JP2959897B2 - 真空包装装置 - Google Patents

真空包装装置

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JP2959897B2
JP2959897B2 JP3322026A JP32202691A JP2959897B2 JP 2959897 B2 JP2959897 B2 JP 2959897B2 JP 3322026 A JP3322026 A JP 3322026A JP 32202691 A JP32202691 A JP 32202691A JP 2959897 B2 JP2959897 B2 JP 2959897B2
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忠志 酒井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、袋材中に食品等を入れ
て脱気して密封等を行う真空包装装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】食品等を袋材中に入れ、その袋材の中を
真空にして密封するいわゆる真空包装は、一般に、次の
ようにして行われる。即ち、真空ポンプに配管を介して
接続され減圧可能なチャンバの中に、食品等の被包装物
を入れた一辺開口の袋材を入れる。その際、閉じるべき
開口辺は、封止可能な位置に置かれる。チャンバの蓋を
閉じ、脱気工程と称する操作、即ち真空ポンプを作動さ
せチャンバ内の気体を除去する操作を行う。適切な真空
包装を行うには、袋材の内部に連通したチャンバ内の圧
力が所定圧に達したことを圧力センサで検知し、その
後、シール装置により、前述の袋材の開口辺を閉じる。
最後に、前記配管に連絡した大気開放弁を開き、チャン
バ内を大気圧に戻し、密封された袋材を取り出す。
【0003】チャンバ内の圧力が所定圧に低下したこと
を検知する技術には、実開昭61−129705号公
報、実開平2−69806号公報等に開示されたものが
あるが、所定能力の真空ポンプを一定時間運転すれば所
定の圧力に低下する筈であるので、圧力センサの代わり
にタイマ装置を利用し、真空ポンプの一定時間の運転を
もって脱気工程の終了とすることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の技術に
おいて、圧力センサを用いてチャンバ内の圧力低下を検
知するものは、チャンバや配管のシール機能が構成部品
の劣化により低下したり、真空ポンプ自体の性能が低下
したりすると、なかなか所定圧力に達せず、脱気工程が
長期化するという問題があった。
【0005】また、真空ポンプの一定時間の運転完了を
もって脱気工程を終了させるものにおいては、前述のよ
うな不具合があると、袋材の内部が所定の圧力まで減圧
されないで封止される場合があった。
【0006】従って、本発明の目的は、徒に長時間真空
ポンプを運転せずに、脱気工程からシール工程へ速やか
に移行でき、減圧機構の性能が低下したときにはこれを
表示できる真空包装装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、開閉自在の蓋を備えたチャンバ容器と、
同チャンバ容器に脱気バルブを介して連絡した真空ポン
プと、前記チャンバ容器に設けられたシール装置と、前
記チャンバ容器に連絡しその内部圧力を検出する圧力セ
ンサと、前記真空ポンプ、シール装置及び圧力センサに
電気的に連絡した制御装置とによって真空包装装置を構
成している。そして、該制御装置は、真空ポンプの運転
による脱気運転時間を計測するタイマを内蔵し、同タイ
マのカウントアップか、圧力センサによる所定圧の検知
のいずれか早い方で脱気運転を完了させる判断機能を備
えると共に、同タイマのカウントアップを検知して警告
装置を作動させる機能を含んでいる。また、制御装置
は、圧力センサによる第1所定圧を検知して動作するタ
イマを内蔵し、圧力センサによる第2所定圧の検知また
は同タイマのカウントアップのいずれか早い方で脱気行
程を終了してシール行程に移行するように構成すること
ができる。
【0008】
【作用】上述の真空包装装置において、被包装物を入れ
た袋材をチャンバ容器内にセットし、真空ポンプを運転
すれば、チャンバ容器内及び袋材の内部は脱気される。
前述のように制御装置が脱気工程の完了を検知すれば、
シール装置の運転(シール工程)に移行し、袋材の開口
辺がシールされる。しかる後、チャンバ容器内は大気圧
に戻され、開蓋して袋材が取り出される。
【0009】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例について添付図
面を参照して詳細に説明するが、図中、同一符号は同一
又は対応部分を示すものとする。
【0010】図1において、チャンバ容器1は、ピン
(図示せず)等で枢着された開閉自在のチャンバ蓋2を
有し、同チャンバ蓋2と容器本体1aとの接合面には密
封パッキン3が介装される。チャンバ容器1の脱気ポー
ト1bに接続した配管5は、圧力センサ7を備えると共
に、脱気バルブ9を介して真空ポンプ11に連絡してい
る。脱気バルブ9は、電磁的に駆動されるソレノイド弁
のようなものでよい。
【0011】チャンバ容器1には、シール装置13が設
けられている。このシール装置13は、容器本体1aの
底面に取り付けられたアクチュエータ15と、該アクチ
ュエータ15のピストンロッド15aの先端に設けられ
た加熱固定体17と、該加熱固定体17に対向するよう
にチャンバ蓋2の下面に取り付けられた加熱受体19と
からなる。アクチュエータ15の一方の圧力室は、大気
ポート15bを介して大気に開口し、他方の圧力室に形
成された減圧ポート15cは、配管21を介してシリン
ダバルブ23に連絡し、更に、真空ポンプ11に連絡し
ている。
【0012】前述した真空包装装置の作動について簡単
に述べると、被包装物aを入れた袋材bを、その開口辺
に平行な封止部分が加熱体17aの上に位置するよう
に、チャンバ容器1内に置いてから、チャンバ蓋2を閉
じる。脱気バルブ9を作動させて、脱気ポート1bを真
空ポンプ11に連通し脱気を行う。しかる後、脱気バル
ブ9を閉じシリンダバルブ23を開け、アクチュエータ
15の減圧ポート15cから真空ポンプ11で脱気する
と、大気ポート15b側との圧力バランスにより、ピス
トンロッド15a先端の加熱固定体17が上昇し、加熱
受体19に近付く。加熱固定体17の加熱体17aに通
電して温度を上昇させ、袋材bの開口辺をシールする。
その後に、大気開放される。
【0013】図2は、図1の真空包装装置を作動せしめ
るための電気回路を示している。図2において、マグネ
ットスイッチMSの接点MS1、MS2が、真空ポンプ1
1の駆動回路11aにおいて相互に直列に接続され、同
駆動回路11aと並列に、制御装置25がある。マグネ
ットスイッチMS、脱気バルブ9の駆動回路9a、シリ
ンダバルブ23の駆動回路23a、及び加熱体17aの
変成器17bには、それぞれ、開閉接点27a、27
b、27c、27dが直列に接続され、これ等は、制御
装置25と共に制御部30を構成する。
【0014】次に、図3の模式図に従って制御装置25
の機能を説明する。制御装置25は、電気的に圧力セン
サ7に接続しており、圧力センサ7によって電圧変化に
変換された圧力変化を取りこむ。スタートスイッチSW
は、手動押しボタンでも、チャンバ蓋2がチャンバ容器
1を閉じたときに作動するドアスイッチでもよく、図2
には、接点27aとして表示されている。脱気設定は、
後述するように、脱気工程の完了信号を出すためのタイ
マ値或は圧力値を設定するものである。シール設定は、
加熱体17aの通電時間を設定するもので、接点27d
の開閉を制御するものである。シールスイッチは、脱気
工程(或は、ガス置換工程)中に、強制的にシール工程
へ移すためのスイッチであり、更に、後述するように作
動される注意灯(警告装置)31が電気的に接続してい
る。
【0015】前述した構成の本発明の真空包装装置の作
動順序は、図4に示すように、電源ON→スタンバイ→
脱気工程→シール工程→大気開放工程と進み、その時点
のマグネットスイッチMS、真空ポンプ11、脱気バル
ブ9、シリンダバルブ23及び加熱体17aの作動状況
は、図5に示す通りである。
【0016】次に、制御装置25による脱気工程の運転
モードの一つを図6を参照して説明する。先ず、スター
トスイッチSWのON−OFFが判断され、YESであ
れば、マグネットスイッチMS、真空ポンプ、脱気バル
ブがONとされ、シール装置のシリンダバルブ、加熱体
がOFFとされる。次に、脱気完了タイマがリスタート
され、真空ポンプ11の運転が続行される。そして、脱
気完了タイマのカウントアップか圧力センサ7による検
出圧力の所定値への低下のいずれかが検知されたら、シ
ール工程へ移る。この移行は、前述のように行われる
が、脱気完了タイマのカウントアップを検知したとき
は、注意灯を点灯する。
【0017】脱気工程の別の運転モードを図7、図8に
示す。これ等のモードと、図6のものとは、検出圧力値
の所定値への低下及びタイマのカウントアップを検知す
る点では差がないが、図6のモードでは、脱気完了タイ
マのカウントアップ時に注意灯をONにすると共に、脱
気完了タイマのカウントアップと設定所定圧になるのと
いずれか早い方の信号で脱気完了としていたが、図7、
図8では、第1所定圧から第2所定圧に低下するまでの
時間が所定時間より長くなったかどうか、即ち所定圧間
の減圧速度が正常かどうかをチェックタイマでチェック
もしくは判断し、その信号の出力を検知してから、図示
しないタイマ装置或は圧力検出装置等により脱気完了と
する点で異なる。また、図7と図8のモードでは、タイ
マのカウントアップを行うに際し、出発圧力(チャンバ
容器内の第1所定圧)を前者では大気圧としているのに
対し、後者では、任意の第1所定圧にしている点で異な
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、タイマのカウントアッ
プか、チャンバ内圧力の所定値への低下のいずれかを検
知して脱気工程を終了するので、徒に長時間脱気工程を
続けることが防止されると共に、密封機能等が劣化すれ
ばタイマのカウントアップにつながるので、警告装置の
作動によりこれが表示され、適切な復旧処置を講じるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる真空包装装置の全体機構図。
【図2】図1の真空包装装置の電気回路図。
【図3】本発明の実施例の要部の機能を示す概念図。
【図4】本発明の実施例の概略運転工程図。
【図5】図4の各運転工程における各部の作動状況を示
す説明図。
【図6】前記実施例の制御装置の運転モードを示すフロ
ーチャート。
【図7】前記実施例の制御装置の別の運転モードを示す
フローチャート。
【図8】前記制御装置の更に別の運転モードを示すフロ
ーチャート。
【符号の説明】
1 チャンバ容器 2 チャンバ蓋 7 圧力センサ 9 脱気バルブ 11 真空ポンプ 13 シール装置 25 制御装置 31 注意灯(警告装置)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉自在の蓋を備えたチャンバ容器と、
    同チャンバ容器に脱気バルブを介して連絡した真空ポン
    プと、前記チャンバ容器に設けられたシール装置と、前
    記チャンバ容器に連絡しその内部圧力を検出する圧力セ
    ンサと、前記真空ポンプ、シール装置及び圧力センサに
    電気的に連絡した制御装置とを有し、該制御装置は、前
    記真空ポンプの運転による脱気運転時間を計測するタイ
    マを内蔵し、同タイマのカウントアップ又は前記圧力セ
    ンサによる所定圧の検知のいずれか早い方で脱気行程を
    終了してシール行程に移行するように構成されている、
    真空包装装置。
  2. 【請求項2】 開閉自在の蓋を備えたチャンバ容器と、
    同チャンバ容器に脱気バルブを介して連絡した真空ポン
    プと、前記チャンバ容器に設けられたシール装置と、前
    記チャンバ容器に連絡しその内部圧力を検出する圧力セ
    ンサと、前記真空ポンプ、シール装置及び圧力センサに
    電気的に連絡した制御装置とを有し、該制御装置は、前
    記圧力センサによる第1所定圧を検知して動作するタイ
    マを内蔵し、前記圧力センサによる第2所定圧の検知ま
    たは前記タイマのカウントアップのいずれか早い方で脱
    気行程を終了してシール行程に移行するように構成され
    ている、真空包装装置。
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