JP2966358B2 - 横葺き屋根 - Google Patents

横葺き屋根

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JP2966358B2
JP2966358B2 JP30749896A JP30749896A JP2966358B2 JP 2966358 B2 JP2966358 B2 JP 2966358B2 JP 30749896 A JP30749896 A JP 30749896A JP 30749896 A JP30749896 A JP 30749896A JP 2966358 B2 JP2966358 B2 JP 2966358B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、勾配を有する横葺
き屋根さらには屋根材同士の接続部を雪止めに利用した
横葺き屋根に関し、特に屋根勾配が急な屋根から雪が落
下するのを防止するのに適用して有用な横葺き屋根に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、勾配を有する横葺き屋根において
雪止めを備えたものとして、棟と平行な桟木に釘着され
た軒側の屋根材の棟側部分上に、屋根材の軒側部分を当
接させてなりその桟木を雪止めとして利用した屋根(実
公昭63−43300号)や、屋根材の棟側部分を断面
7字形状をなすように外側に折り起こし、その断面7字
形状部分に棟側の屋根材の軒側部分を接合することによ
り雪止めを構成した屋根(実公平6−13305号)が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
願技術では、強風時の吹上風圧力や積雪により屋根材の
面板部に生じる摩擦荷重は、屋根材同士の接続部にその
まま作用するので、屋根材同士の接続強度が低下してし
まい、積雪期を経て強風が吹いた時に、屋根材の飛散事
故が起こる虞があるという問題がある。また、上記先願
技術では、勾配面で屋根材同士をハゼ締めにより接続し
ているため、施工性が低いという問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、屋根材同士の接続部を雪止めに利用した横葺き屋根
において、屋根材の飛散を防止するとともに、施工性に
優れた横葺き屋根を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
は、屋根下地上に保持部材が取り付けられ、該保持部材
上に横長の屋根材が軒棟方向に隣接して敷設され、かつ
屋根材同士の接続部が雪止めとして利用可能にされてな
る横葺き屋根において、前記保持部材には、第1の起立
部及び該第1の起立部よりも棟側に位置する第2の起立
部が設けられており、前記屋根材の棟側接続部には、第
1の立上り部及び該第1の立上り部よりも棟側に位置す
る第2の立上り部が設けられており、前記屋根材の軒側
接続部には、前記保持部材の前記第2の起立部に沿って
立ち上がり、かつ軒側に隣接する屋根材の前記第1の立
上り部及び第2の立上り部を覆うカバー部、及び該カバ
ー部の内側で前記第1の立上り部を上から抱持する抱持
部が設けられており、前記保持部材の前記第1の起立部
は、軒側屋根材の前記第1の立上り部により上から抱持
され、該第1の立上り部は、棟側に隣接された屋根材の
前記抱持部により上から抱持されているとともに、軒側
屋根材の前記第2の立上り部と保持部材の前記第2の起
立部とが弾性的に嵌合され、さらに、軒側屋根材と棟側
屋根材とが弾性的に嵌合されていることを特徴とする。
【0006】この発明によれば、保持部材の第1の起立
部が、軒側の屋根材の第1の立上り部により上から抱持
され、さらにその第1の立上り部が、棟側の屋根材の抱
持部により上から抱持されているとともに、軒側の屋根
材の第2の立上り部と保持部材の第2の起立部とが弾性
的に嵌合され、さらに軒側及び棟側の屋根材同士が弾性
的に嵌合されていることにより、横葺き屋根が構成され
ており、その屋根上に雪が積もっている場合に、軒側及
び棟側の屋根材同士の接続部が雪止めとして利用され
る。それによって、積雪により屋根材の面板部に摩擦荷
重が作用しても、その荷重は、保持部材の起立部の外面
によって変位が抑制されている屋根材の当該箇所によっ
て負担され、また吹上風圧力により屋根材に荷重が作用
しても、その荷重は、保持部材の起立部の内面によって
変位が抑制されている屋根材の第1の立上り部及び第2
の立上り部間によって負担される、というように、それ
ら荷重の負担箇所が異なるので、屋根材の飛散が防止さ
れる。
【0007】請求項2に記載した発明は、前記棟側屋根
材のカバー部と前記保持部材の第2の起立部とが弾性的
に嵌合されていることを特徴とする。
【0008】この発明によれば、保持部材の第2の起立
部に対し屋根材の第2の立上り部が弾性的に嵌合されて
いるのに加え、屋根材のカバー部と保持部材の第2の起
立部とが弾性的に嵌合されることになるので、屋根材の
保持部材に対する嵌合箇所がプラスされて、屋根板が屋
根下地に強固に保持されることになる。
【0009】このことは、積雪が想定される屋根材のカ
バー部と保持部材の保持が強固なることと相俟って、横
葺き屋根上に雪が積もっている場合に、軒側及び棟側の
屋根材同士の接続部の雪止めとしての利用性を高めるこ
とができる。さらに保持部材に対する屋根材の固定を弾
性的な嵌合により行うようにしたので、施工性に優れ
る。
【0010】請求項3に記載した発明は、請求項1に記
載の発明において、保持部材に前記第2の起立部よりも
さらに棟側に位置する第3の起立部を設け、棟側屋根材
のカバー部と前記保持部材の第3の起立部とを弾性的に
嵌合していることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、積雪により屋根材の面
板部に摩擦荷重が作用した場合或いは吹上風圧力により
屋根材に荷重が作用して場合に、保持部材の第2の起立
部のみに変位の抑制を集中させずに、第3の起立部に変
位の抑制機能を分担させて、屋根材の飛散事故を防止す
ることができる。
【0012】請求項4に記載した発明は、請求項1、2
または3記載の発明において、前記屋根材の棟側接続部
の第2の立上り部を第1の立上がり部に向けて折返され
た被係合部が設けられており、一方、前記屋根材の軒側
接続部の抱持部の終端に前記被係合部と係合する係合部
が設けられており、軒側屋根板の前記被係合部と棟側屋
根板の前記係合部が弾性的に嵌合されていることを特徴
とする。
【0013】この発明によれば、屋根材の棟側接続部の
第2の立上り部を第1の立上がり部に向けて折返して被
係合部を形成していることにより、その被係合部と第1
の立上がり部間が屋根材の抱持部終端の係合部を挿入す
る溝となり、この溝に前記係合部を挿入するだけで良好
な弾性嵌合状態が得られ、本発明の横葺き屋根材の接続
作業がより一層簡便かつ確実なものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図1乃至図1を参照しつつ詳細に説明する。図1
〜図5は本発明の第1実施形態を示す図、図6は第2実
施形態を示す図、図7〜図8は第3実施形態を示す図、
図9〜図11は第4実施形態を示す図、図12〜図13
は第5実施形態を示す図、図14は第6実施形態を示す
図、図15は横葺き屋根の概略図である。なお、図1〜
図15において、同一の構成要素については同じ符号を
付し、重複する説明を省略する。また説明の便宜上、各
実施形態において軒側に隣接された屋根材を軒側屋根材
と称し、棟側に隣接された屋根材を棟側屋根材と称す
る。
【0015】本発明に係る屋根は、図15に示すように
勾配のある横葺き屋根1において、棟10と平行に桁行
き方向に沿って屋根面11から突出して延びる、屋根材
3同士の接続部5を、該屋根1上に積もった雪(図示せ
ず)の落下を防ぐ雪止めとして用いたものである。さら
に具体的には図2に示すように、軒棟方向に隣り合わせ
に敷設された屋根材3同士は、接続部5において、保持
部材7を介して相互に接続されているとともに、屋根下
地9に固定されている。
【0016】図1に示すように保持部材7にはその底部
に固部70が設けられているとともに、軒側から順に
第1の起立部71及び第2の起立部72が形成されてい
る。固部70は、屋根下地9に当接され、ボルトやア
ンカーや鉄骨ビス等の図示省略した公知の固着手段によ
り屋根下地9に固着される。第1の起立部及び第2の起
立部は、それぞれ例えば、固着部70に対して略垂直に
起立している。第2の起立部72には、屋根材3が弾性
的に係合している第1の被係合部73、第2の被係合部
74及び被係合溝75が形成されている。
【0017】保持部材7は、例えばアルミニウム製や硬
質樹脂製の押出成形品、またはメッキ鋼板やステンレス
鋼板等よりなるプレス加工品またはセラミック等ででき
ており、その厚さは特に限定しないが、保持部材7が押
出成形品の場合には概ね1.2〜2.5mm程度である。
なお、保持部材7は、ピース材であってもよいし、桁行
方向に沿って長尺なものであってもよいし、複数部材が
組み立てられてできていてもよい。保持部材の素材、成
形方法及び厚さ等については他の実施形態においても同
じである。
【0018】屋根材3は、図1及び図2に示すように、
平坦な面板部30a、棟側接続部30b及び軒側接続部
30cとからなり、棟側接続部30bに面板部30a側
から順に第1の立上り部31及び第2の立上り部32が
形成されており、軒側接続部30cにカバー部35及び
抱持部36が形成されてなる長尺ものである。
【0019】第1の立上り部31は、例えば面板部30
aから立ち上り、再び棟側下向きに屈曲されて断面略逆
U字状に形成されている。第2の立上り部32は、例え
ば、第1の立上り部31から延設されて立ち上り、その
中ほどの高さ位置で第1の立上り部31側(すなわち軒
側)に折れ曲がって第1の係合部33を形成し、再び上
向きに屈曲され、上端にて軒側下向きに折り返されてい
ることにより第2の係合部34を形成している。第1の
係合部33及び第2の係合部34は、それぞれ保持部材
7の前記第1の被係合部73及び第2の被係合部74に
弾性的に係合している。
【0020】カバー部35は、例えば軒側接続部30c
において面板部30aから立上り、その中ほどの高さ位
置にてカバー部35の内側(すなわち軒側)に突出して
なる係合突条部37を形成し、上端にて軒側下向きに折
り返され、さらに下向きに折り曲げられて形成されてい
る。このカバー部35は、屋根材3同士の接続部5を覆
って接続部5からの雨水の浸入を防いでいる。抱持部3
6は、カバー部35の軒側下端にて棟側に折り返されて
上向きに延設され、再び棟側下向きに屈曲されて断面略
逆U字状に形成されている。その抱持部36には、例え
ば、その棟側下端にて再び上向きに折り返されて形成さ
れてなる第3の係合部38が延設されている。この第3
の係合部38は軒側屋根材3の第2の立上り部32の前
記第1の係合部33に軒側から弾性的に係合している。
【0021】ここで、弾性的に係合するとは、互いに係
合する2つの部位のうちの一方または両方が、係合の際
に弾性変形して係合可能な状態になった後、弾性復帰す
ることにより一方の部位が他方の部位に強く嵌合された
状態となることである。従って、この実施形態では、屋
根材3は少なくともその第1の係合部33、第2の係合
部34、係合突条部37及び第3の係合部38またはそ
れらの近辺において、係合時に十分な変形が起こる程度
の弾性を有している。
【0022】屋根材3は、例えば表面化粧鋼板、ラミネ
ート鋼板、メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミ合金
板、チタン合金板、銅板、真鍮板もしくは鉛板等の金属
素材、または炭素繊維積層板もしくは硬質樹脂板等の非
金属素材でできている。屋根材3は、金属板材の場合に
はロール成形もしくはプレス成形またはそれらの組合せ
により成形される。屋根材3が非金属素材の場合には主
に成形型を用いて成型される。板厚は、特に限定しない
が、概ね0.4〜1.6mm程度である。また屋根材3の
面板部30aなどの裏面にポリエチレンフォーム等の裏
貼り材を貼設し、結露防止及び防音性能を向上させるよ
うにしてもよい。屋根材3の素材、成形方法及び厚さに
ついては他の実施形態においても同じである。
【0023】屋根下地9は、特に図示しないが、例えば
鉄骨造の母屋等の建築躯体上に断熱ボード等が敷設さ
れ、さらにその上にアスファルト系の防水材を設けた構
造のものである。なお、本明細書では、屋根下地9に
は、木造、鉄骨造及びコンクリート造などの、釘やビス
やアンカー等の取付けが可能な全ての建築躯体を含み、
さらにその躯体上に断熱その他の目的によって敷設され
る木毛セメント板等のボード類も含む。従って、躯体上
に敷設されたボード類が、釘やビスやアンカー等の取付
けに対して十分な強度を有する場合を除いて、釘やビス
やアンカー等はボード類を貫通して躯体を構成する母屋
や垂木等の補助部材に固定される。
【0024】図1には、本発明に係る横葺き屋根1の構
造が示されている。保持部材7は、その固着部70を介
して、図示省略した屋根下地9にボルトやアンカーや鉄
骨ビス等により固着されている。その保持部材7の第1
の起立部71を、軒側屋根材3の棟側接続部30bに形
成された第1の立上り部31が上から抱持している。ま
た、保持部材7の第2の起立部72に形成された第1の
被係合部73及び第2の被係合部74に、軒側屋根材3
の第2の立上り部32に形成された第1の係合部33及
び第2の係合部34がそれぞれ弾性的に係合している。
そして、棟側屋根材3の軒側接続部30cに形成された
カバー部35が、保持部材7の第2の起立部72の棟側
面に沿って立ち上がり、保持部材7及び軒側屋根材3の
第1の立上り部31及び第2の立上り部32を覆ってい
る。カバー部35に形成された係合突条部37は、保持
部材7の第2の起立部72に形成された被係合溝75に
弾性的に係合している。棟側屋根材3の抱持部36は、
軒側屋根材3の第1の立上り部31を上から抱持してい
る。棟側屋根材3の抱持部36に続く第3の係合部38
は、軒側屋根材3の第2の立上り部32に形成された第
1の係合部33に裏側(すなわち軒側)から弾性的に係
合している。なお、屋根上の雪が溶けてなる水や雨水等
については、ケラバから排水するようにしてもよいし、
桁行方向に所定間隔おきに、軒棟方向に延びる樋を設け
て排水するようにしてもよい。ケラバから排水する場合
には、水が流れるだけの緩勾配を設けるのがよい。
【0025】上述した屋根構造は、以下の手順で施工さ
れる。まず、屋根下地9上に、ボルトやアンカーや鉄骨
ビス等により、保持部材7を所定間隔で取付ける。続い
て、軒側屋根材3を敷設する。その際、図3に示すよう
に、屋根材3の第2の立上り部32は適度に弾性変形す
る。そして、図3に二点鎖線で示すように、第2の立上
り部32が矢印のように弾性復帰して、保持部材7に軒
側屋根材3が固定される。続いて、棟側屋根材3を敷設
する。その際、図4に示すように、棟側屋根材3のカバ
ー部35に形成された係合突条部37は、保持部材7の
第2の起立部72に形成された被係合溝75に弾性的に
係合する。また、棟側屋根材3の第3の係合部38は適
度に弾性変形する。そして、図4に二点鎖線で示すよう
に、第3の係合部38が、矢印のように弾性復帰して、
軒側屋根材3の前記第1の係合部33に軒側から弾性的
に係合することによって、棟側屋根材3が軒側屋根材3
に接続される。以上の作業を、軒側から棟側へ繰り返す
ことによって、本実施形態の屋根構造ができあがる。
【0026】この第1実施形態の横葺き屋根は、屋根下
地9に固着された保持部材7の第1の起立部71が、軒
側屋根材3の第1の立上り部31により上から抱持さ
れ、さらにその第1の立上り部31が、棟側屋根材3の
抱持部36により上から抱持されているとともに、軒側
屋根材3の第2の立上り部32と保持部材7の第2の起
立部72とが弾性的に嵌合され、さらに軒側屋根材3と
棟側屋根材3とが弾性的に嵌合されており、降雪時には
軒側屋根材3と棟側屋根材3との接続部5が雪止めとし
て利用される。そして上記構成により、積雪により屋根
材3の面板部30aに作用する摩擦荷重は、保持部材7
の第1の起立部71及び第2の起立部72の外面によっ
て変位が抑制されている屋根材3の当該箇所によって負
担され、また吹上風圧力により屋根材3に作用する荷重
は、保持部材7の第1の起立部71及び第2の起立部7
2の内面によって変位が抑制されている屋根材3の第1
の立上り部31及び第2の立上り部32間によって負担
される、というように、それら荷重の負担箇所が異なる
ので、屋根材3の飛散が防止される。
【0027】また、この第1実施形態によれば、屋根材
3同士の接続、及び保持部材7に対する屋根材3の固定
を、それぞれ弾性的な嵌合により行うようにしたので、
施工性に優れる。
【0028】さらに、この第1実施形態によれば、屋根
材3のカバー部35により形成される雪止めが、その頂
部から裾部に行くに連れて広くなるような形状であるた
め、強度及び安定性が高い雪止めが形成される、という
効果も得られる。
【0029】なお、屋根材3のカバー部35の形状は、
種々設計変更可能であるのはいうまでもない。例えば、
図5に示すカバー部35Aのように、その裾部分を棟側
及び軒側の両方に伸ばして断面略三角形状をなすように
してもよい。
【0030】図6には、本発明に係る屋根の第2実施形
態が示されている。この第2実施形態の屋根の構造が図
1に示す上記第1実施形態と異なるのは、保持部材7B
に、第2の起立部72よりも棟側に第3の起立部76が
設けられており、その第3の起立部76と第2の起立部
72とは独立していることと、その第3の起立部76に
沿って棟側屋根材3のカバー部35Cが立ち上がってい
ることと、その第3の起立部76に形成された第3の被
係合部77に、カバー部35Cの立上り部分に形成され
た第4の係合部39が係合していることである。なお、
その他の構成等については、上記第1実施形態と同じで
あるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0031】この第2実施形態の横葺き屋根によれば、
上記第1実施形態と同様に、積雪による摩擦荷重及び吹
上風圧力による荷重の負担箇所が異なるとともに、屋根
板の変位を抑制する機能を保持部材の第2の起立部と第
3の起立部に分担させて屋根材3の飛散を防止するとい
う効果と、屋根材3同士及び保持部材7Bと屋根材3と
をそれぞれ弾性的に嵌合させるため、施工性に優れると
いう効果と、カバー部35Cが、その頂部から裾部に行
くに連れて広くなるような形状であるため、強度及び安
定性が高い雪止めが形成される、という効果が得られ
る。
【0032】また、この第2実施形態によれば、保持部
材7Bに、第2の起立部72よりもさらに棟側に第3の
起立部76が設けられており、その第3の起立部76に
沿って、棟側屋根材3のカバー部35Cが立ち上がって
雪止めを形成しているので、その形成された雪止めの軒
棟方向の幅は、上記第1実施形態の雪止めよりも広くな
り、雪止めの強度及び安定性がより一層高くなる。
【0033】図7には、本発明に係る屋根の第3実施形
態が示されている。この第3実施形態の屋根の構造が図
6に示す上記第2実施形態と異なるのは、第3の起立部
76と第2の起立部72とが連結されていることであ
る。その他の構成等は第2実施形態と同じであり、この
第3実施形態では第2実施形態と同様な作用効果に加え
て、第3の起立部76と第2の起立部72との連結部に
よって、より大きな積雪荷重に耐えることができる。
【0034】なお、図8に示すカバー部35Cのよう
に、軒側の外観形状と棟側の外観形状とが同じような意
匠になるように、軒側の外観形状を設計変更してもよ
い。
【0035】図9には、本発明に係る屋根の第4実施形
態が示されている。この第4実施形態の屋根の構造が図
1に示す上記第1実施形態と異なるのは、保持部材7C
の第1の起立部71が第2の起立部72側に傾いている
ことと、軒側屋根材3の第2の係合部34が第1の立上
り部31の近傍まで折り返されて被係合部40が形成さ
れているとともに、棟側屋根材3の抱持部36がその棟
側下端で折下げられて終端となっていて、その抱持部3
6の終端付近に形成されかつ折下げ片のほぼ中間位置に
段部41aを備えた第5の係合部41が前記被係合部4
0に係合していることと、カバー部35Dの形状及びそ
のカバー部35Dに係合突条部が設けられていないこと
である。そして前記被係合部40の先端と第1の立上が
り部31間が屋根材3の抱持部36終端の第5の係合部
41を挿入する挿入溝40a(図10参照)となってい
る。その他の構成等については、上記第1実施形態と同
じであるので、同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0036】この第4実施形態の屋根構造は、以下の手
順で施工される。まず、屋根下地上に、ボルトやアンカ
ーや鉄骨ビス等により、保持部材7Cを取り付ける。続
いて、軒側屋根材3を敷設する。その際、図10に示す
ように、屋根材3の第2の立上り部32は適度に弾性変
形する。そして、図10に二点鎖線で示すように、第2
の立上り部32が矢印のように弾性復帰して、保持部材
7Cに軒側屋根材3が固定される。続いて、前記挿入溝
40aに棟側屋根材3の第5の係合部41を挿入して棟
側屋根材3を敷設する。その際、図11に示すように、
軒側屋根材3の被係合部40は適度に弾性変形する。そ
して、図11に二点鎖線で示すように、被係合部40
が、矢印のように弾性復帰して、軒側屋根材3の被係合
部40に棟側屋根材3の第5の係合部41が弾性的に係
合することによって、棟側屋根材3が軒側屋根材3に接
続される。以上の作業を、軒側から棟側へ繰り返すこと
によって、本実施形態の屋根構造ができあがる。
【0037】この第4実施形態の横葺き屋根によれば、
上記第1実施形態と同様に、積雪による摩擦荷重及び吹
上風圧力による荷重の負担箇所が異なるため、屋根材3
の飛散が防止されるという効果と、屋根材3同士及び保
持部材7Cと屋根材3とをそれぞれ弾性的に嵌合させる
ため、施工性に優れるという効果と、カバー部35D
が、その頂部から裾部に行くに連れて広くなるような形
状であるため、強度及び安定性が高い雪止めが形成され
る、という効果が得られる。特に前記挿入溝40aに段
部41aを備えただけの前記係合部41を挿入するだけ
で良好な弾性嵌合状態が得られ、屋根材3の接続作業が
より一層簡便かつ確実なものとなる。
【0038】また、この第4実施形態によれば、保持部
材7Cの第1の起立部71が第2の起立部72側に傾い
ているため、面板部30aに作用する摩擦荷重に対する
耐力(抗力)が高まる。
【0039】図12には、本発明に係る屋根の第5実施
形態が示されている。この第5実施形態の屋根の構造が
図9に示す上記第4実施形態と異なる主な点は、カバー
部35Eが保持部材7Dの第2の起立部72よりも棟側
から斜めに立ち上がっていることである。なお、その他
の構成等については上記第4実施形態と同じであるの
で、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0040】この第5実施形態の横葺き屋根によれば、
上記第4実施形態と同様の作用効果が得られる他、軒側
の外観形状と棟側の外観形状とをほぼ同じような意匠に
することができる。
【0041】なお、図13に示すカバー部35Fのよう
に、その裾部分を棟側及び軒側の両方に伸ばして断面略
三角形状をなすようにしてもよく、この場合にも軒側の
外観形状と棟側の外観形状とをほぼ同じような意匠にす
ることができる。
【0042】図14には、本発明に係る屋根の第6実施
形態が示されている。この第6実施形態の屋根の構造が
図9に示す上記第4実施形態と異なる主な点は、保持部
材7Eに、第2の起立部72よりも棟側に第3の起立部
76が設けられておりその第3の起立部76に沿って棟
側屋根材3のカバー部35Cが立ち上がっていること
と、その第3の起立部76に形成された第3の被係合部
77に、カバー部35Cの立上り部分に形成された第4
の係合部39が係合していることである。なお、その他
の構成等については、上記第4実施形態と同じであるの
で、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0043】この第6実施形態の横葺き屋根によれば、
上記第4実施形態と同様の作用効果を奏する他、屋根板
の変位を抑制する機能を保持部材の第2の起立部と第3
の起立部に分担させて屋根板の飛散を防止するという効
果が得られる。また、保持部材7Eに第2の起立部72
よりもさらに棟側に第3の起立部76が設けられてお
り、その第3の起立部76に沿って、棟側屋根材3のカ
バー部35Cが立ち上がって雪止めを形成しているの
で、その形成された雪止めの軒棟方向の幅は、上記第4
実施形態の雪止めよりも広くなり、雪止めの強度及び安
定性がより一層高くなる。
【0044】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、保持部材
の第1の起立部が、軒側の屋根材の第1の立上り部によ
り上から抱持され、さらにその第1の立上り部が、棟側
の屋根材の抱持部により上から抱持されているととも
に、軒側の屋根材の第2の立上り部と保持部材の第2の
起立部とが弾性的に嵌合され、さらに軒側及び棟側の屋
根材同士が弾性的に嵌合されていることにより、横葺き
屋根が構成されており、その屋根上に雪が積もっている
場合に、軒側及び棟側の屋根材同士の接続部が雪止めと
して利用される。それによって、積雪により屋根材の面
板部に摩擦荷重が作用しても、その荷重は、保持部材の
起立部の外面によって変位が抑制されている屋根材の当
該箇所によって負担され、また吹上風圧力により屋根材
に荷重が作用しても、その荷重は保持部材の起立部の内
面によって変位が抑制されている屋根材の第1の立上り
部及び第2の立上り部間によって負担される、というよ
うに、それら荷重の負担箇所が異なるので、屋根材の飛
散が防止される。
【0045】また、請求項1記載の発明によれば、屋根
材同士の接続、及び保持部材に対する屋根材の固定を、
それぞれ弾性的な嵌合により行うようにしたので、施工
性に優れる。
【0046】請求項2記載の発明によれば、保持部材の
第2の起立部に対し屋根材の第2の立上り部が弾性的に
嵌合されているのに加え、屋根材のカバー部と保持部材
の第2の起立部とが弾性的に嵌合されることになるの
で、屋根材の保持部材に対する嵌合箇所が増えて、屋根
板が屋根下地に強固に保持されることになる。このこと
は、積雪が想定される屋根材のカバー部と保持部材の保
持が強固なることと相俟って、横葺き屋根上に雪が積も
っている場合に、軒側及び棟側の屋根材同士の接続部の
雪止めとしての利用性を高めることができる。さらに保
持部材に対する屋根材の固定を弾性的な嵌合により行う
ようにしたので、施工性に優れる。
【0047】請求項3に記載の発明によれば、積雪によ
り屋根材の面板部に摩擦荷重が作用した場合或いは吹上
風圧力により屋根材に荷重が作用して場合に、保持部材
の第2の起立部のみに変位の抑制を集中させずに、第3
の起立部に変位の抑制機能を分担させて、屋根材の飛散
事故を防止することができる。
【0048】請求項4に記載の発明によれば、屋根材の
棟側接続部の第2の立上り部を第1の立上がり部に向け
て折返して被係合部を形成していることにより、その被
係合部と第1の立上がり部間が屋根材の抱持部終端の係
合部を挿入する溝となり、この溝に前記係合部を挿入す
るだけで良好な弾性嵌合状態が得られ、本発明の横葺き
屋根材の接続作業がより一層簡便かつ確実なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る横葺き屋根の第1実施形態の接続
部を示す要部断面図である。
【図2】第1実施形態の屋根の要部断面斜視図である。
【図3】第1実施形態の屋根構造の施工手順を説明する
ための要部断面図である。
【図4】第1実施形態の屋根構造の施工手順を説明する
ための要部断面図である。
【図5】第1実施形態の変形例を示す要部断面図であ
る。
【図6】本発明に係る横葺き屋根の第2実施形態の接続
部を示す要部断面図である。
【図7】本発明に係る横葺き屋根の第3実施形態の接続
部を示す要部断面図である。
【図8】第3実施形態の変形例を示す要部断面図であ
る。
【図9】本発明に係る横葺き屋根の第4実施形態の接続
部を示す要部断面図である。
【図10】第4実施形態の屋根構造の施工手順を説明す
るための要部断面図である。
【図11】第4実施形態の屋根構造の施工手順を説明す
るための要部断面図である。
【図12】本発明に係る横葺き屋根の第5実施形態の接
続部を示す要部断面図である。
【図13】第5実施形態の変形例を示す要部断面図であ
る。
【図14】本発明に係る横葺き屋根の第6実施形態の接
続部を示す要部断面図である。
【図15】本発明を適用可能な横葺き屋根の概略を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 横葺き屋根 10 棟 11 屋根面 3 屋根材 30a 面板部 30b 棟側接続部 30
c 軒側接続部 31 第1の立上り部 32 第2の立上り部 33 第1の係合部 34 第2の係合部 35,35A,35B,35C,35D,35E,35
F カバー部 36 抱持部 37 係合突条部 38 第3の係合部 39 第4の係合部 40 被係合部 40a 挿入溝 41 第5の係合部 41a 段部 5 接続部 7,7A,7B,7C,7D,7E 保持部材 70 固着部 71 第1の起立部 72 第2の起立部 73 第1の被係合部 74 第2の被係合部 75 被係合溝 76 第3の起立部 77 第3の被係合部 9 屋根下地

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根下地上に保持部材が取り付けられ、
    該保持部材上に横長の屋根材が軒棟方向に隣接して敷設
    され、かつ屋根材同士の接続部が雪止めとして利用可能
    にされてなる横葺き屋根において、 前記保持部材には、第1の起立部及び該第1の起立部よ
    りも棟側に位置する第2の起立部が設けられており、 前記屋根材の棟側接続部には、第1の立上り部及び該第
    1の立上り部よりも棟側に位置する第2の立上り部が設
    けられており、 前記屋根材の軒側接続部には、前記保持部材の前記第2
    の起立部に沿って立ち上がり、かつ軒側に隣接する屋根
    材の前記第1の立上り部及び第2の立上り部を覆うカバ
    ー部、及び該カバー部の内側で前記第1の立上り部を上
    から抱持する抱持部が設けられており、 前記保持部材の前記第1の起立部は、軒側屋根材の前記
    第1の立上り部により上から抱持され、 該第1の立上り部は、棟側に隣接された屋根材の前記抱
    持部により上から抱持されているとともに、 軒側屋根材の前記第2の立上り部と保持部材の前記第2
    の起立部とが弾性的に嵌合され、 さらに、軒側屋根材と棟側屋根材とが弾性的に嵌合され
    ていることを特徴とする横葺き屋根。
  2. 【請求項2】 前記棟側屋根材の軒側接続部に形成され
    たカバー部と前記保持部材の第2の起立部とが弾性的に
    嵌合されていることを特徴とする請求項1に記載の横葺
    き屋根。
  3. 【請求項3】 前記保持部材には、前記第2の起立部よ
    りもさらに棟側に位置する第3の起立部が設けられてお
    り、 棟側屋根材の軒側接続部に形成されたカバー部と前記保
    持部材の第3の起立部とが弾性的に嵌合されていること
    を特徴とする請求項1に記載の横葺き屋根。
  4. 【請求項4】 前記屋根材の棟側接続部の第2の立上り
    部を第1の立上がり部に向けて折返された被係合部が設
    けられており、 一方、前記屋根材の軒側接続部の抱持部終端に前記被係
    合部と係合する係合部が設けられており、 軒側屋根板の前記被係合部と棟側屋根板の前記係合部が
    弾性的に嵌合されていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3の何れかに記載の横葺き屋根。
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