JP2938628B2 - 超音波モータの駆動回路 - Google Patents

超音波モータの駆動回路

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JP2938628B2
JP2938628B2 JP3218595A JP21859591A JP2938628B2 JP 2938628 B2 JP2938628 B2 JP 2938628B2 JP 3218595 A JP3218595 A JP 3218595A JP 21859591 A JP21859591 A JP 21859591A JP 2938628 B2 JP2938628 B2 JP 2938628B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波モータを駆動する
ための超音波モータの駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より超音波振動を駆動力とする超音
波モータが知られている。超音波モータの一種である進
行波型超音波モータは例として図5に示すように構成さ
れる。すなわち、超音波モータ80は銅合金等から構成
される円環状の弾性体82を備え、この弾性体82に圧
電体84(図6も参照)が貼付されてステータが形成さ
れている。圧電体84は、電気信号を機械振動に変換す
る圧電材料で、多数の電極により、円環状に分割、配列
されて構成されている。一方、駆動軸84に取付けられ
たロータ86は、アルミ合金等から成るロータリング8
8に円環状のスライダ90が接着されて形成されてお
り、スプリング92によってスライダ90が前記弾性体
82に加圧接触されている。このスライダ90として
は、安定した摩擦力、摩擦係数を得るために、例えばエ
ンジニアリングプラスチック等が用いられ、これにより
高効率でロータ86を駆動することができる。
【0003】このような超音波モータ80には、図6に
示すような駆動回路94が接続される。すなわち、駆動
回路94は電圧制御発振器(以下、VCOという)等か
ら構成される発振器96を備えている。発振器96から
出力された所定周波数の信号は2つに分岐され、一方は
増幅器98で増幅されsin波の駆動信号として圧電体
84に入力され、他方は移相器100に入力されて位相
を90°ずらされた後に、増幅器102で増幅されcos
波の駆動信号として圧電体84に入力される。これによ
り圧電体84には、sin波の駆動信号による超音波振
動の定在波と、cos波の駆動信号により前記振動と位
相の異なる超音波振動の定在波と、が励起され、弾性体
82に伝達される。この2つの定在波が重ね合わされる
ことにより、振動の腹及び節が弾性体82に沿って円環
状に移動する超音波振動、所謂進行波が発生する。この
進行波は、弾性体82に加圧接触されたロータ86に対
し進行波の進行方向と反対の方向への回転力として伝達
され、ロータ86及び駆動軸84が回転する。
【0004】上記のように、超音波モータは従来のモー
タと比較して、コイルや磁石等が不要な単純な構造であ
るので量産性に優れ、小型・軽量で応答性が高いので汎
用性が高く、また低速回転時のトルクが高いので回転を
減速させるギア等が不要である等の特長を有している。
このため、最近ではこの超音波モータは、カメラのレン
ズ駆動、自動車電装品、オフィスオートメーション機器
等に広く用いられている。
【0005】ところで、超音波モータの制御は、駆動回
路の発振器の発振周波数を制御することによって行って
いる。例えば超音波モータのインピーダンスは、超音波
モータに加える駆動信号の周波数の変化に応じて図3に
示すように変化し、インピーダンスの変化に応じてロー
タの回転速度、トルクが変化する。また、図3に示す特
性図でインピーダンスの共振域に対応する周波数の駆動
信号を超音波モータに供給すると、超音波モータの出力
は小さく、また可聴音を発生することもある。このた
め、超音波モータの駆動を開始する際には駆動信号の周
波数を高域から低域へ徐々に変化させ、前記共振域を避
けて駆動するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波モータの駆動回路では発振器をVCOで構成して
いるので、VCOに印加する制御電圧と超音波モータに
供給する駆動信号の周波数とを対応させるため、出荷時
にVCOの可変抵抗器を調整する必要があった。この可
変抵抗器の調整は人手によって行われるため、生産性が
良くなかった。また可変抵抗器はLSI等の集積回路に
組み込むことができないので、超音波モータの駆動回路
を小型化することができなかった。
【0007】これを解決するために、水晶発振器を発振
させて高周波の高速クロックを得、この高速クロックの
パルス数をカウントして所定のカウント値となった時点
でパルスを出力することにより、高速クロックを分周し
た超音波モータ駆動用周波数の信号を生成するデジタル
の駆動回路が考えられる。この駆動回路では可変抵抗器
を用いていないので前述のような出荷時の調整が不要で
あり、集積回路に組み込むことが可能である。しかし、
このような駆動回路では周波数を変化させるときの最小
ステップ幅が大きい。
【0008】例として図7に示すように、高速クロック
の周波数を10MHZ とし分周のカウント値Dを250 とし
て分周した場合、周波数f=10MHZ ÷ 250=40KHZ
の駆動信号が得られるが、カウント値に「1」を加算し
てカウント値D+1=251 とすると、駆動信号の周波数が
周波数f−α=10MHZ ÷ 251=39.841MHZ に変化す
る。従って駆動信号の周波数の変化のステップ幅は約16
0 HZ である。またカウント値から「1」を減算した場
合も同様である。周波数をデジタル的に変化させた時
に、進行波の振幅の急激な変化に伴うモータボディに発
生する振動を抑え、また可聴音を発生させることなく超
音波モータを駆動させるためには、最低5〜10HZ のス
テップ幅で駆動信号の周波数を変化させる必要があると
されており、超音波モータを円滑に駆動することができ
ないという問題があった。
【0009】上記駆動回路で駆動信号の周波数の変化の
ステップ幅を小さくし、超音波モータを円滑に駆動する
ためには高速クロックの周波数を200 MHZ 程度にする
必要があるが、この速度で同期式の発振器を作成するの
は、現在の技術では非常に困難である。また、高速クロ
ックの周波数を高くした場合には前記カウント値の桁数
が大きくなり、デジタル回路のビット数が多くなり回路
が大規模となる。
【0010】また、上記デジタルの駆動回路において高
速クロックをVCOによって発生させ高速クロックの周
波数を変化させることも考えられるが、この場合には、
前述のVCOの問題点を解決することができない。
【0011】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、生産性を向上させることができ、かつ超音波モータ
を円滑に駆動することができる超音波モータの駆動回路
を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る超音波モータの駆動回路は、発振子と、
供給された電圧に応じて静電容量が定まる可変容量ダイ
オードと、を備え、前記供給された電圧に応じた共振周
波数の信号を出力する発振回路と、入力されたデジタル
データをアナログ電圧に変換し該アナログ電圧を前記可
変容量ダイオードに供給する供給手段と、前記発振回路
から出力された信号を設定された分周比で分周し該分周
した信号を超音波モータ駆動用の信号として出力する信
号出力手段と、前記供給手段に前記デジタルデータを入
力すると共に前記駆動信号出力手段に前記分周比を設定
する設定手段と、を含んで構成している。
【0013】また、前記発振子をセラミック発振子とす
ることが好ましい。
【0014】
【作用】本発明では、供給された電圧に応じて静電容量
が定まる可変容量ダイオードを用い、前記供給された電
圧に応じた発振子の共振周波数の信号を出力するように
発振回路を構成している。従って供給手段に入力するデ
ジタルデータの値を徐々に変更して可変容量ダイオード
に供給する電圧を細かく調整すれば、発振回路から出力
される信号の周波数を微調整することができる。本発明
では発振回路から出力された信号を信号出力手段に設定
された分周比で分周して超音波モータの駆動信号を得て
いるので、設定手段によって供給手段に設定するデジタ
ルデータの値及び信号出力手段に設定する分周比を変化
させることにより、駆動信号の周波数を広い範囲に亘っ
て小さなステップ幅で変化させることが可能となる。
【0015】このように本発明ではデジタルデータの値
及び分周比を変更することによって駆動信号の周波数を
変化させることができ、また、可変容量ダイオードは可
変抵抗器と異なり機械的な可動部分がないので、出荷時
の可変抵抗器の調整が不要となり、生産性を向上させる
ことができる。また、前述のように駆動信号の周波数を
広い範囲に亘って小さなステップ幅で変化させることが
できるので、多種類の超音波モータを円滑に駆動するこ
とができる。
【0016】また、本発明では発振子をセラミック発振
子とすることが好ましい。セラミック発振子は水晶発振
器と比較して発振回路の時定数の変化に伴う共振周波数
の変化の幅が大きく、可変容量ダイオードの静電容量の
変化に対して共振周波数が大きく変化する。このため、
発振回路から出力される信号の周波数を容易に変更する
ことができ、発振回路の構成を簡単にすることができ
る。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1には本発明に係る超音波モータの駆動
回路10の概略構成が示されており、図2には超音波モ
ータの駆動回路10の一部を構成する超音波モータ用発
振回路14の概略構成が示されている。
【0018】超音波モータ用発振回路14はセラミック
発振子16を備えている。セラミック発振子16の一端
にはコンデンサ18の一端が、他端にはコンデンサ20
の一端が各々接続されており、コンデンサ18の他端は
接地されている。コンデンサ20の他端には可変容量ダ
イオード22のカソードが接続されている。可変容量ダ
イオード22のアノードは接地されている。可変容量ダ
イオード22は両端に印加される電圧の大きさに応じて
静電容量C(PN接合の接合容量)が定まるようになっ
ており、同調回路等に広く用いられている。また、セラ
ミック発振子16には抵抗24及びインバータ26が並
列に接続されている。
【0019】これらセラミック発振子16、インバータ
26、抵抗24、コンデンサ18、20及び可変容量ダ
イオード22は、セラミック発振子16を発振させる発
振回路28を構成している。インバータ26は図示しな
い電源に接続されており、前記発振回路28はインバー
タ26を介して供給される電力によってセラミック発振
子16を発振させる。セラミック発振子16の共振周波
数は、発振回路28のコンデンサ20と可変容量ダイオ
ード22との合成容量と、コンデンサ18の静電容量
と、抵抗24の抵抗値と、に基づく時定数に応じて定ま
るようになっている。
【0020】セラミック発振子16が発振した状態で、
可変容量ダイオード22には一定電圧(V1 とする)が
印加され、可変容量ダイオード22の容量Cは一定電圧
1 に応じた値になる。本発振回路28では、可変容量
ダイオード22の両端に一定電圧V1 が印加されたとき
に所定の時定数となり、セラミック発振子16が共振周
波数12MHZ で振動して12MHZ の信号が得られるよう
に、コンデンサ18、20の静電容量及び抵抗24の抵
抗値が定められている。インバータ26の出力端はカウ
ンタ30、32の入力端に接続されており、超音波モー
タ用発振回路28から出力される前記共振周波数の信号
は高速クロックとしてカウンタ30、32へ各々入力さ
れる。
【0021】一方、コンデンサ20と可変容量ダイオー
ド22との間には抵抗34の一端が接続されており、抵
抗34の他端はD/A変換器(デジタル・アナログ変換
器)36に接続されている。超音波モータ用発振回路1
4は、16本のバス38を介して後述する周波数決定回
路62に接続されており、16ビットのデータが供給さ
れるようになっている。D/A変換器36にはこの16
本のバス38のうちの6本のバス40が入力端に接続さ
れており、バス40を介して周波数決定回路62から6
ビットのデジタルデータが入力され、該デジタルデータ
をアナログデータ(アナログ電圧)に変換して抵抗34
へ供給する。
【0022】このため可変容量ダイオード22には、D
/A変換器36にバス40を介して入力されるデジタル
データの値に応じた電圧(V2 とする)が印加される。
この電圧V2 は、6ビットのデジタルデータの値が(000
000)2 の場合には0Vであり、デジタルデータの値が大
きくなるに従って増加されることになる。従って、セラ
ミック発振子16が発振している状態で、可変容量ダイ
オード22の両端にはV1 +V2の電圧が印加される。
可変容量ダイオード22は、印加される電圧が増加する
に従って容量Cが減少し、これに伴って超音波モータ用
発振回路28の時定数が変更され、高速クロックとして
出力される信号の周波数(共振周波数)は徐々に高くさ
れることになる。
【0023】本実施例ではデジタルデータの値を(00000
1)2 にすると、前記信号の周波数が12.001MHZ となる
ように抵抗34の抵抗値等が設定されている。前述のよ
うにD/A変換器36に入力されるデジタルデータの値
を(000000)2 から(111111)2 まで変化させると、発振回
路28から出力される信号、すなわち高速クロックの周
波数は12MHZ から前記と同様のステップ幅で変化する
ことになる。
【0024】一方、16本のバス38の中のD/A変換
器36に接続されていない10本のバス42は2つに分
岐されており、分岐された各々はカウンタ30またはカ
ウンタ32の入力端に接続されている。カウンタ30、
32には、バス42を介して周波数決定回路62から分
周比として10ビットのデータが入力される。またカウ
ンタ30の出力端はセット・リセットラッチ44のS
(セット)端子に接続されており、カウンタ32の出力
端はセット・リセットラッチ44のR(リセット)端子
に接続されている。カウンタ30、32及びラッチ44
は入力された高速クロックを入力された分周比で分周し
ている。
【0025】すなわち、カウンタ30、32は発振回路
28から入力された高速クロックのパルスを前記入力さ
れた分周比に応じてカウントし、カウントが終了する毎
に前記ラッチ44へパルスを出力する。カウンタ30、
32から出力されたパルスはラッチ44のS端子及びR
端子に入力され、これによりラッチ44から1個のパル
スが出力される。上記作動を連続させることにより、設
定された分周比を1/nとするとラッチ44からは高速
クロックの周期のn倍の周期の信号が出力されることに
なる。
【0026】図1に示すように、超音波モータ用発振回
路14の出力端は2つに分岐されており、一方は増幅回
路46の入力端に接続されている。増幅回路46の出力
端は超音波モータ12の後述する圧電体54の電極に接
続されており、入力された信号を増幅し、sin波の駆
動信号として超音波モータ12に供給する。また、前記
分岐された他方は移相器50を介して増幅回路48の入
力端に接続されている。増幅回路48の出力端も前記と
同様に超音波モータ12の圧電体54の電極に接続され
ている。移相器50は入力された信号の位相を90°ずら
すもので、移相器50によって位相がずらされた信号は
増幅回路48で増幅され、cos波の駆動信号として超
音波モータ12に供給される。
【0027】超音波モータ12は銅合金等から構成され
る円環状の弾性体52を備え、この弾性体52に前述の
圧電体54が貼付されてステータ56が構成されてい
る。圧電体54は、電気信号を機械振動に変換する圧電
材料で、多数の電極により円環状に分割、配列されて構
成されている。一方、図示しない駆動軸に取付けられる
ロータ58は、アルミ合金等から成るロータリングに円
環状のスライダが接着されて構成されており、図示しな
いスプリングによってロータ58の前記スライダが前記
弾性体52に加圧接触される。このスライダとしては、
安定した摩擦力、摩擦係数を得るために、例えばエンジ
ニアリングプラスチック等が用いられている。
【0028】また、超音波モータ12の圧電体54は周
波数追尾回路60に接続されている。周波数追尾回路6
0は圧電体54の駆動状態を検知するようになってい
る。周波数追尾回路60の出力端は周波数決定回路62
に接続されている。周波数決定回路62は、周波数追尾
回路60で検知された周波数に基づいてD/A変換器3
6に入力するデジタルデータの値及びカウンタ30、3
2に設定する分周比を決定し、前記16本のバス38を
介して超音波モータ用発振回路14へ供給する。
【0029】次に本実施例の作用を説明する。超音波モ
ータ12の駆動を開始する場合、まず図3に示す超音波
モータのインピーダンス特性において高域側の所定周波
数の駆動信号を超音波モータに供給し、次に駆動信号の
周波数を徐々に低くするようにしている。このため、周
波数決定回路62は駆動信号の周波数が例えば図3のf
になるように分周比及びデジタルデータの値を決定し、
バス38を介して前記分周比及びデジタルデータを設定
する。これにより、周波数fのsin波及びcos波が
駆動信号として超音波モータ12に供給され、sin波
及びcos波に応じた超音波振動の定在波が重ね合わさ
れて進行波が発生する。この進行波は回転力としてロー
タ58に伝達され、ロータ58が回転されて超音波モー
タ12の駆動が開始される。
【0030】次に周波数決定回路62は駆動信号の周波
数を徐々に低くする。例えば駆動開始時の周波数が40K
Z の場合には、デジタルデータの初期値を(000000)2
とし分周比1/Dを1/300 とすれば、セラミック発振子
16の共振周波数が12MHZ となり、超音波モータ12
に周波数f=12MHZ /300 =40KHZ の駆動信号が供
給される。この状態から駆動信号の周波数を低くする場
合は、デジタルデータの値が(000000)2 であるので、周
波数決定回路62は前記Dに「1」を加算する(図4の
+1)と共に、駆動信号の周波数が所定のステップ幅
(例えば3HZ 程度)だけ変化するようにデジタルデー
タの値を所定値にする。
【0031】さらに周波数を低くする場合にはD+1を一
定にした状態で、デジタルデータの値から所定時間毎に
「1」を減算する処理を繰り返し、駆動信号の周波数を
徐々にかつ段階的に低くする。これに伴って超音波モー
タ12のインピーダンスが変化し、ロータ58及び駆動
軸の回転速度が目的の回転速度へ向けて徐々に変化され
る。本実施例の超音波モータ用発振回路14ではデジタ
ルデータを「1」づつ変化させたときの駆動信号の周波
数の変化のステップ幅を3HZ 程度としており、超音波
モータ12を駆動するための周波数の変化のステップ幅
としては充分に小さい。このため、超音波モータ12に
振動や可聴音が発生することはない。このデジタルデー
タの値から「1」を減算する処理を繰り返すことによ
り、図4に示すように駆動信号の周波数はfからf−α
へ向けて徐々にかつ段階的に低くされることになる。デ
ジタルデータの値が(000000)2 になると駆動信号の周波
数が図4のf−αになる。なおこのときの駆動信号の周
波数は、上記の例ではf−α=12MHZ /301 =39.867
KHZ となる。
【0032】また、超音波モータ12に負荷が加わった
場合には、超音波モータ12のインピーダンス特性は図
3に想像線で示すように変化し、ステータ56とロータ
58との摩擦によって超音波モータ12の温度が上昇し
た場合には、超音波モータ12のインピーダンス特性は
図3に破線で示すように変化する。この場合、超音波モ
ータ12のインピーダンスの変化に伴って超音波モータ
12の回転速度が変化することになる。このため、周波
数決定回路62は超音波モータ12の回転速度が一定と
なるように駆動信号の周波数を変化させる。
【0033】上述の負荷変動等に伴って超音波モータ1
2に供給する駆動信号の周波数を例えば周波数f=40K
Z から徐々に高くする場合には、周波数決定回路62
は設定されている前記分周比を変更することなく所定時
間毎に前記デジタルデータの値に「1」を加算し、バス
40を介してD/A変換器36に設定する処理を繰り返
す。周波数f=40KHZ の場合は前述のようにデジタル
データの初期値が(000000)2 で分周比1/Dが1/300 で
ある。デジタルデータの値に「1」を加算し、D/A変
換器36に(000001)2 を設定すると、発振回路28から
出力される駆動信号の周波数が12.001MHZ となるの
で、駆動信号の周波数は12.001MHZ /300 =40.003K
Z となる。
【0034】上記のように、このときの周波数の変化の
ステップ幅も3HZであり、超音波モータ12を駆動す
るための周波数の変化のステップ幅としては充分に小さ
いので超音波モータ12に振動や可聴音が発生すること
はない。このデジタルデータの値に「1」を加算する処
理を繰り返すことにより、図4に示すように駆動信号の
周波数はfからf+αへ向けて徐々にかつ段階的に高く
されることになる。
【0035】駆動信号の周波数が図4のf+αに近い周
波数になり、デジタルデータの値が所定値になった後
は、デジタルデータの値を(000000)2にすると共に前記
Dから「1」を減算する(図4のD-1)。これにより、
駆動信号の周波数はf+αになり、例えば上記では周波
数f+α=12MHZ /299 =40.133KHZ になる。この
場合にも、前述のようにデジタルデータの値を変化させ
ることによって駆動信号の周波数をf+αに近づけてい
るので、駆動信号の周波数が大きく変化することはな
く、超音波モータ12に振動や可聴音が発生することは
ない。
【0036】このように本実施例では、可変容量ダイオ
ードの両端に印加する電圧を変化させることによってセ
ラミック発振子16の共振周波数を変化させるように発
振回路28を構成したので、駆動信号の周波数の変化の
ステップ幅を小さくすることができ、超音波モータ12
を円滑に駆動できる。
【0037】また、本実施例では可変抵抗器を用いるこ
となく駆動信号の周波数を変化させることができるの
で、出荷時に可変抵抗の調整等を行う必要がなく、VC
Oを用いた発振回路と比較して超音波モータ用発振回路
14の生産性を向上させることができる。
【0038】また、本実施例ではD/A変換器36にお
いてアナログ電圧を扱っているが、現在のASIC(特
定用途向けIC)技術では、デジタル回路のみならずD
/A変換器等の一部のアナログ部品を1チップの集積回
路に納めることができる。従って、図2の超音波モータ
用発振回路14におけるカウンタ30、32、ラッチ4
4、D/A変換器36及び図1の超音波モータの駆動回
路10における周波数追尾回路60、周波数決定回路6
2及び移相器50を1チップの集積回路に納めることが
できる。このため、従来と比較して超音波モータの駆動
回路10を小型化することができる。
【0039】なお、発振回路28を図8に示すように構
成してもよい。図8ではコンデンサ18に直列に可変容
量コンデンサ22が接続されており、コンデンサ20の
一端は接地されている。可変容量コンデンサ22にはD
/A変換器36から電圧が供給される。この場合のセラ
ミック発振子16の共振周波数は、コンデンサ18と可
変容量ダイオード22との合成容量と、コンデンサ20
の静電容量と、抵抗24の抵抗値と、に基づく時定数に
応じて定まる。
【0040】また、発振回路28を図9に示すように構
成してもよい。図9ではコンデンサ18に直列に可変容
量ダイオード22Bが接続され、コンデンサ20に直列
に可変容量ダイオード22Aが接続されている。D/A
変換器36からの電圧は可変容量ダイオード22A及び
22Bに供給される。この場合のセラミック発振子16
の共振周波数は、コンデンサ18及び可変容量ダイオー
ド22Bの合成容量と、コンデンサ20及び可変容量ダ
オード22Aの合成容量と、抵抗24の抵抗値と、に基
づく時定数に応じて定まる。図9に示す発振回路ではD
/A変換器36からの電圧に伴って可変容量ダイオード
22A及び22Bの静電容量が変化するので、セラミッ
ク発振子16の共振周波数のシフト量が大きくなる。
【0041】また、本実施例では発振子としてセラミッ
ク発振子を用いていたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、共振周波数のシフト量が大きければ水晶発
振器を用いることもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、供給さ
れた電圧に応じて静電容量が定まる可変容量ダイオード
を用い、前記供給された電圧に応じた発振子の共振周波
数の信号を出力するように発振回路を構成し、調整素子
を使用しない超音波モータ用発振回路が出来たので、生
産性を向上させることができ、超音波モータを円滑に駆
動することができる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る超音波モータの駆動回路の概略
構成図である。
【図2】超音波モータの駆動回路の一部を構成する超音
波モータ用発振回路の概略構成図である。
【図3】駆動信号の周波数を変化させた場合の超音波モ
ータのインピーダンスの変化が示す線図である。
【図4】本実施例の超音波モータ用発振回路から出力さ
れる駆動信号の周波数の変化のステップ幅を示す線図で
ある。
【図5】超音波モータの概略構成を示す斜視図である。
【図6】一般的な超音波モータの駆動回路の概略構成図
である。
【図7】デジタル式の発振回路から出力される駆動信号
の周波数の変化のステップ幅を示す線図である。
【図8】超音波モータ用発振回路の他の例を示す概略構
成図である。
【図9】超音波モータ用発振回路の他の例を示す概略構
成図である。
【符号の説明】
10 超音波モータの駆動回路 12 超音波モータ 14 超音波モータ用発振回路 16 セラミック発振子 22 可変容量ダイオード 30 カウンタ 32 カウンタ 36 D/A変化器 44 ラッチ 62 周波数決定回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振子と、供給された電圧に応じて静電
    容量が定まる可変容量ダイオードと、を備え、前記供給
    された電圧に応じた共振周波数の信号を出力する発振回
    路と、 入力されたデジタルデータをアナログ電圧に変換し該ア
    ナログ電圧を前記可変容量ダイオードに供給する供給手
    段と、 前記発振回路から出力された信号を設定された分周比で
    分周し該分周した信号を超音波モータ駆動用の信号とし
    て出力する信号出力手段と、 前記供給手段に前記デジタルデータを入力すると共に前
    記駆動信号出力手段に前記分周比を設定する設定手段
    と、 を含む超音波モータの駆動回路。
  2. 【請求項2】 前記発振子をセラミック発振子としたこ
    とを特徴とする請求項1記載の超音波モータの駆動回
    路。
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