JP2928678B2 - 加圧流動床プラントとその運転方法 - Google Patents

加圧流動床プラントとその運転方法

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JP2928678B2
JP2928678B2 JP4059894A JP5989492A JP2928678B2 JP 2928678 B2 JP2928678 B2 JP 2928678B2 JP 4059894 A JP4059894 A JP 4059894A JP 5989492 A JP5989492 A JP 5989492A JP 2928678 B2 JP2928678 B2 JP 2928678B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加圧流動床ボイラ,ガ
スタービン及び発電機等より構成される加圧流動床プラ
ントとその運転方法に係り、特にプラント負荷変化時の
運用性の向上を図ることのできる加圧流動床プラントと
その運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンバインドプラントは、通常ガスター
ビン,蒸気タービン,排熱回収ボイラによって構成さ
れ、ガスタービンからの排ガスを熱源として排熱回収ボ
イラで発生させた蒸気で蒸気タービンを駆動する。この
コンバインドプラントにおいて、ガスタービンの燃焼器
を兼ねた加圧流動床ボイラを用いたものを加圧流動床プ
ラントと称する。
【0003】この加圧流動床プラントは、具体的には以
下のように構成される。まず、ガスタービンにより駆動
される空気圧縮機によって圧縮空気を得、これを加圧流
動床ボイラに送る。加圧流動床ボイラには燃料である石
炭が投入されており、ボイラ内での燃焼により得られた
ガス化燃料をガスタービンに送り、これを駆動する。ガ
スタービン排ガスは充分に温度の高いものであることか
ら、従来のコンバインドプラントと同様に排熱回収ボイ
ラで発生させた蒸気で蒸気タービンを駆動し、熱回収す
る。また、加圧流動床ボイラで発生した蒸気も蒸気ター
ビンへ導かれ、蒸気タービンを駆動する。
【0004】係る加圧流動床プラントとしては、特開昭
63−230927号等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】加圧流動床プラントの
加圧流動床ボイラ部分は、その内部で加圧燃焼が行なわ
れ、空気圧縮機からの燃焼用圧縮空気を保持するために
圧力容器を必要とする。かつ、この圧力容器は、その内
部にボイラ火炉,脱じん装置,流動材貯槽等を収納する
ために大容量のものとならざるをえない。
【0006】ところで、近年の火力発電所が中間負荷運
用されているように、加圧流動床プラントも積極的な負
荷変更運転を要求される。この場合に、負荷要求指令に
速やかに追従する必要があるが、大容量の圧力容器を備
えることが、迅速な負荷追従を阻害する恐れがある。
【0007】この一例について説明する。空気圧縮機,
加圧流動床ボイラ,ガスタービンにより構成される空
気,ガス系統において、負荷変化時には空気圧縮機の流
量を増減させる必要があるが、火炉入口空気流量及びガ
スタービン入口ガス流量は空気圧縮機出口流量に対して
時間的に遅れるという過渡的な変化特性を示す。一方、
空気,ガス系統の圧力はガスタービン入口によって決ま
るため、火炉入口圧力,空気圧縮機吐出圧力は、ガスタ
ービン入口ガス流量の変化と同様に、空気圧縮機出口流
量に対して時間的に遅れた変化を示す。
【0008】これらの流量,圧力の過渡的な特性は、空
気,ガス系統の容量の大部分を占める加圧流動床ボイラ
圧力容器内の容量並びに空気圧縮機の流量の変化速度が
大きいほど顕著である。従って、将来加圧流動床プラン
トを高い負荷変化率で運用する場合には、空気,ガス系
統の流量,圧力の過渡的な特性が顕在化してくると考え
られる。
【0009】以上のことから、本発明においては、加圧
流動層ボイラ内圧力または燃焼用空気流量を制御でき、
負荷降下時の空気,ガス系統の過渡的な流量,圧力の変
化に対して、これらを速やかに追従させることができる
だけでなく、負荷降下時に高温に昇温された圧縮空気を
蒸気発生器によって有効に熱回収を行うことができる加
圧流動床プラントとその運転方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明においては、以下の加圧流動床プラントを
提供する。 すなわち、本発明の加圧流動床プラントは、
ガスタービンと、ガスタービンにより駆動される空気圧
縮機と、石炭と空気圧縮機からの圧縮空気を供給され燃
焼ガスを生成する加圧流動床ボイラと、前記燃焼ガスに
より駆動される該ガスタービンを経たガスタービン排ガ
スと熱交換を行い蒸気を発生させる蒸気発生器と、前記
蒸気発生器で発生した蒸気を該加圧流動床ボイラに導い
て加熱蒸気とし、該加熱蒸気により駆動される蒸気ター
ビンとから構成される加圧流動床プラントにおいて、
記空気圧縮機で発生した圧縮空気を、前記ガスタービン
からガスタービン排ガスを蒸気発生器に導く経路に連通
して前記圧縮空気を該蒸気発生器に導くバイパス配管を
設け、該バイパス配管に制御弁を設けたことを特徴とす
るものである。 また、本発明の加圧流動床プラントは、
ガスタービンと、ガスタービンにより駆動される空気圧
縮機と、石炭と空気圧縮機からの圧縮空気を供給され燃
焼ガスを生成する加圧流動床ボイラと、前記燃焼ガスに
より駆動される該ガスタービンを経たガスタービン排ガ
スと熱交換を行い蒸気を発生させる蒸気発生器と、前記
蒸気発生器で発生した蒸気を該加圧流動床ボイラに導い
て加熱蒸気とし、該加熱蒸気により駆動される蒸気ター
ビンとから構成される加圧流動床プラントにおいて、前
記加圧流動床ボイラで生成される燃焼ガスを、前記ガス
タービンからガスタービン排ガスを蒸気発生器に導く経
路に連通して前記燃焼ガスを該蒸気発生器に導く第2の
バイパス配管を設け、該第2のバイパス配管に第2の制
御弁を設けたことを特徴とするものである。 前記の目的
を達成するために、本発明においては、以下の加圧流動
床プラントの運転方法を提供する。 すなわち、本発明の
加圧流動床プラントの運転方法は、ガスタービンと、ガ
スタービンにより駆動される空気圧縮機と、石炭と空気
圧縮機からの圧縮空気を供給され燃焼ガスを生成する加
圧流動床ボイラと、前記燃焼ガスにより駆動される 該ガ
スタービンを経たガスタービン排ガスと熱交換を行い蒸
気を発生させる蒸気発生器と、前記蒸気発生器で発生し
た蒸気を該加圧流動床ボイラに導いて加熱蒸気とし、該
加熱蒸気により駆動される蒸気タービンとから構成され
る加圧流動床プラントの運転方法において、前記空気圧
縮機で発生した圧縮空気を、前記ガスタービンからガス
タービン排ガスを蒸気発生器に導く経路に連通して前記
圧縮空気を該蒸気発生器に導き、前記圧縮空気を加圧流
動床プラントに対する負荷要求信号により制御すること
を特徴とするものである。 ガスタービンと、ガスタービ
ンにより駆動される空気圧縮機と、石炭と空気圧縮機か
らの圧縮空気を供給され燃焼ガスを生成する加圧流動床
ボイラと、前記燃焼ガスにより駆動される該ガスタービ
ンを経たガスタービン排ガスと熱交換を行い蒸気を発生
させる蒸気発生器と、前記蒸気発生器で発生した蒸気を
該加圧流動床ボイラに導いて加熱蒸気とし、該加熱蒸気
により駆動される蒸気タービンとから構成される加圧流
動床プラントの運転方法において、前記加圧流動床ボイ
ラで生成される燃焼ガスを、前記ガスタービンからガス
タービン排ガスを蒸気発生器に導く経路に連通して前記
燃焼ガスを該蒸気発生器に導き、前記燃焼ガスを加圧流
動床プラントに対する負荷要求信号により制御すること
を特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、負荷降下時の空気,ガス系統
の過渡的な流量,圧力の変化を規定の範囲内とすること
ができるため、安定した流動燃焼を維持,空気圧縮機の
サージ領域突入防止,ガスタービンと空気圧縮機の動力
バランスの維持が可能となり、高いプラント負荷変化率
での負荷運用が可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1を基に説明す
る。
【0013】加圧流動床プラントは概略を図1に示すよ
うに、加圧流動床ボイラ14,空気圧縮機1,ガスター
ビン2,蒸気タービン5,6、発電機3,7を主たる機
器としてから構成される。
【0014】加圧流動床ボイラ14には、空気圧縮機1
にて空気21が圧縮され、高圧空気22として導入され
る。また別途石炭が供給され(図示せず)、高圧空気を
用いて燃焼することにより高温の燃焼ガス23が得られ
る。高温の燃焼ガス23はガスタービン2に供給されて
膨張し、空気圧縮機1と発電機3を駆動する。その後、
ガスタービン排ガス24は、給水加熱器10で給水36
と熱交換したのち、最終的に低温のガスタービン排ガス
25となって大気に放出される。一方、給水加熱器10
で加熱された高温給水37は加圧流動床ボイラ14に供
給され、加圧流動床ボイラ14内での石炭の燃焼熱によ
り高温高圧蒸気31となり、高圧蒸気タービン5へ送ら
れ高圧蒸気タービン5を回転駆動する。さらに、膨張し
た低温再熱蒸気32を再び加圧流動床ボイラ14に送
り、熱回収させて高温再熱蒸気33とし、再熱蒸気ター
ビン6に送り、再熱蒸気タービン6を回転駆動させる。
蒸気タービン5と6は発電機7を駆動し、電気出力を得
る。再熱蒸気タービン6で仕事をした蒸気は低温低圧蒸
気34となって復水器8で海水35と熱交換され、凝縮
して復水となる。復水は復水器8の出口に設置された高
圧給水ポンプ9にて昇圧され前述の給水加熱器10へ送
られる。
【0015】本実施例においては、負荷降下時に高圧空
気供給系統の圧力,流量を制御する手段として、空気圧
縮機1の吐出空気の一部を高圧空気供給系統から抽気
し、加圧流動床ボイラ14内の圧力または燃焼用空気2
2の流量の少なくとも一方を制御する。具体的には図1
において、空気圧縮機1の吐出側からガスタービン2の
排気部へ連絡する管路と、この管路上の抽気空気流量制
御弁41を備え、抽気空気流量制御弁41を負荷降下時
に開放して圧縮空気の一部を加圧流動床ボイラ14に送
らないようにする。なお、抽気空気流量制御弁41は、
この加圧流動床プラントに指令された負荷要求信号に応
じて開度制御される。
【0016】
【0017】図1に示すシステム構成の実施例では、加
圧流動床ボイラ14内圧力または燃焼用空気22流量の
少なくとも一方を制御することができ、負荷降下時の空
気,ガス系統の過渡的な流量,圧力の変化に対して、こ
れらを速やかに追従させることができる。なお、この
に示す方式は負荷上昇時には有効でない。負荷上昇時
に加圧流動床ボイラ14内圧力または燃焼用空気22流
量を急速に上昇せしめ、あるいは増大させるには別方式
を採用する必要があるが、このためには、加圧流動床ボ
イラ14入口に空気圧縮機1とは異なる別置の空気昇圧
機を設け、負荷上昇時に外部より空気を供給することで
過渡的な流量,圧力の増大を図るのが有効である。
【0018】尚、図1に示す方式での運転方法として
は、負荷を降下させる場合には、予め圧縮空気供給系統
の過渡的な流量,圧力の変化特性を求めておき、負荷降
下時の負荷変化率に応じて先行的に空気圧縮機1の吐出
空気の抽気流量を制御することにより、空気圧縮機1吐
出空気の流量に対して圧縮空気供給系統の圧力,流量の
遅れを規定の範囲内とすることができる。負荷を上昇さ
せる場合には、予め圧縮空気供給系統の過渡的な流量,
圧力の変化特性を求めておき、負荷上昇時の負荷変化率
に応じて、先行的に空気圧縮機1の吐出部に外部からの
空気供給流量を制御することにより、空気圧縮機1の吐
出空気の流量に対しての圧力,流量の遅れを規定の範囲
内とすることができるだけでなく、負荷降下時に高温に
昇温された圧縮空気を蒸気発生器によって有効に熱回収
を行うことができる。
【0019】次に、負荷変化時に加圧流動床ボイラ内の
流量または圧力を直接的に操作する方式について図2
用いて説明する。
【0020】図2の方式では、加圧流動床ボイラ圧力容
器4からガスタービン2の排気部へのバイパスラインを
備え、かつこれらの管路上に空気流量制御弁43を備
、加圧流動床ボイラ14内圧力または燃焼用空気22
流量の少なくとも一方を制御することで、負荷降下時の
空気,ガス系統の過渡的な流量,圧力の変化に対して、
これらを速やかに追従させることができる。
【0021】負荷上昇時に対しては、加圧流動床ボイラ
圧力容器4に、図1で説明した別置の空気昇圧機を設
け、これにより外部より空気を供給することで過渡的な
流量,圧力を制御するのが有効である。
【0022】尚、運転方法としては、図1の実施例と同
様に、先行的に加圧流動床ボイラ圧力容器4からの抽気
空気流量,加圧流動床ボイラ圧力容器4への空気供給流
量を制御することにより、空気圧縮機1吐出空気の流量
に対しての圧力,流量の遅れを規定の範囲内とすること
ができる。
【0023】次にガス化燃料供給系統において対策する
方式について図3を用いて説明する。
【0024】この方式は、加圧流動床ボイラ14からガ
スタービン2へ連絡するガス化燃料供給系統の管路の途
中からガスタービン2排気部へのバイパスラインを備え
る。そして、この管路上に燃焼ガス流量制御弁45を備
えることでガスタービン2入口圧力または燃焼ガス23
流量の少なくとも一方を制御する。これにより、負荷降
下時の空気,ガス系統の過渡的な流量,圧力の変化に対
して、これらを速やかに追従させることができる。これ
らの弁が負荷降下時に開放されて先行的に加圧流動床ボ
イラ14出口からの燃焼ガス抽気流量を制御することは
前記の実施例の場合と同じである。図3の方式の場合、
図1,図2の方式とは異なり、ガス化燃料が大気放出さ
れることから脱塵装置を備えて大気放出前に充分な脱塵
処理を施す必要がある。また、ガス化燃料は燃焼器によ
り大気放出前に燃焼されて、燃料が大気に放出されない
ようにする等の工夫が必要である。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】最後に、図4の実施例について説明する。
本図は加圧流動床ボイラ圧力容器4及び加圧流動床ボイ
ラ圧力容器4とは別の圧力容器16を備え、かつ二つの
圧力容器を連絡する管路及び空気流量制御装置48を備
える。さらに加圧流動床ボイラ14からガスタービン2
へ連絡する管路の途中にガスタービン2排気部へのバイ
パス弁49及びバイパスラインを備える。またバイパス
ラインにガスタービン2とは別の膨張タービン18、膨
張タービン18と機械的に一軸に結合された空気昇圧機
17、空気昇圧機17と別置の圧力容器16とを連絡す
る管路を備えており、ガスタービン2入口圧力または燃
焼ガス23流量の少なくとも一方を制御することで、負
荷降下時の空気,ガス系統の過渡的な流量,圧力の変化
に対して、これらを速やかに追従させることができる。
【0032】ここで、負荷降下時には、加圧流動床ボイ
ラ14からガスタービン2へ連絡する管路の途中から膨
張タービン18への燃焼ガスの抽気流量を制御する。こ
こで燃焼ガスの保持しているエネルギーを有効に利用
し、膨張タービン18と機械的に一軸に結合された空気
昇圧機17を駆動し、次の負荷上昇時のための燃焼用空
気を別置の圧力容器16に蓄える。一方、負荷上昇時に
は、別置の圧力容器16の残圧を有効に利用し、直接も
しくは別置の空気昇圧機により空気を供給する。尚、運
転方法としては、前述の実施例と同様に、負荷降下時に
は先行的に加圧流動床ボイラ14出口からの燃焼ガス抽
気流量を制御することにより、負荷上昇時には先行的に
加圧流動床ボイラ圧力容器4への空気供給流量を制御す
ることにより、空気圧縮機1吐出空気の流量に対して該
系統の圧力,流量の遅れを規定の範囲内とすることがで
きる。
【0033】なお、本発明は図1から図4の個々の実施
例に限定されるものではなく、適宜複数方式を組み合わ
せて実施することができる。
【0034】以上要するに、本発明は加圧流動床ボイラ
に供給される圧縮空気、あるいは加圧流動床ボイラから
排出されるガス化燃料を負荷変化にあわせて調整する。
つまり、圧縮空気側で対策するときには負荷降下時に加
圧流動床ボイラに供給される圧縮空気を減少し、負荷上
昇時には加圧流動床ボイラに供給される圧縮空気を増大
せしめる。
【0035】本発明によれば、 1.空気供給系統或いは加圧流動床ボイラから抽気する
抽気空気流量を変化させる。
【0036】2.燃焼ガス供給系統或いは加圧流動床ボ
イラから抽気する抽気燃焼ガス流量を変化させる。
【0037】
【0038】
【0039】ことにより、負荷変化時における過渡的な
圧力,流量の内少なくとも一つ以上状態量を可変とする
ことができる。
【0040】最後に、上記の制御方式の採用により、負
荷変化が安定に且つ高速に行なえることの理論的背景に
ついて説明する。加圧流動床コンバンドプラントにおい
ては、定格から部分負荷まで流動化を安定した状態で維
持し燃焼反応をさせるためには、燃焼用空気量もしくは
炉内燃焼ガス量もしくは、炉出口燃焼ガス量と各々の状
態における圧力との比率が規定制御範囲内において定格
負荷と同様な比率とし炉内空塔速度を一定に保持しなけ
ればならない。定格から部分負荷までの空塔速度一定条
件を図5に示す。一方、負荷変化時の過渡的な状態にお
いても、流動化を安定した状態で維持し燃焼反応をさせ
るためには、炉内空塔速度を規定制御範囲内に保持しな
ければならず、燃焼用空気量もしくは炉内燃焼ガス量も
しくは、炉出口燃焼ガス量と各々の状態における圧力と
の比率を制御する必要がある。しかしながら、負荷変化
時に空気圧縮機の流量を減少,増加させていく場合、容
量の大きい加圧流動床ボイラ圧力容器のため火炉入口空
気流量及びガスタービン入口ガス流量は空気圧縮機出口
流量に対して時間的に遅れた特性を示す。一方空気,ガ
ス系統の圧力はガスタービン入口によって決まるため、
火炉入口圧力,空気圧縮機吐出圧力は、ガスタービン入
口ガス流量の変化と同様に、空気圧縮機出口流量に対し
て時間的に遅れた特性を示す。加圧流動床コンバンドプ
ラントの負荷変化時の圧縮機出口空気,炉内燃焼空気,
ガスタービン入口燃焼ガスの重量流量,圧力の過渡特性
及びボイラ内流速の過渡特性を、負荷降下時について
に、負荷上昇時について図7にそれぞれ示す。図6
示される様に負荷降下時の炉内空塔速度が負荷整定時の
炉内空塔速度に対して過渡的に低下し、図7に示される
様に負荷上昇時の炉内空塔速度が負荷整定時の炉内空塔
速度に対して過渡的に上昇することが知られ、炉内空塔
速度が規定制御範囲外となり異常燃焼,灰の飛散を引き
起こす可能性がある。
【0041】このような負荷変化時の過渡的な炉内空塔
速度を制御するためには、下記の制御手段が有効であ
る。負荷降下時に対しては、空気圧縮機吐出,加圧流動
床ボイラ圧力容器,加圧流動床ボイラとガスタービンと
を連絡する管路の少なくとも一箇所から大気放風または
ガスタービン排気部への抽気、並びにガスタービン入口
部に設けられたノズルの開度を大とすることにより、炉
内空塔速度を規定制御範囲内に制御することができる。
負荷上昇時に対しては、空気圧縮機吐出,加圧流動床ボ
イラ圧力容器,加圧流動床ボイラとガスタービンとを連
絡する管路の少なくとも一箇所に加圧流動床ボイラ圧力
容器とは別置の圧力容器またはガスタービン空気圧縮機
とは別置の空気昇圧機により高圧空気を供給、並びにガ
スタービン入口部に設けられたノズルの開度を小とする
ことにより、炉内空塔速度を規定制御範囲内に制御する
ことができる。
【0042】また、図6に示される負荷降下時の圧縮機
出口空気流量の変化に対する圧縮機出口空気圧力の遅れ
により、図8に示されるように空気圧縮機のサージング
領域に突入する可能性がある。このような負荷降下時の
ガスタービン空気圧縮機の危険運転防止のためには、空
気圧縮機吐出の圧力を空気圧縮機流量の減少に対応して
速やかに低下させるかもしくは空気圧縮機通過流量を一
定としたまま空気圧縮機吐出の圧力を低下させる必要が
あり、空気圧縮機吐出,加圧流動床ボイラ圧力容器,加
圧流動床ボイラとガスタービンとを連絡する管路の少な
くとも一箇所から大気放風またはガスタービン排気部へ
の抽気、並びにガスタービン入口部に設けられたノズル
の開度を大とすることにより、上記目的を達成すること
ができる。
【0043】さらに、図9に示されるように負荷降下,
負荷上昇時の空気圧縮機流量に対するガスタービン入口
ガス流量の遅れにより、負荷変化時の空気圧縮機所要動
力とガスタービン発生動力の割合が負荷整定時と異なっ
た割合となり、負荷降下時に過渡的にガスタービン出力
が上昇し、負荷上昇時に過渡的にガスタービン出力が減
少するという応答を示す。
【0044】このようなガスタービン出力の逆応答を回
避するためには、負荷変化時における空気圧縮機の所要
動力とガスタービン発生動力の割合を一定とするため
に、空気圧縮機通過流量,空気圧縮機吐出圧力,ガスタ
ービン入口ガス流量,圧力の少なくとも一つを制御する
必要がある。負荷降下時には空気圧縮機,加圧流動床ボ
イラ圧力容器,加圧流動床ボイラとガスタービンとを連
絡する管路の少なくとも一箇所から大気放風またはガス
タービン排気部への抽気、並びにガスタービン入口部に
設けられたノズルの開度を可変とすることにより、負荷
上昇時には、空気圧縮機吐出,加圧流動床ボイラ圧力容
器,加圧流動床ボイラとガスタービンとを連絡する管路
の少なくとも一箇所に加圧流動床ボイラ圧力容器とは別
置の圧力容器またはガスタービン空気圧縮機とは別置の
空気昇圧機により高圧空気を供給、並びにガスタービン
入口部に設けられたノズルの開度を可変とすることによ
り、上記目的を達成することができる。
【0045】以上説明のように、前記手段により、それ
ぞれ、該ガスタービン空気圧縮機出口空気、該加圧流動
床ボイラ圧力容器内高圧空気、該加圧流動床ボイラ炉内
燃焼ガス、該ガスタービン入口燃焼ガスの負荷変化時に
おける過渡的な圧力,流量の内少なくとも一つ以上の状
態量を可変とすることができ、安定した燃焼反応の維
持、空気圧縮機のサージ領域突入防止、ガスタービンと
空気圧縮機動力アンバランスの回避が可能となり、加圧
流動床プラントの負荷変化時の運用性を向上することが
可能となる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば以下に記載されるような
効果を得る。
【0047】本発明によれば、加圧流動層ボイラ内圧力
または燃焼用空気流量を制御でき、負荷降下時の空気,
ガス系統の過渡的な流量,圧力の変化に対して、これら
を速やかに追従させることができるだけでなく、負荷降
下時に高温に昇温された圧縮空気を蒸気発生器によって
有効に熱回収を行うことができるという本願特有の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】高圧空気をバイパスする本発明の一実施例。
【図2】 高圧空気をバイパスする本発明の一実施例。
【図3】 燃焼ガスをバイパスする本発明の一実施例。
【図4】 別圧力容器を設置した本発明の変形一実施例。
【図5】 空気又はガス量に対する空気圧ガス圧の関係を
示す図。
【図6】 負荷降下時の過渡特性図。
【図7】 負荷上昇時の過渡特性図。
【図8】 空気圧縮機特性図。
【図9】 負荷変化時のガスタービン出力特性図。
【符号の説明】
1…空気圧縮機、2…ガスタービン、3,7…発電機、
4…加圧流動床ボイラ圧力容器、5,6…蒸気タービ
ン、41…空気圧縮機吐出空気バイパス流量調節弁。
フロントページの続き (72)発明者 麻尾 孝志 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 佐藤 鑑三 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 葉佐 澄仁 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−85322(JP,A) 特開 昭58−143129(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01K 23/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスタービンと、ガスタービンにより駆動
    される空気圧縮機と、石炭と空気圧縮機からの圧縮空気
    を供給され燃焼ガスを生成する加圧流動床ボイラと、前
    記燃焼ガスにより駆動される該ガスタービンを経たガス
    タービン排ガスと熱交換を行い蒸気を発生させる蒸気発
    生器と、前記蒸気発生器で発生した蒸気を該加圧流動床
    ボイラに導いて加熱蒸気とし、該加熱蒸気により駆動さ
    れる蒸気タービンとから構成される加圧流動床プラント
    において、前記空気圧縮機で発生した圧縮空気を、前記ガスタービ
    ンからガスタービン排ガスを蒸気発生器に導く経路に連
    通して前記圧縮空気を該蒸気発生器に導くバイパス配管
    を設け、該バイパス配管に制御弁を設けたことを特徴と
    する 加圧流動床プラント。
  2. 【請求項2】ガスタービンと、ガスタービンにより駆動
    される空気圧縮機と、石炭と空気圧縮機からの圧縮空気
    を供給され燃焼ガスを生成する加圧流動床ボイラと、前
    記燃焼ガスにより駆動される該ガスタービンを経たガス
    タービン排ガスと熱交換を行い蒸気を発生させる蒸気発
    生器と、前記蒸気発生器で発生した蒸気を該加圧流動床
    ボイラに導いて加熱蒸気とし、該加熱蒸気により駆動さ
    れる蒸気タービンとから構成される加圧流動床プラント
    において、前記加圧流動床ボイラで生成される燃焼ガスを、前記ガ
    スタービンからガスタービン排ガスを蒸気発生器に導く
    経路に連通して前記燃焼ガスを該蒸気発生器に導く第2
    のバイパス配管を設け、該第2のバイパス配管に第2の
    制御弁を設けたことを特徴とする 加圧流動床プラント。
  3. 【請求項3】 ガスタービンと、ガスタービンにより駆動
    される空気圧縮機と、石炭と空気圧縮機からの圧縮空気
    を供給され燃焼ガスを生成する加圧流動床ボイラと、前
    記燃焼ガスにより駆動される該ガスタービンを経たガス
    タービン排ガスと熱交換を行い蒸気を発生させる蒸気発
    生器と、前記蒸気発生器で発生した蒸気を該加圧流動床
    ボイラに導いて加熱蒸気とし、該加熱蒸気により駆動さ
    れる蒸気タービンとか ら構成される加圧流動床プラント
    の運転方法において、前記空気圧縮機で発生した圧縮空気を、前記ガスタービ
    ンからガスタービン排ガスを蒸気発生器に導く経路に連
    通して前記圧縮空気を該蒸気発生器に導き、前記圧縮空
    気を加圧流動床プラントに対する負荷要求信号により制
    御することを特徴とする 加圧流動床プラントの運転方
    法。
  4. 【請求項4】 ガスタービンと、ガスタービンにより駆動
    される空気圧縮機と、石炭と空気圧縮機からの圧縮空気
    を供給され燃焼ガスを生成する加圧流動床ボイラと、前
    記燃焼ガスにより駆動される該ガスタービンを経たガス
    タービン排ガスと熱交換を行い蒸気を発生させる蒸気発
    生器と、前記蒸気発生器で発生した蒸気を該加圧流動床
    ボイラに導いて加熱蒸気とし、該加熱蒸気により駆動さ
    れる蒸気タービンとから構成される加圧流動床プラント
    の運転方法において、前記加圧流動床ボイラで生成される燃焼ガスを、前記ガ
    スタービンからガスタービン排ガスを蒸気発生器に導く
    経路に連通して前記燃焼ガスを該蒸気発生器に導き、前
    記燃焼ガスを加圧流動床プラントに対する負荷要求信号
    により制御することを特徴とする 加圧流動床プラントの
    運転方法。
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