JP2948973B2 - 熱履歴検知用成形体 - Google Patents

熱履歴検知用成形体

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JP2948973B2
JP2948973B2 JP4041622A JP4162292A JP2948973B2 JP 2948973 B2 JP2948973 B2 JP 2948973B2 JP 4041622 A JP4041622 A JP 4041622A JP 4162292 A JP4162292 A JP 4162292A JP 2948973 B2 JP2948973 B2 JP 2948973B2
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幸一 馬込
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスなどの焼
成工程における熱履歴を検知するためのものであり、特
に陶磁器、ガラスセラミック、釉薬焼付けなどの100
0〜1500℃を超の温度域の焼成における熱履歴検知
用成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスの焼成工程において、温度
プロファイル、焼成炉の種類、炉内のセッティング等に
よって被焼成体の受ける熱履歴は変化する。即ち、焼成
温度が同じでも他の条件が異なれば熱履歴は異なること
となり、この熱履歴を正しく検知する必要があった。
【0003】例えば、実開昭56−29441号公報な
どに示されているゼーゲルコーンを用いて被焼成体の熱
履歴を検知することが行われていた。ゼーゲルコーンと
は、溶倒温度の異なる複数の三角錐状体を支持台上に備
えたものであり、このゼーゲルコーンを被焼成体と共に
焼成した後、各三角錐状体の倒れ方によって、熱履歴を
検知するようになっていた。しかし、これでは正確な検
知ができないことから、現在では使用されることが少な
くなっている。
【0004】そこで、例えば特開平1−184388号
公報等に示されているように、セラミックスの未焼成成
形体を用いて、この成形体を被焼成体と共に焼成した
後、収縮による寸法変化を測定することによって、熱履
歴を検知することが行われていた。例えば、図3に示す
ようなリング状の成形体20、あるいは図4に示すよう
なシート状の成形体30が用いられていた。
【0005】なお、このような焼成収縮による寸法変化
を測定する場合、寸法変化は便宜的に温度に変換される
が、この温度は実温を測定したものではなく、熱履歴を
表すものであって、本発明では指示温度と呼ぶこととす
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の熱履
歴検知用セラミックス成形体は、Al2 3 −Si
2、またはSiO2 −MgO系を主成分とし、多量の
不純物を含む天然原料からなるものであったため、焼成
収縮率にバラツキがあり、検知された指示温度の精度が
悪かった。
【0007】さらに、図3に示すリング状のものでは、
体積が大きいため、焼成炉内で広いスペースを必要と
し、図4に示すシート状のものでは、ソリが発生して正
しく寸法を測定できないなどの問題点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、45重
量%以上のSiO2 と残部がMgO、CaOなどからな
る主成分100重量部に対し、BaOを1〜12重量部
添加してなる組成をもったセラミックス未焼成成形体を
熱履歴検知用成形体としたものである。
【0009】本発明において、SiO2 を45重量%以
上としたのは、45重量%未満では焼成時に変形を生じ
るためである。また、BaOを添加する理由は、より低
温で収縮を可能にするためであり、BaOの添加量が1
2重量部を超えると、焼成時に変形を伴い、熱履歴検知
用成形体としての機能を果たすことができないためであ
る。また、上記主成分中にはSiO2 の他に、55重量
%以下のMgO、45重量%以下のCaOを含んでもよ
く、さらに不可避不純物として、これらの他の成分を微
量に含んでいてもよい。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。
【0011】図1(a)(b)に示すように、本発明の
熱履歴検知用成形体10は、円板体に平行な弦部12、
12を形成したものであり、残された円弧部は優れた真
円度の測定面11、11としてある。また、表裏を区別
するためのドットあるいはアルファベットなどの刻印に
よる凹部13が片面に形成され、上下面の角部には面取
り14が施されている。
【0012】さらに、この成形体10は、SiO2 45
〜100重量%、MgO0〜55重量%、CaO0〜4
5重量%からなる主成分100重量部に対し、BaOを
1〜12重量%添加してなる組成からなっており、原料
粉末の粒径、成形体の生密度などを極めて厳密に管理
し、プレス成形してなる、未焼成成形体である。そし
て、後述するように、ある条件の下で焼成温度を変化さ
せて、この成形体10の焼成後の寸法を測定し、寸法と
焼成温度の関係を換算表として用意しておく。その後、
異なる条件で焼成を行う際に、被焼成体と共にこの成形
体10を焼成し、焼成後の寸法変化を測定することによ
って、上記換算表より指示温度を求めることができる。
【0013】なお、前記したように、この指示温度と
は、実際の温度ではなく、熱履歴を便宜的に表したもの
である。即ち、本発明の熱履歴検知用成形体を用いれ
ば、焼成条件が異なる場合でも、指示温度を求めること
によって、熱履歴自体を管理することが可能となる。
【0014】また、本発明の成形体は、さまざまな焼成
雰囲気の下で使用できるが、非酸化性雰囲気において
は、脱脂が不十分なことによるカーボンの発生があり、
また高温真空下においては、組成の一部が蒸発して凝縮
することがあり、不適当な場合があり得る。
【0015】さらに、本発明の成形体10は、弦部1
2、12をもっていることから、図3に示した従来例に
比べて面積が小さく、焼成炉内で大きなスペースを必要
としない。なお、この弦部12、12は互いに平行でな
くてもよく、一ヶ所のみに形成してもよい。さらに、本
発明の成形体10は、3〜10mm程度の肉厚をもった
プレス成形品であるからソリなどが生じることはなく、
また寸法測定時には図1(a)に示すように、円弧をし
た測定面11、11間を定圧マイクロメータで測定すれ
ばよく、測定位置がずれても同じ直径Dを正確に測定で
きる。
【0016】また、本発明の成形体10の形状について
は、密度が均一となるような単純な形状であれば、さま
ざまなものとすることができる。
【0017】実験例1 SiO2 、MgO、CaO、BaOを表1および図2に
示す組成とし、アルミナボールにより湿式粉砕し、レー
ザー光散乱法による粒度分析を行って、平均粒径3.0
±0.1μmの範囲とした。この原料粉末に8.5重量
%のワックス系バインダーを添加混合し、噴霧乾燥する
ことによって、流動性の良い顆粒を得、この顆粒を、空
調された成形室にて、図1(a)(b)に示す形状にプ
レス成形するが、このとき成形体の生密度を1.600
±0.005g/cm3 の範囲内として、本発明の熱履
歴検知用成形体を得た。
【0018】これらの成形体を、1050℃で2時間、
1250℃で2時間、1450℃で2時間の3種類の条
件で焼成した。結果は表1に示す通りであった。
【0019】
【表1】
【0020】表1より明らかに、SiO2 が45重量%
未満の場合は、焼成時にソリ変形を伴い、熱履歴検知用
成形体としての機能を果たすことができなかった。ま
た、BaOを8重量%添加したNo.6の組成では、1
050℃で1.1%、1250℃で14.1%収縮し、
良好であったが、BaOを15重量%添加したNo.9
の組成ではソリ変形のため不適当であることがわかっ
た。
【0021】実験例2 実験例1と全く同様にして、表1中No.2の組成で、
直径Dが22.300mmの熱履歴検知用成形体10を
用意した。この成形体10を厳密に管理校正された焼成
炉を用いて、酸化雰囲気にて、昇温速度200℃/時、
最高焼成温度で2時間保持、降温速度300℃/時とし
て焼成し、350℃で1時間脱脂した。焼成後の成形体
10の寸法を、20℃にて定圧マイクロメータで測定し
た。
【0022】焼成温度(指示温度)をさまざまに変化さ
せて、それぞれ20個の成形体10の焼成の焼成を3回
繰り返して行った。この結果は、表2および図5に示す
通りである。
【0023】また、各温度における、寸法のばらつき
(3σ)と、その温度での1℃当たりの寸法変化量(接
線の傾き)から、 指示温度の検知精度=±寸法のばらつき/1℃当たりの
寸法変化量 により、指示温度の検知精度(3σ)を算出した。結果
は、表2に示す通り、1100〜1300℃の範囲内
で、指示温度の検知精度を±2℃以内とすることができ
た。
【0024】さらに、表2では指示温度50℃ごとの成
形体の寸法を示しているが、もっと細かな指示温度ごと
の寸法を測定しておくことによって、成形体の寸法と指
示温度の換算表とすることができる。
【0025】
【表2】
【0026】また、上記実施例では、熱履歴検知用成形
体10を得るために、原料の粒径3.0±0.1μm、
成形体の生密度1.600±0.005g/cm3 とし
たが、いずれもこの値に限定されるものではなく、さま
ざまに変化させることができる。通常、粒径については
±0.1μmで管理し、生密度については±0.005
g/cm3 の範囲内にバラツキを押さえれば、指示温度
の検知精度を±2℃とすることが可能であった。
【0027】
【発明の効果】このように本発明によれば、45重量%
以上のSiO2 にMgO、CaOなどを含む100重量
部に対し、BaOを1〜12重量%添加してなる組成を
もったセラミックス未焼成成形体を熱履歴検知用成形体
としたことによって、指示温度の測定精度を±2℃以内
と極めて高精度にできることから、焼成条件が変わって
も焼成工程を厳密に管理することができ、優れた焼結体
を得ることが可能となる。また、特に1500℃以下の
低温域での焼成管理を可能とすることができる。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明実施例の熱履歴検知用成形体を
示す平面図、(b)は同図(a)中のX−X線断面図で
ある。
【図2】本発明の熱履歴検知用成形体の主成分であるS
iO2 −MgO−CaOの組成範囲を示す三成分組成図
である。
【図3】従来の熱履歴検知用成形体を示す斜視図であ
る。
【図4】従来の熱履歴検知用成形体を示す斜視図であ
る。
【図5】本発明の熱履歴検知用成形体における、焼成収
縮率と指示温度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10・・・熱履歴検知用成形体 11・・・測定面 12・・・弦部 13・・・凹部 14・・・面取り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−184388(JP,A) 特開 昭63−11563(JP,A) 特開 平5−1955(JP,A) 実開 昭56−29441(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01K 11/00 G01K 5/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】45重量%以上のSiO2 にMgO、Ca
    Oなどを含む100重量部に対し、1〜12重量部のB
    aOを添加した組成のセラミックス未焼成成形体からな
    ることを特徴とする熱履歴検知用成形体。
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