JP2947562B2 - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JP2947562B2 JP2947562B2 JP1029276A JP2927689A JP2947562B2 JP 2947562 B2 JP2947562 B2 JP 2947562B2 JP 1029276 A JP1029276 A JP 1029276A JP 2927689 A JP2927689 A JP 2927689A JP 2947562 B2 JP2947562 B2 JP 2947562B2
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- optical recording
- recording
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は半導体レーザの集束ビームなどの光を用いて
記録及び再生することが可能な光記録媒体に関し、更に
詳しくはコンピュータ外部メモリや画像、音声などの各
種情報の記録に用いられるものである。
記録及び再生することが可能な光記録媒体に関し、更に
詳しくはコンピュータ外部メモリや画像、音声などの各
種情報の記録に用いられるものである。
(従来の技術) 近年、半導体レーザの集束ビームを用いて記録及び再
生するこおが可能な光記録媒体の開発が急速に進んでい
る。このような光記録媒体への記録は第3図に示すよう
な方法で行われる。
生するこおが可能な光記録媒体の開発が急速に進んでい
る。このような光記録媒体への記録は第3図に示すよう
な方法で行われる。
第3図において、透明基板2上に記録層3が形成され
た光記録媒体1は、回転駆動モータ4によって回転され
る。そして、レーザ光源5から出射したレーザ光6は変
調器7によって変調され、レンズやプリズムなどの光学
系8を通過して反射板9で反射され、集光レンズ10で集
光されて微小スポットとして記録層3に照射される。こ
うしてレーザ光を選択的に照射し、その熱で記録層3の
一部を***させるか又は除去することにより、情報を記
録している。
た光記録媒体1は、回転駆動モータ4によって回転され
る。そして、レーザ光源5から出射したレーザ光6は変
調器7によって変調され、レンズやプリズムなどの光学
系8を通過して反射板9で反射され、集光レンズ10で集
光されて微小スポットとして記録層3に照射される。こ
うしてレーザ光を選択的に照射し、その熱で記録層3の
一部を***させるか又は除去することにより、情報を記
録している。
このような光記録媒体を構成する記録層には一般的に
以下のような特性が要求される。
以下のような特性が要求される。
まず、前述したようなヒートモードで記録を行う光記
録媒体の記録層には、使用されるレーザ光を充分に吸収
することが要求される。
録媒体の記録層には、使用されるレーザ光を充分に吸収
することが要求される。
また、光記録媒体に記録された情報を再生するには、
光記録媒体にレーザ光を照射し、光記録媒体からの反射
光を読み出すので、C/N比の高い記録媒体を得るために
は、記録層が高い反射率を有することが必要である。同
様に、記録ヘッドの位置を制御するためのトラッキング
サーボ、フォーカスサーボの信号も光記録媒体からの反
射光から得るため、記録層が高い反射率を有することが
要求される。
光記録媒体にレーザ光を照射し、光記録媒体からの反射
光を読み出すので、C/N比の高い記録媒体を得るために
は、記録層が高い反射率を有することが必要である。同
様に、記録ヘッドの位置を制御するためのトラッキング
サーボ、フォーカスサーボの信号も光記録媒体からの反
射光から得るため、記録層が高い反射率を有することが
要求される。
また、光記録媒体の寿命に関しては、最低10年以上が
要求される。すなわち、10年後にも初期状態と同様な感
度とC/Nで、新たな情報を記録できなければならない
し、既に記録した情報を再生できなければならない。一
方で、光記録媒体の記録密度を向上させるために、記録
装置の対物レンズの開口数NAを大きくさせたり、半導体
レーザの光波長を短波長化することが急速に進められて
いる。このうち半導体レーザの光波長については、現在
主流となっている830nmから、10年後には630nm程度まで
短波長化することが予想される。こうした傾向に対応す
るためには、記録層はおおよそ630〜850nmの光波長域で
分光吸収特性及び分光反射特性が比較的一定しているこ
とが望ましい。
要求される。すなわち、10年後にも初期状態と同様な感
度とC/Nで、新たな情報を記録できなければならない
し、既に記録した情報を再生できなければならない。一
方で、光記録媒体の記録密度を向上させるために、記録
装置の対物レンズの開口数NAを大きくさせたり、半導体
レーザの光波長を短波長化することが急速に進められて
いる。このうち半導体レーザの光波長については、現在
主流となっている830nmから、10年後には630nm程度まで
短波長化することが予想される。こうした傾向に対応す
るためには、記録層はおおよそ630〜850nmの光波長域で
分光吸収特性及び分光反射特性が比較的一定しているこ
とが望ましい。
ところで、従来、光記録媒体の記録層としては、金属
薄膜、複合薄膜、有機薄膜を含め、数多くの物質が提案
されている。
薄膜、複合薄膜、有機薄膜を含め、数多くの物質が提案
されている。
このうち、Te合金、Te酸化物、Te−C、Te−CS2など
の金属薄膜や複合薄膜は概して吸光度及び反射率が高
く、しかも例えば第2図に示すように630〜850nmの光波
長域で分光吸収特性、分光反射特性が比較的一定してい
る。このため、記録又は再生用の光源の光波長が現在の
830nmから徐々に短波長化されて630nmに推移したとして
も、感度やC/Nに著しい変化が生じないという特徴と有
している。しかし、前述した金属薄膜や複合薄膜は毒性
の点で問題がある。また、低融点の金属には非常に酸化
されやすいという欠点もある。
の金属薄膜や複合薄膜は概して吸光度及び反射率が高
く、しかも例えば第2図に示すように630〜850nmの光波
長域で分光吸収特性、分光反射特性が比較的一定してい
る。このため、記録又は再生用の光源の光波長が現在の
830nmから徐々に短波長化されて630nmに推移したとして
も、感度やC/Nに著しい変化が生じないという特徴と有
している。しかし、前述した金属薄膜や複合薄膜は毒性
の点で問題がある。また、低融点の金属には非常に酸化
されやすいという欠点もある。
このような欠点を補うために、各種の有機記録層が検
討されている。
討されている。
光記録媒体用の有機化合物としては、例えば特開昭60
−167140号公報に開示されているように、芳香族ジチオ
ール系金属錯体、脂肪族ジチオール系金属錯体、メルカ
プトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯
体、脂肪族ジアミン系金属錯体、フタロシアニン誘導体
類、ポリメチン構造を有するシアニン色素類、メロシア
ニン色素類、スクアリウム色素類、ジオキサジン色素
類、テトラヒドラコリン系金属錯体、クロコニックメチ
ン系色素類などが挙げられる。しかし、これらの色素は
一般に再生光に対して極めて不安定であり、酸化劣化又
は退色してしまい、実用に供し得るものは少ない。
−167140号公報に開示されているように、芳香族ジチオ
ール系金属錯体、脂肪族ジチオール系金属錯体、メルカ
プトフェノール系金属錯体、芳香族ジアミン系金属錯
体、脂肪族ジアミン系金属錯体、フタロシアニン誘導体
類、ポリメチン構造を有するシアニン色素類、メロシア
ニン色素類、スクアリウム色素類、ジオキサジン色素
類、テトラヒドラコリン系金属錯体、クロコニックメチ
ン系色素類などが挙げられる。しかし、これらの色素は
一般に再生光に対して極めて不安定であり、酸化劣化又
は退色してしまい、実用に供し得るものは少ない。
前記色素のうちでは、フタロシアニン誘導体類が耐久
性が良好であることから注目されており、現在までに種
々の有機記録層の提案が行われている。
性が良好であることから注目されており、現在までに種
々の有機記録層の提案が行われている。
例えば、特開昭55−97033号公報にはバナジルフタロ
シアニン、錫フタロシアニンを記録層に用いることが開
示されている。特に、バナジルフタロシアニンを用いる
と、色素単層で高反射率を示すことが報告されている。
しかし、バナジルフタロシアニンは吸光度が低いため、
記録感度が悪いという問題がある。
シアニン、錫フタロシアニンを記録層に用いることが開
示されている。特に、バナジルフタロシアニンを用いる
と、色素単層で高反射率を示すことが報告されている。
しかし、バナジルフタロシアニンは吸光度が低いため、
記録感度が悪いという問題がある。
また、特開昭57−82093号公報には鉛フタロシアニン
が、特開昭59−67093号公報にはマンガンフタロシアニ
ンがそれぞれ開示されている。しかし、これらは色素単
層では本質的に反射率が低いという問題がある。このた
め、これらを記録層として用いる場合には、別に金属反
射膜を設ける必要がある。ところが、このような金属反
射膜の存在は、光記録媒体の構成を複雑にするととも
に、コストを上昇させる原因となっている。また、金属
反射膜の存在は有機記録媒体の熱伝導率の低さを損い、
記録密度を充分向上できない原因となっている。
が、特開昭59−67093号公報にはマンガンフタロシアニ
ンがそれぞれ開示されている。しかし、これらは色素単
層では本質的に反射率が低いという問題がある。このた
め、これらを記録層として用いる場合には、別に金属反
射膜を設ける必要がある。ところが、このような金属反
射膜の存在は、光記録媒体の構成を複雑にするととも
に、コストを上昇させる原因となっている。また、金属
反射膜の存在は有機記録媒体の熱伝導率の低さを損い、
記録密度を充分向上できない原因となっている。
更に、記録層としてシアニン色素、フタロシアニン色
素、ナフタロシアニン色素などを用いた場合、これらは
一般的に分光吸収特性や分光反射特性に急峻なピークを
有し、広い範囲にわたる光波長域では分光吸収特性や分
光反射特性が大きく変化する。このため、記録又は再生
用の光源の光波長が短波長化するに従い、感度やC/Nも
著しく変化し、記録や再生が困難になることが予想され
る。
素、ナフタロシアニン色素などを用いた場合、これらは
一般的に分光吸収特性や分光反射特性に急峻なピークを
有し、広い範囲にわたる光波長域では分光吸収特性や分
光反射特性が大きく変化する。このため、記録又は再生
用の光源の光波長が短波長化するに従い、感度やC/Nも
著しく変化し、記録や再生が困難になることが予想され
る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は前記問題点を解決するためになされたもので
あり、吸光度及び反射率が高く、630〜850nmの光波長域
で分光吸収特性や分光反射特性が比較的一定した有機記
録層を儲けた光記録媒体を提供することを目的とする。
あり、吸光度及び反射率が高く、630〜850nmの光波長域
で分光吸収特性や分光反射特性が比較的一定した有機記
録層を儲けた光記録媒体を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段と作用) 本発明の光記録媒体は、基板上に被覆した有機記録層
の一部をレーザになどの光により選択的に***させるか
又は除去するなどの手段により情報を記録する光記録媒
体において、前記有機記録層がフタロシアニン誘導体及
びナフタロシアニン誘導体から選択される少なくとも2
種以上からなり、630〜850nmの光波長域で吸光度が0.6
以上、反射率が20%以上であることを特徴とするもので
ある。
の一部をレーザになどの光により選択的に***させるか
又は除去するなどの手段により情報を記録する光記録媒
体において、前記有機記録層がフタロシアニン誘導体及
びナフタロシアニン誘導体から選択される少なくとも2
種以上からなり、630〜850nmの光波長域で吸光度が0.6
以上、反射率が20%以上であることを特徴とするもので
ある。
特に、有機記録層が少なくともバナジルナフタロシア
ニン及びターシャリブチル−二塩化錫フタロシアニンを
含むものであることが望ましい。
ニン及びターシャリブチル−二塩化錫フタロシアニンを
含むものであることが望ましい。
本発明においては、基板のゴミやキズなどの影響を避
けるため、透明な基板を通して光ビームを有機記録層に
照射して信号の記録及び再生を行うことが好ましい。し
たがって、本発明において用いられる透明基板として
は、信号の記録及び再生を行うための光の透過率が85%
以上であり、かつ光学的異方性の小さいものが好まし
い。こうした透明基板としては、アクリル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂な
どのプラスチックやガラスなどが好ましい。これらのう
ちでも、機械的強度、案内溝やアドレス信号などを形成
しやすいこと、経済性の点からプラスチックが特に好ま
しい。
けるため、透明な基板を通して光ビームを有機記録層に
照射して信号の記録及び再生を行うことが好ましい。し
たがって、本発明において用いられる透明基板として
は、信号の記録及び再生を行うための光の透過率が85%
以上であり、かつ光学的異方性の小さいものが好まし
い。こうした透明基板としては、アクリル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂な
どのプラスチックやガラスなどが好ましい。これらのう
ちでも、機械的強度、案内溝やアドレス信号などを形成
しやすいこと、経済性の点からプラスチックが特に好ま
しい。
これらの透明基板の形状は板状でもフィルム状でもよ
い。なお、基板の厚みには特に制限はないが、通常50μ
m〜2mm程度である。勿論、基板の表面に案内溝やアド
レス信号などの凹凸を有していてもよい。このような案
内溝やアドレス信号は射出成形や注型によって基板を作
製する際に形成してもよいし、基板上に紫外線硬化樹脂
などを塗布しスタンパーと重ね合せて紫外線で露光する
ことにより形成してもよい。
い。なお、基板の厚みには特に制限はないが、通常50μ
m〜2mm程度である。勿論、基板の表面に案内溝やアド
レス信号などの凹凸を有していてもよい。このような案
内溝やアドレス信号は射出成形や注型によって基板を作
製する際に形成してもよいし、基板上に紫外線硬化樹脂
などを塗布しスタンパーと重ね合せて紫外線で露光する
ことにより形成してもよい。
本発明において、記録層として使用されるフタロシア
ニン誘導体及びナフタロシアニン誘導体の具体例として
は、フタロシアニン骨格又はナフタロシアニン骨格の中
心金属として以下に例示するものを有するものが挙げら
れる。すなわち、中心金属としては、CuなどのI b族金
属;Mg、Ca、Sr、Zn、CdなどのII族金属;Al、Ga、In、Tl
などのIII族金属;Si、Ge、Sn、Pb、TiなどのIV族金属;S
b、V、Nb、TaなどのV族金属;Se、Te、Cr、WなどのVI
族金属;MnなどのVII族金属;Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、O
s、Ir、PtなどのVIII族金属が挙げられる。また、これ
らの金属の酸化物や、塩化物、臭化物、ヨウ化物などの
ハロゲン化物でもよい。
ニン誘導体及びナフタロシアニン誘導体の具体例として
は、フタロシアニン骨格又はナフタロシアニン骨格の中
心金属として以下に例示するものを有するものが挙げら
れる。すなわち、中心金属としては、CuなどのI b族金
属;Mg、Ca、Sr、Zn、CdなどのII族金属;Al、Ga、In、Tl
などのIII族金属;Si、Ge、Sn、Pb、TiなどのIV族金属;S
b、V、Nb、TaなどのV族金属;Se、Te、Cr、WなどのVI
族金属;MnなどのVII族金属;Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、O
s、Ir、PtなどのVIII族金属が挙げられる。また、これ
らの金属の酸化物や、塩化物、臭化物、ヨウ化物などの
ハロゲン化物でもよい。
これらの金属、金属酸化物、金属ハロゲン化物は通常
2価であるが、1価と2価との混合であってもよい。ま
た、酸素を介して2量体となっていてもよい。
2価であるが、1価と2価との混合であってもよい。ま
た、酸素を介して2量体となっていてもよい。
本発明において、基板上に前述したフタロシアニン誘
導体及びナフタロシアニン誘導体のうちから選択される
2種以上からなる有機記録層を形成するには、例えば同
時に真空蒸着する方法が挙げられる。この真空蒸着の際
には、2個以上のボートに1種ずつフタロシアニン誘導
体又はナフタロシアニン誘導体を収容してもよいし、1
個のボートに2種以上のフタロシアニン誘導体又はナフ
タロシアニン誘導体を収容してもよい。
導体及びナフタロシアニン誘導体のうちから選択される
2種以上からなる有機記録層を形成するには、例えば同
時に真空蒸着する方法が挙げられる。この真空蒸着の際
には、2個以上のボートに1種ずつフタロシアニン誘導
体又はナフタロシアニン誘導体を収容してもよいし、1
個のボートに2種以上のフタロシアニン誘導体又はナフ
タロシアニン誘導体を収容してもよい。
本発明の光記録媒体を実用に供するにあたっては、C/
Nを向上させるために反射防止層を設けたり、記録層を
保護するために記録層上に樹脂を塗布したり、記録層面
に保護シートを貼り合わせたり、また記録面どうしを内
側にして2枚の光記録媒体を貼り合わせるなどの手段を
併用してもよい。2枚の光記録媒体を貼り合わせる場合
には、記録層間にエアギャップを設けて貼り合わせるこ
とが望ましい。
Nを向上させるために反射防止層を設けたり、記録層を
保護するために記録層上に樹脂を塗布したり、記録層面
に保護シートを貼り合わせたり、また記録面どうしを内
側にして2枚の光記録媒体を貼り合わせるなどの手段を
併用してもよい。2枚の光記録媒体を貼り合わせる場合
には、記録層間にエアギャップを設けて貼り合わせるこ
とが望ましい。
本発明において、記録及び再生用に使用するレーザと
しては、630〜850nmに発振波長を有する半導体レーザが
用いられる。そして、例えば5m/sで記録する場合、記録
層上におけるレーザ出力は4〜12mWとすればよい。ま
た、再生出力は記録時の1/10程度で、0.4〜1.2mW程度と
すればよい。
しては、630〜850nmに発振波長を有する半導体レーザが
用いられる。そして、例えば5m/sで記録する場合、記録
層上におけるレーザ出力は4〜12mWとすればよい。ま
た、再生出力は記録時の1/10程度で、0.4〜1.2mW程度と
すればよい。
(実施例) 以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1 ポリカーボネート基板上に、バナジルナフタロシアニ
ン、ターシャリブチル−二塩化錫フタロシアニン、コバ
ルトナフタロシアニンを2×10-5Torrの真空下で抵抗加
熱法により同時に真空蒸着して蒸着膜を形成した。繰返
し干渉法によりこの蒸着膜の膜厚を測定したところ、98
0Åであった。
ン、ターシャリブチル−二塩化錫フタロシアニン、コバ
ルトナフタロシアニンを2×10-5Torrの真空下で抵抗加
熱法により同時に真空蒸着して蒸着膜を形成した。繰返
し干渉法によりこの蒸着膜の膜厚を測定したところ、98
0Åであった。
この蒸着膜について、630〜850nmの光波長範囲で吸光
度及び反射率を測定した。その結果を第1表に示し、第
1図に図示する。
度及び反射率を測定した。その結果を第1表に示し、第
1図に図示する。
次に、直径130mmの案内溝付きポリカーボネート基板
に、前記と同一の条件でバナジルナフタロシアニン、タ
ーシャリブチル−二塩化錫フタロシアニン、コバルトナ
フタロシアニンを同時に真空蒸着して膜厚980Åの有機
記録層を設け、光記録媒体を作製した。
に、前記と同一の条件でバナジルナフタロシアニン、タ
ーシャリブチル−二塩化錫フタロシアニン、コバルトナ
フタロシアニンを同時に真空蒸着して膜厚980Åの有機
記録層を設け、光記録媒体を作製した。
この光記録媒体について、以下のように記録・再生試
験を行った。
験を行った。
発振波長830nmの半導体レーザ(膜面での最大出力15m
W)、NAが0.55の対物レンズを用い、光記録媒体を1800r
pmで回転させながら記録再生を行ったところ、記録のし
きい値は5mW、C/Nが飽和(65dB)に達する値は6.7mWで
あった。
W)、NAが0.55の対物レンズを用い、光記録媒体を1800r
pmで回転させながら記録再生を行ったところ、記録のし
きい値は5mW、C/Nが飽和(65dB)に達する値は6.7mWで
あった。
発振波長780nmの半導体レーザ(膜面での最大出力10m
W)、NAが0.55の対物レンズを用い、光記録媒体を1800r
pmで回転させながら記録再生を行ったところ、記録のし
きい値は4.7mW、C/Nが飽和(66dB)に達する値は6.7mW
であった。
W)、NAが0.55の対物レンズを用い、光記録媒体を1800r
pmで回転させながら記録再生を行ったところ、記録のし
きい値は4.7mW、C/Nが飽和(66dB)に達する値は6.7mW
であった。
発振波長670nmの半導体レーザ(膜面での最大出力4m
W)を用い、前記のように発振波長830nm及び780nmの半
導体レーザで記録した信号を再生したところ、C/Nは68d
Bであった。
W)を用い、前記のように発振波長830nm及び780nmの半
導体レーザで記録した信号を再生したところ、C/Nは68d
Bであった。
発振波長630nmのHe−Neレーザ、NAが0.60の対物レン
ズを用いて同様に記録再生を行ったところ、記録の飽和
値は6.8mWで、C/Nは66dBであった。
ズを用いて同様に記録再生を行ったところ、記録の飽和
値は6.8mWで、C/Nは66dBであった。
また、この光記録媒体を50℃・85%RH、60℃・85%R
H、70℃・85%RHでの加速劣化テストに供した結果、常
温での寿命を20年以上と推定することができた。
H、70℃・85%RHでの加速劣化テストに供した結果、常
温での寿命を20年以上と推定することができた。
比較例1〜3 ポリカーボネート基板上に、バナジルナフタロシアニ
ン(比較例1)、ターシャリブチル−二塩化錫フタロシ
アニン(比較例2)、コバルトナフタロシアニン(比較
例3)を2×10-5Torrの真空下で抵抗加熱法により、各
々単独に真空蒸着して膜厚980Åの蒸着膜を形成した。
ン(比較例1)、ターシャリブチル−二塩化錫フタロシ
アニン(比較例2)、コバルトナフタロシアニン(比較
例3)を2×10-5Torrの真空下で抵抗加熱法により、各
々単独に真空蒸着して膜厚980Åの蒸着膜を形成した。
これらの蒸着膜について、630〜850nmの光波長範囲で
吸光度及び反射率を測定した。比較例1、2の結果を第
1表に示す。また、比較例1の結果を第1図に図示す
る。また、比較例3(コバルトナフタロシアニン)につ
いては、最大吸収波長660nm付近で吸光度0.80、反射率2
8%、830nmで吸光度0.17、反射率12%であった。
吸光度及び反射率を測定した。比較例1、2の結果を第
1表に示す。また、比較例1の結果を第1図に図示す
る。また、比較例3(コバルトナフタロシアニン)につ
いては、最大吸収波長660nm付近で吸光度0.80、反射率2
8%、830nmで吸光度0.17、反射率12%であった。
次に、直径130mmの案内溝付きポリカーボネート基板
に、バナジルナフタロシアニンを単独で真空蒸着して膜
厚970Åの有機記録層を設け、光記録媒体(比較例1)
を作製した。この光記録媒体について、記録・再生試験
を行ったところ、670nm以下の波長で吸光度が小さくな
り大幅に記録感度が低下し、また830nmでは反射率が小
さくトラッキングサーボ、フォーカスサーボに支障をき
たした。
に、バナジルナフタロシアニンを単独で真空蒸着して膜
厚970Åの有機記録層を設け、光記録媒体(比較例1)
を作製した。この光記録媒体について、記録・再生試験
を行ったところ、670nm以下の波長で吸光度が小さくな
り大幅に記録感度が低下し、また830nmでは反射率が小
さくトラッキングサーボ、フォーカスサーボに支障をき
たした。
同様に、直径130mmの案内溝付きポリカーボネート基
板に、ターシャリブチル−二塩化錫フタロシアニンを単
独で真空蒸着して膜厚970Åの有機記録層を設け、光記
録媒体(比較例2)を作製した。この光記録媒体につい
て、記録・再生試験を行ったところ、670nm及び630nmで
反射率が20%以下と小さいため、トラッキングサーボ、
フォーカスサーボが困難となり、記録再生が困難となっ
た。
板に、ターシャリブチル−二塩化錫フタロシアニンを単
独で真空蒸着して膜厚970Åの有機記録層を設け、光記
録媒体(比較例2)を作製した。この光記録媒体につい
て、記録・再生試験を行ったところ、670nm及び630nmで
反射率が20%以下と小さいため、トラッキングサーボ、
フォーカスサーボが困難となり、記録再生が困難となっ
た。
同様に、直径130mmの案内溝付きポリカーボネート基
板に、コバルトナフタロシアニンを単独で真空蒸着して
膜厚970Åの有機記録層を設け、光記録媒体(比較例
3)を作製した。この光記録媒体について、記録・再生
試験を行ったところ、830nmでの反射率が小さく、トラ
ッキングサーボ、フォーカスサーボに支障をきたした。
板に、コバルトナフタロシアニンを単独で真空蒸着して
膜厚970Åの有機記録層を設け、光記録媒体(比較例
3)を作製した。この光記録媒体について、記録・再生
試験を行ったところ、830nmでの反射率が小さく、トラ
ッキングサーボ、フォーカスサーボに支障をきたした。
以上のように、有機記録層が単独の色素からなる場合
には、630〜850nmの光波長域で高感度かつ安定に記録・
再生することは困難であることがわかった。
には、630〜850nmの光波長域で高感度かつ安定に記録・
再生することは困難であることがわかった。
実施例2 ポリカーボネート基板上に、錫ナフタロシアニン、タ
ーシャリブチル−二塩化錫フタロシアニン、バナジルナ
フタロシアニンを2×10-5Torrの真空下で抵抗加熱法に
より同時に真空蒸着して蒸着膜を形成した。繰返し干渉
法によりこの蒸着膜の膜厚を測定したところ、1020Åで
あった。
ーシャリブチル−二塩化錫フタロシアニン、バナジルナ
フタロシアニンを2×10-5Torrの真空下で抵抗加熱法に
より同時に真空蒸着して蒸着膜を形成した。繰返し干渉
法によりこの蒸着膜の膜厚を測定したところ、1020Åで
あった。
この蒸着膜について、630〜850nmの光波長範囲で吸光
度及び反射率を測定した。その結果を第1表に示す。
度及び反射率を測定した。その結果を第1表に示す。
次に、直径130mmの案内溝付きポリカーボネート基板
に、前記と同一の条件で錫ナフタロシアニン、ターシャ
リブチル−二塩化錫フタロシアニン、バナジルナフタロ
シアニンを同時に真空蒸着して膜厚980Åの有機記録層
を設け、光記録媒体を作製した。
に、前記と同一の条件で錫ナフタロシアニン、ターシャ
リブチル−二塩化錫フタロシアニン、バナジルナフタロ
シアニンを同時に真空蒸着して膜厚980Åの有機記録層
を設け、光記録媒体を作製した。
この光記録媒体について、実施例1と同様に記録・再
生試験を行ったところ、記録のしきい値は830nmで5.2m
W、780nmで4.9mW、630nmで6.9mWであった。
生試験を行ったところ、記録のしきい値は830nmで5.2m
W、780nmで4.9mW、630nmで6.9mWであった。
比較例4 直径130mmの案内溝付きポリカーボネート基板に、錫
ナフタロシアニンを単独で真空蒸着して膜厚970Åの有
機記録層を設け、光記録媒体(比較例4)を作製した。
この光記録媒体について、記録・再生試験を行ったとこ
ろ、670nm及び630nmで吸光度が低く感度が大幅に低下
し、また830nmでは反射率が小さくトラッキングサー
ボ、フォーカスサーボが不可能になった。
ナフタロシアニンを単独で真空蒸着して膜厚970Åの有
機記録層を設け、光記録媒体(比較例4)を作製した。
この光記録媒体について、記録・再生試験を行ったとこ
ろ、670nm及び630nmで吸光度が低く感度が大幅に低下
し、また830nmでは反射率が小さくトラッキングサー
ボ、フォーカスサーボが不可能になった。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の光記録媒体によれば、63
0〜850nmの光波長域で記録・再生用の半導体レーザの発
振波長が変化しても感度やC/Nに著しい変化がなく、ト
ラッキングサーボやフォーカスサーボに何ら支障をきた
さない。したがって、近い将来、より高密度記録を達成
するために半導体レーザの光波長が変化しても、媒体の
寿命内であれば初期状態と全く同様に、新たに記録する
ことも、既に記録した情報を再生することもできる。特
に、バナジルナフタロシアニン及びターシャリブチル−
二塩化錫フタロシアニンを含む有機記録層を有する光記
録媒体は、耐久性にも優れ、記録・再生特性が極めて良
好である。
0〜850nmの光波長域で記録・再生用の半導体レーザの発
振波長が変化しても感度やC/Nに著しい変化がなく、ト
ラッキングサーボやフォーカスサーボに何ら支障をきた
さない。したがって、近い将来、より高密度記録を達成
するために半導体レーザの光波長が変化しても、媒体の
寿命内であれば初期状態と全く同様に、新たに記録する
ことも、既に記録した情報を再生することもできる。特
に、バナジルナフタロシアニン及びターシャリブチル−
二塩化錫フタロシアニンを含む有機記録層を有する光記
録媒体は、耐久性にも優れ、記録・再生特性が極めて良
好である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例1及び比較例1の光記録媒体で
用いられる有機記録層の630〜850nmでの分光吸収特性及
び分光反射特性を示す図、第2図は従来の光記録媒体で
用いられる金属薄膜の630〜850nmでの分光吸収特性及び
分光反射特性を示す図、第3図は光学記録装置の概略構
成図である。 1……光記録媒体、2……基板、3……記録層、4……
回転駆動用モータ、5……半導体レーザ、6……レーザ
光、7……変調器、8……光学系、9……反射板、10…
…集光レンズ。
用いられる有機記録層の630〜850nmでの分光吸収特性及
び分光反射特性を示す図、第2図は従来の光記録媒体で
用いられる金属薄膜の630〜850nmでの分光吸収特性及び
分光反射特性を示す図、第3図は光学記録装置の概略構
成図である。 1……光記録媒体、2……基板、3……記録層、4……
回転駆動用モータ、5……半導体レーザ、6……レーザ
光、7……変調器、8……光学系、9……反射板、10…
…集光レンズ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/26
Claims (2)
- 【請求項1】基板上に被覆した有機記録層に光により情
報を記録する光記録媒体において、前記有機記録層がフ
タロシアニン誘導体及びナフタロシアニン誘導体から選
択される少なくとも2種以上からなり、630〜850nmの光
波長域での吸光度が0.6以上、反射率が20%以上である
ことを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】有機記録層が少なくともバナジルナフタロ
シアニン及びターシャリブチル−二塩化錫フタロシアニ
ンを含むことを特徴とする請求項(1)記載の光記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1029276A JP2947562B2 (ja) | 1989-02-08 | 1989-02-08 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1029276A JP2947562B2 (ja) | 1989-02-08 | 1989-02-08 | 光記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02208838A JPH02208838A (ja) | 1990-08-20 |
JP2947562B2 true JP2947562B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=12271754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1029276A Expired - Lifetime JP2947562B2 (ja) | 1989-02-08 | 1989-02-08 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2947562B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62216795A (ja) * | 1986-03-19 | 1987-09-24 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 光学記録体 |
JPS63191690A (ja) * | 1986-06-02 | 1988-08-09 | Toshiba Corp | 光記録媒体 |
JPS6362794A (ja) * | 1986-09-04 | 1988-03-19 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 光記録媒体 |
JPS63139789A (ja) * | 1986-12-02 | 1988-06-11 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 光記録媒体 |
-
1989
- 1989-02-08 JP JP1029276A patent/JP2947562B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02208838A (ja) | 1990-08-20 |
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