JP2918871B1 - シリコン半導体ウエハのエッチング方法 - Google Patents
シリコン半導体ウエハのエッチング方法Info
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Abstract
工の基本要件であるエッチング液に対する「速度」及ぴ
「移動距離」がより均一になるようにし、良好な平坦度
を確保できるウエットエッチング方法を提供する。 【解決手段】 エッチング槽3内の上部に位置する複数
枚のウエハWに対し、エッチング液を槽下部又は側面部
から供給し、且つウエハ群の回転に対しその回転の中心
を境としてそのウエハの回転方向と対向する方向のエッ
チング液の流速を、回転方向に沿う側のエッチング液の
流速に比べて小さく調整し、そのエッチング流動液中で
処理する。
Description
チング液にウエハを回転しながら所要時間浸漬し、エッ
チング処理をするエッチング方法に係り、詳しくは良好
な平坦度を確保するためのエッチング液の供給方法に関
する。
示すようなエッチング液槽1の下部より液入口6及び整
流多孔板2等を通したエッチング液の流れ(矢印)の中
に、複数枚のウエハ3を回転させる騒動軸4と押さえ軸
5(3本)によりなる回転治具により、ウエハを数十r
pmで回転させながら、エッチング液槽の上方より一気
に液中に浸漬し、目標とするエッチング代が除去できる
所要時間経過後に液中より取り出し、洗浄水中に没入さ
せエッチング液を除去してエッチング処理を終了してい
た。この時、エッチング液は通常は混合酸(硝酸、フッ
酸、酢酸、希釈水)であるが、シリコンと非常に激しく
反応し、発熱を伴うため、エッチング液の液温(反応温
度)が上昇しないように一定温度に調整されたエッチン
グ液の一定量を液槽の下部より常に流入させてエッチン
グ処理し、液槽よりオーバーフローするエッチング液は
その受けの回収口7を通して回収・集液され、冷却して
循環使用されている。又、上記例はエッチング液の流動
が上方に向かう例であるが、整流多孔板を液槽の側面部
に設け、エッチング液をウエハに向かって水平に流動さ
せることもある。
中のエッチング液が全く流動しない静止液とすると、ウ
エハのエッチング液に対する相対速度はウエハ外周部が
最大で、ウエハ中心部でゼロであり、この差がウエハの
冷却効果の相違となり、冷却されにくいウエハ中心部は
温度が高くなり、ウエハ中心部の反応の進行速度が速
く、結果としてエッチング加工後のウエハの断面形状は
中心部がより薄く仕上がってしまうであろうし、何より
も継続してエッチング処理して行く場合は液温の温度上
昇によりそのエッチング代の調整が困難となっていく。
グ中は一定温度に調整したエッチング液を供給している
が、液温が反応熱によって上昇しないようにするのが主
眼であり、その送液量は少なく、液槽の断面積あたりの
流速に換算すると、通常はウエハの外周の回転速度の数
分の一程度である。この様な場合(例えば回転ウエハの
外周速度とエッチング液流速の比は、4:1)のウエハ
の任意点(外周、r/2、中心の3点を選択)のエッチ
ング液に対する相対速度を図2に示す。図2は上記任意
点が回転角θだけ回転した時のエッチング液に対しての
相対速度を描いたものであり、Aは外周(r点)、Bは
r/2(rはウエハ半径)、Cはウエハ中心(点線)を
示す。中心は常に一定速度でその値は小さい。外周とr
/2点ではその相対速度の値は両者とも大きく変動して
いる。横軸は回転角度を示しているが、回転速度は一定
であるため時間軸でもあるということを考慮すると、各
曲線、又は直線と横軸の間の面積は丁度ウエハが1回転
する時の各点のエッチング液に対する移動距離の差も示
している。 である。これは、発熱反応であるエッチング中のウエハ
に対する冷却効果の差も示しており、中心部程冷却効果
が減少し、反応温度の高いことによる反応の進行速度が
大きく中心部程より薄くなる。即ち、平坦度を悪化させ
るという実状を裏付けている。
有する問題点に鑑みてなされたもので、回転するウエハ
の各点おいて、エッチング加工の基本要件であるエッチ
ング液に対する「速度」及び「移動距離」がより均一に
なるようにし、良好な平坦度を確保できるウエットエッ
チング方法を提供することにある。
に本発明が講じた請求項1に係わる手段は、複数のシリ
コン半導体ウエハを回転させながら所要の混合割合の混
合酸よりなるエッチング液に浸漬してエッチング処理を
する際の、断面矩形の液槽へのエッチング液の供給に関
し、エッチング液槽中の複数枚のウエハに対し、エッチ
ング液は鉛直上方又は水平方向に向かうように供給する
時に回転するウエハ群に対し、液槽の下部又は側面部よ
り供給されるエッチング液の流速の調整を、ウエハの回
転する空間を回避してその直前までエッチング液を導入
する仕切板をウエハの回転面に直交して配設し、その仕
切板で区分された液の導入部毎に流入させる液量を調整
する方法を採用する。更に、請求項2に係わる手段は、
エッチング液槽の仕切板で区分された液の導入部毎に、
その供給する液温を調整することを特徴とする。
明する。図2から分かるように、ウエハ上の選択した3
点(外周、r/2点、回転中心点)の1回転当たりの移
動速度(但し、中心点を除く)及び移動距離が一定では
なく、これがウエハの冷却効果に相違をもたらし、半径
方向のエッチング反応進行速度の相違がウエハの平坦度
の悪化の第1の原因になっていると考えられるのは前述
した通りである。しかしながら、液流速をウエハ外周部
の回転による速度に対して相対的に大きくして回転によ
る影響を減少させるようにしていくことも考えられる
が、理論上は無限大の流速を求められるものであり、当
然実際上の限界もある。
図2に示すようにウエハの回転が0°の時はウエハの回
転方向とエッチング液の流れ方向は完全に同じ(並流)
であり、180°の時は完全に逆向き(向流)であるか
ら、ウエハの「左半分」側では、両者の速度(液の速
度、回転によるウエハ自体の速度)がいわば「正」で合
成されるように作用するといえるが、ウエハの「右半
分」はその逆の関係といえるからして、ウエハが向かっ
て左回転の時はウエハの「左半分」側のエッチング液の
流速を「右半分」のそれより小さくし、ウエハが向かっ
て右回転の時はウエハの「左半分」側のエッチング液の
流速を「右半分」のそれより大きくなるようにウエハの
回転面と直交した方向にウエハの回転する空間を回避し
てその直前までエッチング液を導入する仕切板を配設
し、その仕切板で区分された液の導入部毎に流入させる
液量を、直結した流量調節弁の開度を調節するか、又は
可変容量ポンプの容量設定で調整することにより、容易
で且つ確実に流量(流速)を制御することで平坦度の良
好な処理をすることができる。上記作用を具体例で説明
すると、図4はウエハの回転中心を通る鉛直中心線を境
として左右で異なる流速を採用した最も単純な例で、ウ
エハ外周部の回転速度を2とした時、外周部の回転速
度:向流側エッチング液の流速:並流側エッチング液の
流速=2:1:3の場合を示している。移動距離(曲線
又は直線と横軸間の面積)及び移動速度も大きな変動が
なく、従来例である図2に比べて大きく改善され、平坦
度の良好なエッチング処理が可能とする。
の区分毎のエッチング液の流速の調節に加え、その区分
毎の液温を流速の調整と独立して行う方法で、ウエハの
任意点の1回転当たりの移動距離反びその速度を均一に
すると共に、処理対象のウエハが大口径となる時により
顕在化するウエハ自体の放熱性の問題、即ち、本来ウエ
ハの中心部は外周に比して冷却され難くよりエッチング
が進行し、ウエハ中心部が薄くなるという課題の解決手
段で、中心部はより冷却するように作用する。
明する。 [実施例1] 口径が150φのウエハの実施例を以下に説明する。エ
ッチング条件としては、 エッチング液…標準混合酸(硝酸、フッ酸、酢酸、希釈
水) 供給液温…37℃ 循聚方式 ウエハ回転数…30rpm (ω=3. 14 rad/sec 、外周部速度0.24 m/se
c ) 本発明を図3を用いて説明する。ウエハWは回転する1
本の駆動軸1及び3本の従動軸2間に保持され、回転し
ながらエッチング槽3に浸漬し、所要時間経過後取り出
し洗浄水槽に浸漬しエッチング液が洗浄水で除去されエ
ッチング処理が終了する。
所を回避して該ウエハより下側位置に回転面と垂直の壁
面間を5枚の仕切板4で区分し、その区分した各流入口
を順次6−1,6−2,6−3,6−4,6−5,6−
6とすると、各流入口からの液量に関し、6−6,6−
5,6−4においては流速が0.15 m/sec になるよ
うに、流入口6−3,6−2,6−1については流速が
0.3 m/sec になるように各々の流量調節弁により、
又は可変流量ポンプに直結することで調整し、流入した
エッチング液は多孔整流板5によってその流れが均一化
される。尚、この流速の調整に関しては、流入口6−
6,6−5,6−4側においては開口部割合の少ない多
孔板を、流入口6−3,6−2,6−1側においては開
口部割合の多い多孔板を使用して左右の流速を調整する
方法や、並流となるウエハ右側には同時に空気若しくは
窒素ガス等噴出して増速する方法も可能であるが、その
微妙な調整に困難が伴っているのに対し、本実施例は仕
切板4がウエハの回転する空間を回避して、その直前ま
で伸長しており、上記流量制御が容易に可能であること
と合わせ、少なくともウエハの直前まで確実に制御し得
るものである。又、オーバーフローしたエッチング液は
その受けの流出口6より集液タンク(図示省略)に回収
され、一定温度(37℃)に冷却され循環使用される。
水) ウエハ回転数…15rpm (ω=1.57 rad/sec ウエハ外周部速度0.24
m/sec ) エッチング方法の基本的なところは前記した実施例1と
同様であるが、この場合はウエハ中心部への液流量は流
入口6−6,6−5,6−4においては0.15 m/se
c 、流入口6−3,6−2,6−1については0.30
m/sec である。実施例1では各流入口に対するエッチ
ング液の液温は全て同一の37℃であったが本実施例は
大口径であることも考慮して流入口6−6,6−5,6
−2,6−1については液温30℃であるものの、流入
口6−4,6−3については液温を幾分低くして(例え
ば3℃)供給する。具体的方法としては、集液タンクに
て一定温度に冷却されたエッチング液の送液管を分岐し
て再度冷却するだけで実施可能である。このウエハの中
心部の冷却は、本来冷却効果が半径方向に勾配を有して
おり、そのウエハ口径が大口径となった時に顕在化して
いくウエハ中心部がより薄くなるという問題の有効な対
応策であり、請求項1に於ける流量調整に加えて液温も
調整することにより、平坦度の極めて良好なエッチング
処理が可能となる。
載の構成により、回転するウエハの各点においてエッチ
ング加工の基本要件であるエッチング液に対する速度及
び移動距離がより均一になり、平坦度の良好なエッチン
グ処理が可能となる。又、請求項2に記載の構成により
ウエハの中心部を外周部に比してより冷却することがで
き、それによりウエハの温度分布がより均一にできる。
因って、大口径のウエハでも良好な平坦度を確保できる
エッチング方法を提供できる。
面図である。
上の任意点(3点)が回転した時のエッチング液に対す
る相対速度を示す説明図である。
ング槽の断面図である。
ハ上の任意点が回転した時のエッチング液に対する相対
速度を示す説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数のシリコン半導体ウエハを回転させ
ながら所要の混合割合の混合酸よりなるエッチング液に
浸漬してエッチング処理をする際のウエハへのエッチン
グ液の供給方法において、 エッチング槽の下部又は側面部より供給されるエッチン
グ液の流速の調整を、ウエハの回転する空間を回避して
その直前までエッチング液を導入する仕切板をウエハの
回転面に直交して配設し、その仕切板で区分された液の
導入部毎に流入させる液量を調整することにより行うこ
とを特徴とするシリコン半導体ウエハのエッチング方
法。 - 【請求項2】 エッチング槽の下部の仕切板で区分され
た液の導入部毎に、その液温を調整することを特徴とす
る請求項1記載のシリコン半導体ウエハのエッチング方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP482998A JP2918871B1 (ja) | 1998-01-13 | 1998-01-13 | シリコン半導体ウエハのエッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP482998A JP2918871B1 (ja) | 1998-01-13 | 1998-01-13 | シリコン半導体ウエハのエッチング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2918871B1 true JP2918871B1 (ja) | 1999-07-12 |
JPH11214351A JPH11214351A (ja) | 1999-08-06 |
Family
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Family Applications (1)
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JP482998A Expired - Fee Related JP2918871B1 (ja) | 1998-01-13 | 1998-01-13 | シリコン半導体ウエハのエッチング方法 |
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---|---|
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---|---|---|---|---|
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CN102437045A (zh) * | 2011-11-29 | 2012-05-02 | 上海宏力半导体制造有限公司 | 湿法刻蚀方法以及湿法刻蚀设备 |
-
1998
- 1998-01-13 JP JP482998A patent/JP2918871B1/ja not_active Expired - Fee Related
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