JP2915991B2 - 基材の無い両面接着テープ - Google Patents

基材の無い両面接着テープ

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Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、基材の無い両面接着テープに関するもので
あり、特に、結合すべき表面に非一様な当て物を有する
物品を永久的に結合する接着テープに関する。
（従来の技術） この目的には、あわシートがこれまで使用されてきた
が、これは、両面に接着剤が塗布されており、表面の非
一様な当て物に適応するが、そのかなりの経済的成功に
かかわらず、まさにそのあわ基材のために実用上の適用
性が限られている。
接着剤の層を厚くしてもそれ自体では問題の解決にな
らないので、接着剤の組成自身を拡張することまたは接
着剤に微小セル構造を与えることが提案されている。拡
張は、あわの早期破壊のため、実用可能な製品にまで至
っていないが、微小セル式製品はドイツ特許2,105,877
から知られる。このような接着ストリップは、微細セル
状接着剤層内の一定の微小セルが突起またはふくらみに
より生ずる局部的高圧力のもとで破壊するので、不規則
表面に適合するが、他の未損傷のセルが微小セル状態の
ままになっている（col.3,1.21〜27）。ドイツ特許2,82
1,606もこの種の接着テープについて記しているが、こ
の接着テープは特に圧力を一定時間保持した後の弾性回
復が乏しいという特徴がある（P.I,1.37および1.65）。
その理由は、各セルの反対側の表面が互いに接着して回
復を妨げるからである（P.I,1.43/44）。
この種の接着テープはEP−OS 257,984にも記されてい
るが、このテープには非接着性熱可塑性重合体から成る
ボイドすなわち中空の「微細回転楕円体」が存在し（P.
I,1.6/7およびP.2,1.15を参照）、非充填系および中空
ガラス微球体を含有するものと比較してその有利性が指
摘されている（P.4,1.10〜12）。
WO89/00106も基材に「低密度微球体」を含有する（P.
3,1.15/16）あわ状接着テープを記している（緒言P.I,
1.17）。これらあわ状接着テープは弾性が低いのが特徴
であり（P.4,1.23〜25）、したがってその基本的な構造
の構想は上に述べたもの（たとえばドイツ特許2,821,60
6）に一致しており、これでは「低密度微球体」が基材
の密度を小さくしている（P.12,1.30/31）が、P.13.1:1
〜５によれば、これら粒子をコンパクトに、非中空また
は多孔性に、および脆くまたは弾性的に、することがで
き、ガラス、セラミック、重合体、またはカーボン材か
ら作ることができる。脆い／中空でないものを含むこれ
ら「低密度微球体」の密度は1.0g/cm3未満であり（P.1
4,1−６〜８）、既述の接着テープに所要のあわ状特質
を付与している。
（発明が解決しようとする課題） しかし、その疑いのない長所を別にすれば、この種の
接着テープにも多数の短所があり、これらは実際上の用
途において、またその製造中にも明らかになっている。
このように、中空のガラス微球体は、貯蔵中に割れる可
能性があるが、特に接着剤の組成に取入れるとき、形成
される破片から生ずる二次的問題をかかえる敏感な粒子
である。
その上、たとえば実際上結合される自動車の成型スト
リップの場合に、接着剤組成中のボイドにより、浸透す
る溶剤がテープを貫く不必要な径路をたどり、また溶剤
や水が接着剤継手の脇道に入る。この種のあわ状接着テ
ープの性質は完全にボイドの無い製品という長所を持っ
ていない。
本発明の目的はこの状況を救済し、特に従来技術のま
たはその程度の短所が無く、それにもかかわらず、特に
自動車の成型ストリップ、バンパーなどの結合に必要な
ような、永久的結合を行う、基材無しの接着テープを作
製することである。
（課題を解決するための手段） 前記目的は「特許請求の範囲」に一層詳細に特徴づけ
られている接着テープにより達成される。
接着剤の組成内に分散されている中空でないガラス微
球体および中空のガラス微球体の効果についての、すな
わち対応する接着ストリップの接着性についての、比較
研究から、中空でないガラス微球体を使用すれば、得ら
れる結合はかなり高い応力を受けることができるという
驚くべきことがわかった。
本発明に対応する接着テープは、それ自体既知の方法
で作製することができる。したがって、たとえば、中空
でないガラス微球体を、遊離基共重合により調製され
た、ブチルアクリレート、イソオクチル・アクリレー
ト、およびアクリル酸から成る共重合体内に分散させる
ことができる。中空でないガラス微球体は化学的橋かけ
系の添加後は、ベンジン、アセトン、およびイソプロパ
ノルの混合体による溶液として存在する。得られる混合
体を低接着性表面にブラシがけするが、これから接着層
を再び容易に除去し、乾燥して約100μｍの厚さの接着
層を得ることができる。
空気の侵入を避けると共に低接着の補助基材を除去し
ながら、これらの層を３層まで互いに積み重ねることが
できる。最後に、今や約300μｍの厚さになった、中空
でないガラス球体の詰まった接着ストリップの両面に、
一接着層にごとに上記共重合体を約50μｍ同じように塗
布する。ただし中空でないガラス微球体は分散させず、
橋かけ剤の含有量は少い。次に橋かけ結合をそれ自体既
知の方法で、加熱により、必要なら紫外線などによって
さえ行い、最後に製品の片面または両面を引はがし紙ま
たは引はがしシートで覆い、必要なら、切断してロール
状に巻く。
本発明による接着テープ製作の他の可能性は、まず、
中空でないガラス微球体および顔料と既に混合されてし
まってる可能性のある接着剤成分の溶液から、たとえば
引きはがし紙上にブラシで払いのけ、これを従来通りの
トンネル乾燥機でまたは少なくとも一つの真空区域を備
えた押出機で乾燥することにより溶媒を除去することに
ある。次にこの実質的に溶媒を含有しない成分を市販の
押出機に送給する。中空でないガラス微球体及び顔料
は、乾燥前に既に行なっていなければ、適切な計量装置
を用いて取り込むことができる。押出機には少なくとも
一つの真空区域を設けるのが有利であるから、入ってい
る空気をすべて除去することができる。
対応して押し出し間隙の幅を調節することにより、接
着テープの中間層を約200〜2100μｍの厚さに１段階で
形成することができる。約50μｍの厚さにするのが有利
な未充填の接着剤組成の層を両面に加える有利な手順
は、既に接着組成を塗布してある引きはがし紙上に直接
押し出すことからなる。したがって、開いている側を他
の層で覆うだけでよい。接着剤組成の二つの未充填層
は、押し出し機を用いて施された溶媒皆無の被膜からか
または溶媒含有接着剤成分の被膜から生じることができ
る。
接着テープの相互連結は、上述の既知の方法を用いて
有利に行なうことができるが、特に電子ビーム相互連結
により有利に行なうことができる。この手順では、中空
でないガラス微球体が詰まってる中間層を未充填最上層
を設ける前に電子ビームにより相互に連結し、最上層を
化学的に相互に連結することは極めて可能であり、また
は、代りに、複合構造を電子ビームにより相互連結する
ことができる。結合体を更に相互連結することも可能で
ある。
（実施例） 共重合体をドイツ特許1,569,898の重合手順により作
製した（例１）。そこに記述されている単量体および重
量による部分の代りに、ｎ−ブチルアクリレートの重量
による460部、２−エチルヘキシルアクリレートの重量
による460部、およびアクリル酸の重量による80部を使
用した。得られた共重合体溶液の固形物含有量は43％で
あり、重合体のＫ値は52であった。イソプロパノルの重
量による200部および酢酸エチルによるTyzor AAの３％
溶液（デュポンからの）の重量による530部を橋かけ結
合用成分として溶液に添加した。
得られた接着剤組成の溶液から両面接着テープを製造
する手順は次のとおりであった。
ａ）従来の塗布装置を使用して、引はがし効果の大きい
および小さい２種の異なるシリコーン被覆紙の基材を0.
15μｍのスリットからブラシにより塗布した。乾燥は80
℃で10分間行った。得られた接着層の単位面積あたりの
重量は50g/m2であった。
ｂ）平均直径が、0.40μｍの中空でないガラス微球体
（Potters−Ballotini GmbHから）の体積による（固形
物質に対する）10部を上述の接着剤組成の溶液にかき回
しながら混ぜた。混合物を一晩中そのままにして混入し
ている気泡を逃がした。翌日、混合物をガラス微球体が
再び均質に分布するまで低速回転でかき混ぜた。得られ
た懸濁液をａ）に類似の工程で0.25mmのスリットで引は
がし効果の大きいシリコーン被覆紙にブラシで塗布し、
同様に80℃で10分間乾燥した。80g/cm2の接着剤層が得
られた。
ｃ）80℃に熱した２年のゴムローラの間に、ｂ）で準備
したブラシ塗布物を、2m/minの割合で、ａ）で引はがし
効果の小さい紙の上に作製したブラシ塗布物に重ねた。
同様にして、ｂ）で準備したブラシ塗布物を更に三つ得
られた組成の上に重ねた。最後に、ａ）で引はがし効果
の大きい紙の上に作製したブラシ塗布物を同様に複合体
上に重ね、複合体全体を130℃で15分間橋かけ結合させ
た。
かくして作られた両面を覆って厚さ0.42mmになった両
面接着テープを切断して幅20mmのストリップとした。引
はがし効果の異なるシリコーン被覆紙から成る二つの被
覆は、接着テープを残りの被覆から引離すことなく引は
がし効果の大きい被覆を困難なく除去することができ
る。残りの被覆の裏面に引はがし効果の大きいシリコー
ン被膜を設ければ、ストリップをロール状に巻くことが
でき、これから材料を巻き戻して困難なく適用すること
ができる。
剪断試験のみならず他の試験においても優れた値が達
成された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−225270（ＪＰ，Ａ) 実開 昭57−69839（ＪＰ，Ｕ) ***国特許2821606（ＤＥ，Ｃ２) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C09J 7/00 - 7/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】密度が1.5g/cm3より大きい中空でないガラ
    ス微球体を含有している厚さが200μｍより大きい感圧
    接着層から成る、基材の無い両面接着テープ。
  2. 【請求項２】平均直径が10〜100μｍ、特殊な場合30〜6
    0μｍで、密度が1.8〜7.2g/cm3、特殊な場合1.9〜4.2g/
    cm3、非常に特殊な場合２〜3g/cm3の中空でないガラス
    微球体を体積で１〜50部、特殊な場合３〜40部、非常に
    特殊な場合７〜30部含有している請求項１に記載の接着
    テープ。
  3. 【請求項３】更に感圧接着層が中空でないガラス微球体
    を含有している接着層の一方の面または特殊な場合両面
    に厚さ10〜100μｍ、特殊な場合20〜80μｍ、非常に特
    殊な場合40〜60μｍで施されていることを特徴とする、
    請求項１に記載の接着テープ。
  4. 【請求項４】感圧接着層が、有機溶剤に可溶で且つ化学
    的または物理的に橋かけ結合可能であり、更にアルカリ
    連鎖中にＣ原子４〜12個のアルカリアクリレートを重量
    で80部以上含有している共重合体から成ることを特徴と
    する、請求項１または３に記載の接着テープ。
  5. 【請求項５】厚さが200〜2100μｍ、特殊な場合250〜15
    00μｍ、非常に特殊な場合300〜800μｍであることを特
    徴とする、請求項１または３に記載の接着テープ。
  6. 【請求項６】中空でないガラス微球体が詰まっている接
    着層は、特に染料または顔料で、特殊な場合カーボンブ
    ラツクで、着色されていることを特徴とする、請求項１
    に記載の接着テープ。
  7. 【請求項７】一方の面がまたは特殊な場合両面が引はが
    し紙または引はがしシートで覆われており、または一方
    の面が覆われ、ロール状に巻かれていることを特徴とす
    る、請求項１に記載の接着テープ。
  8. 【請求項８】中空でないガラス微球体を含有する接着層
    が、必要なら、化学的にまたは物理的に相互連結され
    る、ホツトメルト形式のものであることを特徴とする、
    請求項３に記載の接着テープ。
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