JP2916641B2 - パール模様化粧板の製造法 - Google Patents

パール模様化粧板の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パール顔料入り樹脂膜からなる模様(パー
ル模様)を基板の凹凸に相応した深みのある模様に立体
的にかつ計画的に出現させることのできるパール模様化
粧板の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、表面に凹凸の有る基板にパール模様をつける為
には、塗布ムラが生じない様にパール顔料入りの樹脂液
を基板上にスプレーコート又はフローコートしていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記した従来の方法により塗布ムラの
ない塗膜を形成する為には、いずれもパール顔料入り樹
脂液のポットライフを長めに設定して基板上に薄めに塗
布する必要があり、この場合には必然的にパール顔料入
り樹脂膜は基板の凹凸に沿った略均一な膜厚のものとし
て形成され、パール模様も単調なものとならざるを得な
かった。
従来法の内でもフローコートによる場合には、ある程
度厚めにパール顔料入り樹脂液を塗布することが可能で
あり、これによりパール顔料入り樹脂膜を基板の凹凸に
相応した厚みのものとすることができるが、この場合に
も長いポットライフが災いし、特に樹脂液が厚くなる基
板表面の凹部でパール顔料が次第に沈澱していき、結果
的には前記と大差のない単調なパール模様の化粧板が得
られるにすぎなかった。
本発明は、上記した観点から、パール模様を基板の凹
凸に相応した深みのある模様に立体的にかつ計画的に出
現させることのできる化粧板の製造法を提供せんと研究
の結果到達したものである。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明に係るパール模様化粧板の製造法は、凹
凸模様を有する基板にパール顔料を配合した紫外線硬化
塗料を塗布してその上からフィルムを被せて圧延脱気し
た後に紫外線照射により硬化させて成型するものであ
る。
ここにおいて基板の凹凸模様は型押しや切削により付
けることができる。基板の下地をそのまま生かすことが
できない場合には任意に着色した下地塗装によって基板
を隠蔽すればよい。
パール顔料入りの紫外線硬化塗料を基板表面に塗布す
る。次に、予め金枠等に緊張させて張ったポリエステル
フィルムを前記塗膜の上にかぶせて、その上からロール
等で圧延、脱気した後、紫外線を照射して硬化させれば
よい。
紫外線照射により硬化を促進させているから、ごく短
時間で硬化成型できるので、パール顔料の沈澱を可及的
に回避することができる。
本発明において基板とは、上記フィルム法が採れる形
状のものであれば、差し支えないことはいうまでもな
い。
〔実施例〕
岩目調の凹凸模様を付けたスラグ石膏板に配合の下
地塗料をスプレーで塗装(塗布量80g/m2;固形分)し、
その後、温度80℃で20分間乾燥した。
配合 UCカラー(アクリルウレタン:大日本インキ化学工業株
式会社製) 100重量部 ウレタンシンナー( 〃
) 10重量部 ウレタン硬化剤( 〃
) 17重量部 1週間後、下地塗装膜の上に配合の紫外線硬化塗料
を塗布(塗布量150g/m2;固形分)し、その上を厚み125
μのポリエステルフィルムで被覆すると共に、脱気圧延
の後、80W/cm型高圧水銀灯を使用して80mmの照射距離で
5m/分の速度で紫外線照射し、硬化成型した。
フィルムを剥してスラグ石膏板に付した岩目調の凹凸
模様に相応した深みのある立体的パール模様を忠実に表
現したパール模様化粧板を得た。
配合 ユービコート50(紫外線硬化塗料:日本ペイント株式会
社製) 97重量部 イリオジン(パール顔料:メルク社製) 3重量部 〔比較例〕 深さ0.6mm,巾3mmの目地を有するタイル調の凹凸模様
を付けた珪酸カルシウム板にフローコーターで配合の
下地塗料を塗布(塗布量80g/m2;固形分)した。
配合 UCカラー(アクリルウレタン:大日本インキ化学工業株
式会社製) 100重量部 ウレタンシンナー( 〃
) 10重量部 ウレタン硬化剤( 〃
) 17重量部 下地塗料を塗布後、常温放置して1日後にその上に配
合の不飽和ポリエステル樹脂をフィルム法(厚み125
μのポリエステルフィルム使用)で塗布(塗布量150g/m
2;固形分)成型した。
配合 リゴラック(不飽和ポリエステル樹脂:昭和高分子株式
会社製) 97重量部 イリオジン(パール顔料:メルク社製) 3重量部 パーメックN硬化剤(不飽和ポリエステル用硬化剤:日
本油脂株式会社製) 少量 常温放置して2時間後にフィルムを剥して珪酸カルシ
ウム板の凹凸模様に相応したパール模様化粧板を得た。
乾燥成型工程に約2時間を要したため、実施例のパール
模様化粧板に比較してパール顔料の沈澱を避けることが
できなかった。
〔発明の効果〕
パール模様化粧板は、従来の方法によれば、パール顔
料入り樹脂膜が基板の凹凸に沿った略均一な膜厚のもの
として成形されるか、又は樹脂膜は基板の凹凸に相応し
た厚みのものとすることができるが、樹脂膜内部のパー
ル顔料は次第に沈澱して基板の凹凸に沿って形成され、
いずれも単調なパール模様を有するものとして形成され
るにすぎなかった。
この点本発明は、パール顔料を配合した紫外線硬化塗
料を塗布して紫外線照射により硬化促進させているか
ら、ごく短時間で硬化成型できるので、パール顔料の沈
澱を可及的に回避すことができ、パール模様を基板の凹
凸に相応した深みのある模様に立体的にかつ計画的に出
現させることのできる方法であって、極めて有用なもの
である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 5/06 B05D 7/24 303 B32B 27/20 B32B 33/00 B05D 7/00 B05D 7/24 301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凹凸模様を有する基板にパール顔料を配合
    した紫外線硬化塗料を塗布してその上からフィルムを被
    せて圧延脱気した後に紫外線照射により硬化させて成型
    することを特徴とするパール模様化粧板の製造法。
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