JP2958588B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JP2958588B2 JP11237592A JP11237592A JP2958588B2 JP 2958588 B2 JP2958588 B2 JP 2958588B2 JP 11237592 A JP11237592 A JP 11237592A JP 11237592 A JP11237592 A JP 11237592A JP 2958588 B2 JP2958588 B2 JP 2958588B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】写真用支持体の製膜に適するポリ
エステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートに代表され
るポリエステルは、機械的強度、化学的安定性に優れ、
繊維の他、フイルム用途として写真用、磁気テープ用、
包装用、コンデンサー用等に広く用いられている。ポリ
エチレンテレフタレートの製法としては、ジメチルテレ
フタレートとエチレングリコールを原料とするDMT法
と、テレフタル酸とエチレングリコールを原料とする直
接重合法(以下直重法と略記する)がよく知られてお
り、それぞれについて回分式製造法と連続式製造法とが
ある。ポリエステルフイルムは従来、DMT法で製造さ
れることが多かったが、近年では、各メーカーとも製造
原価低減のため直重法に切替えつつある。
【0003】ポリエステルフイルムは通常、押出機で溶
融押出した後、1軸もしくは2軸延伸して得られるが、
溶融押出し時の冷却ドラムと未固化のシート状ポリエス
テルとの密着性はフイルム表面の平坦性を決定する上に
非常に重要な要因であり、これを改善するために押出機
口金と冷却ドラムとの間に高電圧を印加する電極を設
け、未固化のポリエステルに電荷を生じせしめ、冷却ド
ラムとの密着性を高める(以降、静電印加特性と呼ぶ)
ことが知られている(例えば、特公昭37−6142号
公報)。しかし、製膜速度を速め、フイルムの生産性を
上げようとすると、未固化シートへの電荷析出量が少な
くなり、ひいては冷却ドラムとの密着が悪化し、表面に
畳目状やピンホール状の凹凸ができてしまう。このよう
なシートを延伸処理して得られるフイルムは表面の平坦
性が悪く、特に写真用としては使用に耐えない。この現
象は、エステル交換反応の触媒として金属化合物を多量
に使用するDMT法のポリエステルに比べ、エステル化
反応に金属触媒を使用しない直重法のポリエステルに特
に顕著に現れる。
【0004】ポリエステルの製造工程に、アルカリ金属
化合物やアルカリ土金属化合物を添加し、電荷析出量を
改善しようとする試みもなされている(例えば特開昭5
1−70269号公報)。しかし、ポリエステル中にか
かる金属類を多量に添加することは、微細な凝集異物の
発生や、ポリマーの軟化点を低下させるエーテル結合の
副生や、ポリマーの着色を招きやすく、この方法で得ら
れるポリエステルは、写真用支持体として実用し得るレ
ベルの品質を持つポリエステルフイルムの原料として用
いることは困難である。
【0005】このような問題を解決するための手段とし
て、マグネシウム、マンガンや亜鉛などの金属の化合物
の他にアルカリ金属および/またはアルカリ土金属化合
物化合物と、リン化合物とを添加する技術(例えば、特
開昭55−84322号公報、特開昭55−89329
号公報)や、マグネシウムやマンガンなどの金属の化合
物の他に第3級アミンや第4級水酸化アンモニウムとリ
ン化合物とを添加する技術(例えば特開昭55−115
425号公報)も開示されている。
【0006】また、製膜時の静電印加特性を改善する目
的で、グリコール可溶性マグネシウム化合物、グリコー
ル可溶性マンガン化合物またはグリコール可溶性亜鉛化
合物から選ばれる化合物と特定の含窒素塩基性化合物と
を重合工程に添加することが知られている。(例えば、
特開平1−266129号公報、特開平1−26613
0号公報、特開平1−287133号公報) 重合触媒には通常アンチモン化合物やゲルマニウム化合
物が使用される。アンチモン化合物は安価なためよく使
用されるが、重合過程で触媒が還元されアンチモン金属
としてポリマー中に析出する。とりわけ上記添加物の存
在下ではアンチモンは還元され易く、これがポリマー中
に多量に異物として存在することになる。このようなポ
リエステルから得られた写真用支持体を高解像度のリス
フイルムに用いると、異物が画像の欠陥となり製品の要
求品質を満たすことは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、製膜
時の静電印加特性に優れ、異物が少なく、かつ透明性も
良好な、写真フイルム用支持体を製造するに適した、ポ
リエステルを製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下に述べる
ポリエステルの製造方法によって達成される。すなわ
ち、1)テレフタル酸を主とする芳香族ジカルボン酸と
エチレングリコールを主とするグリコールを主成分と
し、グリコール可溶性マグネシウム化合物、グリコール
可溶性マンガン化合物またはグリコール可溶性亜鉛化合
物から選ばれる1または2以上の化合物と、含窒素塩基
性化合物と、リン化合物とを共存させてポリエステルを
製造するに際し、重合触媒としてグリコール可溶性ゲル
マニウム化合物を完全に溶解したグリコール溶液とし
て、下記式を満足するように添加することを特徴とする
ポリエステルの製造方法である。
【0009】 1.0 < M < 8.0 (1) 0.03< M/P <0.30 (2) 0.02<A/(M+G)<0.30 (3) 0.27< G < 2.75 (4) M : マグネシウム、マンガンおよび 亜鉛原子のポリマーに対する添加量 〔g原子/t〕 P : リン原子のポリマーに対する添加比 〔PPM〕 A : 含窒素塩基性化合物の ポリマーに対する添加モル数 〔モル/t〕 G : ゲルマニウム原子のポリマーに対する添加量 〔g原子/t〕
【0010】また、2)ゲルマニウム化合物をエチレン
グリコールに対しゲルマニウム原子として0.2wt%
以上0.7wt%以下の濃度で165℃以上195℃以
下の温度で、8時間以内で完全に溶解させたエチレング
リコール溶液を触媒溶液として使用することを特徴とす
る、上記1)に記載のポリエステルの製造方法。さら
に、3)完全に溶解させたゲルマニウム化合物のエチレ
ングリコール溶液を、テレフタル酸を主とする芳香族ジ
カルボン酸とエチレングリコールを主とするグリコール
とを実質的にエステル化反応を開始する以前に反応系に
添加することを特徴とする、上記1)に記載のポリエス
テルの製造方法である。
【0011】グリコール可溶性金属原子の添加量とリン
化合物の添加量が上記(1)、(2)式を外れると図1
に示すように、製膜時の静電印加特性が維持できず、平
坦性の悪いベースしか得られなかったり、ポリマーが着
色したりして写真用支持体原料としては好ましくないポ
リエステルしか得られない。グリコール可溶性金属原子
とゲルマニウム原子の総量に対し、含窒素塩基性化合物
の添加量が少ないとポリマーの軟化点を低下させるジエ
チングリコールの副生が多くなる。また、含窒素塩基性
化合物が多いとポリマーが着色しいずれも写真用支持体
原料としては好ましくない。
【0012】ゲルマニウム原子の添加量が0.27g原
子/t(ポリマー1ton当り)より少ないと重合の進
行が遅く、ポリマーの生産性が低下するばかりでなく、
ポリマーが長時間高熱にさらされるため好ましくない分
解反応が起こりポリマーの品質も低下する。また、ゲル
マニウム原子の添加量が2.75g原子/tより多くて
もそれに比例した重合促進の効果は少なく、かえってコ
ストアップとなり好ましくない。ゲルマニウム化合物の
エチレングリコール溶液は、エステル化反応を開始する
以前に反応系に添加することは、ゲルマニウム化合物の
分散効果を高めることになり、ポリエステル中に異物が
発生することを一層抑制する効果がある。
【0013】また、ゲルマニウム化合物のグリコールへ
の溶解に長時間を要すると生産性が低下するばかりでな
く、エチレングリコール中のジエチレングリコールが増
加しポリマーの品質低下を招く。溶解を途中で打ち切り
未溶解のまま反応系に添加するとポリマー中に異物が増
加し、本発明の目的である写真用支持体原料としては適
性を欠くものとなる。
【0014】グリコールへ可溶性ゲルマニウム化合物と
しては2酸化ゲルマニウム、4塩化ゲルマニウムなどが
挙げられるが、2酸化ゲルマニウムが好ましく、特に1
65℃以上195℃以下の温度で、エチレングリコール
に対しゲルマニウム原子として0.2wt%以上0.7
wt%以下の濃度で8時間以内で溶解するような6方晶
または不定形体、もしくはその混合体が好ましい。
【0015】本発明はポリエチレンテレフタレート以外
の下記の様な共重合成分を含むポリエステルにも適用可
能である。共重合成分には、ジカルボン酸成分としてイ
ソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサンジ
カルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、アジピン酸、セバ
シン酸等の脂肪族ジカルボン酸等がある。また、グリコ
ール成分としてエチレングリコールの他、プロピレング
リコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール等が挙げられる。また、ゲ
ルマニウム触媒の加熱溶解、希釈に用いるエチレングリ
コールを主成分とするグリコールにも上記グリコール成
分を含んでいてもよく、かつ溶解用と希釈用は同成分で
なくてもよい。
【0016】次に、ポリエチレンテレフタレートを例に
挙げ、その製造方法の概略を、直接重合法に沿って説明
する。製造の方式としては、回分法、半連続法または連
続法の何れの製造方式も適用可能であるが、回分法によ
って説明する。
【0017】テレフタル酸とエチレングリコールは、エ
ステル化反応槽に投入前、もしくはエステル化反応槽内
でスラリー状としておく、テレフタル酸とエチレングリ
コールとの仕込みモル比は1.00〜1.50とするこ
とがスラリーの流動性のために好ましい。特に好ましく
は1.05〜1.25である。混合されたスラリーに、
グリコール可溶性マグネシウム化合物、グリコール可溶
性マンガン化合物またはグリコール可溶性亜鉛化合物か
ら選ばれる化合物を添加し、重合触媒としてグリコール
可溶性アンチモンやゲルマニウム化合物を添加する。
【0018】つづいて、反応槽を昇温してスラリーを加
熱し、テレフタル酸とエチレングリコールのエステル化
反応を開始する。反応は、系を攪拌しながら行う。エス
テル化反応の温度は240〜280℃が好ましい。反応
圧力は、加圧下で操作され、5kg/m2 G以下が好ま
しい。反応は副生する水を除去しながら進められる。エ
ステル化反応が終了すると水の留出は止まる。
【0019】つづいてエステル化物は重縮合反応槽に移
されるが、ここでポリエステルの耐熱性の向上および未
固化状態での電気固有抵抗の一層の低下のためにリン化
合物および含窒素塩基性化合物が好ましく添加される。
重縮合反応は温度270℃から290℃、圧力0.1か
ら2Torr程度で、エチレングリコールを除去しなが
らおこなわれる。
【0020】本発明に用いられるグリコール可溶性マグ
ネシウム化合物、グリコール可溶性マンガン化合物また
はグリコール可溶性亜鉛化合物としては、それら金属の
酢酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩などの有機カルボン酸
塩、ハロゲン化物、水酸化物などが挙げられる。具体的
には例えば、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン、酢酸亜
鉛、シュウ酸マグネシウム、シュウ酸マンガン、シュウ
酸亜鉛、安息香酸マグネシウム、安息香酸マンガン、安
息香酸亜鉛、塩化マグネシウム、塩化マンガン、塩化亜
鉛、臭化マグネシウム、臭化マンガン、臭化亜鉛、水酸
化マグネシウムなどが挙げられる。
【0021】リン化合物には、亜リン酸、リン酸および
/またはこれらのエステル類を用いることができる。リ
ン化合物の具体例としては例えば、亜リン酸、リン酸、
トリメチルフォスフェイト、トリエチルフォスフェイ
ト、トリフェニルフォスフェイトやリン酸、あるいは亜
リン酸のモノあるいはジエチルエステルなどが挙げられ
る。含窒素塩基性化合物としては第3級アミンや水酸化
第4アンモニウム化合物、、具体的には例えば、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアニリン、ピ
リジン、キノリン、テトラエチルアンモニウムハイドロ
オキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサ
イド、トリエチルベンジルアンモニウムハイドロオキサ
イド、1,8ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセ
ン、イミダゾールおよびその誘導体、1,4ジアザビシ
クロ(2,2,2)オクタンなどが挙げられる。
【0022】
【実施例】以下、実施例にて本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。触媒である2酸化ゲルマニウムを加熱ジャケット付
き攪拌槽にエチレングリコールと共に仕込み、窒素を通
気しながら加熱溶解した。エステル化反応缶にテレフタ
ル酸100重量部とエチレングリコールと、上記2酸化
ゲルマニウムのエチレングリコール溶液と、グリコール
可溶性金属化合物のエチレングリコール溶液をエチレン
グリコールの総量が59.8重量部となるように仕込
み、内容物を十分攪拌してスラリー化しながら温度を高
め、副生する水を蒸留塔から除去しながら反応温度を2
45℃に達せしめた。
【0023】このまま4時間反応させ、水の副生が実質
的に停止したことを確認した後、反応生成物であるポリ
エステルの低重合体を重縮合反応缶に移し、含窒素塩基
性化合物とリン化合物を添加した。そのまま約10分間
攪拌しながら放置した後、徐々に系を減圧とし、275
〜280℃で重縮合反応を行い、攪拌機が所定のトルク
値を示したところを以て反応の終点と判断しポリエステ
ルを得た。
【0024】実施例および比較例で得られたポリエステ
ルの各品質特性の測定法は次の通りである。 (1)固有粘度(I.V.) ポリエステルをフェノール/テトラクロロエタン=3/
2(重量比)混合溶液に溶解させ、ウベローデ型粘度計
を用い25℃で測定した。 (2)色相(b値) チップ状ポリエステルを測色色差計(日本電色工業製N
D−101D型)で測定した。b値が大きいほど黄色味
が強いことを示す。 (3)DEG含量 ポリエステルを水酸化ナトリウムのメタノール溶液で分
解後、ガスクロマトグラフにて定量し、ポリエステルの
全グリコール成分に対するモル%で示した。
【0025】(4)静電印加特性 押出機の口金部と冷却ドラムとの間に細線の電極を設
け、この細線と冷却ドラムとの間に5kVの直流電圧を
印加し50m/分の製膜速度で良好に製膜できるか否か
判定した。 (5)フイルム中の微小異物数 ポリエステルを溶融押出し後、縦・横に3.3倍に延伸
して厚さ100μのフイルムを作製し、このうちの50
cm2 を偏光顕微鏡で観察し、10μ以上の異物の数に
よって以下のように判定した。 ○ : 異物の数が 0個〜2個 △ : 異物の数が 3個〜10個 × : 異物の数が11個以上
【0026】以下に、本発明の回分法ポリエステル製造
におけるゲルマニウム化合物のエチレングリコールに溶
解する条件および該溶液やその他グリコール可溶性金属
化合物など添加剤の添加条件を各実施例および比較例と
して説明し、それらを第1表〜第4表にまとめた。ま
た、各実施例および比較例に記載のポリエステルを製造
する際のエステル化および重縮合条件はいずれの例の場
合も既に上記した製造条件に従って実施された。製造し
たポリエステルの各品質特性の評価結果は第5表に示し
た。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】(実施例1)6方晶と無定形体の混合物で
ある2酸化ゲルマニウムをゲルマニウム原子として0.
6wt%の濃度でエチレングリコールに分散し、175
℃で加熱攪拌した。6.5時間目にサンプリングしたと
ころ液は透明になっていた。触媒溶液として該ゲルマニ
ウム溶液1.74重量部を使用した。さらにグリコール
可溶性金属化合物として酢酸マグネシウム4水塩0.0
88重量部、リン化合物としてリン酸0.020重量部
と含窒素塩基性化合物として1,8ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン0.0035重量部を上記方
法に従って添加した。
【0033】(実施例2)実施例1と同様の2酸化ゲル
マニウムを185℃で加熱攪拌したところ、5時間で完
全に溶解した。触媒溶液としてこの液1.74重量部を
使用した。グリコール可溶性金属化合物として酢酸マグ
ネシウム4水塩0.110重量部、リン化合物としてリ
ン酸トリメチル0.034重量部と含窒素塩基性化合物
として2エチル−4メチルイミダゾール0.0020重
量部を添加した。
【0034】(実施例3)実施例1と同様の2酸化ゲル
マニウムをゲルマニウム原子として0.3wt%の濃度
でエチレングリコールに分散し、175℃で加熱攪拌し
た。4.5時間でサンプリングしたところ完全に溶解し
ていた。触媒溶液としてこの液1.74重量部を使用し
た。グリコール可溶性金属化合物として酢酸マンガン4
水塩0.101重量部、リン化合物としてリン酸0.0
13重量部、含窒素塩基性化合物として2エチル−4メ
チルイミダゾール0.0065重量部を添加した。
【0035】(実施例4)実施例1と同様の2酸化ゲル
マニウムをゲルマニウム原子として0.3wt%の濃度
でエチレングリコールに分散し、190℃で加熱攪拌し
た。3.5時間でサンプリングしたところ完全に溶解し
ていた。触媒溶液としてこの液6.96重量部を使用し
た。グリコール可溶性金属化合物として酢酸亜鉛2水塩
0.030重量部、リン化合物としてリン酸トリフェニ
ル0.022重量部、含窒素塩基性化合物として1,8
ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン0.012重
量部を添加した。
【0036】(比較例1)実施例1と同様の2酸化ゲル
マニウムをゲルマニウム原子として1.0wt%の濃度
でエチレングリコールに分散し、160℃で加熱攪拌し
た。9時間まで溶解を試みたが完全に溶解できず、白濁
したままであったが、触媒溶液としてこの液1.04重
量部を使用した。グリコール可溶性金属化合物として酢
酸マグネシウム4水塩0.088重量部、リン化合物と
してリン酸0.020重量部、含窒素塩基性化合物とし
て2エチル−4メチルイミダゾール0.0020重量部
を添加した。
【0037】(比較例2)正方晶を主成分とする2酸化
ゲルマニウムをゲルマニウム原子として0.6wt%の
濃度でエチレングリコールに分散し、175℃で加熱攪
拌した。6.5時間目にサンプリングしたところ液は白
濁したままであったが、触媒溶液としてこの液1.74
重量部を使用した。グリコール可溶性金属化合物として
酢酸マンガン4水塩0.101重量部、リン化合物とし
てリン酸0.020重量部、含窒素塩基性化合物として
2エチル−4メチルイミダゾール0.0020重量部を
添加した。
【0038】(比較例3)実施例1と同様の2酸化ゲル
マニウムをゲルマニウム原子として0.6wt%の濃度
でエチレングリコールに分散し、175℃で加熱攪拌し
た。6.5時間でサンプリングしたところ完全に溶解し
ていたが、さらに10時間まで加熱を継続した。触媒溶
液としてこの液1.74重量部を使用した。グリコール
可溶性金属化合物として酢酸マグネシウム4水塩0.2
64重量部、リン化合物としてリン酸トリメチル0.0
85重量部と含窒素塩基性化合物として1,8ジアザビ
シクロ(5,4,0)ウンデセン0.0035重量部を
添加した。
【0039】(比較例4)実施例1と同様の2酸化ゲル
マニウムをゲルマニウム原子として0.6wt%の濃度
でエチレングリコールに分散し、195℃で加熱攪拌し
た。4.0時間でサンプリングしたところ完全に溶解し
ていた。触媒溶液としてこの液6.09重量部を使用し
た。グリコール可溶性金属化合物として酢酸マンガン4
水塩0.023重量部、リン化合物としてリン酸トリフ
ェニル0.044重量部、含窒素塩基性化合物として
1,8ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン0.0
100重量部を添加した。
【0040】(比較例5)実施例1と同条件であるが
1,8ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセンの添加
量を1/4の0.0009重量部とした。
【0041】(比較例6)実施例1と同条件であるが触
媒溶液の添加量を0.44重量部とした。5時間まで重
合したが、重縮合反応缶の攪拌機のトルク上昇がとまり
目標の重合度に到達できなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明の製造方法により、製膜時の静電
印加特性に優れ、異物が少なく、かつ透明性も良好な、
写真フイルム用支持体を製造するための原料に適した、
ポリエステルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電印加特性が良好な領域を示す、グリコール
可溶性金属原子の添加量(M)とリン化合物の添加量
(P)の関係図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾田 年弘 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−287133(JP,A) 特開 平1−266130(JP,A) 特開 平1−266129(JP,A) 特開 昭55−115425(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸を主とする芳香族ジカルボ
    ン酸とエチレングリコールを主とするグリコールを主成
    分とし、グリコール可溶性マグネシウム化合物、グリコ
    ール可溶性マンガン化合物またはグリコール可溶性亜鉛
    化合物から選ばれる1または2以上の化合物と、含窒素
    塩基性化合物と、リン化合物とを共存させてポリエステ
    ルを製造するに際し、重合触媒としてグリコール可溶性
    ゲルマニウム化合物を完全に溶解したグリコール溶液と
    して、下記式を満足するように添加することを特徴とす
    るポリエステルの製造方法。 1.0 < M < 8.0 (1) 0.03< M/P <0.30 (2) 0.02<A/(M+G)<0.30 (3) 0.27< G < 2.75 (4) M : マグネシウム、マンガンおよび 亜鉛原子のポリマーに対する添加量 〔g原子/t〕 P : リン原子のポリマーに対する添加量比 〔PPM〕 A : 含窒素塩基性化合物の ポリマーに対する添加モル数 〔モル/t〕 G : ゲルマニウム原子のポリマーに対する添加量 〔g原子/t〕
  2. 【請求項2】 ゲルマニウム化合物をエチレングリコー
    ルに対しゲルマニウム原子として0.2wt%以上0.
    7wt%以下の濃度で165℃以上195℃以下の温度
    で、8時間以内で完全に溶解させたエチレングリコール
    溶液を触媒溶液として使用することを特徴とする、請求
    項1記載のポリエステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 完全に溶解させたゲルマニウム化合物の
    エチレングリコール溶液を、テレフタル酸を主とする芳
    香族ジカルボン酸とエチレングリコールを主とするグリ
    コールとを実質的にエステル化反応を開始する以前に反
    応系に添加することを特徴とする、請求項1記載のポリ
    エステルの製造方法。
JP11237592A 1992-04-06 1992-04-06 ポリエステルの製造方法 Expired - Lifetime JP2958588B2 (ja)

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