JP2961386B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、燃焼時でも有毒なハロゲン系ガスを発生し
ない難燃性電線・ケーブルを製造するための被覆用の難
燃性樹脂組成物に関する。
[従来の技術] 従来より、電線・ケーブルの難燃化が望まれており、
ハロゲン含有樹脂やハロゲン系難燃剤を配合した樹脂組
成物が電線等の被覆用材料として用いられてきた。
しかしながら、これらは加熱・燃焼時に、機器への腐
食性や人体への有害性を有するハロゲン系ガスを発生す
るため、ハロゲンを含有しないエチレン・アクリルエラ
ストマーに水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等
の無機系難燃剤を添加した樹脂組成物が開発された(特
開昭62−186411号)。
[発明が解決しようとする課題] しかし、このようにエチレン・アクリルエラストマー
に無機系難燃剤を添加して得た難燃性樹脂組成物におい
ては、この組成物を成形した後にただちに架橋・硬化さ
せないと、未硬化成形物が常温で流動して型くずれを生
じる(いわゆるコールドフロー)という問題があった。
さらに、このような樹脂組成物を成形・硬化させたもの
では、抗張力の向上が望めないという問題もあった。
また、水酸化アルミニウムをエチレン・アクリルエラ
ストマーに単独で添加する場合には、実用的な難燃性を
付与するためにはかなり大量に配合しなければならず、
でき上がった難燃性樹脂組成物の機械的特性や耐油性等
が著しく低下するという問題があった。
本発明の課題は、上記のような従来の難燃性樹脂組成
物の欠点を解消し得て、優れた難燃性を有するのみなら
ず、耐コールドフロー性を高め(コールドフローを抑
え)るとともに、抗張力が大きく、さらに、機械特性、
耐熱性、ノンハロゲン性、耐油性、耐放射線性等をバラ
ンスよく有する電線・ケーブル被覆用の難燃性樹脂組成
物を提供する処にある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明の難燃性樹脂組成物は、エチレン、メチルアク
リレート及び重合性有機カルボン酸よりなるアクリル系
エラストマー60〜90重量部並びにエチレン−メタクリル
酸共重合体40〜10重量部からなるベース樹脂100重量部
に、水酸化アルミニウム25〜140重量部及びファーネス
系カーボンブラック8〜40重量部を配合してなる。
本発明においては、エチレン、メチルアクリレート及
び重合性有機カルボン酸よりなるアクリル系エラストマ
ー並びにエチレン−メタクリル酸共重合体によりベース
樹脂を構成しているので、樹脂組成物は、耐コールドフ
ロー性が高く、抗張力も大きい。
本発明におけるアクリル系エラストマーは、エチレ
ン、メチルアクリレート及び重合性有機カルボン酸より
なり、下記一般式で示される。
このようなアクリル系エラストマーとしては、デュポ
ン社製のベイマックB−124、ベイマックHG、ベイマッ
クG、ベイマックN−123等(いずれも商品名)が例示
される。
本発明におけるエチレン−メタクリル酸共重合体は、
下記一般式で示される。
このようなエチレン−メタクリル酸共重合体として
は、デュポン社製のニュクレル等が例示される。
水酸化アルミニウムとしては、特に限定はないが、粒
子径が0.5〜1.0μmでステアリン酸などで表面処理をし
たものが好ましい。このようなものとしては、例えば、
昭和電工社製のハイジライトH−42S、ハイジライトH
−43Sがある。
本発明で用いるファーネス系カーボンブラックとして
は、SRF、HAF、ISAF等が好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物における各成分の割合は次
の通りである。
アクリル系エラストマー及びエチレン−メタクリル酸
共重合体からなるベース樹脂においては、エイレン−メ
タクリル酸共重合体が10〜40重量%含有されている。エ
チレン−メタクリル酸共重合体の含有量が10重量%未満
だと、充分な補強効果が得られず、耐コールドフロー性
に劣るだけでなく抗張力が向上しない。エチレン−メタ
クリル酸共重合体の含有量が40重量%を超えると、耐油
性、押出し成形加工性及び伸びが劣る。エチレン−メタ
クリル酸共重合体の好ましい含有量は、20〜30重量%で
ある。
水酸化アルミニウムは、ベース樹脂100重量部に対し
て25〜140重量部配合する。25重量部未満だと、充分な
難燃性を付与することができない。140重量部を超える
と、耐放射線性、耐油性等が低下して実用的でない。水
酸化アルミニウムの好ましい配合量は、ベース樹脂100
重量部に対して30〜120重量部である。
ファーネス系カーボンブラックは、ベース樹脂100重
量部に対して8〜40重量部配合する。8重量部未満だ
と、難燃性が向上しない。40重量部を超えると、機械特
性が低下する。ファーネス系カーボンブラックの好まし
い配合量は、ベース樹脂100重量部に対して10〜30重量
部である。
以上のように、本発明の難燃性樹脂組成物には、水酸
化アルミニウム及びファーネス系カーボンブラックが特
定の割合で配合されているので、両者の相乗作用によ
り、比較的少量の水酸化アルミニウムで優れた難燃性や
耐熱性を付与することができる。また、このように水酸
化アルミニウム(無機系難燃剤)の配合量を減らすこと
ができるので、ベース樹脂の有する機械特性、耐油性、
耐放射線性を損うことなく、バランスのとれた実用的な
難燃性樹脂組成物となる。
従って、原子力発電所施設等に使われる電線等の被覆
材料として特に有用である。
なお、本発明の難燃性樹脂組成物には、上記した必須
の成分のほかに、赤リン、公知の架橋剤、架橋促進剤、
老化防止剤等を適宜配合することができる。
中でも、赤リンを配合すると、優れた難燃性を付与で
きるので、水酸化アルミニウムの配合量をより一層減ら
すことも可能となる。
このような赤リンについては特に限定はないが、平均
粒子径が15μm以下で、表面をフェノール樹脂などでコ
ーティングしてマイクロカプセル化したものが好まし
い。このようなものとしては、例えば、燐化学工業社製
のノーバレッド120UF、ノーバレッド120UFAがある。
赤リンを配合する場合には、ベース樹脂100重量部に
対して3〜30重量部配合する。3重量部未満だと、難燃
性向上の効果が現われない。30重量部を超えると、耐熱
性や機械特性が低下する。赤リンの好ましい配合量は、
ベース樹脂100重量部に対して5〜20重量部である。
また、赤リンを配合する場合には、ベース樹脂100重
量部に対して水酸化アルミニウムを25〜100重量部配合
するのが好ましい。
[実施例] 以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明す
る。
実施例1〜5及び比較例1〜6 第1表に示す割合(重量部)で各成分を配合し、これ
を混練した後に、170℃で25分間プレスしてシートを成
形した。このシートから試験片を作成し、難燃性、耐放
射線性、耐油性、抗張力及び伸びを測定した。
上記とは別に、混練後に樹脂組成物をシリンダーに入
れて多芯ケーブルのコア上に押出し被覆し(押出し成形
加工性の測定)、この被覆ケーブルをドラムに巻取り、
型くずれの有無を観察した(耐コールドフロー性の測
定)。次に、これを被鉛加硫して、難燃性ケーブルを得
た。
各特性の測定結果を第1表に併記した。
第1表から明らかなように、実施例1〜5の樹脂組成
物は、難燃性に優れるのみならず、耐放射線性、耐油
性、耐コールドフロー性、押出し成形加工性、抗張力及
び伸びにおいても優れていた。
これに対し、比較例1の組成物は、エチレン−メタク
リル酸共重合体が少ないため、耐コールドフロー性に劣
り、抗張力も向上していなかった。比較例2の組成物
は、エチレン−メタクリル酸共重合体が多すぎるため、
耐油性、押出し成形加工性及び伸びが劣っていた。比較
例3の組成物は、ファーネス系カーボンブラックを配合
せずに水酸化アルミニウムを大量に配合したので、耐放
射線性及び耐油性が劣っていた。比較例4の組成物は、
水酸化アルミニウムが少ないため、難燃性に劣ってい
た。比較例5の組成物は、ファーネス系カーボンブラッ
クが少ないため、難燃性が劣っていた。比較例6の組成
物は、ファーネス系カーボンブラックが多すぎるため、
伸びが劣っていた。
[発明の効果] 以上のように、本発明の樹脂組成物は、難燃性に優れ
ているのはもちろん、耐コールドフロー性、抗張力、耐
熱性、ノンハロゲン性、耐油性及び耐放射線性において
も優れているので、電線・ケーブル被覆用の難燃性樹脂
組成物として広い範囲で極めて実用的である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 3/44 H01B 3/44 P //(C08K 3/00 3:04 3:22) (56)参考文献 特開 昭62−10151(JP,A) 特開 平1−215841(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 33/22 - 33/12 C08L 23/08 C08K 3/22,3/04 H01B 3/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン、メチルアクリレート及び重合性
    有機カルボン酸よりなるアクリル系エラストマー60〜90
    重量部並びにエチレン−メタクリル酸共重合体40〜10重
    量部からなるベース樹脂100重量部に、水酸化アルミニ
    ウム25〜140重量部及びファーネス系カーボンブラック
    8〜40重量部を配合してなる電線・ケーブル被覆用の難
    燃性樹脂組成物。
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