JP2940793B2 - 系統連系システム - Google Patents

系統連系システム

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JP2940793B2
JP2940793B2 JP6118466A JP11846694A JP2940793B2 JP 2940793 B2 JP2940793 B2 JP 2940793B2 JP 6118466 A JP6118466 A JP 6118466A JP 11846694 A JP11846694 A JP 11846694A JP 2940793 B2 JP2940793 B2 JP 2940793B2
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康弘 牧野
健仁 井家
政樹 湯郷
正弘 前川
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  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータ回路を備え
た分散電源設備と商用電力系統との並列運転によって負
荷へ電力を供給する系統連系システムに関し、詳しくは
商用電力系統の停電時におけるインバータ回路の単独運
転を防止させる系統連系システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽電池や燃料電池などの直流電
源を用いた数kWの比較的小容量の分散電源設備をインバ
ータ回路を介して商用電力系統に連系し、負荷に電力を
供給する系統連系システムが種々提案されている。
【0003】この種の系統連系システムでは、商用電力
系統の保全作業の安全を確保するため、商用電力系統の
不測の停電時や作業停電時において、直ちにインバータ
回路の動作を停止させるか、又は開閉器を作動させて商
用電力系統との連系を解除させ、インバータ回路の単独
運転を防止している。
【0004】そして、この方法としては従来は、インバ
ータ回路の出力電圧変動や出力周波数変動により系統停
電を検出し、インバータ回路を商用電力系統から解列さ
せていた。しかし、これらの従来方法では、インバータ
回路の出力電力と負荷の消費電力とが略等しい負荷平衡
状態時には、商用電力系統が停電した場合にインバータ
回路の出力電圧や出力周波数がほとんど変動せず、系統
停電を検出できないという問題点があった。
【0005】そこで、周波数変動による系統停電の検出
を確実なものにするため、中心周波数を系統電圧の商用
周波数から若干ずらせた波形抽出手段を用いてインバー
タ回路を動作させ、商用電力系統が停電時にインバータ
回路の出力周波数が商用周波数から波形抽出手段の中心
周波数側へ変化するのを検知して、系統停電状態を検出
する系統連系システムが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の検出方法では、
連系時にはインバータ回路の出力電圧の周波数が商用電
力系統によって商用周波数に規定されることから、イン
バータの出力電流の位相が出力電圧の位相に対してずれ
ることになり、インバータ回路の運転力率が小さくなっ
てしまう。また、負荷によっては不感帯が生じるという
問題もあった。
【0007】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
であって、インバータ回路の運転力率を低下させること
なく、また不感帯を生じさせることなく商用電力系統の
停電状態を確実に検出することができる系統連系システ
ムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、直流電源から
発生した直流電力を交流電力に変換するインバータ回路
を商用電力系統に連系して負荷に電力を供給する系統連
系システムにおいて、動作周波数が商用周波数と該商用
周波数の前後の周波数との3ケ所において位相が0度と
なる周波数−位相特性を有し、前記インバータ回路と商
用電力系統との連系点での電圧の基本波周波数成分を抽
出する波形抽出手段と、該波形抽出手段からの出力信号
に同期させた電流を前記インバータ回路から出力させる
インバータ制御部と、前記連系点電圧の周波数変化を検
出して、前記インバータ回路を商用電力系統から解列さ
せる保護回路とを備えていることを特徴とする系統連系
システムである。
【0009】また、前記波形抽出手段は、並列接続され
た第1および第2波形抽出回路と、該第1および第2波
形抽出回路の出力端に設けられたゲイン特性改善回路と
を有し、前記第1波形抽出回路の抽出成分の中心周波数
は商用周波数より一定量だけ小さな値に設定され、前記
第2波形抽出回路の抽出成分の中心周波数は商用周波数
より一定量だけ大きな値に設定されており、前記ゲイン
特性改善回路は前記波形抽出手段からの出力値を一定値
以下のゲインに抑制する構成にしてもよい。
【0010】そして、前記インバータ回路の出力電流を
検出するインバータ電流検出手段を備え、前記保護回路
は、前記インバータ電流検出手段による検出値が一定値
以上となり、且つその検出が一定時間以上継続したこと
を検知した場合にのみ前記インバータ回路が故障状態で
あると判断する構成にしてもよい。
【0011】更に、前記インバータ回路の出力電流を検
出するインバータ電流検出手段と、前記連系点電圧を検
出する電圧検出手段と、前記インバータ回路と商用電力
系統との間に設けられた系統連系用リレーと、該系統連
系用リレーと商用電力系統との間に設けられたブレーカ
とを備え、前記保護回路は、前記インバータ電流検出手
段による検出値が一定値以上となり、且つその検出が一
定時間以上継続したことを検知した場合には、前記系統
連系用リレーおよびブレーカに解列指令信号を送出する
と共に、前記インバータ電流検出手段による前記検出が
一定時間以上継続しなかったこと、若しくは前記電圧検
出手段により検出された連系点電圧の周波数が商用周波
数から変化したことを検知した場合には、前記系統連系
用リレーに解列指令信号を送出する構成にしてもよい。
【0012】
【作用】本発明によれば、インバータ回路と商用電力系
統との連系運転時には、波形抽出手段の出力信号が商用
周波数の系統電圧に同期した出力波形となり、負荷で消
費される有効電力のみを供給する系統電圧に同期した商
用周波数のインバータ出力電流が出力される。一方、商
用電力系統の停電時には、インバータ回路からの無効電
力供給により波形抽出手段の動作周波数が商用周波数か
ら変化し、その結果、インバータ出力電流の周波数が商
用周波数から変化することとなり、連系点電圧の周波数
も同様に変化し、保護回路によりインバータ回路を商用
電力系統から解列させる。
【0013】また、前記波形抽出手段を並列接続された
第1および第2波形抽出回路と、該第1および第2波形
抽出回路の出力端に設けられたゲイン特性改善回路とか
ら構成し、第1波形抽出回路の抽出成分の中心周波数を
商用周波数より一定量だけ小さな値に設定し、第2波形
抽出回路の抽出成分の中心周波数を商用周波数より一定
量だけ大きな値に設定すると共に、ゲイン特性改善回路
を波形抽出手段からの出力値が一定値以下のゲインとな
るように抑制する構成にした場合には、商用電力系統の
系統停電時または系統瞬時停電時に、波形抽出手段の動
作周波数が商用周波数からその前後に変化したとして
も、波形抽出手段からの出力値のゲインが一定値以上を
超えることがなく、ゲイン増加によるインバータ回路か
らの過電流発生を防止する。
【0014】そして、インバータ回路の出力電流を検出
するインバータ電流検出手段を備え、保護回路によりイ
ンバータ電流検出手段による検出値が一定値以上とな
り、且つその検出が一定時間以上継続したことを検知し
た場合に、インバータ回路の故障状態であると判断する
構成とすることにより、インバータ回路の故障による過
電流発生のみを正確に検出する。
【0015】更に、インバータ回路の出力電流を検出す
るインバータ電流検出手段と、連系点電圧を検出する電
圧検出手段と、インバータ回路と商用電力系統との間に
設けられた系統連系用リレーと、系統連系用リレーと商
用電力系統との間に設けられたブレーカとを備え、保護
回路によりインバータ電流検出手段による検出値が一定
値以上となり、且つその検出が一定時間以上継続したこ
とを検知した場合には、系統連系用リレーおよびブレー
カに解列指令信号を送出すると共に、インバータ電流検
出手段による前記検出が一定時間以上継続しなかったこ
と、若しくは電圧検出手段により検出された連系点電圧
の周波数が商用周波数から変化したことを検知した場合
には、系統連系用リレーに解列指令信号を送出する構成
とすることにより、インバータ回路の故障状態と待機状
態とを区別し、故障状態時にのみ系統連系用リレーおよ
びブレーカを解列し、商用電力系統に対する2重保護を
図り、確実にインバータ回路を商用電力系統から解列さ
せる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の系統連系システムをその一実
施例を示す図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発
明を適用させた太陽電池を用いた系統連系システムの概
略構成図である。
【0017】同図において、系統連系システムは、太陽
光のエネルギーを直流電力に変換する太陽電池(本実施
例では、最適動作電圧200V,最適動作電力3kW)か
ら構成された直流電源1と、太陽電池1の直流電力を交
流電力に電力変換して所定交流電圧を供給する電力変換
装置であるインバータ回路2を中心に構成されており、
商用電力系統3と連系して配電線に接続された各種家電
製品などの負荷4に対して電力を供給している。
【0018】インバータ回路2は、ブリッジ接続された
複数のスイッチング素子から構成され、このインバータ
回路2には、後述の各種処理を行うインバータ制御部5
からパルス幅変調されたスイッチング制御信号が与えら
れる。
【0019】インバータ回路2と商用電力系統3との間
には、インバータ回路2の出力側から順に巻線比1:1
の絶縁トランス6と、系統保護のための系統連系用リレ
ー(以下、リレーと略記する)7およびブレーカ8とが
設けられており、リレー7およびブレーカ8は、保護回
路9からの制御信号に応じて、その接点を開閉して商用
電力系統3に連系、或るいは解列する。ここで、リレー
7は保護回路9からの連系指令信号の入力によりその接
点が閉じられ、保護回路9からの解列指令信号の入力に
よりその接点が開かれる構成となっている。また、ブレ
ーカ8は保護回路9からの解列指令信号の入力によりそ
の接点が開かれるが、閉じる場合には保護回路9からの
制御信号にては行えず手動操作によってのみ可能な構成
となっている。
【0020】以下に、保護回路9およびインバータ制御
部5について説明する。保護回路9は、太陽電池1の出
力電圧を検出するアイソレーションアンプからなる第1
電圧検出手段10と、商用電力系統3との連系点電圧を検
出する変圧器(PT)からなる第2電圧検出手段11と、
インバータ回路2の出力電流を検出する変流器(CT)
からなるインバータ電流検出手段12による検出結果が入
力され、その検出結果に基づいて、後述するように、イ
ンバータ制御部5への起動信号または停止信号の送出
と、リレー7への連系指令信号または解列指令信号の送
出と、ブレーカ8への解列指令信号の送出を行ってい
る。
【0021】具体的には、保護回路9は、第1電圧検出
手段10により太陽電池1の出力電圧を検出し、インバー
タ回路2のインバータ動作停止中に太陽電池1の出力電
圧が商用電力系統3に連系可能となる所定値(本実施例
では190Vに設定)以上になった場合には、インバータ
制御部5に起動信号を送出すると共に、リレー7に連系
指令信号を送出する。一方、インバータ回路2のインバ
ータ動作中に太陽電池1の出力電圧が商用電力系統3と
の連系運転ができない所定値(本実施例では170Vに設
定)以下になった場合には、太陽電池1の出力低下によ
るインバータ回路2の待機状態であると判断して、イン
バータ制御部5に停止信号を送出すると共に、リレー7
に解列指令信号を送出する。
【0022】また、保護回路9は、インバータ電流検出
手段12によりインバータ回路2の出力電流を検出し、出
力電流が所定値(本実施例では定格電流の150%となる4
5Aに設定)以上となり、その状態が一定時間(本実施
例では600μsに設定)以上継続する場合には、インバ
ータ回路2の故障状態であると判断して、インバータ制
御部5に停止信号を送出すると共に、リレー7およびブ
レーカ8に解列指令信号を送出する。一方、インバータ
回路2の出力電流が上記所定値以上となる状態がインバ
ータ電流検出手段12により瞬時的(本実施例では3μs
〜600μsに設定)に検出された場合には、系統停電時
および系統瞬時停電時などの過渡的条件において後述の
波形抽出手段の特性に起因して発生する過電流によるイ
ンバータ回路2の待機状態であると判断して、インバー
タ制御部5に停止信号を送出すると共に、リレー7に解
列指令信号を送出する。
【0023】更に、保護回路9は、第2電圧検出手段11
により商用電力系統3との連系点電圧を検出し、連系点
電圧およびその周波数がそれぞれ商用電力系統の運用規
定における適正範囲外となった場合には、商用電力系統
3の停電発生によるインバータ回路2の単独運転状態で
あると判断して、インバータ制御部5に停止信号を送出
すると共に、リレー7に解列指令信号を送出する。尚、
本実施例では連系点電圧の適正範囲を基準電圧(101
V)の±6Vの範囲(95〜107V)とし、その周波数の
適正範囲を基本波周波数の±1%の範囲(49.5〜50.5H
z、または59.4〜60.6Hz)としている。
【0024】以上のように、保護回路9ではインバータ
回路2の運転条件が整っているかどうかを検出し、イン
バータ回路2の待機状態または単独運転状態であると判
断された場合にはインバータ制御部5に停止信号を送出
すると共に、リレー7に解列指令信号を送出し、一方、
インバータ回路2の故障状態であると判断された場合に
はインバータ制御部5に停止信号を送出すると共に、リ
レー7およびブレーカ8に解列指令信号を送出してい
る。
【0025】一方、インバータ制御部5は、第1電圧検
出手段10により検出される太陽電池1の出力電圧が、太
陽電池1から最大電力が引き出される最適動作点の電圧
値Vrefとなり、かつ商用電力系統3との連系点電圧の
基本周波数成分と同期させた電流がインバータ回路2か
ら出力するように、パルス幅変調されたスイッチング制
御信号をインバータ回路2に与えている。従って、イン
バータ回路2と商用電力系統3との連系運転時には、商
用周波数で運転力率が1になり、かつ太陽電池1から最
大電力を引き出すように、インバータ回路2の出力電流
が制御される。
【0026】すなわち、第1電圧検出手段10により検出
された太陽電池1の出力電圧と、予め設定された最適動
作点電圧Vrefとの差は差動増幅器13によって誤差信号
として増幅され、その誤差信号を乗算器14の一方の入力
信号としている。
【0027】そして、第2電圧検出手段11により検出さ
れた連系点電圧の基本周波数成分を後述の特性を有する
波形抽出手段15によって抽出し、その抽出された連系点
電圧の基本周波数成分が乗算器14の他方の入力信号とし
て入力されている。
【0028】乗算器14では、差動増幅器13からの誤差信
号と波形抽出手段15からの基本周波数成分信号との乗算
を行って、インバータ電流の電流指令値を生成してい
る。従って、この電流指令値は商用電力系統3との連系
運転時には、系統電圧波形に同期し、太陽電池1の出力
電圧を最適動作点電圧Vrefに制御する値となる。
【0029】そして、乗算器14からの電流指令値と、イ
ンバータ電流検出手段12により検出されたインバータ回
路2のインバ−タ電流との差をエラーアンプ16によって
増幅させ、電流誤差信号としてインバータ制御部5に入
力されている。
【0030】インバータ制御部5では、エラーアンプ16
からの電流誤差信号と、20kHz程度の基準三角波信号と
を比較して、エラーアンプ16からの電流誤差信号が零に
なるようにインバータ回路2のスイッチング素子にスイ
ッチング信号を供給してインバータ回路2をPWM(パ
ルス幅変調)制御すると共に、保護回路9からの起動信
号または停止信号の入力に従い、インバータ回路2のイ
ンバータ動作を起動または停止させている。
【0031】次に、上記波形抽出手段15について説明す
る。この波形抽出手段15の回路図を図2に、周波数応答
特性を示すボード線図を図3に示す。但し、この図は商
用周波数が50Hz、第1および第2バンドパスフィルタ
151、152の選択度Qが22の場合に対応している。
【0032】図2に示すように、この波形抽出手段15
は、出力バランス調整用の可変抵抗器153と、この可変
抵抗器153を介して並列接続された2つの第1および第
2バンドパスフィルタ151、152と、増幅器154と、出力
端に接続されたダイオードからなるゲイン特性改善回路
155とを有しており、合計3つの演算増幅器と所定の電
子部品とから構成されている。
【0033】そして、第1および第2バンドパスフィル
タ151、152は、通過帯域(抽出成分)の中心周波数が互
いに異なり、第1バンドパスフィルタ151では、中心周
波数が商用周波数(ここでは50Hz)より2Hzだけ小
さい48Hzとなるように回路定数が設定されており、第
2バンドパスフィルタ152では、中心周波数が商用周波
数より2Hzだけ大きい52Hzとなるように回路定数が
設定されている。
【0034】尚、本実施例では第1、及び第2バンドパ
スフィルタ151、152の選択度Qを、共に22に設定した
が、Qが15〜30の範囲内の値であれば、22の場合と同様
に短時間で、かつ確実に保護回路9にて商用電力系統3
の停電状態を検出することが可能である。ここで、選択
度Qの逆数は通過帯域幅を表しており、Qが大きいほど
ゲイン特性曲線が急峻になる。
【0035】ゲイン特性改善回路155は、商用周波数50
Hzと第1バンドパスフィルタ151および第2バンドパ
スフィルタ152の中心周波数48、52Hzとのゲイン差が
極力小さくなるように、50Hzにおけるゲインより大き
なゲイン出力が並列接続された第1および第2バンドパ
スフィルタから出力される場合には、その超えるゲイン
出力分をアースへ流す構成となっている。これは、商用
電力系統の系統停電時または系統瞬時停電時に、波形抽
出手段15の動作周波数が50Hzから48Hzまたは52Hz
の方向へ変化した場合に、ゲインの増加によるインバー
タ回路2から過電流発生を防止し、過電流が商用電力系
統3および負荷4に流入しないようにするためである。
【0036】図3に示すように、波形抽出手段15では、
周波数−ゲイン特性において商用周波数50Hzの両側の
領域(45〜49.25Hz、50.75〜55Hz)でゲインが最高
値になり、50Hzにおいて約2dB低い値となってい
る。このため、系統停電時または系統瞬時停電時に波形
抽出手段15の動作周波数の変化することによりそのゲイ
ンが大きくなり、乗算器14からのインバータ電流指令値
が増加し、その結果、瞬時的にインバータ回路2から過
電流が発生することがあり、保護回路9では上述したよ
うにインバータ回路2の故障による過電流発生と区別し
ている。
【0037】また、周波数−位相特性に着目すると、動
作周波数が48Hz、50Hz、および52Hzであるとき
に、入力波形に対する出力波形の位相差がほぼ0度なっ
ており、48〜50Hz、および50〜52Hzにおいて若干の
位相差により動作周波数が変化する特性となっている。
つまり、インバータ回路2の単独運転状態となり、負荷
4で消費される無効電力をインバータ回路2から供給す
る場合には、若干の無効電力であっても動作周波数が変
化することになる。
【0038】そして、インバータ回路2が商用電力系統
3と連系運転時には、商用電力系統3の電源容量が太陽
電池1の電源容量に比較して大きく、周波数が安定して
いるため、連系点電圧は常に系統電圧に維持され、その
結果、インバータ出力電流の周波数が系統電圧の周波
数、即ち、商用周波数に維持されることとなり、波形抽
出手段15の動作周波数が商用周波数に維持され、波形抽
出手段15から商用電力系統3の系統電圧と同位相で、且
つ周波数50Hzの電圧波形が出力されることになる。従っ
て、出力周波数50Hz、運転力率1にてインバータ回路2
が動作することになり、インバータ回路2からは負荷4
で消費される有効電力のみが供給され、負荷4で消費さ
れる無効電力は全て商用電力系統3から供給される。
【0039】一方、商用電力系統3の停電が発生し、イ
ンバータ回路2の単独運転状態となった場合には、負荷
4で消費される有効電力および無効電力の全てをインバ
ータ回路2から供給することになり、無効成分の供給に
より連系点電圧に対してインバータ電流に位相差が発生
する。このため、インバータ回路2からの無効電力供給
により波形抽出手段15の動作周波数が商用電力系統3の
商用周波数から48Hz側または52Hz側へ移行しようと
する。
【0040】そして、無効電力の供給によりインバータ
回路2からのインバータ出力電流の周波数が50Hzから
48Hzまたは52Hzの方向へ変化することとなり、その
結果、負荷電圧の周波数も同様に変化することになる。
【0041】また、負荷4での消費電力がインバータ回
路2からの出力に対して軽負荷または重負荷の状態であ
る場合には、負荷電圧が上昇または低下することにな
る。従って、保護回路9において、商用電力系統3との
連系点電圧、即ち、負荷電圧の変化およびその周波数変
化を検知して商用電力系統3の停電状態であると判断
し、リレー7を開放させてインバータ回路2を商用電力
系統3から解列し、インバータ制御部5に解列指令信号
を送出している。尚、本実施例では、連系点電圧の周波
数が49.5Hz以下または50.5Hz以上に変化した場合に、商
用電力系統3の停電状態であると判断している。
【0042】次に、上記の様に構成された系統連系シス
テムにおける商用電力系統3へのインバータ回路2の連
系および解列処理について説明する。夜間などのように
太陽電池1の出力電圧が、連系運転中に継続運転可能な
必要最低電圧値170Vより低くなったときには、インバ
ータ回路2の待機状態であると判断し、保護回路9はリ
レー7に解列指令信号の入力し、リレー7の接点を開く
と共に、インバータ制御部5に停止信号を入力する。イ
ンバータ制御部5は、この停止信号の入力に従いインバ
ータ回路2のインバータ動作を停止する。
【0043】そして、保護回路9では、太陽電池1の出
力電圧が連系運転可能な必要最低電圧値190V以上に達
したかどうかを監視し、達した場合にはリレー7に連系
指令信号の入力し、リレー7の接点を閉じると共に、イ
ンバータ制御部5に起動信号を送出する。インバータ制
御部5は、この起動信号の入力に従いインバータ回路2
のインバータ動作を開始させ、システムを連系運転状態
に移行させる。
【0044】連系運転時においては、上述したように、
出力周波数50Hz、運転力率1にてインバータ回路2が
動作することになり、インバータ回路2からは負荷4に
対して有効電力のみが供給され、負荷4が必要とする無
効電力は全て商用電力系統3から供給される。
【0045】そして、連系運転中に、インバータ回路2
からの過電流発生が保護回路9において検出され上述し
たようにインバータ回路2の故障状態であると判断され
た場合には、保護回路9はリレー7およびブレーカ8に
解列指令信号の入力し、リレー7およびブレーカ8の接
点を開くと共に、インバータ制御部5に停止信号を入力
する。インバータ制御部5は、この停止信号の入力に従
いインバータ回路2のインバータ動作を停止する。従っ
て、インバータ回路2の故障により過電流が発生した場
合には、即座にインバータ回路2を商用電力系統3から
解列すると共に、インバータ回路2によるインバータ動
作を停止させ、故障原因が解消され手動操作によりブレ
ーカ8の接点が閉じられるまで、自動的にインバータ回
路2を再起動することがない。
【0046】一方、保護回路9において、上記過電流発
生が過渡的なものであり、インバータ回路2の故障によ
るものでない場合には、インバータ回路2の待機状態で
あると判断し、保護回路9はリレー7に解列指令信号の
入力してリレー7の接点を開くと共に、インバータ制御
部5に停止信号を入力する。そして、上述したようにイ
ンバータ回路2の運転条件が整った場合には、保護回路
9およびインバータ制御部5により、自動的にリレー7
の接点を閉じてインバータ回路2を再起動させる。
【0047】また、連系運転中に商用電力系統3の停電
が発生した場合には、インバータ回路2の単独運転状態
となるため、負荷4で消費される無効電力供給のために
波形抽出手段15の動作周波数が50Hzから48Hz、また
は52Hzの方向へ変化することとなり、その結果、連系
点電圧、即ち負荷電圧の周波数も同様に変化することに
なる。
【0048】そして、負荷4での消費電力がインバータ
回路2の出力電力に対して軽負荷または重負荷状態とな
っている場合には、系統停電時に負荷電圧が変化するこ
とになる。
【0049】従って、保護回路9はこの電圧変化または
周波数変化を検出することにより、インバータ回路2の
単独運転状態であると判断し、保護回路9はリレー7に
解列指令信号の入力してリレー7の接点を開くと共に、
インバータ制御部5に停止信号を入力する。そして、上
記インバータ回路2の待機状態時と同様に、運転条件が
整った場合には保護回路9およびインバータ制御部5に
より、自動的にリレー7の接点を閉じてインバータ回路
2を再起動させる。
【0050】尚、上記実施例では、波形抽出手段15の周
波数−ゲイン特性において、第1および第2バンドパス
フィルタ151、152の中心周波数のゲインに対して商用周
波数ゲインが約1dB低い値となっている場合について
説明したが、ゲイン特性改善回路155により同じゲイン
となるようにしてもよい。但し、この場合にはゲイン特
性改善回路155の回路構成が複雑となる恐れがある。
【0051】また、波形抽出手段15として、第1および
第2バンドパスフィルタ151、152の2個のバンドパスフ
ィルタを並列接続して構成する場合について説明した
が、上記したように商用周波数の両側の動作周波数にお
いて入力波形に対する出力波形の位相差が0度となる周
波数−位相特性を有するものであれば構わない。
【0052】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、インバ
ータ回路と商用電力系統との連系運転時には、波形抽出
手段の出力信号が商用周波数の系統電圧に同期した出力
波形となり、系統電圧に同期した商用周波数のインバー
タ出力電流が出力され、インバータ回路から負荷へ有効
電力のみを供給するので、インバータ回路の運転力率を
低下させること無く、直流電源の発生電力を有効に利用
することができる。
【0053】また、商用電力系統の停電時には、インバ
ータ回路からの無効電力供給により波形抽出手段の動作
周波数が商用周波数から変化し、その結果、インバータ
出力電流の周波数が商用周波数から変化することとな
り、連系点電圧の周波数も同様に変化するので、インバ
ータ回路の出力電力と負荷の消費電力とが略等しい負荷
平衡状態においても、不感帯を生じさせること無く保護
回路により系統停電が確実に検出され、即座にインバー
タ回路を商用電力系統から解列させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用させた太陽電池を用いた系統連系
システムの概略構成図である。
【図2】波形抽出手段15の回路図である。
【図3】波形抽出手段15の周波数応答特性を示すボード
線図である。
【符号の説明】
1 太陽電池(直流電源) 2 インバータ回路 3 商用電力系統 4 負荷 5 インバータ制御部 6 絶縁トランス 7 系統連系用リレー 8 ブレーカ 9 保護回路 10 第1電圧検出手段(アイソレーションアンプ) 11 第2電圧検出手段 12 インバータ電流検出手段 13 差動増幅器 14 乗算器 15 波形抽出手段 16 エラーアンプ 151 第1バンドパスフィルタ(第1波形抽出回路) 152 第2バンドパスフィルタ(第2波形抽出回路) 153 可変抵抗器 154 増幅器 155 ゲイン特性改善回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 正弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−131937(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02J 3/00 - 5/00 H02H 3/46

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源から発生した直流電力を交流電力
    に変換するインバータ回路を商用電力系統に連系して負
    荷に電力を供給する系統連系システムにおいて、 動作周波数が商用周波数と該商用周波数の前後の周波数
    との3ケ所において位相が0度となる周波数−位相特性
    を有し、前記インバータ回路と商用電力系統との連系点
    での電圧の基本波周波数成分を抽出する波形抽出手段
    と、 該波形抽出手段からの出力信号に同期させた電流を前記
    インバータ回路から出力させるインバータ制御部と、 前記連系点電圧の周波数変化を検出して、前記インバー
    タ回路を商用電力系統から解列させる保護回路とを備え
    ていることを特徴とする系統連系システム。
  2. 【請求項2】前記波形抽出手段は、並列接続された第1
    および第2波形抽出回路と、該第1および第2波形抽出
    回路の出力端に設けられたゲイン特性改善回路とを有
    し、 前記第1波形抽出回路の抽出成分の中心周波数は商用周
    波数より一定量だけ小さな値に設定され、前記第2波形
    抽出回路の抽出成分の中心周波数は商用周波数より一定
    量だけ大きな値に設定されており、 前記ゲイン特性改善回路は前記波形抽出手段からの出力
    値を一定値以下のゲインに抑制することを特徴とする請
    求項1記載の系統連系システム。
  3. 【請求項3】前記インバータ回路の出力電流を検出する
    インバータ電流検出手段を備え、 前記保護回路は、前記インバータ電流検出手段による検
    出値が一定値以上となり、且つその検出が一定時間以上
    継続したことを検知した場合にのみ前記インバータ回路
    が故障状態であると判断することを特徴とする請求項1
    または2記載の系統連系システム。
  4. 【請求項4】前記インバータ回路の出力電流を検出する
    インバータ電流検出手段と、前記連系点電圧を検出する
    電圧検出手段と、前記インバータ回路と商用電力系統と
    の間に設けられた系統連系用リレーと、該系統連系用リ
    レーと商用電力系統との間に設けられたブレーカとを備
    え、 前記保護回路は、前記インバータ電流検出手段による検
    出値が一定値以上となり、且つその検出が一定時間以上
    継続したことを検知した場合には、前記系統連系用リレ
    ーおよびブレーカに解列指令信号を送出すると共に、前
    記インバータ電流検出手段による前記検出が一定時間以
    上継続しなかったこと、若しくは前記電圧検出手段によ
    り検出された連系点電圧の周波数が商用周波数から変化
    したことを検知した場合には、前記系統連系用リレーに
    解列指令信号を送出することを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の系統連系システム。
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