JP2916369B2 - 靴 底 - Google Patents
靴 底Info
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- JP2916369B2 JP2916369B2 JP10369094A JP10369094A JP2916369B2 JP 2916369 B2 JP2916369 B2 JP 2916369B2 JP 10369094 A JP10369094 A JP 10369094A JP 10369094 A JP10369094 A JP 10369094A JP 2916369 B2 JP2916369 B2 JP 2916369B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- fiber
- outsole
- shoe sole
- resin sheet
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- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は本底の少なくとも一部を
繊維強化樹脂シートで置換することにより補強した靴底
に関する。
繊維強化樹脂シートで置換することにより補強した靴底
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から靴底には各種の補強材が使用さ
れており、例えば炭素繊維からなる織物やマットなどを
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂など
の熱硬化性樹脂でシート状にした繊維強化プラスチック
シートから成る補強材を靴底に内蔵または接着剤等によ
り適当な箇所に接着せしめた靴底が利用されている。
れており、例えば炭素繊維からなる織物やマットなどを
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂など
の熱硬化性樹脂でシート状にした繊維強化プラスチック
シートから成る補強材を靴底に内蔵または接着剤等によ
り適当な箇所に接着せしめた靴底が利用されている。
【０００３】しかしながら、上記繊維強化プラスチック
シートは、靴底の本底に使用されるウレタン樹脂やポリ
アミド樹脂に比べて曲げ弾性率が高いため、靴底の可撓
性を阻害し、屈曲の反復により繊維強化プラスチック材
料とがずり変形して靴底と剥離しやすい欠点があった。
シートは、靴底の本底に使用されるウレタン樹脂やポリ
アミド樹脂に比べて曲げ弾性率が高いため、靴底の可撓
性を阻害し、屈曲の反復により繊維強化プラスチック材
料とがずり変形して靴底と剥離しやすい欠点があった。
【０００４】本底と繊維強化樹脂シートとの相溶性を向
上させる手段として様々な提案が成されているが(例え
ば、実開昭６２−１１９８０４号公報)、未だ激しい屈
曲による靴底と繊維強化樹脂シートとの界面剥離との問
題は完全には解決されていない。
上させる手段として様々な提案が成されているが(例え
ば、実開昭６２−１１９８０４号公報)、未だ激しい屈
曲による靴底と繊維強化樹脂シートとの界面剥離との問
題は完全には解決されていない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、本底お
よび繊維強化樹脂シートに用いられている樹脂の種類を
種々に変更し、剥離強度等の試験を行った結果、特定の
樹脂の組み合わせがその界面剥離の問題を大きく改善す
ることを見出し、本発明を成した。
よび繊維強化樹脂シートに用いられている樹脂の種類を
種々に変更し、剥離強度等の試験を行った結果、特定の
樹脂の組み合わせがその界面剥離の問題を大きく改善す
ることを見出し、本発明を成した。
【０００６】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は本底
の少なくとも一部を繊維強化樹脂シートで置換すること
により補強した靴底であって、本底がポリウレタン樹脂
またはポリアミド樹脂より成り、繊維強化樹脂シートが
繊維層と、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂との混
合物より成る樹脂層とから成ることを特徴とする靴底を
提供する。
の少なくとも一部を繊維強化樹脂シートで置換すること
により補強した靴底であって、本底がポリウレタン樹脂
またはポリアミド樹脂より成り、繊維強化樹脂シートが
繊維層と、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂との混
合物より成る樹脂層とから成ることを特徴とする靴底を
提供する。
【０００７】
【０００８】本発明の繊維強化樹脂シートを構成する繊
維層は長繊維を織ったものでもよいし、短繊維を樹脂マ
トリックスに分散させたものでもよい。繊維層として短
繊維を樹脂マトリックスに分散した材料を用いる場合に
は、その樹脂マトリックスの材質は繊維強化樹脂シート
を構成する樹脂の材質と同一であることが、互いに馴染
みやすく好ましい。
維層は長繊維を織ったものでもよいし、短繊維を樹脂マ
トリックスに分散させたものでもよい。繊維層として短
繊維を樹脂マトリックスに分散した材料を用いる場合に
は、その樹脂マトリックスの材質は繊維強化樹脂シート
を構成する樹脂の材質と同一であることが、互いに馴染
みやすく好ましい。
【０００９】繊維は炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、
脂肪族ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ボロン繊
維、ポリエステル繊維、アクリル繊維などの合成繊維ま
たは天然繊維が用いられ、更にこれらに接着処理を施し
たものが望ましい。炭素繊維は強度、弾性率の点で望ま
しく、例えば東レ株式会社から市販の炭素繊維５Ｔ３４
７が挙げられる。
脂肪族ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ボロン繊
維、ポリエステル繊維、アクリル繊維などの合成繊維ま
たは天然繊維が用いられ、更にこれらに接着処理を施し
たものが望ましい。炭素繊維は強度、弾性率の点で望ま
しく、例えば東レ株式会社から市販の炭素繊維５Ｔ３４
７が挙げられる。
【００１０】繊維強化樹脂シートは上記繊維層を樹脂シ
ートで挾んで圧着したり、いずれか片一方の面に接着し
た後、圧着したものであってもよい。樹脂層は通常樹脂
をシート状に成形したものや、樹脂不織布が用いられ
る。この樹脂層は本底がポリウレタン樹脂あるいはポリ
アミド樹脂のいずれであっても、ポリオレフィン樹脂お
よびポリアミド樹脂との混合物から成る。このような樹
脂を選択することにより、本底との接着性が大きく改善
され、繊維強化樹脂シートによる補強効果が十分に発揮
される。
ートで挾んで圧着したり、いずれか片一方の面に接着し
た後、圧着したものであってもよい。樹脂層は通常樹脂
をシート状に成形したものや、樹脂不織布が用いられ
る。この樹脂層は本底がポリウレタン樹脂あるいはポリ
アミド樹脂のいずれであっても、ポリオレフィン樹脂お
よびポリアミド樹脂との混合物から成る。このような樹
脂を選択することにより、本底との接着性が大きく改善
され、繊維強化樹脂シートによる補強効果が十分に発揮
される。
【００１１】本発明の繊維強化樹脂シートの代表的な例
を図１に示す。図１中１は繊維層を示し、２はその繊維
層を挾んだ形の樹脂層を示す。
を図１に示す。図１中１は繊維層を示し、２はその繊維
層を挾んだ形の樹脂層を示す。
【００１２】本発明において「本底」とは、靴底の主要
な部分を占める樹脂部分を言い、図２を参照して述べる
と３と４が共に本底を形成する。本発明ではこの本底の
少なくとも一部を前述の繊維強化樹脂シートで置換する
ことにより本底を補強し、靴底として優れたものを提供
する。置換の仕方は図２に示すように、本底のつま先部
分の上部を本発明の繊維強化樹脂シートで置換してもよ
い。また、図３および図４に示すように、本底の中央部
あるいは底の部分を繊維強化樹脂シートで置換してもよ
い。
な部分を占める樹脂部分を言い、図２を参照して述べる
と３と４が共に本底を形成する。本発明ではこの本底の
少なくとも一部を前述の繊維強化樹脂シートで置換する
ことにより本底を補強し、靴底として優れたものを提供
する。置換の仕方は図２に示すように、本底のつま先部
分の上部を本発明の繊維強化樹脂シートで置換してもよ
い。また、図３および図４に示すように、本底の中央部
あるいは底の部分を繊維強化樹脂シートで置換してもよ
い。
【００１３】繊維強化樹脂シートで本底の一部を置換す
る方法は、種々の方法が挙げられる。一般には予め成形
した繊維強化樹脂シートを形内に挿入して本底の樹脂を
さらに型内に供給することにより本底の一部が繊維強化
樹脂シートで置換される(一体成形)。もちろん必要に応
じて本底と繊維強化樹脂シートを別々に成形した後、適
当な接着剤あるいは融着などの方法で接着してもよい。
一般的には一体成形が好ましい。
る方法は、種々の方法が挙げられる。一般には予め成形
した繊維強化樹脂シートを形内に挿入して本底の樹脂を
さらに型内に供給することにより本底の一部が繊維強化
樹脂シートで置換される(一体成形)。もちろん必要に応
じて本底と繊維強化樹脂シートを別々に成形した後、適
当な接着剤あるいは融着などの方法で接着してもよい。
一般的には一体成形が好ましい。
【００１４】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
る。本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【００１５】実施例１〜２および比較例１〜１３ 実施例および比較例に用いた樹脂層の材質を以下に示
す。実施例中ではこの表１に記載の略号を用いている。
す。実施例中ではこの表１に記載の略号を用いている。
【００１６】
【表１】
【００１７】これら樹脂の耐溶剤性試験を、トルエン４
０℃で２４時間浸漬した後の重量変化率で測定した。耐
溶剤性は本底がその靴のアッパー部と接着剤で固定され
るため、接着剤中のトルエンなどの溶剤に対する試験で
あって、耐溶剤性の低いものは使用することはできな
い。
０℃で２４時間浸漬した後の重量変化率で測定した。耐
溶剤性は本底がその靴のアッパー部と接着剤で固定され
るため、接着剤中のトルエンなどの溶剤に対する試験で
あって、耐溶剤性の低いものは使用することはできな
い。
【００１８】まず、繊維強化樹脂シートを図１に記載す
るように補強繊維を樹脂層がサンドイッチ状に挾んだ形
のものを成形し、このシートに成形によりポリウレタン
またはポリアミド(ナイロン１２)を成形することによ
り、本底を図２に示すように置換したものを形成した。
この本底を一般の運動靴のアッパー部と組み合わせて運
動用靴を作製した。
るように補強繊維を樹脂層がサンドイッチ状に挾んだ形
のものを成形し、このシートに成形によりポリウレタン
またはポリアミド(ナイロン１２)を成形することによ
り、本底を図２に示すように置換したものを形成した。
この本底を一般の運動靴のアッパー部と組み合わせて運
動用靴を作製した。
【００１９】得られた靴に対し剥離強度試験および屈曲
疲労試験を行った。剥離強度試験は靴底２５mm×１００
mmに打ち抜き、ＪＩＳ Ｋ６３０１の方法に準じて剥離
強度試験を行った。得られた数値が高いほど剥離強度が
優れている。屈曲疲労試験: 得られた靴を９０°まで曲
げ、そして元に戻すことを繰り返し、１００００回毎に
チェックし、剥離が起こるまでの回数を表２に記載す
る。
疲労試験を行った。剥離強度試験は靴底２５mm×１００
mmに打ち抜き、ＪＩＳ Ｋ６３０１の方法に準じて剥離
強度試験を行った。得られた数値が高いほど剥離強度が
優れている。屈曲疲労試験: 得られた靴を９０°まで曲
げ、そして元に戻すことを繰り返し、１００００回毎に
チェックし、剥離が起こるまでの回数を表２に記載す
る。
【００２０】
【表２】
【００２１】
【発明の効果】本発明では、繊維強化樹脂シートと本底
の樹脂との接着性が非常によく、本底の動きに対し繊維
強化樹脂シートが追従しやすく、本底と繊維強化樹脂シ
ートの剥離が起こりにくくなる。また、本発明に用いる
繊維強化樹脂シートの樹脂が官能性の高い官能基を有し
ているため、本底との何らかの化学的作用により接着性
非常に向上するものと思われる。
の樹脂との接着性が非常によく、本底の動きに対し繊維
強化樹脂シートが追従しやすく、本底と繊維強化樹脂シ
ートの剥離が起こりにくくなる。また、本発明に用いる
繊維強化樹脂シートの樹脂が官能性の高い官能基を有し
ているため、本底との何らかの化学的作用により接着性
非常に向上するものと思われる。
【００２２】本発明では本底との繊維強化樹脂の境界面
が完全に密着しているので、過度の屈曲に対しても、剥
離が生じず、弾性、屈曲疲労性、耐久性に優れている。
本発明の靴底は靴の変形防止に対し多大の効果を発揮す
る。また、繊維強化樹脂シートの効果により、従来の靴
底の肉厚のものに比べ、薄い肉厚のもので十分な使用に
耐えうるので、薄く軽量な靴底が提供できる。
が完全に密着しているので、過度の屈曲に対しても、剥
離が生じず、弾性、屈曲疲労性、耐久性に優れている。
本発明の靴底は靴の変形防止に対し多大の効果を発揮す
る。また、繊維強化樹脂シートの効果により、従来の靴
底の肉厚のものに比べ、薄い肉厚のもので十分な使用に
耐えうるので、薄く軽量な靴底が提供できる。
【００２３】本発明の靴底は種々のスポーツや運動靴に
使用することができ、特にゴルフ、野球、サッカー、ラ
グビーなどのスパイクやポイントの付いた靴では、突き
あげ感のない靴が提供できる。
使用することができ、特にゴルフ、野球、サッカー、ラ
グビーなどのスパイクやポイントの付いた靴では、突き
あげ感のない靴が提供できる。
【００２４】また、本底の底部を繊維強化樹脂シートに
置換した場合に、使用する繊維強化樹脂シートと本底と
のコントラストを明確にすることにより、外観に優れた
靴底も提供できる。
置換した場合に、使用する繊維強化樹脂シートと本底と
のコントラストを明確にすることにより、外観に優れた
靴底も提供できる。
【図１】 本発明で用いる繊維強化樹脂シートの模式断
面図。
面図。
【図２】 本発明で得られる靴の一例を示す図。
【図３】 本発明の靴底の一例の模式断面図。
【図４】 本発明の靴底の別の例の模式断面図。
１…繊維層、２…樹脂層、３…繊維強化樹脂シート、４
…本底。
…本底。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A43B 13/12 B32B 27/34 B32B 27/40 B32B 27/12 B32B 27/32
Claims (1)
- 【請求項１】 本底の少なくとも一部を繊維強化樹脂シ
ートで置換することにより補強した靴底であって、本底
がポリウレタン樹脂またはポリアミド樹脂より成り、繊
維強化樹脂シートが繊維層と、ポリアミド樹脂とポリオ
レフィン樹脂との混合物より成る樹脂層とから成ること
を特徴とする靴底。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10369094A JP2916369B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 靴 底 |
| CN 95105268 CN1104214C (zh) | 1994-05-18 | 1995-05-18 | 鞋底 |
| TW084105398A TW365521B (en) | 1994-05-18 | 1995-05-29 | Sole for shoes |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10369094A JP2916369B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 靴 底 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07308205A JPH07308205A (ja) | 1995-11-28 |
| JP2916369B2 true JP2916369B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=14360782
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10369094A Expired - Fee Related JP2916369B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 靴 底 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2916369B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100373233B1 (ko) * | 2000-08-03 | 2003-02-25 | 주식회사 제이슨 상사 | 측면보강용 운동화 및 그 제조방법 |
| KR101135830B1 (ko) | 2003-10-03 | 2012-04-23 | 다이셀 에보닉 가부시키가이샤 | 복합 성형체 및 그의 제조 방법, 및 접합용 수지 |
| CN101076265B (zh) * | 2004-10-27 | 2010-09-08 | 尤尼吉可株式会社 | 聚酰胺树脂组合物制成的鞋底、和使用该鞋底的鞋 |
| JP5981425B2 (ja) | 2010-06-17 | 2016-08-31 | ダッシュアメリカ インコーポレイテッドＤａｓｈａｍｅｒｉｃａ，Ｉｎｃ． | 履物物品用のミッドソール |
| WO2012135007A2 (en) | 2011-03-25 | 2012-10-04 | Dashamerica, Inc. D/B/A Pearl Izumi Usa, Inc. | Flexible shoe sole |
| JP6703389B2 (ja) * | 2015-10-20 | 2020-06-03 | ダイセルポリマー株式会社 | 成形品の製造方法 |
| EP3773047A1 (en) * | 2018-06-04 | 2021-02-17 | Nike Innovate C.V. | Two part sole structures and uses thereof |
-
1994
- 1994-05-18 JP JP10369094A patent/JP2916369B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07308205A (ja) | 1995-11-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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