JP2002359987A - 超音波モータ制御回路 - Google Patents

超音波モータ制御回路

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JP2002359987A
JP2002359987A JP2001163557A JP2001163557A JP2002359987A JP 2002359987 A JP2002359987 A JP 2002359987A JP 2001163557 A JP2001163557 A JP 2001163557A JP 2001163557 A JP2001163557 A JP 2001163557A JP 2002359987 A JP2002359987 A JP 2002359987A
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ultrasonic motor
current
control circuit
direct digital
digital synthesizer
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Application number
JP2001163557A
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English (en)
Inventor
Tadahisa Koga
忠尚 古賀
Kiyoshi Hosono
喜代司 細野
Hiroshi Miyazaki
浩 宮崎
Kiyoshi Toma
清 當摩
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Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動信号の周波数を制御して超音波モータの
動作を安定化する。 【解決手段】 超音波モータ制御回路は、超音波モータ
100に駆動信号を印加してその動作を制御する為、ダ
イレクト・デジタル・シンセサイザ110を備えてお
り、クロック信号fcに応じて動作し数値で与えられる
制御データdfに従って変化する周波数の基本波形fd
0を出力する。プリドライバ130は、ダイレクト・デ
ジタル・シンセサイザ110から出力された基本波形f
d0を処理して複相の駆動信号fdを生成する。パワー
ドライバ140は、駆動信号fdに応じて駆動電流Id
を超音波モータ100に流す。電流モニタ150は、超
音波モータ100に流れた駆動電流Idを逐次検出す
る。CPU170は、検出された駆動電流Idの量を表
す電流値データdi基づいて制御データdfを求め、逐
次ダイレクト・デジタル・シンセサイザ100にフィー
ドバック入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波モータに駆
動信号を印加してその動作を制御する超音波モータ制御
回路に関する。より詳しくは、ステータの励振を制御し
てロータを安定に回転させる為の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波モータ(ピエゾモータ)は、その
振動子の重心固定の対称励振モードである定在波型モー
タと進行波型モータの2種類と、さらに振動子である円
板又は円筒を例えば4分割し左右の振幅が逆になる非対
称モードにより励振することで重心が中心の周りを回転
移動し、円の外周がフラフープのように偏心する電歪公
転子型モータとが知られている。こうした超音波モータ
(以下ピエゾモータとも言う)は、ステータとなる圧電
素子に高周波の交流電圧を印加して、約20kHz以上
の超音波振動を発生させることにより、ステータに圧接
されたロータを回転駆動させている。この種のピエゾモ
ータは、構造が簡単で小型軽量化に適するとともに、低
速回転時でも高いトルクが得られる上、駆動音も少なく
静かであるという利点を有している。特に後者の電歪公
転子型モータは、特開平10−272420号公報に示
されているように、円筒状公転子の径および周方向に加
えて軸方向のモードも結合させた3D公転トルク発生子
として利用できるという特長を有している。又、この様
な超音波モータに駆動信号を印加してその動作を制御す
る超音波モータ制御回路が、例えば特開平11−146
258号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図9は、上述した超音
波モータの動作特性を示すグラフである。横軸は圧電振
動子からなるステータに印加する駆動信号の周波数Fを
表わし、縦軸はステータに流れる駆動電流Iを表わして
いる。図から明らかな様に、駆動電流Iはステータの共
振周波数f0で極大(Imax)となる。駆動信号の周
波数Fがf0付近にある時、ステータに十分な駆動電流
Iが流れる。これに応じて、ステータに公転トルクが発
生する。一般的に、電流Iが大きい程公転トルクが大き
くなる。駆動信号の周波数Fがf0から外れ、電流Iが
減少すると公転トルクはほとんど発生しない。
【0004】従って、係る超音波モータを安定に回転さ
せる為には、例えば図9に示したグラフ上の動作点D
(Fd,Id)でステータを駆動することが好ましい。
Fdを制御することによりIdがほぼ一定となる様に、
超音波モータを駆動する。一方、ステータのF/I特性
は図示する様に温度によりシフトする性質がある。ステ
ータの温度は環境によって変化するばかりでなく、ステ
ータが励振されることによる自身の発熱によっても変化
する。圧電共振子は一般にQ値が大きいので、動作点と
して使用できる周波数範囲は狭く、周波数Fの変化に対
する電流Iの変化は大きい。この為、電流Iを制御する
為には、周波数Fを精密に調整する必要がある。又、温
度によるF/I特性のシフト量は、動作点Dとして使用
できる周波数範囲に比較して大きいので、超音波モータ
を起動する際、最初に印加する駆動信号の周波数の決定
にも工夫が必要である。グラフから明らかな様に、温度
シフトがあると、ステータの共振周波数はf0からf
0'に大きく変化する。これに応じ、最適な動作点はD
からD'にシフトする。このシフト量は、元の動作点D
に許容される変動範囲(Fdを中心とした狭い幅範囲)
に比べ、大きくシフトしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は駆動信号の周波数を制御して超音波
モータの動作を安定化する為に改良された超音波モータ
制御回路を提供することを目的とする。係る目的を達成
するために以下の手段を講じた。即ち、本発明は、超音
波モータに駆動信号を印加してその動作を制御する超音
波モータ制御回路であって、クロック信号に応じて動作
し数値で与えられる制御データに従って変化する周波数
の基本波形を出力するダイレクト・デジタル・シンセサ
イザと、該ダイレクト・デジタル・シンセサイザにクロ
ック信号を供給する発振器と、該ダイレクト・デジタル
・シンセサイザから出力された基本波形を処理して複相
の駆動信号を生成するプリドライバと、該駆動信号に応
じて駆動電流を該超音波モータに流し、これを駆動する
パワードライバと、該超音波モータに流れた駆動電流を
逐次検出する電流モニタと、該検出された駆動電流の量
を電流値データに変換するアナログ/デジタルコンバー
タと、該電流値データに基づいて該制御データを求め逐
次該ダイレクト・デジタル・シンセサイザに入力するC
PUとからなる。好ましくは、前記CPUは、該超音波
モータに流れる駆動電流が一定の電流値となる様に該制
御データを調整して、該ダイレクト・デジタル・シンセ
サイザに入力する。又、前記CPUは、必要に応じて該
ダイレクト・デジタル・シンセサイザに与える制御デー
タの数値を変更して、該超音波モータに印加される駆動
信号の周波数を変化させることが可能である。又、少く
とも、CPU、ダイレクト・デジタル・シンセサイザ、
プリドライバ、電流モニタ及びアナログ/デジタルコン
バータを1チップのICに集積化できる。
【0006】本発明に係る超音波モータ制御回路は、ダ
イレクト・デジタル・シンセサイザ(DDS)を用い
て、ステータに印加する駆動信号の周波数を制御してい
る。DDSは制御中枢となるCPUから数値で与えられ
る制御データに従って変化する駆動周波数の基本波形を
出力する。従って、CPUの数値制御に応じ、精密且つ
自在に駆動信号の周波数を調整できる。例えばCPU
は、超音波モータに流れる駆動電流をモニタしながら、
DDSを介して駆動周波数をフィードバック制御して、
超音波モータの動作を安定化できる。あるいは、超音波
モータの起動時、最初に印加する駆動信号が動作点から
外れない様に、個々の超音波モータの特性や周囲の環境
温度に適応した制御データをモータ起動時の初期値とし
てDDSに与えることができる。圧電共振子からなるス
テータの形状を変えて特性が変化した場合でも、CPU
の制御プログラムを変更することにより、容易に設計変
更に対応できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る超音波
モータ制御回路の実施形態を示す模式的なブロック図で
ある。図示する様に、本超音波モータ制御回路は、超音
波モータ100に駆動信号を印加してその動作を制御す
るものであり、DDS110、発振器120、プリドラ
イバ130、パワードライバ140、電流モニタ15
0、アナログ/デジタルコンバータ(A/Dコンバー
タ)160及びCPU170とで構成されている。DD
S110はクロック信号fcに応じて動作し、数値で与
えられる制御データdfに従って変化する周波数の基本
波形fd0を出力する。尚、DDSの基本的な構成は、
例えば特開2000−151284号公報に開示されて
いる。発振器120は、上述したDDS110にクロッ
ク信号fcを供給する。プリドライバ130は、DDS
110から出力された基本波形fd0を処理して、複相
の駆動信号fdを生成する。パワードライバ140はプ
リドライバ130から出力された駆動信号fdに応じて
駆動電流Idを超音波モータ100に流し、これを駆動
する。電流モニタ150は、超音波モータ100に流れ
た駆動電流Idを逐次検出し、その結果を検出電圧Vi
dとして出力する。A/Dコンバータ160は、検出さ
れた駆動電流の量を表わすVidを、デジタルの電流値
データdiに変換する。CPU170は、A/Dコンバ
ータ160から出力されたデジタルの電流値データdi
に基づいて制御データdfを求め、逐次DDS110に
入力する。
【0008】CPU170は所定のプログラムに基づい
てフィードバック制御を行ない、電流値データdiに応
じて周波数の制御データdfをDDS110側に出力す
る。例えば、CPU170は係るフィードバック制御に
より、超音波モータ100に流れる駆動電流が一定の電
流値Vidとなる様に制御データdfを調整することが
できる。超音波モータ100に流れる駆動電流Idを一
定にすることで、超音波モータ100の出力トルク並び
に回転数が一定となり、超音波モータ100の定常動作
における安定化が可能になる。
【0009】CPU170は上述した定常動作の制御に
加え、起動時の制御を行なうこともできる。即ち、CP
U170は超音波モータ100の起動時など必要に応
じ、DDS110に与える制御データdfの数値を変更
して、超音波モータ100に印加される駆動信号fdの
周波数を起動時から最適な動作点に入る様にできる。こ
れにより、超音波モータ100を起動不能に陥らない様
にさせている。具体的には、CPU170は超音波モー
タ100の個々の特性や、周囲温度などを予め情報とし
て取り込み、これに基づいて制御データdfを初期化し
てDDS110側に渡す。一旦超音波モータ100が起
動した後は、前述した電流モニタ150を介したフィー
ドバック制御により、駆動電流Idを安定化することが
可能である。
【0010】尚、図1に示した超音波モータ制御回路の
ブロック構成において、少くともCPU170、DDS
110、プリドライバ130、電流モニタ150及びA
/Dコンバータ160は1チップのICに集積化でき
る。これにより、部品の小型化や製品開発期間の短縮化
が可能である。
【0011】図2は、図1に示した超音波モータ(ピエ
ゾモータ)100の具体的な構成例を示す模式的な斜視
図である。図示する様に、ピエゾモータ100は前述し
た特開平10-272420号公報に示されている3D
公転トルク共振子よりなる電歪公転子型モータであっ
て、円筒型のステータ1と、その後端に圧接された環状
のロータ2とで構成されている。円筒型ステータ1の外
周面には、電極11,12,13,14が形成されてい
る。図示しないが、円筒の内周面にも電極が形成されて
いる。円筒の外周面に形成された電極は四分割されてお
り、それぞれ位相の異なる交流駆動電流I(A),I
(B),I(AX),I(BX)が供給される。A相電
流とB相電流は位相が互いに90度異なっている。又、
A相電流とAX相電流は位相が180度異なっている。
換言すると、A相とAX相は互いに反対極性である。同
様に、B相とBX相も反対極性となっている。
【0012】図3は、図2に示したステータの模式的な
横断面図である。図示する様に、セラミックなどの圧電
素子からなる円筒型ステータ1の内周面には、全面的に
基準電位を与える電極10が形成されている。円筒の外
周面には四分割された駆動用の電極11〜14が形成さ
れている。これら四分割された電極11〜14には、互
いに位相が90度ずつシフトした四相の交流駆動電流I
(A),I(B),I(AX),I(BX)が供給され
る。
【0013】図4を参照して、図2及び図3に示したピ
エゾモータの動作を説明する。尚、本発明は図2〜図4
に示すピエゾモータ(超音波モータ)に限られるもので
はなく、他の様々な構成の超音波モータにも適用可能で
あることは言うまでもない。ピエゾモータでは動力源と
なる超音波振動が一定の共振周波数であるから、電流は
ほぼ一定値となる。共振器はQが高く、振動振幅の立ち
上がりは1サイクル以内と考えられ、非慣性機構と見な
すことができる。負荷の慣性が影響する範囲でしか電流
は変化しない。係る特徴を有するピエゾモータは様々な
構成が開発されているが、特に電歪公転型が有力であ
る。電歪公転型は、従来の様に振動をトルクに変えるの
ではなく、周面全面に亘って一様なトルクを直接励振す
ることができる共振子を使っている。従来の超音波振動
子は定在波型と進行波型の二種類あるが、共に重心固定
の対称モードでしか励振できない。これに反して、円筒
を左右の伸縮が逆になるモードで励振すると、重心が中
心を離れて振動する。この非対称励振を行なうと、従来
の対称励振では観測できなかった円筒の共振モードが得
られる。そこで、ステータ円筒の電極を例えば四分割
し、90度ずつ位相の異なる回転電場で励振すると、図
4に示す様に、重心が中心の周りを回転するモードの共
振が見られる。この時円の外周は元の形を保ったまま、
フラフープの様に偏心するので、振動子が公転回転を行
なう。係る構成の電歪公転子型モータでは、直接回転モ
ードが励振され、円筒状公転子の径および周方向に加え
て軸方向のモードも結合させた3D公転トルク発生子と
して利用できる。この公転トルクは、直接ロータの自転
運動として取り出される。
【0014】図5は、図1に示したDDS110の具体
的な構成例を示す模式的なブロック図である。DDS1
10は加算器とラッチとで構成されている。加算器はC
PUから数値として与えられた16ビット制御データd
fを逐次加算し、その結果をラッチに送る。ラッチはク
ロック信号fcに応じて動作し、ラッチした加算結果を
加算器側にフィードバックする。ラッチは加算器による
加算でオーバーフロー(桁上げ)が生じた時、MSBを
fd0として出力する。この様に、DDS110はCP
Uから与えられた周波数設定データdf及び発振器から
のクロック周波数fcに応じて次の式で表わされる周波
数fd0の基本波形を生成する。 fd0=df×fc/2(N;データのビット数)
【0015】尚、通常のDDSは、ラッチされた出力デ
ータを検索テーブルLUTにより正弦波などの波形デー
タに変換した後、デジタル/アナログ変換して出力波形
とする。しかしながら、超音波モータは基本的に矩形波
の駆動信号で駆動することができる。その為本例のDD
Sでは矩形波出力でよいので、ラッチされたデータの最
上位ビットMSBをそのまま出力波形として用いること
ができる。従って、本DDSからはLUT及びデジタル
/アナログコンバータは省略されている。
【0016】図6は、図1に示したプリドライバ130
から出力される複相の駆動信号fdを示す波形図であ
る。前述した様に、プリドライバは、DDSから出力さ
れた基本波形fd0を基に、ステータを駆動する為の複
相の駆動信号fd(A),fd(B),fd(AX),
fd(BX)を生成する。各駆動信号fdの周波数は基
本波形fd0に等しいか又はこれを分周した周波数とな
る。図示の例では、各駆動信号fdは基本波形fd0を
1/2に分周した波形となっている。図示する様に、A
相に対しB相は90度シフトし、AX相は180度シフ
トし、BX相は270度シフトしている。この様に90
度ずつ位相の異なる交流駆動信号をステータに印加する
ことで回転電場が形成され、これに応じてステータは直
接回転モードを励振する。以上の様に、プリドライバ
は、位相の異なる4種類の駆動波形を生成している。駆
動波形の周波数fdは基本周波数fd0の1/2であ
る。これらの波形は、カウンタ、インバータなどのロジ
ックICにより、基本波形fd0から容易に作成するこ
とができる。
【0017】図7は、図1に示した超音波モータ制御回
路に含まれるパワードライバ140及び電流モニタ15
0の具体的な構成例を示した回路図である。図示する様
に、超音波モータ100に接続されたパワードライバは
一対のHブリッジ140A,Hブリッジ140Bからな
る。ここで、一対の駆動信号fd(A),fd(AX)
はHブリッジ140Aを介して超音波モータ100の互
いに対向する一対の電極に印加される。同様に、他の一
対の駆動信号fd(B),fd(BX)も他のHブリッ
ジ140Bを介して互いに対向する他の一対のステータ
電極に印加される。Hブリッジ140A,140Bは、
それぞれ入力信号に応答して、ステータ電極に十分な出
力電流I(A),I(B),I(AX),I(BX)を
供給する為のパワーアンプとなっている。以上の様に、
パワードライバは一対のHブリッジにより構成されてい
る。ブリッジを構成する素子としては、高速にスイッチ
ングする必要からMOSFETを用いている。
【0018】一方、電流モニタ150は、差動アンプO
P、平滑コンデンサC、複数の抵抗器R1〜R3とで構
成されている。電流モニタ150は基本的にローパスフ
ィルタ構成となっており、抵抗器R1を介してHブリッ
ジ140A及び140Bに流れる駆動電流に応じた電圧
値Vidを出力する。駆動電流の検出は、低い抵抗値
(例えば1Ω)の抵抗器R1に生ずる電圧をコンデンサ
Cで平滑化し、アンプOPで増幅することにより行な
う。前述した様に、この出力電圧VidはA/Dコンバ
ータ側に送られる。
【0019】最後に、図8は、図2〜図4に示した超音
波モータ(ピエゾモータ)の応用例を表わしており、ピ
エゾモータを動力源としたカメラ用レンズ駆動装置を示
している。尚、本発明に係るピエゾモータの応用例はカ
メラ用レンズ駆動装置に限られるものではないことは言
うまでもない。本カメラ用レンズ駆動装置は、基本的に
ステータ1及びロータ2を含むピエゾモータと、レンズ
鏡筒3と、これらを連結する伝達部材とで構成されてい
る。ステータ1は圧電素子からなり交流電圧の印加を受
けて超音波振動を励振し公転トルクを発生する。ロータ
2はステータ1に圧接されており、公転トルクにより自
転運動を行なう。レンズ鏡筒3はカメラ用のレンズ(図
示せず)を搭載し、且つレンズの光軸Z方向に直線変位
可能に組み込まれている。ステータ1、ロータ2及びレ
ンズ鏡筒3は鏡筒枠6に組み込まれている。鏡筒枠6の
光軸Z方向後端は基台7で遮蔽されている。ピエゾモー
タのロータ2とレンズ鏡筒3を接続する伝達部材は、ロ
ータ2の自転運動をレンズ鏡筒3の直線変位に変換して
伝達する。
【0020】ステータ1は、光軸Zと平行な円筒軸を有
する円筒型の圧電素子からなる。一方、レンズ鏡筒3は
円筒型のステータ1の内側に配されており、光軸Zに沿
って鏡筒枠6の前方端から進退可能になっている。この
様に、円筒型ステータ1の内部にレンズ鏡筒3を配する
ことで、カメラ用レンズ駆動装置の小型化が可能にな
る。
【0021】本実施形態では、ロータ2とレンズ鏡筒3
を結ぶ伝達部材は、レンズ鏡筒3と一体になったヘリコ
イド筒4を含んでいる。但し、レンズ鏡筒3とヘリコイ
ド筒4を必ずしも一体に形成する必要はなく、場合によ
ってはヘリコイド筒4に後からレンズ鏡筒3を組み込む
構成としてもよい。ヘリコイド筒4は、内部にレンズ鏡
筒3を収納する様に基本的には円筒型となっており、そ
の外周面にはネジ41が切られている。又、ヘリコイド
筒4の前方端には、ヘリコイド筒4自体の回転を防止す
る為にストッパ42が取り付けられており、鏡筒枠6に
係合している。この結果、ヘリコイド筒4は光軸Z方向
に沿った直線運動を行なう。上記伝達部材は更に、ロー
タ2と一体に形成され且つヘリコイド筒4に螺合したヘ
リコイドギヤ5を含む。本実施形態では環状金属からな
るロータ2とポリカーボネートなどの樹脂からなるヘリ
コイドギヤ5は、例えばアウトサートにより一体的に成
形されている。ロータ2の自転運動に伴ってヘリコイド
ギヤ5も回転する。ヘリコイドギヤ5はその内周面にネ
ジ51が切られている。ヘリコイド筒4の外周面に形成
されたネジ41とヘリコイドギヤ5の内周面に形成され
たネジ51は互いに噛み合っている。ロータ2の自転に
伴ってヘリコイドギヤ5が回転すると、ヘリコイド筒4
は光軸Zに沿って直線変位する。尚、ロータ2は円筒型
ステータ1の後端に取り付けられている。基台7とロー
タ2との間には回転補助手段8が配されており、ロータ
2をステータ1の後端に摺動的に圧接して、ステータ1
の公転トルクをロータ2の自転運動として取り出す。回
転補助手段8は、ロータ2に接触する凸曲面状の突起部
82Rが設けられた接触板82と、接触板82をロータ
2側に与圧するバネ部材83とで構成されている。
【0022】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、超
音波モータ制御回路はDDSにより駆動信号の周波数を
制御している。DDSはCPUから出力された制御デー
タにより駆動波形の周波数を自由に制御できるので、超
音波モータの起動方法や定常時の制御方法における自由
度が、例えばアナログ回路で構成する場合に比べ飛躍的
に増大する。圧電共振子の形状を変えて特性が変化した
場合でも、CPUの制御プログラムを変更することによ
り容易に対応でき、開発期間の短縮が可能である。CP
U、DDS、プリドライバ、電流モニタ回路、A/D変
換器はASICなどにより1チップで構成することが可
能であり、部品の小型化及び開発期間の短縮化が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波モータ制御回路を示すブロ
ック図である。
【図2】超音波モータの模式的な斜視図である。
【図3】超音波モータの横断面図である。
【図4】超音波モータの動作説明図である。
【図5】図1に示した超音波モータ制御回路に含まれる
DDSの具体的な構成例を示すブロック図である。
【図6】図1に示した超音波モータ制御回路に含まれる
プリドライバの動作説明に供する波形図である。
【図7】図1に示した超音波モータ制御回路に含まれる
パワードライバ及び電流モニタの具体的な構成例を示す
回路図である。
【図8】図1に示した超音波モータの応用例を示す断面
図である。
【図9】超音波モータの動作特性を示すグラフである。
【符号の説明】
100・・・超音波モータ、110・・・DDS、12
0・・・発振器、130・・・プリドライバ、140・
・・パワードライバ、150・・・電流モニタ、160
・・・A/Dコンバータ、170・・・CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 浩 東京都板橋区志村2丁目18番10号 日本電 産コパル株式会社内 (72)発明者 當摩 清 東京都板橋区志村2丁目18番10号 日本電 産コパル株式会社内 Fターム(参考) 2H044 BE05 5H680 AA19 BC01 DD01 DD23 DD88 EE21 FF30 FF33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波モータに駆動信号を印加してその
    動作を制御する超音波モータ制御回路であって、 クロック信号に応じて動作し数値で与えられる制御デー
    タに従って変化する周波数の基本波形を出力するダイレ
    クト・デジタル・シンセサイザと、 該ダイレクト・デジタル・シンセサイザにクロック信号
    を供給する発振器と、 該ダイレクト・デジタル・シンセサイザから出力された
    基本波形を処理して複相の駆動信号を生成するプリドラ
    イバと、 該駆動信号に応じて駆動電流を該超音波モータに流し、
    これを駆動するパワードライバと、 該超音波モータに流れた駆動電流を逐次検出する電流モ
    ニタと、 該検出された駆動電流の量を電流値データに変換するア
    ナログ/デジタルコンバータと、 該電流値データに基づいて該制御データを求め逐次該ダ
    イレクト・デジタル・シンセサイザに入力するCPUと
    からなる超音波モータ制御回路。
  2. 【請求項2】 前記CPUは、該超音波モータに流れる
    駆動電流が一定の電流値となる様に該制御データを調整
    して、該ダイレクト・デジタル・シンセサイザに入力す
    る請求項1記載の超音波モータ制御回路。
  3. 【請求項3】 前記CPUは、必要に応じて該ダイレク
    ト・デジタル・シンセサイザに与える制御データの数値
    を変更して、該超音波モータに印加される駆動信号の周
    波数を変化させることが可能な請求項1記載の超音波モ
    ータ制御回路。
  4. 【請求項4】 少くとも、CPU、ダイレクト・デジタ
    ル・シンセサイザ、プリドライバ、電流モニタ及びアナ
    ログ/デジタルコンバータを1チップのICに集積化し
    た請求項1記載の超音波モータ制御回路。
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