JP2944565B2 - 地下室構造体、その運搬方法およびその施工方法 - Google Patents

地下室構造体、その運搬方法およびその施工方法

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JP2944565B2 JP9096105A JP9610597A JP2944565B2 JP 2944565 B2 JP2944565 B2 JP 2944565B2 JP 9096105 A JP9096105 A JP 9096105A JP 9610597 A JP9610597 A JP 9610597A JP 2944565 B2 JP2944565 B2 JP 2944565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生活空間または物
品収納空間として利用される鉄筋コンクリート製の地下
室構造体、その運搬方法およびその施工方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、通常の宅地においても狭い敷地面
積を有効に利用するため、地下室を設けることが盛んに
行われるようになっている。従来、地下室は、建築現場
でのコンクリート打設用の枠組み工事、枠組み後の枠内
への配筋工事、配筋後の枠組み内へのコンクリート打設
工事を行い、さらに長い養生期間を経て完成される。こ
のように従来の地下室工事は非常に面倒であり、多くの
人手と費用がかかるばかりか工期も長く、これらがネッ
クになって地下室の普及を遅らせている。
【0003】このような不都合を解消するものとして、
特開平3−76933号公報、特開平8−92973号
公報、特開平8−92974号公報等には、工場で大量
に生産し得る、いわゆるユニット式の地下室が提案され
ている。このユニット式の地下室は、取り扱いおよび運
搬が容易な程度の大きさに寸法設定された鉄筋コンクリ
ート製の地下室構造体(コンクリートブロック)を工場
で大量生産し、これらのコンクリートブロックを建築現
場に運び込み、予め掘削された縦穴に継ぎ足しながら埋
設することによって形成されるものであり、建築現場で
の一連のコンクリート打設工事等を省略することができ
るため、建設コストの低減および工期の短縮が実現す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平
3−76933号公報に記載されたユニット式地下室に
あっては、コンクリートブロックが、地下室を縦方向に
切断して複数に分割した、いわゆる輪切り状態で形成さ
れているため、隣接したコンクリートブロック同士の垂
直面に沿う接合部分からの地下室内への地下水の侵入を
防止することが困難であるという問題点を有している。
【0005】このような問題点を解消するために、特開
平3−76933号公報に記載のユニット式地下室にお
いては、桝形の各コンクリートブロックの四隅部にワイ
ヤを通す挿通孔を穿設し、コンクリートブロックをシー
ル部材を介して並設した後、串刺し状態で各コンクリー
トブロックの挿通孔にワイヤを通して締結し、これによ
ってコンクリートブロック間の当接部分における水漏れ
を防止するようになされている。
【0006】しかしながら、複数のコンクリートブロッ
クをワイヤによって締結するために、各コンクリートブ
ロックにワイヤを通す挿通孔をわざわざ穿設しなければ
ならず、その分製造コストが嵩むという新たな問題点が
提起される。また、たとえワイヤで複数のコンクリート
ブロックを締結しても、長期間の内にワイヤが伸長した
り腐食することによって締結力が弱まり、これによって
コンクリートブロック間に隙間が形成されて地下水が侵
入するという問題点を有している。
【0007】また、上記特開平8−92973号公報お
よび特開平8−92974号公報に記載されたユニット
式地下室は、コンクリートブロックを上記特開平3−7
6933号公報に記載のものよりさらに細分化したもの
であり、各コンクリートブロック間の接合は、上記ワイ
ヤに代えてコンクリートブロックに埋設された接合金具
を介して行うようにしてあるが(特に特開平8−929
73号公報)、地下水の侵入に関しては上記特開平3−
76933号公報に記載のユニット式地下室の場合と同
様の問題点を有している。
【0008】さらに、特開平8−92973号公報およ
び特開平8−92974号公報に記載されたユニット式
地下室においては、床部は従来工法である現地でのコン
クリート打設工法が採用されているため、工期の短縮化
を図る上では不利である。
【0009】加えて、上記各公報に記載された地下室ユ
ニットは、いずれも一室を対象とした単一の構造体であ
り、複数の構造体を組み合わせて地下空間を変化に富ん
だものにするという考え方は存在しない。これに対し、
特開平4−44526号公報には、プレキャストコンク
リートパネルを工事現場で組み立てて複数の地下室を構
築する工法が提案されているが、工事現場での組み立て
作業が面倒であり、工期の短縮が図り難いという問題点
を有している。
【0010】そこで、複数の地下室ユニットを相互に隣
接させた状態で埋設して複数の地下室を形成することが
考えられるが、このようにすると、隣接した地下室間の
出入口を通して雨水や地下水等が室内に侵入するという
新たな問題点が提起される。このような問題点を解消す
るために、隣合った地下室ユニット間にシール部材を介
設するとともに、地下室ユニット同士をロープを巻き付
けてゆわえたり、ボルトやタイロッド等で締結して隣接
したユニット間に隙間がないようにすることが考えられ
るが、たとえこのようにしても長期間の内にロープ等に
よる締結状態が弛緩してユニット間に隙間が生じ、この
隙間を通って地下室内に雨水等が侵入することが予想さ
れ、結局、長期的な観点から複数の地下室ユニットを埋
設することができないという問題点を有している。
【0011】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、地下室内への雨水や地下水
の侵入を確実に防止した上で、地下室建設の工期短縮化
を図ることができるとともに、複数の地下室構造体を隣
接させて接続した場合の接続部分の出入口から雨水や地
下水が地下室内に侵入しないようにすることができる地
下室構造体、その運搬方法およびその施工方法を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
地下室構造体は、底部と周壁とを備えた鉄筋コンクリー
ト製の下部構造体に、平面視の形状が上記下部構造体と
同一形状であり、かつ、周壁のみからなる鉄筋コンクリ
ート製の少なくとも1つの上部構造体を、上縁面と下縁
面とが互いに当接するように積み重ねることによって構
造体本体が形成され、上記各構造体の上縁面と下縁面と
の間にはシール部材が介設され、上記下部構造体は、上
縁面に幅方向で高低が形成された段差を有し、上記上部
構造体は、上記段差に噛み合う段差を有する地下室構造
体であって、上記構造体本体を支持する平板状の基礎盤
が備えられ、この基礎盤には構造体本体の縁部の延びる
方向に平行な少なくとも1条の嵌合溝が凹設されている
一方、上記下部構造体の底面には上記嵌合溝に摺接状態
で嵌合される嵌合体が突設されていることを特徴とする
ものである。
【0013】この地下室構造体によれば、地下室構造体
が大規模のものであっても、構造体本体を分割して下部
構造体と、少なくとも1つの上部構造体とにすることに
よって、構造体本体を工場生産し得るようになるため、
地下室を現地で施工する場合に比べて施工コストが安価
になる。
【0014】また、分割された各構造体の上縁面と下縁
面との間にシール部材が介設されているため、各構造体
が積み重ねられた状態で、各構造体の接合部分がシール
部材によってシールされ、これによって地下水の地下室
内への侵入が防止される。
【0015】そして、従来の鉛直面に沿うように分割し
た構造体の場合、シール部材の押圧挟持を確実に行うべ
く、ワイヤ等によって複数の構造体が締結されている
が、これによって施工コストが嵩むとともに、ワイヤの
伸長や腐食等による締結力の低下によって確実なシール
効果を得ることができなくなるという不都合が生じるの
に対し、本発明においては、シール部材は、上部の構造
体の重量によって常に押圧された状態になっているた
め、従来のようなワイヤ等による締結操作は必要なく、
施工コストの低減に寄与するとともに、地下水の地下室
への侵入が常に確実に防止される。
【0016】また、上下の構造体の当接縁部に形成され
た段差によって、上下の構造体の接合時の位置決めが確
実に行われる。
【0017】そして、基礎盤の表面に構造体本体が配置
されて支持されるため、基礎盤がない場合に比較して構
造体本体を配置するための水平面の確保が容易であり、
地下室用として掘削された縦穴内での構造体本体の配置
状態が安定する。また、構造体本体を基礎盤上にクレー
ン等で吊降ろすに際し、基礎盤の嵌合溝に構造体本体の
嵌合体を嵌め込むことによって、構造体本体は確実に位
置決めされた状態で基礎盤上に配置される。そして、構
造体本体が基礎盤上に配置されると、嵌合体が嵌合溝に
噛み込んでいることにより特に横揺れに対する耐震性が
優れたものになる。
【0018】本発明の請求項2記載の地下室構造体は、
請求項1記載の地下室構造体において、上記嵌合溝は、
その溝の延びる方向に平行な上縁部から溝底に向けて傾
斜した溝側傾斜面を有して下窄みに形成されている一
方、上記嵌合体は、上記溝側傾斜面に対応した同一傾斜
角度の嵌合体側傾斜面を有していることを特徴とするも
のである。
【0019】この地下室構造体によれば、嵌合体の下端
部の幅寸法は、嵌合溝の開口部の溝幅寸法よりも狭小に
なっているため、構造体本体をクレーン等で吊り降ろす
に際し、広い口の嵌合溝に幅の狭い嵌合体を嵌め込む状
態になり、これによって構造体本体が多少揺れても、嵌
合体が容易に嵌合溝に嵌まり込み、嵌合体本体の基礎盤
への配置作業が容易になる。そして、一旦嵌合体が嵌合
溝に嵌まり込むと、構造体本体は、嵌合体側傾斜面が溝
側傾斜面に摺接しつつ下降して基礎盤上の適正な位置に
配置される。
【0020】本発明の請求項3記載の地下室構造体は、
請求項2記載の地下室構造体において、一の構造体本体
と、この構造体本体の嵌合体の延びる方向と交差する方
向で隣接する他の構造体本体とはそれぞれ互いに対向す
る壁面に開口された開口部を有し、上記各壁面間には、
上記開口部を取り囲むように設けられた環状のシール部
材が介設され、上記溝側および嵌合体側傾斜面は、嵌合
体を嵌合溝に嵌合した状態で上記2体の構造体が上記シ
ール部材を介して互いに当接するように設けられている
ことを特徴とするものである。
【0021】また、本発明の請求項14記載の地下室構
造体は、底部と周壁とを備えた鉄筋コンクリート製の構
造体本体が形成され、一の構造体本体と、この構造体本
体に隣接する他の構造体本体とを支持する平板状の基礎
盤が備えられ、この基礎盤には少なくとも1条の嵌合溝
が凹設されている一方、上記各構造体本体の底面には上
記嵌合溝に摺接状態で嵌合される嵌合体が突設され、上
記嵌合溝は、その溝の延びる方向に平行な上縁部から溝
底に向けて傾斜した溝側傾斜面を有して下窄みに形成さ
れている一方、上記嵌合体は、上記溝側傾斜面に対応し
た同一傾斜角度の嵌合体側傾斜面を有し、上記各構造体
本体はそれぞれ互いに対向する壁面に開口された開口部
を有し、上記各壁面間には、上記開口部を取り囲むよう
に設けられた環状のシール部材が介設され、上記溝側お
よび嵌合体側傾斜面は、嵌合体を嵌合溝に嵌合した状態
で上記2体の構造体が上記シール部材を介して互いに当
接するように設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0022】これらの地下室構造体によれば、2体の構
造体本体をクレーン等で吊り下げてそれぞれの嵌合体を
基礎盤の対応した嵌合溝に嵌め込むことにより、2体の
構造体本体は、溝側傾斜面に案内されて相互に接近する
ため、各構造体本体間に介設されたシール部材は、これ
らの壁面によって押圧挾持されて各壁面に密着した状態
になり、これによって雨水や地下水の開口部を介した地
下室内への侵入が確実に防止される。
【0023】本発明の請求項4記載の地下室構造体は、
請求項1乃至3のいずれかに記載の地下室構造体におい
て、上記シール部材はゴム製であることを特徴とするも
のである。
【0024】この地下室構造体によれば、ゴムは柔軟性
および防水性に優れているため、上下の構造体間の防水
が確実に行われる。
【0025】本発明の請求項5記載の地下室構造体は、
1乃至4のいずれかに記載の地下室構造体において、上
記構造体本体の内壁面および外壁面のいずれか一方また
は双方に防水処理が施されていることを特徴とするもの
である。
【0026】この地下室構造体によれば、この防水処理
によって周壁を通した地下水の地下室内への侵入が防止
される。
【0027】本発明の請求項6記載の地下室構造体は、
請求項1乃至5のいずれかに記載の地下室構造体におい
て、上記下部構造体および上部構造体は、300kgf
/cm2以上の圧縮強度を有するコンクリートが用いら
れ、かつ、下部構造体の底部および周壁並びに上部構造
体の周壁の厚み寸法が150mm以上に設定されている
ことを特徴とするものである。
【0028】この地下室構造体によれば、構造体本体が
地下に埋設されて地下室が形成された状態で、地下室そ
のものの強度が非常に大きなものになるとともに、構造
体本体の上縁部を地上設置の建造物の基礎として利用す
ることが可能になる。
【0029】本発明の請求項7記載の地下室構造体は、
請求項6記載の地下室構造体において、上記コンクリー
トは、防水機能を有する混和剤が混入されたものである
ことを特徴とするものである。
【0030】この地下室構造体によれば、地下水の周壁
を通した地下室内への侵入が防止される。
【0031】本発明の請求項8記載の地下室構造体は、
請求項1乃至7のいずれかに記載の地下室構造体におい
て、上記下部構造体および上部構造体は、幅寸法が2.
5m〜3.5m、高さ寸法が0.8m〜1.6m、およ
び長さ寸法が2.5m〜9.0mであることを特徴とす
るものである。
【0032】この地下室構造体によれば、各構造体が、
生産、移送、取り扱いおよび搬送に適した寸法になる。
特に、構造体を工場から地下室の施工現場に搬送するに
際し、所定の運送車両を用いて公道を利用することが可
能になる。
【0033】本発明の請求項9記載の地下室構造体の運
搬方法は、請求項8記載の地下室構造体の運搬方法であ
って、上記下部構造体および上記上部構造体の各々につ
いて、長尺側の側面が水平になるように構造体を90°
横転し、この横転した構造体を保護用のラックに装填
し、ついでこのラックに装填された構造体を、載置面が
運送車両に装着された状態で路面から30cm以下に高
さ設定されたパレットを介して運送車両に積載し、搬送
することを特徴とするものである。
【0034】この地下室構造体によれば、構造体を90
°横転させることにより、所定の運送車両への積載高さ
寸法および幅寸法が法規による規制の範囲内に納めるこ
とが可能になり、構造体を公道を利用して搬送すること
ができる。また、構造体をラックに装填することによ
り、構造体は、搬送中の衝撃から保護される。
【0035】本発明の請求項10記載の地下室構造体の
運搬方法は、請求項9記載の地下室構造体の運搬方法に
おいて、上記ラックとして、上記構造体を支持する支持
プレートと、この支持プレートに支持された構造体に被
せる枠体とからなり、かつ、枠体を構造体に被せた状態
で枠体と支持プレートとを一体に締結し得るように構成
されたものを用いることを特徴とするものである。
【0036】この地下室構造体によれば、構造体を支持
プレートに載置した後、枠体を構造体に被せ、ついで支
持プレートと枠体とを一体に締結することにより、構造
体がラック内に収納された状態になり、これによって構
造体のラック内への装填操作が容易になる。
【0037】本発明の請求項11記載の地下室構造体の
運搬方法は、請求項9または10記載の地下室構造体の
運搬方法において、上記構造体が装填された上記ラック
を運送車両から荷降ろしするに際し、ラックを吊持部材
によって斜めになるように吊持し、この斜めに吊持した
ラックを、水平軸回りに回動自在に軸支され、かつ、ラ
ックの下端縁部を受ける回動治具上に吊り降ろし、つい
で回動治具を水平軸周りに回動させることによって構造
体を横転させた状態で荷降しすることを特徴とするもの
である。
【0038】この地下室構造体によれば、構造体の装填
されたラックの荷降し操作時の衝撃が、回動治具によっ
て緩衝される。
【0039】本発明の請求項12記載の地下室構造体の
施工方法は、請求項1乃至8のいずれかに記載の地下室
構造体の施工方法であって、地面に少なくとも上記基礎
盤を埋設し得る縦穴を掘削し、上記縦穴の底部に砕石を
敷き詰めた後、底部が砕石側になるように吊持した基礎
盤を上記砕石上に吊り降ろし、ついで基礎盤の嵌合溝に
下部構造体の嵌合体を嵌合させるように下部構造体を吊
り降ろし、ついで下部構造体の上縁面と、上記上部構造
体の下縁面との間に上記シール部材を介在させた状態で
上部構造体を下部構造体の上に吊り降ろし、下部構造体
と上部構造体との接合部分をシール構造にすることを特
徴とするものである。
【0040】この地下室構造体の施工方法によれば、ま
ず基礎盤を縦穴の砕石上に吊り降ろし、ついで各構造体
を縦穴に順次吊り降ろして積み重ねることにより、縦穴
内に地下室が形成される。そして、地下室が形成された
状態で、基礎盤の下部には砕石が敷設されているため、
この砕石によって下部構造体の底部が均一に支持され
る。また、下部構造体と上部構造体との間に介在された
シール部材によって両者の接合部分がシール構造になっ
ており、これによって接合部分からの地下室内への地下
水の侵入が防止される。
【0041】本発明の請求項13記載の地下室構造体の
施工方法は、請求項12記載の地下室構造体の施工方法
を採用して上記基礎盤上に一の構造体本体と、他の構造
体本体とを相互に隣接して配置する施工方法であって、
一方の構造体本体の上記嵌合体およびこの嵌合体に対応
した基礎盤の嵌合溝にそれらを相互に嵌合した状態で上
記2体の構造体が互いに接近するように傾斜面を設け、
上記嵌合体の延びる方向に平行な各構造体本体の壁面に
互いに対応した開口部を備え、上記各壁面間に上記開口
部を取り囲むように環状のシール部材を介設することを
特徴とする地下室構造体の施工方法。
【0042】この地下室構造体の施工方法によれば、2
体の構造体本体をクレーン等で吊り下げてそれぞれの嵌
合体を基礎盤の対応した嵌合溝に嵌め込むことにより、
2体の構造体本体は、溝側傾斜面に案内されて相互に接
近するため、各構造体本体間に介設されたシール部材
は、これらの壁面によって押圧挾持されて各壁面に密着
した状態になり、これによって雨水や地下水の開口部を
介した地下室内への侵入が確実に防止される。
【0043】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る地下室構造
体の第1実施形態を示す一部切欠き分解斜視図であり、
図2はその組立て斜視図である。これらの図に示すよう
に、構造体本体10は、地下室の下半分を形成する下部
構造体1と、同上半分を形成する上部構造体2とを備え
た基本構成を備えている。上記下部構造体1は、平面視
で長方形状に形成され、底部に形成された基礎床11
と、この基礎床11の周縁部から上方に向かって延設さ
れた周壁12とからなっている。
【0044】上記基礎床11は平面視で長方形状に形状
設定され、これによって上記周壁12は、基礎床11の
短辺側に互いに対向するように立設された一対の短辺側
壁13と、同長辺側に互いに対向するように立設された
一対の長辺側壁14とを備えた状態になっている。ま
た、下部構造体1の周壁12は、その上縁部に外方が低
くレベル設定された低縁部15aと、この低縁部15a
の内方に低縁部15aより高くレベル設定された高縁部
15bとからなる段差縁部15を有している。
【0045】上記上部構造体2は、下部構造体1に対応
して同一平面形状に形成され、上記下部構造体1の短辺
側壁13に対応した短辺側壁22と、同長辺側壁14に
対応した長辺側壁23とからなる周壁21を有してい
る。上部構造体2の周壁21の下縁部には、外方に形成
された上記周壁12の低縁部15aに対応する低縁部2
4aと、内方に形成された上記周壁12の高縁部15b
に対応する高縁部24bとを備えた段差縁部24が形成
されている。そして、下部構造体1の周壁12の上縁部
に、上部構造体2の周壁21の下縁部を当接させるよう
に上部構造体2を下部構造体1上に積み重ねることによ
って、下部構造体1と上部構造体2とが合体した構造体
本体10が得られるようにしている。
【0046】図3は、下部構造体1および上部構造体2
の段差縁部15,24を示す断面図であり、(イ)は上
部構造体2が下部構造体1に積み重ねられる直前の状
態、(ロ)は上部構造体2が下部構造体1に積み重ねら
れた状態をそれぞれ示している。図3の(イ)に示すよ
うに、下部構造体1の段差縁部15に、上部構造体2の
段差縁部24を対向させた状態で、上部構造体2の低縁
部24aが下部構造体1の低縁部15aに対向してい
る。また、上部構造体2の高縁部24bが下部構造体1
の高縁部15bに対向し、図3の(ロ)に示すように、
上部構造体2を下降させて上部構造体2の段差縁部24
を下部構造体1の段差縁部15に当接させた状態で、下
部構造体1の段差縁部15と上部構造体2の段差縁部2
4とが互いに噛合するように各低縁部15a,24aお
よび各高縁部15b,24bの幅寸法が設定されてい
る。これによって、下部構造体1に積み重ねられた上部
構造体2の下部構造体1に対する横ずれが確実に阻止さ
れるようにしている。
【0047】このような各構造体1,2は、縦横に配筋
された鉄筋Fの周りがコンクリートで囲われた、いわゆ
る鉄筋コンクリート製で形成されている。そして、下部
構造体1の段差縁部15には、図3の(イ)に示すよう
に、上部構造体2が積み重ねられる前にゴム等の柔軟性
および防水性を備えた材料からなるシール部材3が配設
され、これによって上部構造体2が下部構造体1上に置
かれた状態で、図3の(ロ)に示すように、両段差縁部
15,24間にシール部材3が上部構造体2の自重で押
圧挟持された状態になり、これによって構造体本体10
が地下に埋設された状態で、段差縁部15,24の当接
部分からの地下水の侵入を防止するようにしている。
【0048】そして、本実施形態においては、各構造体
1,2の周壁12,21および下部構造体1の基礎床1
1の厚み寸法は、それぞれ少なくとも150mmを越え
るように寸法設定され、これによって構造体本体10が
埋設された状態で、地上に露出している上部構造体2の
上縁部が、地上建造物の基礎として利用し得るようにし
ている。
【0049】上記鉄筋Fは、本実施形態においては、直
径13mmのものが使用されている。この鉄筋Fが、柱
軸方向に延びるように配筋される軸方向主鉄筋、および
これに直交するように配筋される背力鉄筋の双方に用い
られ、これらが常法によって縦横に組み合わされてい
る。そして、軸方向主鉄筋および背力鉄筋の双方は、構
造体本体10の用途(例えば地下室としてのみ使用され
るのか、あるいは地上建造物の基礎として兼用されるの
か等)に応じて配置間隔が設定されている。
【0050】ところで、基礎床11が地表から1.8〜
2.0mの深さになるように下部構造体1を地下に埋設
した状態で、底から0.6mの位置の下部構造体1の周
壁12に作用する土圧は、裏込め土が水分飽和の通常の
普通土である場合、内部摩擦角が30°、地震時の水平
震度kが0.3と仮定して、周壁12に加わる外力は常
時で1.0tf/mであり、地震時で1.7〜2.0t
f/mであることから、上記直径(13mm)の鉄筋F
を用い、かつ、配筋を適切に施すことにより、下部構造
体1は、普段は勿論のこと、地震時にも十分に対応し得
るものになる。
【0051】また、特に各構造体1,2の段差縁部1
5,24については、図3に示すように、本体から外部
に突出した下部構造体1の高縁部15bおよび上部構造
体2の低縁部24aにも鉄筋Fが配筋され、これによっ
て高縁部15bおよび低縁部24aの強度を大きくして
下部構造体1と上部構造体2との結合部分の脆弱性を補
うようにしている。
【0052】上記構造体本体10の幅寸法(各構造体
1,2の短辺側壁13,22の水平方向の寸法)および
長さ寸法(長辺側壁14,23の水平方向の寸法)は、
日本家屋の実情に合うように、外寸法が0.9mの倍数
になるように寸法設定されている。また、各構造体1,
2の高さ寸法は1.2mまたは1.3mに設定され、従
って各構造体1,2が合体された構造体本体10の高さ
寸法は2.4mまたは2.6mになっている。本実施形
態においては、構造体本体10は、4畳半用、6畳用、
8畳用および10畳用のものをユニット製品として工場
生産するようにしている。表1に、本実施形態の構造体
本体10の寸法を地下室の規模別に示す。
【0053】
【表1】
【0054】そして、本実施例において、上記のような
サイズの構造体本体10を採用したのは、このようなサ
イズが日本家屋の実情に合うことや、工場生産が容易な
ことの他、構造体本体10を二分割した状態の下部構造
体1および上部構造体2を横転させることにより、道路
運送車両法等の交通法規に抵触することなく構造体1,
2を公道を利用して運送車両で搬送することができるか
らである。
【0055】以下図4を基に地下室構造体の製造方法に
ついて説明する。図4は、構造体本体10の製造方法を
説明するための断面視の説明図であり、(イ)は下部構
造体1用の配筋が施された型枠内に生コンクリートが充
填された状態、(ロ)は上部構造体2用の配筋が施され
た型枠内に生コンクリートが充填された状態をそれぞれ
示している。
【0056】下部構造体1を製造するには、図4の
(イ)に示すような第1型枠41を使用する。この第1
型枠41は、180°逆転させた下部構造体1の立体形
状に沿うキャビティ41aを有しており、このキャビテ
ィ41a内にまず鉄筋Fを配筋する。ついで、鉄筋Fの
配筋されたキャビティ41a内に生コンクリートを流し
込み、図略の振動手段の駆動によるキャビティ41aへ
の振動付与によってキャビティ41a内の生コンクリー
トの締め固めを行い、その後、生コンクリートが固化す
るまで放置(養生)される。そして、生コンクリートが
固まってからキャビティ41a内から抜き出されて下部
構造体1が得られる。なお、生コンクリートの養生中に
第1型枠41に蒸気等を供給して加熱し、これによって
生コンクリートの固化を促進させることもある。
【0057】上部構造体2を製造するには、図4の
(ロ)に示すような第2型枠42が使用される。この第
2型枠42は、逆転させない状態の上部構造体2の立体
形状に沿うキャビティ42aを有しており、このキャビ
ティ42a内に配筋した後、生コンクリートを流し込ん
で上部構造体2が製造される。生コンクリートを流し込
んでからの処理は、先の下部構造体1の場合と同様であ
る。
【0058】このようにして製造された各構造体1,2
は、型抜きされた後、図5の(イ)および(ロ)に示す
ように、90°横転され、これによってL字形状の吊持
部材Hを用いて以後の工場内での取り扱いや移送を容易
にするとともに、運送車両による搬送に適した姿勢にな
るようにしている。各構造体1,2の横転については、
図略の横転機の対向した回転腕間に各構造体1,2の両
短辺側壁13,22を押圧挟持させ、ついで上記回転腕
を90°回転させることに行われる。
【0059】図6は、工場内における各構造体1,2の
移送の一例を説明する説明図であり、(イ)は構造体
1,2が吊持部材Hによって吊持された状態、(ロ)は
構造体1,2がコンベアCによって移送されつつある状
態をそれぞれ示している。まず、型枠41,42(図
4)から外された構造体1,2は、型抜き現場において
上記横転機によって90°横転された後、図6の(イ)
に示すように、天井クレーン等の移送手段に付設された
吊持部材Hの水平腕が構造体1,2内に差し入れられ、
天井クレーン等の駆動で吊り揚げられてコンベアCに移
送される。
【0060】ついで、コンベアCの上方に移送された構
造体1,2は、図6の(ロ)に示すように、吊持部材H
の下降でコンベアC上に配置されたラックベース(支持
プレート)61上に載置され、以後、コンベアCの駆動
で運送車両への積み込み現場に運ばれ、上記ラックベー
ス61共々運送車両に搭載される。
【0061】つぎに運送車両による構造体1,2の搬送
について説明する。構造体1,2は、運送車両に搭載さ
れる前に、予めラック6内に装填されて保護され、これ
によって搬送中の構造体1,2の横転や破損を防止する
ようにしている。以下ラック6について説明する。図7
は、ラック6の一実施形態を示す斜視図である。この図
に示すように、ラック6は、上記ラックベース61と、
このラックベース61に着脱自在に結合されるラック本
体(枠体)62とを備えて形成されている。このラック
本体62は、ラックベース61上に載置された構造体
1,2に被せられてラックベース61に結合されるもの
であり、こうすることによって搬送中の構造体1,2を
保護するものである。
【0062】上記ラックベース61は、平板状の底板6
1aと、この底板61aの幅方向両側縁部に立設された
上下幅の狭い一対の側板61bと、これら側板61bか
ら外方に向かって突設されたフランジ部61cとを備え
て形成されている。また、上記ラック本体62は、角鋼
を直方体状に組み付けて形成された枠体62aと、この
枠体62aの下端縁部に上記フランジ部61cに対応し
て形成された幅方向一対のフランジ部62bとを備えて
形成されている。
【0063】ぞして、ラックベース61のフランジ部6
1c上にラック本体62のフランジ部62bを載置した
状態で、両フランジ部61c,62bがボルトBによっ
て締結され、これによってラックベース61とラック本
体62とが相互に結合されるようにしている。また、枠
体62aは、その頂部の四隅部に上方に向かって突設さ
れたリング体62cを有しており、これらのリング体6
2cにワイヤロープを通してクレーン等で吊り揚げるこ
とにより、ラックベース61に対する着脱操作を行い得
るようにしている。
【0064】図8は、構造体1,2の積込み準備工程を
示す説明図であり、(イ)は構造体1,2の載置された
ラックベース61がクレーンのフックに吊持された状
態、(ロ)はクレーンのフックに吊持されたラックベー
ス61が搬送用パレット5上に吊り降ろされた状態をそ
れぞれ示している。また、図9はラック本体装着工程を
示す説明図である。また、図10は、運送車両への積込
み工程を示す説明図であり、(イ)は地上に載置された
搬送用パレット5に対して運送車両7が進入した状態、
(ロ)は、搬送用パレット5が運送車両7に搭載された
状態をそれぞれ示している。なお、図11は、図10の
(イ)の一部切欠きA−A線視図であり、運送車両7の
機能を説明するためのものである。
【0065】以下、図6(ロ)および図8〜図11を基
に、構造体1,2の運送車両への積込み操作について説
明する。まず、図6の(ロ)に示すコンベアCによって
運送車両への積込み現場に送り出された、構造体1,2
を搭載したラックベース61は、そのフランジ部61c
の四隅に4本のワイヤW(図8においては二隅のワイヤ
Wのみが示されている)が装着され、これらワイヤWの
上端部が束ねられて図略のクレーンのフックSに係着さ
れて吊り揚げられる。
【0066】ついで、図8の(ロ)に示すように、ワイ
ヤWで吊持されたラックベース61は、地上に配置され
た搬送用パレット5上に吊り降ろされ、はみ出さない状
態で搬送用パレット5上に載置される。
【0067】ところで、上記搬送用パレット5は、ラッ
ク6を運送車両7(図10)に搭載するためのラック6
と運送車両7との間に介在されるものであり、車両の前
後方向(図8の紙面に直行する方向)に延びる左右一対
の支持枠51と、これら一対の支持枠51間に架橋され
た上下一対の架橋材52とから構成されている。上記各
支持枠51の外側部には、それぞれ前後方向に延びる凹
溝53が凹設され、搬送用パレット5はこれらの凹溝5
3を介して運送車両7に搭載されるようになっている。
【0068】そして、図8の(ロ)に示す状態でワイヤ
Wがラックベース61から外され、ついで、図9に示す
ように、ワイヤWを介してクレーンのフックSに吊持さ
れたラック本体62がラックベース61上の構造体1,
2に被せられ、二点鎖線で示すように、上下のフランジ
部61c,62b同士が互いに当接された状態でボルト
Bによって両者が締結され、これによってラックベース
61上にラック本体62が固定され、この固定で形成さ
れたラック6内に構造体1,2が収納された状態にな
る。この状態でラック本体62からワイヤWが外され、
ラック6に納められた構造体1,2の運送車両7への積
込み操作の準備が完了する。
【0069】ついで、搬送用パレット5が運送車両7
(図10)に搭載される。運送車両7は、図10に示す
ように、荷台71が左右に分離された、いわゆる左右軸
分離型の極低床セミトレーラ車が採用されている。この
運送車両7は、これに装着された搬送用パレット5の底
部と路面との間の距離が4cm〜30cmの範囲内にな
るように搬送用パレット5を昇降させ得るようになって
いる。
【0070】このような運送車両7の左右に分離した各
荷台71は、図11に示すように、車両の前後方向に延
びる底板72と、この底板72の幅方向(図11の紙面
に直交する方向)両側部に立設された一対の側板73
と、両側板73の頂部に架橋される天井板74と、これ
ら底板72、一対の側板73および天井板74に囲繞さ
れた装着空間70内に装備される昇降機構75と、幅方
向一対の荷台71の底板72から互いに対向する方向に
向けて水平に突設された一対のパレット支持板72aと
を備えて形成されている。上記パレット支持板72a間
の距離は、凹溝53の底部間の距離より若干大きめにな
るように寸法設定され、これによって一対のパレット支
持板72aが左右の凹溝53に嵌まり込み得るようにな
っている。
【0071】上記昇降機構75は、装着空間70内に車
両の前後方向に複数設けられた側面視で三角形状のカム
76と、このカム76に対応して設けられ、かつ、カム
76を動かす複数基のシリンダ装置77と、上記各カム
76に装着されたタイヤ78とからなっている。上記三
角形状を呈したカム76は、その底辺が路面と略平行に
なるように配置され、図11における左方の隅部が両側
板73に支持された支持軸76a回りに回動自在に軸支
されている。また、カム76の右方の隅部に中心軸76
b回りに回転可能にタイヤ78が軸支されている。
【0072】そして、上記シリンダ装置77は、側板7
3に前後方向に延びるように固定されたエアシリンダ7
7aと、このエアシリンダ77aからカム76に向けて
突出したピストンロッド77bとからなっている。この
ピストンロッド77bの先端部はカム76の支持軸76
a側の上縁部に当接され、これによってカム76の支持
軸76a回りの反時計方向の回動が規制されている。
【0073】従って、シリンダ装置77の駆動によって
エアシリンダ77aからピストンロッド77bを突出さ
せることにより、ピストンロッド77bの先端部がカム
76の上縁部を押圧し、これによってカム76は支持軸
76a回りに時計方向に回動し、その反力で荷台71は
上昇する。逆にピストンロッド77bをエアシリンダ7
7a内に没入させることによって荷台71は下降する。
すなわち、運送車両7は、その荷台71がシリンダ装置
77の正逆駆動によって昇降し得るように構成されてお
り、この昇降操作によって搬送用パレット5を荷台71
に搭載したり、荷降しするのである。
【0074】以下、ラック6を介して搬送用パレット5
に載置された構造体1,2の運送車両7への搭載につい
て図10を基に説明する。まず、搭載に先立ってシリン
ダ装置77を駆動させることによって荷台71の上下高
さを調節し、パレット支持板72aの高さ位置を地面に
置かれた搬送用パレット5の凹溝53の位置に合わせ
る。ついで、左右の荷台71間に搬送用パレット5を納
めるように運送車両7を後退させる。そして、左右の荷
台71によって搬送用パレット5が挟まれた状態で車両
を止めることによって、図10の(イ)に示すように、
搬送用パレット5の左右の凹溝53に左右のパレット支
持板72aが差し込まれた状態になる。
【0075】ついで、シリンダ装置77(図11)の駆
動でピストンロッド77bを突出させることにより、カ
ム76が支持軸76a回りに時計方向に回動して荷台7
1が上昇し、これによる左右のパレット支持板72aの
上昇によって搬送用パレット5は地面から離れてパレッ
ト支持板72aに支持された搬送可能状態になる。この
状態で、ラック6に保護された構造体1,2は運送車両
7によって工事現場にまで搬送される。
【0076】なお、ラック6の頂部のリング体62c
と、荷台71の天井板74に突設されたリング体74a
との間にワイヤWが張設され、これによって搬送途中で
のラック6の横転を防止するようにしている。また、上
記ワイヤWにはホイストW1が取り付けられており、こ
のホイストW1の操作によってワイヤWの張り具合を調
節し得るようにしており、これによってワイヤWの張設
状態を確実なものにすることができる。
【0077】以下、建築現場に搬送された構造体1,2
の荷降しについて説明する。図12は、荷降し時に地上
側に設置される荷受け治具(回動治具)8の一実施形態
を示す側面図である。この図に示すように、荷受け治具
8は、矩形状の枠体からなる治具本体81と、この治具
本体81の互いに対向する枠部材間に架橋された水平軸
82と、この水平軸82回りに回動自在に軸支された荷
受け部材83と、この荷受け部材83の回動範囲から外
れた部分の枠部材間に設けられた荷保護部材であるダン
ネージ84とを備えて構成されている。
【0078】上記治具本体81の底部には複数のスパイ
ク81aが設けられている。そして、荷受け治具8を地
面に配置することによりこのスパイク81aが地面に食
い込み、これによって荷受け治具8の配置状態が安定す
るようにしている。
【0079】上記荷受け部材83は、第1部材83aと
第2部材83bとが各基端部で直角になるように一体に
結合され、これによって側面視でL字形状を呈するよう
に形成された部材であり、第1および第2部材83a,
83b間に、クレーンで荷降しされるラック6の下縁部
を嵌め込んでラック6を傾動させながら荷受け部材83
を水平軸82回りに回動させることにより、ラック6内
の構造体1,2に衝撃を与えないようにして荷降しする
ことができるようになっている。
【0080】また、治具本体81の枠内には、第1部材
83aの図11における右方にストッパ81bが設けら
れ、第1部材83aがこのストッパ81bに当止するこ
とによって第1部材83aの水平方向に対する角度がα
になるようにしてあり、これによって荷受け部材83は
これ以上の水平軸82回りの反時計方向の回動が阻止さ
れるようになっている。
【0081】本実施形態においては、荷受け部材83の
反時計方向の回動が阻止された状態で、第1部材83a
と水平面との間の角度が略30°になるようにストッパ
81bの設置位置および設置寸法が設定されている。ま
た、荷受け部材83は、第1部材83aがストッパ81
bに当止した状態から時計方向には水平軸82回りに略
90°回動し得るようにしてある。
【0082】上記ダンネージ84は、普段はコイルばね
等の弾性部材の付勢力によって治具本体81から上部に
所定高さだけ突出するように高さレベルが設定されてい
るが、ダンネージ84上にラック6が降ろされた状態で
弾性部材の付勢力に抗して治具本体81の枠内に没入す
るようになっている。これによって荷受け部材83に荷
降しされたラック6が水平軸82回りに回動してダンネ
ージ84に当接し、このときのダンネージ84の治具本
体81内への没入によってラック6の横転の衝撃を緩和
するようにしている。
【0083】また、図12に示す荷受け治具8の右方に
は、木材製の角材85を配置するようにしている。この
角材85は、高さ寸法が治具本体81の上下方向の厚み
寸法と同一に寸法設定され、これによって荷受け治具8
を介して倒されたラック6は、水平姿勢が維持されるよ
うにしている。
【0084】図13は、構造体1,2を内装したラック
6の荷降し工程を示す説明図であり、(イ)は構造体
1,2の載置されたラック6がクレーンのフックSに吊
持された状態、(ロ)はクレーンのフックSに吊持され
たラック6が傾けられた状態、(ハ)はクレーンのフッ
クSに吊持されたラック6が荷受け治具8上に吊り降ろ
された状態をそれぞれ示している。
【0085】構造体1,2を搭載した運送車両7が建築
現場に到着すると、まず、搬送用パレット5が地上に降
ろされる(図10の(ロ)の状態から(イ)の状態にし
て降ろされる)。ついでラック6は、図13の(イ)に
示すように、図略のクレーンのフックSとラック6の各
側部の二つのリング体62cとの間にそれぞれワイヤW
が掛け廻されてから吊り揚げられる。
【0086】その後ラック6は、図13の(ロ)に示す
ように、ワイヤWに設けられたホイストW1の操作によ
って時計方向に回るように傾倒され、ついで、図13の
(ハ)に示すように、荷受け治具8の直上まで移動され
て最下端の縁部が荷受け部材83上に位置するように、
すなわち上記縁部が荷受け部材83の第1および第2部
材83a,83bとの間に嵌まり込むように降ろされ
る。
【0087】その後、図13の(ハ)に二点鎖線で示す
ように、クレーンの操作でフックSが緩やかに下降さ
れ、これによって荷受け部材83に支持されたラック6
は、水平軸82回りに時計方向に回動して傾倒し、最後
に荷受け治具8と角材85とに支持された水平姿勢にな
る。この状態で図略の所定の作業機械を用いて構造体
1,2からラック6を取り除き、外部に露出した構造体
1,2を、予め掘削された縦穴に埋設することによって
地下室が形成される。
【0088】以下、地下室構造体の施工について説明す
る。構造体本体10を地下に施工するに当っては、ま
ず、地面に少なくとも上記下部構造体1を埋設し得る縦
穴を掘削する。ついで、上記縦穴の底部に砕石を敷き詰
めた後、底部が砕石側になるように吊持した下部構造体
1を上記砕石上に吊り降ろす。ついで下部構造体1の上
縁面と、上部構造体2の下縁面との間に上記シール部材
3を介在させた状態で上部構造体2を下部構造体1の上
に吊り降ろすことにより、縦穴内に構造体本体10が施
工された状態になる。
【0089】そして、上記シール部材3を介した上記下
部構造体1と上部構造体2との当接部分に、構造体本体
の内側から防水用のライニング処理を施すようにしても
よい。こうすることによって地下水の地下室内への侵入
をより確実に防止し得るようになる。
【0090】また、上記下部構造体1の上記縦穴への埋
設前に、縦穴の底部に所定本数の摩擦杭を杭打ちしても
よい。こうすることによって、構造体本体10の上縁部
を建築基礎として利用し、地下室の上部に建造物を建築
しても、上記摩擦杭によって建造物を確実に支持するこ
とができる。
【0091】図14および図15は、本発明に係る地下
室構造体の第2実施形態を示す分解斜視図であり、図1
4は、下部構造体本体に対して上部構造体本体を隣接配
置する直前の状態、図15は、下部構造体本体に対して
上部構造体本体を隣接配置した状態をそれぞれ示してい
る。また、図16は、図15のB−B線断面図である。
なお、図14および図15において、X−X方向を横方
向、Y−Y方向を縦方向という。これらの図に示すよう
に、第2実施形態においては、隣接する第1構造体本体
10aと、第2構造体本体10bとが、所定厚み寸法を
有する平面視で長方形状の基礎盤100上に配置されて
いる。
【0092】上記第1構造体本体10aは、第1下部構
造体1aと、この第1下部構造体1aに積み重ねられる
第1上部構造体2aとからなっている。また、第2構造
体本体10bは、第2下部構造体1bと、この第2下部
構造体1bに積み重ねられる第2上部構造体2bとから
なっている。これら第1構造体本体10aと第2構造体
本体10bとが、基礎盤100上で互いに隣接するよう
に配置されることによって、2室からなる地下室構造体
が形成されるようになっている。
【0093】上記第2上部構造体2aおよび第2上部構
造体2bの構造は、基本的に第1実施形態の上部構造体
2と同様であるが、これらの縦方向に延びる対向面に下
縁部から切り欠かれた矩形状の下部開放切欠き部201
がそれぞれ設けられている。また、第1下部構造体1a
および第2下部構造体1bの上記切欠き部201に対応
した部分には、上縁部から下方に向けて切り欠かれた上
部開放切欠き部202が設けられ、第1および第2上部
構造体2a,2bがそれぞれ第1および第2下部構造体
1a,2b上に積み重ねられた状態、すなわち第1構造
体本体10aおよび第2構造体本体10bが形成された
状態で、それぞれの対向壁面に下部開放切欠き部201
および上部開放切欠き部202からなる長方形状の出入
口200が形成されるようになっている。
【0094】上記第1下部構造体1aの底面には、出入
口200のある縦方向に延びた壁部およびこの壁部の反
対側の縦方向に延びた壁部のそれぞれが下方に向かって
延設され、これによって第1下部構造体1aの底部から
所定長だけ下方に突設された長手方向に延びる一対の第
1嵌合体203が設けられている。各第1嵌合体203
は、それぞれ縦方向に長尺の直方体状を呈している。
【0095】また、上記第2下部構造体1bの底面に
は、出入口200のある縦方向に延びた壁部およびこの
壁部の反対側の縦方向に延びた壁部のそれぞれが下方に
向かって延設され、これによって第2下部構造体1bの
底部から所定長だけ下方に突設された一対の長手方向に
延びる第2嵌合体204が設けられている。そして、各
第2嵌合体204は、横方向で下細りになるように右面
に嵌合体側傾斜面205が形成され、これによって断面
視が逆台形状になっている。
【0096】上記基礎盤100は、鉄筋コンクリート製
で所定厚み寸法を有する平板状に形成され、平面寸法は
第1構造体本体10aと第2構造体本体10bとを合わ
せた平面寸法よりも若干大きく寸法設定されている。こ
のような基礎盤100の横方向の左側部表面には、上記
第1下部構造体1aの左方の第1嵌合体203が摺接状
態で嵌まり込む第1嵌合溝101が凹設されているとと
もに、同右側部表面には上記第2下部構造体1bの右方
の第2嵌合体204が摺接状態で嵌まり込む第2嵌合溝
102が凹設されている。また、基礎盤100の横方向
の中央部には、右方の第1嵌合体203および左方の第
2嵌合体204の双方がそれぞれ摺接状態で嵌合される
中間嵌合溝103が凹設されている。
【0097】上記第1嵌合溝101は、深さ寸法および
溝幅寸法が第1嵌合体203の上下寸法および横幅寸法
よりもそれぞれ僅かに大きく寸法設定されているととも
に、第2嵌合溝102は、第2下部構造体1bの第2嵌
合体204の断面視の凸形状に対応して僅かに大きく寸
法設定されている。そして、第2嵌合溝102の場合、
特に第2嵌合体204の嵌合体側傾斜面205に対応し
た溝側傾斜面104が形成され、両溝側傾斜面104,
205が相互に摺接した状態で位置修正されつつ第2嵌
合体204が第2嵌合溝102内に嵌め込まれるように
なっている。
【0098】上記中間嵌合溝103は、横方向の左半分
が第1嵌合体203を嵌め込み得るように寸法設定され
ているとともに、右半分が第2嵌合体204を嵌め込み
得るように寸法設定されている。この中間嵌合溝103
の横方向右壁面にも溝側傾斜面104が形成されてい
る。
【0099】従って、第1下部構造体1aの一対の第1
嵌合体203を第1嵌合溝101および中間嵌合溝10
3に嵌入して基礎盤100上に第1構造体本体10aを
配置した後、第2下部構造体1bの一対の第2嵌合体2
04を中間嵌合溝103および第2嵌合溝102に嵌入
することにより、基礎盤100上に第1構造体本体10
aに隣接して第2構造体本体10bが配置されることに
なる。
【0100】上記第1構造体本体10aの外壁面には、
出入口200を取り囲むようにゴム等の弾性部材からな
る環状シール部材31が接着剤を介して貼着されてお
り、第1構造体本体10aに隣接して第2構造体本体1
0bを配置した状態で上記環状シール部材31に阻止さ
れることにより雨水や地下水が室内に漏れ込むのが防止
されるようになっている。また、基礎盤100の上面に
は、縦方向に延びるように緩衝材としてに複数の薄いゴ
ムテープ32が横方向に貼着され、このゴムテープ32
との摩擦抵抗によって基礎盤100上での各構造体本体
10a,10bの位置ずれ(特に縦方向への位置ずれ)
が有効に防止されるようになっている。
【0101】そして、第2構造体本体10bが、図15
および図16に示すように、第1構造体本体10aに隣
接して基礎盤100上に配置され、かつ、第2構造体本
体10bが基礎盤100に確実に支持された状態で、各
構造体本体10a,10bの互いに対向した外壁面間に
隙間dが形成されるように中間嵌合溝103の溝幅およ
び溝深さ寸法が設定されている。
【0102】また、上記隙間dの寸法は、各構造体本体
10a,10b間で押圧圧縮される上記環状シール部材
31の最小厚み寸法よりも若干厚い寸法に設定され、こ
れによって環状シール部材31が圧縮破壊せず、かつ、
有効な弾性力により各構造体本体10a,10bの壁面
に密着してシール作用が確実に得られるようにしてい
る。
【0103】なお、上記隙間d寸法が略「0」になるよ
うに中間嵌合溝103の溝幅を寸法設定してもよい。こ
のようにするためには、下記する押圧力Fで両構造体本
体10a,10bにより押圧挾持された環状シール部材
31が圧縮破壊するような圧縮強度の弾性材料からなる
環状シール部材31を選択すればよい。また、例えば粘
土のような塑性変形し得るシール材料を環状シール部材
31として採用してもよい。このような材料を環状シー
ル部材31として採用することにより、第2構造体本体
10bが基礎盤100上に配置された状態で、両構造体
本体10a,10bの対向壁面間に挾持された環状シー
ル部材31は塑性変形して壁面間で薄く広がり、これに
よって環状シール部材31を構成しているシール材料が
壁面の微細な凹凸内に嵌まり込んだ状態でシール効果を
発揮する。
【0104】図17は、第2実施形態の地下室構造体の
作用を説明するための断面視の説明図であり、(イ)
は、第2嵌合体204が中間嵌合溝103に嵌入される
ことによって第2構造体本体10bの壁面が環状シール
部材31に当接した直後の状態、(ロ)は、第2嵌合体
204が溝側傾斜面104の奥部にまで嵌まり込んで第
2構造体本体10bが基礎盤100に支持された状態を
それぞれ示している。
【0105】第2実施形態においては、まず、第1構造
体本体10aをクレーンで吊り降ろすことにより第1嵌
合体203を中間嵌合溝103に嵌入して第1構造体本
体10aを基礎盤100上に配置する。ついで、第2嵌
合体204が中間嵌合溝103の残部に向かうように第
2構造体本体10bをクレーンで吊り降ろす。
【0106】そうすると、第2嵌合体204の下端部が
中間嵌合溝103の上部開口を通過して、嵌合体側傾斜
面205が溝側傾斜面104に面接触し、これによって
第2構造体本体10bは中間嵌合溝103に案内されつ
つ斜め下方に移動し、図17の(イ)に示すように、第
2構造体本体10bの左壁面が環状シール部材31の右
表面に当接した状態になる。この状態では、図17の
(イ)に示すように、第1構造体本体10aの高さより
も第2構造体本体10bの高さの方が高低差hだけ高く
なっている。
【0107】ついで、この状態でさらに第2構造体本体
10bを徐々に吊り降ろすと、その斜め下方への移動に
よって環状シール部材31は第2構造体本体10bの壁
面に左方に向けて押圧され、これによって圧縮弾性変形
して各構造体本体10a,10bの壁面を押圧した状態
になる。この押圧力Fは、中間嵌合溝103の溝側傾斜
面104の鉛直面に対する傾斜角度θ、第2構造体本体
10bの重量をWとして、 F=Wtanθとなる。
【0108】そして、第2実施形態においては、傾斜角
度θは、30°に設定しているとともに、第2構造体本
体10bの重量は、縦方向の幅1m当り3〜5tに設定
しているため、上記計算式より、上記押圧力Fは、縦方
向の幅1m当り1.7〜2.9tになり、環状シール部
材31を圧縮弾性変形させる上での十分な押圧力を得る
ことができる。そして、図17の(ロ)に示すように、
第2構造体本体10bが最下位まで下降することによっ
て基礎盤100に支持された状態になると、各構造体本
体10a,10b間には隙間dが形成され、これによっ
て環状シール部材31は、最小圧縮厚み寸法よりも若干
厚めまで圧縮される。
【0109】この圧縮による環状シール部材31の弾性
力によって環状シール部材31の表裏面は、第1構造体
本体10aおよび第2構造体本体10bの外壁面に密着
した状態になり、これによって雨水や地下水の出入口2
00を介した地下室内への侵入が確実に防止される。ま
た、第2構造体本体10bの第2嵌合体204が中間嵌
合溝103に完全に嵌まり込んだ図17の(ロ)に示す
状態では、各構造体本体10a,10b間の上記高低差
hが「0」になり、これによって両構造体本体10a,
10bの頂部同士は同一水平面に沿うようになってい
る。
【0110】図18は、第2実施形態に係る地下室構造
体の第1変形例を示す断面図である。この図に示すよう
に、第1変形例の場合、第2構造体本体10bは、先の
第2実施形態のものと同一であるが、第1構造体本体1
0aについては、2条の第1嵌合体203aが第1下部
構造体1aの底部の中央部に、縦方向(図18の紙面に
直交する方向)延びるように設けられている一方、上記
基礎盤100には、上記第1嵌合体203aに対応した
位置に2状の第1嵌合溝101aが凹設されている。ま
た、第2下部構造体1bにおける左方の第2嵌合体20
4に対応した部分には、先の中間嵌合溝103に代えて
第2嵌合溝102と同一寸法の第4嵌合溝102aが凹
設されている。その他の構成については上記第2実施形
態のものと同様である。この第1変形例の地下室構造体
についても、上記同様の作用効果を得ることができる。
【0111】図19は、第2実施形態に係る地下室構造
体の第2変形例を示す断面図である。この図に示すよう
に、第2変形例の場合、第1構造体本体10aは、先の
第2実施形態のものと同一であるが、第2構造体本体1
0bについては、2条の第2嵌合体204aが第2下部
構造体1bの底部の中央部に、縦方向(図19の紙面に
直交する方向)延びるように設けられている一方、上記
基礎盤100には、上記第2嵌合体204aに対応した
位置に2状の第2嵌合溝102aが凹設されている。ま
た、第1下部構造体1aにおける右方の第1嵌合体20
3に対応した部分には、先の中間嵌合溝103に代えて
第1嵌合溝101と同一寸法の第5嵌合溝101bが凹
設されている。その他の構成については上記第2実施形
態のものと同様である。この第1変形例の地下室構造体
についても、上記同様の作用効果を得ることができる。
【0112】図20は、完成した第2実施形態の地下室
構造体の頂部に根太が設けられた状態を示す斜視図であ
る。この図に示すように、完成した地下室構造体の頂部
には、1本の連結根太301、4本の横根太302およ
び2本の縦根太303が設け等れている。上記連結根太
301は、第1構造体本体10aおよび第2構造体本体
10bの各対向壁の頂部に架橋状態で設けられていると
ともに、上記横根太302は各構造体本体10a,10
bの横方向に延びる壁部の頂部に、上記縦根太303は
同縦方向に延びる壁部の頂部にそれぞれ設けられてい
る。
【0113】これらの根太301,302,303は、
各壁内に埋設されて頂部が上方に突出したアンカーボル
ト400に所定の貫通孔が外嵌され、ナットで締結する
ことによって構造体本体10a,10bに固定されてい
る。そして、これらの根太301,302,303を基
礎として地上建造物を構築し得るようにしている。本実
施形態においては、上記各根太301,302,303
は、木製のものが用いられているが、木製に代えてプレ
キャストコンクリート製であってもよいし、合成樹脂製
であってもよい。
【0114】このように、基礎盤100上に配置された
第1構造体本体10aおよび第2構造体本体10bの頂
部に根太301,302,303を付設することによ
り、これら根太301,302,303に家屋等の地上
建造物を構築することができるとともに、各構造体本体
10a,10bを地上建造物の基礎として利用すること
ができる。特に、連結根太301は、第1構造体本体1
0aと第2構造体本体10bとに跨って設けられている
ため、両構造体本体10a,10bは連結根太301に
よって上部で相互に連結され、下部が基礎盤100によ
り相互に結合されていることと相俟って各構造体本体1
0a,10bの結合状態がより確実なものになる。
【0115】本発明は、上記の実施形態に限定されるも
のではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0116】(1)上記の実施形態においては、シール
部材3として板状のゴム製品が採用されているが、本発
明はシール部材3がゴム製品に限定されるものではな
く、柔軟性および耐水性に優れた合成樹脂を採用するこ
とも可能であり、さらに高粘度を有したゴムや合成樹脂
を主成分にするエマルジョンを塗布することでシール部
材3を形成させるようにしてもよい。さらに例えばエポ
キシ系等の接着剤をシール部材3として用いることも可
能である。
【0117】(2)上記の実施形態において、構造体本
体10の内壁面および外壁面のいずれか一方または双方
に防水処理を施すようにしてもよい。こうすることによ
って周壁12,21を通した地下水の地下室内への侵入
がさらに確実に防止される。
【0118】(3)上記の実施形態においては、構造体
本体10は、下部構造体1と上部構造体2との2層構造
で形成されているが、本発明は、構造体本体10が2層
構造であることに限定されるものではなく、3層構造以
上であってもよい。
【0119】(4)上記の第2実施形態においては、嵌
合体および嵌合溝は、基礎盤100の縦方向に連続した
状態で形成されているが、本発明は、嵌合体および嵌合
溝が件族体であることに限定されるものではなく、少な
くとも嵌合体は断続した状態で設けてもよい。また、嵌
合体と嵌合溝とを互いに対応させた状態で双方を断続的
に形成してもよい。
【0120】(5)上記の第2実施形態においては、基
礎盤100は、その上に2体の構造体本体(第1構造体
本体10aおよび第2構造体本体10b)を配置し得る
大きさに寸法設定されているが、本発明は、基礎盤10
0が2体の構造体本体用であることに限定されるもので
はなく、1体用であってもよいし、三体以上の構造体本
体を配置し得る大きさに寸法設定してもよい。
【0121】(6)上記の第2実施形態において、第1
構造体本体10a用の基礎盤100の第1嵌合溝101
を、第2構造体本体10b用の第2嵌合溝102と同様
に溝側傾斜面を備えたものにするとともに、第1嵌合溝
101にも溝側傾斜面に対応した嵌合体側傾斜面を設け
るようにしてもよい。こうすることによって、第1構造
体本体10aも嵌合体の嵌合溝への嵌め込み操作が容易
になる。
【0122】(7)上記の第2実施形態においては、嵌
合体および嵌合溝の傾斜面の傾斜角度は、鉛直面に対し
て30°に設定しているが、本発明は上記傾斜角度が3
0°であることに限定されるものではなく、状況に応じ
て30°未満に設定してもよいし、30°以上に設定し
てもよい。
【0123】(8)上記の第2実施形態においては、構
造体本体10a,10bは、下部構造体1a,1bに上
部構造体2a,2bを積み重ねることによって形成され
ているが、第2実施形態に係る発明は、下部構造体1
a,1bに上部構造体2a,2bを積み重ねることによ
って構造体本体10a,10bを形成することに限定さ
れるものではなく、当初から構造体本体10a,10b
を一体に形成してもよい。
【0124】(9)上記の第2実施形態において、溝側
傾斜面104および嵌合体側傾斜面205のいずれか一
方または双方の表面に鉄板あるいは合成樹脂板のような
摩擦力軽減用の表面板を張設してもよい。こうすること
によって、傾斜面104,205間の摩擦力が軽減し、
両者間の滑りが良好になる。
【0125】
【実施例】以下、本発明が実際に適用された実施例につ
いて説明する。図21は、本発明の地下室構造体が適用
された家屋の南側の側面図であり、図22は、図21に
示す家屋の1階の間取り図である。また、図23は、図
21に示す地下室の一部断面斜視図である。これらの図
に示すように、本実施例では地下室Uは、本発明に係る
6畳タイプの構造体本体10(表1参照)が南に面した
8畳の居間の地下に適用されて形成されている。居間L
の南側には略1.8mの幅寸法を有するガラス戸が設け
られているとともに、地下室に出入りするための階段U
1が設けられ、地下室Uの採光の一助となるように配慮
されている。
【0126】本実施例では、構造体本体10を構成する
セメントは、早強ポルトランドセメント(JISR57
10)が用いられている。このセメントに混合剤として
のAE減水剤およびシリカヒュームと、軽量骨材として
の細骨材および粗骨材(MA317)とが混合され、こ
れによってコンクリートの水密性および軽量性が良好に
発揮されるようにしている。また、構造体1,2(図
1)内に配筋される鉄筋Fとして、直径9mmおよび1
3mmのものを採用した。さらに、下部構造体1と上部
構造体2との接続部分に介設されるシール部材3(図
3)として、ゴムアスファルトエマルジョンからなるペ
ーストタイプのものを使用した。上記各材料の諸元を表
2に示す。
【0127】
【表2】
【0128】表2に示すような材料を用いたことによ
り、各構造体1,2を構成するコンクリートの圧縮強度
を300kgf/cm2以上にすることができるととも
に、水密性の指標である拡散係数を10×104cm2
sec以下にすることが可能になる。また、本実施例で
は、各構造体1,2を工場で製造するに際し、上記材料
を混合してなる生コンクリートを型枠41,42に流し
込み、3時間が経過してから蒸気を型枠に通して内部の
生コンクリートを20℃/hrで65℃にまで昇温し、
この温度を4時間継続して養生した。ついで生コンクリ
ートが常温になるまで自然放冷してから構造体1,2を
型枠41,42から取り出した。本実施例では、このよ
うにして得られた構造体1,2を使用している。構造体
1,2の諸元を表3に示す。
【0129】
【表3】
【0130】つぎに、本実施例における基礎工事および
各構造体1,2の埋設工事について説明する。図24
は、基礎および埋設工事を説明するための側面断面視の
説明図であり、図25は同平面図である。本実施例にお
いては、図24に示すように、居間L(図22)の北側
に設けられた東西に延びる建屋基礎Xの南側(図24の
右方)に、まず、居間Lに対応した直方体状の縦穴U2
がトレンチ工法等の適当な工法で掘削される。この縦穴
U2は、深さ寸法が1.9m、東西寸法が4.5m、お
よび南北寸法が3.5mに設定されている。
【0131】ついで、この縦穴U2の底部に断面寸法が
30cm角で長さ寸法が6mのコンクリート製摩擦杭U
1の4本を、図25に示すように、頂部を土中から10
cmだけ突出させた状態にまで杭打ちする。その後、縦
穴U2の底部に、厚さ寸法が10cmになるように平均
粒径が略40mmの砕石U3を敷き積めて押し固める。
上記摩擦杭U1の支持力は、1本当り略7.2tfであ
るため、4本で合計28.8tfになり、本実施例の構
造体本体10の重量である11.7tfの2倍以上にな
り、これによって構造体本体10の不等沈下が確実に防
止される。
【0132】このような基礎工事を行った後に、まず、
下部構造体1をクレーン等で吊り揚げてから縦穴U2内
に吊り降ろし、ついで下部構造体1の段差縁部15に上
記シール部材3を30mmの厚さに塗布する。このシー
ル部材3が乾燥してから、図24に示すように上部構造
体2がクレーンによって下部構造体1の上に吊り降ろさ
れ、これによって二点鎖線で示すように、縦穴U2内に
は下部構造体1の上に上部構造体2が積み重ねられた構
造体本体10が形成される。
【0133】そして、縦穴U2内に構造体本体10が形
成された状態では、上部構造体2が縦穴U2の上縁部か
ら略60cm上方に突出している。ついで縦穴U2の内
周面と、構造体本体10の外周面との間に上記同様の砕
石U3が充填され、これによって縦穴U2内に構造体本
体10が埋設された状態になる。その後、この構造体本
体10の上部開口が天井パネルで覆われるとともに、昇
降用の階段が付設され、さらに内装工事が施されること
によって図23に示すような地下室が完成した。本実施
例においては、構造体本体10の地上に突出した部分が
上部の居間Lの基礎として利用されている。
【0134】本実施例においては、第1および上部構造
体1,2の縦穴U2への埋め込み開始から天井パネルの
設置完了までの工期は1.5日であった。この工期は、
従来工法であるコンクリートの現地打設方式に比べて1
/10〜1/20であり、格段の工期短縮が実現すると
ともに、その分施工コストを大幅に削減できることが確
認された。
【0135】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の地下室構造体に
よれば、底部と周壁とを備えた鉄筋コンクリート製の下
部構造体に、平面視の形状が上記下部構造体と同一形状
であり、かつ、周壁のみからなる鉄筋コンクリート製の
少なくとも1つの上部構造体を、上縁面と下縁面とが互
いに当接するように積み重ねることによって構造体本体
を形成し、各構造体の上縁面と下縁面との間にはシール
部材を介設するものであるため、まず、地下室構造体が
大規模のものであっても、構造体本体を分割して下部構
造体と、少なくとも1つの上部構造体とに分割すること
によって、構造体本体を工場生産し得るようになり、こ
れによって現地で施工する場合に比べて地下室の施工コ
ストを極めて安価なものにすることができる。
【0136】また、分割された各構造体の上縁面と下縁
面との間にシール部材が介設されているため、各構造体
が積み重ねられた状態で、各構造体の接合部分がシール
部材によってシールされ、これによって地下水の地下室
内への侵入を確実に防止することができる。
【0137】そして、従来の鉛直面に沿うように分割し
た構造体の場合、シール部材の押圧挟持を確実に行うべ
く、ワイヤ等によって複数の構造体が締結されている
が、これによって施工コストが嵩むとともに、ワイヤの
伸長や腐食等による締結力の低下によって確実なシール
効果を得ることができなくなるという不都合が生じるの
に対し、本発明においては、シール部材は、上部の構造
体の重量によって常に押圧された状態になっているた
め、従来のようなワイヤ等による締結操作は必要なく、
施工コストの低減化にに寄与することができるととも
に、地下水の地下室への侵入を常に確実に防止すること
ができる。
【0138】さらに、下部構造体に上縁面に幅方向で高
低が形成された段差を設け、上部構造体には上記段差に
噛み合う段差を設けたため、この段差によって、上下の
構造体の接合時の位置決めが確実に行われる。
【0139】加えて、構造体本体を支持する平板状の基
礎体には構造体本体の縁部の延びる方向に平行な少なく
とも1条の嵌合溝が凹設されている一方、下部構造体の
底面には上記嵌合溝に嵌合される嵌合体が突設されてい
るため、基礎盤がない場合に比較して地下室用として掘
削された縦穴内での構造体本体の配置状態をより確実に
安定させることができる。そして、構造体本体を基礎盤
上にクレーン等で吊降ろすに際し、基礎盤の嵌合溝に構
造体本体の嵌合体を嵌め込むことによって、構造体本体
を確実に位置決めされた状態で基礎盤上に容易に配置す
ることができる。また、施工された構造体本体の耐震性
能を向上させることができる。
【0140】本発明の請求項2記載の地下室構造体によ
れば、嵌合溝は、上面開口の上縁部から溝底に向けて傾
斜した溝側傾斜面を有している一方、嵌合体は、上記溝
側傾斜面に対応した同一傾斜角度の嵌合体側傾斜面を有
しているため、嵌合体の下端部の幅寸法は、嵌合溝の開
口部の溝幅寸法よりも狭小になっており、構造体本体を
クレーン等で吊り降ろすに際し、広い口の嵌合溝に幅の
狭い嵌合体を嵌め込む状態になり、これによって構造体
本体が多少揺れても、嵌合体が容易に嵌合溝に嵌まり込
み、嵌合体本体の基礎盤への配置作業を容易に行うこと
ができる。そして、一旦嵌合体が嵌合溝に嵌まり込む
と、構造体本体は、嵌合体側傾斜面が溝側傾斜面に摺接
しつつ下降するため、構造体本体を基礎盤上の適正な位
置に確実に配置することができる。
【0141】本発明の請求項3および14記載の地下室
構造体によれば、一の構造体本体と、この構造体本体の
嵌合体の延びる方向と直交する方向で隣接する他の構造
体本体とはそれぞれ互いに対向する壁面に開口された開
口部を有し、上記各壁面間には、上記開口部を取り囲む
ように設けられた環状のシール部材が介設されているた
め、2体の構造体本体をクレーン等で吊り下げてそれぞ
れの嵌合体を基礎盤の対応した嵌合溝に嵌め込むことに
より、2体の構造体本体は、溝側傾斜面に案内されて相
互に接近し、これによって各構造体本体間に介設された
シール部材は、これらの壁面によって押圧挾持されて各
壁面に密着した状態になり、雨水や地下水の開口部を介
した地下室内への侵入を確実に防止することができる。
【0142】本発明の請求項4記載の地下室構造体によ
れば、シール部材としてゴム製のものを用いたため、ゴ
ムは柔軟性および防水性に優れており、上下の構造体間
の防水を確実に行う上で好都合である。
【0143】本発明の請求項5記載の地下室構造体によ
れば、構造体本体の内壁面および外壁面のいずれか一方
または双方に防水処理を施すようにしたため、周壁を通
した地下水の地下室内への侵入を確実に防止することが
できる。
【0144】本発明の請求項6記載の地下室構造体によ
れば、下部構造体および上部構造体は、300kgf/
cm2以上の圧縮強度を有するコンクリートを用いて厚
み寸法が150mm以上になるようにしたため、構造体
本体が地下に埋設されて地下室が形成された状態で、地
下室そのものの強度を非常に大きなものにすることがで
きるとともに、構造体本体の上縁部を地上設置の建造物
の基礎として利用することができる。
【0145】本発明の請求項7記載の地下室構造体によ
れば、コンクリートに防水機能を有する混和剤を混入し
たため、地下水の周壁を通した地下室内への侵入を確実
に防止することができる。
【0146】本発明の請求項8記載の地下室構造体によ
れば、下部構造体および上部構造体を、幅寸法が2.5
m〜3.5m、高さ寸法が0.82m〜1.6m、およ
び長さ寸法が2.5m〜9.0mに設定したため、各構
造体は、生産、移送、取り扱いおよび搬送に適した寸法
になる。特に、構造体を工場から地下室の施工現場に搬
送するに際し、所定の運送車両を用いて公道を利用して
運ぶことができる。
【0147】本発明の請求項9記載の地下室構造体の運
搬方法によれば、下部構造体および上記上部構造体の各
々について、長尺側の側面が水平になるように構造体を
90°横転し、この横転した構造体を保護用のラックに
装填し、ついでこのラックに装填された構造体を、載置
面が運送車両に装着された状態で路面から30cm以下
に高さ設定されたパレットを介して運送車両に積載して
搬送するようにしているため、まず、構造体を90°横
転させることにより、所定の運送車両への積載高さ寸法
および幅寸法が法規による規制の範囲内に納めることが
可能になり、構造体を公道を利用して搬送することがで
きる。また、構造体をラックに装填することにより、構
造体を搬送中の衝撃から確実に保護することができる。
【0148】本発明の請求項10記載の地下室構造体の
運搬方法によれば、構造体を支持する支持プレートと、
この支持プレートに支持された構造体に被せる枠体とか
らなるラックを用い、枠体を構造体に被せた状態で枠体
と支持プレートとを一体に締結するようにしているた
め、構造体を支持プレートに載置した後、枠体を構造体
に被せ、ついで支持プレートと枠体とを一体に締結する
ことにより、構造体がラック内に収納された状態にな
り、これによって構造体のラック内への装填を容易に行
うことができる。
【0149】本発明の請求項11記載の地下室構造体の
運搬方法によれば、構造体が装填されたラックを運送車
両から荷降ろしするに際し、ラックを吊持部材によって
斜めになるように吊持し、この斜めに吊持したラック
を、水平軸回りに回動自在に軸支され、かつ、ラックの
下端縁部を受ける回動治具上に吊り降ろし、ついで回動
治具を水平軸周りに回動させることによって構造体を横
転させた状態で荷降しするようにしたため、構造体の装
填されたラックの荷降し操作時の衝撃が、回動治具によ
って緩衝され、構造体を破損させない状態で荷降しする
上で好都合である。
【0150】本発明の請求項12記載の地下室構造体に
よれば、まず基礎盤を縦穴の砕石上に吊り降ろし、つい
で各構造体を縦穴に順次吊り降ろして積み重ねることに
より、縦穴内に容易に地下室を形成することができる。
そして、地下室が形成された状態では、基礎盤の下部に
は砕石が敷設されているため、この砕石によって下部構
造体の底部を均一に支持することができる。また、下部
構造体と上部構造体との間に介在されたシール部材によ
って両者の接合部分がシール構造になっており、これに
よって接合部分からの地下室内への地下水の侵入を確実
に防止することができる。
【0151】本発明の請求項13記載の地下室構造体の
施工方法によれば、一方の構造体本体の上記嵌合体およ
びこの嵌合体に対応した基礎盤の嵌合溝にそれらを相互
に嵌合した状態で上記2体の構造体が互いに接近するよ
うに傾斜面を設け、上記嵌合体の延びる方向に平行な各
構造体本体の壁面に互いに対応した開口部を備え、上記
各壁面間に上記開口部を取り囲むように環状のシール部
材を介設するようにしたため、2体の構造体本体をクレ
ーン等で吊り下げてそれぞれの嵌合体を基礎盤の対応し
た嵌合溝に嵌め込むことにより、2体の構造体本体は、
溝側傾斜面に案内されて相互に接近するため、各構造体
本体間に介設されたシール部材は、これらの壁面によっ
て押圧挾持されて各壁面に密着した状態になり、これに
よって雨水や地下水の開口部を介した地下室内への侵入
を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地下室構造体の一実施形態を示す
一部切欠き分解斜視図である。
【図2】図1の地下室構造体の組立て斜視図である。
【図3】下部構造体および上部構造体の段差縁部を示す
断面図であり、(イ)は上部構造体が下部構造体に積み
重ねられる直前の状態、(ロ)は上部構造体が下部構造
体に積み重ねられた状態をそれぞれ示している。
【図4】構造体本体の製造方法を説明するための断面視
の説明図であり、(イ)は下部構造体用の配筋が施され
た型枠内に生コンクリートが充填された状態、(ロ)は
上部構造体用の配筋が施された型枠内に生コンクリート
が充填された状態をそれぞれ示している。
【図5】横転された構造体を示す斜視図であり、(イ)
は下部構造体、(ロ)は上部構造体をそれぞれ示してい
る。
【図6】工場内における各構造体の移送の一例を説明す
る説明図であり、(イ)は構造体が吊持部材によって吊
持された状態、(ロ)は構造体がコンベアによって移送
されつつある状態をそれぞれ示している。
【図7】ラックの一実施形態を示す斜視図である。
【図8】構造体の積込み準備工程を示す説明図であり、
(イ)は構造体の載置されたラックベースがクレーンの
フックに吊持された状態、(ロ)はクレーンのフックに
吊持されたラックベースが搬送用パレット上に吊り降ろ
された状態をそれぞれ示している。
【図9】ラック本体装着工程を示す説明図である。
【図10】運送車両への積込み工程を示す説明図であ
り、(イ)は地上に載置された搬送用パレットに対して
運送車両7が進入した状態、(ロ)は、搬送用パレット
が運送車両に搭載された状態をそれぞれ示している。
【図11】図10の(イ)の一部切欠きA−A線視図で
ある。
【図12】荷降し時に地上側に設置される荷受け治具の
一実施形態を示す側面図である。
【図13】構造体を内装したラックの荷降し工程を示す
説明図であり、(イ)は構造体の載置されたラックがク
レーンのフックに吊持された状態、(ロ)はクレーンの
フックに吊持されたラックが傾けられた状態、(ハ)は
クレーンのフックに吊持されたラックが荷受け治具上に
吊り降ろされた状態をそれぞれ示している。
【図14】本発明に係る地下室構造体の第2実施形態を
示す分解斜視図であり、下部構造体本体に対して上部構
造体本体を隣接配置する直前の状態を示している。
【図15】本発明に係る地下室構造体の第2実施形態を
示す分解斜視図であり、下部構造体本体に対して上部構
造体本体を隣接配置した状態を示している。
【図16】図15のB−B線断面図である。
【図17】第2実施形態の地下室構造体の作用を説明す
るための断面視の説明図であり、(イ)は、第2嵌合体
が中間嵌合溝に嵌入されることによって第2構造体本体
の壁面が環状環状シール部材に当接した直後の状態、
(ロ)は、第2嵌合体が溝側傾斜面の奥部にまで嵌まり
込んで第2構造体本体が基礎盤に支持された状態をそれ
ぞれ示している。
【図18】第2実施形態に係る地下室構造体の第1変形
例を示す断面図である。
【図19】第2実施形態に係る地下室構造体の第2変形
例を示す断面図である。
【図20】完成した第2実施形態の地下室構造体の頂部
に根太が設けられた状態を示す斜視図である。
【図21】本発明の地下室構造体が適用された家屋の南
側の側面図である。
【図22】図21に示す家屋の1階の間取り図である。
【図23】図21に示す地下室の一部断面斜視図であ
る。
【図24】基礎および埋設工事を説明するための側面断
面視の説明図である。
【図25】基礎および埋設工事を説明するための平面視
の説明図である。
【符号の説明】
10 構造体本体 10a 第1構造体本体 10b 第2構造体本体 1,1a,1b 下部構造体 11 基礎床 100 基礎盤 101 第1嵌合溝 102 第2嵌合溝 103 中間嵌合溝 104 溝側傾斜面 2,2a,2b 上部構造体 12,21 周壁 13,22 短辺側壁 14,23 長辺側壁 15,24 段差縁部 200 出入口 201 下部開放切欠き部 202 上部開放切欠き部 203 第1嵌合体 204 第2嵌合体 205 嵌合体側傾斜面 3 シール部材 31 環状シール部材 32 ゴムテープ 301 連結根太 302 横根太 303 縦根太 4 ラック 41 第1型枠 42 第2型枠 41a,42a キャビティ 5 搬送用パレット 51 支持枠 52 架橋材 53 凹溝 6 ラック 61 ラックベース 62 ラック本体 7 運送車両 71 荷台 72 底板 73 側板 74 天井板 75 昇降機構 76 カム 77 シリンダ装置 8 荷受け治具 81 治具本体 82 荷受け治具 83 荷受け部材 84 ダンネージ B ボルト F 鉄筋 W ワイヤ U 地下室 U1 摩擦杭 U2 縦穴 U3 砕石 L 居間

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部と周壁とを備えた鉄筋コンクリート
    製の下部構造体に、平面視の形状が上記下部構造体と同
    一形状であり、かつ、周壁のみからなる鉄筋コンクリー
    ト製の少なくとも1つの上部構造体を、上縁面と下縁面
    とが互いに当接するように積み重ねることによって構造
    体本体が形成され、上記各構造体の上縁面と下縁面との
    間にはシール部材が介設され、上記下部構造体は、上縁
    面に幅方向で高低が形成された段差を有し、上記上部構
    造体は、上記段差に噛み合う段差を有する地下室構造体
    であって、上記構造体本体を支持する平板状の基礎盤が
    備えられ、この基礎盤には構造体本体の縁部の延びる方
    向に平行な少なくとも1条の嵌合溝が凹設されている一
    方、上記下部構造体の底面には上記嵌合溝に摺接状態で
    嵌合される嵌合体が突設されていることを特徴とする地
    下室構造体。
  2. 【請求項2】 上記嵌合溝は、その溝の延びる方向に平
    行な上縁部から溝底に向けて傾斜した溝側傾斜面を有し
    て下窄みに形成されている一方、上記嵌合体は、上記溝
    側傾斜面に対応した同一傾斜角度の嵌合体側傾斜面を有
    していることを特徴とする請求項記載の地下室構造
    体。
  3. 【請求項3】 一の構造体本体と、この構造体本体の嵌
    合体の延びる方向と交差する方向で隣接する他の構造体
    本体とはそれぞれ互いに対向する壁面に開口された開口
    部を有し、上記各壁面間には、上記開口部を取り囲むよ
    うに設けられた環状のシール部材が介設され、上記溝側
    および嵌合体側傾斜面は、嵌合体を嵌合溝に嵌合した状
    態で上記2体の構造体が上記シール部材を介して互いに
    当接するように設けられていることを特徴とする請求項
    記載の地下室構造体。
  4. 【請求項4】 上記シール部材はゴム製であることを特
    徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の地下室構造
    体。
  5. 【請求項5】 上記構造体本体の内壁面および外壁面の
    いずれか一方または双方に防水処理が施されていること
    を特徴とする1乃至のいずれかに記載の地下室構造
    体。
  6. 【請求項6】 上記下部構造体および上部構造体は、3
    00kgf/cm2以上の圧縮強度を有するコンクリー
    トが用いられ、かつ、下部構造体の底部および周壁並び
    に上部構造体の周壁の厚み寸法が150mm以上に設定
    されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか
    に記載の地下室構造体。
  7. 【請求項7】 上記コンクリートは、防水機能を有する
    混和剤が混入されたものであることを特徴とする請求項
    記載の地下室構造体。
  8. 【請求項8】 上記下部構造体および上部構造体は、幅
    寸法が2.5m〜3.5m、高さ寸法が0.8m〜1.
    6m、および長さ寸法が2.5m〜9.0mであること
    を特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の地下室
    構造体。
  9. 【請求項9】 請求項記載の地下室構造体の運搬方法
    であって、上記下部構造体および上記上部構造体の各々
    について、長尺側の側面が水平になるように構造体を9
    0°横転し、この横転した構造体を保護用のラックに装
    填し、ついでこのラックに装填された構造体を、載置面
    が運送車両に装着された状態で路面から30cm以下に
    高さ設定されたパレットを介して運送車両に積載し、搬
    送することを特徴とする地下室構造体の運搬方法。
  10. 【請求項10】 上記ラックとして、上記構造体を支持
    する支持プレートと、この支持プレートに支持された構
    造体に被せる枠体とからなり、かつ、枠体を構造体に被
    せた状態で枠体と支持プレートとを一体に締結し得るよ
    うに構成されたものを用いることを特徴とする請求項
    記載の地下室構造体の運搬方法。
  11. 【請求項11】 上記構造体が装填された上記ラックを
    運送車両から荷降ろしするに際し、ラックを吊持部材に
    よって斜めになるように吊持し、この斜めに吊持したラ
    ックを、水平軸回りに回動自在に軸支され、かつ、ラッ
    クの下端縁部を受ける回動治具上に吊り降ろし、ついで
    回動治具を水平軸周りに回動させることによって構造体
    を横転させた状態で荷降しすることを特徴とする請求項
    または10記載の地下室構造体の運搬方法。
  12. 【請求項12】 請求項乃至のいずれかに記載の地
    下室構造体の施工方法であって、地面に少なくとも上記
    基礎盤を埋設し得る縦穴を掘削し、上記縦穴の底部に砕
    石を敷き詰めた後、底部が砕石側になるように吊持した
    基礎盤を上記砕石上に吊り降ろし、ついで基礎盤の嵌合
    溝に下部構造体の嵌合体を嵌合させるように下部構造体
    を吊り降ろし、ついで下部構造体の上縁面と、上記上部
    構造体の下縁面との間に上記シール部材を介在させた状
    態で上部構造体を下部構造体の上に吊り降ろし、下部構
    造体と上部構造体との接合部分をシール構造にすること
    を特徴とする地下室構造体の施工方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の地下室構造体の施工
    方法を採用して上記基礎盤上に一の構造体本体と、他の
    構造体本体とを相互に隣接して配置する施工方法であっ
    て、一方の構造体本体の上記嵌合体およびこの嵌合体に
    対応した基礎盤の嵌合溝にそれらを相互に嵌合した状態
    で上記2体の構造体が互いに接近するように傾斜面を設
    け、上記嵌合体の延びる方向に平行な各構造体本体の壁
    面に互いに対応した開口部を備え、上記各壁面間に上記
    開口部を取り囲むように環状のシール部材を介設するこ
    とを特徴とする地下室構造体の施工方法。
  14. 【請求項14】 底部と周壁とを備えた鉄筋コンクリー
    ト製の構造体本体が形成され、一の構造体本体と、この
    構造体本体に隣接する他の構造体本体とを支持する平板
    状の基礎盤が備えられ、この基礎盤には少なくとも1条
    の嵌合溝が凹設されている一方、上記各構造体本体の底
    面には上記嵌合溝に摺接状態で嵌合される嵌合体が突設
    され、上記嵌合溝は、その溝の延びる方向に平行な上縁
    部から溝底に向けて傾斜した溝側傾斜面を有して下窄み
    に形成されている一方、上記嵌合体は、上記溝側傾斜面
    に対応した同一傾斜角度の嵌合体側傾斜面を有し、上記
    各構造体本体はそれぞれ互いに対向する壁面に開口され
    た開口部を有し、上記各壁面間には、上記開口部を取り
    囲むように設けられた環状のシール部材が介設され、上
    記溝側および嵌合体側傾斜面は、嵌合体を嵌合溝に嵌合
    した状態で上記2体の構造体が上記シール部材を介して
    互いに当接するように設けられていることを特徴とする
    地下室構造体。
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