JP2908532B2 - 光記録素子 - Google Patents

光記録素子

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] この発明は、プラスチック基板の1主面上に、導電性
フィラーを混合した透明樹脂層を設けた、光記録素子に
関する。
[従来技術] 光記録素子用の基板材料には、ガラスとプラスチック
とがある。ガラス基板は高価であるが、種々の所要特性
が得られる。これに対して、プラスチック基板は量産性
に富み、しかも低コストである。
上記のプラスチック基板材料には、ポリカーボネート
樹脂や、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂等がある。これらの樹脂は絶縁性で帯電し易く、この
ためゴミが付着し易い。またこれらの樹脂は硬度が低
く、傷付き易い。そしてこれらのことは、ビットエラー
レート(以下BERという)を増し、素子の読み出し性能
の低下の原因となる。
上記の問題を解決するため、基板の読み出し面にSiO2
等の無機質膜を形成することが提案されている(特開昭
63−155,450号、特開昭63−292,441号参照)。
しかしながらこの構成の光記録素子を追試し、耐久性
能の評価のために環境試験を行ったところ、基板と無機
質膜との間に膨れが生じ、BERが低下することが判明し
た。このため、単純な無機質膜の形成とは異なる、帯電
防止処理が必要となる。
[発明の課題] この発明は、プラスチック基板の主面上に、屈折率n
が1.8よりも小さな導電性フィラーを混合した、透明樹
脂層を設けることにより、基板の帯電防止処理を行い、 (1) 透明樹脂層での光散乱を防止して、書き込み、
読み出し時のパワーロスを減少させ、 (2) ゴミの付着を防止し、 (3) 樹脂層でのパワーロスを減少させることによっ
て、樹脂層の膜圧の影響を抑制することを課題とする。
[発明の構成と作用] この発明の光記録素子は、一方の主面上に光記録層を
形成したプラスチック基板の他方の主面上に、光の屈折
率が1.8未満の導電性フィラーを混合した透明樹脂層を
設けたことを特徴とする。
一般に透明樹脂の屈折率は、1.5〜1.6程度である。こ
こに屈折率nの異なる導電性フィラーを混合すると、微
視的な屈折率の不均一性のため、記録・再生用のレーザ
光の散乱が生じる。樹脂層の圧さが場所により異なる
と、光散乱の程度も場所によって変化する。この結果、
樹脂層の厚さを厳密に制御し、光散乱の程度を一様にす
る必要も生じる。これは光散乱によってもたらされる、
第2の問題点である。
これに対して、この発明では、透明樹脂と屈折率が近
い導電性フィラーを用い、光散乱を防止する。フィラー
の屈折率nは1.8よりも小さくし、好ましくは1.7以下と
する。発明者は、SnO2にSbを添加した導電性フィラー
(屈折率nが2.0)では、光散乱のため素子の記録感度
が悪化するが、屈折率nが1.7のWO3とWO2の混合物(以
下WO3(WO2)として表す)等では感度の低下が生じない
ことを確認している。
なお屈折率は、光記録素子で通常に用いる波長であ
る、400nm〜850nmの範囲で測定するものとする。フィラ
ーは好ましくは、温度湿度や種々の環境に安定なセラミ
ックフィラーを用いるものとし、例えば屈折率が1.7程
度のWO3(WO2)や、屈折率が1.6程度のAl2O3とZrO2の混
合物、屈折率が1.7程度のCaWO4等を用いる。これらのフ
ィラーは、透明でかつ導電性を有する。フィラーはこれ
らのものを単独で用いても良いが、高屈折率のSnO2,SnO
2(Sb),In2O3(Sn),ZnO,TiOx,ZrO2等を少量混合して
も良い。この場合、フィラー全体の平均屈折率が1.8よ
りも小さければ(より好ましくは1.7以下であれば)良
い。なお()内の元素は、導電性を増すための原子価制
御不純物を示す。またフィラーの粒径は記録や再生に用
いる波長にも依存するが、数百Å〜数千Åが良い。透明
樹脂層は、基板読み出し面に設けるが、これに限らず光
記録層側の面にも設けても良い。
[実施例] 第1図に、実施例の光記録素子を示す。図において、
2はポリカーボネート樹脂製のディスク状透明プラスチ
ック基板で(直径130mm)、エポキシ樹脂やポリエステ
ル樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂、あるいはア
クリル樹脂等の任意の透明プラスチック基板に変えるこ
とができる。
4は、基板2の一主面上に設けた下部誘電体層で、こ
こでは非晶質のイットリウム・サイアロン(YSiAlON)
とした。下部誘電体層4には、これ以外に例えば窒化シ
リコン,窒化アルミニウム,窒化チタン,炭化シリコ
ン,硫化カドミウム,硫化亜鉛,フッ化マグネシウム,
酸化アルミニウム,酸化セリウム,酸化ジルコニウム,
酸化シリコン,酸化カドミウム,酸化ビスマス等を用い
る。
6は光記録層で、プラスチック基板2に垂直な磁化方
向を持った、非晶質薄膜を用いる。このような薄膜の材
料には、GdDyFe,GdTbFe,TbFeCo,DyFeCo,GdTbDyFe,GdTbF
eCo,TbDyFeCo,GdDyFeCo,NdGdDyFe,NdDyFeCo,NdGdDyFeCo
等が有る。
8は上部誘電体層で、下部誘電体層4と同様に、イッ
トリウム・サイアロンを用い、10はAlやTi,Cr,Cu,Ag,A
u,SUS等の金属反射層である。12は樹脂保護層で、アク
リル三エステル系や、エポキシ系、ポリエステル系、ア
クリル系、アクリルウレタン系等の紫外線硬化樹脂等を
用いる。樹脂保護層12は設けなくても良く、あるいは樹
脂保護層12に導電性フィラーを混合し、光記録層6側の
帯電防止処理を行っても良い。
14は、基板2の読み出し面に設けた透明樹脂層で、透
明樹脂に屈折率nが1.8よりも小さな、好ましくは屈折
率nが1.7以下の、導電性フィラー混合したものであ
る。透明樹脂の材料には、アクリル酸エステル系や、エ
ポキシ系、ポリエステル系、アクリル系、アクリルウレ
タン系等の紫外線硬化樹脂等を用い、これらの屈折率は
一般に1.5〜1.6である。
フィラーには導電性で透明のものを用い、粒径は数百
〜数千Å程度とする。また屈折率nは400〜850nmの波長
で測定する。フィラーに好ましい材料は、例えば屈折率
nが1.7程度のWO3(WO2)、屈折率が1.6程度のZrO2で導
電体化したAl2O3(ZrO2とAl2O3の混合物)、屈折率が1.
7程度のCaWO4である。勿論これらの材料に、より高屈折
率のIn2O3(Sn)(n≒2.0),SnO2(n≒2.0),SnO2(S
b)(n≒2.0),ZnO(n≒2.1),TiOx(n≒2.2),ZrO2
(n≒2.05)等を少量混合しても良い。透明樹脂層14の
膜厚は例えば5μmとし、好ましくは1〜15μm、より
好ましくは3〜10μmとする。
ポリカーボネート基板2の1主面上に、スピンコート
法で、導電性フィラーを加えた透明樹脂層14を、厚さ5
μmに形成した。透明樹脂には、アクリル系の紫外線硬
化樹脂12(大日本インキ(株)製の“SD17",“SD17"は
商品名)を用いた。フィラーには、実施例のWO3(WO2
や、Al2O3とZrO2の混合物,CaWO4の他に、比較例としてS
nO2(Sb)を用い、最大粒径で1μm、平均粒径で数百
〜数千Åのものを用いた。樹脂中のフィラー含有量は3
〜70重量%の範囲で実験した。フィラーの好ましい含有
量は樹脂の全量に対し3〜70重量%で、より好ましくは
3〜60重量%とする。導電性の高いフィラーでは、3重
量%でも十分な効果が得られ、樹脂と屈折率の近い材料
では70重量%まで加えても問題は生じない。紫外線硬化
樹脂は、ブタノール・IPA混合溶媒に溶解させ、スピン
コート後に、紫外線で硬化させた。最初に透明樹脂層14
を形成するのは、光記録層6等の形成過程で、読み出し
面にゴミ等が混入するのを防止するためである。勿論光
記録層6等の形成後に、透明樹脂層14を形成しても良
い。ブタノール・IPA溶媒はスピンコート中に蒸発し、
加熱しても透明樹脂層14の硬度変化を確認できなかっ
た。
マグネトロンスパッタリング装置により、基板2の他
方の主面上に非晶質のイットリウム・サイアロン膜4を
920Å厚にスパッタリングし、次いでTi原子を含むGdDyF
eの垂直磁化膜からなる光記録層6を200Åに形成した。
更に上記と同じイットリウム・サイアロンを300Å厚に
形成して上部誘電体層8とし、この上にAl金属反射膜10
を800Å厚に積層した。金属反射膜10上に、アクリル系
の紫外線硬化樹脂(前記と同じSD17)をスピンコート
し、5μm厚の樹脂保護層12とした。
製造後の光記録素子について、透明樹脂層14の比抵抗
と最適記録感度の変化量を測定した。結果を表に示す。
表中の試料AはWO3(WO2)含有量が40重量%、試料Bで
は60重量%である、試料CではSnO2含有量が7重量%で
ある。
表から明らかなように、屈折率nが1.8よりも小さなW
O3(WO2)を用いた実施例では、最適記録感度の変化が
小さい。これは透明樹脂層14での光散乱が生じず、パワ
ーロスが小さいことを意味する。またWO3(WO2)以外
に、ZrO2とAl2O3の混合物や、CaWO4でも、3〜60重量%
の添加範囲で、WO3(WO2)と同様、最適記録感度の変化
は僅かであった。
[発明の効果] この発明では、一方の主面上に光記録層を形成したプ
ラスチック基板の他方の主面上に、屈折率が1.8未満の
導電性フィラーを混合した、透明樹脂層を設ける。
このようにすると、透明樹脂とフィラーとの屈折率の
差が小さいため、透明樹脂層での光散乱をおさえ、記録
・再生に必要な光エネルギーを小さくすることができ
る。
フィラーによる光散乱が少ないため、フィラー含有量
を大きくでき、この結果高導電性の透明樹脂層の形成が
可能になる。
そして透明樹脂層は、フィラーで導電化され、ゴミの
付着が少ない。
また光散乱が小さいため、透明樹脂層の膜厚のむらが
許容でき、基板の内周と外周とで透明樹脂層に膜厚差が
有っても、記録特性が変化しない。
更にフィラーにセラミックを用いると、温度湿度に安
定で、種々の環境での耐久性に優れた透明樹脂層が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例の光記録素子の断面図である。 図において、 2……プラスチック基板、4……下部誘電体層、 6……光記録層、8……上部誘電体層、 10……金属反射層、12……樹脂保護層、 14……透明樹脂層。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の主面上に光記録層を形成したプラス
    チック基板の他方の主面上に、光の屈折率が1.8未満の
    導電性フィラーを混合した透明樹脂層を設けたことを特
    徴とする、光記録素子。
  2. 【請求項2】前記導電性フィラーを、ZrO2とAl2O3の混
    合物,WO3とWO2の混合物又はCaWO4のうちの少なくとも一
    種としたことを特徴とする、請求項1記載の光記録素
    子。
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