験の結果を溶出時間と溶出率との関係で示したグラフで
ある。 1……核、2……第一層 3……第二層、4……第三層 1′……主薬成分含有層、5……添加物質 6……隔絶層 7……カプセルボディー部 8……カプセルキャップ部 9……シール部 10……添加物質含有層

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)主薬成分および薬学的に許容し得る
    賦形剤からなる核(core)、 (b)腸溶性または水溶性成分からなり、不溶性成分を
    含んでいてもよい、核を覆う第一層、 (c)核内の1以上の成分と反応して溶解する非腸溶性
    成分からなる、第一層を覆う第二層、および、 (d)腸溶性成分からなる、第二層を覆う第三層、から
    なることを特徴とする腸内適所放出経口製剤。
  2. 【請求項2】第二層が主薬成分によって溶解することを
    特徴とする請求項〔1〕記載の腸内適所放出経口製剤。
  3. 【請求項3】第二層が胃溶性成分からなることを特徴と
    する請求項〔1〕記載の腸内適所放出経口製剤。
  4. 【請求項4】主薬成分のほかに、第二層を溶解させる添
    加物質がさらに核に含まれていることを特徴とする請求
    項〔1〕記載の腸内適所放出経口製剤。
  5. 【請求項5】添加物質がpH1〜5の酸性成分からなるこ
    とを特徴とする請求項〔4〕記載の腸内適所放出経口製
    剤。
  6. 【請求項6】腸内の所望の箇所で主薬成分が放出するよ
    うに、添加物質の量と第二層の厚みを設定した請求項
    〔4〕記載の腸内適所放出経口製剤。
  7. 【請求項7】腸内の所望の箇所で主薬成分が放出するよ
    うに、第一層、第二層及び第三層の厚みを設定した請求
    項〔1〕記載の腸内適所放出経口製剤。
  8. 【請求項8】顆粒剤である請求項〔1〕記載の腸内適所
    放出経口製剤。
  9. 【請求項9】錠剤である請求項〔1〕記載の腸内適所放
    出経口製剤。
  10. 【請求項10】核が主薬成分を含んだカプセルからなる
    ことを特徴とする請求項〔1〕記載の腸内適所放出経口
    製剤。
  11. 【請求項11】核が、添加物質と賦形剤からなる層で被
    覆されたカプセルからなることを特徴とする請求項〔1
    0〕記載の腸内適所放出経口製剤。
  12. 【請求項12】主薬成分が水溶性であり、その水溶液が
    酸性を示すことを特徴とする請求項〔1〕記載の腸内適
    所放出経口製剤。
  13. 【請求項13】主薬成分がL−アスコルビン酸であるこ
    とを特徴とする請求項〔1〕記載の腸内適所放出経口製
    剤。
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