JP2953101B2 - フリーディスプレーサ型スターリング冷凍機 - Google Patents

フリーディスプレーサ型スターリング冷凍機

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JP2953101B2
JP2953101B2 JP3127725A JP12772591A JP2953101B2 JP 2953101 B2 JP2953101 B2 JP 2953101B2 JP 3127725 A JP3127725 A JP 3127725A JP 12772591 A JP12772591 A JP 12772591A JP 2953101 B2 JP2953101 B2 JP 2953101B2
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displacer
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vibration
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正雄 大野
勝彦 山田
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Kogyo Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フリーディスプレー
サの往復動によりシリンダ内膨張室で冷媒ガスを膨張さ
せてシリンダ先端のコールドヘッドに寒冷を発生させる
ようにしたフリーディスプレーサ型スターリング冷凍機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フリーディスプレーサ型スタ
ーリング冷凍機は、極低温レベルの寒冷を発生させる軽
量、小型の冷凍機の一種として知られている。この冷凍
機の一例として、例えば「Refrigerator for Cryogenic
Sensors」(NASA ConferencePublication 2287)に開
示されているものがある。この冷凍機は、図3に示すよ
うに、冷媒ガスを圧縮する圧縮機(a)と、該圧縮機
(a)から吐出された冷媒ガスを膨張させる膨張機
(k)との組合せで構成される。前記圧縮機(a)は、
例えば密閉状のケーシング(b)と、該ケーシング
(b)内に形成されたシリンダ(c)と、該シリンダ
(c)内に往復動可能に嵌装され、シリンダ(c)内空
間に圧縮室(d)を区画形成するピストン(e)と、該
ピストン(e)を往復駆動する駆動源としてのリニアモ
ータ(f)とを備えている。このリニアモータ(f)
は、シリンダ(c)周りに配置された環状の永久磁石
(g)を有し、この永久磁石(g)により、シリンダ
(c)の中心と同心の円筒状の間隙に磁界を発生させ
る。前記間隙には中心部にて前記ピストン(e)に固定
された略逆カップ状のボビン(h)が往復動可能に配設
され、該ボビン(h)の外周にはドライブコイル(i)
が巻き付けられている。また、前記ボビン(h)の底面
外側(ピストン(e)と反対側)とケーシング(b)内
底面との間にはピストン(e)を往復動可能に弾性支持
するためのコイルバネから成るピストンスプリング
(j)が架設されており、ドライブコイル(i)に導線
(i1 ),(i1 )により所定周波数の交流電流を通電
することで、前記間隙内を通る磁界との作用によりドラ
イブコイル(i)及びボビン(h)を駆動してピストン
(e)をシリンダ(c)内で直線往復移動させ、圧縮室
(d)で所定周期のガス圧を発生させるように成されて
いる。
【0003】一方、前記膨張機(k)は、円筒状シリン
ダ(l)を有し、このシリンダ(l)内にはシリンダ
(l)内空間を膨張室(m)と作動室(n)とに区画す
るフリーディスプレーサ(o)が往復動可能に嵌装され
ている。このフリーディスプレーサ(o)は、内部に金
属製蓄冷材(o1 )(再生式熱交換器)を充填したもの
で、該蓄冷材(o1 )を膨張室(m)及び作動室(n)
にそれぞれ連通させる連通孔(o2 ),(o3 )が開口
されている。また、前記作動室(n)内には、フリーデ
ィスプレーサ(o)を往復動可能に弾性支持するコイル
バネからなるディスプレーサスプリング(p)が配設さ
れている。さらに、前記作動室(n)は前記結合配管
(q)を介して前記圧縮機(a)の圧縮室(d)に接続
されており、圧縮機(a)からの冷媒ガス圧によりフリ
ーディスプレーサ(o)を往復動させて冷媒ガスを膨張
室(m)で膨張させることにより、シリンダ(l)先端
のコールドヘッドに寒冷を発生させるようになされてい
る。
【0004】次に、この冷凍機の使用状態の一例につい
て説明する。図4は、図示しない赤外線カメラに内蔵さ
れた赤外線センサ(t)を冷却するために該赤外線セン
サ(t)に連繋された膨張機(k)の周辺構造を示して
いる。本図の如く、膨張機(k)のコールドヘッド
(r)の上端部にコイルスプリング(s)を介して赤外
線センサ(t)を取付け、前記コールドヘッド(r)で
発生する寒冷によって赤外線センサ(t)を冷却するよ
うに構成されている。また、シリンダ(l)の下部に一
体的に組付けられたフランジ部材(l1)に、真空ケー
シング(u)を取付け、この真空ケーシング(u)にお
いて赤外線センサ(t)と対向する部分に光学窓(u
1)を配設するようにして、この光学窓(u1)を通っ
た赤外線(A)を前記赤外線センサ(t)によって検知
するようになっている。そして、上述したようにして赤
外線センサ(t)を冷却することにより、赤外線の検出
信号のノイズが低減されて赤外線センサ(t)の誤動作
が防止され、その信頼性の向上が図れるような構成とな
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種のス
ターリング冷凍機の膨張機(k)の駆動時には、フリー
ディスプレーサ(o)の往復動に伴って発生するシリン
ダ(l)及びその周辺部材の振動がコイルスプリング
(s)で十分に吸収されることなしに赤外線センサ
(t)にまで伝達されることがあり、このような場合、
この振動の影響によって赤外線センサ(t)に誤動作が
生じてしまう虞れがあった。
【0006】この点に鑑み、大型の防振ゴムを振動伝達
部分に配設して赤外線センサ(t)への振動の伝達を防
止するようにしたり、シリンダ(l)及びその基端部周
辺の部材を大きくして振動が発生し難いように構成する
ことが考えられる。
【0007】ところが、このような構成は、冷凍機全体
の大形化に繋ったり、その重量が増大したりすることに
なり、小型、軽量という本冷凍機の利点が阻害されてし
まうため実用性に乏しかった。
【0008】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、ディスプレーサの往復動に伴って発生する
膨張機の振動をコールドヘッド周辺へ伝達させないよう
なスターリング冷凍機を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、スターリング冷凍機の膨張機に動吸振
器を配設することによって膨張機のコールドヘッド周辺
に振動の影響を与えないようにした。具体的に、請求項
1記載の発明は、シリンダ(3)と、該シリンダ(3)
内に往復動自在に嵌装されたフリーディスプレーサ
(7)と、該フリーディスプレーサ(7)を弾性支持す
るディスプレーサスプリング(8)とを備え、前記フリ
ーディスプレーサ(7)の往復動によりシリンダ先端の
コールドヘッド(6)に寒冷を発生させるようにしたフ
リーディスプレーサ型スターリング冷凍機を前提として
いる。
【0010】そして、前記フリーディスプレーサ(7)
に、前記ディスプレーサスプリング(8)に取付けられ
た錘部材(19)と該錘部材(19)を前記シリンダ
(3)に対して弾性支持する弾性体(20)とで成る吸
振手段(18)を設けるような構成とした。
【0011】請求項記載の発明は、請求項記載のフ
リーディスプレーサ型スターリング冷凍機において、シ
リンダ(3)に、弾性支持部材(10),(11),
(12)を介して真空容器(9)を取付け、該真空容器
(9)内にセンサ(13)類を配設するような構成とし
た。
【0012】
【作用】上記の構成により本発明では、以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、冷凍機
の駆動に伴なって、シリンダ(3)内でフリーディスプ
レーサ(7)がディスプレーサスプリング(8)による
復元力を受けながら往復動してシリンダ(3)先端のコ
ールドヘッド(6)に寒冷が発生する。そして、このデ
ィスプレーサ(7)の往復動に伴ってシリンダ(3)の
周辺に振動が発生するような場合、錘部材(19)が、
弾性体(20)によって支持されながら所定範囲内で往
復運動し、ディスプレーサスプリング(8)を、フリー
ディスプレーサ(7)の往復動と共に伸縮させる。この
錘部材(19)の往復動と該往復動によるディスプレー
サスプリング(8)の伸縮により動吸振作用が得られ、
フリーディスプレーサ(7)の往復動に伴うシリンダ
(3)の振動の伝達が抑制される。これにより、例えば
シリンダ(3)にセンサ等を取付けたような場合におい
て、その振動による悪影響が回避される。
【0013】請求項記載の発明では、内部にセンサ
(13)類が配設された真空容器(9)が弾性支持部材
(10),(11),(12)を介してシリンダ(3)
に取付けられているために、上述した請求項記載の発
明の作用と相俟って真空容器(9)への振動の伝達が防
止でき、前記センサ類への振動による悪影響が回避され
る。
【0014】
【実施例】(参考例まず、本発明に係る参考例図1に基づいて説明する。
本例では、冷凍機を赤外線カメラ等に内蔵される赤外線
センサの冷却用として採用した場合について説明する。
【0015】図1において、(1)は本例に係るフリー
ディスプレーサ型スターリング冷凍機の膨張機を示し、
この膨張機(1)は図外のリニアモータ圧縮機(図3参
照)と結合配管(2)により連結されている。
【0016】以下、この膨張機(1)について詳述す
る。該膨張機(1)は、円筒状のシリンダ(3)を備え
ている。そして、このシリンダ(3)は、内部に円柱状
の内部空間(4)を備えていると共に、その上端部にヘ
ッド部材(5)が取付けられており、この上端部周辺が
コールドヘッド(6)とされている。また、このシリン
ダ(3)は、下部に円盤状のフランジ部(3a)が突設
されていると共に、該フランジ部(3a)の下側位置に
前記結合配管(2)が接続されており、前記圧縮機によ
って発生された高圧が、この結合配管(2)によって前
記内部空間(4)の下端部に導かれるようになってい
る。
【0017】そして、前記シリンダ(3)の内部空間
(4)にはフリーディスプレーサ(7)が往復動自在に
嵌装されており、該フリーディスプレーサ(7)により
前記内部空間(4)が、シリンダ(3)の先端側に位置
する膨張室(4a)とシリンダ(3)の基端側に位置す
る作動室(4b)とに区画されている。従って、前記結
合配管(2)は、この作動室(4b)に連通されている
ことになる。前記フリーディスプレーサ(7)は、円筒
体(7a)内に金属製蓄冷材(7b)(熱交換器)を充
填したもので、前記円筒体(7a)にはその内部の空間
を前記膨張室(4a)及び作動室(4b)に夫々連通さ
せる連通孔(7c),(7d)が開口されており、前記
膨張室(4a)で膨張した低温の冷媒ガスが作動室(4
b)に向うときには、該冷媒ガスにより蓄冷材(7b)
を冷却して該蓄冷材(7b)に冷熱を蓄え、逆に常温の
冷媒ガスが作動室(4b)から膨張室(4a)に向うと
きには、蓄冷材(7b)により冷媒ガスを冷却するよう
になされている。
【0018】また、前記作動室(4b)内には、フリー
ディスプレーサ(7)を往復動可能に弾性支持するコイ
ルスプリングからなるディスプレーサスプリング(8)
が配設されている。つまり、このディスプレーサスプリ
ング(8)は、上端部がフリーディスプレーサ(7)の
円筒体(7a)の下端面に、下端部がシリンダ(3)の
底面に夫々取付けられており、冷凍機が駆動されていな
い状態では、フリーディスプレーサ(7)を所定の中立
位置(図1に示す位置)で支持すると共に、このフリー
ディスプレーサ(7)がこの中立位置から上下方向に移
動すると、該フリーディスプレーサ(7)にスプリング
付勢力による所定の復元力を与えるようになっている。
つまり、この膨張機(1)は、このディスプレーサスプ
リング(8)のばね定数により決まる所定周波数と、圧
縮機のガス圧変動の周期とでフリーディスプレーサ
(7)の往復動動作形態が決定されるようになってい
る。
【0019】このような構成により、本膨張機(1)
は、結合配管(2)を経て作動室(4b)に導入される
圧縮機からの冷媒ガス圧によりフリーディスプレーサ
(7)を往復動させて冷媒ガスを膨張室(4a)で膨張
させて、前記コールドヘッド(6)に寒冷を発生させる
ようになっている。
【0020】そして、この膨張機(1)のシリンダ
(3)の外側には、該シリンダ(3)と所定間隔を存し
て配設された赤外線センサ取付け用の真空容器としての
デュアー(9)が配設されている。このデュアー(9)
は、前記シリンダ(3)を覆い隠すように下方に開放
し、内部に真空空間(9a)が形成されている。詳述す
ると、このデュアー(9)は、前記シリンダ(3)の外
径よりも僅かに大径に形成された円筒状の内筒(9b)
と、該内筒(9b)の外周側で、その外周面と所定間隔
を存する大径円筒状の外筒(9c)とを備えている。ま
た、前記外筒(9c)の上端部は内筒(9b)の上端部
よりも高い位置に設定されている一方、各筒(9b),
(9c)の下端部の高さ位置は等しく設定されている。
そして、前記外筒(9c)の上端部及び内筒(9b)の
上端部は円盤状の第1パネル(9d)及び第2パネル
(9e)によって夫々閉塞されている。また、各筒(9
b),(9c)の下端部間はドーナツ状の第3パネル
(9f)によって閉塞されている。これによって、デュ
アー(9)内には各筒(9b),(9c)及び各パネル
(9d)〜(9f)によって密閉された前記真空空間
(9a)が形成されている。次に、このデュアー(9)
の支持構造について説明する。このデュアー(9)の第
2パネル(9e)と前記ヘッド部材(5)との間には軟
銅線で成る弾性支持部材としての第1コイルスプリング
(10)が架設されている。また、前記第3パネル(9
f)とシリンダ(3)のフランジ部(3a)との間に
は、シリンダ回りにおいて同心上に配置された上記と同
じ弾性支持部材としての複数の第2コイルスプリング
(11),(11),…が介設されている。そして、こ
の第2コイルスプリング(11)の配設部分の外周側に
おいてデュアー(9)とシリンダ(3)のフランジ部
(3a)との間にはこの間に形成された空間を密閉する
ように上記と同じ弾性支持部材としてのベローズ(1
2)が周方向に延設されている。このような構成によ
り、前記デュアー(9)は、各コイルスプリング(1
0),(11)及びベローズ(12)によって膨張機
(1)のシリンダ(3)に対して弾性支持されているこ
とになり、また、この両者(3),(9)間に形成され
ている空間は前記ベローズ(12)によって密閉され
て、その真空状態が維持されている。
【0021】そして、前記デュアー(9)の第2パネル
(9e)の上面には赤外線センサ(13)が載置されて
いる。つまり、この赤外線センサ(13)は、コールド
ヘッド(6)に近接した位置に配設されており、このコ
ールドヘッド(6)において発生する寒冷によって確実
に冷却されるようになっている。また、前記第1コイル
スプリング(10)は、コールドヘッド(6)から赤外
線センサ(13)に向って寒冷を伝達する役割も果すよ
うになっている。また、前記デュアー(9)の第1パネ
ル(9d)における中央部分で、前記赤外線センサ(1
3)に対向する位置には光学用窓(14)が配設されて
おり、この光学用窓(14)に照射された赤外線(A)
が、この光学用窓(14)を通過して赤外線センサ(1
3)によって検知されるようになされている。
【0022】次に、振動吸収構造について説明する。前
記シリンダ(3)の底面には第3コイルスプリング(1
5)を介して錘部材(16)が吊り下げられている。詳
述すると、前記シリンダ(3)の下端面には、外周部が
略L字状に形成されたスプリング係止部材(3b)が突
設されており、一方、前記錘部材(16)の上面にも同
様のスプリング係止部材(16a)が突設されている。
そして、前記シリンダ側のスプリング係止部材(3b)
に第3コイルスプリング(15)の上端部が、錘部材側
のスプリング係止部材(16a)に第3コイルスプリン
グ(15)の下端部が夫々係止されている。これによっ
て、錘部材(16)は第3スプリング(15)を所定量
だけ延伸させた状態でシリンダ(3)に吊り下げられて
おり、該シリンダ(3)に振動が発生するような場合に
は、この錘部材(16)が第3コイルスプリング(1
5)を伸縮させながら上下動して、この振動を吸収する
ようになっている。つまり、この錘部材(16)及び第
3コイルスプリング(15)が動吸振器として機能する
ようになっている。このようにして、この錘部材(1
6)及び第3コイルスプリング(15)によって吸振手
段(17)が構成されている。
【0023】次に、本参考例の作動について説明する。
冷凍機の運転開始に伴い、圧縮機(図3参照)における
リニアモータの作動によりピストンがシリンダ内で往復
動し、このピストンの往復移動により圧縮室の容積が増
減変化し、圧縮室内部の冷媒が所定周期で圧縮されて所
定周期の圧力波が生じる。この圧縮室は結合配管(2)
を介して膨張機(1)の作動室(4b)に連通している
ため、圧縮室の圧力が高くなったときには、加圧された
冷媒ガスが作動室(4b)に供給されて該作動室(4
b)内の圧力が高くなる。この圧力の上昇により作動室
(4b)と膨張室(4a)との間に差が生じ、この圧力
差によってフリーディスプレーサ(7)がディスプレー
サスプリング(8)を伸長させながらシリンダ先端側に
移動する。この作動室(4b)はフリーデイスプレーサ
(7)内の空間を介して膨張室(4a)に連通している
ので、次の段階では作動室(4b)の冷媒ガスがディス
プレーサ(7)内を通って蓄冷材(7b)により冷却さ
れながら膨張室(4a)に流れ、両室(4a),(4
b)の差圧がなくなり、ディスプレーサ(7)はディス
プレーサスプリング(8)の収縮力によりシリンダ基端
側に移動して元の位置に戻る。この後、直ちに、圧縮機
のピストンが後退して圧縮室の圧力が低下する。このた
め、作動室(4b)内の冷媒ガスが結合配管(2)を介
して圧縮室に戻り、作動室(4b)内の圧力が膨張室
(4a)よりも低下する。この作動室(4b)と膨張室
(4a)との圧力差によってフリーディスプレーサ
(7)が今度はディスプレーサスプリング(8)を収縮
させながらシリンダ基端側に移動し、膨張室(4a)内
の冷媒ガスが断熱膨張して寒冷が発生する。次の段階で
は前記膨張後の冷媒ガスが膨張室(4a)からフリーデ
ィスプレーサ(7)内を通って蓄冷材(7b)に冷熱を
与えながら作動室(4b)に流れ、両室(4a),(4
b)の差圧がなくなり、フリーディスプレーサ(7)は
ディスプレーサスプリング(8)の伸長力によりシリン
ダ先端側に移動して元の位置に戻る。以上により1サイ
クル終了し、以後、同様のサイクルを繰り返すことで、
シリンダ(3)先端のコールドヘッド()が徐々に極
低温レベルまで冷却される。そして、このようにしてコ
ールドヘッド(6)に寒冷が発生するのに伴い、前記
2パネル(9e)の周辺部が低温になることにより、赤
外線センサ(13)が冷却される。このようにして赤外
線センサ(13)が冷却されると、赤外線検出信号のノ
イズが低減され、この赤外線センサ(13)の誤動作が
防止されて、その信頼性が向上される。
【0024】次に、本例の振動吸収動作について説明す
る。上述したような冷凍機の運転状態においては、フリ
ーディスプレーサ(7)がシリンダ(3)内で往復動し
ていることに伴って、その周辺部材に振動が発生するこ
とがある。そして、上述したようにシリンダ(3)の下
端面には第3コイルスプリング(15)と錘部材(1
6)とでなる吸振手段(17)が取付けられているため
に、この吸振手段(17)が動吸振器として機能し、シ
リンダ(3)に発生する振動を抑制する。更には、前記
デュアー(9)は、前記シリンダ(3)及び該シリンダ
(3)のフランジ部(3a)に、第1コイルスプリング
(10)、第2コイルスプリング(11)及びベローズ
(12)を介して支持されているために、シリンダ
(3)に僅かな振動が発生しているとしても、その振動
がデュアー(9)にまで伝達されることはない。従っ
て、このデュアー(9)に取付けられている赤外線セン
サ(13)には振動の影響が与えられることはなく、振
動による誤動作が回避されている。
【0025】このように、フリーディスプレーサ(7)
の往復動に伴って発生する振動に対し、この振動の発生
源であるシリンダ(3)に吸振手段(17)を取付けて
動吸振機能を発揮させて振動の発生を抑制し、また、振
動の伝達経路であるデュアー(9)の支持手段を各弾性
体(10),(11),(12)で構成して、デュアー
(9)への振動の伝達を抑制するようにしたことによっ
て、赤外線センサ(13)に振動の影響を与えないよう
にすることができ、その誤動作を防止して信頼性の向上
を図ることができる。
【0026】(発明の実施例) 次に、本発明の実施例について説明する。本実施例にお
ける冷凍機も赤外線センサ冷却用として採用されたもの
である。また、本例では、上述した参考例と同じ部材に
ついては同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0027】図2に示すように、本例の膨張機(1)に
取付けられているデュアー(9)は、下方が開放された
略円筒状の部材であって、その下端部に外周方向に延び
る取付フランジ(9g)が形成されており、この取付フ
ランジ(9g)が前記シリンダ(3)のフランジ部(3
a)に重合わされて、この両者(3),(9)が一体的
に組付けられている。また、図2に示す(S)は前記フ
ランジ部(3a)に形成した環状溝に嵌入されたシール
材であって、このシリンダ(3)のフランジ部(3a)
とデュアー(9)の取付フランジ(9g)との間に間隙
が生じないようにし、これによってデュアー(9)とシ
リンダとで成す真空空間(9a)を密閉状態としてい
る。
【0028】そして、本発明の実施例の特徴とする構成
は、前記フリーディスプレーサ(7)の下端部に取付け
られた吸振手段(18)にある。以下、この吸振手段
(18)の周辺の構成について説明する。本例における
吸振手段(18)は、前記フリーディスプレーサ(7)
の下端部に取付けたスプリング支持プラグ(7e)に
ディスプレーサスプリング(8)を介して吊下げられ
た錘部材(19)と、このディスプレーサスプリング
(8)及び錘部材(19)を下方から支持するように配
設された本発明でいう弾性体としてのベローズ(20)
とから成っており、これら錘部材(19)の質量とベロ
ーズ(20)(弾性体)のばね定数とに基づ く吸振手段
(18)の共振によりディスプレーサ(7)の振動を吸
振するようになっている。詳述すると、前記スプリング
支持プラグ(7e)の下端部外周面には螺旋状の溝が形
成されていて、この溝に前記ディスプレーサスプリング
(8)の上端部が螺着されている。一方、錘部材(1
9)の上端部にも前記スプリング支持プラグ(7e)と
同様の螺旋状の溝が形成されており、この溝に前記ディ
スプレーサスプリング(8)の下端部が螺着されてい
る。これによって、前記錘部材(19)は前記ディスプ
レーサスプリング(8)を所定量だけ伸長させながらフ
リーディスプレーサ(7)に吊下げられている。そし
て、前記ベローズ(12)は外周部が蛇腹状に形成さ
れ、上方が開放された略円筒状の部材であって、その上
端縁が前記シリンダ(3)の下端縁に取付けられてシリ
ンダ(3)内でフリーディスプレーサ(7)の下側に形
成される作動室(4b)の密閉状態を維持するようにな
っている。そして、このベローズ(20)の底部は前記
錘部材(19)の底面に当接されて、この錘部材(1
9)の移動ストロークの下端位置を規制するようにして
いる。このような構成により、ベローズ(20)によっ
て作動室(4b)を形成しながらも、ディスプレーサス
プリング(8)及び錘部材(19)によって動吸振器と
して機能が発揮されるように構成されている。
【0029】そして、本実施例においては、このように
構成された膨張機(1)の作動時には、フリーディスプ
レーサ(7)がシリンダ(3)内で往復動する際に、伸
縮するディスプレーサスプリング(8)の動作に伴い、
錘部材(19)も所定ストローク内で上下動し、動吸振
器としての機能を発揮して、シリンダ(3)に発生する
振動を減少させる。これにより、赤外線センサ(13)
に振動の影響を与えないようにすることができ、その誤
動作を防止して信頼性の向上を図ることができる。
【0030】尚、上述した実施例は、スターリング冷凍
機を赤外線センサ冷却用として採用した場合について説
明したが、その他、X線センサや微弱光センサ等の冷却
用として採用するようにしてもよい。また、前記実施例
におけるデュアー(9)は、前述した参考例で示したよ
うな形状のデュアー(9)としてもよい
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、ディスプレーサ(7)が往復動する際、
部材(19)の往復動と該往復動によるディスプレーサ
スプリング(8)の伸縮により動吸振作用を得るように
しているために、フリーディスプレーサ(7)の往復動
に伴うシリンダ(3)の振動の伝達が抑制され、シリン
ダ(3)の周辺部に振動が発生するようなことはなくな
り、従って、例えばシリンダ(3)にセンサ等を取付け
たような場合において、その振動による悪影響が回避さ
れるため、冷凍機の小型、軽量を維持しながら、その信
頼性を向上することができる。
【0032】請求項記載の発明によれば、内部にセン
サ(13)類が配設された真空容器(9)を弾性支持部
材(10),(11),(12)を介してシリンダ
(3)に取付けるようにしたため、上述した請求項
載の発明の効果と相俟って真空容器(9)への振動の伝
達が防止でき、前記センサ(13)類への振動による悪
影響が回避でき、その信頼性を大幅に向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る参考例における膨張機の縦断側面
図である。
【図2】本発明の実施例における図1相当図である。
【図3】従来の冷凍機を示す縦断側面図である。
【図4】従来の膨張機の一例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
(1) 膨張機 (3) シリンダ (6) コールドヘッド (7) フリーディスプレーサ (8) ディスプレーサスプリング (9) デュアー(真空容器)(19) 錘部材(18) 吸振手段 (20) ベローズ(弾性部材)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−281370(JP,A) 特開 平1−250026(JP,A) 特表 平2−500204(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 9/14 520 F16F 15/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(3)と、該シリンダ(3)内
    に往復動自在に嵌装されたフリーディスプレーサ(7)
    と、該フリーディスプレーサ(7)を弾性支持するディ
    スプレーサスプリング(8)とを備え、前記フリーディ
    スプレーサ(7)の往復動により、シリンダ先端のコー
    ルドヘッド(6)に寒冷を発生させるようにしたフリー
    ディスプレーサ型スターリング冷凍機において、 前記フリーディスプレーサ(7)には、前記ディスプレ
    ーサスプリング(8)に取付けられた錘部材(19)
    該錘部材(19)を前記シリンダ(3)に対して弾
    性支持する弾性体(20)とで成る吸振手段(18)が
    設けられていることを特徴とするフリーディスプレーサ
    型スターリング冷凍機。
  2. 【請求項2】 請求項記載のフリーディスプレーサ型
    スターリング冷凍機において、 シリンダ(3)には、弾性支持部材(10),(1
    1),(12)を介して真空容器(9)が取付けられて
    おり、 該真空容器(9)内にセンサ(13)類が配設されてい
    ることを特徴とするフリーディスプレーサ型スターリン
    グ冷凍機。
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