JP2941075B2 - 自動車用衝突予防レーダ装置 - Google Patents

自動車用衝突予防レーダ装置

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JP2941075B2
JP2941075B2 JP3052893A JP5289391A JP2941075B2 JP 2941075 B2 JP2941075 B2 JP 2941075B2 JP 3052893 A JP3052893 A JP 3052893A JP 5289391 A JP5289391 A JP 5289391A JP 2941075 B2 JP2941075 B2 JP 2941075B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の走行方向に存
在する障害物を電波を用いて検出し、自動車の乗員に警
報を発する自動車用衝突予防レーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の走行方向に障害物が存在する場
合、自動車の乗員はこれを回避し安全な走行を図る。従
って、自動車の安全走行のためには、障害物の検出を自
動的に行い乗員に警報する装置があれば好ましい。この
ような用途に用いられる装置としては、例えば電波によ
り障害物を検出する装置や超音波により障害物を検出す
る装置があるが、より遠距離の障害物を検出するために
は前者、すなわち自動車用衝突予防レーダ装置が用いら
れる。
【0003】この装置はレーダ技術の応用であり、パル
スレーダ、FM−CWレーダ等の各種方式に基づく構成
が従来から検討されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、パルスレー
ダ、FM−CWレーダ等の方式による装置では、例えば
送信パルスの尖頭電力が大となること、他車に搭載され
た同種装置との干渉が生じること等の問題点がある。本
願出願人は、このような問題点を解決すべく、先にスペ
クトラム拡散(spread spectrum )を応用した装置を出
願している(特願平3−51130号)。この先出願で
は、第1及び第2の疑似雑音(pseudo noise;PN)を
多重した構造のPNをもって、他車に搭載された同種装
置との干渉防止等を図っている。
【0005】このように、パルスレーダ、FM−CWレ
ーダ等における問題点を解決する手段はすでに提案され
ているが、一方で、マッチドフィルタ等の特殊素子を用
いているためコスト低減に一定の限界がある。すなわ
ち、先出願に係る装置もパルスレーダ、FM−CWレー
ダ等に比べ、安価に実現しうる装置ではあるが、これを
さらに安価とすることができれば好ましいのはいうまで
もない。
【0006】本発明は、先出願において得られる干渉排
除等の利点を確保しつつ、装置をより安価にかつIC化
可能に実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、車両の走行方向に電波を送受信す
る空中線と、最大計測距離を電波が往復するのに要する
最大伝搬時間より十分短いチップ長及び十分長いエポッ
ク長を有する送信用PN信号を発生させる送信用PN発
生器と、送信用PN信号を二相変調し送信すべき信号と
して空中線に供給する送信部と、空中線により受信され
た反射波に係る信号を所定の周波数に変換し出力する受
信部と、送信用PN信号と同一構造を有する受信用PN
信号を発生させる受信用PN発生器と、受信部の出力と
受信用PN信号の振幅成分を積分して出力する信号検出
部と、受信用PN信号をエポック毎に所定位相Δtづつ
遅延させる移相制御器と、移相制御器による受信用PN
信号の遅延量Δtに対応して計数を行う距離カウンタ
と、信号検出部の出力Σ1が所定値TH1以上となった
ときに受信部の出力に含まれる送信用PN信号のエポッ
クと受信用PN信号のエポックが一致したと見なして距
離カウンタの計数値Mを取り込み、この計数値Mに基づ
き電波の反射に係る障害物との距離を求めるとともに距
離カウンタをリセットし、求めた距離が所定距離以下と
なった場合に警報器に信号を供給する演算制御器と、を
備え、受信部出力に含まれる送信用PN信号のエポック
と受信用PN信号のエポックが一致した時点における受
信用PN信号の遅延量の累計MΔtに基づき距離計測を
行うことを特徴とする。
【0008】また、請求項2は、受信用PN信号を1チ
ップより短い時間だけ遅延させたうえで信号検出部に供
給する第1の遅延手段と、第1の遅延手段の出力を第1
の遅延手段と同じ時間だけ遅延させる第2の遅延手段
と、受信用PN発生器の出力に係る受信用PN信号と受
信部の出力との積を求め検波する手段、第2の遅延手段
の出力に係る受信用PN信号と受信部の出力との積を求
め検波する手段、及びこれら2種類の検波に係る信号の
差を求め積分し出力する手段を備える距離精密検出部
と、を備え、演算制御器における距離カウンタからの計
数値M取り込み条件が、距離精密検出部の出力の絶対値
|Σ2|が所定値TH2以下となったこと及び/又は信
号検出部の出力Σ1が所定値TH1以上となったこと、
であることを特徴とする。
【0009】請求項3は、信号検出部が、求めた積から
送信用疑似雑音信号成分を除去する手段を含み、送信用
疑似雑音信号成分が除去された信号のドップラ周波数を
計数するドップラカウンタを備え、演算制御器が、計数
により得られるドップラ周波数に基づき障害物との相対
速度を求め、警報器に対して所定の規則に従い信号を供
給することを特徴とする。
【0010】請求項4は、受信部が、反射波に係る信号
を増幅する増幅器を含み、距離カウンタによる計数値に
応じて増幅器の利得を制御する利得制御器を備えること
を特徴とする。
【0011】そして、請求項5は、送信用PN発生器及
び受信用PN発生器にチップ発生に係る基準周波数の信
号を共通に供給する基準発振器を備えることを特徴とす
る。
【0012】
【作用】本発明においては、送信用PN信号で二相変調
した信号が空中線から車両の走行方向に電波として送信
され、当該方向に障害物が存在した場合には反射波が空
中線に受信される。
【0013】ここで、送信用PN信号は送信用PN発生
器により生成される。送信用PN信号は最大伝搬時間
(最大測定可能距離に対応する)より十分短い長さのチ
ップから構成され、複数のチップの集合であるエポック
が最大伝搬時間より十分長く設定されている。二相変調
等の送信に係る処理は、送信部により実行される。
【0014】受信された反射波に係る信号は受信部に取
り込まれる。受信部においては当該信号が所定の周波数
に変換される。この変換後の信号は、障害物との間を電
波が往復伝搬する時間に相当する遅延時間tだけ遅延
した信号であり、かつ、障害物との相対速度に対応した
ドップラ成分が含まれている。受信部の出力は、信号検
出部に取り込まれる。
【0015】一方、信号検出部には受信用PN信号も取
り込まれる。この受信用PN信号は受信用PN発生器に
おいて生成されるものであり、送信用PN信号と同一構
造を有している。しかし、その位相は、移相制御器によ
って異なる位相となる。すなわち、本発明においては、
信号検出部に供給される受信用PN信号がリセット時を
基準としてエポック毎に所定位相Δtづつ逐次遅延され
る。
【0016】この遅延が複数回(M回)繰り返される
と、遅延量Δtの累計値MΔtは、いずれかの時点で受
信部の出力の遅延時間tに一致する。従って、信号検
出部において、受信部の出力と受信用PN信号の積を求
め、その振幅成分を積分してやれば、ある時点で積分値
Σ1が増大する。この時点こそ、遅延量の累計値MΔt
が遅延時間tに一致した時点である。
【0017】一方で、本発明においては距離カウンタが
設けられており、この距離カウンタにより移相量(遅延
量)に係る計数が実行される。これにより、リセット時
から積分値の増大までに受信用PN信号のエポックが何
回到来したかを知ることができる。従って、計数値Mに
基づき遅延時間t、すなわち障害物との距離を求めるこ
とができ、演算制御器によりこの演算が行われる。な
お、演算制御器はこれに応じて距離カウンタをリセット
し、次回以後の計測に備える。
【0018】このように、本発明においては、遅延量Δ
tの累計により距離が計測される。マッチドフィルタ等
の特殊部材を用いないため、安価な構成となる。さらに
は、PN信号を用いるためスペクトラム拡散により他車
搭載の同種装置との干渉排除等の作用も確保され、スペ
クトル再合成により受信利得が確保され小電力化送信等
が可能となる。
【0019】請求項2においては、このような作用が確
保された上で、さらに距離測定精度が向上するという作
用が生じる。
【0020】まず、信号検出部に供給される受信用PN
信号に対して所定時間(例えばチップ長の1/2)だけ
進んだ受信用PN信号と同時間だけ遅れた受信用PN信
号とが遅延により生成され、これら2種類の受信用PN
信号が距離精密検出部に供給される。距離精密検出部に
おいては、これら2種類の受信用PN信号がそれぞれ受
信部の出力に乗ぜられ、それぞれ検波される。さらに、
検波して得られた信号について差が求められ、積分され
る。
【0021】このようにすると、当該2種類の受信用P
N信号によって画定される位相範囲(例えば信号検出部
に供給される受信用PN信号に対して±1/2チップ
長)に受信部出力に含まれる送信用PN信号の位相が属
しているときに、距離精密検出部における積分値Σ2の
絶対値が小さくなる。従って、距離カウンタからの計数
値Mの取り込みを行う際、信号検出部における積分値Σ
1に基づくしきい値判定に加え、距離精密検出部におけ
る積分値Σ2に基づくしきい値判定を行うようにすれ
ば、距離カウンタからの計数値M取り込みをより正確な
時点ですることができる。
【0022】このような原理に基づき、請求項2におい
ては、距離精密検出部の出力の絶対値|Σ2|が所定
値TH2以下となったこと、信号検出部の出力Σ1が
所定値TH1以上となったこと、の双方又は片方を条件
として、距離カウンタからの計数値M取り込みが行わ
れ、距離測定精度が向上する。
【0023】請求項3においては、ドップラカウンタに
よりドップラ周波数が計数される。この計数は、信号検
出部において求められた積及び受信部の基本周波数出力
に基づき行われる。前者としては、信号検出部において
送信用PN信号の成分が除去されたものを用いればよ
く、後者は、例えば受信部に含まれる発振器の出力を取
り込めばよい。このようにして得られたドップラ周波数
は、演算制御器における警報信号発生に係るパラメタの
1つとして用いられる。例えば、演算制御器は、ドップ
ラ周波数に対応する相対速度が大きい場合、警報を発す
べき距離をより大きく設定する。このようにすると、よ
り実地条件に適合して好適に警報を発生させられる。
【0024】請求項4においては、距離に応じて増幅器
の利得が制御され、受信部の出力レベルが制御される。
これにより、空中線の指向性や距離にかかわらず所定の
レベルが確保された信号について処理が行われることに
なり、安定した装置動作が確保される。
【0025】請求項5においては、送信用PN発生器及
び受信用PN発生器における基準周波数が同一の基準発
振器により行われる。これにより、装置構成の小型化が
得られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。
【0027】(1)実施例の全体構成 図1には、本発明の一実施例に係る自動車用衝突予防レ
ーダ装置の全体構成が示されている。この図に示される
ように、本実施例は、空中線10、送信部20及び受信
部30を備えている。
【0028】空中線10は、車両の所定位置、例えば前
部に配置されている。空中線10は、送信部20から供
給される信号を車両前方に送信する空中線であり、所定
の指向性を有している。送信部20は、送信すべき信号
を空中線10に供給するが、その信号は後述するような
構造を有する擬似雑音信号により二相変調を受けた信号
である。なお、以下の説明においてこの擬似雑音信号を
送信用PN信号と呼ぶ。また、送信用PN信号は、基準
発振器100の出力を使用して例えばシフトレジスタ等
から構成される送信用PN発生器200により、例えば
最長符号列(N系列ともいう)として生成される。
【0029】また、空中線10は、送信部20内部のサ
ーキュレータを介して信号を受信部30に供給する。こ
の信号は、前方に存在する障害物、例えば同一車線を走
行中の他の車両から反射された電波に係る信号である。
従って、電波が障害物まで往復するのに要する時間t
だけ送信に係る信号から遅延しており、さらに、障害物
との速度差(相対速度)に起因するドップラ偏移を受け
ている。また、送信部20の動作により、送信用PN信
号に係る変調成分を含んでいる。
【0030】受信部30には、局部信号発生部40が付
設されている。局部信号発生部40は、受信部30に所
定周波数の信号を供給し、受信部30は、この信号に基
づき空中線10の出力に係る信号を異なる周波数に変換
する。
【0031】受信部30の後段には、信号検出部50及
び距離精密検出部60が設けられている。これらの回路
50及び60は、受信部30の出力を取り込み本実施例
における距離及び相対速度検出の条件判断の基礎となる
積分値を出力する。また、これらの回路50及び60
は、積分値演算の前提として、受信用PN信号に係る擬
似雑音信号を取り込み受信部30の出力について所定の
処理を実行する。この擬似雑音信号は、送信部20に供
給される送信用PN信号と同一構造を有しているが、移
相制御を受け遅延している点で異なる。以下の説明にお
いては、信号検出部50及び距離精密検出部60に供給
される擬似雑音信号を受信用PN信号と呼ぶ。また、こ
の移相制御及び距離検出に関しては、本発明の特徴に係
る動作であるため、後に詳細に説明する。
【0032】受信用PN信号は、送信用PN発生器20
0と同様に基準発振器100の出力を利用して受信用P
N発生器300により生成される。ただし、受信用PN
発生器300において生成された受信用PN信号がその
まま信号検出部50等に供給されるのではなく、遅延回
路70により所定の遅延を受けた受信用PN信号が供給
される。すなわち、信号検出部50には受信用PN発生
器300の出力について1/2チップ遅延が施された受
信用PN信号が、距離精密検出部60には信号検出部5
0に供給される受信用PN信号に対して±1/2チップ
前及び後の2種類の信号(すなわち受信用PN発生器3
00の出力及びこれについて1チップ遅延された信号)
が、それぞれ供給される。なお、この図では基準発振器
100が1個であるが、これは送受信別に2個設けても
良い。
【0033】受信用PN発生器300には、移相制御器
400が付設されてる。この移相制御器400は、受信
用PN発生器300からエポックの発生タイミングを取
り込み、エポック発生毎に受信用PN信号を所定時間Δ
tづつ遅延させる。また、移相制御器400による受信
用PN信号の遅延に対応して計数を実行する距離カウン
タ500が設けられている。この距離カウンタ500の
計数値は、信号検出部50及び距離精密検出部60の出
力が所定の条件を満たした時点において、遅延時間
、従って障害物との距離を表している。さらに、距
離カウンタ500の出力に応じて受信部30における増
幅利得を制御する利得制御器80が設けられており、局
部信号発生部40において局部発振器が発生する周波数
を用いて信号検出部50において生成される信号の周波
数(中間周波数とドップラ偏移分の和)からドップラ偏
移分のみを求めるドップラカウンタ90が設けられてい
る。前者は、一般に距離の4乗に反比例する受信電力の
減衰をカバーし更に空中線10の指向性による受信電力
の変動をカバーするものであり、後者は、相対速度演算
及びその結果による警報条件の適正化(速度に対応した
警報距離の設定)に利用される構成である。
【0034】そして、本実施例においては演算制御器6
00が設けられている。この演算制御器600は、信号
検出部50及び距離精密検出部60から積分値を取り込
み、この積分値について判定を実行し、判定の結果に応
じて距離カウンタ500及びドップラカウンタ90の計
数内容を取り込む。演算制御器600は、取り込んだ計
数内容に応じて障害物との距離及び相対速度を求め、所
定の警報条件に従って警報器700に信号を与える。警
報器700は、音、光等の形態で、乗員に障害物の存在
を知らせ、あるいは必要な操車を報知する。演算制御器
600は、このような動作の開始に当たって送信用PN
発生器200、受信用PN発生器300、距離カウンタ
500にリセットパルスを供給し、受信用PN発生器3
00からエポック発生タイミングを演算制御開始信号と
して取り込む。
【0035】(2)実施例の距離測定原理 次に、この実施例の詳細な構成及び動作を説明する前
に、本発明の特徴に係る距離測定原理に関して実施例に
即し説明する。
【0036】図2には、この実施例において送受信され
る信号の構成が示されている。まず、送信部20から空
中線10に供給され空中線10から車両前方に送信され
る信号は、図2(1)に示されるような構成の送信用P
N信号により変調されている。一般に、スペクトラム拡
散において用いられる擬似雑音信号は、チップを単位と
して構成されチップの集合であるエポックが繰り返す構
成を有している。この実施例における送信用PN信号
は、チップ長CH、エポック長EP、1エポック内のチ
ップ数Nの擬似雑音信号である。
【0037】また、本実施例においては、チップ長CH
が最大計測距離(障害物を検出しうる最大距離)より十
分短く、エポック長EPが十分長く、それぞれ設定され
ている。例えば、送信電力、使用周波数等に応じて定ま
る最大計測距離が150mである場合、この距離を電波
が往復するのに要する時間(最大伝搬時間)は1μse
cである。これに対応し、例えばチップ長CHは0.2
μsec、エポック長EPは1msecに設定される。
なお、後述するように、他車装置との干渉確率は最大伝
搬時間/エポック長EPで定まり、チップ長CH及び必
要な距離分解能により基準発振器100出力に対する分
周比pが定まる。
【0038】このような送信用PN信号により変調され
た信号が送信されると、障害物からの反射波として図2
(2)に示されるような構成の信号が得られる。すなわ
ち、障害物との間を電波が伝搬するのに要する時間t
だけ遅延した信号が得られる。信号検出部50及び距離
精密検出部60には、このような信号が供給される。
【0039】一方で、受信用PN信号は、送信用PN信
号と同一の構成を有しているが、エポック毎にΔtづつ
遅延されている。すなわち、演算制御器600によるリ
セットパルス供給タイミングを基準として、図2(3)
に示されるように、Δtづつ遅延される。信号検出部5
0においては、図2(2)に示される信号と図2(3)
に示される信号との積が求められ、位相検波される。位
相検波の結果得られる直流信号は、両信号の位相が一致
した時点で最大レベルとなる。本実施例においては、こ
の一致時点を位相検波結果の積分により信号検出部50
から演算制御器600に供給される出力の大きさにより
演算制御器600が検出している。
【0040】この積分値をΣ1で表すこととすると、図
3(4)に示されるように、両信号の位相が一致した時
点で最大の値Nとなり、その前後の1チップ分だけ離れ
たところでは0となる。従って、積分値Σ1についてし
きい値判定を行えば、両信号の位相の一致を判定でき
る。この判定は演算制御器600において行われる。判
定の結果、しきい値以上となったとされた場合には、演
算制御器600により距離カウンタ500の計数値が取
り込まれる。距離カウンタ500は、リセット時点を基
準として移相制御に対応した計数を実行しており、その
計数値は現時点までの遅延量の累積値MΔtに対応して
いる。ただし、Mはその時点までに発生したエポックの
個数である。両信号の位相が一致しているということ
は、取りも直さず、遅延時間tが遅延量の累積値MΔ
tとほぼ一致していることを表している。従って、距離
カウンタ500の計数値の取り込みにより、遅延時間t
が検出され、演算制御器600はこれに基づき障害物
との距離を演算する。
【0041】このようにして、本実施例では距離計測が
実行されるが、その精度を向上させるためさらに距離精
密検出部60が用いられる。距離精密検出部60におい
ては、距離検出部50に供給される受信用PN信号に対
して1/2チップ前後の位相を有する受信用PN信号
と、受信部30の出力と、の積が求められ、位相検波さ
れる。従って、位相検波の結果得られる2種類の直流信
号は、距離検出部50に供給される受信用PN信号に対
し1/2チップ進んだ信号に係る信号と、1/2チップ
遅れた信号に係る信号と、の2種類である。これらをそ
れぞれ積分した場合、図3(5)において破線で示され
る如く図3(4)の図形を前後に1/2チップづつ移動
させた値となる。本実施例においては、位相検波の結果
得られる2種類の直流信号の差が求められ、その後に積
分される。その結果、図3(5)において実線で示され
るような積分値Σ2が得られる。
【0042】この積分値Σ2は、従って、距離検出部5
0に供給される受信用PN信号と受信部30出力に含ま
れる送信用PN信号による変調成分との位相が一致した
時点で絶対値最小=0となる。これを利用すれば、距離
カウンタ500から演算制御器600への計数値取り込
みタイミングをより正確に定めることができる。例え
ば、信号検出部50の出力についての判定に加え、距離
精密検出部60の出力が所定のしきい値以下となったか
否かの判定を行えばよい。
【0043】このように、本実施例においては、距離の
精密検出が行われる。なお、以上の説明では遅延回路7
0における1/2チップ遅延分が無視されているが、チ
ップ長CHは既知であるので、演算制御器600におけ
る演算で補えばよい。
【0044】(3)実施例の部分構成−送受信 図4には、本実施例の構成のうち特に送受信に係る構成
が示されている。
【0045】この図に示されるように、送信用PN発生
器200は、分周器201及び第1PN発生器202を
備えている。
【0046】分周器201は、基準発振器100から基
準周波数の信号を取り込み所定の分周比pで分周する。
この分周比pは、必要な距離分解能に応じて定められる
ものである。例えば、距離分解能1.5mまで計測した
い場合、チップ長CHが前述のように0.2μsecで
あるとすれば、分周比pを0.2μsec/0.01μ
sec=20とすれば良い。ただし、0.01μsec
は1.5mを電波が往復するのに要する時間である。第
1PN発生器202は、例えばシフトレジスタを含む構
成であり、分周器201から出力される信号に基づき前
述したような構成の送信用PN信号を発生させる。
【0047】送信部20は、送信用発振器21、位相変
調器22及びサーキュレータ23を有している。送信用
発振器21の所定周波数の出力は位相変調器22に供給
され、送信用PN信号により位相変調される。変調され
た信号は、サーキュレータ23を介して空中線10に供
給される。
【0048】受信部30は、空中線20の受信出力をサ
ーキュレータ23を介して取り込む第1ミクサ31を有
している。第1ミクサ31は、局部信号発生部40から
の信号を当該受信出力と混合し、得られる信号を増幅器
32に出力する。増幅器32は、利得制御器80による
利得制御を受けつつ、信号を増幅して信号検出部50等
に出力する。
【0049】局部信号発生部40は、局部発振器41及
び第2ミクサ42を含む構成である。局部発振器41
は、所定の中間周波数で発振し、発振出力を第2ミクサ
42に与える。第2ミクサ42は、送信部21の送信用
発振器21の出力を取り込み、局部発振器41の出力と
混合する。従って、第2ミクサ42から出力される信号
の周波数は、送信周波数+中間周波数となる。この様な
周波数の信号が第1ミクサ31に供給されると、第1ミ
クサ31から出力される信号の周波数は中間周波数とな
る。ただし、障害物との相対速度に起因するドップラ偏
移分を含み、送信用PN信号による変調成分を含むこと
はいうまでもない。
【0050】(4)実施例の部分構成−距離及び相対速
度検出 図5には、本実施例の部分構成、特に本発明の特徴に係
る距離検出等を行う構成が示されている。
【0051】この図に示されるように、信号検出部50
は、第3ミクサ51、PLL52、第1位相検波器53
及び第1積分器54から構成されている。第3ミクサ5
1は、受信部30からの出力と遅延回路70からの出力
とを混合し、PLL52を介して、及び直接に、第1位
相検波器53に供給する。遅延回路70は、第1の1/
2チップ遅延器71及び第2の1/2チップ遅延器72
を縦続接続した構成である。遅延回路70から第3ミク
サ51に供給されるのは第1の1/2チップ遅延器71
により1/2チップ遅延された受信用PN信号であり、
受信用PN信号は、受信部30からの出力に含まれる送
信用PN信号と同一の構成を有しかつ位相の異なる信号
である。従って、第3ミクサの出力は、受信部30から
の出力と遅延回路70からの出力の位相が一致した時点
で、PN信号による変調成分が除去された信号となる。
PLL52は中間周波数を通過帯域に含む狭帯域フィル
タであり、これを通過することにより妨害波や受信波の
強度変動などの不要成分が除去される。第1位相検波器
53は、第3ミクサの出力をPLL52の出力により位
相検波し、受信部30からの出力と遅延回路70からの
出力が位相差が零の時点で最大の直流成分を出力する。
この出力は第1積分器54に供給され、これにより図3
(4)に示されるような積分値Σ1が得られ、演算制御
器600に供給される。この積分値Σ1は、演算制御器
600における判定の基礎とされる。なお、第3ミクサ
51の出力はドップラ成分を含んでいるため、この信号
の周波数を計測すれば、ドップラ周波数を求めることが
できる。このためドップラカウンタ90が設けられてお
り、ドップラカウンタ90による計数の基準となる周波
数の信号としては、局部発振器41の出力が用いられ
る。
【0052】また、距離精密検出部60は、第4ミクサ
61、第5ミクサ62、第2位相検波器63、第3位相
検波器64、減算器65及び第2積分器66から構成さ
れている。第4ミクサ61及び第5ミクサ62は、共に
受信部30の出力を取り込む一方で受信用PN信号を取
り込み、両者の積を出力する。第4ミクサ61によって
取り込まれる受信用PN信号は、第2の1/2チップ遅
延器72の出力であり、第3ミクサ51に取り込まれる
受信用PN信号に比べ1/2チップ遅延している。逆
に、第5ミクサ62によって取り込まれる受信用PN信
号は受信用PN発生器300の出力、すなわち第1の1
/2チップ遅延器71による遅延前の信号である。従っ
て、第4ミクサ61及び第5ミクサ62の出力は、第3
ミクサ51の出力に比べそれぞれ1/2チップ前後の位
相を有する受信用PN信号に係る出力である。これらを
PLL52の出力により第2位相検波器63及び第3位
相検波器64においてそれぞれ位相検波し、その差につ
いて積分すれば、図3(5)に示されるような積分値Σ
2を得ることができる。差は減算器65、積分値Σ2は
第2積分器66により、それぞれ求められる。積分値Σ
2は、演算制御器600における判定の基礎とされる。
【0053】ところで、受信用PN信号は受信用PN発
生器300により生成される。受信用PN発生器300
は、送信用PN発生器200と同様の構成を有してい
る。すなわち、基準発振器100からの出力を取り込む
分周比pの分周器301、及び分周器301の出力に基
づき受信用PN信号を発生させるようシフトレジスタ等
によって構成される第2PN発生器302を含んでい
る。
【0054】受信用PN発生器300が送信用PN発生
器200と異なる点は、移相制御器400による移相制
御を受ける点である。この制御のため、分周器301に
移相量Δtを供給する移相制御器400が用いられ、移
相制御器400には第2PN発生器302からエポック
が供給される。すなわち、第2PN発生器302の出力
である受信用PN信号のエポックに至った時点で、移相
制御器400は移相量Δtを分周器301に与え、受信
用PN信号を逐次遅延させる。なお、受信用PN信号の
初期のタイミングは演算制御器600からのリセットパ
ルスにより行われる。これにより、図2(3)に示され
るような受信用PN信号が生成されることになる。
【0055】移相制御器400には、距離カウンタ50
0が接続されており、距離カウンタ500は移相制御器
400からの移相量Δt出力に応じて計数を行う。例え
ば、移相器400の動作回数を計数する。このような計
数をリセット時を基準として行うことにより、距離カウ
ンタ500は、受信部30の出力に含まれる送信用PN
信号と第3ミクサ51に供給される受信用PN信号の位
相一致タイミングMを求める。このMと移相量Δtとの
積は遅延時間tを表しており、障害物との距離に対応
している。本実施例では、さらに、受信部30の出力レ
ベルを障害物までの距離や空中線10の指向性による受
信信号の変動があったとしても所定の値に維持して好適
な信号検出等の動作を行うべく利得制御器80を設け、
増幅器32の増幅利得を距離カウンタ500の計数結果
に応じ制御するようにしている。 (5)距離及び相対速度検出の動作 図6には、本実施例における距離及び相対速度検出の動
作が演算制御器600の制御フローチャートとして示さ
れている。
【0056】まず、この実施例では、電源投入等により
動作が開始(S1)された直後に、演算制御器600が
各部材をリセットする(S2)。すなわち、分周器20
1及び301、PN発生器202及び302、移相制御
器400並びに距離カウンタ500にリセットッパルス
が供給される。
【0057】この後、積分値Σ1及びΣ2が信号検出部
50及び距離精密検出部60から演算制御器600に取
り込まれる(S3)。演算制御器600は、積分値Σ1
がしきい値TH1以上であるか否かを判定し(S4)、
以上であると判定した場合にはさらに積分値Σ2がしき
い値TH2以下であるか否かを判定する(S5)。
【0058】ここで、先に図3(4)に基づき説明した
ように、積分値Σ1が大きな値をとる場合というのは距
離カウンタ500の計数値Mと移相量Δtの積が遅延時
間tにほぼ等しい場合である。また、図3(5)に基
づき説明したように、積分値Σ2が小さな値をとる場合
というのも同様の場合である。ただし、ここでは積分値
Σ2の絶対値を考えている。
【0059】従って、ステップS4及びS5の条件のい
ずれかを満たしていない場合は、未だMΔtがtに一
致していないと見なせるため、ステップS6及びS7の
実行後にステップS3へ戻る。ステップS6において
は、移相制御器400に対して受信用PN発生器300
出力の移相が指示され、ステップS7においては、距離
カウンタ500の内容がインクリメントされる。
【0060】ステップS4及びS5の条件を共に満たし
た場合には、計数値Mと移相量Δtの積が遅延時間t
にほぼ等しい場合であると看なせるため、演算制御器6
00は距離カウンタ500及びドップラカウンタ90か
ら計数値を取り込む(S8)。前者の計数値は、前述の
原理に基づき障害物との距離に対応するものであり、後
者の計数値は、ドップラ周波数であり障害物との相対速
度に対応するものである。演算制御器600は、これら
の情報を基礎として障害物が警報距離(乗員に対して警
報を発すべき距離)にあるか否かを判定し(S9)、あ
る場合には警報器700に対する信号供給により警報を
発生させ(S10)、ない場合にはステップS2に戻
る。
【0061】なお、以上の動作において、ステップS8
への移行条件をステップS4及びS5のAND条件とし
ているが、これは位相一致の検出精度を高水準とするた
めである。また、ステップS9における判定アルゴリズ
ムは、例えば相対速度が大の場合にはより大きな距離で
警報を発する旨のものとすればよい。
【0062】(6)実施例の効果 このように、本実施例によれば、十分エポックの長いP
N信号により変調された電波をレーダ電波として用いる
ようにしたため、他車に搭載された同種装置からの干渉
を排除できる。例えば、図7に示されるように、本実施
例の装置を搭載する車両(自車)Aの前方を他の車両
(障害物)Bが走行している状況で、自車Aと平行し走
行している車両Cからの電波が障害物Bにより反射した
場合にも、この電波の受信による誤検出等を著しく抑制
する。また、前方から走行してくる車両Dの電波が受信
された場合も同様である。干渉確率でいえば、最大計測
距離150m、エポック長1μsecの設定では、1μ
sec/1msec=1/1000となり、事実上、問
題とならない程度のものとなる。
【0063】さらに、本実施例によれば、送信電力を大
きくする必要がない。これは、連続信号によるからであ
る。従って、低電力で感度の高い装置となる。また、受
信部30の出力レベルの距離に応じた調整を行うように
しているため、距離に対応した反射レベル変動による影
響を排除できる。
【0064】また、距離と相対速度の同時検出を行うこ
とができるため、より現実の必要に応じた条件で警報を
発生させることができる。なお、警報器700に代え、
操舵・制動制御系に信号を供給するようにしても良い。
【0065】そして、本実施例の装置は、SAWにより
構成したマッチドフィルタ等の特殊部品を用いずディジ
タル処理を利用して低電力で駆動するため、精度が高い
にもかかわらず簡易な構成で実現できる。例えばIC化
により安価かつ小型に構成できる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、スペクトラム拡散に基
づきPN信号を用いるため、先提案に係る効果、例えば
他車搭載の同種装置との干渉排除、小電力化送信等が確
保される。加えて、移相量の累計により距離計測を行う
ため、マッチドフィルタ等の特殊素子を用いること無く
構成可能であり、装置価格を安価化でき、容易にIC化
できる。
【0067】請求項2によれば、信号検出部に供給され
る受信用PN信号に対して例えば±1/2×チップ長の
位相の受信用PN信号につき差のしきい値判定を行い、
計数値取り込み条件としたため、さらに距離測定精度が
向上する。
【0068】請求項3によれば、ドップラカウンタによ
りドップラ周波数を計数するようにしたため、距離と相
対速度の同時計測を行うことができる。また、警報信号
発生条件に係るパラメタの1つとして用いることがで
き、より好適な警報が可能になる。
【0069】請求項4によれば、増幅器の利得制御によ
り受信部の出力レベルが制御され、安定した装置動作が
可能である。
【0070】請求項5によれば、同一の基準発振器によ
り送信用及び受信用PN発生器における基準周波数が生
成されるため、装置構成の小型化が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る自動車用衝突予防レー
ダ装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】この実施例における距離測定原理を示す図であ
り、図2(1)は送信波におけるPN信号の構成を示す
図、図2(2)は図2(1)の送信波が伝搬により時間
だけ遅延した受信波を示す図、図2(3)は受信用
PN信号及び距離カウンタの動作を示す図である。
【図3】この実施例における距離計測の基礎となる情報
を表す図であり、図3(4)は第1積分器の出力を、図
3(5)は第2積分器の出力を示す図である。
【図4】この実施例の部分構成、特に送受信に係る構成
を示すブロック図である。
【図5】この実施例の部分構成、特に距離及び相対速度
測定に係る構成を示すブロック図である。
【図6】この実施例における距離及び相対速度測定の動
作の流れを示すフローチャート図である。
【図7】この実施例における他車干渉排除の効果を示す
図である。
【符号の説明】
10 空中線 20 送信部 30 受信部 32 増幅器 40 局部信号発生部 41 局部発振器 50 信号検出部 52 PLL 53 第1位相検波器 54 第1積分器 60 距離精密検出部 63 第2位相検波器 64 第3位相検波器 65 減算器 66 第2積分器 70 遅延回路 71 第1の1/2チップ遅延器 72 第2の1/2チップ遅延器 80 利得制御器 90 ドップラカウンタ 100 基準発振器 200 送信用PN発生器 202 第1PN発生器 300 受信用PN発生器 302 第2PN発生器 400 移相制御器 500 距離カウンタ 600 演算制御器 700 警報器 EP エポック CH チップ td 遅延時間 Δt 移相量 M エポック数 Σ1 第1積分器の積分値 Σ2 第2積分器の積分値 TH1 信号検出部出力についてのしきい値 TH2 距離精密検出部出力についてのしきい値

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の走行方向に電波を送受信する空中線
    と、最大計測距離を電波が往復するのに要する最大伝搬
    時間より十分短いチップ長及び十分長いエポック長を有
    する送信用疑似雑音信号を発生させる送信用疑似雑音発
    生器と、送信用疑似雑音信号を二相変調し送信すべき信
    号として空中線に供給する送信部と、空中線により受信
    された反射波に係る信号を所定の周波数に変換し出力す
    る受信部と、送信用疑似雑音信号と同一構造を有する受
    信用疑似雑音信号を発生させる受信用疑似雑音発生器
    と、受信部の出力と受信用疑似雑音信号の積の振幅成分
    を積分して出力する信号検出部と、受信用疑似雑音信号
    をエポック毎に所定位相づつ遅延させる移相制御器と、
    移相制御器による受信用疑似雑音信号の遅延量に対応し
    て計数を行う距離カウンタと、信号検出部の出力が所定
    値以上となったときに受信部の出力に含まれる送信用疑
    似雑音信号のエポックと受信用疑似雑音信号のエポック
    が一致したと見なして距離カウンタの計数値を取り込
    み、この計数値に基づき電波の反射に係る障害物との距
    離を求めるとともに、求めた距離が所定距離以下となっ
    た場合に警報器に信号を供給する演算制御器と、を備
    え、受信部の出力に含まれる送信用疑似雑音信号のエポ
    ックと受信用疑似雑音信号のエポックが一致した時点に
    おける受信用疑似雑音信号の遅延量の累計に基づき距離
    計測を行うことを特徴とする自動車用衝突予防レーダ装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動車用衝突予防レーダ装
    置において、受信用疑似雑音信号を1チップより短い時
    間だけ遅延させたうえで信号検出部に供給する第1の遅
    延手段と、第1の遅延手段の出力を第1の遅延手段と同
    じ時間だけ遅延させる第2の遅延手段と、受信用疑似雑
    音発生器の出力に係る受信用疑似雑音信号と受信部の出
    力との積を求め検波する手段、第2の遅延手段の出力に
    係る受信用疑似雑音信号と受信部の出力との積を求め検
    波する手段、及びこれら2種類の検波に係る信号の差を
    求め積分し出力する手段を備える距離精密検出部と、を
    備え、演算制御器における距離カウンタからの計数値取
    り込み条件が、距離精密検出部の出力の絶対値が所定値
    以下となったこと及び/又は信号検出部の出力が所定値
    以上となったこと、であることを特徴とする自動車用衝
    突予防レーダ装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の自動車用衝突予防レ
    ーダ装置において、信号検出部が、求めた積から送信用
    疑似雑音信号成分を除去する手段を含み、送信用疑似雑
    音信号成分が除去された信号のドップラ周波数を計数す
    るドップラカウンタを備え、演算制御器が、計数により
    得られるドップラ周波数に基づき障害物との相対速度を
    求め、警報器に対して所定の規則に従い信号を供給する
    ことを特徴とする自動車用衝突予防レーダ装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3記載の自動車用衝突予防レ
    ーダ装置において、受信部が、反射波に係る信号を増幅
    する増幅器を含み、距離カウンタによる計数値に応じて
    増幅器の利得を制御する利得制御器を備えることを特徴
    とする自動車用衝突予防レーダ装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4記載の自動車用衝突予防レ
    ーダ装置において、送信用疑似雑音発生器及び受信用疑
    似雑音発生器にチップ発生に係る基準周波数の信号を共
    通に供給する基準発振器を備えることを特徴とする自動
    車用衝突予防レーダ装置。
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