JP2920248B2 - 無洗米の製造方法 - Google Patents

無洗米の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、炊飯時に洗米を必要
としない無洗米の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】精米機で精白された米粒には、精白工程
で生じた糠が、まだ米粒表面の微細溝に付着しており、
そのまま炊飯すれば糠臭い米飯が炊き上がるので、米粒
を水で洗米することが行われてきた。
【0003】しかし、この洗米により精米中に含まれる
栄養成分が流亡損失したり、またこれらの流出物を河川
等に放出する場合には河川水質の汚濁の原因となるの
で、大量に炊飯加工する施設では汚水処理施設を設ける
ことが義務付けられている。
【0004】このため、搗精した精白米に水を加え、混
合撹拌した後、乾燥する湿式無洗米の製造方法、精米し
たものをアルコールで洗浄処理する方法が提案されてい
る。
【0005】精米をブラッシュ又はフェルトなどで米の
表面を研磨し、糠を除去する乾式無洗米の製造方法が提
案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の湿式無
洗米の製造方法においては、水洗或はアルコール洗浄な
どに続く脱水乾燥工程で、米粒にひび割れを生じ、品質
を劣化し易いという問題点がある。
【0007】また、上記の乾式無洗米の製造方法におい
ては、米粒の微細溝に付着している糠を完全に除去でき
ず、糠臭が除去できないという問題点がある。
【0008】なお、米粒の微細溝に付着している糠を除
去するために、多数の通気孔を有する回転ドラム内に精
白米を収容し、更に回転ドラム内には低温高湿空気を送
気して精白米の糠除去方法が提案されている(実公昭59
-17383号)。
【0009】また、精白米に微細糠を混ぜて摩擦研米を
行い、精白米の表面の滑面性を高めた後、糠を分離し、
次いで湿風を送り込んで摩擦研米を行い、直ちに発生糠
を排出する方法が提案されている(特開昭62-11553号)
【0010】しかし、これらの方法では湿った研米を脱
水乾燥させる工程で、米粒にひび割れを生じ、品質の劣
化を来すという欠点の他に、装置が大型化し、しかも微
細糠を混ぜて予め摩擦研米を行う方法においては、微細
糠を精白米から分離しなければならないという欠点があ
る。
【0011】そこで、この発明は乾式で精白米と混合撹
拌して簡単に無洗米を製造する方法を提案することを目
的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、この発明では澱粉、穀粉の1種又は2種以上を、高
圧造粒機のダイからアルファー化して押し出して得られ
た素材を、粉砕、整粒して得られた研磨剤を、搗精した
精白米と混合し撹拌して精白米の研磨を行い、精白米表
面に残存する糠を剥離除去した後、精白米と研磨剤を分
離する無洗米の製造方法を提案するものである。
【0013】先ず、この発明に使用する研磨剤について
説明すると、研磨剤は澱粉、穀粉の1種又は2種以上
を、高圧造粒機のダイからアルファー化して押し出して
得られた素材を、粉砕、整粒して得られる。
【0014】ここで、高圧造粒機としては通常のペレタ
イザイーの他、単軸、二軸のエクストルーダー等を使用
することができる。
【0015】研磨剤の原料としては、米澱粉等の各種澱
粉類が好ましいが、澱粉類を含んだ穀粉を使用すること
もできる。
【0016】使用する穀粉としては米粉、或は米粉以外
の大麦、小麦、とうもろこし等の穀粉、或はこれらの糠
類等を挙げることができる。
【0017】なお、米以外の物の混入が規制されている
酒造用の無洗米の製造に使用する研磨剤の原料として
は、米澱粉或は米粉、白糠等が使用される。
【0018】澱粉、穀粉或はこれらの混合物に、必要と
あれば少量の水を加えて高圧造粒機に送入すると、澱粉
或は穀粉を構成する澱粉が機内でアルファー化されて高
圧造粒機のダイから押し出される。
【0019】高圧造粒機で処理することにより、澱粉或
は穀粉を構成する澱粉をアルファー化して加圧整形後加
工した素材の物性を密にすると共に、高圧造粒機の温
度、圧力、剪断力等により、これらの澱粉或は穀粉に含
まれる酵素が失活させられる。
【0020】高圧造粒機のバレル温度は、澱粉或は穀粉
中に含まれる澱粉のアルファー化温度が澱粉の種類によ
って異なるので、それに合わせて制御する必要がある。
【0021】高圧造粒機のダイから連続的にアルファー
化して押し出し、切断、整形、乾燥して得られた素材
を、粉砕・整粒して研磨剤とするが、この場合の研磨剤
の粒子の大きさは乾式洗米した米と研磨剤を容易に篩分
け、分離するために、米粒子のサイズより大きいか、或
は小さくする必要があるが、米の表面に存在する細かい
溝に残存する糠を効率よく除去するには研磨剤の粒径は
1.0mm 以下が望ましい。
【0022】次に、以上のようにして得られた研磨剤を
使用した無洗米の製造について説明すると、無洗米の製
造は搗精した精白米に研磨剤を混合し、撹拌して研磨を
行い、精白米の表面に残存する糠を剥離、除去し、しか
る後精白米と研磨剤を分離して行われる。
【0023】ここで研磨剤と精白米を混合撹拌する時に
は水で洗米する時のように米粒に、研磨剤を十分に接触
研磨させ、米粒の表面に残存する少量の糠を乾式で完全
に除去した後、米と研磨剤を篩分けで分離し、無洗米を
製造する。
【0024】研磨剤と精白米との混合比は精白米1:研
磨剤0.1 〜1.0 程度であれば、激しく混合撹拌して
も、米粒子は相互に摩擦する機会も少なく、研磨剤と米
粒がよく接触して研磨効率が高いが、研磨剤と精白米と
の混合比がこれより低い場合(例えば数%)では、激し
く混合研磨する際に精白米同士が摩擦して再び糠を発生
する危険性がある。
【0025】研磨剤と精白米との混合を行うには、研磨
剤と精白米を能率よく接触研磨することができれば、撹
拌装置を備えた縦型或は横型の混合機でよく、バッチ式
或は連続式でもよい。
【0026】研磨終了後、分離した研磨剤は繰り返し研
磨に使用することができるが、この場合分離した研磨剤
には米より剥離分離した少量の微細な糠が含まれている
ので、細かい篩い、例えば100 メッシュの篩いによりこ
の微細な糠成分を分離除去してから再使用することが好
ましい。
【0027】研磨剤と精白米を混合研磨することによ
り、米の表面の微細溝に残存する糠が除去されると共
に、米の表面を平滑にして精白米の白度を高めることが
できる。処理前と処理後の白度を日本電色測色色差計で
測定した結果は、例えば無処理41.4、処理後43.9であ
り、肉眼による判定においても処理後のものが明らかに
白いことが認められた。
【0028】なお、研磨剤の原料が炊飯した米飯の風味
に影響を与えないように、純粋な澱粉或は良質の可食性
の穀粉を原料とするものであれば、研磨した米の表面の
微粉末を完全に除去する必要もない。
【0029】また、研磨剤と精白米を混合研磨すること
により、米の表面の微細溝に残存する酵素作用を呈する
物質がが完全に除去されるため、無洗米の保存性を高め
ることができる。
【0030】なお、上述のように研磨剤中の酵素作用は
失活しているため、無洗米中に研磨剤の微粉末が付着し
て残存しても、これによって米に存在する油分が酸化さ
れ、米の品質を劣化させることはない。
【0031】
【実施例】以下この発明の実施例を示す。 (1)研磨剤の製造 、澱粉100 部に対し、水10〜30部を加え、混練して均一
に加水する。この調湿した混合物をエクストルーダーに
送入し、回転スクリューによりシリンダー中で、バレル
管内を移送される際に、主に摩擦熱により自己発熱され
た原料澱粉は糊化され、先端に装着された多数の噴出孔
を備えたダイより押し出し、カッターで切断して素材を
得る。
【0032】この場合、エクストルーダーは澱粉の種類
によりダイの開孔面積を調整し、必要により冷却水で冷
却、或はヒーターで加熱してバレルの処理温度を調整す
る。
【0033】この圧出整形された素材を乾燥機に投入
し、水分を12〜15% に乾燥した後、この素材を粉砕し、
16メッシュの篩で篩分けし、この篩を通過した部分を研
磨剤とした。
【0034】(2)無洗米の製造 搗精した精白米100 部に対し、上記のようにして得られ
た研磨剤10〜100 部を混合し、スクリュー回転部を備え
た循環混合機で10〜15分研磨するか、或は混合研磨能力
の高い連続式の混合機で10〜15分研磨した。
【0035】研磨終了後、混合機内の混合物を16メッシ
ュの篩で篩分けし、研磨剤をこの篩を通過させて分別し
て無洗米を得た。
【0036】このように研磨剤と精白米を混合研磨する
ことにより、米の表面の微細溝に残存する糠が除去され
ると共に、米の表面を平滑にして精白米の白度を高める
ことができるが、この実施例では処理前と処理後の白度
を日本電色測色色差計で測定した結果は、無処理41.4、
処理後43.9であり、肉眼による判定においても処理後の
ものが明らかに白いことが認められた。
【0037】なお、研磨剤を分離除去した精白米は研磨
により発熱し、その含水率が米に適正な含水率を下回る
が、このような場合には細かい霧状の水を散布して含水
率を調整する。ここで散布する水にビタミンCを加える
ことにより無洗米の保存性を向上させる効果がある。
【0038】
【発明の効果】以上要するに、この発明によれば精白米
表面の微細溝に残存する糠等が完全に除去されると共
に、精白米の表面を平滑にすることができるため、白度
と品質が向上し、無洗米の商品価値を高めることができ
る。
【0039】また、この発明によれば精白米の表面に付
着する酵素が完全に除去されるため、無洗米の保存性を
高めることができる。
【0040】更に、この発明によれば精白米表面の微細
溝に残存する糠等が完全に除去されるため、炊飯時の水
洗、洗米工程を省略することができ、したがって洗米に
よる米の栄養成分の流亡損失を防ぐことができ、この洗
浄水による河川の汚染を防止することができ、更には大
量炊飯事業場において義務付けられている汚水処理設備
の規模を大幅に縮小することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉、穀粉の1種又は2種以上を、高圧
    造粒機のダイからアルファー化して押し出して得られた
    素材を、粉砕、整粒して得られた研磨剤を、搗精した精
    白米と混合し撹拌して精白米の研磨を行い、精白米表面
    に残存する糠を剥離除去した後、精白米と研磨剤を分離
    することを特徴とする無洗米の製造方法。
  2. 【請求項2】 研磨剤を分離して得られた精白米にビタ
    ミンCを含む水を加水する請求項1に記載の無洗米の製
    造方法。
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