JP2942648B2 - 含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳造用パウダー - Google Patents
含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳造用パウダーInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳
造用パウダーに関するものである。
造用パウダーに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】含Ｃｕ鋼の熱間加工においてはＣｕ０．
３％未満でも極めて軽微な表面疵が認められる。Ｃｕが
０．３％以上になると小さな割れ疵を生じ、Ｃｕ０．８
％に達すれば割れ疵は著しく大きくなり、これ以上含Ｃ
ｕ量を増加すれば割れ疵は含Ｃｕ量の増加に伴い一層増
大することが知られている（鉄鋼に及ぼす合金元素の影
響３７８頁誠文堂新光社）。
３％未満でも極めて軽微な表面疵が認められる。Ｃｕが
０．３％以上になると小さな割れ疵を生じ、Ｃｕ０．８
％に達すれば割れ疵は著しく大きくなり、これ以上含Ｃ
ｕ量を増加すれば割れ疵は含Ｃｕ量の増加に伴い一層増
大することが知られている（鉄鋼に及ぼす合金元素の影
響３７８頁誠文堂新光社）。
【０００３】又自動車、家電屑等のいわゆるトランプエ
レメント、特にＣｕ，Ｓｎの高いスクラップの環境（屑
処理）問題が提起され、Ｃｕ，Ｓｎを含有するスクラッ
プの希釈によるリサイクルが提案されている（１９９０
Ｅｌｌｉｏｔｔ Ｓｙｍｐｏｓｉｕｍ Ｐｒｏｃｅｅ
ｄｉｎｇｓ ５９９頁）。
レメント、特にＣｕ，Ｓｎの高いスクラップの環境（屑
処理）問題が提起され、Ｃｕ，Ｓｎを含有するスクラッ
プの希釈によるリサイクルが提案されている（１９９０
Ｅｌｌｉｏｔｔ Ｓｙｍｐｏｓｉｕｍ Ｐｒｏｃｅｅ
ｄｉｎｇｓ ５９９頁）。
【０００４】又特開昭６３−１６０７５２号公報におい
ては鋳片表面割れ防止連続鋳造方法が開示されている。
これによると、銅鋳型の鋳片側にＮｉの板を接着し、板
表面に鋳込方向に溝を設け、さらに超音波振動を付与す
ることにより高速鋳込みをうることが提案されている。
ては鋳片表面割れ防止連続鋳造方法が開示されている。
これによると、銅鋳型の鋳片側にＮｉの板を接着し、板
表面に鋳込方向に溝を設け、さらに超音波振動を付与す
ることにより高速鋳込みをうることが提案されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明はＣｕ，Ｓｎ量
の多い溶鋼の連続鋳造用パウダーを提供するものであ
る。
の多い溶鋼の連続鋳造用パウダーを提供するものであ
る。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨はＣａＯ−
ＳｉＯ2 −Ａｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−ＣａＦ2 −Ｎａ2 Ｏ系
のパウダーに、平均粒度１００μｍ以下で、１μｍ以下
を２０重量％以下に整粒されたＮｉ粉を０．５〜１０重
量％添加した含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳造用パウダーであ
る。
ＳｉＯ2 −Ａｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−ＣａＦ2 −Ｎａ2 Ｏ系
のパウダーに、平均粒度１００μｍ以下で、１μｍ以下
を２０重量％以下に整粒されたＮｉ粉を０．５〜１０重
量％添加した含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳造用パウダーであ
る。
【０００７】本発明者らの実験によると連鋳用パウダー
に添加したＮｉ微粉は分離しないで溶融スラグとともに
流入して鋳片表層にＮｉが合金化する知見を得た。本発
明はこの知見をもとに完成されたものであるが、本発明
でのＮｉは平均粒度１００μｍ以下で、かつ１μｍ以下
を２０重量％以下に整粒される。
に添加したＮｉ微粉は分離しないで溶融スラグとともに
流入して鋳片表層にＮｉが合金化する知見を得た。本発
明はこの知見をもとに完成されたものであるが、本発明
でのＮｉは平均粒度１００μｍ以下で、かつ１μｍ以下
を２０重量％以下に整粒される。
【０００８】一般に連鋳パウダーとしてはＣａＯ−Ｓｉ
Ｏ2 −Ａｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−ＣａＦ2 −Ｎａ2 Ｏ系が用
いられているが、本発明においてはこれらの公知のパウ
ダーに上記整粒されたＮｉ粉を０．５〜１０重量％添加
する。
Ｏ2 −Ａｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−ＣａＦ2 −Ｎａ2 Ｏ系が用
いられているが、本発明においてはこれらの公知のパウ
ダーに上記整粒されたＮｉ粉を０．５〜１０重量％添加
する。
【０００９】鋳片の表層合金化に必要なＮｉ粉は０．５
％であり、割れ防止に効果ある量を確実に合金化させる
ためには２〜５％が好ましい。多すぎるとパウダー溶融
特性が変化し、鋳片全体にわたって合金化するので、上
限は１０％とする。
％であり、割れ防止に効果ある量を確実に合金化させる
ためには２〜５％が好ましい。多すぎるとパウダー溶融
特性が変化し、鋳片全体にわたって合金化するので、上
限は１０％とする。
【００１０】Ｎｉ粉のサイズは大きい方が酸化しにくい
ので好ましいが、スラグと分離し易くなり、表層への合
金化の効率が低くなるので、１００μｍ以下がよく、１
０μｍ前後が最適である。１μｍ以下では酸化のおそれ
が大きいので２０重量％以下に制限する。
ので好ましいが、スラグと分離し易くなり、表層への合
金化の効率が低くなるので、１００μｍ以下がよく、１
０μｍ前後が最適である。１μｍ以下では酸化のおそれ
が大きいので２０重量％以下に制限する。
【００１１】本発明のパウダーは例えば含Ｃｕ≧０．３
％，Ｓｎ≧０．０１％のトランプエレメントのスクラッ
プを原料とする溶鋼あるいは耐候性用鋼のように積極的
にＣｕ，Ｓｎを添加した鋼の連続鋳造に用いられる。
％，Ｓｎ≧０．０１％のトランプエレメントのスクラッ
プを原料とする溶鋼あるいは耐候性用鋼のように積極的
にＣｕ，Ｓｎを添加した鋼の連続鋳造に用いられる。
【００１２】即ち鋳片の表層のＮｉはスラブが連鋳機内
あるいは加熱炉でスケールを生成したときに、Ｃｕ，Ｓ
ｎの悪影響による割れ、表面疵を確実に防止する。
あるいは加熱炉でスケールを生成したときに、Ｃｕ，Ｓ
ｎの悪影響による割れ、表面疵を確実に防止する。
【００１３】図１は本発明のパウダーを用いたスラブ断
面のＮｉ濃度分布（Ｘ線マイクロアナライザーで分析）
である。Ｎｉ粉５％を添加した本発明例とＮｉ粉無添加
の比較例では鋳片表層に濃縮したＮｉ濃度に大きな差が
表われている。
面のＮｉ濃度分布（Ｘ線マイクロアナライザーで分析）
である。Ｎｉ粉５％を添加した本発明例とＮｉ粉無添加
の比較例では鋳片表層に濃縮したＮｉ濃度に大きな差が
表われている。
【００１４】
【実施例】スクラップを原料として１５０ｔ溶解、連続
鋳造した表１のスラブ（寸法２４０×１１８０×７６０
０mm）を熱間圧延して板厚３．２mmのホットコイルを製
造した。
鋳造した表１のスラブ（寸法２４０×１１８０×７６０
０mm）を熱間圧延して板厚３．２mmのホットコイルを製
造した。
【００１５】
【表１】
【００１６】この鋳造条件は次の通りである。湾曲型連
鋳機において、鋳造温度１５５０〜１５８０℃、引抜き
速度毎分１．１〜１．２ｍとし、表２のパウダーを自動
供給した。
鋳機において、鋳造温度１５５０〜１５８０℃、引抜き
速度毎分１．１〜１．２ｍとし、表２のパウダーを自動
供給した。
【００１７】
【表２】
【００１８】得られた鋳片を加熱炉に温片装入し、１２
００℃×１５０分で加熱した。ついで粗圧延速度１００
ｍ毎分、バー厚４５mmとし、７スタンドの仕上げ圧延機
で板厚３．２mmのホットコイルとした。
００℃×１５０分で加熱した。ついで粗圧延速度１００
ｍ毎分、バー厚４５mmとし、７スタンドの仕上げ圧延機
で板厚３．２mmのホットコイルとした。
【００１９】目視判定により、長さ５mm以上の疵が２ｍ
当たり１個超のコイルを不良、１個以下のコイルを良好
とした。パウダー条件と表面疵の結果を表３に示す。
当たり１個超のコイルを不良、１個以下のコイルを良好
とした。パウダー条件と表面疵の結果を表３に示す。
【００２０】
【表３】
【００２１】
【発明の効果】本発明によるとパウダーに添加したＮｉ
粉が連続鋳造した鋳片の表層に合金化してＣｕ，Ｓｎ含
有量が高い溶鋼から表面性状の優れた鋼材を製造するこ
とができる。
粉が連続鋳造した鋳片の表層に合金化してＣｕ，Ｓｎ含
有量が高い溶鋼から表面性状の優れた鋼材を製造するこ
とができる。
【図１】スラブ断面のＮｉ濃度を示す図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B22D 11/00 - 11/22
Claims (1)
- 【請求項１】 ＣａＯ−ＳｉＯ2 −Ａｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ
−ＣａＦ2 −Ｎａ2Ｏ系のパウダーに、平均粒度１００
μｍ以下で、１μｍ以下を２０重量％以下に整粒された
Ｎｉ粉を０．５〜１０重量％添加したことを特徴とする
含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳造用パウダー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27235891A JP2942648B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳造用パウダー |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27235891A JP2942648B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳造用パウダー |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05269559A JPH05269559A (ja) | 1993-10-19 |
| JP2942648B2 true JP2942648B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=17512770
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27235891A Expired - Fee Related JP2942648B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 含Ｃｕ，Ｓｎ鋼の連続鋳造用パウダー |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2942648B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100964306B1 (ko) * | 2003-07-12 | 2010-06-17 | 두산중공업 주식회사 | 잉곳 표면 개선용 표면미려제 |
| CN107186186A (zh) * | 2017-04-27 | 2017-09-22 | 甘肃酒钢集团宏兴钢铁股份有限公司 | 一种csp连铸机浇注耐大气腐蚀钢的方法 |
-
1991
- 1991-10-21 JP JP27235891A patent/JP2942648B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05269559A (ja) | 1993-10-19 |
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