JP2943446B2 - 繊維強化プラスチックからなる模様付成形体 - Google Patents

繊維強化プラスチックからなる模様付成形体

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JP2943446B2 JP3239444A JP23944491A JP2943446B2 JP 2943446 B2 JP2943446 B2 JP 2943446B2 JP 3239444 A JP3239444 A JP 3239444A JP 23944491 A JP23944491 A JP 23944491A JP 2943446 B2 JP2943446 B2 JP 2943446B2
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喜信 今坂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浴槽、洗い場付防水パ
ン、カウンター、キッチンカウンターなどの材料素材と
して用いることのできる繊維強化プラスチックからなる
模様付成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不飽和ポリエステル樹脂とガラス
繊維を用いた繊維強化プラスチックは、浴槽、洗い場、
船、タンクなどの防水性や軽量・高強度が要求されるも
のの材料として使用されてきた。また繊維強化プラスチ
ックは一般的には単色のゲルコート層と積層構造にされ
て使用される。このゲルコート層は、耐熱水性や耐薬品
性を向上させるために用いられる塗膜であり、スプレー
アップ法により塗装されまた、ゲルコート樹脂は、不飽
和ポリエステル樹脂を単色の顔料にて着色し、かつ塗装
に適したように微細酸化珪素粉を加えチクソトロピック
にすることによって用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単色の
ゲルコート層は、外観上の美観という面では平面的であ
り優れたものではなかった。また単色のゲルコート層で
あるから、御影模様などの様々な模様を付与することは
全く不可能であった。そこで、美観をより向上させる目
的で、ゲルコート樹脂中に酸化チタン処理した微細マイ
カ粉を添加したFRP成形品(特開昭55−8114
9)やゲルコート樹脂中に各種の充填材を添加すること
などが考案され、これらのものは基本的にはクリアゲル
コート樹脂の中に異物を混入し、さらに隠蔽力のある着
色ゲルコートを塗装するというものであった。ところ
が、ゲルコート樹脂中に異物を混合すると、樹脂と充填
材との界面の密着性に起因して耐熱水性が悪化し、それ
故、繊維強化プラスチックからなる成形体に模様を付与
する場合には、ゲルコート樹脂を2層以上塗装するなど
の方法がとられていた。
【0004】本発明はゲルコート樹脂の耐熱水性などの
基本的な性能を損なうことなく、ゲルコート樹脂層を1
層にて御影模様などの深みのある模様付の繊維強化プラ
スチックからなる成形体を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】表面からゲルコート層と
繊維強化プラスチックからなる裏面補強層が基本構成要
素として積層されている積層構造において、表面ゲルコ
ート層が2種類以上のゲルコート樹脂から構成され前記
表面ゲルコート層中の単位面積当たり1%以上50%以
下の領域において光学濃度1.0以下でありかつ単位面積
当たりの全光学濃度が2.0以上となるように構成する。
【0006】
【作用】表面ゲルコート層が2種類以上のゲルコート樹
脂を用いることにより御影模様などの多色の模様が実現
される。表面層は充填材や異物などによって模様を付与
していないから、耐熱水性や耐薬品性などの性能が損な
われない。それ故、ゲルコート層を何層も塗装する必要
がなく、1層にて構成することができる。さらに、表面
ゲルコート層中の単位面積当たり1%以上50%以下の
領域において光学濃度1.0以下であるから、深みのある
天然の御影模様の意匠が実現される。一方、単位面積当
たりの全光学濃度が2.0以上であるから、表面のゲルコ
ート樹脂層を通して後ろの繊維強化プラスチック層が透
けて見えない。
【0007】
【実施例】本発明の繊維強化プラスチックからなる模様
付成形体はゲルコート層、繊維強化プラスチックからな
る裏面補強層が順次積層された構造になっている。表面
のゲルコート層は2種類以上の異なった色のゲルコート
樹脂から構成され前記表面ゲルコート層中の単位面積当
たり1%以上50%以下の領域において光学濃度1.0以
下である。光学濃度とは、単位長さ当たりの入射光に対
する透過光の割合を示すものであり以下の式にて定義さ
れる。
【0008】 光学濃度C=1/t(log(I0 /I)) t:厚み、I0 :入射光、I:透過光 表面ゲルコート層中の単位面積当たり1%以上50%以
下の領域において光学濃度1.0以下ということは、光線
が透過する透明あるいは半透明の部分すなわち透過率が
10%以上の部分が1%以上50%以下の領域にあるこ
とを意味する。このように構成することより、深みのあ
る天然の御影模様の意匠を実現できる。すなわち、天然
の御影は雲母を組成に含み雲母は半透明のもので構成さ
れているからである。
【0009】さらに、単位面積当たりの全光学濃度が
2.0以上である。単位面積当たりの全光学濃度とは、部
分的に光学濃度が小さい部分があってもよく、単位面積
の光学濃度の平均値を意味する。このように構成するこ
とにより、表面のゲルコート樹脂層を通して後ろの繊維
強化プラスチック層が透けて見えるということは全くな
い。
【0010】以下に、本発明の繊維強化プラスチックか
らなる模様付成形体の製造方法をも含めた具体的実施例
について述べる。
【0011】(実施例1)型(1)にイソ系不飽和ポリ
エステル樹脂からなるクリアゲルコート樹脂(光学濃度
0.1)(2)をカップガンを用いて、霧化圧0.3kg/cm
2 の条件で300g/m2 の割合で塗布した(図1a)。霧
化圧を落としているので図の如くゲルコート樹脂は、霧
化せずある程度のかたまりとなって型に吹きつけられ
た。引き続いて、黒色に着色されたイソ系不飽和ポリエ
ステル樹脂からなるゲルコート樹脂(光学濃度3.0)
(3)を霧化圧1.2kg/cm2 の条件で300g/m2 の割合
で塗布した(図1b)。この場合のゲルコート樹脂は均
一に霧化された。このように塗布されたゲルコート樹脂
を50℃30分の条件で硬化させた。硬化後のゲルコー
トの膜厚は0.4mmであった。さらに、その裏に、繊維強
化プラスチック層(4)を2.5mm積層し、硬化させた
(図1c)。これを脱型することにより、目的とする繊
維強化プラスチックからなる模様付成形体(図1d)を
得た。
【0012】このようにして得られた成形体の表面ゲル
コート層は、2種類のゲルコート樹脂から構成され前記
表面ゲルコート層中の単位面積当たり約25%の領域に
おいて光学濃度1.0以下であった。また、全光学濃度
は、2.5であった。本成形体は、2種類のゲルコート
樹脂を用い、黒御影調の御影模様を実現できた。特に、
ゲルコート層中の単位面積当たり約25%の領域におい
て光学濃度1.0以下とすることにより、深みのある御影
模様を得ることができた。ゲルコート樹脂層は1層で
構成され、耐熱水性や耐薬品性などの性能面が低下する
ことはなかった。全光学濃度は2.5であるから、表面
のゲルコート樹脂層を通して後ろの繊維強化プラスチッ
ク層が透けて見えるということは全くなかった。
【0013】(実施例2)型1Aに多色ガン装置(御国
色素(株)製)を用い、霧化圧0.3kg/cm2 の条件で30
0g/m2 の割合で塗布した(図2a)。さらに引き続き
霧化圧0.3kg/cm2 の条件で300g/m2 の割合で塗布し
た(図2b)。多色ガン装置の3つのゲルコートタンク
の中の3種類のゲルコート樹脂とタンク圧を以下に示
す。
【0014】 タンク圧 (kg/cm2) クリアゲルコート樹脂(光学濃度0.1) 1.25 白色ゲルコート樹脂(光学濃度4.0) 2.35 黒色ゲルコート樹脂(光学濃度4.0) 1.90 多色ガン装置は、3つのゲルコートタンクの圧により3
つのゲルコート樹脂がある一定の混合パイプを通過した
後ガンから吐出され、硬化剤と混合後任意の霧化圧にて
霧化されるという装置である。このように塗布されたゲ
ルコート樹脂を50℃30分の条件で硬化させた。硬化
後のゲルコートの膜厚は0.4mmであった。さらに、その
裏に、繊維強化プラスチック層を2.5mm積層し、硬化さ
せた(図2c)。これを脱型することにより、目的とす
る繊維強化プラスチックからなる模様付成形体を得た。
【0015】このようにして得られた成形体の表面ゲル
コート層は、3祝意のゲルコート樹脂から構成され前記
表面ゲルコート層中の単位面積当たり約18%の領域に
おいて光学濃度1.0以下であった。また、全光学濃度
は、3.2であった。本成形体は、3種類のゲルコート
樹脂を用い、白御影調の御影模様を実現できた。特に、
ゲルコート層中の単位面積当たり約18%の領域におい
て光学濃度1.0以下とすることにより、深みのある白御
影調の御影模様を得ることができた。ゲルコート樹脂
層は1層で構成され、耐熱水性や耐薬品性などの性能面
が低下することはなかった。全光学濃度は2.5である
から、表面のゲルコート樹脂層を通して後ろの繊維強化
プラスチック層が透けて見えるということは全くなかっ
た。
【0016】また、クリアゲルコート樹脂中に微細マイ
カ粉として、市販のパールグレイズ(MC−355日本
光研工業(株)製、平均径30〜100ミクロン)を1
重量%以下の割合で添加すると、さらに光沢感のある白
御影調の成形体を得ることができた。なお、本実施例の
ように1種類のゲルコート樹脂に充填材を加えても耐熱
水性や耐薬品性などの性能は低下しない。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明の繊維強化プラス
チックからなる模様付成形体によれば次の効果が得られ
る。表面ゲルコート層が2種類以上のゲルコート樹脂を
用い層中の単位面積当たり1%以上50%以下の領域に
おいて光学濃度1.0以下とすることにより、ゲルコート
層1層にて耐熱水性や耐薬品性などの性能が損なわれる
ことなく、深みのある天然の御影模様の意匠を、また御
影模様などの多色の模様を実現できる。さらに、単位面
積当たりの全光学濃度が2.0以上であるから、表面のゲ
ルコート樹脂層を通して後ろの繊維強化プラスチック層
が透けて見えるということがない繊維強化プラスチック
からなる模様付成形体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維強化プラスチックからなる模様付
成形体の部分断面図
【図2】同成形体において多色ガン装置を用いた場合の
部分断面図
【符号の説明】
1 型 2 クリアゲルコート樹脂 3 黒色ゲルコート樹脂 4 繊維強化プラスチック層 5 多色ゲルコート樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 67/12 - 67/18 B29C 39/00 - 39/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面からゲルコート層と繊維強化プラスチ
    ックからなる裏面補強層が基本構成要素として積層され
    ている積層構造において、表面ゲルコート層が2種類以
    上のゲルコート樹脂から構成され前記表面ゲルコート層
    中の単位面積当たり1%以上50%以下の領域において
    光学濃度1.0以下でありかつ単位面積当たりの全光学濃
    度が2.0以上である繊維強化プラスチックからなる模様
    付成形体。
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