JP2952737B2 - 電力機器の部分放電検出装置 - Google Patents

電力機器の部分放電検出装置

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JP2952737B2
JP2952737B2 JP5065092A JP6509293A JP2952737B2 JP 2952737 B2 JP2952737 B2 JP 2952737B2 JP 5065092 A JP5065092 A JP 5065092A JP 6509293 A JP6509293 A JP 6509293A JP 2952737 B2 JP2952737 B2 JP 2952737B2
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antenna
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直弘 金万
宗敬 斉藤
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Nissin Electric Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/02Details
    • H01H33/26Means for detecting the presence of an arc or other discharge
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/12Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing
    • G01R31/1227Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing of components, parts or materials
    • G01R31/1254Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing of components, parts or materials of gas-insulated power appliances or vacuum gaps

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス絶縁開閉装置等の
電力機器の内部で生じた部分放電を検出する電力機器の
部分放電検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス絶縁開閉装置等の電力機器におい
て、絶縁破壊を生じるおそれがある箇所が存在する場合
には、絶縁破壊の前兆として先ず部分放電が発生する。
従って、この部分放電を検出することにより、絶縁破壊
が生じるおそれがあることを予知することができ、事故
を未然に防ぐことができる。
【0003】電力機器の部分放電を検出する方法とし
て、部分放電により生じる高周波の電磁波をループアン
テナを用いて検出する方法が知られている。図21は、
ガス絶縁開閉装置の金属容器内にループアンテナを配置
した例を示したもので、金属容器1内に収納された機器
2の近傍にループアンテナ3,3´が配置され、アンテ
ナ3,3´の出力ケーブル3a,3a´は、容器1の側
壁を気密に貫通して外部に導出されて、図示しない検出
回路に接続されている。
【0004】図21に示した例において、例えば機器2
の内部に金属異物が存在するために電界の集中が生じて
部分放電が発生したとすると、該部分放電により生じる
高周波数の電磁波がアンテナ3,3´により検出され
る。これらのアンテナの検出出力を図示しない増幅器に
より増幅して検出することにより、部分放電の発生を検
出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図21に示したように
構成した場合には、部分放電により生じた微弱な電磁波
を電力機器内の空間を通してアンテナにより検出するた
め、S/N比を高くして、部分放電を高感度で検出する
ことが難しかった。
【0006】また図21に示したように構成した場合に
は、アンテナと出力ケーブルとの間のインピーダンスの
整合がとれていないと、信号検出感度が低下して信号を
検出できなくなったり、アンテナと出力ケーブルとの接
続部から不要なケーブル伝達ノイズを拾って、該ノイズ
が誤検出の原因となったりするおそれがある。従って、
アンテナ3,3´と出力ケーブル3a,3a´との間の
インピーダンスの整合をとることが必要であり、通常は
各アンテナと出力ケーブルとの間にバラン(平衡不平衡
変換器)を挿入してインピーダンスの整合をとるように
している。しかしながら、市販のバランはその入力イン
ピーダンスが決まっており、アンテナの出力インピーダ
ンスに合わせてバランの入力インピーダンスを自由に選
択することはできないため、各アンテナとケーブルとの
間のインピーダンスの整合を完全にとることが難しいと
いう問題があった。
【0007】本発明の目的は、アンテナと出力ケーブル
との間のインピーダンスの整合を容易にとることができ
るようにするとともにアンテナの利得を向上させて、電
力機器内で生じた部分放電を高感度で検出することがで
きるようにした電力機器の部分放電検出装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電力機器の内
部で発生した部分放電を検出する部分放電検出装置であ
って、請求項1に記載した検出装置は、電力機器の低圧
導体部に形成されたスロット構造部と、該スロット構造
部付近に配置されたアンテナコイルとにより構成され
る。
【0009】上記アンテナコイルは、高周波用磁性体に
巻回された1次コイルと2次コイルとからなっていて、
該1次コイルの両端がスロット構造部の長手方向のほぼ
中央部で該スロット構造部の相対する2辺に接続され
いる。
【0010】また請求項2に記載した部分放電検出装置
は、電力機器の高圧導体部に形成されて高周波電流に対
して高インピーダンスを呈する高周波阻止部と、該高周
波阻止部の両端に生じる電位差により励振されて高周波
数の電磁波を放射する高周波放射部と、電力機器の低圧
導体部に設けられたスロット構造部とを備えており、ス
ロット構造部を通して検出出力が取り出される。
【0011】請求項3に記載された部分放電検出装置に
おいては、上記高周波放射部が、高圧導体部の一部に形
成された高周波放射部構成用スロットからなっていて、
該スロットの相対する2つの長辺部のほぼ中央部間に高
周波阻止部の両端に生じる電位差が印加されている。
【0012】請求項4に記載された部分放電検出装置に
おいては、上記高周波放射部が、高圧導体部の近傍に配
置された高周波放射部構成用磁性体と該磁性体に巻回さ
れた高周波放射部構成用コイルとからなっていて、該コ
イルの両端に高周波阻止部の両端に生じる電位差が印加
されている。
【0013】請求項5に記載された部分放電検出装置に
おいては、低圧導体部に設けられたスロット構造部付近
にアンテナコイルが配置されている。
【0014】なお本発明において、「スロット構造部」
とは、いわゆるスロット(長辺部と短辺部とを有する細
長い矩形または矩形に近い形状の孔)と電気的に見て等
価な構造部を意味し、電気機器の容器や高圧導体の一部
を貫通させて形成したスロット自体であってもよく、電
気機器を構成する導電部品により等価的に形成されるス
ロット状の部分であってもよい。またスロット構造部
は、電気的に見てスロットとみなすことができるもので
あればよく、その内部が絶縁物により充填されていても
よい。
【0015】例えば、ガス絶縁開閉装置においては、2
つの金属容器のフランジどうしを絶縁スペーサを介して
対向させて、両金属容器のフランジ間を複数の連結ボル
トにより連結する構造がとられるが、この場合、絶縁ス
ペーサを介して対向している2つのフランジと両フラン
ジ間を連結しているボルトとにより等価的にスロット構
造部が構成される。
【0016】
【作用】電力機器の高圧導体部と低圧導体部との間で部
分放電が発生すると、該部分放電により生じた電磁波
が、高圧導体部と低圧導体部との間に分布するサージイ
ンピーダンスを媒介して伝搬していき、その伝搬路に沿
った高圧導体部及び低圧導体部には高周波電流が流れ
る。
【0017】請求項1に記載した発明のように、低圧導
体部の一部にスロット構造部を設けておくと、該スロッ
ト構造部により高周波電流に対して共振回路が構成さ
れ、低圧導体部を流れる高周波電流がスロット構造部で
共振する。従ってこのスロット構造部の共振電流を検出
することにより、部分放電により生じた電磁波を高感度
で検出することができる。本発明においては、このスロ
ット構造部で生じる共振電流をアンテナコイルを通して
検出するため、該アンテナコイルのターン数を調整する
ことにより、アンテナコイルと出力ケーブルとの間のイ
ンピーダンスの整合を容易にとることができる。
【0018】また本発明のように、アンテナコイルを高
周波磁性体に巻回された1次コイル及び2次コイルによ
り構成して、該1次コイルの両端をスロット構造部の長
手方向のほぼ中央部でスロット構造部の相対する2辺に
接続する構成にすると、スロット構造部の共振電流が直
接アンテナコイルの1次コイルに流入して高周波磁性体
を励磁するため、アンテナコイルから大きな検出出力を
得ることができる。
【0019】またアンテナコイルを1次コイルと2次コ
イルとにより構成すると、トランスを用いることなくア
ンテナコイルと出力ケーブルとの間のインピーダンス整
合状態を調整することができる。
【0020】なお本発明においては、アンテナコイルと
出力ケーブルとの間にバラン等のマッチングトランスを
挿入することを何等妨げない。本発明によれば、マッチ
ングトランスの入力インピーダンスが決まっている場合
でも、アンテナコイルのターン数を調整することによ
り、インピーダンス整合を容易にとることができる。
【0021】更に請求項2以下に記載した発明のよう
に、高周波電流に対して高インピーダンスを呈する高周
波阻止部の両端に生じる電位差により励振されて積極的
に高周波を放射する高周波放射部を設けて、該高周波放
射部から放射される電磁波を低圧導体部側に設けたスロ
ット構造部を通して検出するようにすると、高S/N比
で、かつ高感度で部分放電を検出することができる。
【0022】
【実施例】図1(A),(B)及び図3は本発明をガス
絶縁開閉装置に適用した場合の実施例を示したもので、
図1において10はガス絶縁開閉装置の管状の容器(低
圧導体部)、11は容器10内に配置されて高電圧が印
加された主回路導体(高圧導体部)である。容器10の
管壁を貫通させて細長い長方形状のスロット12が形成
され、該スロット12内にアンテナ13が配置されてい
る。アンテナ13は、棒状のフェライトコア(高周波用
磁性体)14と、該フェライトコアに巻回されたアンテ
ナコイルとからなっていて、フェライトコア14の長手
方向をスロット12の長手方向に一致させた状態で配置
されている。アンテナ13はスロット12を気密に閉じ
るように容器10の外面に取付けられた絶縁性の蓋板1
6に固定され、アンテナコイル15の出力ケーブル17
が外部に導出されている。
【0023】この例では、図3に示したように、アンテ
ナコイル15が、フェライトコア14に巻回された1次
コイル15aと2次コイル15bとからなっていて、1
次コイル15aの両端がスロット13の長手方向の中央
部で該スロットの相対する2辺に接続されている。
【0024】2次コイル15bの両端は、マッチングト
ランス18を介して出力ケーブル17に接続されてい
る。
【0025】今、図1(A)に示したように、導体11
に金属切粉等の導電性の異物18が付着しているため
に、導体11と容器10との間で部分放電19が発生し
たとすると、この部分放電により生じた電磁波が、イン
ダクタンスLとキャパシタンスCとからなる分布定数回
路のサージインピーダンスを通して伝搬していき、導体
11及び容器10にそれぞれ高周波電流が流れる。容器
10側を流れる高周波電流iは、スロット12の部分で
共振し、スロット12の回りに共振電流is が流れる。
この共振電流によりスロット12の部分で生じる高周波
電界E及び磁界Hの方向は図2のようになり、スロット
12の長手方向に磁界Hが生じる。従ってスロット12
内にアンテナコイル15を配置しておくと、共振電流i
s により生じた磁束がフェライトコア12を流れ、アン
テナコイル15に共振電流is に相応した大きさの電圧
が誘起する。
【0026】また上記のように、アンテナコイルの1次
コイル15aの両端をスロット12の長手方向の中央部
で該スロットの相対する2辺に接続しておくと、共振電
流is が直接アンテナコイルの1次コイル15aに流れ
込んでフェライトコア14を励磁するため、2次コイル
15bに大きな検出出力電圧を得ることができ、この電
圧を出力ケーブル17を通して取り出すことにより、部
分放電を検出することができる。
【0027】本実施例において、アンテナ13と出力ケ
ーブル17との間のインピーダンスの整合がとれていな
い場合には、アンテナコイル15と出力ケーブル17と
の接続部からノイズが侵入するため、図19に示したよ
うに、検出出力にノイズNの周波数成分が混入し、S/
N比が悪くなるのを避けられない。ノイズNの混入を避
けるためには、アンテナコイル15と出力ケーブル17
との間のインピーダンスの整合状態を調整する必要があ
るが、本発明においては、アンテナコイル15のターン
数を調整することにより、ケーブル17側からアンテナ
コイル側を見たインピーダンスZs を調整してケーブル
のインピーダンスZc に等しくすることができるため、
整合トランスを用いなくても、アンテナ13と出力ケー
ブル17との間のインピーダンスの整合をとることがで
きる。アンテナ13と出力ケーブル17との間のインピ
ーダンスの整合状態を適当に調整すると、図20に示し
たように、ノイズを殆ど含まない部分放電検出信号Vs
を得ることができる。
【0028】また上記のようにアンテナコイルの2次コ
イル15bと出力ケーブル17との間に市販のバラン等
のマッチングトランス18を設ける場合、該バランのイ
ンピーダンスは決まっているが、アンテナコイル15の
1次コイル及び2次コイルのターン数を調整することに
より容易にインピーダンスの整合状態を調整することが
できるため、出力ケーブルからアンテナ側を見たインピ
ーダンスをノイズを受信し難いインピーダンスに調整す
ることが可能となる。
【0029】本実施例では、アンテナ13をスロット1
2内に配置しているがこのアンテナはスロット12の近
傍に配置されていればよく、必ずしもスロット12内に
配置されていなくてもよい。
【0030】上記のように、アンテナコイルをフェライ
トコア14に巻回するようにすると、アンテナコイル1
5と鎖交する磁束の量を増加させることができるため、
感度を高めることができる。
【0031】なお上記の例では、アンテナコイルの2次
コイル15bがマッチングトランス18を介してケーブ
ル17に接続されているが、この実施例ではアンテナコ
イル15がマッチングトランスの代りをするので、トラ
ンス18を省略しても、1次コイル15aのターン数n
s と2次コイル15bのターン数nf とを調整すること
により、アンテナ15と出力ケーブル17との間のイン
ピーダンス整合を容易にとることができる。
【0032】図4及び図5は本発明の他の実施例を示し
たもので、この実施例では、主回路導体11の途中にn
ターン(n≧1)のコイル状部11aが形成されてこの
コイル状部の内側に棒状のフェライトコア20が挿入さ
れている。容器10のコイル状部11aと対向する箇所
にフェライトコア20の長手方向と平行なスロット12
が設けられ、フェライトコア14にアンテナコイル15
を巻回したものからなるアンテナ13がスロット12内
に配置されている。図示してないが、容器10の外面に
スロット12を閉じる蓋板が設けられ、該蓋板にアンテ
ナ13が固定される。
【0033】図4及び図5に示した実施例では、部分放
電が発生したときに、コイル状部11aに主回路導体
(高圧導体)11を流れる高周波電流による磁束φを発
生させ、この磁束を低圧側に設けられたアンテナコイル
15により検出する。
【0034】図6及び図7は本発明の更に他の実施例を
示したもので、この実施例では、主回路導体11の途中
に形成された大径部の外周に環状のフェライトコア21
が嵌合されて高周波阻止部22が構成されている。また
導体11の近傍に該導体11とほぼ直交した状態で配置
されたフェライトコアからなる棒状の高周波放射部構成
用磁性体23に高周波放射部構成用コイル24が巻回さ
れ、該コイル24の両端が導体11のフェライトコア2
1を貫通した部分の両端に接続されている。
【0035】容器10の磁性体23と対向する箇所に磁
性体23の長手方向と平行な方向に延びるスロット12
が形成され、フェライトコア14にアンテナコイル15
を巻回したものからなるアンテナ13がスロット12内
に配置されている。アンテナ13は、スロット12を機
密に閉じるように取付けられた蓋板16に固定され、ア
ンテナコイル15の両端は出力ケーブル17に接続され
ている。
【0036】図6及び図7に示した実施例においては、
フェライトコア21が高周波に対して大きな損失を有す
るため、高周波阻止部22が高周波電流に対して高イン
ピーダンスを呈する。そのため部分放電により生じた高
周波電流が導体11を流れると、高周波阻止部22の両
端に高周波の電位差が生じ、該電位差がコイル24に印
加される。従ってコイル24から磁束φが生じ、該磁束
φが磁性体23を流れる。磁性体23の両端から漏れた
磁束φが低圧側に配置されたフェライトコア14に流れ
込んでアンテナコイル15と鎖交するため、該アンテナ
コイル15に高周波電圧が誘起し、該高周波電圧が出力
ケーブル17を通して外部に取り出される。この実施例
では、磁性体23とコイル24とにより高周波放射部が
構成されている。
【0037】図8は本発明の更に他の実施例を示したも
ので、この実施例では、導体11の高周波阻止部22の
近傍の位置に該導体の長手方向に延びるスロット25が
形成され、該スロット25の相対する2つの長辺部の中
央部がケーブル26を通して高周波阻止部22の両端に
接続されている。容器10側にはスロット25と平行に
延びるスロット12が設けられ、該スロット12内にア
ンテナ13が配置されている。アンテナ13の構成は図
1ないし図7に示した種々の実施例で用いたものと同様
である。
【0038】図8の実施例では、スロット25により高
周波放射部(送信用アンテナ)が構成され、高周波阻止
部22の両端に生じる高周波の電位差により該スロット
25が励振される。これによりスロット25からスロッ
ト12側に電磁波が放射され、該電磁波がアンテナコイ
ル15により検出される。
【0039】上記の各実施例では、主回路導体11が円
柱状または円筒状の導体からなっていたが、図9に示す
ように帯板状の導体11´が用いられる場合にも本発明
を適用することができる。図9に示した例では、導体1
1´が帯板状に形成されている点、及び高周波阻止部2
2を構成するフェライトコア21´が導体11´の形状
に適合するように角形に形成されている点を除き図8に
示した例と同様に構成されている。
【0040】図6ないし図9に示した各実施例において
は、低圧側に設けるアンテナをスロット12内に配置し
たフェライトコア14と該フェライトコアに巻回された
アンテナコイル15とにより構成しているが、図10に
示したように、スロット12の相対する2つの長辺部の
中央部にケーブル17を接続して、スロット12自体を
アンテナとして用いるようにしてもよい。この場合、必
要に応じてスロット12とケーブル17との間にマッチ
ングトランスを挿入する。
【0041】図11は本発明の更に他の実施例を示した
もので、この実施例では、高周波阻止部22の両端に高
周波放射部を構成するループアンテナ27を接続し、部
分放電が発生したときに高周波阻止部22の両端に生じ
る電位差でループアンテナ27を励振して、該ループア
ンテナ27からアンテナ13に向けて電磁波を放射させ
る。
【0042】図12は図11の実施例の変形例で、この
例では低圧側のアンテナとしてループアンテナ28が用
いられ、該ループアンテナ28が高圧側に設けられたル
ープアンテナ27に対向させられている。
【0043】上記の実施例では、アンテナコイルを巻回
するフェライトコアを棒状に形成したが、環状のフェラ
イトコアを用いることもできる。例えば図13に示した
ように、環状のフェライトコア14´にアンテナコイル
を構成する1次コイル15a及び2次コイル15bを巻
回することもできる。
【0044】上記の各実施例では、部分放電検出装置を
1か所にのみ設けているが、電気機器を複数の区間に区
分し、該複数の区分にそれぞれ部分放電検出装置を設置
して、それぞれの部分放電検出装置により検出される電
磁波の強度を比較することにより、部分放電が生じた区
間を標定することができる。
【0045】上記の各実施例では、電気機器の導体部の
一部を貫通させてスロットを設けることにより共振回路
を構成するスロット構造部を形成しているが、電気機器
の構造上その一部にスロット構造部が構成されている場
合には、そのスロット構造部を利用して共振回路を構成
することができる。
【0046】例えば図14(A),(B)に示すよう
に、金属容器の底板30の上に門形の支持導体31が取
付けられて、該支持導体31にブッシング32を介して
3相の導体33が支持されている場合には、門形の支持
導体31と底板30との間にスロット構造部34が構成
されている。従ってこの場合には、フェライトコア14
にアンテナコイル15を巻回したものからなるアンテナ
13を、支持導体31と底板30との間に配置すること
により、部分放電により生じた電磁波を高感度で検出す
ることができる。
【0047】またこの場合、図15に示したように、ア
ンテナコイル15を1次コイル15aと2次コイル15
bとにより構成して、1次コイル15aの両端を支持導
体31及び底板30に接続するようにすると、図3に示
した実施例と同様に、更に高感度で部分放電により生じ
る電磁波を検出することができる。
【0048】この場合、図16に示すように、コイル1
5a及び15bを環状のフェライトコア14´に巻回す
ることもできる。
【0049】またガス絶縁開閉装置においては、絶縁ス
ペーサを介して接続された部分にスロット構造部が構成
されている。例えばガス絶縁開閉装置の母線部分におい
ては、図17(A)に示したように、隣り合う2つの金
属容器40及び41のフランジ40a及び41aが絶縁
スペーサ42を介して対向させられて両フランジが周方
向に間隔をあけて設けられた多数の連結ボルト43によ
り締結され、主回路導体44が絶縁スペーサ42を貫通
した導体に接続されて支持される。この場合には、図1
7(B)に示したように、フランジ40a,41aと隣
り合う連結ボルト43,43とによりスロット構造部が
構成され、容器40及び41を流れてきた高周波電流が
該スロット構造部で共振する。従ってこの場合には、隣
り合う連結ボルト43,43の間に位置させて絶縁スペ
ーサ42の外周にアンテナ13を配置することにより、
部分放電により生じた電磁波を検出することができる。
【0050】図17に示した例では、フェライトコア1
4にアンテナコイル15を巻回したものからなるアンテ
ナ13を用いているが、図18(A),(B)に示すよ
うに、フェライトコア14に1次コイル15a及び2次
コイル15bを巻回したアンテナ13を用いて、1次コ
イル15aの両端をフランジ40a及び41aに接続す
るようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、低圧
導体部の一部にスロット構造部を設けて、該スロット構
造部で生じる共振電流をアンテナコイルを通して検出す
るようにしたので、部分放電により生じた電磁波を高感
度で検出することができる。
【0052】また本発明においては、アンテナコイルを
高周波磁性体に巻回された1次コイル及び2次コイルに
より構成して、該1次コイルの両端をスロット構造部の
長手方向のほぼ中央部でスロット構造部の相対する2辺
に接続することにより、スロット構造部の共振電流を直
接アンテナコイルの1次コイルに流入させて高周波磁性
体を励磁するようにしたため、アンテナコイルから大き
な検出出力を得ることができ、部分放電を高感度で検出
することができる。
【0053】更に本発明によれば、アンテナコイルの1
次コイル及び2次コイルの巻数を調整することにより、
アンテナコイルと出力ケーブルとの間のインピーダンス
の整合状態を容易に調整することができる利点がある。
【0054】また請求項2以下に記載した発明によれ
ば、高周波電流に対して高インピーダンスを呈する高周
波阻止部の両端に生じる電位差により励振されて高周波
を放射する高周波放射部を設けて、該高周波放射部から
放射される電磁波を低圧導体部側に設けたスロット構造
部を通して検出するようにしたので、部分放電による電
磁波を高感度で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施例の要部を示した縦断面
図である。(B)は(A)の要部の上面図である。
【図2】本発明の実施例で設けるスロット構造部の作用
を説明するための説明図である。
【図3】図1の実施例の要部を示す上面図である。
【図4】本発明の他の実施例の要部の上面図である。
【図5】(A)は図4の実施例の要部の正面縦断面図で
ある。(B)は(A)の要部の右側面図である。
【図6】本発明の更に他の実施例の要部の正面縦断面図
である。
【図7】図6の実施例の要部の横断面図である。
【図8】本発明の更に他の実施例の要部の構成を一部切
り欠いて示した斜視図である。
【図9】本発明の更に他の実施例の要部の構成を示した
斜視図である。
【図10】本発明の実施例において低圧導体側に設けら
れるスロット構造部からの検出信号の取出方の変形例を
示した斜視図である。
【図11】本発明の更に他の実施例の要部を示した縦断
面図である。
【図12】本発明の更に他の実施例の要部を示した縦断
面図である。
【図13】本発明の実施例において低圧導体側に設けら
れるスロット構造部からの検出信号の取出方の他の変形
例を示した上面図である。
【図14】(A)は本発明の更に他の実施例の要部を示
した横断面図である。(B)は(A)の実施例の要部の
斜視図である。
【図15】本発明の更に他の実施例の要部を示した横断
面図である。
【図16】本発明の更に他の実施例の要部を示した横断
面図である。
【図17】(A)は本発明の更に他の実施例の要部を示
した縦断面図である。(B)は(A)の要部の上面図で
ある。
【図18】(A)は本発明の更に他の実施例の要部を示
した縦断面図である。(B)は(A)の要部の上面図で
ある。
【図19】アンテナと出力ケーブルとの間のインピーダ
ンスの整合がとれていない場合の検出出力の周波数分布
を示した線図である。
【図20】アンテナと出力ケーブルとの間のインピーダ
ンスの整合がとれている場合の検出出力の周波数分布を
示した線図である。
【図21】従来の部分放電検出装置の構成を示した構成
図である。
【符号の説明】
10 電力機器の容器 11 主回路導体 12 スロット 13 アンテナ 14,14´ フェライトコア 15 アンテナコイル 15a 1次コイル 15b 2次コイル 17 出力ケーブル 21 フェライトコア 22 高周波阻止部 25,25´ スロット 27,28 ループアンテナ 34 電力機器の構造上その一部に構成されたスロット
構造部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 31/12 H01Q 13/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力機器の内部で発生した部分放電を検
    出する部分放電検出装置において、 電力機器の低圧導体部に形成されたスロット構造部と、 前記スロット構造部の近傍に配置されたアンテナコイル
    とを具備し、 前記アンテナコイルは高周波用磁性体に巻回された1次
    コイルと2次コイルとからなっていて、該1次コイルの
    両端が前記スロット構造部の長手方向のほぼ中央部で該
    スロット構造部の相対する2辺に接続されている ことを
    特徴とする電力機器の部分放電検出装置。
  2. 【請求項2】 電力機器の内部で発生した部分放電を検
    出する部分放電検出装置において、 電力機器の高圧導体部に形成されて高周波電流に対して
    高インピーダンスを呈する高周波阻止部と、 前記高周波阻止部の両端に生じる電位差により励振され
    て高周波数の電磁波を放射する高周波放射部と、 前記電力機器の低圧導体部に設けられたスロット構造部
    とを具備し、 前記スロット構造部を通して検出出力を得ることを特徴
    とする電力機器の部分放電検出装置。
  3. 【請求項3】 前記高周波放射部は前記高圧導体部の一
    部に形成されたスロットからなっていて、該スロットの
    相対する2つの長辺部のほぼ中央部間に前記高周波阻止
    部の両端に生じる電位差が印加されている請求項2に記
    載の電力機器の部分放電検出装置。
  4. 【請求項4】 前記高周波放射部は、前記高圧導体部の
    近傍に配置された高周波放射部構成用磁性体と該磁性体
    に巻回された高周波放射部構成用コイルとからなってい
    て、該コイルの両端に前記高周波阻止部の両端に生じる
    電位差が印加されていることを特徴とする請求項2に記
    載の電力機器の部分放電検出装置。
  5. 【請求項5】 前記スロット構造部付近にアンテナコイ
    ルが配置されている請求項2または3または4のいずれ
    かに記載の電力機器の部分放電検出装置。
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