JP2961272B1 - 特徴ベクトルを利用した物体の認識装置および方法 - Google Patents

特徴ベクトルを利用した物体の認識装置および方法

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JP2961272B1
JP2961272B1 JP25566398A JP25566398A JP2961272B1 JP 2961272 B1 JP2961272 B1 JP 2961272B1 JP 25566398 A JP25566398 A JP 25566398A JP 25566398 A JP25566398 A JP 25566398A JP 2961272 B1 JP2961272 B1 JP 2961272B1
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Abstract

【要約】 【課題】オクルージョン(物体の隠蔽)の発生などを考
慮して類似度を補正することにより、精度のよい距離推
定を行うようにする。 【解決手段】撮像手段で撮像された撮像画像の各選択画
素に対応する各撮像手段の対応候補点近傍の明度情報等
の局所情報を、仮定した距離毎に抽出する対応候補点情
報抽出手段606〜608と、ここで抽出した各撮像手
段の対応候補点近傍の局所情報を入力として、局所的な
特徴を的確に特徴付ける特徴ベクトルを生成する特徴ベ
クトルの生成手段609と、その生成された特徴ベクト
ルのデータを要素毎に位置的または時間的に集積するこ
とによる情報の安定化の処理を行う特徴ベクトルの安定
化手段610と、それらの安定化された特徴ベクトルの
要素間の関係を利用して物体までの距離を推定する距離
推定手段611を具えることにより、3次元空間の情報
を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の認識装置お
よびその方法に関し、異なる位置に配置された複数の撮
像手段による画像情報から三角測量の原理を利用して認
識対象物体までの距離情報など、認識対象物体の3次元
情報を算出して、この3次元情報を用いて物体を認識す
るような場合に適用して好適な装置および方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、撮像手段たる画像センサの撮像結果に基づき認識
対象物体までの距離を計測する方法として、ステレオビ
ジョン(ステレオ視)による計測方法が広く知られてい
る。
【0003】この計測は、2次元画像から、距離、深
度、奥行きといった3次元情報を得るために有用な方法
である。
【0004】すなわち、2台の画像センサを例えば左右
に配置し、これら2台の画像センサで同一の認識対象物
を撮像したときに生じる視差から、三角測量の原理で、
対象物までの距離を測定するという方法である。このと
きの左右の画像センサの対は、ステレオ対と呼ばれてお
り、2台で計測を行うことから2眼ステレオ視と呼ばれ
ている。
【0005】図12は、こうした2眼ステレオ視の原理
を示したものである。同図に示すように、2眼ステレオ
視では、左右の画像センサ1、2の画像#1(撮像面1
a上で得られる)、画像#2(撮像面2a上で得られ
る)中の、対応する点P1、P2同士の位置の差である
視差(ディスパリティ)dを計測する必要がある。一般
に視差dは、3次元空間中の点50a(認識対象物体5
0上の点)までの距離zとの間に、次式で示す関係が成
立する。
【0006】z=F・B/ d …(1) ここに、Bは左右の画像センサ1、2間の距離(基線
長)であり、Fは画像センサ1のレンズ31、画像セン
サ2のレンズ32の焦点距離である。通常、基線長Bと
焦点距離Fは既知であるので、視差dが分かれば、距離
zは一義的に求められることになる。
【0007】この視差dは、両画像#1、#2間で、ど
の点がどの点に対応するかを逐一探索することにより算
出することができる。このときの一方の画像#1上の点
1に対応する他方の画像#2上の点P2のことを「対応
点」と以下呼ぶこととし、対応点を探索することを、以
下「対応点探索」と呼ぶことにする。物体50までの距
離を仮定したとき、一方の画像#1上の点P1に対応す
る他方の画像#2上の点のことを以下「対応候補点」と
呼ぶことにする。
【0008】2眼ステレオ視による計測を行う場合、上
記対応点探索を行った結果、真の距離zに対応する真の
対応点P2を検出することができれば、真の視差dを算
出することができたことになり、このとき対象物50上
の点50aまでの真の距離zが計測できたといえる。
【0009】こうした処理を、一方の画像#1の全画素
について実行することにより、画像#1の全選択画素に
距離情報を付与した画像(距離画像)が生成されること
になる。
【0010】上記対応点を探索して真の距離を求める処
理を、図13、図14、図17を用いて詳述する。
【0011】図17は、従来の2眼ステレオ視による距
離計測装置(物体認識装置)の構成を示すブロック図で
ある。
【0012】基準画像入力部101には、視差d (距
離z)を算出する際に基準となる画像センサ1で撮像さ
れた基準画像#1が取り込まれる。一方、画像入力部1
02には、基準画像#1上の点に対応する対応点が存在
する画像である画像センサ2の撮像画像#2が取り込ま
れる。
【0013】つぎに、対応候補点座標発生部103、対
応候補点情報抽出部104、類似度算出部105、ウイ
ンドウ内加算部106、距離推定部107における処理
を図13を用いて説明すると、まず、対応候補点座標発
生部103では、基準画像#1の各画素に対して、仮定
した距離zn毎に、画像センサ2の画像#2の対応候補
点の位置座標が記憶、格納されており、これを読み出す
ことにより対応候補点の位置座標を発生する。
【0014】すなわち、基準画像センサ1の基準画像#
1の中から位置(i、j)で特定される画素P1が選択
されるとともに、認識対象物体50までの距離znが仮
定される。そして、この仮定距離znに対応する他方の
画像センサ2の画像#2内の対応候補点P2の位置座標
が読み出される。
【0015】つぎに、対応候補点情報抽出部104で
は、このようにして対応候補点座標発生部103によっ
て発生された画像センサ2の対応候補点P2の位置座標
に基づき対応候補点P2の局所情報を抽出する処理が実
行される。ここで、局所情報とは、対応候補点の近傍の
画素を考慮して得られる対応候補点の画像情報のことで
ある。画像情報として代表的なものは、画素の明度であ
り、画像に対して前処理を行った後の画像情報であって
もよい。
【0016】さらに、類似度算出部105では、上記対
応候補点情報抽出部104で得られた対応候補点P2
画像情報(局所情報)と基準画像の選択画素P1の画像
情報との類似度が算出される。類似度の算出にあたって
は、一般的に位置的に近傍にあるデータを集積すること
により情報の安定化が図られる。例としては、エリアベ
ースのウインドウを用いたマッチングがある。
【0017】そこで、ウインドウ内加算部106では、
基準画像#1の選択された画素の周囲の領域と、画像セ
ンサ2の画像#2の対応候補点の周囲の領域とのパター
ンマッチングにより、両画像の領域同士が比較されて、
類似度という情報を安定化させた安定化類似度が算出さ
れる。
【0018】すなわち、図13に示すように、基準画像
#1の選択画素P1の位置座標を中心とするウインドウ
WD1が切り出されるとともに、画像センサ2の画像#
2の対応候補点P2の位置座標を中心とするウインドウ
WD2が切り出され、これらウインドウWD1、WD2
士についてパターンマッチングを行うことにより、これ
らの安定化類似度が算出される。このパターンマッチン
グは各仮定距離zn毎に行われる。そして同様のパター
ンマッチングが、基準画像#1の各選択画素毎に全画素
について行われる。
【0019】なお、安定化には、上述した空間的な領域
(ウインドウ)内での空間的な安定化の他に、時間的に
安定化を図る方法もある。
【0020】図14は、仮定距離znと(安定化)類似
度の逆数Qssadとの対応関係を示すグラフである。
【0021】図13のウインドウWD1と、仮定距離が
z’nのときの対応候補点の位置を中心とするウインド
ウWD’2とのマッチングを行った結果は、図14に示
すように類似度の逆数Qssadとして大きな値が得られて
いる(類似度は小さくなっている)が、図13のウイン
ドウWD1と、仮定距離がznxのときの対応候補点の位
置を中心とするウインドウWD2とのマッチングを行っ
た結果は、図14に示すように類似度の逆数Qssadは小
さくなっている(類似度は大きくなっている)のが分か
る。
【0022】このようにして仮定距離znと類似度の逆
数Qssadとの対応関係から、最も類似度が高くなる点
(類似度の逆数Qssadが最小値となる点)を判別し、こ
の最も類似度が高くなっている点に対応する仮定距離z
nxを最終的に、認識対象物体50上の点50aまでの真
の距離(最も確からしい距離)と推定する。つまり、図
13における仮定距離znxに対応する対応候補点P2
選択画素P1に対する対応点であるとされる。このよう
に、距離推定部107では、基準画像#1の選択画素に
ついて仮定距離znを順次変化させて得られた各類似度
の中から、最も類似度の高くなるものが判別され、最も
類似度が高くなる仮定距離znxが真の距離と推定され出
力される。
【0023】以上、2眼ステレオ視による場合を説明し
たが、3台以上の画像センサを用いてもよい。3台以上
の画像センサを用いて距離計測(物体認識)を行うこと
を、多眼ステレオ視による距離計測(物体認識)と称す
ることにする。
【0024】この多眼ステレオ視による距離計測装置
(物体認識装置)では、複数の画像センサを、2台の画
像センサからなるステレオ対に分割し、それぞれのステ
レオ対に対し、前述した2眼ステレオ視の原理を繰り返
し適用する方式をとっている。
【0025】すなわち、複数ある画像センサの中から基
準となる画像センサを選択し、この基準画像センサと他
の画像センサとの間で、ステレオ対を構成する。そし
て、各ステレオ対に対して2眼ステレオ視の場合の処理
を適用していく。この結果、基準画像センサから基準画
像センサの視野内に存在する認識対象物までの距離が計
測されることになる。
【0026】従来の多眼ステレオにおけるステレオ対の
関係を図15を参照して説明すると、図13に示す2眼
ステレオでは、基準画像#1と対をなす対応画像は#2
の1つであったが、多眼ステレオでは、基準画像#1と
画像センサ2の画像#2の対、基準画像#1と画像セン
サ3の画像#3の対、…、基準画像#1と画像センサN
の画像#Nの対という具合に複数のステレオ対が存在す
る。こうした対応画像と基準画像の各ステレオ対に基づ
く処理を行う前には、画像センサたるカメラの取付け歪
みなどを考慮する必要があり、通常はキャリブレーショ
ンによる補正処理を前もって行うようにしている。
【0027】多眼ステレオによって対応点を探索して真
の距離を求める処理を、前述した2眼ステレオの図1
3、図17に対応する図15、図18を用いて詳述す
る。
【0028】図18は、従来の多眼ステレオ視による距
離計測装置(物体認識装置)の構成を説明する図であ
る。
【0029】なお、各画像センサ1、2、3、…、N
は、水平、垂直あるいは斜め方向に所定の間隔で配置さ
れているものとする(説明の便宜上、図15では一定間
隔で左右に配置されている場合を示している)。
【0030】基準画像入力部201には、視差d(距離
z)を算出する際に基準となる画像センサ1で撮像され
た基準画像#1が取り込まれる。一方、画像入力部20
2には、基準画像#1上の点に対応する対応点が存在す
る画像である画像センサ2の撮像画像#2が取り込まれ
る。他の画像入力部203、204においても、基準画
像#1に対応する画像センサ3の画像#3が、基準画像
#1に対応する画像センサNの画像#Nがそれぞれ取り
込まれる。
【0031】対応候補点座標発生部205では、基準画
像#1の各画素に対して、仮定した距離zn毎に、画像
センサ2の画像#2の対応候補点の位置座標、画像セン
サ3の画像#3の対応候補点の位置座標、画像センサN
の画像#Nの対応候補点の位置座標がそれぞれ記憶、格
納されており、これらを読み出すことにより各対応候補
点の位置座標を発生する。
【0032】すなわち、基準画像センサ1の基準画像#
1の中から所定位置P1に存在する(i、j)で特定さ
れる画素が選択されるとともに、認識対象物体50まで
の距離znが仮定される。そして、この仮定距離znに対
応する画像センサ2の画像#2内の対応候補点P2の位
置座標が読み出される。同様にして、基準画像#1の選
択画素P1(i、j)、仮定距離znに対応する画像セン
サ3の画像#3の対応候補点P3の位置座標が読み出さ
れ、基準画像#1の選択画素P1(i、j)、仮定距離
nに対応する画像センサNの画像#Nの対応候補点PN
の位置座標が読み出される。そして、仮定距離znを順
次変化させて同様の読み出しが行われる。また、選択画
素を順次変化させることによって同様の読み出しが行わ
れる。こうして対応候補点P2の位置座標(X2
2)、対応候補点P3の位置座標(X3、Y3)、・・
・、対応候補点PNの位置座標(XN、YN)が対応候補
点座標発生部205から出力される。
【0033】つぎに、対応候補点情報抽出部206で
は、このようにして対応候補点座標発生部205によっ
て発生された画像センサ2の対応候補点P2の位置座標
に基づき対応候補点P2の局所情報を抽出する処理が実
行される。同様にして、対応候補点情報抽出部207で
は、対応候補点座標発生部205で発生された画像セン
サ3の画像#3の対応候補点P3の位置座標に基づい
て、対応候補点P3の局所情報が、対応候補点情報抽出
部208では、対応候補点座標発生部205で発生され
た画像センサNの画像#Nの対応候補点PNの位置座標
に基づいて、対応候補点PNの局所情報がそれぞれ求め
られる。
【0034】さらに、類似度算出部209では、上記対
応候補点情報抽出部206で得られた対応候補点P2
局所情報と基準画像#1の選択画素P1の画像情報との
類似度が算出される。そして、ウインドウ内加算部21
2では、基準画像#1の選択された画素の周囲の領域
と、画像センサ2の画像#2の対応候補点の周囲の領域
とのパターンマッチングにより、両画像の領域同士が比
較されて、安定化類似度が算出される。
【0035】すなわち、図15に示すように、基準画像
#1の選択画素P1の位置座標を中心とするウインドウ
WD1が切り出されるとともに、画像センサ2の画像#
2の対応候補点P2の位置座標を中心とするウインドウ
WD2が切り出され、これらウインドウWD1、WD2
士についてパターンマッチングを行うことにより、これ
らの類似度が算出される。このパターンマッチングは各
仮定距離zn毎に行われる。図16(1)は、仮定距離
nとステレオ対(基準画像センサ1と画像センサ2)
の安定化類似度の逆数Qs1との対応関係を示すグラフで
ある。
【0036】図15のウインドウWD1と、仮定距離が
z’nのときの対応候補点の位置座標を中心とするウイ
ンドウWD’2とのマッチングを行った結果は、図16
(1)に示すように類似度の逆数Qs1として大きな値が
得られている(類似度は小さくなっている)が、図15
のウインドウWD1と、仮定距離がznxのときの対応候
補点の位置座標を中心とするウインドウWD2とのマッ
チングを行った結果は、図16(1)に示すように類似
度の逆数Qs1は小さくなっている(類似度は大きくなっ
ている)のが分かる。
【0037】同様にして類似度算出部210では、上記
対応候補点情報抽出部207で得られた対応候補点P3
の局所情報と基準画像#1の選択画素P1の画像情報と
の類似度が算出される。そして、ウインドウ内加算部2
13では、基準画像#1の選択画素P1の位置座標を中
心とするウインドウWD1と、画像センサ3の画像#3
の対応候補点P3の位置座標を中心とするウインドウW
3とのパターンマッチングが実行され、これらの安定
化類似度が算出される。そして、パターンマッチングが
各仮定距離zn毎に行われることによって、このステレ
オ対(基準画像センサ1と画像センサ3)についても図
16(2)に示すような仮定距離znと安定化類似度の
逆数Qs2との対応関係を示すグラフが求められる。同様
にして類似度算出部211では、上記対応候補点情報抽
出部208で得られた対応候補点PNの局所情報と基準
画像#1の選択画素P1の画像情報との類似度が算出さ
れる。そして、ウインドウ内加算部214では、基準画
像#1の選択画素P1の位置座標を中心とするウインド
ウWD1と、画像センサNの画像#Nの対応候補点PN
の位置座標を中心とするウインドウWDNとのパターン
マッチングが実行され、これらの安定化類似度が算出さ
れる。そして、パターンマッチングが各仮定距離zn
に行われることによって、このステレオ対(基準画像セ
ンサ1と画像センサN)についても図16(N)に示す
仮定距離znと安定化類似度の逆数QsNとの対応関係が
求められる。
【0038】最終的な類似度算出部215では、各ステ
レオ対毎に得られた仮定距離znと安定化類似度の逆数
との対応関係が仮定距離毎に加算され、仮定距離と安定
化類似度の逆数の加算値(全体的な安定化類似度の逆
数)との対応関係が求められる(図16参照)。
【0039】さらに図16(融合結果)に示すように、
仮定距離znと安定化類似度の逆数の加算値との対応関
係から、最も類似度が高くなる点(類似度の逆数の加算
値が最小値となる点)を判別し、この最も類似度が高く
なっている点に対応する仮定距離znxを最終的に、認識
対象物体50上の点50aまでの真の距離(最も確から
しい距離)と推定する。これは距離推定部216で実行
される。かかる処理は、基準画像#1の各選択画素毎に
全画素について行われる。
【0040】以上のようにして、距離推定部216で
は、仮定距離znを順次変化させて得られた安定化類似
度の加算値の中から、最も類似度の加算値が高くなるも
のが判別され、最も類似度の加算値が高くなる仮定距離
nxが真の距離と推定され、出力される。そして、かか
る距離推定が基準画像#1の全画素について行われるこ
とから、基準画像#1の全選択画素に距離情報を付与し
た画像(距離画像)が生成されることになる。
【0041】ここに、上述した図18の各ウインドウ内
加算部212、213、…214および最終的な類似度
算出部215で行われる処理に関する論文として、論文
1「複数の基線長を利用したステレオマッチング」(電
子情報通信学会論文誌、D-2VO.J75-D-2 No.8 19
92−8、奥富正敏、金出武雄)が知られている。この
論文では、各ステレオ画像対に対して、まずウインドウ
内の明度値の差の2乗和(以下、SSD:Sum of Suqared D
ifferences)を計算し、次いで、全てのステレオ画像対
からのSSDを単純に加算して、全体の類似度の逆数を
算出している。この方法を用いると、計測対象の物体上
に似たような模様が繰り返し存在するような場合でも、
2眼ステレオと比較して誤対応が少ない良好な計測結果
が得られる。
【0042】すなわち、上記論文1には、基準画像の選
択画素の位置を中心とするウインドウを切り出すととも
に、対応画像の対応候補点の位置を中心とするウインド
ウを切り出し、これらウインドウ同士についてパターン
マッチングを行うことにより、基準画像の選択画素につ
いてウインドウ内加算された類似度を演算する技術が記
載されている。具体的には、一方のウインドウ内の画素
の画像情報と、この画素に対応する他方のウインドウ内
の画素の画像情報との差の2乗を、ウインドウ内の各画
素毎に求め、この画像情報の差の2乗値を、ウインドウ
内の全画素について加算したものを、安定化類似度の逆
数としている。そして、各ステレオ対毎に求められた安
定化類似度の逆数が加算されることによって、全体的な
安定化類似度の逆数が算出される(図16参照)。
【0043】以上のように、多眼ステレオでは、計測対
象の物体上のある点が全ての画像センサで共通のものと
して観測される場合であれば、対応点の検出精度が損な
われることはない。
【0044】しかし、実際には、図19に示すように、
独立した2個の物体50F、50Rが前後に並んで配置
されたもの(50Fを前側の物体、50Rを後側の物体
とする)を左右の画像センサ1、2で観測するような場
合には、図20(a)、(b)に示すように、一方の基
準画像センサ1で、これら2個の物体50F、50Rの
全体の外観を観測することができたとしても、別の画像
センサ2では、後側の物体50Rを一部しか観測するこ
とができない場合がある。このように、物体の一部が、
手前の物体の陰に隠れて見えなくなるような状態(これ
を、オクルージョン(隠蔽)という)が発生する場合に
は、対応点の検出精度は著しく損なわれることになる。
【0045】すなわち、オクルージョンが発生した画像
センサ2の撮像画像#2には、正しい対応位置の情報で
はない間違った情報が入り込んでくるため、真の距離を
正確に求めることができなくなる。
【0046】もちろん、2眼ステレオに比べれば多眼ス
テレオの方が画像センサが多いため、あるステレオ対で
オクルージョンが発生したとしても、別のステレオ対で
は正常に観測される確率が高くなるために、全体として
オクルージョンの影響は多少緩和されることになる。
【0047】とはいえ、論文1に示されるように、各ス
テレオ対毎に、安定化類似度の逆数を演算し、これら各
ステレオ対毎に求められた安定化類似度の逆数を加算す
ることによって、全体的な安定化類似度の逆数を演算す
るという単純な多眼ステレオの方法では、オクルージョ
ンの影響を排除することはできない。
【0048】このオクルージョンの問題に対処すること
ができる代表的な方法が記載された論文として、論文2
「カメラマトリックスを用いた高精細ステレオSEAに
おける隠れ検出法の検討」(電子情報通信学会信学技
報、1996-03、IE95-158,PRU95-245、筑波大:佐藤清
秀、大田友一)がある。
【0049】この論文には、マトリックス状に配置した
画像センサに対して、オクルージョンが発生するパター
ンを予め複数用意しておき、オクルージョンが発生しな
いと仮定した場合の類似度とオクルージョンが発生した
場合の各パターン毎の類似度を求め、これらに基づき最
終的にオクルージョンの発生の有無とオクルージョンが
有った場合にはオクルージョンのパターンを決定し、既
に演算した各類似度の中から、この決定したパターンに
対応する類似度を選択する技術が記載されている。ここ
で、オクルージョンの発生パターンは、オクルージョン
が発生していない有効な画像センサの台数および種類を
考慮して生成される。
【0050】上記論文2に対応する多眼ステレオ装置の
構成を図21に示す。この装置では、オクルージョンの
発生パターン(オクルージョンが発生しないパターンも
含む)が、m個ある場合を想定している。
【0051】基準画像入力部301および画像入力部3
02、303、304は、図18に示す基準画像入力部
201および画像入力部202、203、204と同一
であり、対応候補点座標発生部305は、図18に示す
対応候補点座標発生部205と同一であり、対応候補点
情報抽出部306、307、308は、図18に示す対
応候補点情報抽出部206、207、208と同一であ
り、類似度算出部309、310、311は、図18に
示す類似度算出部209、210、211と同一であ
り、ウインドウ内加算部312、313、314は、図
18に示すウインドウ内加算部212、213、214
と同一であり、既にした説明と重複するので、これらの
説明は省略する。
【0052】各オクルージョンパターン1、2、3…m
毎に類似度算出部315、316、317…318が設
けられており、各類似度算出部では、ウインドウ内加算
部312〜314で演算された安定化類似度に基づき、
対応するパターンのオクルージョンが発生していると仮
定したときの全体的な安定化類似度が算出される。
【0053】類似度選択部319では、各オクルージョ
ンパターン毎に算出された全体的な安定化類似度を比較
して、これらの中から、最も確からしいオクルージョン
パターンが決定されるとともに、この決定したオクルー
ジョンパターンに対応する全体的な安定化類似度が、各
類似度算出部315、316、317…318で算出さ
れた各全体的な安定化類似度の中から選択される。
【0054】距離推定部320では、仮定距離毎に、選
択された全体的な安定化類似度の中から最も類似度の高
いものが判別され、真の距離が推定される。
【0055】このような処理を行うことで、確かに、オ
クルージョンが発生したとしても、精度よく距離を推定
することができる。
【0056】ただし、想定されるオクルージョンの全て
のパターン1〜m毎に、全体的な安定化類似度の計算を
実行する必要があり、演算処理量が大きくなるととも
に、演算に要する時間が大きくなる。オクルージョンの
パターン数が多ければ、多いほど、これら演算処理の負
担が増大する。さらには、ハードウェアの構成が複雑な
なものとなり、ハードウェアの実現が困難になる。
【0057】以上のように、従来技術にあっては、つぎ
のような問題点があった。
【0058】(1)論文1に示されるような構成の多眼
ステレオ装置(図18)では、オクルージョンが発生し
た場合を考慮して精度よく距離推定を行うことができな
い。
【0059】(2)論文2に示されるような構成の多眼
ステレオ装置(図21)では、オクルージョンが発生し
た場合を考慮して精度よく距離推定を行うことができる
ものの、扱うデータが多くなるとともに、ハードウェア
の実現が困難となる。
【0060】本発明の第1発明は、従来の多眼ステレオ
装置の処理の手順を見直し最適化することで、扱うデー
タを少なくでき、オクルージョンの発生を考慮するよう
なハードウェアの実現を容易にすることを第1の解決課
題とするものである。すなわち、従来の多眼ステレオ装
置は、2眼ステレオ装置の単なる拡張であり、処理の効
率が悪い。これは、前述したように、各ステレオ対に対
してまずウインドウ内の明度値の差を求め(各ステレオ
対毎に安定化類似度の逆数を求め)、最後に全ステレオ
対分を単純に加算して全体的な安定化類似度の逆数を求
めている(各ステレオ対毎に求めた安定化類似度を加算
して全体的な安定化類似度を求めている)からである。
こうした各ステレオ対毎に求めた安定化類似度を加算し
て全体的な安定化類似度を求める従来の方法では、各ス
テレオ対分のハードウェア資源が必要である。さらに、
オクルージョンの影響を除去するためには、各オクルー
ジョンパターン毎に、上述した全体的な安定化類似度を
求める必要があり、扱うデータ量や処理量が膨大となっ
てしまうとともに、ハードウェア資源がさらに膨大にな
ってしまう。本発明の第1発明は、こうした実状に鑑み
てなされたものであり、オクルージョンの発生を考慮す
るような複雑な問題においても、画像データを早い段階
でステレオ処理に必要かつ十分な情報(可能性のあるオ
クルージョンの方向や強度等の情報を要素として含む特
徴ベクトル)へと圧縮し、この特徴ベクトルに対し適切
な安定化処理を行い、さらに特徴ベクトルの情報とベク
トル間の関係などを利用して3次元空間の情報を得るこ
とで、保持する情報量を少なくしかつ処理を簡略化して
ハードウェア資源を減らすことを第1の解決課題とする
ものである。
【0061】ところで、類似度を安定化させる際に使用
されるウインドウのサイズ、形状は一義的である。しか
し、図9(a)に示すように、画像#1中のエッジ51
が顕著な場合には、その近辺に物体50の縁が存在する
可能性があり、この場合に一義的な形状である正方形の
ウインドウWDを使用すると、背景の影響を大きく受け
て、類似度の安定化処理の精度、ひいては距離の計測の
精度が損なわれることがある。本発明の第2発明は、こ
うした実状に鑑みてなされたものであり、画像中の特徴
に応じてウインドウの形状など、安定化のための領域を
変化させることで、計測の精度を向上させることを第2
の解決課題とするものである。
【0062】また、前述したように従来のステレオ装置
では、類似度を安定化させる際に使用されるウインドウ
のサイズは、計測対象である物体の特徴とは無関係に固
定であり、パターンマッチングを実施する領域の特徴が
少ないような場合には、安定化が不十分となり、計測精
度が悪くなるという問題があった。そこで、このような
場合は、ウインドウのサイズを大きくして、画像#1内
の特徴をより多く取り入れるようにして、安定化を十分
に行うようにするものである。安定化を十分に行うこと
で、距離の計測の精度を向上させることができる。本発
明の第3発明は、こうした実状に鑑みてなされたもので
あり、画像中の特徴に応じてウインドウのサイズなど、
安定化のための領域を変化させることで、計測の精度を
向上させることを第3の解決課題とするものである。
【0063】また、従来のステレオ装置では、図14あ
るいは図16に示すように、類似度の逆数Qssadが最も
小さくなったときの仮定距離znxをもって一義的に、真
の距離であると推定している。
【0064】しかし、図11に示すように、仮定距離と
類似度の逆数Qssadの対応関係によっては、類似度の逆
数Qssadが最も小さくなったときの仮定距離zx2ではな
くて、値としては最も小さくはないが、その近辺の変化
率が大きい極小点における仮定距離zx1が真の距離であ
る場合がある。つまり、類似度の逆数Qssadが最も小さ
くなったときの仮定距離zx2をもって一義的に、真の距
離であると推定すると、推定の精度が損なわれることが
ある。
【0065】本発明の第4発明は、こうした実状に鑑み
てなされたものであり、類似度の大きさ以外に、類似度
の変化率を考慮して、距離を推定することで、距離推定
の精度を向上させることを第4の解決課題とするもので
ある。
【0066】
【課題を解決するための手段および効果】そこで、本発
明の第1発明は、上記第1の課題解決のために、複数の
撮像手段を所定間隔をもって配置し、これら複数の撮像
手段のうちの一の撮像手段で対象物体を撮像したときの
当該一の撮像手段の撮像画像中の選択画素に対応する前
記物体上の点までの距離を算出し、この各画素毎に求め
られた距離に基づき前記物体を認識するようにした物体
の認識装置において、前記選択画素に対応する各撮像手
段の対応候補点近傍の明度情報等の局所情報を、仮定し
た距離毎に抽出する対応候補点情報抽出手段と、ここで
抽出した各撮像手段の対応候補点近傍の局所情報を入力
として、局所的な特徴を的確に特徴付ける特徴ベクトル
を生成する特徴ベクトルの生成手段と、その生成された
特徴ベクトルのデータを要素毎に位置的または時間的に
集積することによる情報の安定化の処理を行う特徴ベク
トルの安定化手段と、それらの安定化された特徴ベクト
ルの要素間の関係を利用して物体までの距離を推定する
距離推定手段を具えることにより、3次元空間の情報を
推定するようにしている。
【0067】すなわち、かかる構成によれば、図1に示
すように、画像データを早い段階でステレオ処理に必要
かつ十分な情報へと圧縮し、この特徴ベクトルに対し適
切な安定化処理を行い、さらに特徴ベクトルの情報とベ
クトル間の関係などを利用して3次元空間の情報を得る
ことができる。よって、多眼ステレオ装置においてオク
ルージョンの発生を考慮するような複雑な問題において
も、扱うデータ量や処理量を少なくすることができると
ともに、ハードウェア資源を減らすことができる。
【0068】また、本発明の第2発明では、上記第2の
課題解決のために、同様な物体の認識装置において、前
記撮像手段で撮像された撮像画像の各選択画素毎に特徴
を抽出する特徴抽出手段と、前記特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴に応じて、前記安定化手段で安定化するための
空間領域および時間領域を変化させる手段とを具えるよ
うにしている。
【0069】すなわち、かかる構成によれば、図9
(b)に示すように、抽出された特徴(エッジ51の方
向)に応じて、安定化するための空間領域および時間領
域を変化させるようにしている。つまり、ウインドウW
DXの形状を、エッジ51の方向に沿った形状に変化さ
せている。これに対して従来は、類似度を安定化させる
際に使用されるウインドウのサイズ、形状は一義的であ
った。このため、図9(a)に示すように、画像#1中
のエッジ51が顕著な場合には、その近辺に物体50の
縁が存在する可能性があり、この場合に一義的な形状の
正方形のウインドウWDを使用すると、背景の影響を大
きく受けて、類似度の安定化処理の精度、ひいては距離
の計測の精度が損なわれることがあった。これに対し
て、本発明の第2発明では、ウインドウWDXの形状
を、エッジ51の方向に沿った形状に変化させるように
しているので、背景の影響を大きく受けることがなくな
り、計測の精度を向上させることができる。
【0070】また、本発明の第3発明では、上記第3の
課題解決のために、同様な物体の認識装置において、前
記撮像手段で撮像された撮像画像の各選択画素毎に特徴
を抽出する特徴抽出手段と、前記特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴に応じて、前記安定化手段で安定化するための
空間領域のサイズを変化させる手段とを具えるようにし
ている。
【0071】すなわち、かかる構成によれば、図10
(a)に示すように、基準画像の明るさの変化率の絶対
値を通常のサイズのウインドウWD内で加算した値が一
定のしきい値よりも小さい場合には、特徴ベクトルVQ
を安定化させるために用いられるウインドウWDのサイ
ズを、図10(b)に示すように、通常よりも大きいサ
イズのウインドウWDXに変化させている。これに対し
て従来は、類似度を安定化させる際に使用されるウイン
ドウのサイズは固定であった。このため、計測対象物体
の特徴が少ない場合には、安定化が不十分となり計測精
度が損なわれることがあった。これに対して、本発明の
第3発明では、特徴量が少ないと判断した場合には、ウ
インドウのサイズを大きくして、画像#1内の特徴をよ
り多く取り入れるようにして、安定化を十分に行うよう
にしているので、距離の計測の精度を向上させることが
できる。
【0072】また、本発明の第4発明では、上記第4の
課題解決のために、同様な物体の認識装置において、前
記撮像手段で撮像された撮像画像の各選択画素毎に特徴
を抽出する特徴抽出手段と、前記特徴抽出手段で抽出さ
れた特徴に応じて、前記推定距離における前記全体的な
安定化類似度の変化率を予測し、この予測した変化率で
前記全体的な安定化類似度が変化している仮定距離を、
前記推定距離の候補として出力する手段とを具えるよう
にしている。
【0073】すなわち、かかる構成によれば、図11に
示すように、抽出された特徴(明度の変化率)に応じ
て、推定距離における全体的な安定化類似度の逆数Q’
ssadの変化率が予測される。つまり、明度の変化率が大
きい場合には、真の距離における類似度の変化率は大き
いと予測される。そこで、明度の変化率が大きい場合に
は、推定距離zx1における全体的な安定化類似度の逆数
Q’ssad の変化率は大きくなっているものと予測し、
この大きい変化率で全体的な安定化類似度の逆数Q’ss
ad が変化している仮定距離zx1が、推定距離の候補と
される。
【0074】この結果、全体的な安定化類似度の逆数
Q’ssad が最小になっている仮定距離zx2ではなく
て、これよりも全体的な安定化類似度の逆数Q’ssadの
変化率が大きくなっている仮定距離zx1が、推定距離と
決定される。
【0075】ここに、従来のステレオ装置の距離推定部
320(107、216)では、図14あるいは図16
に示すように、類似度の逆数Qssadが最も小さくなった
ときの仮定距離znxをもって一義的に、真の距離である
と推定していた。
【0076】しかし、図11に示すように、仮定距離z
nと類似度の逆数Qssadの対応関係によっては、類似度
の逆数Qssadが最も小さくなったときの仮定距離zx2
はなくて、値としては最も小さくはないが、その近辺の
変化率が大きい極小となったときの仮定距離zx1が真の
距離である場合がある。つまり、従来のものでは、類似
度の逆数Qssadが最も小さくなったときの仮定距離zx2
をもって一義的に、真の距離であると推定しているため
に、変化率が大きい極小となったときの仮定距離zx1
真の距離であることを見逃してしまうことがあった。
【0077】この点、本第4発明によれば、類似度の大
きさ以外に、類似度の変化率を考慮して、距離を推定す
るようにしているので、真の距離を見逃してしまうこと
なく、距離推定の精度を向上させることができる。
【0078】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。ここでは、1例として類似度
を使用した場合を説明する。
【0079】図22は、本実施形態の多眼ステレオ視に
よる物体認識装置の構成を示すブロック図である。
【0080】同図に示す実施形態の装置では、9台の画
像センサ1、2、3、…、N(N=9)が、基準画像セ
ンサ1を中心にして、「田の字」状に配置されているも
のとする。なお、画像センサの配置、画像センサの台数
が、本実施形態と異なっている場合であっても、以下に
述べるのと同様な処理を適用することで同等の効果を得
ることができる。基準画像入力部401には、視差d
(距離z)を算出する際に基準となる画像センサ1で撮
像された基準画像#1が取り込まれる。一方、画像入力
部402には、基準画像#1上の点に対応する対応点が
存在する画像である画像センサ2の撮像画像#2が取り
込まれる。他の画像入力部403、…、404において
も、基準画像#1に対応する画像センサ3の画像#3
が、…、基準画像#1に対応する画像センサN(N=
9)の画像#Nがそれぞれ取り込まれる。
【0081】対応候補点座標発生部405では、基準画
像#1の各画素に対して、仮定した距離zn毎に、画像
センサ2の画像#2の対応候補点の位置座標、画像セン
サ3の画像#3の対応候補点の位置座標、…、画像セン
サNの画像#Nの対応候補点の位置座標がそれぞれ記
憶、格納されており、これらを読み出すことにより各対
応候補点の位置座標を発生する。
【0082】すなわち、基準画像センサ1の基準画像#
1の中から所定位置P1に存在する(i、j)で特定さ
れる画素が選択されるとともに、認識対象物体50まで
の距離znが仮定される。そして、この仮定距離znに対
応する画像センサ2の画像#2内の対応候補点P2の位
置座標が読み出される。同様にして、基準画像#1の選
択画素P1(i、j)、仮定距離znに対応する画像セン
サ3の画像#3の対応候補点P3の位置座標が読み出さ
れ、…、基準画像#1の選択画素P1(i、j)、仮定
距離znに対応する画像センサNの画像#Nの対応候補
点PNの位置座標が読み出される。そして、仮定距離zn
を順次変化させて同様の読み出しが行われる。また、選
択画素を順次変化させることによって同様の読み出しが
行われる。こうして対応候補点P2の位置座標(X2、Y
2)、対応候補点P3の位置座標(X3、Y3)、・・・、
対応候補点PNの位置座標(XN、YN)が対応候補点座
標発生部405から出力される。
【0083】つぎに、局所情報抽出部406では、この
ようにして対応候補点座標発生部405によって発生さ
れた画像センサ2の対応候補点P2の位置座標(X2、Y
2)に基づき対応候補点P2の局所情報を抽出する処理が
実行される。同様にして、局所情報抽出部407では、
対応候補点座標発生部405で発生された画像センサ3
の画像#3の対応候補点P3の位置座標(X3、Y3)に
基づいて、対応候補点P3の局所情報が、…、局所情報
抽出部408では、対応候補点座標発生部405で発生
された画像センサNの画像#Nの対応候補点PNの位置
座標(XN、YN)に基づいて、対応候補点PNの局所情
報がそれぞれ求められる。
【0084】さらに、類似度算出部409では、上記局
所情報抽出部406で得られた対応候補点P2の局所情
報と基準画像#1の選択画素P1の画像情報との類似度
が算出される。
【0085】同様にして類似度算出部410では、上記
局所情報抽出部407で得られた対応候補点P3の局所
情報と基準画像#1の選択画素P1の画像情報との類似
度が算出される。同様にして類似度算出部411では、
上記局所情報抽出部408で得られた対応候補点PN
局所情報と基準画像#1の選択画素P1の画像情報との
類似度が算出される。
【0086】以上は、図21に示す従来装置と共通して
いる構成である。
【0087】その後段の特徴ベクトルの計算部412で
は、上記類似度算出部409〜411で、各ステレオ対
毎に演算された類似度に基づき、後述する局所オクルー
ジョンベクトル(オクルージョンベクトルのことを、適
宜、特徴ベクトルと称する)VQが、基準画像#1の各
選択画素P1毎に計算される。
【0088】特徴ベクトルの安定化部413では、後述
するように、所定ウインドウ内の各局所オクルージョン
ベクトルVQを加算することで、安定化した大局オクル
ージョンベクトルSVQが算出される。
【0089】補正類似度算出部414では、安定化した
大局オクルージョンベクトルSVQに基づき、オクルー
ジョンの発生の有無が判断されるとともに、オクルージ
ョンが発生している場合には、オクルージョンの影響を
除去するように、安定化全体類似度の逆数Qssad ( i,
j,zn) が補正され、補正された安定化全体類似度の逆
数Q’ssad ( i,j,zn) が算出される。
【0090】距離推定部415では、仮定距離znと、
上記補正された安定化全体類似度の逆数Qssad ( i,j,
n) との対応関係が求められ、この対応関係から、最
も類似度が高くなる点(類似度の逆数が最小値となる
点)が判別され、この類似度の逆数Qssad ( i,j,zn)
が最も低くなっている点に対応する仮定距離znxが最終
的に、認識対象物体50上の点50aまでの真の距離
(最も確からしい距離)と推定される。かかる処理は、
基準画像#1の各選択画素毎に全画素について行われ
る。
【0091】以上のようにして、距離推定部415で
は、仮定距離znを順次変化させて得られた類似度の中
から、最も類似度が高くなるものが判別され、最も類似
度が高くなる仮定距離znxが真の距離と推定され、出力
される。そして、かかる距離推定が基準画像#1の全画
素について行われることから、基準画像#1の全選択画
素に距離情報を付与した画像(距離画像)が生成される
ことになる。
【0092】つぎに、図2〜図7を併せ参照して、上記
特徴ベクトルの計算部412、特徴ベクトルの安定化部
413、補正類似度算出部414、距離推定部415で
行われる処理について詳述する。
【0093】・オクルージョンベクトルの生成方法 さて、オクルージョンベクトルを生成する方法として
は、前述した論文2に示されるように、オクルージョン
が発生するパターンを予め用意しておき、この発生パタ
ーンに応じて、オクルージョンベクトルを生成していく
方法と、オクルージョンの発生パターンを用意すること
なく、オクルージョンベクトルを生成する方法とがあ
る。
【0094】以下、それぞれの場合に分けて説明する
が、これらを組み合わせて実施してもよい。
【0095】・(方法1)オクルージョン発生パターン
を予め用意する場合の実施形態 この方法は、9台の画像センサ1〜9で物体50を観測
したときに起こり得ると想定されるオクルージョンの各
発生パターンを予め用意しておき、これを記憶テーブル
(図3参照)に記憶しておき、類似度算出部409〜4
11で、各ステレオ対毎に求められた類似度の逆数Qad
( i,j,k,zn)に基づき、これらの分布(図2(a)参
照)を求め、この分布を、2値化した分布のパターン
(図2(b)参照)に変換し、この2値化した分布のパ
ターンに一致する記憶テーブルの記憶パターンに応じ
て、局所的なオクルージョンベクトルVQを求めるもの
である。
【0096】特徴ベクトルの計算部412では、以下の
ようにして局所オクルージョンベクトルVQが計算され
る。なお、以下、ステレオ対k(k=1、2…8)は、
基準画像センサ1と他の画像センサ2…9の対のことを
いうものとする。つまり、ステレオ対1は、基準画像セ
ンサ1と画像センサ2の対のことで、ステレオ対2は、
基準画像センサ1と画像センサ3の対のことで、…ステ
レオ対8とは、基準画像センサ1と画像センサ9の対の
ことをいうものとする。
【0097】まず、図2(a)に示すように、所定の2
次元座標系X−Yが設定され、この座標系X−Yの原点
に、基準画像センサ1が位置決めされる。他の画像セン
サ2〜9については、それぞれ、この座標系X−Y上の
原点回りの各所定の座標位置に位置決めされる。
【0098】ここで、X−Y座標系の各所定の座標位置
に、各画像センサ2〜9(各ステレオ対k=1〜8)毎
に演算された類似度の逆数Qad( i,j,k,zn) を対応づ
けたとすると、図2(a)に示すような類似度の逆数Q
ad( i,j,k,zn) の分布が得られる。つまり、この図2
(a)で、山が高くなっている座標位置に対応する画像
センサ(ステレオ対)では、類似度の逆数が大きくなっ
ており、そこのステレオ対では、オクルージョンが発生
している可能性が高いことを意味している。
【0099】つぎに、類似度算出部409〜411で、
各ステレオ対k毎に求められた類似度の逆数Qad( i,j,
k,zn) に基づき、これらの平均値μ( i,j,zn )と標準
偏差σ(i,j,zn ) が求められる。
【0100】そして、この求められた平均値μ( i,j,z
n)+標準偏差σ( i,j,zn )をスレッシュホールド(し
きい値)として、それぞれの類似度の逆数Qad( i,j,k,
n)の大きさが2値的に判定される。
【0101】すなわち、 Qad( i,j,k,zn) > μ( i,j,zn) + σ( i,j,zn) …(2) の条件を満たしたときに、0と判定し、上記(2)式の
条件を満たしていないときに、1と判定する。
【0102】ここで、類似度の逆数Qad( i,j,k,zn)
の大きさが0と判定されたときは、所定の基準レベルよ
りも類似度の逆数Qad( i,j,k,zn) が大きくなってお
り、このステレオ対kでは、オクルージョンが発生して
いる可能性が高いことを意味する。逆に、1と判定され
たときは、そのステレオ対kでのオクルージョンの発生
可能性は低いことになる。
【0103】上記(2)式に示す2値的な判定は、一例
であり、つぎのような実施も可能である。
【0104】すなわち、上記(2)式の代わりに、 Qad( i,j,k,zn) > μ( i,j,zn) …(2)’ を使用してもよく、また、各類似度の逆数Qad( i,j,k,
n) の中から、値の大きい上位h個(hは予め設定し
ておく)を選択し、これらを0とし、それ以下のものを
1と判定するような実施も可能である。
【0105】こうして、図2(b)に示すように、2値
化された類似度の逆数の分布パターンが生成される。つ
まり、この図2(b)で、「0」になっている座標位置
に対応する画像センサ(ステレオ対)では、類似度の逆
数が大きくなっており、そこのステレオ対では、オクル
ージョンが発生している可能性が高いことを意味してい
る。この2値化された類似度の逆数の分布パターンのこ
とを、オクルージョンパターン(オクルージョンが発生
する可能性の大小の分布を示すパターン)というものと
する。
【0106】つぎに、こうして生成されたオクルージョ
ンパターンに一致するパターンが、記憶テーブルに記憶
された各オクルージョンパターンの中から選択される。
【0107】図3は、9台の画像センサ1〜9で物体5
0を観測したときに起こり得ると想定されるオクルージ
ョンの各発生パターンであり、これらが予め用意され、
記憶テーブルに記憶される。
【0108】同図3において「×」は、類似度の逆数Q
ad( i,j,k,zn)の 大きさ「0」を示す。また、各記憶
オクルージョンパターンには、正規化したオクルージョ
ンベクトルV(ox1(m)、oy1(m))のX成分ox1(m)、
Y成分oy1(m)が対応づけられている。
【0109】ここで、正規化したオクルージョンベクト
ルVとは、原点から、類似度の逆数Qad(i,j,k,zn)が
「0」の方向に向かい、スカラ量が1のベクトルのこと
である。このベクトルの方向が、オクルージョンが発生
している可能性の高いステレオ対kを指し示している。
【0110】よって、図2(b)のように生成されたオ
クルージョンパターンに対応するものとして、図3の記
憶テーブルの中から、矢印に示すオクルージョンパター
ンが選択され、これに対応づけられた正規化オクルージ
ョンベクトルVのX成分、Y成分(0、1)より、図4
(a)に示すように正規化オクルージョンベクトルVが
参照されることになる。
【0111】なお、図3に示す記憶テーブルに該当する
パターンがないとき、つまり2値化分布パターンの内容
がすべて1である場合には、「オクルージョンが発生し
ていない」と判断される。
【0112】つぎに、上記正規化オクルージョンベクト
ルV(ox1(m)、oy1(m))に対して類似度の逆数の大き
さ(類似度の低さ)を加味した局所オクルージョンベク
トルVQ(QOX ( i,j,zn) , QOY (i,j,zn) )が、
次式によって求められる。
【0113】 QOX ( i,j,zn) = Z × ox1(m) …(3−1) QOY ( i,j,zn) = Z × oy1(m) …(3−2) ここで、スカラ量Zは である。ただし、(3−3)式において、kは、2値化
された類似度の逆数が0になっているステレオ対であ
る。
【0114】以上のようにして、原点から、類似度の逆
数Qad( i,j,k,zn) が所定のレベル(μ( i,j,zn) +
σ( i,j,zn))よりも大きくなっているステレオ対k
の座標位置に向かい、かつ類似度の逆数Qad( i,j,k,z
n) の大きさに応じた大きさ(類似度が大きいほど小さ
くなる)のスカラ量Zの局所オクルージョンベクトルV
Q(QOX ( i,j,zn) , QOY (i,j,zn) )が求められ
る。
【0115】すなわち、図4(b)に示すように、この
ベクトルVQの方向が、オクルージョンが発生している
可能性の高いステレオ対kを指し示しており、このベク
トルVQの大きさが、オクルージョンが発生している可
能性の高さ(発生度合い)を示している。
【0116】一方において、各ステレオ対k毎に演算さ
れた類似度の逆数Qad( i,j,k,zn)に基づき、基準画像
センサ1の選択画素P1の画像情報と、他の全ての画像
センサ2〜9の各対応候補点P2〜P9の各画像情報とを
突き合わせた全体的な類似度Qsad ( i,j,zn)が、下記
(4)式によって求められる。
【0117】 ここで、Qsad ( i,j,zn)は、オクルージョンが発生し
ていないと仮定した場合の全体的な類似度の逆数を表し
ている。
【0118】・(方法2)オクルージョン発生パターン
を予め用意しない場合の実施形態 この方法では、正規化オクルージョンベクトルから局所
オクルージョンベクトルを求めるのではなく、各ステレ
オ対毎に求めたベクトルを合成することで、局所オクル
ージョンベクトルVQを求めるようにしている。
【0119】すなわち、図5に示すように、各ステレオ
対k毎に、原点からの方向を示す方向余弦ベクトルV
k( ox2 (k)、oy2 (k))が求められる。たとえば、原
点からステレオ対1(画像センサ2)の座標位置に向か
う方向余弦ベクトルV1は、V1(-1/√2,1/√2)と
求められる。
【0120】こうして、各ステレオ対k毎に、方向余弦
ベクトルVkが演算されると、これら方向余弦ベクトル
kに対して、対応する類似度の逆数Qad( i,j,k,zn)
が乗算されることで、類似度の逆数の大きさが加味され
たベクトルVkQ(Qad(i,j,k,zn)×ox2(k) ,Qad
( i,j,k,zn)×oy2 (k)) が、各ステレオ対k毎に、
求められる。
【0121】このようにして求められたベクトルVk
(k=1〜8)を図6(a)に示す。なお、同図6
(a)では、ベクトルV4QとベクトルV8Qが大きさが
零である場合を示している。
【0122】つぎに、各ステレオ対k毎に求められた、
類似度の逆数の大きさが加味されたベクトルV1Q、V2
Q、…が、下記(5−1)、(5−2)式に示すよう
に、加算されることで、局所オクルージョンベクトルV
Q(QOX ( i,j,zn) , QOY(i,j,zn) )が求められ
る。
【0123】 すなわち、図6(b)に示すように、このベクトルVQ
の方向が、オクルージョンが発生している可能性の高い
ステレオ対kを指し示しており、このベクトルVQの大
きさが、オクルージョンが発生している可能性の高さ
(発生度合い)を示している。
【0124】一方において、各ステレオ対k毎に演算さ
れた類似度の逆数Qad( i,j,k,zn)に基づき、基準画像
センサ1の選択画素P1の画像情報と、他の全ての画像
センサ2〜9の各対応候補点P2〜P9の各画像情報とを
突き合わせた全体的な類似度の逆数Qsad ( i,j,zn)
が、下記(4)式によって求められる。
【0125】 ここで、Qsad ( i,j,zn)は、オクルージョンが発生し
ていないと仮定した場合の全体的な類似度の逆数を表し
ている。
【0126】・オクルージョンベクトルの安定化 つぎに、特徴ベクトルの安定化部413では、上述する
ようにして求められた局所オクルージョンベクトルVQ
(QOX ( i,j,zn) , QOY (i,j,zn ) )を時間的にあ
るいは空間的に安定化させた大局オクルージョンベクト
ルSVQ(QSOX(i,j,zn) , QSOY ( i,j,zn) )が求
められる。
【0127】本実施形態では、空間的に安定化させる場
合を想定している。
【0128】すなわち、下記式(6−2)、(6−3)
に示す演算を行うことで、大局オクルージョンベクトル
SVQ( QSOX ( i,j,zn), QSOY ( i,j,zn) )が求め
られる。この演算は、所定のウインドウ領域Wijを設定
して、このウインドウ領域内の局所オクルージョンベク
トルVQを加算することで、オクルージョンの情報を安
定化させた大局オクルージョンベクトルSVQを求める
というものである。
【0129】同時に、下記式(6−1)に示す演算を行
うことで、上記全体類似度の逆数Qsad(i,j,zn)を空間
的に安定化させた安定化全体類似度の逆数Qssad( i,j,
n)が求められる。
【0130】 Qssad( i,j,zn) =Σp,q Wi,j Qsad (p,q,zn) …(6−1) QSOX ( i,j,zn) =Σp,q Wi,j QOX (p,q,zn) …(6−2) QSOY ( i,j,zn) =Σp,q Wi,j QOY (p,q,zn) …(6−3) ここで、Wi,j :パターンマッチングを行う基準画像セ
ンサ1の画素i,jの周りのウインドウ領域 p,q :パターンマッチングを行うウインドウ領域Wi,j
内の各画素の位置 なお、本実施形態では、空間的に安定化する場合を想定
しているが、時間的に安定化させてもよく、距離空間的
に安定化させてもよい。
【0131】・補正値類似度の算出 つぎに、補正類似度算出部414で行われる処理につい
て説明する。
【0132】この補正類似度算出部414では、上述す
るようにして求められた安定化全体類似度の逆数Qssad
( i,j,zn) が、大局オクルージョンベクトルSVQ
(QSOX(i,j,zn) ,QSOY ( i,j,zn) )を用いて補正
され、補正された安定化全体類似度の逆数Q’ssad (i,
j,zn) が求められる。
【0133】次式(7)は、この補正演算の一例を示す
式である。
【0134】 Q’ssad( i,j,zn)= Qssad( i,j,zn)−k1×{QSOX ( i,j,zn)2 +QSOY ( i,j,zn)21/2 …(7) なお、k1は正の定数であるとする。
【0135】この(7)式に示されるように、大局オク
ルージョンベクトルSVQのスカラ量が大きいほど、補
正量は大きくなる。
【0136】また、安定化全体類似度の逆数Qssad( i,
j,zn) の大きさと、大局オクルージョンベクトルSV
Q(QSOX ( i,j,zn) ,QSOY ( i,j,zn))の大きさ
を比較して、オクルージョン発生の有無を判断し、この
結果、オクルージョンが発生していると判断された場合
のみに、補正演算を行う方法が考えられる。
【0137】すなわち、下記(8−1)式にしたがい、
まず、オクルージョン発生の有無が判断される。
【0138】 Qssad( i,j,zn)−k2×{QSOX ( i,j,zn)2 +QSOY ( i,j,zn)21/2 <ε …(8−1) ただし、k2、εは、正の定数である。
【0139】上記(8−1)式が満たされたとき、つま
り安定化全体類似度の逆数Qssad(i,j,zn) の大きさに
対して、大局オクルージョンベクトルSVQのスカラ量
が相対的に大きくなっているときに、オクルージョンが
発生したと判断するものである。
【0140】そして、オクルージョンが発生したと判断
された場合には、上記(7)と同様にして、下記(8−
2)式による補正演算が実行される。
【0141】 Q’ssad( i,j,zn)= Qssad( i,j,zn)−k2×{QSOX ( i,j,zn)2 +QSOY ( i,j,zn)21/2 …(8−2) 一方、上記(8−1)式が満たされないとき、つまり安
定化全体類似度の逆数Qssad( i,j,zn) の大きさに対
して、大局オクルージョンベクトルSVQのスカラ量が
相対的に小さくなっているときには、オクルージョンは
発生していないと判断される。
【0142】そして、オクルージョンが発生していない
と判断された場合には、下記(8−3)式に示すよう
に、安定化全体類似度の逆数Qssad( i,j,zn) をその
まま最終的な安定化全体類似度の逆数Qssad( i,j,zn)
として出力する。
【0143】 Q’ssad (i,j,zn)=Qssad( i,j,zn) …(8−3) ・距離推定 最後に、距離推定部415では、図7に示すように、仮
定距離znと、補正された安定化全体類似度の逆数Q’
ssad ( i,j,zn)との対応関係(破線にて示す)が求め
られ、この対応関係から、最も類似度が高くなる点(類
似度の逆数が最小値となる点)が判別され、この最も類
似度が高くなっている点に対応する仮定距離znxが最終
的に、認識対象物体50上の点50aまでの真の距離
(最も確からしい距離)と推定される。かかる処理は、
基準画像#1の各選択画素毎に全画素について行われ
る。
【0144】図7において、実線で示す対応関係は、従
来のオクルージョンを考慮した補正を行わなかった場合
に得られる、仮定距離znと、安定化全体類似度の逆数
Qssad(i,j,zn)との対応関係である。同図7で破線と
実線を比較すると、従来のオクルージョンを考慮した補
正を行わなかった場合には、真の距離znxで類似度の逆
数は最小値になっておらず、真の距離znxを正確に捕ら
えることができない虞があるが、本実施形態のように、
オクルージョンを考慮した補正を行った場合には、真の
距離znxで類似度の逆数は最小値になっており、真の距
離znxを正確に捕らえることができるのが分かる。この
ように、本実施形態によれば、オクルージョンが発生し
た場合を考慮した補正を行うことで、真の距離znxを正
確に捕らえることができ、精度のよい距離推定が行える
ようになる。
【0145】また、本実施形態によれば、オクルージョ
ンが発生した場合を考慮した精度のよい距離推定が行え
るようになるのはもちろんのこと、従来の図21に示す
構成のように、オクルージョンの影響を除去するため
に、各オクルージョンパターン毎に、全体的な安定化類
似度を求める処理は必要なく、前もって、安定化全体類
似度の逆数Qssad( i,j,zn)を1つだけ求めておくだけ
で済み、計算量が大幅に低減される。
【0146】しかも、この安定化全体類似度の逆数Qss
ad( i,j,zn)を求めるには、従来のように、各ステレオ
対毎に、ウインド内加算を行うことによって安定化類似
度を求め、最後に、各ステレオ対毎に求めた安定化類似
度を加算して全体的な安定化類似度を求めるという繁雑
な演算をしなくてもよい。
【0147】つまり、ステレオ対毎にウインド内加算を
することなく、全体的な類似度の逆数Qsad( i,j,zn)
を演算しておき(上記(4)式参照)、これだけを安定
化させた安定化全体類似度Qssad( i,j,zn)を求めるだ
けの簡易な演算で済む(上記(6−1)式参照)。
【0148】よって、多眼ステレオ装置において、扱う
データ量や処理量を少なくすることができるとともに、
ハードウェア資源を減らすことができる。 このことが
可能であるのは、従来の多眼ステレオ装置は、2眼ステ
レオの方式を複数組み合わせた構成になっているのに対
して、本実施形態の基本的な処理の流れが、 1)画像データを早い段階でステレオ処理に必要かつ十
分な情報(特徴ベクトル)へと圧縮する、 2)特徴ベクトルに対し、適切な安定化処理を実行す
る、 3)特徴ベクトルの情報とベクトル間の関係などを利用
して、最終的に目的とする 3次元空間の情報を得る、の3段階になっているからで
ある。
【0149】画像処理とは、2次元的に広がった膨大な
データの中から、必要とする情報(圧縮された少ない量
の情報)を抜き出すことである。たとえば、リンゴを写
した画像から、リンゴがあることを認識して、リンゴが
存在するという情報を得たとする。この場合、結果とし
て得られた情報は、元の画像データに比べ、極めて圧縮
された情報になっている。この場合、画像処理の初期の
段階で、リンゴが存在するかどうかを判断する為に必要
十分な情報が得られれば、後の処理はこの情報のみを利
用すればよいことになり、処理内容を簡略化でき、保持
する情報量も少なくなる。
【0150】これに対して、従来装置のように、最終的
な判断を行う直前まで、画像情報と同程度の量の情報を
持ち回る様な画像処理の場合には、処理や保持する情報
量は大規模になる。
【0151】画像処理を行う場合、元の画像から如何に
早く、的確に必要不可欠な情報に圧縮していくかが重要
になる。
【0152】元の画像から早く、的確に必要不可欠な情
報に圧縮することが可能になれば、処理内容の重複を排
除でき、効率のよい処理が実現される。また、早い段階
で情報の冗長性を排除すれば、不要な情報を保持する必
要がない。
【0153】このことは、多眼ステレオ処理についても
同様である。
【0154】各ステレオ対に対して、同様のステレオ処
理を実施してから、再度その結果を使って距離を推定す
るという従来の方法には、処理内容に冗長性がある。
【0155】これに対して処理全体を一つのステレオ処
理と考えて、初期の段階で3次元空間の情報を得るため
に必要となる特徴ベクトルに圧縮しておけば、全体とし
て冗長性が少なく、かつ各画像情報を有効に利用したス
テレオ処理を実行することができる。
【0156】従来の多眼ステレオ装置では、画像センサ
の数が増えると、それに比例して処理内容と中間処理情
報が増加する。これに対して、本実施形態では、特徴ベ
クトル生成のための入力情報が増加するだけで、圧縮結
果としての特徴ベクトルの情報量は常に同じになる。従
って処理全体が簡潔になり、画像センサ数の増加に柔軟
かつ、的確に対応することができる。このことは、複数
の画像センサから得られる情報を余すところなく利用
し、目的とする3次元空間情報を得ることができること
を意味する。
【0157】なお、本実施形態では、オクルージョンの
除去を目的として特徴ベクトル(オクルージョンベクト
ル)を生成しているが、これ以外の目的の下に特徴ベク
トルを生成して、これに基づき類似度を補正してもよ
い。たとえば、画像センサの画面から物体がはみ出して
撮影されるという「はみだし」を考慮した補正を行うた
めに、特徴ベクトルを生成し、これに基づき類似度を補
正してもよい。
【0158】すなわち、特徴ベクトルが持つべき情報
は、目的とする処理内容によって異なる。従来の多眼ス
テレオ装置では、各ステレオ対の類似度を求めている
が、本実施形態では、単なる個別の類似度を、特徴ベク
トルの要素としているのではなく、目的に即した形でベ
クトル情報を持っている点が異なる。
【0159】本実施形態のように、オクルージョンを考
慮したステレオ画像処理を行う場合には、オクルージョ
ンの強度と方向が、特徴ベクトルの要素となる。
【0160】一方、画像センサの画面から物体がはみ出
して撮影されるという「はみだし」を考慮した補正を行
うためには、「はみだし」の強度と方向が、特徴ベクト
ルの要素となる。
【0161】また、本実施形態では、(6−2)、(6
−3)式により安定化処理を行うようにしているが、こ
れに限定されるわけではない。
【0162】安定化処理は、特徴ベクトルを、空間的、
時間的に平滑化する処理である。
【0163】特徴ベクトルは、各画素毎に計算される情
報であるため、局所的なノイズの影響を受けることがあ
る。また、全体の傾向にそって、個別の特徴ベクトルを
補正したり、一定領域における傾向を表現した特徴ベク
トルを求める必要がある。このような場合に、一定の近
傍領域での部分和などを求めることによって平滑化を行
い、安定化した特徴ベクトルを得ようとするものであ
る。
【0164】安定化を行うことにより、各画素毎の特徴
情報を全体の傾向や、処理内容の特性にあわせて調整す
ることができる。これにより、特徴ベクトルを使用する
最終的な処理をより円滑に、かつ効果的に行うことがで
きる。
【0165】よって、安定化の方法としては、ウインド
ウ内加算、空間平滑化の他に、時間軸で特徴ベクトルを
加算していく方法や、連続性や、特徴ベクトルの特性か
ら得られる拘束条件を利用して安定化する方法などを使
用してもよい。これら安定化処理は、周りの状況に合わ
せて、特徴ベクトル自身の情報内容を変更する処理であ
る。
【0166】また、安定化処理は、単に平滑化を行うの
ではなく、最終的な処理の目的に応じて安定化処理の内
容を調整するところが特徴である。したがって、特徴ベ
クトルそれ自身の情報や、その他の情報を利用して安定
化の強さや、安定化処理の処理内容を調整することも可
能である。
【0167】さて、本実施形態によれば、補正値QOX(
i,j,zn)、QOY( i,j,zn)を求め、これを安定化させた
安定化補正値QSOX( i,j,zn)、QSOY( i,j,zn)によっ
て、全体的な安定化類似度の逆数Qssad( i,j,zn)を補
正するようにしているので、全体的な安定化類似度の逆
数Qssad( i,j,zn)を求めることができさえすれば、オ
クルージョンが発生した場合を考慮した精度のよい距離
推定が行われることになる。
【0168】つまり、図22に示す構成のように、ステ
レオ対毎にウインド内加算をすることなく、単に類似度
の逆数Qad( i,j,zn)を加算するだけで全体的な類似度
Qsad(i,j,zn)を求めておき(上記(4)式参照)、こ
れを安定化させた安定化全体類似度の逆数Qssad( i,j,
n)を求めるだけの簡易な演算で済ませるようにした
(上記(6−1)式参照)本実施形態装置の構成に限定
されるわけではない。
【0169】従来の図18に示す多眼ステレオ装置のよ
うに、各ステレオ対毎に、ウインド内加算を行うことに
よって安定化類似度を求め、最後に、各ステレオ対毎に
求めた安定化類似度を加算して全体的な安定化類似度Q
ssad( i,j,zn)を求めるという繁雑な演算を行う必要が
ある構成のものに対しても適用可能である。
【0170】図18に示す多眼ステレオ装置の最終的な
類似度算出部215では、オクルージョンを何ら考慮し
ない全体的な安定化類似度の逆数Qssad( i,j,zn)が求
められる。ここで、大局オクルージョンベクトルSVQ
に基づき補正値QOX(i,j,zn)、QOY( i,j,zn)を別途
求めておけば、この補正値QOX(i,j,zn)、QOY( i,j,
n)によって、最終的な類似度算出部215で算出され
た全体的な安定化類似度の逆数Qssad( i,j,zn)を、た
とえば上記(7)式のようにして補正することが可能で
ある。この結果、オクルージョンが発生した場合を考慮
した精度のよい距離推定が行えるようになる。
【0171】つぎに、基準画像#1の特徴に基づき、よ
り精度のよい距離推定を行うことができる実施形態につ
いて説明する。
【0172】この実施例では、基準画像センサ1から得
られた基準画像#1の各画素毎に、明度の変化率、エッ
ジの方向などの2次元的な画像の特徴を抽出し、この抽
出した特徴に応じて、図22に示す特徴ベクトルの安定
化部413、補正類似度算出部414、距離推定部41
5の演算処理を制御することで、より精度のよい距離推
定を行うものである。
【0173】図8に、この実施形態の多眼ステレオ装置
の構成を示す。
【0174】同図に示すように、基準画像入力部501
および画像入力部502、503、504は、図22に
示す基準画像入力部401および画像入力部402、4
03、404と同一であり、対応候補点座標発生部50
5は、図1に示す対応候補点座標発生部405と同一で
あり、局所情報抽出部506、507、508は、図2
2に示す局所情報抽出部406、407、408と同一
であり、類似度算出部509、510、511は、図2
2に示す類似度算出部409、410、411と同一で
あり、特徴ベクトルの生成部512は、図22に示す特
徴ベクトルの生成部412と同一であり、特徴ベクトル
の安定化部513は、図22に示す特徴ベクトルの安定
化部413と同一であり、補正類似度算出部514は、
図22に示す補正類似度算出部414と同一であり、距
離推定部515は、図22に示す距離推定部415と同
一であり、既にした説明と重複するので、これらの説明
は省略する。
【0175】基準画像の2次元的特徴抽出部516で
は、基準画像センサ1で得られた基準画像#1の各選択
画素毎に2次元的特徴が抽出される。なお、この基準画
像#1の特徴は、対象とする画素単独の情報を用いても
よく、また、対象とする画素の周辺の情報に対して、空
間的な安定化を施したものを用いてもよい。
【0176】特徴ベクトル生成の制御部517は、特徴
抽出部516で抽出された基準画像#1の2次元的特徴
に応じて、特徴ベクトルの生成部512で行われる特徴
ベクトル生成の処理を制御するものである。
【0177】特徴ベクトル安定化の制御部518は、特
徴抽出部516で抽出された基準画像#1の2次元的特
徴に応じて、特徴ベクトルの安定化部513で行われる
安定化の処理を制御するものである。すなわち、特徴ベ
クトルVQの安定化処理((6−2)、(6−3)式)
あるいは全体類似度の逆数Qsad ( i,j,zn)の安定化処
理((6−1)式)に用いられるウインドウ領域Wi,j
(以下、ウインドウWDという)のサイズ、形状を変化
させる処理が行われる。
【0178】補正類似度算出の制御部519は、特徴抽
出部516で抽出された基準画像#1の2次元的特徴に
応じて、補正類似度の算出部514で行われる補正類似
度の算出処理を制御するものである。
【0179】距離推定の制御部520は、特徴抽出部5
16で抽出された基準画像#1の2次元的特徴に応じ
て、距離推定部515で行われる距離推定の処理を制御
するものである。
【0180】つぎに、特徴ベクトル安定化の制御部51
8で行われる内容について図9、図10を併せ参照して
説明する。
【0181】・基準画像#1の2次元的特徴としてエッ
ジの方向を抽出する場合 特徴抽出部516で、基準画像#1の2次元的特徴とし
て、エッジ51の方向が抽出された場合を想定する。
【0182】いま、基準画像#1の選択画素P1の情報
から「エッジの方向」が抽出されたものとすると、特徴
ベクトルVQあるいは全体類似度の逆数Qsad ( i,j,z
n)を安定化させるために用いられるウインドウWDの形
状が、通常の正方形の形状(図9(a)参照)から、図
9(b)に示すように、抽出されたエッジ51の方向に
沿った形状のウインドウWDXに変更される。
【0183】ここに、特徴ベクトルVQあるいは全体類
似度の逆数Qsad ( i,j,zn)を安定化させるために用い
られるウインドウWDの形状を、正方形などに一義的に
設定した場合には、つぎのような問題が生ずる。
【0184】すなわち、図9(a)に示すように、基準
画像#1中のエッジ51が顕著な場合には、その近辺に
物体50の縁が存在する可能性がある。この場合に一義
的な正方形のウインドウWDを使用すると、背景の影響
を大きく受けて、特徴ベクトルVQあるいは全体類似度
の逆数Qsad ( i,j,zn)の安定化処理の精度、ひいては
距離の計測の精度が損なわれる虞があった。
【0185】この点、本実施形態では、図9(b)に示
すように、ウインドウWDXの形状が、エッジ51の方
向に沿った形状に変化されるので、背景の影響を大きく
受けることがなくなり、安定化処理の精度、ひいては距
離の計測の精度を向上させることができる。
【0186】・基準画像#1の2次元的特徴として明度
の変化率を抽出する場合 特徴抽出部516で、基準画像#1の2次元的特徴とし
て、明度の変化率が抽出された場合を想定する。
【0187】いま、基準画像#1の選択画素P1の情報
から「明度の変化率」が抽出されたものとすると、図1
0(a)に示すように、この抽出された明度の変化率の
絶対値が、通常のサイズのウインドウWD内で加算され
る。
【0188】そこで、この加算された値aが一定のしき
い値よりも小さい場合には、特徴ベクトルVQあるいは
全体類似度の逆数Qsad ( i,j,zn)を安定化させるため
に用いられるウインドウWDのサイズが、通常のサイズ
(図10(a)参照)から、図10(b)に示すよう
に、通常よりも大きいサイズのウインドウWDXに変更
される。
【0189】これは、明度の変化率の絶対値をウインド
ウ内で加算した値aが、ある一定のしきい値以上でない
とすると、画像#1内の特徴が不足しており、安定化が
不十分であると予測されるからである。そこで、このよ
うな場合は、ウインドウのサイズを大きくして、画像#
1内の特徴をより多く取り入れるようにして、安定化を
十分に行うようにするものである。安定化を十分に行う
ことで、距離の計測の精度を向上させることができる。
【0190】つぎに、距離推定の制御部520で行われ
る内容について図11を併せ参照して説明する。
【0191】特徴抽出部516で、基準画像#1の2次
元的特徴として、明度の変化率が抽出された場合を想定
する。
【0192】いま、基準画像#1の選択画素P1の情報
から「明度の変化率」が抽出されたものとすると、この
抽出された明度の変化率の絶対値が、ウインドウWD内
で加算される。
【0193】そこで、この加算された値aが一定のしき
い値以上である場合には、真の距離における全体的な安
定化類似度の逆数Q’ssadの変化率は、大きいと予測さ
れる。逆に、この加算された値aが一定のしきい値より
も小さい場合には、真の距離における全体的な安定化類
似度の逆数Q’ssadの変化率は、小さいと予測される。
【0194】つまり、加算値aが大きい(明度の変化率
が大きい)画素P1では、画像#1の特徴は大きく、真
の距離近傍における全体的な安定化類似度の逆数Q’ss
adの変化率は、大きいと予測される。
【0195】そこで、いま、加算値aが一定のしきい値
以上(明度の変化率が大きい)であると判断された場合
には、図11に示すように、大きい変化率で全体的な安
定化類似度の逆数Q’ssadが変化している極小点が探索
され、これに対応する仮定距離zx1が、推定距離(真の
距離)の候補とされる。
【0196】一方、全体的な安定化類似度の逆数Q’ss
adが最小になっている仮定距離zx2が探索されるととも
に、この仮定距離zx2近傍における全体的な安定化類似
度の逆数Q’ssadの変化率が求められる。ここで、この
仮定距離zx2近傍における変化率と、上述するように既
に求められた仮定距離zx1近傍における変化率とが比較
され、大きい変化率になっている仮定距離zx1が最終的
に真の距離であると推定される。
【0197】なお、逆に、加算値aが一定のしきい値よ
りも小さくなっている(明度の変化率が小さい)と判断
された場合には、全体的な安定化類似度の逆数Q’ssad
の変化率が小さくなっている極小点を探索し、これに対
応する仮定距離を、推定距離(真の距離)の候補とすれ
ばよい。
【0198】ここに、従来のステレオ装置の距離推定部
320(あるいは距離推定部107、距離推定部21
6)では、図14あるいは図16に示すように、類似度
の逆数Qssadが最も小さくなったときの仮定距離znx
もって一義的に、真の距離であると推定していた。
【0199】しかし、図11に示すように、仮定距離z
と類似度の逆数Qssadの対応関係によっては、類似度の
逆数Qssadが最も小さくなったときの仮定距離zx2では
なくて、値としては最も小さくはないが、その近辺の変
化率が大きい極小となったときの仮定距離zx1が真の距
離である場合がある。つまり、従来のものでは、類似度
の逆数Qssadが最も小さくなったときの仮定距離zx2
もって一義的に、真の距離であると推定しているため
に、変化率が大きい極小となったときの仮定距離zx1
真の距離であることを見逃してしまうことがあった。
【0200】この点、本実施形態によれば、類似度の大
きさ以外に、類似度の変化率を考慮して、距離を推定す
るようにしているので、真の距離を見逃してしまうこと
なく、距離推定の精度を向上させることができる。
【0201】なお、本実施形態では、図9、図10に示
すウインドウの形状、サイズを変化させる処理が、図8
の特徴ベクトルの安定化部における特徴ベクトルVQの
安定化のための処理に適用されるものとして説明した
が、本発明としては、これに限定されるわけではない。
図9、図10に示すウインドウの形状、サイズを変化さ
せる処理を、図17、図18、図21のウインドウ内加
算部における類似度の安定化処理に適用してもよい。
【0202】また、実施形態では、図9、図10に示す
ようにウインドウを空間的に変化させているが、時間的
にウインドウを変化させてもよい。
【0203】また、本実施形態では、図11に示す真の
距離の候補を求める処理が、図8の距離推定部における
真の距離の推定処理に適用されるものとして説明した
が、本発明としては、これに限定されるわけではない。
図11に示す真の距離の候補を求める処理を、図17、
図18、図21の距離推定部における真の距離の推定処
理に適用してもよい。
【0204】また、実施形態では、画像の特徴を、基準
画像センサ1で取得された基準画像#1から抽出してい
るが、これ以外の画像センサ2〜Nで取得された画像#
2〜#Nから抽出してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】図2(a)、(b)は、オクルージョンパター
ンを生成する様子を示す図である。
【図3】図3は実施例の記憶テーブルの内容を示す図で
ある。
【図4】図4(a)、(b)は正規化オクルージョンベ
クトルから局所オクルージョンベクトルを生成する処理
を説明する図である。
【図5】図5はステレオ対毎に求めた正規化オクルージ
ョンベクトルを示す図である。
【図6】図6(a)、(b)はステレオ対毎に求めた正
規化オクルージョンベクトルから局所オクルージョンベ
クトルを合成する処理を説明する図である。
【図7】図7は仮定距離と類似度の逆数および補正類似
度の逆数の対応関係を示す図である。
【図8】図8は本発明の基準画像の2次元的特徴を利用
する実施形態の装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図9(a)、(b)は安定化のためのウインド
ウの形状を変化させる処理を説明する図である。
【図10】図10(a)、(b)は安定化のためのウイ
ンドウの大きさを変化させる処理を説明する図である。
【図11】図11は真の距離を、2つの候補点から推定
する様子を説明する図である。
【図12】図12は従来の2眼ステレオの画像処理の原
理を示した図である。
【図13】図13は従来の2眼ステレオの距離計測の処
理を説明するための図である。
【図14】図14は2眼ステレオの場合の仮定距離と類
似度の逆数との対応関係を示すグラフである。
【図15】図15は従来の多眼ステレオの距離計測の処
理内容を説明するための図である。
【図16】図16は多眼ステレオの場合の仮定距離と類
似度の逆数との対応関係を示すグラフである。
【図17】図17は従来の2眼ステレオ装置の構成を示
したブロック図である。
【図18】図18は従来の多眼ステレオ装置の構成を示
したブロック図である。
【図19】図19は独立した2つの物体を撮像する様子
を示す斜視図である。
【図20】図20(a)、(b)はオクルージョンを説
明するために用いた図である。
【図21】図21は従来の多眼ステレオ装置の構成を示
したブロック図である。
【図22】図22は本発明の実施形態の装置の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1〜N 画像センサ 412、512 特徴ベクトルの生成部 413、513 特徴ベクトルの安定化部 414、514 補正類似度算出部 415、515 距離推定部 516 基準画像の2次元的特徴抽出部 517 特徴ベクトル生成の制御部 518 特徴ベクトル安定化の制御部 519 補正類似度算出の制御部 520 距離推定の制御部
フロントページの続き (72)発明者 木村 茂 神奈川県川崎市宮前区菅生ヶ丘9−1− 403 (72)発明者 中野 勝之 東京都目黒区中目黒2−2−30 (72)発明者 山口 博義 神奈川県平塚市四之宮2597 株式会社 小松製作所 特機事業本部 研究部内 (72)発明者 新保 哲也 神奈川県平塚市四之宮2597 株式会社 小松製作所 特機事業本部 研究部内 (72)発明者 川村 英二 神奈川県川崎市宮前区有馬2丁目8番24 号 株式会社 サイヴァース内 (72)発明者 緒方 正人 神奈川県鎌倉市上町屋345番地 三菱プ レシジョン株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−283474(JP,A) 特開 平9−231358(JP,A) 特開 平9−196633(JP,A) 特開 平9−27969(JP,A) 特開 平9−9294(JP,A) 特開 平8−313212(JP,A) 特開 平6−265322(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 G01C 3/06 G06T 7/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の撮像手段を所定間隔をもって配置
    し、これら複数の撮像手段のうちの一の撮像手段で対象
    物体を撮像したときの当該一の撮像手段の撮像画像中の
    選択画素に対応する前記物体上の点までの距離を算出
    し、この各画素毎に求められた距離に基づき前記物体を
    認識するようにした物体の認識装置において、 前記選択画素に対応する各撮像手段の対応候補点近傍の
    明度情報等の局所情報を、仮定した距離毎に抽出する対
    応候補点情報抽出手段と、ここで抽出した各撮像手段の
    対応候補点近傍の局所情報を入力として、局所的な特徴
    を的確に特徴付ける特徴ベクトルを生成する特徴ベクト
    ルの生成手段と、 その生成された特徴ベクトルのデータを要素毎に位置的
    または時間的に集積することによる情報の安定化の処理
    を行う特徴ベクトルの安定化手段と、 それらの安定化された特徴ベクトルの要素間の関係を利
    用して物体までの距離を推定する距離推定手段を具える
    ことにより、3次元空間の情報を推定することを特徴と
    する空間認識装置。
  2. 【請求項2】 各撮像手段の対応候補点の局所情報を入
    力として、可能性のあるオクルージョンの方向や強度等
    の情報を要素として含む特徴ベクトルを生成する特徴ベ
    クトルの生成手段と、 その生成された特徴ベクトルのデータを要素毎に位置的
    または時間的に集積することによる情報の安定化の処理
    を行う特徴ベクトルの安定化手段と、それらの安定化さ
    れた特徴ベクトルの要素間の関係を利用して物体までの
    距離を推定する距離推定手段を具えることにより、物体
    の隠蔽(オクルージョン)の影響を取り除いた3次元空間
    の情報を推定することを特徴とする請求項1の空間認識
    装置。
  3. 【請求項3】 複数の撮像手段のうちの一の撮像手段で
    対象物体を撮像したときの当該一の撮像手段の撮像画像
    入力手段で得た画像を利用して、各選択画素毎に明るさ
    の変化率やエッジ方向等の2次元的な画像の特徴を抽出
    する特徴抽出手段と、 前記特徴抽出手段で抽出された特徴に応じて、前記特徴
    ベクトルの生成手段で特徴ベクトルの生成方法を変化さ
    せる手段とを具えることを特徴とする請求項1の空間認
    識装置。
  4. 【請求項4】 複数の撮像手段のうちの一の撮像手段
    で対象物体を撮像したときの当該一の撮像手段の撮像画
    像入力手段で得た画像を利用して、各選択画素毎に明る
    さの変化率やエッジ方向等の2次元的な画像の特徴を抽
    出する特徴抽出手段と、 前記特徴抽出手段で抽出された特徴に応じて、前記特徴
    ベクトルの安定化手段で安定化するための空間領域や時
    間領域を変化させる手段とを具えることを特徴とする請
    求項1の空間認識装置。
  5. 【請求項5】 複数の撮像手段のうちの一の撮像手段
    で対象物体を撮像したときの当該一の撮像手段の撮像画
    像入力手段で得た画像を利用して、各選択画素毎に明る
    さの変化率やエッジ方向等の2次元的な画像の特徴を抽
    出する特徴抽出手段と、 前記特徴抽出手段で抽出された特徴に応じて、前記距離
    推定手段で距離の推定方法を変化させる手段とを具える
    ことを特徴とする請求項1の空間認識装置。
  6. 【請求項6】 複数の撮像手段を所定間隔をもって配置
    し、これら複数の撮像手段のうちの一の撮像手段で対象
    物体を撮像したときの当該一の撮像手段の撮像画像中の
    選択画素に対応する前記物体上の点までの距離を算出
    し、この各画素毎に求められた距離に基づき前記物体を
    認識するようにした物体の認識装置において、 前記選択画素に対応する各撮像手段の対応候補点近傍の
    明度情報等の局所情報を、仮定した距離毎に抽出する対
    応候補点情報抽出行程と、 ここで抽出した各撮像手段の対応候補点近傍の局所情報
    を入力として、局所的な特徴を的確に特徴付ける特徴ベ
    クトルを生成する特徴ベクトルの生成行程と、 その生成された特徴ベクトルのデータを要素毎に位置的
    または時間的に集積することによる情報の安定化の処理
    を行う特徴ベクトルの安定化行程と、 それらの安定化された特徴ベクトルの要素間の関係を利
    用して物体までの距離を推定する距離推定行程を具える
    ことにより、3次元空間の情報を推定することを特徴と
    する空間認識方法。
  7. 【請求項7】 各撮像手段の対応候補点の局所情報を入
    力として、可能性のあるオクルージョンの方向や強度等
    の情報を要素として含む特徴ベクトルを生成する特徴ベ
    クトルの生成行程と、 その生成された特徴ベクトルのデータを要素毎に位置的
    または時間的に集積することによる情報の安定化の処理
    を行う特徴ベクトルの安定化行程と、 それらの安定化された特徴ベクトルの要素間の関係を利
    用して物体までの距離を推定する距離推定行程を具える
    ことにより、物体の隠蔽(オクルージョン)の影響を取り
    除いた3次元空間の情報を推定することを特徴とする請
    求項5の空間認識方法。
  8. 【請求項8】 複数の撮像手段のうちの一の撮像手段で
    対象物体を撮像したときの当該一の撮像手段の撮像画像
    入力手段で得た画像を利用して、各選択画素毎に明るさ
    の変化率やエッジ方向等の2次元的な画像の特徴を抽出
    する特徴抽出行程と、 前記特徴抽出行程で抽出された特徴に応じて、前記特徴
    ベクトルの生成行程で特徴ベクトルの生成方法を変化さ
    せる行程とを具えることを特徴とする請求項5の空間認
    識方法。
  9. 【請求項9】 複数の撮像手段のうちの一の撮像手段で
    対象物体を撮像したときの当該一の撮像手段の撮像画像
    入力手段で得た画像を利用して、各選択画素毎に明るさ
    の変化率やエッジ方向等の2次元的な画像の特徴を抽出
    する特徴抽出行程と、 前記特徴抽出行程で抽出された特徴に応じて、前記特徴
    ベクトルの安定化行程で安定化するための空間領域や時
    間領域を変化させる行程とを具えることを特徴とする請
    求項5の空間認識方法。
  10. 【請求項10】 複数の撮像手段のうちの一の撮像手段
    で対象物体を撮像したときの当該一の撮像手段の撮像画
    像入力手段で得た画像を利用して、各選択画素毎に明る
    さの変化率やエッジ方向等の2次元的な画像の特徴を抽
    出する特徴抽出行程と、 前記特徴抽出行程で抽出された特徴に応じて、前記距離
    推定行程で距離の推定方法を変化させる行程とを具える
    ことを特徴とする請求項5の空間認識方法。
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