JP2910473B2 - 車両用駆動力制御装置 - Google Patents

車両用駆動力制御装置

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JP2910473B2 JP1470193A JP1470193A JP2910473B2 JP 2910473 B2 JP2910473 B2 JP 2910473B2 JP 1470193 A JP1470193 A JP 1470193A JP 1470193 A JP1470193 A JP 1470193A JP 2910473 B2 JP2910473 B2 JP 2910473B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は運転者の意図する運転性
および加速操作時の走行安定性を両立させるようにし
た、車両用駆動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】駆動輪に駆動スリップが発生したとき当
該駆動輪へ供給する駆動トルクを駆動スリップ状態に応
じて可変制御する、駆動トルク制御を実施する車両用駆
動制御装置の従来例としては、例えば、特開昭63‐3183
0 号公報に開示されたものがある。この従来例は、駆動
スリップ状態がスリップ目標値(基準値)になるように
駆動輪に付与する駆動トルクを低減制御することによ
り、当該駆動スリップの解消を図っている。その際、運
転者の加速の意志を表わすパラメータであるアクセル操
作量(スロットル開度で代用している)を用いて、例え
ばアクセル操作量の絶対値が大きくなるほどスリップ目
標値を大きくして、運転者が意図する運転性が実現され
るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の車両用駆動力制御装置は、単に、アクセル操作量
が増大するにつれてスリップ目標値を一律に増大させる
ようにしているため、例えば運転者が急激なアクセル踏
み込み操作を行った場合、スリップ目標値が急激に増加
する結果、大きくなった目標値において大きな駆動スリ
ップが許容されることになり、運転者が不用意なアクセ
ル操作を行った場合に走行安定性を確保するという駆動
力制御装置の本来の機能が損なわれてしまう。
【0004】本発明は、加減速に伴い発生する実際の駆
動スリップの変化に応じてスリップ基準値を変更して運
転者の意図する運転性を実現するとともに、実際の駆動
スリップの変化が過大になるような操作を運転者が行っ
た場合に走行安定性が損なわれるのを防止することがで
きる、車両用駆動力制御装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の車両用駆動力制御装置は、図1に概念を示す如く、駆
動輪の駆動スリップ状態を検出する駆動スリップ検出手
段と、前記駆動輪のスリップ基準値を設定するスリップ
基準値設定手段と、検出した駆動スリップ状態が設定し
たスリップ基準値を越えてスリップ発生方向へ向かうと
き、スリップ基準値に収束するように駆動トルク制御を
行う駆動トルク制御手段とを具える、車両用駆動力制御
装置において、前記駆動スリップ状態の変化率が所定値
に達するまではその変化率に応じた大きさで前記スリッ
プ基準値をスリップを許容する方向へ変更し、前記駆動
スリップ状態の変化率が所定値を越える場合は前記スリ
ップ基準値の変更量を制限する、スリップ基準値変更手
段を設けたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明によれば、駆動スリップ検出手段が検出
した駆動スリップ状態がスリップ基準値設定手段が設定
したスリップ基準値を越えてスリップ発生方向へ向かう
と、スリップ基準値に収束するように駆動トルク制御手
段が駆動トルク制御を行う際に、スリップ基準値変更手
段は、前記駆動スリップ状態の変化率が所定値に達する
まではその変化率に応じた大きさで前記スリップ基準値
をスリップを許容する方向へ変更するから、加減速によ
る駆動スリップ状態の変化に応じてスリップ基準値が変
更されることになり、適宜な加速度が得られて運転者の
意図する運転性が得られる。また、スリップ基準値変更
手段は、前記駆動スリップ状態の変化率が所定値を越え
る場合は前記スリップ基準値の変更量を制限するから、
運転者の不用意なアクセル操作時等の急激な駆動スリッ
プ状態の変化により駆動スリップがスリップ基準値を越
えてスリップ発生方向へ向かうと、この時駆動スリップ
はスリップ基準値に収束するように駆動トルクが制御さ
れることになり、上述した走行安定性が損なわれる不具
合が防止される。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図2は本発明の車両用駆動力制御装置の第1
実施例の構成を示す図であり、図中1L,1Rは左前
輪、右前輪、2L,2Rは左後輪、右後輪、3はエンジ
ンを示す。この車両はエンジン3によって駆動輪である
後輪2L,2Rを駆動する後輪駆動車であり、各車輪1
L,1R,2L,2Rの近傍には夫々車輪回転センサ
4,5,6,7が設けてある(なお、車両が全輪駆動車
であってもよい)。
【0008】車輪回転センサ4〜7は、各車輪の回転数
を、当該回転数に応じた周波数のパルス信号として検出
するもので、得られた各車輪の回転数VFL,VFR,
VRL,VRRに応じた周波数のパルス信号は駆動力制
御部8のF/Vコンバータ9に入力される。駆動力制御
部8はF/Vコンバータ9、A/Dコンバータ10および
CPU11を具えて成るものであり、F/Vコンバータ9
は前記各車輪センサ4〜7からの入力信号を電圧変換し
てA/Dコンバータ10に入力し、A/Dコンバータ10は
各入力信号をディジタル変換してCPU11に入力する。
なおCPU11は例えばマイクロコンピュータを用いるも
のとする。
【0009】CPU11は、入力された各車輪回転数(各
車輪速)VFL,VFR,VRL,VRRに基づき、図
3〜図5の制御プログラムを実行して、駆動スリップ状
態がスリップ基準値となるようにする駆動トルク制御を
実施する際に用いるスリップ基準値を駆動スリップ変化
率に応じて可変制御する。なお、この第1実施例は、エ
ンジンの駆動トルク自体を調整することにより駆動輪に
付与するトルクを調整するエンジン制御方式を前提にし
ており、CPU11より燃料供給コントロールユニット12
に燃料供給カット信号FCを出力し、この信号FCによ
り燃料供給コントロールユニット12からエンジンの各気
筒13−1〜13−6へ夫々出力されるインジェクションパ
ルスIP が遮断されて燃料カットが実施される。
【0010】図示しないオペレーションシステムによっ
て所定周期(例えば5msec)毎の定時割込みにより繰返
し実行される図3の制御プログラムにおいて、まずステ
ップ101 で、従動輪である左右前輪の回転数VFL,V
FRおよび駆動輪である左右後輪の回転数VRL,VR
Rを、夫々対応する車輪回転センサ4〜7より読み込
む。ステップ102 では前輪(従動輪)の平均回転数VF
をVF=(VFL+VFR)/2により算出し、ステッ
プ103 では後輪(駆動輪)の平均回転数VRをVR=
(VRL+VRR)/2により算出し、ステップ104 で
駆動スリップ量SをS=VR−VFによって算出する。
なお、図3の制御プログラムにおいて、CPU11は駆動
スリップ検出手段として機能する。
【0011】図4の制御プログラムは、前記図3の制御
プログラムの後に実行される制御プログラムであり、こ
の制御プログラムのみ100 msec周期で実行される。ま
ず、図4のステップ111 において、上記ステップ104 に
より得られた駆動スリップ量Sの100 msec間のデータ
(5msec毎に得られるので合計20個のデータである)の
平均値Sav(n) をSav(n) =(Sn+Sn-1+・・+S
-19 )/20によって求める。ここで、Sn,Sn-1
Sn-19 は夫々、今回の値,5msec前の値,95msec前の
駆動スリップ量を表わす。次のステップ112 では、今回
求めた平均値Sav(n) と前回(100 msec前)求めた平均
値Sav(n-1) とを用いて、駆動スリップ量Sの平均変化
率δSav(n) を、δSav(n) =Sav(n) −Sav(n-1) に
より求める。
【0012】次のステップ113 で、後に詳述するように
して決定されるトルクダウン指令値TDを読み込み、そ
れにより現在駆動トルク制御が実施されているか否かを
判定する。ここで、駆動トルク制御が既に実施されてい
るTD≠0の場合には、制御をステップ114 へ進めてス
リップ基準値S*(n) を前回の値S*(n-1) に保持し、
駆動トルク制御が実施されていないTD=0の場合に
は、制御をステップ115以降へ進めてスリップ基準値を
変更(更新)する。すなわち、ステップ115 で制御1回
目のみスリップ基準値S*(n) をデフォルト値S*1 に
セットし、次のステップ116 では、このステップ116 中
に併記したマップによって、上記ステップ112 で求めた
駆動スリップの平均変化率δSav(n) が所定値に達する
まではその変化率に応じた大きさでスリップ基準値S*
(n)をスリップを許容する方向へ変更する変更データδ
S*(n) を設定し、δSav(n) が所定値を越える領域で
は変更データδS*(n) にリミッタをかけて上限値δS
max または下限値δSmin に制限する。このとき、上限
値δSmax および下限値δSmin はそれぞれ、許容すべ
きスリップ最大変化率およびスリップ最小変化率に設定
しておくものとする。
【0013】次のステップ117 では、上記ステップ116
で求めた変更データδS*(n) を前回値S*'(n-1)に加
算して今回のスリップ基準値データS*'(n)を求め、さ
らにそのスリップ基準値データS*'(n)にステップ117
中に併記したマップによってリミッタをかけて、最終的
に今回のスリップ基準値S*(n) を決定(更新)する。
このとき、リミッタの下限値はスリップ基準値のデフォ
ルト値S*1 に設定しておくものとし、その値は駆動ス
リップが発生する前(および駆動スリップが発生してい
ない場合)のスリップ基準値となる。なお、図4の制御
プログラムにおいて、CPU11はスリップ基準値設定手
段およびスリップ基準値変更手段として機能する。
【0014】図5の制御プログラムは、前記図4の制御
プログラムの後に実行される制御プログラムであり、こ
の制御プログラムは5msec周期で実行される。まず、図
5のステップ121 において現在の駆動スリップ量Sを読
み込み、ステップ122 で先に求めたスリップ基準値S*
(n) を読み込み、ステップ123 で両者を比較する。ここ
でS>S*(n) のYESならばステップ124 に進んでト
ルクダウン指示量TDが最大値TDmax か否かの判定を
行い、S≦S*(n) のNOならばステップ125に進んで
トルクダウン指示量TDが0か否かの判定を行う。
【0015】上記ステップ124 、125 の判定がNOにな
るのはTDが上限値および下限値の間の値を取る場合で
あるから、その場合、夫々次のステップ126 、127 でT
Dのインクリメント(TD=TD+1)、デクリメント
(TD=TD−1)を行う。なお、YESの場合は夫
々、既に上限値または下限値になっていてインクリメン
ト、デクリメントが不可能であることから、ステップ12
6 、127 をスキップする。そしてステップ128 でトルク
ダウン指示量TDに対応する燃料供給カット信号FCを
CPU11より燃料供給コントロールユニット12に出力す
る。なお、図5の制御プログラムにおいて、CPU11は
駆動トルク制御手段として機能する。
【0016】次に、この第1実施例の作用を図6および
図7(a)、(b)によって従来例と比較しながら説明
する。例えば、図6のタイムチャートに示すように駆動
スリップ状態が変化した場合、駆動スリップ量Sが緩や
かに増加している区間Aでは、まず図4のステップ115
の実行によりスリップ基準値S*(n) がデフォルト値S
*1 に設定され、その後、スリップ基準値S*(n) はス
テップ116 、117 の実行により駆動スリップの平均変化
率δSav(n) と同じ割合でリニアに変更(更新)され
る。したがって、駆動スリップ量Sが徐々に増加したと
きにはそれに対応してスリップ基準値S*(n) も増加す
るから、駆動スリップ量Sは許容範囲内に納まってスリ
ップ基準値S*(n) を越えることはない。したがって、
図5の制御プログラムのステップ123 の判定はNOにな
り、トルクダウン制御は開始されず、運転者の意図した
加速がなされる。
【0017】区間Aに続く区間Bおよび、区間Bに続く
区間Cは、駆動スリップ量Sが急激に増加して許容範囲
を越えるような過大な駆動スリップが発生する区間であ
る。これらの区間においては、駆動スリップの変化の
内、ステップ116 中に併記したマップでリミッタをかけ
られる部分に対応する駆動スリップの変化はステップ11
7 のスリップ基準値の更新に反映されないから、ある時
点(図6の瞬時t1)において駆動スリップ量Sがスリッ
プ基準値S*(n) を越えることになり、図5の制御プロ
グラムのステップ123 の判定がNOからYESに転じ、
トルコダウン指令値TDが図5のステップ126 の実行に
より0でなくなる。したがって、瞬時t1以降トルクダウ
ン制御が開始されることになる。このトルクダウン制御
の開始以降、図4のステップ113 の判定がNOからYE
Sに転じるから、ステップ114 が実行されてスリップ基
準値S*(n) は前回の値S*(n-1) に保持される。
【0018】このようなスリップ基準値の変更(または
保持)により、以下に詳述するような従来例とは格段に
相違する効果が得られる。まず、比較のため従来例につ
いて説明する。例えば、熟練した運転者が徐々に加速し
ながら旋回走行している状況(または高μ路を徐々に加
速しながら旋回走行している状況;ケース1)を想定す
ると、図7(b)に実線で示すように車速が上昇するに
つれて駆動スリップ量Sも徐々に増加し続け、さらに加
速を続けると、ある時点(図示A点)で駆動輪は駆動力
を失い、急激な駆動スリップが発生して車両の走行安定
性が損なわれてしまう。このような不具合を防止するた
めには、図示A点でトルクダウン制御を実施するのが望
ましく、スリップ基準値としては図示のS*11が適切で
ある。
【0019】しかし、スリップ基準値をS*11に設定し
た場合、異なる走行状況、例えば初心者の運転者が徐々
に加速しながら旋回走行している状況(または低μ路を
徐々に加速しながら旋回走行している状況;ケース2)
においては、図7(b)に点線で示すように、駆動輪が
より早い時期(図示B点)に駆動力を失うことになるの
で、図示A点ではトルクダウン制御の実施のタイミング
が遅すぎることになり、車両の走行安定性を確保するこ
とができない。この走行状況においては図示B点でトル
クダウン制御を実施するのが望ましく、スリップ基準値
としては図示のS*12が適切であるが、スリップ基準値
をS*12に設定した場合、逆に、ケース1の走行状況に
おいてはトルクダウン制御の実施のタイミングが早すぎ
ることになり、失速感が生じて運転性が劣化してしま
う。このように、最適なスリップ基準値は路面状況、運
転者の技量、車両特性等に応じて個々に異なるので、運
転性および走行安定性を両立させるにはそれらに基づく
個別チューニングを行う必要がある。
【0020】一方、本実施例の車両用駆動力制御装置に
おいては、図7(a)に実線および点線で示すように走
行状況に応じた最適なスリップ基準値の設定がなされ
る。すなわち、上記ケース1,2の走行状況において
は、駆動スリップ量Sが緩やかに増加している区間では
スリップ基準値も緩やかに増加する結果、運転者の意図
する運転性が得られる。一方、駆動スリップ量Sが急激
に増加している区間ではスリップ基準値は上限値に達し
てトルクダウン制御が開始された後に一定値(上限値)
に保持される。これにより、図7(b)のA点、B点に
対応する適切なタイミングでトルクダウン制御が実施さ
れ、走行安定性が確保されることになる。
【0021】なお、パンクやテンパタイヤの装着によっ
てタイヤの有効径が減少した場合、見かけ上のスリップ
が発生するため車輪速センサによって検出される車輪速
が実際よりも大きな値として検出され、該当する車輪が
駆動輪の場合は駆動スリップの誤検出を招き、従動輪の
場合は駆動スリップの検出遅れを招く。このような場
合、、本実施例では、見かけ上のスリップはその絶対量
が大きくても車速の上昇に応じて徐々に発生するのでそ
の変化率は小さくなることから、見かけ上のスリップ分
を補正して上記不具合を解消することができる。
【0022】図8は本発明の車両用駆動力制御装置の第
2実施例の要部の制御プログラムを示すフローチャート
である。この第2実施例は、運転者の加速要求を表わす
パラメータであるアクセル開度を検出する、アクセル開
度センサ(スロットル開度センサで代用してもよい)を
図2の構成に追加してその出力信号であるアクセル開度
信号LをA/Dコンバータ10に入力することと、第1実
施例の図4の制御プログラムの代わりに図8の制御プロ
グラムを用いること以外は上記第1実施例と同様に構成
する(なお、追加した図面の記載は省略する)。
【0023】図3の制御プログラムの後に実行される図
8の制御プログラムにおいて、まずステップ131 でアク
セル開度Lを読み込み、このLを次のステップ132 で所
定値L0と比較する。ここで、L>L0ならば、加速要求あ
りと判断してステップ133 で加速要求フラグFaをセッ
トし(Fa=1)、L≦L0ならば加速要求なしと判断し
てステップ134 で加速要求フラグFaをリセットする
(Fa=0)。次のステップ135 からステップ139 まで
は、前述した図4のステップ111 からステップ115 まで
と全く同一の制御を行うので、説明を省略する。
【0024】ステップ139 の次のステップ140 では、加
速要求フラグの状態をチェックし、Fa=1の加速要求
ありの場合は制御をステップ141 に進めて第1実施例と
同一の制御を行い、Fa=0の加速要求なしの場合は制
御をステップ142 に進める。ステップ142 では、駆動ス
リップの平均変化率δSav(n) にステップ142 中に併記
したマップによってリミッタをかけ、それをスリップ基
準値の変更データδS*(n) に設定する。このとき、リ
ミッタの上限値を0に設定することにより加速要求がな
い場合のスリップ基準値の増加を防止するとともに、ス
リップ基準値ができるだけ早くデフォルト値S*1 に戻
り得るようにするために、下限値の設定を行わない。な
お、ステップ141 およびステップ142 の次のステップ14
3 では、第1実施例と同様にしてスリップ基準値S*
(n) を決定する。
【0025】この第2実施例は、運転者の加速要求と駆
動スリップの発生とは相関関係があることを考慮して、
加速要求の有無に応じてステップ141 およびステップ14
2 の制御を使い分ける点が第1実施例と相違する他は、
第1実施例と同様の作用効果が得られる。
【0026】なお、上記各実施例においては燃料供給カ
ットによる駆動トルク制御を採用しているが、これに限
定されるものではなく、例えばエンジンのスロットルバ
ルブを電気的に制御するスロットル開度制御や、エンジ
ンの点火時期制御や、ホイールシリンダに直接圧力を掛
けるブレーキ制御を用いてもよい。
【0027】
【発明の効果】かくして本発明の車両用駆動力制御装置
は上述の如く、加減速に伴い発生する実際の駆動スリッ
プの変化率が所定値に達するまではその変化率に応じた
大きさで前記スリップ基準値をスリップを許容する方向
へ変更するから、適宜な加速度が得られて運転者の意図
する運転性が得られる。また、実際の駆動スリップの変
化率が所定値を越える場合はスリップ基準値を前記スリ
ップ基準値の変更量を制限するから、運転者の不用意な
アクセル操作時等の急激な駆動スリップ状態の変化によ
り駆動スリップがスリップ基準値を越えてスリップ発生
方向へ向かうと、駆動スリップはスリップ基準値に収束
するように駆動トルクが制御されることになり、走行安
定性が損なわれることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】本発明の車両用駆動力制御装置の第1実施例の
構成を示す図である。
【図3】同例における、駆動スリップ量算出の制御プロ
グラムを示すフローチャートである。
【図4】同例における、スリップ基準値設定の制御プロ
グラムを示すフローチャートである。
【図5】同例における、駆動トルク制御の制御プログラ
ムを示すフローチャートである。
【図6】同例の作用を説明するためのタイムチャートで
ある。
【図7】(a),(b)は夫々、第1実施例および従来
例において異なる走行状況での制御効果を示すタイムチ
ャートである。
【図8】本発明の車両用駆動力制御装置の第2実施例の
要部の制御プログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1L,1R 前輪(従動輪) 2L,2R 後輪(駆動輪) 3 エンジン 4〜7 車輪回転センサ 11 CPU 12 燃料供給コントロールユニット 13−1〜13−6 気筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−31830(JP,A) 特開 昭62−237062(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/02 311

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪の駆動スリップ状態を検出する駆
    動スリップ検出手段と、前記駆動輪のスリップ基準値を
    設定するスリップ基準値設定手段と、検出した駆動スリ
    ップ状態が設定したスリップ基準値を越えてスリップ発
    生方向へ向かうとき、スリップ基準値に収束するように
    駆動トルク制御を行う駆動トルク制御手段とを具える、
    車両用駆動力制御装置において、 前記駆動スリップ状態の変化率が所定値に達するまでは
    その変化率に応じた大きさで前記スリップ基準値をスリ
    ップを許容する方向へ変更し、前記駆動スリップ状態の
    変化率が所定値を越える場合は前記スリップ基準値の変
    更量を制限する、スリップ基準値変更手段を設けたこと
    を特徴とする、車両用駆動力制御装置。
JP1470193A 1993-02-01 1993-02-01 車両用駆動力制御装置 Expired - Lifetime JP2910473B2 (ja)

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