JP2953151B2 - 球面摺動型ブッシュおよびその製造方法 - Google Patents

球面摺動型ブッシュおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、球面摺動型ブッシュとその製造
方法に係り、特に寸法誤差等に起因する摺動性能のバラ
ツキが効果的に抑えられ得る球面摺動型ブッシュとその
製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、実開昭53−159444号公
報等に示されている如く、軸方向中間部に球状凸面を有
する軸金具に対して、その外側に所定距離を隔てて位置
するように、筒状のレース金具を配し、該レース金具に
よって、軸金具の球状凸面を、該球状凸面に摺動可能に
嵌合される球状凹面を有する摺接筒体を介して、球面摺
動可能に保持せしめてなる構造の、所謂球面摺動型ブッ
シュが知られている。かかるブッシュにあっては、軸金
具の球状凸面と摺接筒体の球状凹面との間の摺動によっ
て、軸回りのねじり方向の変位と軸に対して傾斜したこ
じり方向の変位とが、それぞれ許容されることから、自
動車のサスペンション機構等の継手装置として、好適に
用いられてきている。
【0003】ところで、このような球面摺動型ブッシュ
において、レース金具に対する摺接筒体の取付構造とし
ては、一般に、前記公報にも示されているように、レー
ス金具の軸方向端部をかしめ加工して、軸金具に外挿し
た摺接筒体を軸方向に挟圧保持せしめるようにした構造
が、採用されている。
【0004】しかしながら、本発明者が検討したとこ
ろ、かくの如き取付構造では、摺接筒体およびレース金
具における軸方向の製作寸法誤差や、レース金具におけ
るかしめ代のバラツキ等の重畳によって、レース金具の
かしめ加工による取付時に摺接筒体に及ぼされる軸方向
の挟圧保持力が変化することが避けられず、そのため
に、摺接筒体と軸金具との摺動面間に及ぼされる面圧、
延いては製品の摺動性能のバラツキが発生するという問
題を有していることが、明らかとなった。
【0005】さらに、上述の如き球面摺動型ブッシュで
は、摺接筒体およびレース金具の径方向の製作寸法誤差
によって、レース金具と摺接筒体との間に当接圧が発生
し、摺接筒体に縮径力が及ぼされて摺動性能が低下する
恐れがあり、或いはレース金具と摺接筒体との間に径方
向の隙間が発生し、ガタツキ等の問題が惹起される恐れ
もあった。
【0006】しかも、このような球面摺動型ブッシュ
は、通常、連結すべき一方の部材に設けられたアームア
イ等の取付孔に対して、レース金具を圧入固定すること
により、取り付けられることとなるが、その取付時にお
ける圧入代が大きくなると、レース金具が小径化され
て、摺接筒体の外周面に圧力が及ぼされるために、摺接
筒体と軸金具との摺動面間の面圧が大きくなり、所期の
摺動性能が得られなくなる恐れもあったのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、部品の製作寸法誤差等に起因する摺動性能
のバラツキが有利に軽減乃至は防止され得、摺動性能の
安定化が効果的に図られ得る球面摺動型ブッシュを提供
することにある。
【0008】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、軸方向中間部に球状凸面を
有する軸金具に対して、該球状凸面の外側に所定距離を
隔てて位置するように、円筒形状のレース金具を配し、
該レース金具によって、かかる軸金具の球状凸面を、該
球状凸面に摺動可能に嵌合される球状凹面を有する摺接
筒体を介して、球面摺動可能に保持せしめてなる球面摺
動型ブッシュにおいて、前記摺接筒体における軸方向両
側の外周面を、それぞれ、軸方向外方に行くに従って小
径化するテーパ状外周面とすると共に、それら各テーパ
状外周面に対応したテーパ状内周面を有する、前記摺接
筒体よりも外径が大きい一対の環状の止め金具を、かか
るテーパ状外周面に当接せしめて配する一方、前記レー
ス金具を、軸方向中間部分が所定長さに亘って小径化さ
れた段付円筒形状とし、その小径部に対して、前記各止
め金具の外周面を嵌着固定することにより、該レース金
具に対して、前記摺接筒体を、かかる止め金具を介し
て、軸方向および軸直角方向に挟圧支持せしめたことに
ある。
【0009】また、本発明にあっては、(a)軸方向中
間部に球状凸面を有する軸金具を準備する工程と、
(b)内周面が、該球状凸面に摺動可能に嵌合される球
状凹面とされる一方、外周面の軸方向両側部分が、それ
ぞれ、軸方向外方に行くに従って小径化するテーパ状外
周面とされた摺接筒体を、前記軸金具の球状凸面の外周
面上に外挿配置する工程と、(c)該摺接筒体における
各テーパ状外周面に対応したテーパ状内周面を有する、
前記摺接筒体よりも外径が大きい一対の環状の止め金具
を、前記摺接筒体における各テーパ状外周面上に配する
と共に、それら止め金具に対して、軸方向外方から所定
の付勢力を及ぼし、かかる摺接筒体のテーパ状外周面に
当接せしめる工程と、(d)前記軸金具の外側に円筒状
のレース金具を外挿配置し、その軸方向中間部分を所定
長さに亘って絞り加工せしめて、かかるレース金具を、
前記各止め金具の外周面に嵌着固定することにより、該
レース金具に対して、前記摺接筒体を、それら止め金具
を介して、軸方向および軸直角方向に挟圧支持せしめる
工程とを、有する球面摺動型ブッシュの製造方法をも、
その特徴とするものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0011】先ず、図1及び図2には、本発明に従う構
造とされた球面摺動型ブッシュの一実施例が示されてい
る。これらの図において、10は、軸金具であって、全
体として略円筒形状を呈している。また、この軸金具1
0の軸方向中央部には、径方向外方に球状に突出する球
状凸部12が、一体的に形成されており、この球状凸部
12の外周面が、球状凸面14とされている。
【0012】また、この軸金具10の外側には、略薄肉
の円筒形状を呈するレース金具16が、径方向に所定距
離を隔てて位置するように、同軸的に配されている。こ
のレース金具16は、軸金具10の球状凸部12の外径
よりも所定寸法大きな内径と、該軸金具10の軸方向長
さよりも所定寸法短い軸方向長さを有している。また、
かかるレース金具16は、軸方向中央部分が、軸金具1
0の球状凸部12よりも僅かに長い所定長さに亘って小
径化されており、それによって、小径部18と大径部2
0,20とから成る段付円筒形状とされている。
【0013】さらに、これら軸金具10とレース金具1
6との間には、それらの球状凸部12と小径部18との
間において、摺接筒体22が介装されている。この摺接
筒体22は、図3及び図4に示されているように、全体
として略円筒形状を呈しており、軸金具10の球状凸部
12よりも僅かに長い軸方向長さをもって形成されてい
る。また、その内周面が、軸金具10の球状凸面14に
対応した形状の球状凹面24とされている。一方、その
外周面は、レース金具16の小径部18よりも僅かに小
さな外径をもって形成されていると共に、軸方向両側部
分が、軸方向外方に行くに従って次第に小径化するテー
パ状外周面27,27とされている。
【0014】そして、かかる摺接筒体22には、周上の
一箇所にスリット26が設けられており、このスリット
26を拡開させることにより、軸金具10の球状凸部1
2に外挿され得るようになっている。このように、摺接
筒体22が軸金具10に外挿されていることにより、そ
れらの球状凹面24と球状凸面14との間に、球状の摺
動面が形成されている。換言すれば、かかる摺接筒体2
2は、軸金具10の球状凸部12に対して、球面摺動可
能に組み付けられているのである。
【0015】また、本実施例では、摺接筒体22の内周
面上に、軸方向中央部分を周方向に連続して延びる凹溝
28と、軸方向に連続して延びる五本の凹溝29とが設
けられており、それら凹溝28,29によって、軸金具
10の球状凸部12との間に、潤滑油溜りが形成される
ようになっている。
【0016】なお、上記摺接筒体22の材質としては、
ポリアセタール等の低摩擦性の合成樹脂が採用されるこ
ととなるが、含油樹脂等も好適に用いられる。また、摺
接筒体22の内周面に対して、テフロン布等の低摩擦性
繊維を配して、低摩擦性を得るようにすれば、繊維補強
された各種の合成樹脂等も採用可能となる。
【0017】また、かかる摺接筒体22の軸方向両側に
は、それぞれ、略円環形状を呈する止め金具30が配設
されている。これらの止め金具30,30は、それぞ
れ、外周面が、摺接筒体22の外径よりも僅かに大きい
外径をもって形成されていると共に、その内周面が、摺
接筒体22のテーパ状外周面27に対応した傾斜角を有
するテーパ状内周面31とされている。そして、かかる
止め金具30,30は、摺接筒体22の軸方向両側から
外挿されて、それぞれ、テーパ状内周面31が摺接筒体
22のテーパ状外周面27に対して当接せしめられた状
態で、配設されている。
【0018】さらに、これら止め金具30,30は、そ
の外周面において、それぞれ、前記レース金具16にお
ける小径部18の内周面に嵌着固定されている。また、
かかる固定状態下、テーパ面とされていない摺接筒体2
2の外周面と、レース金具16の内周面との間には、微
小な隙間が形成されている。
【0019】それによって、摺接筒体22が、一対の止
め金具30,30にて挟持された状態で、それら止め金
具30,30を介して、レース金具16に固定的に取り
付けられている。即ち、かかる摺接筒体22にあって
は、止め金具30,30との当接面がテーパ面とされて
いることから、それら止め金具30,30を介して、軸
方向および軸直角方向(径方向)に、レース金具16の
挟持力が有効に及ぼされ得るのである。また、それによ
って、レース金具16が、摺接筒体22を介して、軸金
具10に対し、球面摺動可能に連結されているのであ
る。
【0020】ところで、かくの如く、摺接筒体22を、
止め金具30,30を介して、レース金具16に取り付
けるに際しては、図5及び図6に示されている如き手法
によることが望ましい。
【0021】すなわち、先ず、それぞれ別途形成された
軸金具10、摺接筒体22、止め金具30,30を準備
すると共に、レース金具16を形成するためのスリーブ
状の筒金具32を準備する。そして、軸金具10の球状
凸部12に対して摺接筒体22を外挿せしめた後、図5
に示されているように、筒金具32に絞り加工を施すた
めの絞り治具に対して、かかる軸金具10を、筒金具3
2内に同軸的に位置するように、セットせしめる。
【0022】次いで、かかる絞り治具にセットされた摺
接筒体22の軸方向両側から、止め金具30,30を外
挿し、それぞれ、テーパ状内周面31を摺接筒体22の
テーパ状外周面27に当接させて配置せしめる。更に、
それら各止め金具30に対し、コイルスプリング等の付
勢手段34によって、軸方向の付勢力を及ぼすことによ
り、かかる止め金具30のテーパ状内周面31を、摺接
筒体22のテーパ状外周面27に対して、所定の付勢力
をもって、当接させて保持せしめる。
【0023】そして、かかる状態下、図6に示されてい
るように、筒金具32に対して絞り加工を施してレース
金具16を形成する。即ち、それによって、かかる絞り
加工と同時に、レース金具16の小径部18の内周面に
対して、止め金具30,30の外周面が嵌着されて、固
定的に取り付けられることとなるのである。
【0024】すなわち、このような組立手法によれば、
摺接筒体22や止め金具30,30の寸法に拘わらず、
摺接筒体22に対して止め金具30,30を、略一定の
当接力をもって当接させることができるのであり、それ
によって、摺接筒体22や止め金具30,30の製作寸
法誤差等が、有利に吸収され得るのである。換言すれ
ば、それら摺接筒体22や止め金具30,30に軸方向
または径方向の製作寸法誤差等があった場合でも、かか
る摺接筒体22を、レース金具16により、軸方向およ
び径方向に略一定の挟持力をもって支持せしめることが
可能となるのであり、それによって、組付時に摺接筒体
22に及ぼされる軸方向および径方向の圧力(支持圧
力)のバラツキ、延いては摺動面間に及ぼされる面圧の
バラツキが可及的に軽減され得て、安定した摺動性能が
有利に発揮され得ることとなるのである。
【0025】なお、このような組立手法においては、レ
ース金具16に対する止め金具30の固着力を有利に得
るために、例えば、止め金具30を、浸炭焼入処理等に
よって、レース金具16よりも高硬度化し、或いはそれ
に加えて、該止め金具30の外周面に突起等を形成した
り、ローレット加工等を施し、それによって、レース金
具16の絞り加工時に、かかる止め金具30の外周縁部
を該レース金具16に食い込ませるようにすることが有
効である。
【0026】また、かくの如く、止め金具30をレース
金具16に食い込ませて嵌着せしめる場合には、その嵌
着後においても、摺接筒体22の外周面とレース金具1
6の内周面との間に僅かな隙間が形成され得るように、
摺接筒体22の外径が設定されることとなる。
【0027】そうして、上述の如き構造とされた球面摺
動型ブッシュにあっては、軸金具10の内孔36に対し
て、防振連結されるべき一方の部材が挿通固定される一
方、レース金具16が、防振連結されるべき他方の部材
に設けられた取付孔に対して圧入固定されることにより
固定されて、それら防振連結されるべき部材間に介装せ
しめられ、以て、それら両部材を、球面摺動可能に連結
することとなる。
【0028】従って、上述の如き構造とされた球面摺動
型ブッシュにあっては、レース金具16を径方向に絞り
加工して止め金具30,30の外周面に嵌着させること
により、レース金具16に対して摺接筒体22が組み付
けられていることから、かかる組付けに際して、摺接筒
体22に対して軸方向および径方向の加圧力が及ぼされ
るようなことがなく、そのような加圧力に起因する摺動
性能のバラツキが完全に防止され得るのであり、以て、
製品の摺動性能の安定化が極めて有効に達成され得るこ
ととなるのである。
【0029】また、前述の如き組立手法によれば、摺接
筒体22や止め金具30,30における軸方向および径
方向の製作寸法誤差が、何れも、効果的に吸収され得る
ことから、優れた摺動性能を安定して確保しつつ、それ
らの部材の寸法公差を比較的大きく設定することが可能
となり、それによって、製作の容易化や製作コストの低
減も有利に図られ得るのである。
【0030】しかも、かかる球面摺動型ブッシュのレー
ス金具16は、その小径部18において摺接筒体22を
保持せしめて成る構造とされており、取付孔への圧入固
定は、専ら大径部20,20において為されるようにな
っていることから、該レース金具16の取付孔への圧入
時に及ぼされる縮径力によって摺接筒体22に及ぼされ
る圧力が可及的に軽減され得ることとなり、そのような
圧入操作に起因する摺動面間の面圧上昇が効果的に防止
され得ることにより、所期の摺動性能が有利に発揮され
得るのである。
【0031】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0032】例えば、摺接筒体におけるテーパ状外周面
の傾斜角やその大きさ(軸方向長さ)等は、ブッシュに
要求される軸方向および軸直角方向の荷重特性等に応じ
て、適宜、決定されるべきものであり、限定されるもの
ではない。
【0033】また、前記実施例では、周上の一箇所にお
いて軸方向に延びるスリット26を有する摺接筒体22
が用いられていたが、本発明では、その他、軸金具10
の球状凸部12への外挿が可能な各種の構造の摺接筒体
を採用することが可能である。
【0034】具体的には、摺接筒体として、周上の複数
箇所において軸方向一方の端部から軸方向に半分程度の
長さで延びる複数のスリットを形成したものや、軸方向
乃至は軸直角方向に分割された二つ以上の分割体から成
るもの等も、有利に採用され得る。
【0035】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれることは、言うま
でもないところである。
【0036】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた球面摺動型ブッシュにあっては、摺
接筒体が、止め金具を介して、レース金具に支持されて
おり、しかも、かかる止め金具のレース金具に対する組
付けが、径方向の嵌着操作によって為されていることか
ら、その組付けに際しての摺接筒体への加圧力の作用が
可及的に防止され得るのであり、そのような加圧力に起
因する摺動性能のバラツキが回避され得て、製品の摺動
性能の安定化が達成され得ることとなる。
【0037】また、本発明手法によれば、止め金具と摺
接筒体との当接面における当接圧、延いては摺接筒体と
軸金具との摺動面間における面圧が、各部材の軸方向お
よび軸直角方向の製作寸法誤差に拘わらず、略一定とさ
れ得ることから、そのような製作寸法誤差に起因する摺
動抵抗のバラツキが回避され得て、製品の摺動性能の安
定化が、より有効に達成され得るのであり、しかも、各
部材について比較的大きな寸法公差が許容されることか
ら、製作の容易化や製作コストの低減が図られ得るので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての球面摺動型ブッシュ
を示す縦断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1に示されている球面摺動型ブッシュに用い
られている摺接筒体を示す縦断面図である。
【図4】図3におけるIV−IV断面図である。
【図5】図1に示されている球面摺動型ブッシュの一製
造工程を示す説明図である。
【図6】図1に示されている球面摺動型ブッシュの別の
製造工程を示す説明図である。
【符号の説明】
10 軸金具 12 球状凸部 14 球状凸面 16 レース金具 18 小径部 20 大径部 22 摺接筒体 24 球状凹面 26 スリット 27 テーパ状外周面 30 止め金具 31 テーパ状内周面 34 付勢手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向中間部に球状凸面を有する軸金具
    に対して、該球状凸面の外側に所定距離を隔てて位置す
    るように、円筒形状のレース金具を配し、該レース金具
    によって、かかる軸金具の球状凸面を、該球状凸面に摺
    動可能に嵌合される球状凹面を有する摺接筒体を介し
    て、球面摺動可能に保持せしめてなる球面摺動型ブッシ
    ュにおいて、 前記摺接筒体における軸方向両側の外周面を、それぞ
    れ、軸方向外方に行くに従って小径化するテーパ状外周
    面とすると共に、それら各テーパ状外周面に対応したテ
    ーパ状内周面を有する、前記摺接筒体よりも外径が大き
    い一対の環状の止め金具を、かかるテーパ状外周面に当
    接せしめて配する一方、前記レース金具を、軸方向中間
    部分が所定長さに亘って小径化された段付円筒形状と
    し、その小径部に対して、前記各止め金具の外周面を嵌
    着固定することにより、該レース金具に対して、前記摺
    接筒体を、かかる止め金具を介して、軸方向および軸直
    角方向に挟圧支持せしめたことを特徴とする球面摺動型
    ブッシュ。
  2. 【請求項2】 軸方向中間部に球状凸面を有する軸金具
    を準備する工程と、 内周面が、該球状凸面に摺動可能に嵌合される球状凹面
    とされる一方、外周面の軸方向両側部分が、それぞれ、
    軸方向外方に行くに従って小径化するテーパ状外周面と
    された摺接筒体を、前記軸金具の球状凸面の外周面上に
    外挿配置する工程と、 該摺接筒体における各テーパ状外周面に対応したテーパ
    状内周面を有する、前記摺接筒体よりも外径が大きい一
    対の環状の止め金具を、前記摺接筒体における各テーパ
    状外周面上に配すると共に、それら止め金具に対して、
    軸方向外方から所定の付勢力を及ぼし、かかる摺接筒体
    のテーパ状外周面に当接せしめる工程と、 前記軸金具の外側に円筒状のレース金具を外挿配置し、
    その軸方向中間部分を所定長さに亘って絞り加工せしめ
    て、かかるレース金具を、前記各止め金具の外周面に嵌
    着固定することにより、該レース金具に対して、前記摺
    接筒体を、それら止め金具を介して、軸方向および軸直
    角方向に挟圧支持せしめる工程とを、有することを特徴
    とする球面摺動型ブッシュの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10107357B2 (en) 2015-12-14 2018-10-23 Hyundai Motor Company Dynamic damper for drive shaft for automobile

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10107357B2 (en) 2015-12-14 2018-10-23 Hyundai Motor Company Dynamic damper for drive shaft for automobile

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