JP2947745B2 - 洗浄液の再生処理方法及び洗浄液の再生処理装置 - Google Patents

洗浄液の再生処理方法及び洗浄液の再生処理装置

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一喜 高月
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品工業、医薬工
業、紙パルプ工業などの加工処理を伴う各種の生産設備
を清掃するに際して発生する、汚れた洗浄液の処理方法
に関し、特に洗浄液中の懸濁固形物を分離除去して、効
果的に洗浄液を再生回収する方法、及びかかる方法を実
施するに適した装置に関する。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬、紙パルプなどを生産する設
備は、原料を流体状で処理して製品とすることが多いた
めに、通常は化学工学的な工程を実施するに適した装
置、例えば原料貯蔵装置、搬送装置、加熱装置、冷却装
置、加圧装置、混合や分離等を含む加工処理装置、充填
装置などのほか、これらの装置を接続するための配管装
置などで構成されているものである。そしてこのような
生産設備を稼働するときには、仕込まれた原料は設備内
を移動しながら各種の処理を受けるために、成分の変性
や析出、気泡等の混入、流動状態の変動などによって各
装置の内部に汚れが付着し易い。
【0003】これらの汚れは装置の能力低下や、品質の
ばらつき、或いは製品の汚染などに繋がるので、汚れの
付着に応じて、又は定期的に装置内部を洗浄するなどの
方法で清掃するのが一般的である。しかし対象の装置が
小規模であれば、構成する機器を分解して洗浄すること
が容易であるが、大規模な装置となると、機器を分解洗
浄することは容易でない。従って洗浄のための時間や労
力を省くために、界面活性剤や溶剤などを含む洗浄液を
装置内の機器等に充満させて循環し、機器の内部に付着
した汚れなどを剥離除去する方法が行われている。
【0004】上記のように装置を解体することなく、装
置を構成する機器の内部を洗浄液の循環によって清浄化
する定置洗浄方法(以下、Cleaning in Place の略語で
あるCIPと呼ぶ。)によれば、大量の洗浄液を循環使
用して洗浄することによって溶解し剥離した汚れは、洗
浄液と共に装置の外に排出される。そして、汚れの程度
の少ない洗浄液はその一部が廃棄されるが、残りは装置
の濯ぎ水などとともに清水や洗浄剤を追加して組成を再
調整し、汚れが蓄積して使用に耐えなくなるまで繰り返
して使用されるのが普通であった。
【0005】ところで、食品工業などにおける有機物を
取り扱う設備の清掃に用いられる洗浄液は、界面活性剤
や溶剤、PH調整剤などを配合した、市販のアルカリ洗
浄剤の水溶液が利用されることが多い。かかるアルカリ
系洗浄液を用いて処理装置などの内部の汚れを洗浄する
と、洗浄剤として有効なアルカリ成分の量、即ちP−ア
ルカリ度が低下すると共に、汚れに由来するアルカリ成
分が加わって、全アルカリ成分の量、即ちM−アルカリ
度が増加する。そこで、一般的には残存洗浄能力の指標
として、M−アルカリ度とP−アルカリ度の比(M/P
比)を用いることが推奨されている。
【0006】しかし、汚れた洗浄液には溶解成分として
CODやBODが含まれ、また懸濁状態の固形物も存在
する。そして、組成の再調整をして繰り返し使用された
洗浄液は、M/P比が1.1以上、CODが5000mg
/l以上、又はBODが3000mg/l以上という使用寿命
の経験的な指標に達しておらず、残存洗浄能力に余裕が
あっても、洗浄液中の固形物の量が増加すると、機器等
の洗浄の際に固形物が装置内に再付着して洗浄を妨げる
結果、微生物発生を促進するなどの障害を起こすほか、
製品の品質低下を引き起こすなどの問題を起こし易い。
こうした固形物は、汚れの成分が温度変化により結晶化
し析出したり、凝集したりして固形化したものや、パッ
キン屑、或いはその他の混入物などで構成され、微粒子
となったものであり、ナトリウム、カリウム、燐、シリ
カ等の無機物を多く含み、スラッジと呼ばれているが、
かかるスラッジが蓄積した洗浄液はなお洗浄能力が残っ
ていても、反復使用が困難となって廃棄されるのが普通
であった。
【0007】そのため洗浄液の調製を行う他に、使用に
よって劣化した洗浄液を回収して一時貯蔵し、またスラ
ッジの沈澱分離や濾過、更に洗浄剤の濃度を調整するな
どして再生し、反復使用するための設備(CIP設備と
呼ばれる。)が、主設備に付帯して設けられることが多
い。こうしたCIP設備は、例えば図4に示すように構
成されている。ここで、洗浄液貯留タンク1内で調製さ
れた洗浄液は、送液ポンプ2により各種の製造装置内の
処理用機器3に送られ、洗浄により汚れを含んだ液は洗
浄液貯留タンク1に戻るようになっている。こうした洗
浄操作を反復して行うと、洗浄液貯留タンク1内の洗浄
液には次第に汚れが蓄積するが、スラッジSなどがタン
クの底部などに沈積して分離するので、上澄みの洗浄液
Lは見掛け上はあまり汚れておらず、洗浄力に余裕があ
れば、更に繰り返して処理用機器3の洗浄に使用するこ
とが可能となる。
【0008】ところが、洗浄液の再使用を継続するうち
に、沈積したスラッジSなどが洗浄液中に混入するよう
になる。そこで、洗浄液貯留タンク1内の洗浄液を送液
ポンプ4で濾過装置5に送り、スラッジSを分離して廃
棄するとともに洗浄液を洗浄液貯留タンク1に回収す
る。そして、濾過装置5に送られる洗浄液中にスラッジ
Sが含まれなくなると、濾過操作を停止して洗浄液中の
洗浄剤成分の濃度を調整し、新しい洗浄液と同様な再生
洗浄液Lとして、再び処理用機器3の洗浄に使用してい
た。そして、洗浄液を再生しても使用できないと判断さ
れた場合は、汚れた洗浄液をサブタンク6に移して一時
貯留し、排水処理装置へ少量ずつ排出する等により処分
するようにしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような、従来の
洗浄液の再生処理方法によれば、洗浄液貯留タンク1内
のスラッジSの堆積量が徐々に増加し、再生洗浄液中に
スラッジSが混入してくるまでの使用期間が次第に短く
なるので、頻繁に再生操作を繰り返すことが必要であっ
た。そして再生操作の回数を減らすために、洗浄液貯留
タンク1内に沈積物を残さないようにしようとすると、
洗浄液濾過操作を長時間かけて実施するか、または洗浄
液を一時サブタンク6に移して洗浄液貯留タンク1を別
途に清掃するなど、工数が多くて煩雑な作業が必要であ
るという問題があった。
【0010】そこで本発明は、操作が容易であって、洗
浄対象の処理用機器を再汚染する恐れがなくなるまで洗
浄液を再生できると同時に、汚れた洗浄液貯留タンク内
部をも容易に清掃でき、且つ洗浄液の洗浄能力を使い切
ることができる、化学的処理設備洗浄液の再生処理方法
を提供することを目的とし、更にはかかる洗浄液の再生
処理方法を実施するに適した洗浄液の再生処理装置を提
供することをも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成できる
本発明の洗浄液の再生処理方法は、洗浄液貯留タンクに
貯留されスラッジを含む洗浄液を均一に分散させる工程
と、該スラッジ分散洗浄液からスラッジを分離除去して
スラッジを含まない洗浄液を回収する工程とにより、清
浄な洗浄液を洗浄液貯留タンク内に回収し、その後洗浄
液中の洗浄剤含量を調整することを特徴とする。
【0012】そして、かかる再生処理方法を実施するに
適した洗浄液の再生処理装置は、洗浄液貯留タンクと、
洗浄液分散タンクと、固液連続分離装置と、これらの洗
浄液貯留タンク、洗浄液分散タンク、固液連続分離装
置、及び前記の洗浄液貯留タンクの間を順に接続して洗
浄液を移送する配管手段とを備えてなることを特徴とす
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる洗浄液
は、界面活性剤や溶剤、pH調整剤などを配合した水溶
液が好ましく、市販のアルカリ洗浄剤を水で希釈した溶
液を利用することができる。そして、かかるアルカリ系
洗浄液を用いて食品処理設備などの内部の汚れを洗浄す
るのに、好適に使用される本発明の洗浄液の再生処理装
置は、図1に示すように構成されている。
【0014】このような本発明の装置を使用して、化学
的処理設備、例えば食品等の処理用機器などの洗浄を実
施するに当たっては、洗浄液貯留タンク1で調製された
洗浄液を、公知の方法に従って、送液ポンプ2により処
理用機器3に送り、その内部を洗浄したのち洗浄液貯留
タンク1に戻し、これを繰り返して処理用機器3と洗浄
液貯留タンク1との間を循環させる。そして、処理用機
器3の洗浄が終了したのち洗浄液Lを洗浄液貯留タンク
1に回収するが、貯留されている間に汚れの成分が凝集
変質して洗浄液から析出し、スラッジSとなって洗浄液
貯留タンク1の底部に沈積する。
【0015】ところで、この沈積したスラッジSが少量
である間は、次に洗浄液貯留タンク1から送り出された
上澄み洗浄液LへのスラッジSの混入は少なく、処理用
機器3を洗浄するのに殆ど支障は生じない。しかし、沈
積したスラッジSが多量となると、洗浄液貯留タンク1
から送り出された洗浄液Lに、多量のスラッジSが纏ま
って混入するようになる。
【0016】そこで、このように劣化した洗浄液は、送
液ポンプ4によって洗浄液貯留タンク1内の洗浄液Lを
洗浄液分散タンク7に送り込むが、この際の洗浄液Lへ
のスラッジSの同伴量は最初には少なく、最後には多量
になることが多い。そのため、本発明において用いられ
る洗浄液分散タンク7は、洗浄液貯留タンク1の容量と
少なくとも同等の容量を有していて、洗浄液貯留タンク
1の内容物の全量を受け入れ得ることが、洗浄液貯留タ
ンク1の完全清掃のために望ましい。しかし、洗浄液が
利用される際に減量することが予想されている場合に
は、洗浄液分散タンク7の容量を洗浄液貯留タンク1よ
り小さく設定することもできる。そしてまた、洗浄液を
すべて洗浄液分散タンク7へ送出したのちに、更に洗浄
液貯留タンク1内を水洗して清浄化する場合には、この
タンク洗浄液を配管の洗浄をも兼ねて洗浄液分散タンク
7へ送り込むことが好ましく、洗浄液分散タンク7の容
量を洗浄液貯留タンク1より大きめに設定することが望
ましい。
【0017】また洗浄液分散タンク7の内部には、液攪
拌手段7aが設けられていて、送り込まれた洗浄液Lと
スラッジSとを均一に混合し、分散させることができる
ことが必要である。そして、スラッジSを洗浄液L中に
均一に分散させることによって、洗浄液再生作業の負荷
の平準化が可能となり、省力化の達成が容易となる。こ
こで液攪拌手段7aの形式や構造は特に限定されるもの
ではないが、洗浄液分散タンク7内部及び液攪拌手段7
aの清掃や保守の容易さなどの点から、例えば気泡式な
どの攪拌手段が好ましく用いられる。
【0018】上記の洗浄液分散タンク7内でスラッジS
を均一に分散した洗浄液Lは、送液ポンプ8により固液
分離装置9に送られて、スラッジSが分離除去され、ス
ラッジを殆ど含まない洗浄液が回収される。ここで用い
られる固液分離装置9としては、洗浄液再生作業の負荷
の平準化の点から、特に連続式の分離装置であることが
好ましい。更にスラッジ分離促進用の薬剤による汚染発
生の点、分離されたスラッジの取扱や、分離装置の清掃
の容易さなどの点から、凝集沈澱分離や濾過分離方式よ
りも遠心分離方式の装置の方が好ましく、特に本発明の
場合、横型の連続遠心分離機を用いるのが有利である。
【0019】ところで、CIPに使用される洗浄液は界
面活性剤を含むために、泡立ちが起こり易い。従って連
続遠心分離機などの固液分離装置9には、洗浄液分散タ
ンク7内で発生した泡を含む洗浄液が送り込まれること
があるので、本発明において使用される固液分離装置9
は、泡が発生しても分離能率が低下しない性能を有して
いることが必要である。
【0020】本発明で使用される横型の連続遠心分離機
としては、図2及び図3に示すような構造を有するもの
が好適である。連続遠心分離機9′の液排出部に、回転
軸より離れた位置に切り欠き9bが形成されたバッフル
板9aを設けると共に、必要に応じて円形堰板などを設
けて、泡の流出を阻止しながら液のみが回収できるよう
にしている。従って、泡部分は内部に滞留している間に
破泡が進み、泡に捕捉されたスラッジも分離して回収さ
れるので、長時間連続運転しても分離効率が低下するこ
とはなく、また運転停止後の清掃も極めて容易である。
そのうえ、分離されるスラッジの水分含有量が少なくて
廃棄処理が容易であり、洗浄液の回収効率が高く、しか
も装置の清掃に伴って発生する排水による環境汚染を防
止することができる利点がある。
【0021】上記のような固液分離装置9によってスラ
ッジが分離除去された洗浄液は、そのまま回収されて洗
浄液貯留タンク1に戻される。その際、洗浄液貯留タン
ク1が既に水洗などによって清浄化されていれば、回収
された洗浄液は必要に応じて洗浄剤や水等を追加するな
どにより組成を調整して、処理用機器の洗浄に使用する
ことができる。しかし、洗浄液貯留タンク1がスラッジ
Sを含んだ洗浄液を送り出したままで、その内壁などに
汚れが付着しているときは、回収された洗浄液を洗浄液
貯留タンク1の内部などの洗浄に利用することができ
る。
【0022】こうして洗浄液貯留タンク1などの清掃に
利用されてスラッジSなどの汚れを含むに至った洗浄液
は、洗浄液分散タンク7内に入ってスラッジSを含む洗
浄液と均一に混合し、再び固液分離装置9に送り出され
て再生処理装置内を循環することになる。そして、洗浄
液貯留タンク1や送液ポンプ4及び配管等から剥離性固
形物の除去が終了した後に、洗浄液貯留タンク1に洗浄
液の貯留が開始され、最終的にはスラッジを含まない洗
浄液として、全て洗浄液貯留タンク1に回収される。
【0023】その後、回収された洗浄液についてM/P
比、COD、BOD、SS(Suspended Solid )などを
必要に応じて測定し、これらを指標と比較して洗浄液の
残存洗浄能力及び汚れ蓄積度を評価する。そして、これ
らの評価結果に従って、回収された洗浄液をそのまま再
使用するか、成分調整のうえ再使用するか、或いは廃棄
するかを決定する。このようにして再使用可能と判定さ
れたときは、必要に応じて洗浄剤や水等を追加するなど
によって洗浄液の組成を調整し、処理用機器の洗浄に使
用する。
【0024】更に、清掃が必要な処理用機器が複数組存
在する場合、特に処理用機器によって取り扱われる原料
や製品が異なるときには、汚れの性質が異なることがあ
るので、処理用機器に対応してそれぞれ別途に調製した
洗浄液を使い分けることが望まれる。そこで、それぞれ
の処理用機器に対応した洗浄液貯留タンクを複数個用意
して、これに収容しておいた専用の洗浄液を使用する。
この場合、これらの複数種の洗浄液の再生処理装置とし
て、洗浄液分散タンク、送液ポンプ、固液分離装置など
を一組だけ用意し、前記の複数個の洗浄液貯留タンクの
うちの1個と組み合わせて順次に再生処理を行うことに
より、一組の再生処理装置を共通に使用することができ
る。
【0025】即ち、かかる洗浄液の再生処理装置は、各
洗浄液貯留タンクから洗浄液分散タンクへの送液配管、
及び固液分離装置から各洗浄液貯留タンクへの送液配管
に、各洗浄液貯留タンクの内のいずれか1個を選択し
て、それと接続する切り換え手段が設けてある点を除い
て、前述の洗浄液貯留タンクが1個である場合と全く同
様の構成を有する。そして上記の切り換え手段を操作す
る以外は、全く同様の洗浄液の再生処理方法が適用でき
る。
【0026】
【実施例】乳加工設備の内部を洗浄清掃するために、図
1の構成を有するCIP設備を設けた。この設備は、容
量2m3 の洗浄液貯留タンク1、送液ポンプ2、容量
1.5m3 のサブタンク6等の機器、及び乳加工設備内
の処理用機器3と前記の機器とを接続する配管等を含む
主装置と、送液ポンプ4、容量2m3 の洗浄液分散タン
ク7、送液ポンプ8、固液分離装置9、及びこれらの機
器に接続し、また前記の洗浄液貯留タンク1やサブタン
ク6とも接続する配管等を含む洗浄液再生装置とからな
っている。そして、この洗浄液分散タンク7内の底部に
は、空気吹き込み式の気泡発生ノズルを設けて液攪拌手
段7aとしてある。また、ここで用いている固液分離装
置9は、図2及び3に示される構造を有する横型の連続
遠心分離機9′(三菱化工機製、分離板型デカンタセン
トリフュージDS10V、200 l/h )である。
【0027】このような装置によって再生処理される洗
浄液は、加熱殺菌処理を受ける牛乳が接触する機器の内
面に付着し、変性して生じた汚れを、アルカリ洗剤(例
えば理工協産製、エクリン110号Fなど)の4%溶液
で溶解分散することによって生成したものである。この
ような洗浄液は、必要の都度組成の調整を行うだけで処
理用機器3の洗浄に繰り返し使用した場合、例えばその
性状や汚れの含量が表1のように変化していた。しか
し、洗浄液貯留タンク1の底部に沈積した洗浄液中のス
ラッジSが、洗浄液の再使用に際して混入するために、
上澄み洗浄液中の懸濁固形物、すなわちSSが見掛け上
あまり増加していなくても、処理用機器3の洗浄清掃が
不充分となり易かった。そのため、M/P比が1.1以
上、CODが5000mg/l以上、BODが3000mg/l
以上、或いはSSが2000mg/l以上という使用寿命の
指標値にはこだわることなく、従来は25回以上の繰り
返し使用をしないことにしていた。
【0028】
【表1】
【0029】そこで同じ組成の洗浄液を用いて、上記と
同様に必要の都度組成の調整を行うだけで処理用機器3
の洗浄を行い、10回繰り返し使用した後に、本発明の
洗浄液の再生処理方法を実施した。すなわち、洗浄液貯
留タンク1内の汚れた洗浄液Lを洗浄液分散タンク7に
全量を移送し、空気攪拌によって均一に混合したのち連
続遠心分離機9′に送ってスラッジSを分離し、洗浄液
を洗浄液貯留タンク1に戻すことによって系内を循環さ
せた。こうして、沈積したスラッジSを除去した洗浄液
貯留タンク1内に、スラッジSを分離した後の洗浄液を
回収した。こうして回収した洗浄液中のSSは、500
mg/l前後までに低下していた。なお、連続遠心分離機
9′から得られたスラッジSは、水分30〜50重量%
であり、その乾固物は灼熱減量17.5重量%、カルシ
ウム(CaOとして)40.9重量%、燐(P2 5
して)36.5重量%、シリカ(SiO2 として)4.
3重量%の無機質主体のものであった。
【0030】このようにして回収された洗浄液は、前記
と同様に処理用機器3の洗浄に使用し、更に10回繰り
返し使用した後に上記と同様な再生操作を行った。この
ようにして洗浄液の使用と再生とを繰り返すことによ
り、洗浄液の汚れが蓄積する様子を調べ、その結果を表
2に示した。
【0031】
【表2】
【0032】この結果を見ると、本発明の方法に従って
スラッジを分離することによって再生された洗浄液は、
必要の都度、水と洗浄剤を添加して組成の調整を行って
いるために、80回もの再生使用後もなお、洗浄液のM
/P比、COD、BOD、SS等が使用寿命の指標値に
達せず、洗浄能力に余裕を残しており、更に洗浄用に使
用が可能であることがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明の洗浄液の再生処理方法によれ
ば、処理設備内の機器を洗浄することによって洗浄液中
に蓄積し、更に洗浄液貯留タンク内に沈積したスラッジ
を、単純な運転操作によって分離除去することができる
ので、回収された洗浄液を残存洗浄能力の限度まで反復
使用することが可能となる。従って、洗浄剤の使用量を
節減できるばかりでなく、廃液の発生が少量でしかも平
準化できるから、廃液処理のための作業量及びコスト、
更には廃液処理設備費を大幅に低下させることができ
る。また本発明の洗浄液の再生処理方法は、複数組の処
理用機器をそれぞれ別の洗浄液により清掃する場合に
も、共通の再生処理装置を使用することによって好適に
実施することができ、設備費、並びに運転経費を更に大
幅に節減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄液の再生処理装置の構成の説明図
である。
【図2】本発明の洗浄液の再生処理装置に用いる固液分
離装置としての連続遠心分離機の構造を示す断面図であ
る。
【図3】図2の連続遠心分離機に組み込まれたバッフル
板の正面図である。
【図4】従来の洗浄液の再生処理装置の構成の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 洗浄液貯留タンク 2 送液ポンプ 3 処理用機器 4 送液ポンプ 5 濾過装置 6 サブタンク 7 洗浄液分散タンク 7a 液攪拌手段 8 送液ポンプ 9 固液分離装置 9′ 連続遠心分離機 9a バッフル板 9b 切り欠き L 洗浄液 S スラッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅原 龍吾 茨城県つくば市緑ケ原4−4 アクアス 株式会社つくば総合研究所内 (72)発明者 仲山 一十四 兵庫県神戸市灘区岩屋北町7−2−20− 1101 (72)発明者 高月 一喜 兵庫県神戸市西区池上2丁目25−6 (72)発明者 金月 博之 兵庫県神戸市西区伊川谷町前開994−2 (72)発明者 岡崎 豊 兵庫県明石市小久保2丁目1番地の27 (56)参考文献 特開 平4−136194(JP,A) 特開 平7−328580(JP,A) 特開 平7−62574(JP,A) 特開 昭49−42512(JP,A) 実開 昭60−132808(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B08B 3/00 - 3/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄液貯留タンクに貯留され且つスラッ
    ジを含む洗浄液を均一に分散させる工程と、該スラッジ
    分散洗浄液からスラッジを分離除去してスラッジを含ま
    ない洗浄液を回収する工程とにより、清浄な洗浄液を洗
    浄液貯留タンク内に回収し、その後洗浄液中の洗浄剤含
    量を調整することを特徴とする洗浄液の再生処理方法。
  2. 【請求項2】 洗浄液貯留タンクから洗浄液分散タンク
    にスラッジを含む洗浄液を移送し、洗浄液分散タンク内
    で調製したスラッジ分散洗浄液を固液連続分離装置に供
    給してスラッジを分離除去し、スラッジを含まない洗浄
    液を回収して前記洗浄液貯留タンク内を洗浄することに
    よりスラッジを含む洗浄液を生成させ、かかるスラッジ
    を含む洗浄液を洗浄液分散タンクに移送して循環させる
    操作を前記洗浄液貯留タンク内の洗浄液がスラッジを含
    まなくなるまで継続し、洗浄液貯留タンク内に回収され
    た洗浄液中の洗浄剤含量を調整することを特徴とする洗
    浄液の再生処理方法。
  3. 【請求項3】 洗浄液貯留タンクと、洗浄液分散タンク
    と、固液連続分離装置と、これらの洗浄液貯留タンク、
    洗浄液分散タンク、固液連続分離装置、及び前記の洗浄
    液貯留タンクの間を順に接続して洗浄液を移送する配管
    手段とを備えてなることを特徴とする洗浄液の再生処理
    装置。
  4. 【請求項4】 洗浄液貯留タンクが複数個であり、洗浄
    液貯留タンクと洗浄液分散タンクとの間の配管、及び固
    液連続分離装置と洗浄液貯留タンクとの間の配管に、前
    記複数の洗浄液貯留タンクのいずれか1個を選択して接
    続する切り換え手段をそれぞれ設けてなる請求項3に記
    載の洗浄液の再生処理装置。
  5. 【請求項5】 洗浄液分散タンクが液攪拌手段を備えた
    ものである請求項3又は4に記載の洗浄液の再生処理装
    置。
  6. 【請求項6】 固液連続分離装置が連続型遠心分離機で
    ある請求項3乃至5のいずれかに記載の洗浄液の再生処
    理装置。
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