JP2952552B2 - 超電導機器用電流リード - Google Patents

超電導機器用電流リード

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JP2952552B2
JP2952552B2 JP6104385A JP10438594A JP2952552B2 JP 2952552 B2 JP2952552 B2 JP 2952552B2 JP 6104385 A JP6104385 A JP 6104385A JP 10438594 A JP10438594 A JP 10438594A JP 2952552 B2 JP2952552 B2 JP 2952552B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導機器用電流リード
にかかるもので、とくにクライオスタット容器などの断
熱容器内で極低温に保持された超電導コイル装置などの
超電導機器に外部電源装置から電流を供給するための超
電導機器用電流リードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、常温環境下に置かれた励磁用
電源(外部電源装置)から、クライオスタット容器内の
液化ヘリウム(液体ヘリウム)中に浸責冷却された超電
導機器へ電流を供給するための手段として、各種の電流
リードを用いている。
【0003】超電導機器においては、外部からの熱伝導
や輻射、および電流リードからの侵入熱により高価な液
体ヘリウムが蒸発してしまうという問題がある。通常の
超電導機器においては、電流リードからの侵入熱が侵入
熱全体の大半を占めていることは周知の通りである。
【0004】当該電流リードとしては、各種の材料から
これを選択することが可能であるが、まず銅材料を用い
た従来の電流リードを図5にもとづき概説する。図5
は、従来の銅製電流リードを用いた超電導機器たとえば
超電導コイル装置1の概略断面図であって、超電導コイ
ル装置1は、超電導コイル2と、液体ヘリウム容器であ
るコイル容器3と、このコイル容器3内の冷媒4(たと
えば液体ヘリウム)と、断熱真空容器としたクライオス
タット容器5と、銅材からなるガス冷却型の電流リード
6と、外部電源装置7と、電源側接続線8と、電流リー
ド6を被覆している蒸発管9とを有する。
【0005】上記電流リード6および電源側接続線8に
より、超電導コイル2を外部電源装置7に電気的に接続
するものであるが、超電導コイル側端子10から常温側
端子11に向かって蒸発上昇するヘリウムガス12によ
り電流リード6を冷却し、外部からの侵入熱および通電
時のジュール熱がこの電流リード6を介してコイル容器
3内に侵入することを抑制しようとしている。
【0006】しかしながら、上述のように、超電導コイ
ル2部分への侵入熱の大半は電流リード6の部分におけ
る侵入熱であって、この電流リード6では液体ヘリウム
4の消耗が激しいとともに、この侵入熱を低減すること
は困難である。
【0007】しかして、当該電流リード6の全体あるい
は一部を、熱伝導度の低い高温超電導体たとえば酸化物
高温超電導体により製作することによって、この部分を
通した外部からの熱侵入量、および同部分におけるジュ
ール熱発生量を低く抑えることができる。たとえば、液
化窒素(液体窒素)温度(77K)以上の臨界温度を有
する高温超電導材料を用いて電流リードを構成する方法
が考えられている。なお、酸化物高温超電導体として
は、ビスマス(Bi)系、イットリウム(Y)系、タリ
ウム(Tl)系、ランタン(La)系、BPBO系など
のものがある。
【0008】図6は、こうした液体窒素温度(77K)
以上の臨界温度を有する高温超電導材料を採用した電流
リードを用いた他の超電導コイル装置13の概略断面図
である。超電導コイル装置13は、図5にもとづいて概
説した銅材からなるガス冷却型の電流リード6およびこ
の電流リード6を被覆している蒸発管9に代えて、銅材
などによる金属製電流リード本体14およびこの金属製
電流リード本体14に中間接続部15において接続して
いる高温超電導体電流リード本体16から構成した電流
リード17と、窒素ガス蒸発管18と、ステンレスなど
から構成するとともに液体窒素19を収容した液体窒素
容器20と、ヘリウムガス蒸発管21と、を設けてあ
る。
【0009】すなわち、常温側端子11から液体窒素容
器20までのリード部分には金属製電流リード本体14
を採用し、液体窒素容器20から超電導コイル側端子1
0までのリード部分には高温超電導体電流リード本体1
6を採用している。
【0010】こうした構成の超電導コイル装置13にお
いては、高温超電導体電流リード本体16の部分はヘリ
ウムガス12により冷却されるとともに、中間接続部1
5側の端部が液体窒素19により温度77Kに保たれる
ので、高温超電導体電流リード本体16は超電導状態に
維持されてこの高温超電導体電流リード本体16の部分
においてはジュール熱は発生しない。
【0011】また、金属製電流リード本体14の部分
は、中間接続部15から常温側端子11に向かって蒸発
上昇する窒素ガス22により冷却され、外部からの侵入
熱および通電時のジュール熱がこの銅材による金属製電
流リード本体14を介して高温超電導体電流リード本体
16さらにはコイル容器3内に侵入することを抑制しよ
うとしている。
【0012】したがって、金属製電流リード本体14、
中間接続部15および高温超電導体電流リード本体16
の電流リード17からコイル容器3内に侵入する熱は熱
伝導分のみとなる。
【0013】一方、高温超電導体電流リード本体16は
セラミックス製のものが多く、したがって、その熱伝導
率は銅材などと比較してきわめて小さいもので、金属製
電流リード本体14、中間接続部15および高温超電導
体電流リード本体16の電流リード17からコイル容器
3への侵入熱は、図5のように銅材を用いたガス冷却型
の電流リード6の場合に比較してきわめて小さくなる。
【0014】しかしながら、こうした構成の電流リード
17によっても依然として、コイル容器3から蒸発して
くるヘリウムガス12と、液体窒素容器20内に充満し
た液体窒素19と、その窒素ガス22とによって電流リ
ード17を冷却しているので、液体ヘリウム4および液
体窒素19という冷媒の煩雑な補給は避けられないとと
もに、複雑な構造となることも避けられない。
【0015】とくに電流リード17の中間部に設ける液
体窒素容器20は、クライオスタット容器5およびヘリ
ウムガス12流路などに対して真空気密を保った圧力容
器とする必要があるので、配管などの装置構造の複雑
化、および品質試験などの煩雑化を避けることができな
い等の問題がある。
【0016】さらに、こうした構成の電流リード17の
長さは高温超電導体材料を用いない場合と比較しても特
別小さくなるものではないため、超電導コイル2を含む
超電導コイル装置13全体の高さは電流リード17の分
だけ高くなってしまい、その設置場所などに制約がある
という問題がある。
【0017】上述のような諸問題を解消する方法とし
て、本出願人が提案した電流リード装置(「超電導装
置」、特願平5−76170号)について図7にもとづ
き概説する。図7は、超電導コイル装置30の断面図で
あり、超電導コイル装置30は、クライオスタット容器
31と、このクライオスタット容器31に収容した冷媒
4と、真空容器32と、多段冷却ステージ式の小型冷凍
機たとえばGM冷凍機(ギフォード・マクマフォン冷凍
機)33と、を有する。
【0018】外部電源装置7を、電源側接続線8および
常温側端子11から、銅材などによる金属製電流リード
本体34、高温超電導体電流リード本体35、超電導コ
イル側端子36、および超電導線材37を介して超電導
コイル2に接続してある。
【0019】GM冷凍機33は、これを真空容器32の
頭部の蓋部材38に固定し、その第一段冷却ステージ3
3Aを第1のセラミックス板39を介して電気的絶縁を
保ったまま金属製電流リード本体34に熱的に接続させ
てこれを冷却する。
【0020】GM冷凍機33の第二段冷却ステージ33
Bを第2のセラミックス板40を介して電気的絶縁を保
ったまま高温超電導体電流リード本体35に熱的に接続
させてこれを冷却する。第1のセラミックス板39およ
び第2のセラミックス板40は、たとえば窒化アルミニ
ウムなど、低温における熱伝導率が高く、かつ電気絶縁
性が良好な材料によりこれを構成する。
【0021】真空容器32、GM冷凍機33、金属製電
流リード本体34、高温超電導体電流リード本体35、
超電導コイル側端子36、第1のセラミックス板39お
よび第2のセラミックス板40により電流リード41を
構成してある。
【0022】上記真空容器32は、その容器常温側端部
32Aを常温側端子11(温度約300K)に位置さ
せ、高温側容器中間部32BをGM冷凍機33の第一段
冷却ステージ33A(温度約70K)に熱的に接触さ
せ、かつ容器底部32CをGM冷凍機33の第二段冷却
ステージ33B(温度約4〜20K)に熱的に接触させ
てある。
【0023】こうした構成の超電導コイル装置30にお
いては、高温超電導体電流リード本体35がGM冷凍機
33により冷却されるとともに、真空容器32内に納め
られている構造であるため、常温側端子11ないし容器
常温側端部32Aの温度は300K、高温側容器中間部
32Bの部分の温度は70K、容器底部32Cないし超
電導コイル側端子36の部分の温度が4〜20Kとな
り、図5の超電導コイル装置1および図6の超電導コイ
ル装置13に比較して、液体ヘリウム4への侵入熱が大
幅に低減される。
【0024】しかしながら、この形の超電導コイル装置
30にも以下に述べるような欠点や短所があることが分
かってきた。第一に、冷凍機に関する現状の技術では、
GM冷凍機33の第二段冷却ステージ33Bの温度が液
体ヘリウム4の温度(4.2K)レベルのときには冷却
能力が低く、図7にもとづき説明したような構成におけ
る侵入熱量のもとでは、第二段冷却ステージ33Bの温
度を実際に10K以下に冷却することは困難であると考
えられる。
【0025】したがって、温度が10K以上の超電導コ
イル側端子36から液体ヘリウム4中の超電導コイル2
までの間を熱伝導率の高い超電導線材37によって接続
するような構成では、10K〜4Kまでの温度勾配のた
め、超電導コイル2への侵入熱を十分低い値とすること
は困難であるという問題がある。
【0026】第二に、真空容器32の容器常温側端部3
2AをGM冷凍機33の第一段冷却ステージ33Aに熱
的に接触させている点に問題がある。すなわちこの熱的
な接触構造は、室温部から真空容器32を通して侵入す
る熱を第一段冷却ステージ33Aで取り去って第二段冷
却ステージ33Bには伝えないようにするためのもので
あるが、このことが逆に第一段冷却ステージ33Aに対
して熱負荷が発生することになる。第一段冷却ステージ
33Aには、このほかに室温から電流を供給している金
属製電流リード本体34による熱負荷も加わる。
【0027】第一段冷却ステージ33Aにおける熱負荷
および冷凍能力の試算を行うと、温度70Kにおいて冷
凍能力60W(すなわち、温度が70Kになったとき第
一段冷却ステージ33Aにおいて60Wの熱を加えても
この温度70Kを維持することができる冷凍能力であ
り、無負荷の状態では温度40Kを維持することができ
る冷凍能力)に対して、通電容量500Aの金属製電流
リード本体34についてその一対からの侵入熱は約44
Wで、真空容器32からの侵入熱による熱負荷は約12
Wである。
【0028】ここで電流容量を増加しようとした場合、
第一段冷却ステージ33Aにおいては、60−(44+
12)=4Wの余裕があるだけであるため、真空容器3
2からの侵入熱をなくし、その分の熱負荷を金属製電流
リード本体34に分配しなければ電流容量の増加を実現
することはできない。すなわち、この超電導コイル装置
30のような構成では、通電可能な電流容量を制限して
しまっているという問題が発生するのである。
【0029】本出願人が提案した他の電流リード装置
(「高温超電導電流リード」、特願平5−299134
号)について図8にもとづき概説する。図8は、超電導
コイル装置50の断面図であり、その高温超電導体電流
リード51は、GM冷凍機33と、銅材などによる金属
製電流リード本体52と、中間接続部53と、高温超電
導体電流リード本体54と、低温側接続部55と、第一
段サーマルアンカー部材56と、第二段サーマルアンカ
ー部材57と、アンカー側超電導線材58と、酸化物超
電導体などによる超電導体電流リード59と、コイル側
超電導線材60と、これらを外周から被覆する断熱材容
器61と、からこれを構成する。
【0030】断熱材容器61は、たとえば発泡スチロー
ル材などを採用し、その長さ方向(図中上下方向)にふ
たつ割りとして左右に分解可能とするとともに、その底
部には開口部62を形成し、内部空間63に蒸発ヘリウ
ムガス12が侵入可能とするが、この内部空間63内で
の対流は困難なようにしてある。
【0031】断熱材容器61は、その底部をクライオス
タット容器21内の冷媒4の液面より下方に配置してあ
る。
【0032】こうした構成の超電導コイル装置50にお
いては、高温超電導体電流リード51により液体ヘリウ
ム4への侵入熱量を大幅に低減することができるが、G
M冷凍機33の第一段冷却ステージ33Aが内部空間6
3の充満ヘリウムガス12中にあるため、ヘリウムガス
12を介して室温部から熱が侵入してくるので、第一段
冷却ステージ33Aへの熱負荷が大きい。
【0033】したがって、金属製電流リード本体52に
よる熱負荷を減少させる必要があり、図7に示した電流
リード41の場合と同様に、電流容量の増加が不可能と
なってしまうという問題がある。
【0034】また、超電導体電流リード59は機械的強
度が低いために、コイル側超電導線材60が接続されて
いるその端部に外力が加わると破損してしまう可能性が
あるという問題がある。
【0035】従来の電流リード6、17、41、51は
いずれも、超電導コイル2などの超電導機器を極低温に
維持するために、電流リード6、17、41、51およ
び真空容器32などを介した侵入熱を低減させることに
より液体ヘリウム4の消耗を効果的に抑制することが困
難であるという問題がある。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、低温のガスや液体な
どによって冷却することなく、GM冷凍機など小型の冷
凍機を用いて単純な構造で、外部から極低温容器(クラ
イオスタット容器)内への侵入熱を大幅に低減し、高価
な液体ヘリウムなどの冷媒の蒸発量を削減することがで
きるようにした超電導機器用電流リードを提供すること
を課題とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、GM
冷凍機の第二段冷却ステージのさらに低温側(超電導機
器側)に低温端子部を追加し、この低温端子部の温度を
4K付近とするように冷却可能とすることにより超電導
機器との間に温度勾配をできるだけ少なくするようにす
ることに着目したもので、クライオスタット容器内にお
いて冷媒に浸漬した超電導機器と、クライオスタット容
器の外部に配置した外部電源装置とを電気的に接続する
ための超電導機器用電流リードであって、上記超電導機
器と上記外部電源装置との間に配置した冷凍機と、上記
外部電源装置に接続するとともにこの冷凍機の第一段冷
却ステージに熱的に接触させた金属製電流リード本体
と、この金属製電流リード本体に直列に接続するととも
に上記冷凍機の第二段冷却ステージに熱的に接触させた
高温超電導体電流リード本体と、この高温超電導体電流
リード本体と上記超電導機器との間に直列に接続する超
電導機器側端子と、上記金属製電流リード本体および上
記高温超電導体電流リード本体、ならびに上記冷凍機の
少なくとも第一段冷却ステージおよび第二段冷却ステー
ジを覆うとともに上記クライオスタット容器内に設けた
真空容器と、を有するとともに、この真空容器の側壁の
低温側容器中間部を上記冷凍機の第二段冷却ステージに
熱的に接触させ、この低温側容器中間部より高温側の高
温側容器中間部は、これを上記冷凍機の第一段冷却ステ
ージに熱的に接触させずに容器非接触部とし、かつ上記
真空容器の容器底部は、これを上記超電導機器と同一温
度としたことを特徴とする超電導機器用電流リードであ
る。
【0038】上記真空容器の容器底部を、上記超電導機
器を浸漬する上記冷媒に浸漬し、あるいは接触させるこ
とができる。
【0039】上記超電導機器側端子は、これを上記真空
容器の上記容器底部に設けるとともに上記超電導機器と
同一温度とすることができる。
【0040】上記真空容器の容器底部と、上記超電導機
器を浸漬する上記冷媒との間に、冷却伝熱部材を設ける
ことができる。
【0041】上記金属製電流リード本体は、上記クライ
オスタット容器の常温側端子から上記冷凍機の第一段冷
却ステージまでを結ぶようにすることができる。
【0042】上記高温超電導体電流リード本体は、上記
冷凍機の第一段冷却ステージから上記超電導機器側端子
までを結ぶようにすることができる。
【0043】上記高温超電導体電流リード本体は、その
中間部を上記冷凍機の第二段冷却ステージに熱的に接触
させることができる。
【0044】上記高温超電導体電流リード本体は、これ
を高温側および低温側において一対とするとともに、こ
の高温側の高温超電導体電流リード本体を上記冷凍機の
第一段冷却ステージと第二段冷却ステージとの間に設
け、かつ低温側の高温超電導体電流リード本体を上記冷
凍機の第二段冷却ステージと上記超電導機器側端子との
間に設けることができる。
【0045】上記真空容器の上記容器底部は、これを上
記超電導機器の容器に接続することができる。
【0046】当該超電導機器用電流リードは、これを上
記超電導機器に対して、鉛直方向上部に、あるいは上記
超電導機器に対して、水平方向に並べて配置することが
できる。
【0047】上記高温超電導体電流リード本体は、これ
を鉛直方向あるいは水平方向に配置することができる。
【0048】上記真空容器の低温側容器中間部の温度を
約15Kとすることができる。上記真空容器の容器底部
の温度を約4Kとすることができる。
【0049】
【作用】本発明による超電導機器用電流リードにおいて
は、真空容器の側壁の高温側容器中間部を冷凍機の第一
段冷却ステージに熱的に接触させずに容器非接触部と
し、第一段冷却ステージには金属製電流リード本体のみ
を熱的に接触させることにより、第一段冷却ステージの
冷却能力をすべて金属製電流リード本体の冷却に使うこ
とができるので、この金属製電流リード本体の通電容量
を大きくしてもその温度を高温超電導体電流リード本体
の臨界温度以下(たとえば70K)にすることができ
る。
【0050】また、冷凍機の第二段冷却ステージには高
温超電導体電流リード本体を熱的に接触させ、さらに真
空容器の側壁の容器常温側端部から容器非接触部を介し
て低温側容器中間部において上記第二段冷却ステージに
熱的に接触する。冷凍機の第二段冷却ステージへの侵入
熱のほとんどがこの真空容器の側壁からの侵入熱であ
り、この侵入熱により第二段冷却ステージの温度は15
Kレベルとなる。
【0051】さらに、高温超電導体電流リード本体と超
電導機器との間に超電導機器側端子を接続するととも
に、真空容器の容器底部をGM冷凍機の第二段冷却ステ
ージのさらに低温側における低温端子部として超電導機
器と同一温度(温度4K)としたので、高温超電導体電
流リード本体ないし超電導機器側端子から超電導機器へ
の温度勾配を理想的にはゼロとすることができ、超電導
機器への侵入熱を抑制することが可能となり、液体ヘリ
ウムの消耗を押さえることができる。
【0052】
【実施例】つぎに本発明の第1の実施例による超電導機
器用電流リードを図面にもとづき説明する。ただし、図
5ないし図8と同様の部分には同一符号を付し、その詳
述はこれを省略する。
【0053】図1は、超電導コイル装置70の断面図で
あり、その超電導機器用電流リード71は、GM冷凍機
33と、銅材などによる金属製電流リード本体34と、
高温側接続部72と、第1の高温超電導体電流リード本
体35と、中間接続部73と、第2の高温超電導体電流
リード本体74と、低温側接続部75と、超電導コイル
側端子36と、超電導線材37と、冷却伝熱部材76
と、からこれを構成する。なお、正極側および負極側が
あるので、対応部分には同一符号を付し、その一方につ
いてのみ説明する。
【0054】高温側接続部72は、第1のセラミックス
板39を介してGM冷凍機33の第一段冷却ステージ3
3Aに電気的絶縁を保ったまま熱的に接続させてこれを
冷却する。中間接続部73は、第2のセラミックス板4
0を介してGM冷凍機33の第二段冷却ステージ33B
に電気的絶縁を保ったまま熱的に接続させてこれを冷却
する。
【0055】なお、真空容器32の前記高温側容器中間
部32B(図7)に相当する部分はGM冷凍機33の第
一段冷却ステージ33Aに熱的に接触させることなく、
ここを容器非接触部32Dとしてある。
【0056】真空容器32の低温側容器中間部32Eを
GM冷凍機33の第二段冷却ステージ33Bに熱的に接
触させる。
【0057】これらの熱接触においては、電流リード部
分(金属製電流リード本体34、第1の高温超電導体電
流リード本体35および第2の高温超電導体電流リード
本体74など)の熱接触とは異なり、電気的絶縁の必要
はないが、真空気密を取る必要がある。この構成として
は、第二段冷却ステージ33Bと真空容器32とを溶接
する構成や、金属製のOリングなどを挿入して締め付け
る構成などがあるが、真空気密が保たれ、かつ熱的接触
が実現されればその他の構成であっても構わない。
【0058】真空容器32の前記容器底部32C(図
7)に相当する容器底部32Fは、これを低温端子部と
して、第3のセラミックス板77を介して低温側接続部
75に熱的に接触させるとともに、冷却伝熱部材76を
介して液体ヘリウム4と熱的に接触させてある。したが
って、容器底部32Fは超電導コイル2と同一の温度と
なり、この間における温度勾配をきわめて小さくするこ
とができる。
【0059】ただし、真空容器32の側壁を構成する材
料は、熱伝導率の低いステンレス鋼や繊維強化樹脂材料
(FRP)などを用いることによって、低温側容器中間
部32Eへの熱侵入を低減させる必要がある。また、低
温側容器中間部32Eへの侵入熱を低減する構成として
は、薄肉のステンレス鋼などの材料から構成するととも
に、ベローズ型をした真空容器32側壁を使用すること
により熱侵入経路を物理的に長くする構成などが有効で
ある。
【0060】第1の高温超電導体電流リード本体35お
よび第2の高温超電導体電流リード本体74は、たとえ
ばBi系2223相焼結体などの酸化物高温超電導体な
どからこれを構成する。
【0061】銅材などによる金属製電流リード本体34
の長さおよび断面積は、熱伝導にもとづく侵入熱および
ジュール熱にもとづく侵入熱の合計が最小となるように
これを設計することができる。なお、たとえば本出願人
による「超電導コイル装置の電流リード」(特願平5−
41761号)などのように、金属製電流リード部の一
部に高温超電導線材を並列に接続することにより金属製
電流リード部からの侵入熱を低減することができる。
【0062】第2の高温超電導体電流リード本体74
は、使用される温度域が4〜15Kであり、第1の高温
超電導体電流リード本体35の使用温度域15〜70K
より低いので、臨界電流密度が第1の高温超電導体電流
リード本体35より大きくなるため、通電に必要な断面
積は第1の高温超電導体電流リード本体35より小さく
なる。したがって、第2の高温超電導体電流リード本体
74が第1の高温超電導体電流リード本体35と同じ材
料である場合には、その断面積を第1の高温超電導体電
流リード本体35のものより小さくすることができる。
【0063】なお本実施例では、第1の高温超電導体電
流リード本体35および第2の高温超電導体電流リード
本体74を直列に接続した構成となっているが、これら
を1本の高温超電導体電流リード本体に置き換えること
もできる。この場合に、その高温側端部をGM冷凍機3
3の第一段冷却ステージ33Aに、その中間部を第二段
冷却ステージ33Bに、そして低温側端部を超電導コイ
ル側端子36にそれぞれ接続する。
【0064】また、上記1本の高温超電導体電流リード
本体については、第二段冷却ステージ33Bと超電導コ
イル側端子36との間を結ぶ部分の断面積を、第一段冷
却ステージ33Aと第二段冷却ステージ33Bとを結ぶ
部分の断面積より小さくなるような形状とすることがで
きる。
【0065】超電導コイル側端子36は、銅などの電気
伝導度の高い金属材料でこれを構成し、その形状とくに
その断面積および長さは通電時のジュール発熱をできる
だけ小さくするように決定する。また、超電導コイル側
端子36部分にNbTi超電導線材や銀シースBi系超
電導線材など(図示せず)を並列に接続することができ
る。
【0066】真空容器32の容器底部32Fを液体ヘリ
ウム4に直接漬けることによって(図1中仮想線による
液面を参照)、あるいはこうした直接的な浸漬構成とと
もに容器底部32Fに前記冷却伝熱部材76を取り付け
ることにより、超電導コイル2を冷却する液体ヘリウム
4により容器底部32Fを冷却する。
【0067】冷却伝熱部材76は、銅や銀などの良熱伝
導材料によりこれを構成し、その一方の端部を液体ヘリ
ウム4に浸漬し、その他法の端部を容器底部32Fに熱
的に接触させる。したがって、液体ヘリウム4が蒸発に
より減少しても、残存する液体ヘリウム4と容器底部3
2Fとの熱的接触状態を維持することができる。
【0068】なお、超電導コイル側端子36が液体ヘリ
ウム4などの冷媒によって直接冷却されない場合には、
超電導線材37を銅などの良導体製の熱伝導部材と超電
導線材との複合体とし、この超電導線材37により超電
導コイル側端子36と超電導コイル2との間を接続す
る。
【0069】こうした構成の超電導機器用電流リード7
1を用いた超電導コイル装置70において、GM冷凍機
33の仕様、真空容器32側壁の材質や形状、各電流リ
ード部分の仕様(定格通電電流値など)その他によって
異なるが、GM冷凍機を用いて電流値400Aクラスの
超電導機器用電流リード71を作った場合、第一段冷却
ステージ33Aの温度を第1の高温超電導体電流リード
本体35の臨界温度以下のたとえば70K、第二段冷却
ステージ33Bを15K程度とすることができ、超電導
コイル側端子36は容器底部32Fとともに液体ヘリウ
ム4によって冷却され、温度4K近くにまで冷却され
る。
【0070】したがって、第1の高温超電導体電流リー
ド本体35の両端部の温度は、それぞれ第一段冷却ステ
ージ33Aおよび第二段冷却ステージ33Bと同程度と
なるのでともに臨界温度温度以下となり、第1の高温超
電導体電流リード本体35は超電導状態となる。
【0071】また、第2の高温超電導体電流リード本体
74の両端部の温度は、それぞれ第二段冷却ステージ3
3Bおよび超電導コイル側端子36と同程度の温度(7
〜4K)になるのでともに臨界温度以下となり、第2の
高温超電導体電流リード本体74も超電導状態となる。
【0072】同様にして、真空容器32もGM冷凍機3
3により冷却されるので、その温度も容器常温側端部3
2Aから徐々に低くなり、第二段冷却ステージ33Bと
熱的に接触させた低温側容器中間部32Eにおいて第二
段冷却ステージ33Bと同じ温度(15K)になる。
【0073】ところで、超電導コイル側端子36への侵
入熱量は、ふたつの経路を通した熱伝導と、通電時の端
子部におけるジュール発熱とによって決定される。すな
わち第一の熱伝導経路は、第2の高温超電導体電流リー
ド本体74を通してのもので、温度約15Kのレベルの
第2の高温超電導体電流リード本体74の中間接続部7
3から温度4Kレベルにある低温側接続部75への熱伝
導経路である。
【0074】第2の高温超電導体電流リード本体74と
して、断面積S=0.5cm2、長さL=5.0cmの
Bi系2223相焼結体を用いた場合の侵入熱量の概算
を以下に示す。図2は、Bi系2223相焼結体および
ステンレス鋼に関する熱伝導率の積分値の実測値を示す
グラフである(ステンレス鋼についての出典は低温工学
ハンドブック;低温工学協会編、P583であり、Bi
系2223相焼結体については本出願人による実測値で
ある)。このグラフを用いて、上記寸法の第2の高温超
電導体電流リード本体74の正負極2本分の温度15K
から4Kまでの侵入熱量Q1を計算すると、侵入熱量Q
1=(2S/L)・(熱伝導率の積分値)であり、Bi
系2223相焼結体について温度15Kから4Kまでの
熱伝導率の積分値はグラフから約5×10-2であるか
ら、Q1=(2×0.5/5)×5×10-2=約10m
Wとなる。
【0075】第二の熱伝導経路は、真空容器32の低温
側容器中間部32Eから容器底部32Fまでの熱伝導経
路である。低温側容器中間部32Eは、上述のように温
度15Kであり、容器底部32Fは約4Kである。
【0076】真空容器32を肉厚0.08cm、内径1
5.0cm、長さ9.5cm、したがって断面積3.8
cm2のステンレス鋼製の筒体から形成した場合の侵入
熱量Q2は、上記Q1の場合と同様に図2に示すグラフ
から熱伝導率の積分値のデータを用いて計算すると、ス
テンレス鋼について温度15Kから4Kまでの熱伝導率
の積分値はグラフから約8×10-2であるから、Q2=
(3.8/9.5)×8×10-2=約32mWとなる。
【0077】したがって、第2の高温超電導体電流リー
ド本体74および真空容器32を介した熱伝導による超
電導コイル側端子36への侵入熱量の合計は、約42m
W(10+32)となる。
【0078】一方、上記通電時のジュール発熱について
は、超電導コイル側端子36として超電導線材およびこ
れを囲む良導体材料を並列化することにより、接続部分
の抵抗によるものだけにすることができ、50mW程度
にすることができる。
【0079】したがって、第2の高温超電導体電流リー
ド本体74および真空容器32から超電導コイル側端子
36への侵入熱量の総合計は、42+50=92mWと
なる。
【0080】さて、従来型のガス冷却型の銅製電流リー
ド6(図5を参照)の侵入熱量は電流1000Aあた
り、1Wになるといわれており、400Aクラスの電流
リード一対では0.8Wとなるので、本発明による超電
導機器用電流リード71はその約9分の1の侵入熱量
(92mW)になることが分かる。
【0081】なお、超電導機器用電流リード71におい
ては、超電導コイル2との間を接続する超電導線材37
を取り付ける端子(超電導コイル側端子36)に外力が
加わっても、酸化物超電導体製の第2の高温超電導体電
流リード本体74には力が加わらないので、機械的強度
が低い酸化物超電導体を用いた場合でもその破損の心配
がない。
【0082】つぎに本発明においては、上述した第1の
実施例の場合のように、高温超電導体電流リード本体3
5、74を鉛直方向に配置して、超電導コイル2などの
超電導機器に対して超電導機器用電流リード71を鉛直
方向上部に配置することもできるが、たとえば図3およ
び図4に示すように、超電導コイル2に対して真空容器
32を水平方向に並べて配置することにより容器底部3
2Fを液体ヘリウム4の容器の側壁や底部に取り付けた
構造とすることができる。
【0083】すなわち図3は、本発明の第2の実施例に
よる超電導機器用電流リード81を用いた超電導コイル
装置80の断面図であって、この超電導コイル装置80
は、クライオスタット容器31内に真空容器32および
コイル容器3を互いに左右横位置に置いたもので、コイ
ル容器3の側壁から超電導コイル側端子36をコイル容
器3内に突出させている。
【0084】超電導機器用電流リード81は、前記超電
導機器用電流リード71と事実上基本的構造は同様であ
るが、前記高温超電導体電流リード本体35、73を水
平方向に配置するとともに、冷却伝熱部材76を設けず
に、真空容器32の容器底部32Fをコイル容器3の液
体ヘリウム4に熱的に接触させてある。
【0085】こうした構成の超電導機器用電流リード8
1を用いた超電導コイル装置80においては、真空容器
32の容器底部32Fをコイル容器3の液体ヘリウム4
に熱的にかつ直接に接触させてあるため、この容器底部
32Fを超電導コイル2と同一温度に維持することが比
較的容易である。
【0086】図4は、他の構成の超電導コイル装置90
の断面図であって、この超電導コイル装置90において
は、上記超電導機器用電流リード81を縦方向に用いる
とともに、真空容器32をコイル容器3の横でかつ液体
ヘリウム4の液面より下方において容器底部32Fを液
体ヘリウム4に熱的に接触させている。
【0087】すなわち、超電導コイル装置80と同様に
クライオスタット容器31内に真空容器32およびコイ
ル容器3を互いに左右横に置いたもので、コイル容器3
の底面部から超電導コイル側端子36をコイル容器3内
に突出させている。
【0088】こうした構成の超電導コイル装置90にお
いては、真空容器32の容器底部32Fをコイル容器3
の液体ヘリウム4の液面よりはるかに下方に位置させる
ことができるため、液体ヘリウム4の蒸発による消耗が
あっても、容器底部32Fを超電導コイル2と同一温度
に維持することが比較的容易である。
【0089】なお、本発明による高温超電導体電流リー
ドによって電流を供給される超電導機器としては、上述
のような液体ヘリウム内に浸漬冷却された超電導コイル
のほかに、冷凍機によって伝導冷却された超電導コイル
などもある。
【0090】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、GM冷凍
機の第一段冷却ステージおよび第二段冷却ステージによ
る冷却機能に加えて、第二段冷却ステージのさらに別段
に容器底部を形成し、この容器底部部分を液体ヘリウム
により直接あるいは超電導線材などにより間接的に温度
4K付近に冷却可能とするとともに、真空容器の容器非
接触部部分を形成することとしたので、高温超電導体電
流リードを通しての外部からの侵入熱を極力低減するこ
とができ、高価な液体ヘリウムの消耗を効率的に抑える
ことができる。
【0091】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による超電導機器用電流
リード71を用いた超電導コイル装置70の断面図であ
る。
【図2】同、Bi系2223相焼結体およびステンレス
鋼に関する熱伝導率の積分値の実測値を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の第2の実施例による超電導機器用電流
リード81を用いた超電導コイル装置80の断面図であ
る。
【図4】同、超電導機器用電流リード81を用いた他の
構成の超電導コイル装置90の断面図である。
【図5】従来の銅製電流リード6を用いた超電導機器た
とえば超電導コイル装置1の概略断面図である。
【図6】従来の液体窒素温度(77K)以上の臨界温度
を有する高温超電導材料を採用した電流リード17を用
いた他の超電導コイル装置13の概略断面図である。
【図7】従来の他の構成の超電導コイル装置30の断面
図である。
【図8】従来のさらに他の構成の超電導コイル装置50
の断面図である。
【符号の説明】
1 超電導コイル装置(超電導機器) 2 超電導コイル 3 コイル容器(液体ヘリウム容器) 4 液体ヘリウム(冷媒) 5 クライオスタット容器(断熱真空容器) 6 銅材からなるガス冷却型の電流リード 7 外部電源装置 8 電源側接続線 9 蒸発管 10 超電導コイル側端子 11 常温側端子 12 ヘリウムガス 13 超電導コイル装置 14 銅材などによる金属製電流リード本体 15 中間接続部 16 高温超電導体電流リード本体 17 電流リード 18 窒素ガス蒸発管 19 液体窒素 20 液体窒素容器 21 ヘリウムガス蒸発管 22 窒素ガス 30 超電導コイル装置 31 クライオスタット容器 32 真空容器 32A 真空容器32の容器常温側端部 32B 真空容器32の高温側容器中間部 32C 真空容器32の容器底部 32D 真空容器32の容器非接触部 32E 真空容器32の低温側容器中間部 32F 真空容器32の容器底部(低温端子部) 33 GM冷凍機(ギフォード・マクマホン冷凍機) 33A GM冷凍機33の第一段冷却ステージ 33B GM冷凍機33の第二段冷却ステージ 34 銅材などによる金属製電流リード本体 35 高温超電導体電流リード本体(第1の高温超電導
体電流リード本体) 36 超電導コイル側端子(超電導機器側端子) 37 超電導線材 38 蓋部材 39 第1のセラミックス板 40 第2のセラミックス板 41 電流リード 50 超電導コイル装置 51 高温超電導体電流リード 52 銅材などによる金属製電流リード本体 53 中間接続部 54 高温超電導体電流リード本体 55 低温側接続部 56 第一段サーマルアンカー部材 57 第二段サーマルアンカー部材 58 アンカー側超電導線材 59 酸化物超電導体などによる超電導体電流リード 60 コイル側超電導線材 61 断熱材容器 62 開口部 63 内部空間 70 超電導コイル装置(超電導機器) 71 超電導機器用電流リード 72 高温側接続部 73 中間接続部 74 第2の高温超電導体電流リード本体 75 低温側接続部 76 冷却伝熱部材 77 第3のセラミックス板 80 超電導コイル装置(超電導機器) 81 超電導機器用電流リード 90 超電導コイル装置(超電導機器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪井 時雄 神奈川県平塚市夕陽ケ丘63番30号 住友 重機械工業株式会社 平塚研究所内 (56)参考文献 特開 平6−268266(JP,A) 特開 平7−131079(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/04 ZAA H01F 6/00 ZAA H01F 6/06

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クライオスタット容器内において冷媒
    に浸漬した超電導機器と、クライオスタット容器の外部
    に配置した外部電源装置とを電気的に接続するための超
    電導機器用電流リードであって、 前記超電導機器と前記外部電源装置との間に配置した冷
    凍機と、 前記外部電源装置に接続するとともにこの冷凍機の第一
    段冷却ステージに熱的に接触させた金属製電流リード本
    体と、 この金属製電流リード本体に直列に接続するとともに前
    記冷凍機の第二段冷却ステージに熱的に接触させた高温
    超電導体電流リード本体と、 この高温超電導体電流リード本体と前記超電導機器との
    間に直列に接続する超電導機器側端子と、 前記金属製電流リード本体および前記高温超電導体電流
    リード本体、ならびに前記冷凍機の少なくとも第一段冷
    却ステージおよび第二段冷却ステージを覆うとともに前
    記クライオスタット容器内に設けた真空容器と、を有す
    るとともに、 この真空容器の側壁の低温側容器中間部を前記冷凍機の
    第二段冷却ステージに熱的に接触させ、 この低温側容器中間部より高温側の高温側容器中間部
    は、これを前記冷凍機の第一段冷却ステージに熱的に接
    触させずに容器非接触部とし、かつ前記真空容器の容器
    底部は、これを前記超電導機器と同一温度とすることを
    特徴とする超電導機器用電流リード。
  2. 【請求項2】 前記真空容器の容器底部を、前記超電
    導機器を浸漬する前記冷媒に浸漬したことを特徴とする
    請求項1記載の超電導機器用電流リード。
  3. 【請求項3】 前記真空容器の容器底部を、前記超電
    導機器を浸漬する前記冷媒に接触させたことを特徴とす
    る請求項1記載の超電導機器用電流リード。
  4. 【請求項4】 前記超電導機器側端子は、これを前記
    真空容器の前記容器底部に設けるとともに前記超電導機
    器と同一温度とすることを特徴とする請求項1記載の超
    電導機器用電流リード。
  5. 【請求項5】 前記真空容器の容器底部と、前記超電
    導機器を浸漬する前記冷媒との間に、冷却伝熱部材を設
    けたことを特徴とする請求項1記載の超電導機器用電流
    リード。
  6. 【請求項6】 前記金属製電流リード本体は、前記ク
    ライオスタット容器の常温側端子から前記冷凍機の第一
    段冷却ステージまでを結ぶことを特徴とする請求項1記
    載の超電導機器用電流リード。
  7. 【請求項7】 前記高温超電導体電流リード本体は、
    前記冷凍機の第一段冷却ステージから前記超電導機器側
    端子までを結ぶことを特徴とする請求項1記載の超電導
    機器用電流リード。
  8. 【請求項8】 前記高温超電導体電流リード本体は、
    その中間部を前記冷凍機の第二段冷却ステージに熱的に
    接触させたことを特徴とする請求項1記載の超電導機器
    用電流リード。
  9. 【請求項9】 前記高温超電導体電流リード本体は、
    これを高温側および低温側において一対とするととも
    に、 この高温側の高温超電導体電流リード本体を前記冷凍機
    の第一段冷却ステージと第二段冷却ステージとの間に設
    け、かつ低温側の高温超電導体電流リード本体を前記冷
    凍機の第二段冷却ステージと前記超電導機器側端子との
    間に設けたことを特徴とする請求項1記載の超電導機器
    用電流リード。
  10. 【請求項10】 前記真空容器の前記容器底部は、こ
    れを前記超電導機器の容器に接続したことを特徴とする
    請求項1記載の超電導機器用電流リード。
  11. 【請求項11】 前記超電導機器に対して、鉛直方向
    上部に配置したことを特徴とする請求項1記載の超電導
    機器用電流リード。
  12. 【請求項12】 前記超電導機器に対して、水平方向
    に並べて配置したことを特徴とする請求項1記載の超電
    導機器用電流リード。
  13. 【請求項13】 前記高温超電導体電流リード本体
    は、これを鉛直方向に配置したことを特徴とする請求項
    1記載の超電導機器用電流リード。
  14. 【請求項14】 前記高温超電導体電流リード本体
    は、これを水平方向に配置したことを特徴とする請求項
    1記載の超電導機器用電流リード。
  15. 【請求項15】 前記真空容器の低温側容器中間部の
    温度を約15Kとしたことを特徴とする請求項1記載の
    超電導機器用電流リード。
  16. 【請求項16】 前記真空容器の容器底部の温度を約
    4Kとしたことを特徴とする請求項1記載の超電導機器
    用電流リード。
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