JP2949109B1 - Sfn用アンテナシステム - Google Patents

Sfn用アンテナシステム

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JP2949109B1
JP2949109B1 JP10150321A JP15032198A JP2949109B1 JP 2949109 B1 JP2949109 B1 JP 2949109B1 JP 10150321 A JP10150321 A JP 10150321A JP 15032198 A JP15032198 A JP 15032198A JP 2949109 B1 JP2949109 B1 JP 2949109B1
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Abstract

【要約】 【課題】送受同一周波数で安定した放送波中継を行うこ
とができるディジタル放送ネットワークにおける放送波
中継システムを提供する。 【解決手段】受信アンテナ11,12により親局からの
放送電波を受信し、それぞれの受信信号を前置増幅器1
4,15を介して合成器16で合成した後、送信用電力
増幅器17から再送信アンテナ13により受信した放送
電波と同一周波数で受信信号を再送信する再送信する放
送波中継システムにおいて、受信アンテナ11,12は
合成指向特性が再送信アンテナ13の方向で利得最小と
なるように再送信アンテナ13の方向における距離dを
(n+1/2)λ(但し、n=0,1,…)に設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SFN(単一周波
数ネットワーク)用アンテナシステムに係り、特に地上
ディジタル放送において親局からの電波を受信して再送
信する放送波中継局で用いられる放送波中継システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】現行のアナログTV放送システムにおい
て、親局からの放送電波を受信し増幅した後、再送信す
る放送波中継局は、スタジオからの無線回線または光回
線によるプログラム送信回線が不要となることから、多
用されている。
【0003】この場合、親局および放送波中継局の送信
アンテナは、いずれも無指向性であるため、図3に示さ
れるように親局からの送信電波と放送波中継局からの送
信電波の両方を受信できるエリアが必ず存在する。従っ
て、仮に親局と放送波中継局の送信周波数が同一である
とすると、そのエリアにあるTV受信機は親局および放
送波中継局の両方からの電波を同時に受けてしまい、激
しいビート妨害やゴースト、あるいはフラッタ妨害など
が生じて、放送サービスを正しく受けることができなく
なる。
【0004】この問題を避けるため、従来のアナログT
V放送システムでは、図3中に示すように放送波中継局
の送信周波数f2に親局の送信周波数f1とは異なる周
波数を割り当てている。しかしながら、一つの番組を放
送するために、2つ以上の周波数f1,f2を必要とす
ることは、貴重な周波数資源の有効利用という観点から
好ましくない。
【0005】一方、地上TV放送においては、将来のデ
ィジタル放送化に向けて地上ディジタル放送の伝送方式
の研究が進んでいる。例えば、欧州では地上ディジタル
放送にOFDM(Orthogonal Frequency Division Mult
iplex:直交周波数分割多重)伝送方式の採用が決まって
いる。OFDM方式は、同一エリア内で同一周波数の信
号を用いてもほとんど障害にならないという特徴があ
る。
【0006】このOFDM方式の特徴を利用して、複数
の送信局に同一の送信周波数を割り当てることにより、
周波数資源の有効利用を図るシステムが提案されてい
る。このようなシステムは、SFN(Single Frequency
Network:単一周波数ネットワーク)と呼ばれている。
欧州で提案されたSFNシステムは、図4に示されるよ
うにスタジオからプログラム回線を介して複数の送信局
にディジタル化された放送信号を送り、各送信局では受
信した放送信号をOFDM方式のディジタル変調器によ
り変調して、同一周波数f1の放送電波で送信するとい
う方式である。
【0007】このSFN方式ではスタジオから複数の送
信局までにそれぞれプログラム回線が必要であり、プロ
グラム回線を無線回線により実現するものとすると、そ
れだけ多くの周波数が必要になる。また、我が国のよう
な山岳の多い地形では、山間地域への放送のために親局
から離れた場所に放送波中継局を設置する必要があるた
め、無線によってプログラム回線を実現しようとする
と、スタジオから放送波中継局への送信に親局と同程度
の実効放射電力を必要とし、現実性に欠ける。さらに、
プログラム回線に光回線や同軸回線などを利用するとし
ても、それらの施設のために多大の費用が必要となる。
【0008】ここで、地上ディジタル放送においても、
アナログ放送ネットワークで実施されている前述の放送
波中継方式を採用すれば、少ない設備投資で従来のアナ
ログ放送と同じ放送エリアを確保することができると考
えられる。このとき、上述したSFNでは2局以上の送
信所からの送信周波数(チャンネル)が全て同じである
ことから、放送波中継局では受信周波数と送信周波数と
が同一になる。
【0009】しかし、このように受信した電波と同一周
波数で再送信を行うと、送信電波が受信アンテナ側に回
り込み、発振が生じてしまうおそれがある。例えば、図
5に示されるような同一周波数放送波中継システムにお
いては、送信アンテナから受信アンテナへの結合度をL
tr、受信アンテナの利得をGr、送信アンテナの利得
をGt、増幅器の利得をGaとしたとき、 Ltr*Gr*Gt*Ga<1 …(1) を満たすこと、すなわちループゲインを1未満にするこ
とがシステムの安定動作条件となる。現状のアナログ方
式の放送波中継局では、ほとんどの場合で(1)式の条
件を満たしていないため、アナログ放送の放送波中継局
をそのままディジタル放送に適用することはできないと
考えられる。
【0010】また、(1)式を満たすために、送信アン
テナの利得Gtや増幅器の利得Gaを下げると、実効放
射電力が下がって所望とするカバーエリアを確保できな
くなり、受信アンテナの利得Grを下げると、親局から
の電波を十分に受信できなくなる。
【0011】従って、放送波中継局の送信側から受信側
への電波の回り込みを抑えるには、送受信アンテナ間の
結合度Ltrを下げる必要がある。この結合度Ltr
は、次式で与えられる。 Ltr=(1/R2 )*Grt*Gtr …(2) R:送受信アンテナ間の距離 Grt:受信アンテナの送信アンテナ方向の利得 Gtr:送信アンテナの受信アンテナ方向の利得 ここで、再送信アンテナの指向特性はカバーエリアによ
って決められるため、受信アンテナの再送信アンテナ方
向の利得Gtrを下げることは困難である。また、距離
Rを大きくすれば送受信アンテナ間の結合度Ltrは小
さくなるが、それだけ中継局の敷地が大きくなってしま
う。従って、利得Grtを下げることが最もよい方法で
あるが、一般にアンテナの指向特性はその構造によって
決定されるため、受信アンテナの利得Grを下げずに、
この利得Grtのみを下げることは困難である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ディ
ジタル放送ネットワークにおいて送受同一周波数で放送
波中継を行う場合には、システムの動作安定性を確保す
るために再送信アンテナから受信アンテナへの電波の回
り込みを抑えることが必要であり、そのためには受信ア
ンテナの送信アンテナ方向の利得Gtrを下げることが
有効と考えられるが、受信アンテナそのものの利得Gr
を下げずに、この利得Gtrのみを下げることは難しい
という問題点があった。
【0013】本発明は、このような問題点を解消すべく
なされたもので、地上ディジタル放送において送受同一
周波数で安定した放送波中継を行うことができるディジ
タル放送ネットワークにおける放送波中継システムを提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は親局からの放送電波を受信し、受信した放
送電波と同一周波数で受信信号を再送信するディジタル
放送ネットワークにおける放送波中継システムにおい
て、親局の方向に向けて配置され、親局からの放送電波
を受信するための複数の受信アンテナと、これら各受信
アンテナからの受信信号を合成する合成手段と、この合
成手段の出力信号を再送信する再送信用アンテナとを有
する。そして、各受信アンテナは合成指向特性、つまり
合成手段の出力で見た指向特性が再送信アンテナの方向
で利得最小となるように配置されている。
【0015】より具体的には、受信アンテナの個数をN
としたとき、再送信アンテナの方向における隣接する受
信アンテナ間の距離を(n+1/N)λ(但し、n=
0,1,…、λは再送信アンテナの送信波長)に設定す
ることにより、合成指向特性が再送信アンテナの方向で
利得最小となる。
【0016】このように複数の受信アンテナを配置する
ことで、再送信アンテナから受信アンテナに回り込む電
波に対応する信号成分が低減され、送受同一周波数によ
る放送波中継を発振などを引き起こすことなく安定に行
うことが可能となる。
【0017】また、本発明に係る他のディジタル放送ネ
ットワークにおける放送波中継システムは、親局の方向
に向けて配置され、親局からの放送電波を受信するため
の複数の受信アンテナと、これら複数の受信アンテナの
受信信号の振幅および位相を相対的に調整するための振
幅・位相調整手段と、この振幅・位相調整手段を経た後
の複数の受信アンテナの受信信号を合成する合成手段
と、この合成手段の出力信号を再送信する再送信用アン
テナとを有する。そして、受信アンテナの個数をNとし
たとき、再送信アンテナの方向における隣接する受信ア
ンテナ間の距離は(n+1/N)λ(但し、n=0,
1,…、λは再送信アンテナの送信波長)に設定され、
振幅・位相調整手段は合成手段の出力で見た指向特性が
再送信アンテナの方向で利得最小となるように、言い換
えれば、再送信アンテナから受信アンテナに回り込んだ
電波に対応する信号成分が合成手段の出力において最小
となるように調整されている。
【0018】このようにすると再送信アンテナから受信
アンテナに回り込む電波に対応する信号成分が低減さ
れ、送受同一周波数による放送波中継を安定して行うこ
とが可能となるばかりでなく、既存のアンテナ設備を流
用して容易にディジタル放送用の放送波中継システムを
構築することが可能となる。
【0019】また、例えば風の影響でアンテナ鉄塔が揺
れた場合などのように、再送信アンテナや受信アンテナ
の配置が変化しても、上述した振幅および位相の調整を
行うことで、再送信アンテナから受信アンテナに回り込
む電波に対応する信号成分が低減され、送受同一周波数
による放送波中継を安定して行うことが可能となる。
【0020】受信アンテナが2つの場合、再送信アンテ
ナの方向における隣接する受信アンテナ間の距離は(n
+1/2)λ(但し、n=0,1,…、λは再送信アン
テナの送信波長)に設定され、振幅・位相調整手段は、
具体的には再送信アンテナから各受信アンテナに回り込
んだ電波に対応する各受信アンテナからの受信信号が合
成手段の入力において等振幅かつ逆位相となるように調
整される。これによって、より安定した送受同一周波数
による放送波中継が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る放送波中継システムの構成を示した図である。この
放送波中継システムは、SFNによる地上ディジタル放
送ネットワークにおいて親局からの放送電波を受信し、
受信した放送電波と同一周波数で受信信号を再送信する
ことにより放送波中継を行うシステムであり、アンテナ
鉄塔10上に2基の受信アンテナ11,12と再送信ア
ンテナ13が設置されている。受信アンテナ11,12
としては、例えば八木アンテナのような指向性アンテナ
が用いられる。送信アンテナ13としては、無指向性ア
ンテナが用いられる。
【0022】受信アンテナ11,12からの受信信号
は、前置増幅器14,15でそれぞれ増幅された後、合
成器16で合成される。合成器16からの合成信号は送
信用電力増幅器17で増幅された後、再送信アンテナ1
3に供給される。従って、受信アンテナ11,12から
の受信信号は再送信アンテナ13によって再送信される
ことになる。
【0023】ここで、受信アンテナ11,12は、親局
からの電波を良好に受信するように親局方向には十分な
利得を持つが、再送信アンテナ13の方向に対しては合
成指向特性、つまり合成器16の出力で見た指向特性が
利得最小となるように配置されている。具体的には、受
信アンテナ11と12とで再送信アンテナ13に対する
距離が再送信アンテナ13の送信波長λに対して(n+
1/2)λ(但し、n=0,1,…)だけずれるように
配置されている。言い換えれば、受信アンテナ11,1
2から見た再送信アンテナ13の方向における受信アン
テナ11,12間の距離dは(n+1/2)λに設定さ
れている。典型的にはn=0であり、再送信アンテナ1
3の方向における受信アンテナ11,12間の距離dは
λ/2となる。
【0024】このように受信アンテナ11,12を配置
すると、再送信アンテナ13からの電波が受信アンテナ
11,12に回り込んで受信されることによる受信信号
は、受信アンテナ11からの受信信号と受信アンテナ1
2からの受信信号とで逆相となる。従って、受信アンテ
ナ11,12からの受信信号を前置増幅器14,15で
増幅した後、合成器16で合成すると、合成器16の出
力では再送信アンテナ13から受信アンテナ11,12
に回り込んだ電波による受信信号は互いに打ち消し合
う。一方、本来の受信方向(親局方向)からの電波につ
いては、受信信号が同相で合成され、親局方向の利得は
下がることがないので、十分に受信されることになる。
【0025】このように本実施形態によると、2基の受
信アンテナ11,12を両受信アンテナ11,12によ
る合成指向特性が再送信アンテナ13の方向に対して利
得最小になるように配置することにより、前記した
(1)式における受信アンテナの利得Gr(受信アンテ
ナ11,12の親局方向の利得)を十分に保ちつつ、再
送信アンテナ13の方向の利得Grtのみを下げること
ができる。従って、(1)式で表される、ループゲイン
を1未満にするというシステムの安定動作条件を容易に
満たすことができ、送受同一周波数の放送波中継を安定
に実現することが可能となる。
【0026】なお、本実施形態では二つの受信アンテナ
11,12を用いたが、3つ以上の受信アンテナを用い
た場合でも、それらの受信アンテナを合成指向特性が送
信アンテナの方向で利得最小となるように配置すること
により、同様の効果が得られる。例えば受信アンテナの
個数が3のときは、再送信アンテナの方向における隣接
する受信アンテナ間の距離を(n+1/3)λ(但し、
n=0,1,…)に設定すればよい。
【0027】一般的には、受信アンテナの個数をNとし
たとき、再送信アンテナの方向における隣接する受信ア
ンテナ間の距離を(n+1/N)λ(但し、n=0,
1,…)に設定することにより、合成指向特性が送信ア
ンテナの方向で利得最小となり、初期の目的を達成する
ことができる。
【0028】さらに、本実施形態では受信アンテナ1
1,12として八木アンテナを用いたが、パラボラアン
テナのような指向性の良好なアンテナを用いてもよく、
より効果的である。
【0029】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態に係る放送波中継システムの構成を示すブロ
ック図である。本実施形態は、第1の実施形態のように
受信アンテナ11,12の配置のみによって再送信アン
テナ13から受信アンテナ11,12に回り込んだ電波
による受信信号を除去するものではなく、さらに受信ア
ンテナ11,12から再送信アンテナ13へ至る信号処
理系での操作により、送信アンテナ13から受信アンテ
ナ11,12に回り込んだ電波の影響を除去するように
したものである。
【0030】図2おいて、受信アンテナ11,12は第
1の実施形態で説明したように配置されている。すなわ
ち、再送信アンテナ13の方向における受信アンテナ1
1,12間の距離が(n+1/2)λ(但し、n=0,
1,…)に設定されている。これに加えて本実施形態に
おいては、受信アンテナ11,12の受信信号を増幅す
る前置増幅器14,15と合成器16との間、この例で
は前置増幅器14と合成器16との間に、振幅調整器2
1および位相調整器22が挿入されている。振幅調整器
21は、例えば可変減衰器や可変利得増幅器が用いられ
る。位相調整器22は移相量が可変の素子、すなわち可
変移相器が用いられるが、簡単には単なるケーブルであ
ってもよく、その場合はケーブル長により移相量を調整
することができる。
【0031】振幅調整器21および位相調整器22は、
合成器16の出力で見た合成指向特性が再送信アンテナ
13の方向で利得最小となるように、言い換えれば、再
送信アンテナ13からの回り込み信号に対応する二つの
受信信号が合成器16の入力で等振幅かつ逆位相となる
ように調整されている。この場合、親局からの電波が到
来していない状態で再送信アンテナ13から電波を放射
させつつ、合成器16の出力で見た合成指向特性が利得
最小となるように、つまり合成器16の出力が最小レベ
ルとなるように、振幅調整器21および位相調整器22
の調整を行えばよい。
【0032】このような調整を行うことにより、合成器
16の出力では受信アンテナ11,12からの各受信信
号に含まれる再送信アンテナ13の方向からの信号が打
ち消し合って、振幅は最小になる。一方、親局からの本
来の電波に関しては、再送信アンテナ13とは到来方向
が異なるため、合成器16の入力において受信アンテナ
11,12からの受信信号が逆位相とはならず、互いに
打ち消し合うことはない。
【0033】次に、本実施形態の効果を実際の放送波中
継局に適用した場合について具体的な数値例を挙げて説
明する。今、放送波中継局での受信レベルは70dBμ
m程度、送信レベルは100W局で147dBμm程度
であり、その差が77dBであったとする。このとき、
放送波中継システム内の増幅器の発振防止のために、希
望波(親局からの電波)と不要波(再送信アンテナ13
から回り込んだ電波)の受信レベル差を30dBμm程
度とする必要があるとすると、受信アンテナ11,12
と再送信アンテナ13間のアイソレーションとして、7
7+30=107dB程度が必要となる。仮に、受信ア
ンテナ11,12として指向性の鋭い1.8m径のパラ
ボラアンテナ(UHF帯)を使用し、これらを親局の方
向に向けたとすると、受信アンテナ11,12と再送信
アンテナ13間のアイソレーションは70dB程度とな
る。そこで、受信アンテナ11,12の配置により再送
信アンテナ13からの回り込みによる受信アンテナ1
1,12からの受信信号を逆相にして、30dB程度ア
イソレーションを改善し、振幅調整器21および位相調
整器22による調整でさらに10dB程度のアイソレー
ション改善を行うようにすれば、合わせて70+30+
10=110dBというアイソレーションが得られ、回
り込みによる不要波のみを除去することが可能になる。
【0034】このように本実施形態では、第1の実施形
態のように受信アンテナ11,12の配置のみによって
再送信アンテナ13からの電波の回り込みによる影響を
除去するのではなく、さらに振幅調整器21および位相
調整器22によって受信アンテナ11,12からの各受
信信号の振幅および位相を相対的に調整することで、再
送信アンテナ13からの回り込みによる影響を確実に取
り除くことができ、より安定した放送波中継が可能にな
る。
【0035】この結果、例えば風の影響でアンテナ鉄塔
1が揺れたときなど、再送信アンテナ13や受信アンテ
ナ11,12の配置が変化した場合でも、上記の調整を
やり直すことで、再送信アンテナ13からの回り込みに
よる影響を取り除くことができる。
【0036】
【0037】なお、本実施形態では振幅調整器21およ
び位相調整器22を一方の受信アンテナ11の出力側に
配置したが、二つの受信アンテナ11,12からの受信
信号の振幅や位相関係によっては、振幅調整器と位相調
整器を別々の受信アンテナからの受信信号の振幅と位相
を調整するように配置してもよい。さらに、振幅調整器
と位相調整器をそれぞれの受信アンテナからの受信信号
に対してそれぞれ設けることも可能であり、要するに各
アンテナからの受信信号の振幅と位相を相対的に調整で
きるようにすればよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の受信アンテナをそれらの合成指向特性が再送信アン
テナの方向で利得最小となるように配置したことによ
り、再送信アンテナから受信アンテナに回り込む信号レ
ベルを低減することができ、送受同一周波数による放送
波中継を安定して行うことができる。
【0039】また、複数の受信アンテナの受信信号を振
幅および位相を相対的に調整するための振幅・位相調整
器を介して合成器に入力し、この合成器の出力信号を再
送信アンテナに供給するようにした上で、受信アンテナ
の個数をNとしたとき、再送信アンテナの方向における
隣接する受信アンテナ間の距離を(n+1/N)λ(但
し、n=0,1,…、λは再送信アンテナの送信波長)
に設定し、さらに合成器の出力で見た指向特性が再送信
アンテナ方向で利得最小となるように、言い換えれば、
再送信アンテナから回り込んだ電波に対応する信号成分
が合成器の出力において最小となるように振幅・位相調
整器を調整することにより、再送信アンテナや受信アン
テナの配置の変化に対しても送受同一周波数による放送
波中継を安定して行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るディジタル放送
ネットワークにおける放送中継システムの構成を示す図
【図2】本発明の第2の実施形態に係るディジタル放送
ネットワークにおける放送中継システムの構成を示す図
【図3】従来のアナログ放送システムの例を示す図
【図4】従来のSFNシステムの例を示す図
【図5】従来のSFNシステムで放送波中継を行った場
合の問題点を説明するための図
【符号の説明】
10…アンテナ鉄塔 11,12…受信アンテナ 13…再送信アンテナ 14,15…前置増幅器 16…合成器 17…送信用電力増幅器 21…振幅調整器 22…位相調整器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−186133(JP,A) 特開 平4−77126(JP,A) 特開 平7−273703(JP,A) 特開 平7−273730(JP,A) 実開 平2−64243(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 7/14 - 7/22

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】親局からの放送電波を受信し、受信した放
    送電波と同一周波数で受信信号を再送信するディジタル
    放送ネットワークにおける放送波中継システムにおい
    て、親局の方向に向けて配置され、 親局からの放送電波を受
    信するための複数の受信アンテナと、 前記複数の受信アンテナからの受信信号を合成する合成
    手段と、 前記合成手段の出力信号を再送信する再送信用アンテナ
    とを備え、 前記複数の受信アンテナは、合成指向特性が前記再送信
    アンテナの方向で利得最小となるように配置されている
    ことを特徴とするディジタル放送ネットワークにおける
    放送波中継システム。
  2. 【請求項2】親局からの放送電波を受信し、受信した放
    送電波と同一周波数で受信信号を再送信するディジタル
    放送ネットワークにおける放送波中継システムにおい
    て、親局の方向に向けて配置され、 親局からの放送電波を受
    信するための複数の受信アンテナと、 前記複数の受信アンテナからの受信信号を合成する合成
    手段と、 前記合成手段の出力信号を再送信する再送信用アンテナ
    とを備え、 前記受信アンテナの個数をとしたとき、前記再送信ア
    ンテナの方向における隣接する受信アンテナ間の距離を
    (n+1/N)λ(但し、n=0,1,…、λは再送信
    アンテナの送信波長)に設定したことを特徴とするディ
    ジタル放送ネットワークにおける放送波中継システム。
  3. 【請求項3】親局からの放送電波を受信し、受信した放
    送電波と同一周波数で受信信号を再送信するディジタル
    放送ネットワークにおける放送波中継システムにおい
    て、親局の方向に向けて配置され、 親局からの放送電波を受
    信するための複数の受信アンテナと、 前記複数の受信アンテナの受信信号の振幅および位相を
    相対的に調整するための振幅・位相調整手段と、 前記振幅・位相調整手段を経た後の前記複数の受信アン
    テナの受信信号を合成する合成手段と、 前記合成手段の出力信号を再送信する再送信用アンテナ
    とを備え、前記受信アンテナの個数をNとしたとき、前記再送信ア
    ンテナの方向における隣接する受信アンテナ間の距離は
    (n+1/N)λ(但し、n=0,1,…、λは再送信
    アンテナの送信波長)に設定され、 前記振幅・位相調整手段は、前記合成手段の出力で見た
    指向特性が前記再送信アンテナの方向で利得最小となる
    ように調整されていることを特徴とするディジタル放送
    ネットワークにおける放送波中継システム。
  4. 【請求項4】親局からの放送電波を受信し、受信した放
    送電波と同一周波数で受信信号を再送信するディジタル
    放送ネットワークにおける放送波中継システムにおい
    て、親局の方向に向けて配置され、 親局からの放送電波を受
    信するための複数の受信アンテナと、 前記複数の受信アンテナの受信信号の振幅および位相を
    相対的に調整するための振幅・位相調整手段と、 前記振幅・位相調整手段を経た後の前記複数の受信アン
    テナの受信信号を合成する合成手段と、 前記合成手段の出力信号を再送信する再送信用アンテナ
    とを備え、前記受信アンテナの個数をNとしたとき、前記再送信ア
    ンテナの方向における隣接する受信アンテナ間の距離は
    (n+1/N)λ(但し、n=0,1,…、λは再送信
    アンテナの送信波長)に設定され、 前記振幅・位相調整手段は、前記再送信アンテナから前
    記受信アンテナに回り込んだ電波に対応する信号成分が
    前記合成手段の出力において最小となるように調整され
    ていることを特徴とするディジタル放送ネットワークに
    おける放送波中継システム。
  5. 【請求項5】親局からの放送電波を受信し、受信した放
    送電波と同一周波数で受信信号を再送信するディジタル
    放送ネットワークにおける放送波中継システムにおい
    て、親局の方向に向けて配置され、 親局からの放送電波を受
    信するための2個の受信アンテナと、 これら各受信アンテナの受信信号の振幅および位相を相
    対的に調整するための振幅・位相調整手段と、 前記振幅・位相調整手段を経た後の前記各受信アンテナ
    の受信信号を合成する合成手段と、 前記合成手段の出力信号を再送信する再送信用アンテナ
    とを備え、前記再送信アンテナの方向における隣接する前記受信ア
    ンテナ間の距離は(n+1/2)λ(但し、n=0,
    1,…、λは再送信アンテナの送信波長)に設定され、 前記振幅・位相調整手段は、前記再送信アンテナから前
    記各受信アンテナに回り込んだ電波に対応する前記各受
    信アンテナからの受信信号が前記合成手段の入力におい
    て等振幅かつ逆位相となるように調整されていることを
    特徴とするディジタル放送ネットワークにおける放送波
    中継システム。
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