JP2916395B2 - 車両用ドラムブレーキ - Google Patents
車両用ドラムブレーキInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/0006—Noise or vibration control
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Braking Arrangements (AREA)
Description
キ、殊に「鳴き」防止機構を備えた車両用ドラムブレー
キに関する。
発生して騒音となる、いわゆる「鳴き」については従来
より種々の研究がなされ、「鳴き」対策として多くの発
明、考案が生まれている。それらは、例えばブレーキ
シューの剛性を高めて「鳴き」を発生する周波数からず
らした固有振動数とするもの、ブレーキライニングの
材質を変更するもの、ブレーキシューにおける、「鳴
き」発生時に振幅の大きい部分におもり(ダンパウエイ
ト)を固定するもの、また実公平5−27711号公
報記載のもののように、ブレーキシュー内周面に摩擦材
を押しつけ、「鳴き」発生時に生ずるシューの周方向へ
の相対摺動によって、シューの振動エネルギの消費を図
るものがよく知られている。
「鳴き」の発生メカニズムとしては、ブレーキドラムと
2つのブレーキシューとの連成振動として捉えるのが妥
当と考えられている。即ち図1に示すように、ブレーキ
ドラム1の内部に、例えば一端がピン2によりブラケッ
ト3に回動自在に支持された一対のブレーキシュー4、
5を配設し、両ブレーキシュー4、5の他端を図示しな
いアクチュエータで回動されるカム6により拡開して該
シュー4、5外面に貼ったライニング7をブレーキドラ
ム1内周面に押し付けて制動を行なう車両用ドラムブレ
ーキの場合、前記「鳴き」が発生すると、ブレーキドラ
ム1は図2、図3の実線8に示すようなモードで振動し
(なお、図2は3次モード、図3は4次モードであ
る)、また、ブレーキシュー4、5は図6の実線9に示
すようなモードで振動する。なお、上記ブレーキシュー
4、5の振動は、モード解析によれば図5の(a)、
(a’)に示す1次ねじれ及び同図(b)、(b’)に
示す1次曲げと、図6の(a)に示す2次ねじれ及び同
図(b)に示す2次曲げを発生させており、上記のよう
なブレーキドラム2及びブレーキシュー4、5の複雑な
振動は連成されて、例えば図7、図8(1次モード)及
び図9(2次モード)に示す連成振動をもたらすのであ
る。そして図10、図11にはブレーキシューの例で示
したが、ブレーキドラム1及びブレーキシュー4、5と
も上記連成振動を生ずる固有振動数を多く持っているの
である。
レーキドラム1または一対のブレーキシュー4、5につ
いてその固有振動数を変えるようにしていたが、前記の
如くブレーキドラム1及び一対のブレーキシュー4、5
はそれぞれ多くの固有振動数をもつので、ブレーキドラ
ム及び/又は一対のブレーキシューにおける「鳴き」を
生ぜしめるある1つの固有振動数を対象にこれを変えて
も、他の固有振動数において再び前記連成振動を生じ
て、「鳴き」を発生するおそれがある。
するブレーキドラムに対面して設け られた一対のブレー
キシューを備えた車両のドラムブレーキ装置において、
上記一対のブレーキシューのウェブ内周面を、両ブレー
キシューの固有振動数が互いに異なる形状に構成したも
のが記載されている。また、特開昭56−167924
号公報には、左右一対のブレーキシューをロッドで押広
げてブレーキドラムに押当てるようにしたものにおい
て、左右のブレーキシューをウエッブの形状変更、板厚
変更等によって、非対称にした内拡ブレーキのブレーキ
シューが示されている。更に、実開昭51−13867
6号公報には、リーディングシューとトレーリングシュ
ーを備えるドラムブレーキにおいて、リーディングシュ
ーライニング面積SLとトレーリングシューライニング
面積STとを、SL/ST=2.0〜3.0なる関係に
したものが示されており、それぞれ両ブレーキシューの
固有振動数を変えて「鳴き」を防止せんとしているが、
両ブレーキシューの少なくとも一方に何らかの加工を必
要とすると共に、両ブレーキシューは基本的にはいずれ
も鋳鉄製または鋼板製の同仕様のものであるから、誤組
付けするおそれもある。
発生せしめる要因の1つである左右一対のブレーキシュ
ーの各固有振動数を異ならしめることにより、「ブレー
キドラム等を含めた複数の固有振動数において前記連成
振動を発生し難い」ことを見出して本発明にむすびつけ
たものであるが、更に本発明は、前記のごときブレーキ
シューに対する加工を施すことなく、従って生産が容易
で、誤組付けのおそれのない、そして「鳴き」を効果的
に防止した車両用ドラムブレーキを提供せんとするもの
である。
ーキは、ブレーキドラムの内面に一対の同サイズのブレ
ーキシューを押圧して制動する車両用ドラムブレーキに
おいて、前記一対のブレーキシューの一方を鋳鉄製、他
方を鋼板製とし、両ブレーキシューの固有振動数を互い
に異ならしめたことを特徴とする。
ブレーキシューの各固有振動数が異なるので、前記連成
振動が起生し難く、従って「鳴き」を発生する機会が少
なくなるとともに、生産も容易となる。
により詳細に説明すると、矢印のように回転するブレー
キドラム1に対して、例えばリーディングシューとなる
ブレーキシュー4には、鋳鉄製を採用し、一方、ブレー
キドラム1の回転に対してトレーリングシューとなるブ
レーキシュー5には、鋼板製を採用する。これによっ
て、ブレーキシュー4の固有振動数はブレーキシュー5
に比較して高く設定される。即ちブレーキシューにおけ
る「鳴き」発生を生じやすいいくつかの固有振動数のピ
ーク値が、ブレーキシュー5では図10に示すように、
例えばイ’(340Hz)、ロ’(920Hz)である
のに対し、ブレーキシュー4では図11に示すように、
例えばイ(500Hz)、ロ(1055Hz)とそれぞ
れ47%、15%上昇した値となり、両ブレーキシュー
4、5に固有振動数の差が付けられる。本発明者らの実
験によると、左右のブレーキシュー4、5間の固有振動
数の差(比率)による「鳴き」発生率は、前記シューが
組み付けられるブレーキドラム1の固有振動数のちがい
によって、図18のA、B、Cのように変化するが、各
々前記比率は20%〜70%において「鳴き」発生率の
最低を示す。しかし前記比率が20%末満及び70%超
では、「鳴き」発生率の値は比較的高い値を示すので好
ましくない。
グ(2L)式ドラムブレーキにも適用できる。即ち、該
ドラムブレーキは、ブレーキドラム11内に対称的に配
設された一対のブレーキシュー12、13の対向する各
端部間に、互いに反対方向に移動する2つのピストンを
もつホイールシリンダ14、15を配設し、該シリンダ
14、15の作動時、ばね16に抗して前記シュー1
2、13の両端を開くようにしてライニング17、1
7’全体をドラム11に押し付けるようにしたものであ
る。「鳴き」発生時には前記と同様、図2、図3の実線
8に示すブレーキドラム11の振動及び図4の実線9に
示すブレーキシュー12、13の振動があり、やはりブ
レーキドラム11と2つのブレーキシュー12、13と
の前記連成振動をもたらすのである。
を鋳鉄製、他方のブレーキシュー13を鋼板製とするの
である。このときの固有振動数の比率は前記20〜70
%の範囲で選択する。これによって、ブレーキドラム1
1と2つのブレーキシュー12、13との連成振動は断
ち切られ、「鳴き」は発生しない。
キドラムの内面に一対の同サイズのブレーキシューを押
圧して制動する車両用ドラムブレーキにおいて、前記一
対のブレーキシューの一方を鋳鉄製、他方を鋼板製と
し、両ブレーキシューの固有振動数を互いに異ならしめ
たことを特徴とするので、左右のブレーキシューの各固
有振動数が異なることにより、前記連成振動が起生し難
く、従って「鳴き」を発生する機会が少なくなる。図1
4は、前記実施例の車両用ドラムブレーキを装着した車
両を時速10キロメートルから時速50キロメートルで
走行させ、これを0.1Gから0.3Gの減速度で停止
させたときの「鳴き」の発生状況を示すものであるが、
「鳴き」対策を施さない車両用ドラムブレーキを装着し
た車両では、1;「鳴き」小から5;「鳴き」大の音レ
ベルで、ほとんどの車速及び減速度において1乃至2レ
ベルの「鳴き」が発生しているのに対し、「鳴き」対策
を施した本発明車両用ドラムブレーキを装着した車両で
は、常用的減速度では「鳴き」は全く発生せず、わずか
に高減速度においてレベル2程度の「鳴き」が発生する
のみで、本発明の有効性が確認できる。
ューには、制動仕様さえ満足すれば どちらにも何らの加
工を必要としないばかりでなく、両ブレーキシューは鋳
鉄製、鋼板製とまったく異なるものであるから、誤組付
けするおそれはない。従って、生産性が向上する。 ま
た、本発明車両用ドラムブレーキにおいて、鋳鉄製、鋼
板製の両ブレーキシューの固有振動数の比率を振動の一
次モードにおいて30乃至70%、二次モードにおいて
20%以上としたものでは、「鳴き」発生率が最低とな
る効果がある。
(a’)は1次ねじれ、(b)、(b’)は1次曲げを
示す。
ねじれ、(b)は2次曲げを示す。
ード図
動モード図
ード図
有振動数の分布とその強度を示す図
動数の分布とその強度を示す図
L)式ドラムブレーキの正面図
比率と「鳴き」発生率との関係を示す図
る「鳴き」に対する効果を示す図。 1、11、;ブレーキドラム 4、5、12、13;ブレーキシュー 6;カム 7、17、17’、;ライニング。
Claims (2)
- 【請求項1】ブレーキドラムの内面に一対の同サイズの
ブレーキシューを押圧して制動する車両用ドラムブレー
キにおいて、前記一対のブレーキシューの一方を鋳鉄
製、他方を鋼板製とし、両ブレーキシューの固有振動数
を互いに異ならしめたことを特徴とする車両用ドラムブ
レーキ。 - 【請求項2】前記一対のブレーキシューに設定する固有
振動数を次式で表わしたとき、その値が振動の一次モー
ドにおいて30乃至70%、二次モードにおいて20%
以上としたことを特徴とする請求項1記載の車両用ドラ
ムブレーキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7214233A JP2916395B2 (ja) | 1994-08-26 | 1995-07-31 | 車両用ドラムブレーキ |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22582894 | 1994-08-26 | ||
JP30967494 | 1994-11-19 | ||
JP6-225828 | 1994-11-19 | ||
JP6-309673 | 1994-11-19 | ||
JP6-309674 | 1994-11-19 | ||
JP30967394 | 1994-11-19 | ||
JP7214233A JP2916395B2 (ja) | 1994-08-26 | 1995-07-31 | 車両用ドラムブレーキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08284978A JPH08284978A (ja) | 1996-11-01 |
JP2916395B2 true JP2916395B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=27476676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7214233A Expired - Fee Related JP2916395B2 (ja) | 1994-08-26 | 1995-07-31 | 車両用ドラムブレーキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2916395B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10299796A (ja) * | 1997-04-22 | 1998-11-10 | Tokyo Buhin Kogyo Kk | 車両用ドラムブレーキ |
-
1995
- 1995-07-31 JP JP7214233A patent/JP2916395B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
(a)自動車工学全書編集委員会編,[自動車工学全書(12巻)タイヤ,ブレーキ」,初版,株式会社山海堂,昭和55年1月20日発行,p.145−152 |
(b)社団法人自動車技術会編,「自動車技術ハンドブック(第1分冊)基礎・理論編」,初版,社団法人自動車技術会,1990年12月1日発行,p.288−293 |
(c)鈴木雄司、他1名,"ブレーキ鳴きについての一考察",日野技報,日野自動車工業株式会社,昭和57年4月30日発行,No.30(APR.1982),p.55−60 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08284978A (ja) | 1996-11-01 |
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