JP2957303B2 - 加工性に優れた制振鋼板とその製造方法 - Google Patents

加工性に優れた制振鋼板とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車・家電・建材に使
用されるユーザー工程で加熱することによって発泡する
発泡性樹脂を被覆した軽量で多機能型の制振鋼板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車産業においては車体重量の軽量化
および居住性の観点から軽量で制振性、遮音性、吸音、
断熱性に優れ車体生産性の良い素材を求めている。自動
車においてはこの特性を得るためハイテン鋼板、制振鋼
板を導入して軽量、剛性、制振性を高めさらにハニカ
ム、粘弾性ゴムや発泡樹脂シートの複合によるダンピン
グシート等を組み合せた構造体で対応している。これら
の複雑な構造は製造工程を複雑化しコストを引上げる結
果となる。材料強度およびコストの関係から鋼板は有利
であり、鋼板と有機素材と複合した樹脂サンドイッチ型
制振鋼板が開発された。しかし、樹脂サンドイッチ型制
振鋼板は制振特性は優れているが軽量性、制振性、遮音
性、吸音性、断熱性、加工性の観点ではさらに改善が必
要である。また、家電・建材においても自動車と同様に
吸音、遮音特性、断熱性、加工性のある軽量制振鋼板が
要求されている。本発明は車体、家電、建材を対象とし
た多機能の特性を有する軽量の制振鋼板とその製造方法
に関するものである。本発明は軽量、制振、吸音、遮
音、断熱等の多機能を付与した薄膜型の加熱発泡剤を含
む発泡性樹脂皮膜を利用した制振鋼板である。本発明に
関連する公開された技術としては特開昭63−2273
28号公報の自動車用プレコート鋼板がある。公開技術
はプレス時には未発泡樹脂であり、塗装焼き付け工程で
発泡する樹脂を被覆したことを特徴とする自動車用プレ
コート鋼板である。公開技術では樹脂の厚みはプレス性
の観点から1.0mm未満が望ましいとされ、また、ガ
ラス繊維強化の硬質樹脂を最上層に被覆する技術が記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の樹脂サ
ンドイッチ鋼板は制振性、溶接性が優れているがより多
機能化の要求については改善すべき課題がある。特開昭
63−227328号公報の自動車用プレコート鋼板は
樹脂の厚みが1mm以上の厚い場合には加熱によって発
生するガスを効率よく捕らえ均一な発泡樹脂を得ること
ができるが、プレス性が低下する。プレス性を考慮する
と薄い樹脂厚みが望ましいが加熱発泡する際に発泡する
ガスが樹脂膜を通過若しくは破壊して抜けるためガスを
効率よく捕らえることが難しく高倍率の発泡樹脂皮膜が
得られない。また、発泡後の表面は泡によって凹凸が生
じ、薄い膜厚では孔あきが生じ易い。また、加熱すると
熱伝導の関係から鋼板側から熱が供給されるため鋼板側
に大きいサイズの泡、表面側に小さいサイズの泡の形態
となり制振鋼板として振動を抑制する拘束力が低くなる
問題がある。ガラス繊維で強化した硬質樹脂を被覆した
制振鋼板は平板での特性は優れているが加工性が得られ
ない問題がある。本発明は薄い膜厚の樹脂を被覆した制
振鋼板でプレス加工性に優れ加熱することによって均一
に独立気泡型の発泡樹脂が得られ、発泡樹脂且つ振動を
抑制する拘束型の作用機構を加えた画期的な制振鋼板を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】(1) 鋼板もしくはめっき鋼板の表面に下層として膜厚
50〜700ミクロンの加熱発泡剤入り樹脂を装着し、
上層として潤滑剤を含有する膜厚100ミクロン以下の
熱硬化型樹脂塗料を被覆したことを特徴とする加工性に
優れた制振鋼板。(2) 鋼板もしくはめっき鋼板の表面に接着剤を塗布し
たのちドライ膜厚として50〜700ミクロンの加熱発
泡剤入り樹脂を融液、粉末、塗料もくしくフィルムのい
ずれかの形で被覆しさらにその上に熱硬化型樹脂塗料
をドライ膜厚として100ミクロン以下塗布し発泡剤の
分解温度以下の温度で加熱することを特徴とする加工性
に優れた制振鋼板の製造方法。(3) 鋼板もしくはめっき鋼板の表面に接着剤を塗布し
たのちドライ膜厚として50〜700ミクロンの加熱発
泡剤入り樹脂を融液、粉末、塗料もくしくフィルムのい
ずれかの形で被覆しさらにその上に潤滑剤を含有する
熱硬化型樹脂塗料をドライ膜厚として100ミクロン以
下塗布し発泡剤の分解温度以下の温度で加熱することを
特徴とする加工性に優れた制振鋼板の製造方法にある。
【0005】
【作用】本発明は連続的に生産される加熱発泡剤を含む
樹脂を被覆した制振鋼板に関するものであり鋼板メーカ
ーからは薄い未発泡状態の樹脂が被覆された制振鋼帯と
して出荷し、プレス加工後、脱脂等化学的な後処理、塗
装を経て加熱処理されこの時点で未発泡樹脂中の発泡剤
が分解し樹脂の軟化、架橋硬化のバランスからガスが樹
脂中に固定され発泡樹脂が形成される。自動車車体の製
造工程では、電着塗装の焼付ゾーンを利用することがで
き、従来のプロセスで得られる。本発明は図1に示すよ
うに鋼板dの表面に分解しない低温接着剤を塗装(接着
層c)し発泡剤を含む樹脂を被覆(加熱発泡剤入り樹脂
層b),その上層に更に薄い樹脂塗装もしくは箔などを
被覆(上層皮膜層a)した三層皮膜で構成する。接着層
−発泡性樹脂層−上層皮膜の三層皮膜の全厚みはプレス
性、コストの関係から1mm以下が必要である。本発明
は制振性等の特性の寄与率の高い発泡性樹脂層を厚みを
50−700ミクロンと非常に薄く抑えてプレス性を確
保する。100ミクロン以下の上層皮膜層は加熱発泡工
程において薄膜に起因するガス抜けの問題を解決して発
泡倍率を確保し且つ均一な泡分散樹脂層および表面平滑
性を与え、さらに、鋼板を上層皮膜層によって発泡樹脂
層をサンドイッチした擬似的な拘束性を与えて制振性、
剛性を向上させるものである。
【0006】以下各層について説明する。本発明に用い
る鋼板は熱延鋼板、冷延鋼板、電気めっき鋼板、溶融め
っき鋼板に属する薄鋼板である。鋼板の厚みは軽量性、
強度の観点から0.3−1.2mmが望ましい。接着層
は加熱発泡剤入り樹脂と鋼板の接着強度が得られればよ
く薄いほうが良好である。厚すぎると逆にプレス加工時
に凝集破壊により密着性が低下する。接着層は1−10
ミクロンが好ましい厚みであり、塗布タイプの接着剤が
好ましい。接着剤は加熱発泡剤入り樹脂と親和力が強く
発泡剤の分解温度以下の150℃以下で硬化する接着剤
を用いることが出来る。本発明に用いる接着剤としては
マレイン酸等のカルボキシル基やフェノール等の水三酸
基もしくは二重結合を付与したオレフィン系接着剤、ポ
リプタジエン接着剤、クロロプレンゴム接着剤、エポキ
シ接着剤、フェノール接着剤、ポリアミド接着剤、ポリ
エステル接着剤、シリコーン接着剤、ウレタン接着剤を
適用できる。以下加熱発泡剤入り樹脂について述べる。
加熱発泡剤入り樹脂層の厚みが50ミクロン未満では発
泡するガスを封じ込める樹脂膜厚が不足するため発泡効
果が低下し好ましくない。700ミクロン超ではプレス
成形材の精度や打ち抜き、切断においてエッジ精度が得
られない。加熱発泡剤入り樹脂層は100−500ミク
ロンが最も好ましい厚みである。発泡倍率は2−20倍
が本発明に利用出来、3−10倍が好ましい範囲であ
る。2倍未満の倍率では発泡樹脂としての効果が実用的
でなく20倍超では強度、制振性が低下するため好まし
くない。
【0007】発泡性樹脂としては通常発泡体として使用
されるポリオレフィン系樹脂、ポリスチロール樹脂、ポ
リウレタン系樹脂を含め、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹
脂の多くが使用出来るが、プレコート鋼板はプレス成形
後、組立体として脱脂、化成処理、電着塗装などの工程
を経るので伸び率が大きく、且つ耐化学薬品性、電気絶
縁性に優れているポリオレフィン系樹脂が最も適してい
る。また高分子化合物の中で、比重の小さい樹脂なので
軽量補強材として良好である。ポリオレフィン系樹脂は
温度上昇に伴って急激な粘度低下を生じるので、発泡温
度域を拡げ、安定した発泡を行うには化学架橋により樹
脂溶融時に粘弾性を改善することが好適である。従って
鋼板に塗覆装するポリオレフィン系樹脂層には予め化学
架橋剤を含有させておくとよい。架橋剤としてはジクミ
ルパ−オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
ert−ブチルパ−オキシ)ヘキシン−3および1,3
−ビズ(tert−ブチルパ−オキシイソプロピル)ベ
ンゼンなどの通常の架橋剤の全てが使用出来る。その添
加量としては樹脂100重量部に対し、0.1〜20重
量部が好ましい。同じく樹脂層に予め含有させておく発
泡剤としてはアゾジカルボンアミド、イソブチロニトリ
ル、ジアゾアミノベンゼン、N,N´−ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、P,P´−オキシビスベンゼン
スルホニルヒドラジドなどの市販の多くの発泡剤が使用
出来る。その添加量としては発泡倍率により異なるが、
樹脂100重量部に対し通常2〜30重量部位である。
発泡剤は車体塗装後の塗料焼付温度で分解発泡する発泡
剤を選定することが必要で、電着塗装後の焼付温度及び
焼付時間は通常160〜200℃で20〜30分間であ
るが、今後省エネルギーの見地から100℃に近い低温
焼付硬化型の塗料に進展しても、それに見合った重炭酸
ナトリウム、炭酸アンモニウムなどの無機系の低温分解
型発泡剤を選定すれば本発明を実施することは可能であ
る。ポリオレフィン系樹脂を高倍率発泡すると樹脂層の
強度が低下する方向にあるので、曲げ剛性に対する補強
硬化を向上するには更に架橋度を上げると良い。発泡に
先立って架橋度を上げすぎると安定した発泡が抑圧され
るので、始め低分解温度の架橋剤で化学架橋を先行さ
せ、樹脂溶融時の流動性を低下させ、或る程度の形状維
持性が出た所で、発泡剤が分解し、気泡発泡が始まるよ
うにする。そして完全な発泡樹脂層になっても更により
高分解温度の架橋剤で化学架橋を連続して行ない、高架
橋度の発泡した樹脂層を生成させるのである。また、補
強効果を向上する別法として伸び率の小さい、機械的強
度の大きい樹脂をプレス成形性を損わない範囲でポリオ
レフィン系樹脂に混合することも出来る。また樹脂層に
ガラス繊維などを混入して塗覆装することも補強効果を
上げる一方法である。
【0008】以下、上層皮膜について説明する。上層皮
膜の厚みが100ミクロン超では熱硬化性樹脂のためプ
レス加工性、吸音性が低下する問題がある。上層皮膜の
厚みが薄いと発泡樹脂が得られ難いため5−50ミクロ
ンが望ましい膜厚である。上層皮膜は熱硬化型の樹脂塗
料を使用する。樹脂としてはメラミン樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、オレフィン樹脂、変性オレフィン樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂が適用できる。プレ
ス性確保の観点から、テフロンワックス、金属石鹸、等
の潤滑剤を分散した上層皮膜を使用することによりプレ
ス性が向上する。オレフィン樹脂の場合、密着性を確保
するため公知の前処理例えばクロム酸エッチング処理、
コロナ放電処理、プラズマ放電処理、火災処理等を実施
することが望ましい。
【0009】以下、製造方法について説明する。薄鋼板
コイルもしくはめっき鋼板コイルの表面に必要によりク
ロメート、リン酸塩処理等の化成処理を行なった後、接
着剤を塗布する。加熱乾燥により溶媒を揮発させ、接着
剤を軟化させて加熱発泡剤入り樹脂を被覆する。加熱発
泡剤入り樹脂の被覆方法は公知の技術である加熱して溶
融化した融液をスリットから押出し塗布するダイコーテ
ィング法、フィルム貼り合わせ法、粉末静電塗装法、ロ
ールコート法等によって被覆する。ついで軽加重で圧着
し、化成処理後、熱硬化性樹脂塗料を被覆し焼き付けた
後、冷却し巻き取る。
【0010】
【実施例】実施例1 板厚0.8mmの冷延鋼板コイルをオルソケイ酸ナトリ
ウム水溶液で電解脱脂後、市販の塗装下地用クロメート
をCr換算付着量として1平方メートル当り30ミリグ
ラム塗布し熱風で乾燥したのち、マレイン酸変性のオレ
フィン接着剤を1平方メートル当り5グラム塗布し13
0℃に加熱し、ついで発泡倍率の異なる濃度を配合した
発泡剤(アゾジカルボン酸アミド)および架橋剤を含む
低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)のフィルムを貼り
合わせ金属冷却ロールで軽圧着したのち、クロム酸に接
着させて表面を酸化し、ついで2液型ビスフェノール型
エポキシ樹脂クリヤー塗料を塗布し130℃に焼き付け
て発泡性樹脂を被覆した制振鋼板コイルを製造した。2
00×300mmに切断して未発泡サンプルを作成し、
試験サイズに切断後、熱風式電気炉で170−200℃
に25分加熱して発泡させ、機械インピーダンスによる
損失係数を温度40℃周波数300ヘルツで測定した。
また、鋼板の表面に発泡した樹脂面を接触させ鋼板の反
対面から赤外線で加熱し鋼板の昇温速度を測定した。ま
た、未発泡サンプルを樹脂側をポンチ面(直径100m
m)として球頭カップ絞りを行ない破断高さを測定し
た。また、遮音性は容積0.25立方メートル無響音箱
と残響箱の付き合わせ面に300×300の発泡させた
サンプルをはめこみ最箱を密着させ音源を残響箱、騒音
計を無響音箱に入れて透過損失(デシベルdb)を測定
し、透過損失を計算した。結果を表1に示す。試料N
o.1−5は本発明の発泡樹脂の厚みを変化させた例で
ある。発泡倍率は計算上8−9倍狙いで混合し加熱後実
測した。損失係数は発泡後の樹脂厚が厚いほど高い値を
示し断熱性、プレス性も良好であった。遮音の透過損失
は発泡後厚い樹脂(No.5,6,7)が良好であっ
た。試料No.6は上層皮膜を行なわなかった例で本発
明試料No.2との比較出来る。発泡ガスが抜けてしま
い、孔の多い表面で損失係数、断熱性が劣る。試料N
o.7−10は発泡樹脂の厚みを一定とし、上層皮膜を
5−100ミクロンに変えた本発明例である。No.7
−9はいずれもバランスの良い性能を示した、上層厚み
100ミクロンのNo.10ではプレス性に対して影響
がでてくるためプレス性が低下した。
【0011】
【表1A】表1A 実施例1の試験結果
【0012】
【表1B】
【0013】実施例2 板厚0.8mmの冷延鋼板コイルをオルソケイ酸ナトリ
ウム水溶液で電解脱脂後市販の塗装下地用クロメートを
Cr換算付着量として1平方メートル当り30ミリグラ
ム塗布し熱風で乾燥したのち、マレイン酸変性のオレフ
ィン接着剤を1平方メートル当り5グラム塗布し130
℃に加熱し、加熱発泡剤(アゾジカルボン酸アミド)、
架橋剤を含むポリプロピレン樹脂(PP)のフィルムを
貼りあわせ、金属冷却ロールで軽圧着したのち、クロム
酸に接触させて表面を酸化し、ついでウレタン樹脂クリ
ヤー塗料を塗布し130℃に焼き付けて発泡性樹脂を被
覆した制振鋼板コイルを製造した。熱風式電気炉で20
0−250℃に25分加熱して発砲させ、実施例1に準
じて機械インピーダンスによる損失係数、昇温速度、球
頭カップ絞り破断高さ、透過損失(db)を測定した。
結果を表2に示す。
【0014】
【表2A】実施例2の実験結果
【0015】
【表2B】
【0016】実施例3 板厚0.8mmの冷延鋼板コイルをオルソケイ酸ナトリ
ウム水溶液で電解脱脂後市販の塗装下地用クロメートを
Cr換算付着量として1平方メートル当り30ミリグラ
ム塗布し熱風で乾燥したのち、マレイン酸変性のオレフ
ィン接着剤を1平方メートル当り5グラム(5μ)塗布
し130℃に加熱し、7倍発泡設計量の加熱発泡剤(ア
ゾジカルボン酸アミド)、架橋剤を含む500ミクロン
のポリプロピレン樹脂(PP)のフィルムを貼り合わ
せ、金属冷却ロールで軽圧着したのち、クロム酸に接触
させて表面を酸化し、ついで潤滑剤としテフロン粒子を
分散したウレタンエポキシ樹脂塗料を乾燥膜厚狙いで1
0ミクロン塗布し130℃に焼き付け制振鋼板コイルを
製造した。熱風式電気炉で200−250℃に25分加
熱して発泡させ、実施例1に準じて評価した。機械イン
ピーダンスによる損失係数は0.1、昇温速度は0.0
2℃/分・mm、球頭カップ絞り破断高さは49mm、
透過損失(db)は32dbであり、良好な特性を示し
た。
【0017】
【発明の効果】本発明は制振鋼板の製造自体有利である
他に、自動車においては天井、床等の複雑なダンピング
シート構造を簡略化し生産性を上げ、車体重量の軽量化
に寄与する効果がある。また、組立後に加熱発泡させる
必要があるが、隙間部にも発泡樹脂が密に充填され断
熱、遮音性に優れ建材用資材として天井、壁、床等、に
適用でき工程を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多機能軽量制振鋼板の断面を示した模
式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16F 15/02 F16F 15/02 Q (56)参考文献 特開 昭60−97842(JP,A) 特開 昭63−319085(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08 B05B 7/14 B32B 7/02 101 B32B 27/18 B32B 31/00 F16F 15/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板もしくはめっき鋼板の表面に下層と
    して膜厚50〜700ミクロンの加熱発泡剤入り樹脂を
    装着し、上層として潤滑剤を含有する膜厚100ミクロ
    ン以下の熱硬化型樹脂塗料を被覆したことを特徴とする
    加工性に優れた制振鋼板。
  2. 【請求項2】 鋼板もしくはめっき鋼板の表面に接着剤
    を塗布したのちドライ膜厚として50〜700ミクロン
    の加熱発泡剤入り樹脂を融液、粉末、塗料もくしくフィ
    ルムのいずれかの形で被覆しさらにその上に熱硬化型
    樹脂塗料をドライ膜厚として100ミクロン以下塗布し
    発泡剤の分解温度以下の温度で加熱することを特徴とす
    る加工性に優れた制振鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 鋼板もしくはめっき鋼板の表面に接着剤
    を塗布したのちドライ膜厚として50〜700ミクロン
    の加熱発泡剤入り樹脂を融液、粉末、塗料もくしくフィ
    ルムのいずれかの形で被覆しさらにその上に潤滑剤を
    含有する熱硬化型樹脂塗料をドライ膜厚として100ミ
    クロン以下塗布し発泡剤の分解温度以下の温度で加熱す
    ることを特徴とする加工性に優れた制振鋼板の製造方
    法。
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