JP2938974B2 - アベルメクチン化合物の安定な溶媒和物 - Google Patents

アベルメクチン化合物の安定な溶媒和物

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JP2938974B2 JP7511881A JP51188194A JP2938974B2 JP 2938974 B2 JP2938974 B2 JP 2938974B2 JP 7511881 A JP7511881 A JP 7511881A JP 51188194 A JP51188194 A JP 51188194A JP 2938974 B2 JP2938974 B2 JP 2938974B2
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    • C07D493/22Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains four or more hetero rings
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 アベルメクチン(avermectin)(以前にはC076と称さ
れていた)という用語は、Streptomyces avermitilis
アベルメクチン産生株の発酵ブイヨンから単離された化
合物群の記載に用いられている。該培養物の形態学的特
徴は、米国特許第4,310,519号明細書に十分に記載され
ている。天然のアベルメクチン化合物は、それぞれ13位
が4−(α−L−オレアンドロシル)−α−L−オレア
ンドロース基で置換されている一連のマクロライド群で
ある。13位に遊離ヒドロキシル基を残すように二糖類部
分が除去された合成アベルメクチンアグリコンの製造及
び特性は、Mrozikら,J.Org.Chem,1982,47,489−492及び
Chabalaら,J.Med.Chem.1980,23,1134−1136に記載され
ている。さらに、米国特許第4,199,569号明細書は、22,
23−ジヒドロアベルメクチン化合物を開示している。該
アベルメクチン化合物及びその誘導体は、極めて高度な
殺虫及び駆虫活性を有している。その天然化合物は、以
下の構造を有している: 〔式中、22,23位の破線は単結合又は二重結合を示して
おり; R1は、ヒドロキシであり、前記破線が単結合を示す場
合にのみ存在し; R2は、イソプロピル又はsec−ブチルであり; R3は、メトキシ又はヒドロキシである〕。
A1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B1b、B2a及びB2bと称され
る8つの主要な天然アベルメクチン化合物がある。これ
らの名称は、以下の表に示されている個々の化合物の構
造(上記構造式を参照)に基づいている。
アベルメクチンは一般に、a及びb成分の混合物(典
型的には≧80%a及び≦20%b)として単離される。そ
のような化合物は、R2置換基が異なるだけであり、この
小さな構造上の差異は、該化合物の化学的反応性又は生
物学的活性にほんの僅な作用しか及ぼさないことが知見
された。従って、該a及びb成分はクロマトグラフィー
によって互いから分離され得るが、これは必要ではな
く、従って通常行われない。a成分とb成分の混合物の
存在は、該化合物の名称からa又はbを取り去ることに
より示し得る。従って、アベルメクチンB1aとアベルメ
クチンB1bの混合物は、アベルメクチンB1として示され
る。あるいは、該化合物の名称の間に、スラッシュ
(/)を挿入して、「B1a/B1b」というように混合物を
示す。
上記構造式は、一部の位置では決定的立体化学によら
ず、他の位置では決定立体化学をもって示されている。
しかし、そのような化合物の製造に用いられる合成手順
の実施中、又は、当業者には公知のラセミ化若しくはエ
ピマー化を用いた場合、そのような手順の産物は立体異
性体混合物であり得る。特に、13位及び23位の立体異性
体は、それぞれ分子の一般平面の下又は上にあるそのよ
うな基を表すα−l又はβ−位に配向され得る。そのよ
うなそれぞれの場合及び分子の他の位置でのα−及びβ
−構造も本発明の範囲内に含むものとする。
関連の天然製品群は、ミルベマイシン(milbemycin)
として知られている。ミルベマイシンはアベルメクチン
と同じ大環状環構造を有しているが、13位に置換基を有
しておらず、25位にメチル又はエチル基を有している
(R2が、アベルメクチンの場合のようなイソプロピル又
はsec−ブチルではなくメチル又はエチルである)。ミ
ルベマイシン及びその製造に用いられる発酵条件は、米
国特許第3,950,360号明細書に記載されている。近縁の1
3−デオキシアベルメクチンアグリコンは、天然のアベ
ルメクチンを化学修飾して製造され、米国特許第4,171,
134号及び同第4,173,571号の各明細書に記載されてい
る。
アベルメクチン化合物群の安定化は、特定の目的化合
物及び安定化の方法に依存する。例えば、ある種のアベ
ルメクチン化合物は、没食子酸プロピル、BHA(ブチル
化ヒドロキシアニソール)、BHT(ブチル化ヒドロキシ
トルエン)、モノチオグリセロールなどのような酸化防
止剤を原製品に添加して、劣化を阻止する必要がある。
他のアベルメクチンは、安息香酸塩を形成することによ
り安定化された。本発明は、生成物を立体障害アルコー
ルと共に再結晶して、結晶中のアルコールの空間配置に
より熱安定性が向上した新規形態のアベルメクチン分子
を得ることにより、アベルメクチンの安定化が著しく増
大している点で異なっている。
発明の要旨 本発明は、アベルメクチン化合物がアルコール溶媒和
物として再結晶され、それによって長期貯蔵中に周囲温
度下に安定な原製品を提供する新規形態のアベルメクチ
ン化合物に関する。従って本発明の目的は、そのような
安定なアベルメクチンアルコール溶媒和物を記載するこ
とである。他の目的は、そのような化合物の製造法を記
載することであり、さらに他の目的は、駆虫剤及び抗菌
剤としての該化合物の使用を記載することである。さら
に他の目的は、以下の説明を読めばより明らかになるで
あろう。
発明の詳細な説明 本発明化合物は、以下の構造式: 〔式中、22,23位の破線は単結合又は二重結合を示して
おり; Rは、メタノール、エタノール、イソブタノール、イ
ソプロパノール、プロパノール又はブタノールからなる
アルコールを生じる、1〜4個の炭素原子を有するアル
キルであり; R1は、水素又はヒドロキシであるが、前記破線が単結
合を示す場合にのみヒドロキシであり; R2は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、3〜6
個の炭素原子を有するアルケニル又は3〜6個の炭素原
子を有するシクロアルキルであり; R3は、ヒドロキシ、メトキシ又は=NR5であり; R5は、水素又はメチルであり; R4は、水素、(C1−C3アルコキシ)(−C0−C3アルコ
キシ)メトキシ、又は、 (ここで、R6は、ヒドロキシ、C1−C3アミノ、又はC2
C3アルカノイルアミノである)である〕 を有する。
本発明の好ましいアベルメクチン化合物は、22,23−
ジヒドロ−アベルメクチン及び13−ポリアルコキシアベ
ルメクチンアグリコン、最も好ましくは、22,23−ジヒ
ドロ−13−O−[(2−メトキシエトキシ)−メチル]
アベルメクチン−B1−アグリコン(13−O−MEM AVM B
1)である。
本明細書に用いられている場合の「低級アルキル」と
いう用語は、1〜5個の炭素原子を有する直鎖又は分枝
鎖のアルキル基を表すものとする。そのようなアルキル
基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、sec−ブチル、ペンチルなどが挙げられ
る。
「低級アルカノイル」という用語は、直鎖又は分枝鎖
中に1〜5個の炭素原子を含むアルカノイル基を含むも
のとする。そのようなアルカノイル基の例には、ホルミ
ル、アセチル、プロペニル、ブチリル、バレリルなどが
ある。
本発明に用いられるアルコールは、エタノール、イソ
ブタノール、メタノール、イソプロパノールなどのよう
なC1−C4アルコールであり、イソプロパノールが最も好
ましい。
出発材料の調製 本発明用の出発材料は、Albers−Schonbergら,J.Am.C
hem.Soc.1981,103,4216−4221及びそこに引用されてい
る参考文献(天然産生アベルメクチン)、Chabalaら,J.
Med.Chem.1980,23,1134−1136〔22,23−ジヒドロアベル
メクチンB1(Ivermectin)〕及び米国特許第4,587,247
号明細書(22,23−ジヒドロアベルメクチンB1−アグリ
コン)に開示されている。
本発明の新規化合物は、内部及び外部寄生虫感染症に
対する強力な殺虫及び駆虫剤であり、以下の手順により
安定なアルコール溶媒和物として製造される: 22,23−ジヒドロアベルメクチンアグリコン(1部)
を、窒素下に50〜75℃の範囲、好ましくは60〜70℃の範
囲の温度で、イソプロパノール(1〜20部)に溶解し、
このようにして形成された混合物を該温度で10〜60分間
攪拌する。このようにして生成された混合物に水(0〜
20部)を加える。必要量の水は、分けて加えても一度に
加えてもよいが、この時点で加える量は、50℃を超える
温度を維持するような速度で加える。次いで得られた溶
液を、約30分〜1時間半かけて約20〜40℃、好ましくは
約35〜40℃に冷却する。次いで、溶液に0.005〜0.1グラ
ムの22,23−ジヒドロアベルメクチンアグリコン又はそ
のイソプロパノール溶媒和物を接種する。接種後、3〜
20時間かけて混合物を約25〜15℃、好ましくは20℃に冷
却し、該温度で約0〜24時間熟成させる。必要量の水を
分けて添加する場合には、該冷却接種溶液に最終部(容
量)の水を15〜30分かけて加える。次いで得られたスラ
リーを約0〜5℃に冷却し、約0〜10℃で約0〜6時間
熟成させる。次いで結晶を濾過し、イソプロパノール/
水(1:1)溶液で洗浄し、不活性条件下に室温で乾燥す
る。
本発明化合物は、ヒト、動物及び植物に多くの寄生虫
病を引き起こす内部及び外部寄生虫、特にぜん虫及び節
足動物に対する予想を超えた強力な駆虫剤である。
寄生虫病は、内部寄生虫又は外部寄生虫により引き起
こされ得る。内部寄生虫とは、宿主の身体の内部、即
ち、臓器(胃、肺、心臓、腸など)内又は皮膚の下に生
存する寄生虫である。外部寄生虫とは、宿主の外表面上
に住むが宿主から栄養を吸収する寄生虫である。
一般にぜん虫病と称される内部寄生虫病は、宿主がぜ
ん虫として知られている寄生虫に感染することによる。
ぜん虫病は、ブタ、ヒツジ、ウマ、ウシ、ヤギ、イヌ、
ネコ及び家禽のような家畜に感染するために、世界中が
当面している重大な経済的問題である。これらの感染症
の多くは、世界中で種々の動物種の病気の原因となって
いる線虫と称されるぜん虫群によって引き起こされる。
これらの病気は、重症になることが多く、感染した動物
を死に追いやる結果となり得る。上記に引用した動物に
感染する最も一般的な線虫属は、HaemonchusTrichost
rongylusOstertagiaNematodirusCooperiaAscar
isBunostomumOesophagostomumChabertiaTrichu
risStrongylusTrichonemaDictyocaulusCapilla
riaHeterakisToxocaraAscaridiaOxyurisAncy
lostomaUncinariaToxascaris、及びParascarisであ
る。多くの寄生虫は、種特異性(1種の宿主にのみ感染
する)であり、殆どが動物の内部に好ましい感染部位を
も有している。即ち、Haemonchus及びOstertagiaは主と
して胃に感染するが、Nematodirus及びCooperiaは殆ど
の場合腸を攻撃する。他の寄生虫は、心臓、眼、肺、血
管などに寄生するのを好むが、皮下に寄生するものもい
る。ぜん虫病は、衰弱、体重の減少、貧血、胃損傷、栄
養不良及び他の臓器に対する損傷をもたらし得る。これ
らの病気を治療しないまま放っておくと、動物が死ぬこ
とになり得る。
マダニ、その他のダニ、シラミ、サシバエ、ノサシバ
エ、クロバエ、ノミなどのような外部寄生節足動物によ
る感染も重大な問題がある。これらの寄生虫に感染する
ことにより、血液の損失、皮膚の病変が発生し、正常な
食習慣を妨げて体重を減少させ得る。さらにこれらの感
染症は、脳炎、アナプラズマ症、豚痘などのような死を
招き得る重病を媒介し得る。
動物は、1種の寄生虫に感染すると衰弱して第2の寄
生虫種に感染しやすくなるために、動物は同時に数種の
寄生虫に感染する可能性がある。従って、これらの病気
の治療には、広範な種にわたる活性を有する化合物が特
に有利である。本発明化合物は、これらの寄生虫に対し
て予想を超えた高い活性を有していると共に、イヌのDi
rofilaria、げつ歯類動物及び噛む昆虫のNematospiroid
es及びSyphacia,並びにウシのHypoderma種及びウマのG
astrophilusのような移行性双翔幼虫に対しても有効で
ある。
本発明化合物は、ヒトの寄生虫病を引き起こし得る内
部及び外部寄生虫に対しても、有用である。そのような
ヒトに感染する内部寄生虫の例としては、Ancylostoma
属、Necator属、Ascaris属、Strongyloides属、Trichin
ella属、Capillaria属、Trichuris属、Enterobius属な
どの胃腸寄生虫が含まれる。他のヒト感染内部寄生虫
は、血液又は他の臓器中に見いだされる。そのような寄
生虫の例には、WucheriaBrugiaOnchocercaなどのフ
ィラリアぜん虫、並びに腸外段階の腸内ぜん虫Strongyl
ides及びTrichinellaがある。ヒトに寄生する外部寄生
虫には、マダニ、他のダニ、ノミ、シラミなどのような
節足動物が含まれ、家畜の場合には、これらの寄生虫に
感染すると、重症になり、死に至ることさえある病気に
なり得る。本発明化合物は、これらの内部及び外部寄生
虫に対して活性であると共に、ヒトを悩ます噛む昆虫や
他の双翔害虫に対しても有効である。
本発明化合物は、Blatella種(ゴキブリ),Tineola
種(コロモガ)、Attagenus種(カツオブシムシ)、Mus
ca domestica(イエバエ)及びSolenopsis Invicta
(南米産トフシ)のような一般家庭にみられる害虫に対
しても有用である。
さらに、該化合物は、アブラムシ(Acyrthiosiphon
)、イナゴ及びメキシコワタノミゾウムシのような農
業害虫、並びに貯蔵穀物を襲うTribolium種のような昆
虫害虫及び植物組織に生息する未成熟段階の昆虫に対し
ても有用である。該化合物はさらに、農業上重要であり
得る土壌害虫の防除用殺線虫剤としても有用である。
動物の駆虫剤として用いる場合、本発明化合物は、内
服用には、経口又は注射により、又は局所用には水薬又
はシャンプー剤として投与し得る。
経口投与の場合、該化合物は、カプセル剤、錠剤又は
丸剤形態で投与するか、あるいは、該化合物を動物の餌
に混ぜて投与し得る。カプセル剤、錠剤及び丸剤は、ス
ターチ、タルク、ステアリン酸マグネシウム又はリン酸
二カルシウムのような適当な担体ベヒクルと組み合わせ
た有効成分からなる。これらの単位剤形は、均一な混合
物を得るように、有効成分と適当な希釈剤、充填剤、崩
壊剤及び/又はバインダーを含む適切な微粉末不活性成
分とを良く混ぜ合わせて調製する。不活性成分とは、本
発明化合物とは反応せず、治療を受ける動物に対して毒
性を有さない成分である。適当な不活性成分には、スタ
ーチ、ラクトース、タルク、ステアリン酸マグネシウ
ム、植物ガム及び油類などが含まれる。これらの調剤
は、治療を受ける動物の大きさや種並びに感染症のタイ
プや重篤度のような種々の要素に応じて多岐にわたる量
の有効成分及び不活性成分を含み得る。有効成分は、単
に本発明化合物と飼料とを混ぜ合わせるか又は該化合物
を飼料の表面に塗布して、飼料の添加物として投与して
もよい。あるいは、有効成分を不活性担体と混合し、得
られた組成物をさらに飼料と混ぜるか、又はそのまま動
物に投与してもよい。適当な不活性担体には、コーンミ
ール、柑橘類粉末(citrus meal)、発酵残留物、粗挽
き大豆、乾燥穀物などが含まれる。有効成分は、最終組
成物が0.001〜5重量%の有効成分を含むように、粉
砕、攪拌又は転動によりこれらの不活性担体とよく混ぜ
合わせる。
あるいは、該化合物は、不活性液体担体に溶解した有
効成分からなる調剤を注射することにより非経口的に投
与してもよい。注射は、筋肉内、管腔内、気管内又は皮
下であってよい。注射可能な調剤は、適切な不活性液状
担体と混合した有効成分からなる。許容し得る液状担体
には、落花生油、綿実油、ゴマ油などのような植物油、
及びソルケタール、グリセロールホルマールなどのよう
な有機溶媒が含まれる。代替物として、水性非経口調剤
を用いてもよい。植物油が好ましい液状担体である。調
剤は、最終調剤が0.005〜10重量%の有効成分を含むよ
うに、有効成分を液状担体に溶解又は懸濁させて調製す
る。
本発明化合物は、該化合物を水溶液又は懸濁液として
含む水薬又はシャンプー剤を用いて局所適用し得る。こ
れらの調剤は一般にベントナイトのような懸濁剤を含
み、通常は消泡剤も含んでいる。0.005〜10重量%の有
効成分を含む調剤が許容し得るものである。好ましい調
剤は、本発明化合物を0.01〜5重量%含むものである。
本発明化合物は、主として、ウシ、ヒツジ、ウマ、イ
ヌ、ネコ、ヤギ、ブタ及び家禽のような家畜のぜん虫病
の治療及び/又は予防用駆虫剤として有用である。該化
合物はさらに、これらの動物の、マダニ、他のダニ、シ
ラミ、ノミなどのような外部寄生虫による感染症の予防
及び治療にも有用である。該化合物はまた、ヒトの寄生
虫感染症の治療にも有効である。そのような感染症の治
療には、本発明化合物を、個別に、又は該化合物同士若
しくは他の非関連駆虫剤と組み合わせて用い得る。最も
良い結果を得るのに必要な本発明化合物の用量は、動物
の種及び大きさ、感染症のタイプ及び重篤度、用いられ
る投与法及び化合物に応じて異なる。本発明化合物は、
動物の体重1kg当たり0.0005〜10mgの用量レベルで、1
回又は数日の間隔をあけて数回経口投与すると、概して
良好な結果が得られる。通常、本発明化合物の一種を1
回投与しただけで優秀な防除が得られるが、再感染又は
異常にしつこい寄生虫種の撲滅には繰り返し投与しても
よい。これらの化合物を動物に投与する方法は獣医学分
野の当業者には公知である。
本発明化合物は、畑で生育中か又は貯蔵中の穀物を襲
う農業害虫の撲滅に用いることもできる。該化合物は、
噴霧剤、散剤、乳剤などとして、生育中の植物又は収穫
した穀物に適用する。このような該化合物の適用法は農
業分野の当業者には公知である。
以下の実施例は、本発明のより完全な理解を得るため
のものであり、本発明を限定するものではない。以下の
実施例で調製したアベルメクチン誘導体は、高性能液体
クロマトグラフィー(HPLC)、X線結晶学などのような
技術を用いて解析する。
実施例1 22,23−ジヒドロ−13−O−[(2−メトキシエトキ
シ)メチル]アベルメクチン−B1アグリコン(13−O−
MEM AVM B1)イソプロパノール溶媒和物 50グラムの13−O−MEM AVM B1を、N2流下に500mlの
イソプロパノールに溶解した。スラリーを65℃に加熱し
て透明な黄色溶液を得た。溶液を50℃を超える温度に保
ちながら、溶液に350mlの水を加えた。溶液を39℃にさ
まし、次いで50ミリグラムの13−O−MEM AVM B1イソプ
ロパノール溶媒和物を接種した。次いで接種溶液を、30
分につき3℃の速度で39℃から30℃まで、1時間につき
1℃の速度で30℃から21℃まで冷却した。次いで冷却し
た接種溶液を最終容量の水(150ml)を20分かけて加え
て接触させ、13−OーMEM AVM B1結晶のスラリーを得
た。スラリーを0±5℃に冷却し、0±10℃で3時間熟
成させた。結晶を濾過し、2×50mlのイソプロパノール
/H2O(1:1)で洗浄し、窒素流を用いて乾燥して、58.5
グラムの安定な13−O−MEM AVM B1イソプロパノール溶
媒和物を得た。HPLC領域%及び重量%は、それぞれ97.3
%及び97%であった。
実施例2 13−O−MEM AVB B1イソプロパノール溶媒和物 25グラムの13−O−MEM AVB B1を300mlのイソプロパ
ノールに加え、窒素下に65℃に加熱して透明溶液を得
た。温度を50℃以上に保ちながら水(200ml)を加え
た。溶液を30分かけて39℃に冷却し、次いで結晶性13−
O−MEM AVM B1イソプロパノール溶液和物(5mg)を接
種した。混合物の温度を3時間かけて20℃に冷却し、該
温度で14時間熟成させ、スラリーを5℃に冷却し、該温
度で3時間熟成させた。結晶を濾過し、置換体を1:1イ
ソプロパノール/水(25ml)で2回洗浄した。25℃でケ
ークを窒素流を流しながら乾燥して生成物とした。
本発明の13−O−MEM AVM B1aイソプロパノール溶媒
和物の構造を以下に示す: 該化合物は、結晶学的空間群P212121を示すイソプロ
パノール溶媒和物として結晶化する。これらの化合物
は、約−10〜30℃の範囲、好ましくは約−5〜20℃の範
囲で貯蔵すると、優れた長期安定性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07H 17/08 C07H 17/08 L (56)参考文献 特開 昭54−61197(JP,A) 特開 昭54−61198(JP,A) 特開 昭62−181281(JP,A) 特開 平5−306294(JP,A) 特開 平5−194211(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 493/22 C07H 17/08 A61K 31/35,31/70 REGISTRY(STN) CAPLUS(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 〔式中、破線は、22,23位の単結合又は二重結合を示し
    ており; Rは、メタノール、エタノール、イソブタノール、イソ
    プロパノール、プロパノール又はブタノールからなるア
    ルコールを生じる、1〜4個の炭素原子を有するアルキ
    ルであり; R1は、水素又はヒドロキシであるが、前記破線が単結合
    を示す場合にのみヒドロキシであり; R2は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、3〜6個
    の炭素原子を有するアルケニル又は3〜6個の炭素原子
    を有するシクロアルキルであり; R3は、ヒドロキシ、メトキシ又は=NOR5であり; R5は、水素又はメチルであり; R4は、水素、(C1−C3アルコキシ)(−C0−C3アルコキ
    シ)メトキシ、又は、 (ここで、R6は、ヒドロキシ、C1−C3アミノ、又はC2
    C3アルカノイルアミノである)である〕 を有するアベルメクチンC1−C4アルコール溶媒和物。
  2. 【請求項2】アルコールがイソプロパノールであり、ア
    ベルメクチンが、式: を有する請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】結晶学的環境がP212121である13−O−MEM
    AVM B1イソプロパノール溶媒和物。
  4. 【請求項4】式: を有する13−O−MEM AVM B1イソプロパノール溶媒和化
    合物。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のアベルメクチンアルコー
    ル溶媒和物の製造方法であって、式: 〔式中、破線は、22,23位の単結合又は二重結合を示し
    ており; R1は、水素又はヒドロキシであるが、前記破線が単結合
    を示す場合にのみヒドロキシであり; R2は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、3〜6個
    の炭素原子を有するアルケニル又は3〜6個の炭素原子
    を有するシクロアルキルであり; R3は、ヒドロキシ、メトキシ又は=NOR5であり; R5は、水素又はメチルであり; R4は、水素、(C1−C3アルコキシ)(−C0−C3アルコキ
    シ)メトキシ、又は、 (ここで、R6は、ヒドロキシ、C1−C3アミノ、又はC2
    C3アルカノイルアミノである)である〕 を有するアベルメクチン1部を、窒素下に約50〜75℃の
    温度で、メタノール、エタノール、ブタノール、イソブ
    タノール、プロパノール及びイソプロパノールからなる
    群から選択されたアルコール溶媒1〜20部に溶解して透
    明溶液を形成し、50℃を超える温度を維持しながら、該
    溶液に0〜20部の水を添加し、該溶液を約30℃〜40℃に
    冷却し、該溶液に約0.005〜0.1グラムのアベルメクチン
    又はそのアルコール溶媒和物を接種して混合物を形成
    し、該混合物を約25℃〜15℃に冷却し、該混合物を該温
    度で約0〜24時間熟成させ、それによって結晶を含むス
    ラリーを形成し、該スラリーを約0〜5℃に冷却し、該
    スラリーを約0〜10℃で約0〜6時間熟成させ、結晶を
    濾過し、アルコール/水(1:1)溶液で洗浄して結晶の
    湿潤ケークを形成し、該結晶を窒素下に室温で乾燥させ
    ることを含む方法。
  6. 【請求項6】アベルメクチンが、式: を有し、アルコール溶媒がイソプロパノールである請求
    項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】アベルメクチンを約60〜70℃の範囲の温度
    でイソプロパノールに溶解し、30分〜1時間半かけて該
    溶液を約35〜40℃に冷却する請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の化合物を動物に投与する
    ことを含む、非ヒト動物の内部及び外部寄生虫の治療及
    び予防方法。
  9. 【請求項9】請求項1に記載のアベルメクチン化合物及
    びイソプロパノールを含む、内部及び外部寄生虫に感染
    した動物の治療に有用な組成物。
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