JP2955352B2 - ビス(イミドカルボニル)化合物 - Google Patents

ビス(イミドカルボニル)化合物

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JP2955352B2 JP2330018A JP33001890A JP2955352B2 JP 2955352 B2 JP2955352 B2 JP 2955352B2 JP 2330018 A JP2330018 A JP 2330018A JP 33001890 A JP33001890 A JP 33001890A JP 2955352 B2 JP2955352 B2 JP 2955352B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規のビス(イミドカルボニル)化合物お
よびその製造方法に関する。
これらのビス(イミドカルボニル)化合物は、各種樹
脂の改質剤、安定剤等として使用出来、さらに不飽和ポ
リエステル、エポキシ、ウレタン、ウレタン/ウレア、
ウレアフェノール樹脂等の熱効果剤樹脂の離型剤として
利用することができる。
〔従来の技術〕
従来、例えば、離型剤分野について言えば、一般に樹
脂を射出成形する場合、成形物が金型から容易に離型さ
れることが重要であり、これらの目的を達成するため
に、種々の外部離型剤のみならず、内部離型剤が開発さ
れている。離型剤のなかでも、特に内部離型剤には、通
常、脂肪酸あるいは脂肪酸の金属塩等が使用されてい
る。これらの離型剤については成型する樹脂によって
は、原料中に内部離型剤が溶解することが必要であった
り、成形後の塗装のため、樹脂表面に付着した離型剤が
有機溶剤洗浄により除去できることが望まれる。しかし
ながら、これらの脂肪酸あるいは脂肪酸の金属塩は、樹
脂原料への溶解性、成型後の洗浄に用いられる各種有機
溶剤への溶解性等の点で、改良されるべき種々の問題点
を抱えている。
〔発明が解決しようする課題〕
本発明の目的は、例えば離型剤として用いた場合、前
記したような問題点、即ち、樹脂原料への難溶性、
成型物の洗浄に用いられる各種の有機溶剤への難溶性等
を改良し、各種の樹脂に用いられる優れた離型性を有す
る様な新規な化合物およびその安価な製造方法を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討した
結果、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、下記一般式(I) (式中、R1はC8〜C30の脂肪族の飽和または不飽和炭化
水素、R2は15個以下のO原子および/または3級のN原
子を含んでもよい式量14〜1000である2価の炭化水素基
を示す。また、XおよびYは酸素原子またはN−R3を示
し、同一であっても、異なっていてもよい。R3は水素原
子または、15個以下のO原子および/または3級のN原
子を含んでもよい式量15〜1000である1価の炭化水素基
を示す。但し、X,Yが同時にN−R3の場合にはR3は同一
でも、異なっていてもよい) で表されるビス(イミドカルボニル)化合物及び一般式
(I)が下記式(II)、(III)あるいは(IV) (式中、R1、R2は式(I)と同じ意味を示し、R4、R5
それぞれ独立に水素原子または、15個以下のO原子およ
び/または3級のN原子を含んでもよい式量15〜1000で
ある1価の炭化水素基を示す) (式中、R1、R2は式(I)と同じ意味を示す) (式中、R1、R2は式(I)と同じ意味を示し、R4は式
(II)と同じ意味を示す) で表わされるビス(イミドカルボニル)化合物に関する
ものである。本発明の化合物は、トリメリット酸無水物
と、一般式(V) R1−NH2 (V) (式中、R1はC8〜C30の脂肪族の飽和または不飽和炭化
水素を示す) で表される脂肪族の一級アミンを有機極性溶剤中で反応
させて得られる一般式(VI) (式中、R1は式(V)と同じ意味を示す) で表されるイミドカルボン酸と、一般式(VII) HX−R2−YH (VII) (式中、R2は15個以下のO原子および/または3級のN
原子を含んでもよい式量14〜1000である2価の炭化水素
基を示す。また、XおよびYは酸素原子またはN−R3
示し、同一であっても、異なっていてもよい。R3は水素
原子または、15個以下のO原子および/または3級のN
原子を含んでもよい式量15〜1000である1価の炭化水素
基を示す。但し、X、Yが同時にN−R3の場合にはR3
同一でも、異なっていてもよい) で表わされる活性水素化合物を反応させる一般式(I)
で表わされるビス(イミドカルボニル)化合物の製造方
法で得られる。一般式(II)、(III)または(IV)で
表されるビス(イミドカルボニル)化合物は、下記式
(VIII)、(IX)または(X) (式中、R2は式(VII)と同じ意味を示し、R4、R5はそ
れぞれ独立に水素原子または、15個以下のO原子および
/または3級のN原子を含んでもよい式量15〜1000であ
る1価の炭化水素基を示す) HO−R2−OH (IX) (式中、R2は式(VII)と同じ意味を示す) (式中、R2は式(VII)と同じ意味を示し、R4は式(VII
I)同じ意味を示す) で表わされる化合物を一般式(VI)で表されるイミドカ
ルボン酸と反応させることによって得られる。
本発明のビス(イミドカルボニル)化合物の特徴は、
例えば、樹脂成型時の離型剤として使用した場合、優れ
た離型性を示し、また、樹脂原料への溶解性および樹脂
成型後の樹脂表面に付着した場合の有機溶剤による洗浄
性にも優れていることである。
以下、本発明のビス(イミドカルボニル)化合物の製
造方法について具体的に説明する。
本発明において、一般式(VI)で表わされるイミドカ
ルボ酸は、トリメリット酸無水物と式(V)で表わされ
る脂肪族の一級アミンを有機極性溶剤中で反応させて得
るが、その反応は、トリメリット酸無水物と脂肪族一級
アミンを反応させ、中間体であるアミド酸を製造する反
応(以下、第一段の反応という)と、さらにこのアミド
酸の分子内脱水反応を行い、一般式(VI)で表されるイ
ミドカルボン酸を製造する反応(以下、第二段の反応と
いう)の段階的な反応よりなる。
用いられる脂肪族の一級アミンとして、C8〜C30の飽
和または不飽和の脂肪族炭素鎖を持つアミンであり、ド
デシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミ
ン、オクタデシルアミン、イコシルアミン、イソドデシ
ルアミン、イソテトラデシルアミン、イソヘキサデシル
アミン、イソオクタデシルアミン、イソイコシルアミ
ン、オレイルアミン、アミノドデセン、アミノエイコセ
ン等が挙げられる。
一級アミンの使用量は、トリメリット酸無水物に対し
て等モル以上であればよく、好ましくは1〜2倍モルで
ある。
イミドカルボン酸の製造において、使用される有機極
性溶剤は、その官能基がアミンまたは酸無水物と反応し
ない有機極性溶剤であり、系に対して不活性、かつ生成
物を溶解する溶剤であることに加えて、反応原料が少な
くとも一方、好ましくは両者を溶解するものでなければ
ならない。
第一段の反応に使用される溶剤としては、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルメトキシアセトアミド、クレゾールヘキサメチルホス
ホルアミド、テトラメチル尿素、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、ジメ
チルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらの
溶剤は、単独で、または他の溶剤と組み合わせて、さら
にはベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等
の非極性溶剤と組み合わせて使用することもできる。
また、本発明における第二段の反応において用いる溶
剤としては、中間体アミド酸が反応せず、しかも、脱水
イミド化に要する温度、例えば300℃まで加熱可能な溶
剤ならば、いかなる溶剤も使用可能であるが、取り扱い
操作の簡便さ等の点より、中間体を溶解しうる上記の有
機極性溶剤が好ましい。
反応に使用する溶剤量は、特に限定されないが、通
常、原料に対して1〜10重量倍で十分である。
反応の実施に際しては、原料の装入方法などに特に制
限はないが、第一段の反応は、実質上、無水の条件下で
行うことが好ましく、予め溶剤中に含まれる水分を共沸
等の方法により除去した後、原料を窒素雰囲気下におい
て装入することが好ましい。
第一段の反応においては、反応温度は通常、50℃以下
好ましくは20〜25℃である。また、反応時間は通常、0.
5〜15時間で十分である。
第一段の反応で得られたアミド酸を加熱脱水してイミ
ド化する第二段の反応においては、反応温度は通常100
〜300℃、好ましくは130〜250℃である。また、反応時
間は、溶剤の種類および反応温度により異なるが、通
常、1〜5時間で十分である。
反応の終点は、赤外吸収スペクトルおよび高速液体ク
ロマトグラフィーにより決定することができる。
反応終了後、冷却して析出した生成物を濾別、あるい
は、反応液をそのまま水中に排出して分離することによ
り、一般式(VI)で表されるイミドカルボン酸が得られ
る。
本発明の方法では、次に、得られたイミドカルボン酸
を、一般式(VII)、(VIII)(IX)または(X)で表
される活性水素化合物と反応させて一般式(I)、(I
I)、(III)または(IV)で表されるビス(イミドカル
ボニル)化合物を得る。
一般式(VIII)で定義される活性水素化合物として
は、エチレンジアミン、プロパンジアミン、プロピレン
ジアミン、ブタンジアミン、ペンタンジアミン、ヘキサ
ンジアミン、ヘプタンジアミン、オクタンジアミン、デ
カンジアミン、ドデカンジアミン、テトラデカンジアミ
ン、ヘキサデカンジアミン、オクタデカンジアミン、エ
イコサンジアミン、等のアルカンジアミン類、N,N′−
ジアルキルエチレンジアミン、N,N′,N″−トリアルキ
ルトリエチレンテトラミン等のN−アルキル置換された
ポリエチレンポリアミン化合物、オリゴエチレングリコ
ールビス(2−アミノエチルエーテル)、オリゴエチレ
ングリコールビス(3−アミノプロピルエーテル)等の
オリゴエチレングリコールビス(アミノアルキルエーテ
ル)類、およびそれらの化合物のN−アルキル置換化合
物であるオリゴエチレングリコールビス(N−アルキル
アミノアルキルエーテル)類、オリゴプロピレングリコ
ールビス(2−アミノエチルエーテル)、オリゴプロピ
レングリコールビス(3−アミノプロピルエーテル)等
のオリゴプロピレングリコールビス(アミノアルキルエ
ーテル)類、およびそれらの化合物のN−アルキル置換
化合物であるオリゴプロピレングリコールビス(N−ア
ルキルアミノアルキルエーテル)類等がAげられる。
一般式(IX)で定義される活性水素化合物としては、
エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレング
リコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサ
ンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、デ
カンジオール、ドダカンジオール、テトラデカンジオー
ル、ヘキサデカンジオール、オクタデカンジオール、エ
イコサンジオール、等のアルカンジオール類、オリゴエ
チレングリコール類、オリゴプロピレングリコール類、
ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等のジアル
カノールアミン類、N−メチルジエタノールアミン、N
−エチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノー
ルアミン、N−エチルジプロパノールアミン等のN−ア
ルキルジアルカノールアミン類、さらに、上記N−アル
キルジアルカノールアミンの末端−OH基にエチレンオキ
サイドやプロピレンオキサイドを付加させたもの等があ
げられる。
一般式(X)で定義される活性水素化合物としては、
エタノールアミン、アミノプロパノール、アミノブタノ
ール等のアルカノールアミン類、N−メチルエタノール
アミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチルプロ
パノールアミン、N−エチルプロパノールアミン等のN
−アルキルアルアノールアミン類、オリゴエチレングリ
コールモノ(2−アミノエチルエーテル)、オリゴエチ
レングリコールモノ(3−アミノプロピルエーテル)等
のオリゴエチレングリコールモノ(アミノアルキルエー
テル)類、およびそれらの化合物のN−アルキル置換化
合物であるオリゴエチレングリコールモノ(N−アルキ
ルアミノアルキルエーテル)類、オリゴプロピレングリ
コールモノ(2−アミノエチルエーテル)、オリゴプロ
ピレングリコールモノ(3−アミノプロピルエーテル)
等のオリゴプロピレングリコールモノ(アミノアルキル
エーテル)類、およびそれらの化合物のN−アルキル置
換化合物であるオリゴプロピングリコールモノ(N−ア
ルキルアミノアルキルエーテル)類等があげられる。
これらの活性水素化合物と一般式(VI)で表されるイ
ミドカルボン酸を反応せしめて一般式(I)で表される
ビス(イミドカルボニル)化合物を製造する方法は、活
性水素化合物とイミドカルボン酸を加熱脱水することに
より得られる。この際反応系にたいして不活性である有
機溶剤を使用して何ら差し支えなく、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン等が用いられる。
また、一般式(IX)で表されるジオール類を原料とす
るときは、特に、硫酸、塩酸、p−トルエンスルホン
酸、ナフタリンスルホン酸、に代表される酸触媒を用い
て反応を促進することができる。
また、反応性の低い活性水素化合物を原料として用い
る場合には、イミドカルボン酸のカルボン酸基を五塩化
リン、三塩化リン、オキシ塩化リン、塩化チオニル、塩
化スルフリル、ホスゲン等の無機酸の塩化物により、カ
ルボン酸塩化物に誘導した後、適当な塩基の存在下、活
性水素化合物と反応せしめて目的物を得ることもでき
る。
活性水素化合物の使用量は、イミドカルボン酸にたい
して0.1〜0.8倍モルが望ましい。0.1倍モル未満である
と未反応のイミドカルボン酸を取り除くのが困難であ
り、0.8倍モルを越えるとビス体の収率が著しく低くな
る。
反応温度は、無触媒で加熱脱水を行う場合は、100℃
〜250℃、触媒を用いる場合や、酸ハロゲン化合物に誘
導した後に反応を行う場合等では、0℃〜200℃の温度
範囲が好ましい。
反応時間は、前者の場合は1〜20時間、後者の場合は
1〜10時間である。
反応の終点は、赤外吸収スペクトルおよび高速液体ク
ロマトグラフィーにより決定することができる。
反応終了後、冷却して析出した生成物を濾別あるいは
反応に用いた有機溶剤を留去することにより、目的のビ
ス(イミドカルボニル)化合物が得られる。
さらに高純度のビス(イミドカルボニル)化合物を必
要とする場合には、適当な有機溶剤を用いて再結晶やス
ラッジングすることにより精製することも出来る。
〔作用〕
このようにして得られた本発明のビス(イミドカルボ
ニル)化合物は、有機溶剤に対し易溶解性を示し、例え
ば、樹脂の成型時の離型剤として使用した場合、極めて
優れた離型性を示す化合物である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、これに限定されるものではない。
実施例1 撹拌機、還流冷却器、ディーンシュタルクの水分離器
および窒素導入管を備えた反応器にN,N−ジメチルアセ
トアミド400mlおよびトルエン100mlを装入し、共沸脱水
により溶剤中の水分を除去した後、室温に冷却し、窒素
雰囲気下でトリメリット酸無水物80gを装入した。この
溶液に、室温下でステアリルアミン112gをトルエン300m
l、N,N−ジメチルアセトアミド130mlに溶かした溶液を
2時間かけて滴下した。次いで室温で10時間撹拌した。
その後、150〜170℃で水がでなくなるまで、約5時間還
流を行った。反応終了後冷却し、析出した固体を濾別
し、乾燥して白色固体のイミドカルボン酸を得た。
収量 171.9g(収率 93%) 融点 127〜130℃ 実施例2 撹拌機、還流冷却器、ディーンシュタルクの水分離器
および窒素導入管を備えた反応器にトルエン500ml、実
施例1で得られたイミドカルボン酸200g、エチレングリ
コール14g、p−トルエンスルホン酸1gを装入し、3時
間還流させた。反応終了後、有機層を70℃の温水で洗
浄、分液して酸触媒を除去した後、冷却して析出した結
晶を濾別し、乾燥して目的物であるビス(イミドカルボ
ニル)化合物を得た。
収量 125g(収率 61%) 融点 91〜94℃ 得られた化合物の元素分析、マスペクトル(Ms)の測
定結果は、次のとおりであった。
元素分析値(C56H84N2O8として) 計算値(%) 73.64 9.27 3.07 分析値(%) 73.51 9.43 3.15 Ms(FD法):913(M+) 実施例3 撹拌機、還流冷却器、ディーンシュタルクの水分離器
および窒素導入管を備えた反応器にトルエン750ml、実
施例1で得られたイミドカルボン酸200gを装入し、70℃
に加熱して溶解させた。そこへ塩化チオニル75gを滴下
し、70℃で3時間撹拌した後、過剰の塩化チオニルをト
ルエンとともに減圧で留去した。得られた反応混合物に
トルエン500mlを加え、70℃に加熱した。そこへN,N′−
ジメチルエチレンジアミン20gを加え、70℃で2時間撹
拌した。さらに、トリエチルアミン47.9gを加え、70℃
で2時間撹拌した。反応終了後、有機層を70℃の温水で
洗浄してトリエチルアミンの塩酸塩を除去した。トルエ
ンを留去して得られた固体をメタノールでスラッジング
して目的物であるビス(イミドカルボニル)化合物を得
た。
収量 164g(収率 77%) 融点 130.5〜132℃ 得られた化合物の元素分析、マスペクトル(Ms)の測
定結果は、次のとおりであった。
元素分析値(C58H90N4O6として) 計算値(%) 74.16 9.66 5.96 分析値(%) 74.00 9.53 5.55 Ms(FD法):939(M+) 実施例4 撹拌器、還流冷却器、ディーンシュタルクの水分離器
および窒素導入管を備えた反応器にトルエン700ml、実
施例1で得られたイミドカルボン酸180gを装入し、70℃
に加熱して溶解させた。そこへ塩化チオニル70gを滴下
し、70℃で3時間撹拌した後、過剰の塩化チオニルをト
ルエンとともに減圧で留去した。得られた反応混合物に
トルエン800mlを加え、70℃に加熱した。そこへN,N′,
N″−トリメチルジエチレントリアミン20gを加え、70℃
で2時間撹拌した。さらに、トリエチルアミン43gを加
え、70℃で2時間撹拌した。反応終了後、有機層を70℃
の温水で洗浄してトリエチルアミンの塩酸塩を除去し
た。トルエンを留去して得られた固体をメタノールでス
ラッジングして目的物であるビス(イミドカルボニル)
化合物を得た。
収量 165g(収率 82%) 融点 95〜97℃ 得られた化合物の元素分析、マスペクトル(Ms)の測
定結果は、次のとおりであった。
元素分析値(C61H97N5O6として) 計算値(%) 75.53 9.81 7.03 分析値(%) 73.05 9.53 7.35 Ms(FD法):996(M+) 〔発明の効果〕 本発明は、樹脂原料への溶解性および有機溶剤への溶
解性を改良し、例えば、樹脂の成形時の離型剤として使
用した場合には優れた離型性を示す等の特徴をもつ新規
のビス(イミドカルボニル)化合物およびその製造方法
を提供するものである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1はC8〜C30の脂肪族の飽和または不飽和炭化
    水素、R2は15個以下のO原子および/または3級のN原
    子を含んでもよい式量14〜1000である2価の鎖状炭化水
    素基を示す。また、XおよびYは酸素原子またはN−R3
    を示し、同一であっても、異なっていてもよい。R3は水
    素原子または、15個以下のO原子および/または3級の
    N原子を含んでもよい式量15〜1000である1価の鎖状炭
    化水素基を示す。但し、X、Yが同時にN−R3の場合に
    はR3は同一でも、異なっていてもよい) で表されるビス(イミドカルボニル)化合物。
  2. 【請求項2】一般式(II) (式中、R1、R2は式(I)と同じ意味を示し、R4、R5
    それぞれ独立に水素原子または、15個以下のO原子およ
    び/または3級のN原子を含んでもよい式量15〜1000で
    ある1価の鎖状炭化水素基を示す) で表される請求項1記載のビス(イミドカルボニル)化
    合物。
  3. 【請求項3】一般式(III) (式中、R1、R2は式(I)と同じ意味を示す) で表される請求項1記載のビス(イミドカルボニル)化
    合物。
  4. 【請求項4】一般式(IV) (式中、R1、R2は式(I)と同じ意味を示し、R4は水素
    原子または、15個以下のO原子および/または3級のN
    原子を含んでもよい式量15〜1000である1価の鎖状炭化
    水素基を示す) で表される請求項1記載のビス(イミドカルボニル)化
    合物。
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